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農業融資財務分析基礎第 2 回予想問題 問 1 青色申告に関する次の記述について 誤っているものを1つ選びなさい (1) 青色申告の事業者になっても 帳簿の内容に虚偽があると 青色申告が取り消されることがある (2) 青色申告と白色申告の違いは帳簿の有無であり 税金計算に違いはない (3) 青色申告

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農業融資財務分析基礎

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農業融資財務分析基礎 第 2 回 予想問題

〔問1〕青色申告に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)青色申告の事業者になっても、帳簿の内容に虚偽があると、青色申告が取り消される ことがある。 (2)青色申告と白色申告の違いは帳簿の有無であり、税金計算に違いはない。 (3)青色申告は、それを選択する申請をしないと適用がない。 〔問2〕簿記に関する記述について、正しいものを1つ選びなさい。 (1)資産が増えるときは、借方に科目と金額を記載する。 (2)収益が増えるときは、借方に科目と金額を記載する (3)費用が増えるときは、貸方に科目と金額を記載する 〔問3〕決算書に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)個人農家の決算書は、貸借対照表と損益計算書のふたつが中心とされている。 (2)経営体が個人と法人のいずれであっても、農業を営む場合は決算書の様式は一緒であ る。 (3)損益計算書は、1年間の収入と経費を集計して、所得金額(利益)を計算するもので ある。 〔問4〕収入金額に関する次の記述について、正しいものを1つ選びなさい。 (1)農産物の災害による損害につき支払いを受ける受取共済金は、所得税が非課税とされ ているため、農業所得の収入金額には含めない。 (2)販売代金を受け取ったときに収入金額を計上することを現金主義という。 (3)販売用で作った農産物を自宅の食卓で消費した場合は、収入金額に含めなくてよい。 〔問5〕棚卸しに関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)販売用動物は、買入価格(又は種付費)と年末までの飼料費の合計額が、棚卸しの計 算に用いる仕入価格となる。 (2)棚卸しとは、決まった時期に、残っている商品の数を数える作業である。 (3)農産物以外の棚卸資産の場合、期首棚卸高については、その仕入価格を経費からマイ ナスする。

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3 〔問6〕減価償却に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)取得価額が 20 万円未満の固定資産は、3年間で1/3ずつ減価償却することができ る。 (2)青色申告の事業者は、取得価額が 30 万円未満の固定資産について、年間の合計が 300 万円までであれば、その全額をその年の経費にすることができる。 (3)取得価額が 10 万円未満であり、かつ、1年未満の期間で使用される物品は、固定資 産に計上する必要はなく、購入金額の全額を、買った年の経費にすることができる。 〔問7〕取得価額 800,000 円、年初の帳簿価額 640,000 円、耐用年数5年、償却方法・定 額法の場合の今年1年分の減価償却費を次から選びなさい。 (1)128,000 円(640,000 円×0.200) (2)160,000 円(800,000 円×0.200) (3)256,000 円(640,000 円×0.400) 〔問8〕修繕費に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)資本的支出に該当する場合、その支出金額は減価償却により経費にすることになる。 (2)機械の部分品を特に高性能なものに交換した際、通常の交換より多くかかった金額は 資本的支出に該当する。 (3)機械装置が地盤沈下により海水等の浸害を受けたことにより破損し、新たに購入しな おした場合のその機械装置の購入費用は修繕費に該当する。 〔問9〕人件費に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)農産物を従業員に配ることは、原則として、その従業員に対する現物の給与とされる。 (2)原則として、生計が一緒である家族に対する給料は経費にすることができない。 (3)個人農家が自分自身に対して払う給料も、経費にすることができる。 〔問 10〕その他の経費に関する次の記述について、正しいものを1つ選びなさい。 (1)自身や家族を対象とする共済掛金は経費として計上できる。 (2)自宅の住宅ローンの利息は、住宅ローン控除という名称で経費にすることができる。 (3)その年にまだ支払いがなくても、現に発生している農業の経費であれば、経費にする ことができる。

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4 〔問 11〕青色申告特別控除額に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさ い。 (1)青色申告特別控除は、確定申告書の提出がその期限を過ぎてしまっても、帳簿が作成 されており、損益計算書を添付した確定申告書を提出していれば、10 万円の控除を取る ことができる。 (2)青色申告特別控除前の事業所得が 30 万円である場合、青色申告特別控除として 65 万 円を控除できる要件を満たしていても、控除額は30 万円となる。 (3)簡易な方法(単式簿記)により帳簿を作成している場合であっても、青色申告の事業 者であれば、青色申告特別控除として65 万円を控除することができる。 〔問 12〕肉用牛の特例に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)青色申告の事業者でなくても、適用を受けることができる。 (2)肉用牛を、家畜市場、中央卸売市場などで売却していることが要件のひとつとされて いる。 (3)売却金額が、1頭あたり税抜 300 万円未満であることが要件のひとつとされている。 〔問 13〕売掛金に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)販売基準を適用する事業者は、まだ代金を受け取っていなくても、農産物を売ったら 収入金額に計上し、売掛金を認識する。 (2)農産物の売り先が破産などをしてしまったため売掛金を回収できないことを「共倒れ」 という。 (3)現金基準を適用する事業者は、代金を受け取ったら収入金額に計上するので、売掛金 は発生しない。 〔問 14〕育成中の果樹・牛馬等に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びな さい。 (1)年末時点で育成中の果樹・牛馬等に関する種苗費などは育成仮勘定とされ、成熟まで は経費にすることができない。 (2)育成中の果樹・牛馬等が成熟したときは、その育成にかかった金額をすべてその時の 経費にすることができる。 (3)育成中の果樹牛馬等から収入が生じた場合には、その収入金額を育成費用から差し引 くか、継続して販売価額とするかを選択することができる。

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5 〔問 15〕事業主が従業員に払う給与につき行う源泉徴収に関する次の記述について、誤っ ているものを1つ選びなさい。 (1)従業員に払う給与から消費税を源泉徴収し、翌月 10 日までに税務署に納付しなけれ ばならない。 (2)納期の特例を適用すると、1月から6月までに源泉徴収した税額は7月 10 日までに、 7月から12 月までに源泉徴収した税額は翌年 1 月 20 日までに納付することができる。 (3)従業員から源泉徴収した税額は、一般的に預り金という科目で処理される。 〔問 16〕元入金に関し、次に当てはまる語句の組み合わせとして、正しいものを1つ選び なさい。 翌年の元入金 =( A )+ 今年の青色申告特別控除前の所得金額 -( B )+( C ) (1)A 今年の元入金 B 今年の事業主借 C 今年の事業主貸 (2)A 今年の元入金 B 今年の事業主貸 C 今年の事業主借 (3)A 今年の元入金 B 今年の現金残高 C 今年の借入金残高 〔問 17〕損益通算に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)損益通算をすることができる損失金額は、事業所得(農業所得)から生じた損失に限 られる。 (2)不動産所得の所得金額が 200 万円、農業所得の損失金額が 150 万円である場合、損益 通算をした後の所得金額は、50 万円となる。 (3)青色申告の事業者であれば、損益通算しても相殺しきれない損失金額があれば、翌年 以降3年間で生じた所得金額と通算することができる。

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6 個人農家の下記資料を基に〔問 18〕~〔問 22〕に答えなさい。 損益計算書 (単位:円) 収入金額 販売金額 8,300,000 農産物の期首棚卸高 250,000 農産物の期末棚卸高 230,000 小計 ( ① ) 必要経費 租税公課 100,000 種苗費 220,000 肥料費 310,000 農具費 100,000 農薬・衛生費 240,000 減価償却費 100,000 利子割引料 20,000 雑費 80,000 小計 1,170,000 差引金額 ( ? ) 貸倒引当金 繰戻額 60,500 専従者給与 3,240,000 貸倒引当金 繰入額 ( ② ) 青色申告特別控除額 650,000 所得金額 3,214,500 貸借対照表 資産 負債・資本 科 目 1 月1日 12 月 31 日 科 目 1 月1日 12 月 31 日 現金 250,000 280,000 借入金 1,600,000 1,100,000 普通預金 1,200,000 1,460,000 売掛金 1,100,000 1,200,000 貸倒引当金 60,500 66,000 農産物 ( ? ) ( ③ ) 農機具等 890,000 790,000 ( B ) 0 ( C ) 2,029,500 2,029,500 ( A ) 3,100,000 ( ? ) 3,864,500 合 計 3,690,000 7,060,000 合 計 3,690,000 7,060,000

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7 〔問 18〕①に当てはまる金額として、正しいものを1つ選びなさい。 (1)8,280,000 (2)8,300,000 (3)8,320,000 〔問 19〕②に当てはまる金額として、正しいものを1つ選びなさい。 (1) 60,500 (2) 66,000 (3)1,200,000 〔問 20〕③に当てはまる金額として、正しいものを1つ選びなさい。 (1) 230,000 (2) 250,000 (3)8,300,000 〔問 21〕ABCに当てはまる語句として、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 (1)A 事業主貸 B 事業主借 C 資本金 (2)A 事業主借 B 事業主貸 C 元入金 (3)A 事業主貸 B 事業主借 C 元入金 〔問 22〕この個人農家の決算書の分析として、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)事業主貸として 3,100,000 円が計上されているので、この金額が事業から事業以外に 移っていると言える。 (2)貸借対照表に建物の記載がないので、この事業主の自宅は借家だとわかる。 (3)損益計算書の差引金額より下の項目は、税金計算上の特例なので、事業そのものの所 得金額は、差引金額で判断するべきである。

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8 農業法人の下記資料を基に〔問 23〕~〔問 30〕に答えなさい。 貸借対照表 平成30 年 3 月 31 日時点 (単位:円) 資産の部 負債の部 【流動資産】 【2,550,000】 【流動負債】 【1,090,000】 現金預金 1,230,000 買掛金 470,000 売掛金 1,000,000 未払金 360,000 農産物等 260,000 預り金 110,000 仕掛品 115,000 未払法人税等 150,000 貸倒引当金 △55,000 【( ① )】 【10,100,000】 【( ? )】 【1,450,000】 (有形固定資産) (10,100,000) 長期借入金 1,450,000 建物 1,670,000 農機具 460,000 負債の部 合計 2,540,000 果樹・牛馬等 300,000 純資産の部 育成仮勘定 470,000 【資本金】 【3,000,000】 土地 7,200,000 【利益剰余金】 【7,110,000】 繰越利益 7,110,000 純資産の部 合計 10,110,000 資産の部 合計 12,650,000 負債・純資産 合計 12,650,000

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9 損益計算書 自 平成29 年 4 月 1 日 至 平成 30 年 3 月 31 日 (単位:円) 【売上高】 9,300,000 【売上原価】 期首農産物棚卸高 ( ② ) 当期農業原価 5,700,000 合計 5,930,000 期末農産物棚卸高 260,000 5,670,000 ( ③ ) 3,630,000 【販売費及び一般管理費】 2,750,000 ( ? ) 880,000 【営業外収益】 貸倒引当金戻入 66,000 雑収入 90,000 156,000 【営業外費用】 支払利息 100,000 100,000 経常利益 936,000 税引前当期純利益 936,000 法人税、住民税及び事業税 320,000 当期純利益 616,000 株主資本等変動計算書 自 平成 29 年 4 月 1 日 至 平成 30 年 3 月 31 日 資本金 資本準備金 利益剰余金 純資産合計 利益準備金 繰越利益 当期首残高 3,000,000 0 0 6,494,000 9,494,000 当期変動額 剰余金の配当 当期純利益 616,000 616,000 当期変動合計 0 0 0 616,000 616,000 当期末残高 3,000,000 0 0 ( ④ ) ( ? )

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10 〔問 23〕①に当てはまる語句として、正しいものを1つ選びなさい。 (1)非流動資産 (2)固定資産 (3)減価償却資産 〔問 24〕②に当てはまる金額として、正しいものを1つ選びなさい。 (1)230,000 (2)260,000 (3)290,000 〔問 25〕③に当てはまる語句として、正しいものを1つ選びなさい。 (1)売上総利益 (2)差引金額 (3)営業利益 〔問 26〕④に当てはまる金額として、正しいものを1つ選びなさい。 (1) 6,494,000 (2) 7,110,000 (3)10,110,000 〔問 27〕経常利益率として、正しいものを1つ選びなさい。 (1) 9.3% 936,000 円/10,110,000 円×100(%) (2)10.1% 936,000 円/9,300,000 円×100(%) (3)25.8% 936,000 円/3,630,000 円×100(%) 〔問 28〕流動比率として、正しいものを1つ選びなさい。 (1) 17.6% (1,230,000 円+1,000,000 円)/12,650,000 円×100(%) (2) 20.2% 2,550,000 円/12,650,000 円×100(%) (3)233.9% 2,550,000 円/1,090,000 円×100(%) 〔問 29〕自己資本比率として、正しいものを1つ選びなさい。 (1) 9.7% 1,230,000 円/(2,540,000 円+10,110,000 円)×100(%) (2)23.7% 3,000,000 円/(2,540,000 円+10,110,000 円)×100(%) (3)79.9% 10,110,000 円/(2,540,000 円+10,110,000 円)×100(%)

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11 〔問 30〕労働生産性の計算式として、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 労働生産性=(A)/(B) (1)A 付加価値額 B 従業員数 (2)A 人件費 B 付加価値額 (3)A 人件費 B 従業員数 〔問 31〕「勘定合って銭足らず」に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びな さい。 (1)損益計算の結果である利益と収支計算の結果である収支は、最終的には必ず一致する。 (2)信用経済のもとでは、原材料を購入したり、商品を仕入れたりした場合の決済方法は、 掛け又は手形決済が一般的である。 (3)会計上は、原則としてすべての取引は現金主義により損益を認識する。 〔問 32〕「勘定合って銭足らず」に関する次の記述について、正しいものを1つ選びなさい。 (1)発生主義により計算された利益には、当然に現金の裏付けがある。 (2)一般的に、売上の代金回収よりも、仕入等の支払いが先行するため、お金は不足にな りがちになる。 (3)「利益」と「収支」は、ほとんどの取引で一致する。 〔問 33〕損益計算と収支計算に関する次の記述について、正しいものを1つ選びなさい。 (1)収穫基準が適用される農産物は、収穫された時点において販売されたものとみなすた め、未販売農産物が発生すると、その分お金が増える。 (2)損益計算上、利益が出ているケースでも、その決済条件によっては資金不足が生じる 場合がある。 (3)売掛金や受取手形の売上債権が減少すると、その分のお金が減少する。 〔問 34〕損益計算と収支計算に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさ い。 (1)収穫済みの未販売農産物がある場合、損益計算上利益は増えるがお金は増えない。 (2)商品を手形で仕入れ、現金で販売したケースでは、お金は増えない。 (3)現金で仕入れ、売上も現金の場合、利益と同額のお金が増える。 〔問 35〕仕入と売上原価に関する次の記述について、正しいものを1つ選びなさい。 (1)仕入れた商品が売れ残ると、その分利益率は悪化する。 (2)前年から繰り越された商品が売れた場合、その分利益率は向上する(仕入単価は同じ)。 (3)売れ残った商品は、在庫として資産に計上される。

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12 〔問 36〕在庫に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)仕入と売上原価は、ほとんどの場合一致する。 (2)仕入れた商品が売れ残った場合、(仕入-売上原価)に相当する在庫が増えることに なる。 (3)残っていた在庫が売れた場合、損益計算上の利益に対してお金はその分増える。 〔問 37〕経費に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)貸倒引当金は、将来の貸倒れのリスクを見積もり、その一部を必要経費として計上し ておくものである。 (2)黒字倒産とは、利益もお金も潤沢にあっても何らかの事情で経営破たんしてしまうこ とである。 (3)減価償却費が計上された場合、損益計算上の利益に対してその分お金が増える。 〔問 38〕取引にともなうお金のながれ(プロセス)について、誤っているものを1つ選び なさい。 (1)仕入→買掛金→支払手形→現金支出 (2)売上→受取手形→売掛金→現金収入 (3)仕入→在庫→売上→売掛金→受取手形→現金収入 〔問 39〕仕入支出と売上収入に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさ い。 (1)在庫期間、売掛金のサイト、受取手形のサイトが長ければ長いほど、お金が不足する ことはない。 (2)仕入れた商品が販売されお金になるまでの時間が、その仕入代金をお金で支払うまで の時間よりも長い場合は、売上が伸びれば伸びるほどお金が不足することになる。 (3)買掛金のサイト、支払手形のサイトが短ければ短いほど、お金が不足する期間は長く なる。 〔問 40〕資金繰りに関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)資金繰りとは、お金の「出」とお金の「入り」のバランスを取りながら必要なときに 必要な額のお金を用意することである。 (2)資金繰りの1つの捉え方である「目先のお金のやりくり」は、主に個人事業主や創業 間もない会社にとって切実な問題である。 (3)業績が良ければ、資金繰りに失敗しても経営破たんすることはない。

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13 〔問 41〕現金増減の法則について、正しいものを1つ選びなさい。 (1)修繕費が増えると、現金は増える。 (2)減価償却費が増えると、現金が増える。 (3)利益が増えると、現金は減る。 〔問 42〕貸借対照表に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)個人事業主の貸借対照表は、資産、負債、資本(元入金)によって構成されている。 (2)貸借対照表の負債は、お金の運用状況を表している。 (3)事業主借は元入金の構成要素であり、お金の調達状況を表している。 〔問 43〕貸借対照表に関する次の記述について、正しいものを1つ選びなさい。 (1)元入金は、銀行借入金と同様、返済義務がある。 (2)元入金の中身は、すべて事業主自身が投下したお金である。 (3)元入金には、これまでの儲けのうち内部に留保した利益が含まれる。 〔問 44〕固定資金の運用に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)設備投資は、固定資金でまかなうのが、資金繰りの大原則である。 (2)固定資金の運用を、流動資金で調達した場合、いずれお金が回らなくなる。 (3)元入金による設備投資は望ましくない。 〔問 45〕固定資金の運用に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)資金貸借対照表上、流動資金の運用と調達および固定資金の運用と調達の境界線は右 上がりが望ましい。 (2)固定資金の運用は、流動資金の調達でまかなうのが資金繰りの大原則である。 (3)固定資金の不足を解消するには、まず不要な固定資産を処分することを検討すべきで ある。 固定資金の運用 流動資金の運用 固定資金の調達 資金貸借対照表 流動資金の調達

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14 〔問 46〕設備資金の調達に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)固定資金の調達にあたって、長期借入金よりも元入金を優先すべきである。 (2)長期借入金の返済原資としては、主に処分後利益と減価償却費がある。 (3)固定資金の調達にあたって、元入金よりも長期借入金を優先すべきである。 〔問 47〕流動資金の運用と調達に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びな さい。 (1)運転資金は、流動資産から流動負債を差し引くことで計算される。 (2)一般的に、流動資産は売掛金などの売上債権や農産物等の棚卸資産が多くの割合を占 めるため、これらがお金として回収されるには相当の期間が必要であり、営業運転資金 はほとんどのケースにおいて不足することはない。 (3)営業運転資金の不足は、ビジネスそのものの財務体質、すなわち、事業主自身のビジ ネスに対する考え方が表れていると言える。 〔問 48〕流動資金の運用と調達に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びな さい。 (1)「今月の給料が支払えないため、お金を貸してください」というのは、金融機関に借 入れを申し込む理由として妥当である。 (2)手形の割引は便利であるが、不渡りにはくれぐれも留意しなければならない。 (3)当座貸越は、一度契約しておけば限度額まではいつでも決裁できる便利な資金調達方 法であるが、金利が他の調達方法よりも高い。 〔問 49〕流動資金の運用と調達に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びな さい。 (1)一般的に、短期借入金の金利は長期借入金の金利よりも安い。 (2)売上割引とは、売上債権に関し、条件として決めた期日よりも早く代金を払ってくれ た場合に、早まった日数に応じて利息相当額をディスカウントすることである。 (3)健全な資金繰りを考えた場合、固定資金として調達したお金が、流動資金までまかな っている状態は望ましくない。 〔問 50〕個人事業主の資金繰りに関する次の記述について、正しいものを1つ選びなさい。 (1)青色申告特別控除には、10 万円と 65 万円の 2 つのパターンがあるが、65 万円の特別 控除は青色申告の届出をすれば無条件に適用できる。 (2)元入金がマイナスになっている決算書は、会社に置き換えれば債務超過の状態である。 (3)貸借対照表はすべての個人事業主が作成している。

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農業融資財務分析基礎 第2回 解答と解説

〔問1〕青色申告に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)青色申告の事業者になっても、帳簿の内容に虚偽があると、青色申告が取り消される ことがある。 (2)青色申告と白色申告の違いは帳簿の有無であり、税金計算に違いはない。 (3)青色申告は、それを選択する申請をしないと適用がない。 《テキスト1のP10 から出題》 【正解】(2) 解説 (1)青色申告の事業者になっても、実際には帳簿を作っていなかったり、帳簿の内容に虚 偽があると、青色申告が取り消されることがある。したがって(1)は正しい。 (2)青色申告の事業者は、最大で 65 万円を所得金額から控除できる「青色申告特別控除」 など、いくつかの税金計算の特例を使うことができる。したがって(2)は誤りであり、 これが本問の正解である。 (3)青色申告を選択するには、事前に申請をする必要がある。したがって(3)は正しい。 〔問2〕簿記に関する記述について、正しいものを1つ選びなさい。 (1)資産が増えるときは、借方に科目と金額を記載する。 (2)収益が増えるときは、借方に科目と金額を記載する (3)費用が増えるときは、貸方に科目と金額を記載する 《テキスト1のP18、44 から出題》 正解】(1) 解説 (1)資産が増えるときは、借方に科目と金額を記載する。したがって(1)は正しく、こ れが本問の正解である。 (2)収益が増えるときは、貸方に科目と金額を記載する。したがって(2)は誤りである。 (3)費用が増えるときは、借方に科目と金額を記載する。したがって(3)は誤りである。 〔問3〕決算書に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)個人農家の決算書は、貸借対照表と損益計算書のふたつが中心とされている。 (2)経営体が個人と法人のいずれであっても、農業を営む場合は決算書の様式は一緒であ る。 (3)損益計算書は、1年間の収入と経費を集計して、所得金額(利益)を計算するもので

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16 ある。 《テキスト1のP9~15、48 から出題》 【正解】(2) 解説 (1)個人農家の決算書は、貸借対照表と損益計算書のふたつが中心とされており、これら に付随し、収入金額の内訳などの記載欄がある。したがって(1)は正しい。 (2)個人と法人のどちらであっても決算書を作成することが必要だが、その様式は異なる。 したがって(2)は誤りであり、これが本問の正解である。 (3)損益計算書は、1年間の収入と経費を集計して、所得金額(利益)を計算するもので ある。したがって(3)は正しい。 〔問4〕収入金額に関する次の記述について、正しいものを1つ選びなさい。 (1)農産物の災害による損害につき支払いを受ける受取共済金は、所得税が非課税とされ ているため、農業所得の収入金額には含めない。 (2)販売代金を受け取ったときに収入金額を計上することを現金主義という。 (3)販売用で作った農産物を自宅の食卓で消費した場合は、収入金額に含めなくてよい。 《テキスト1のP24~25 から出題》 【正解】(2) 解説 (1)農産物の災害による損害につき支払いを受ける受取共済金は、その農産物の販売代金 と同質と考え、農業所得の収入金額に含める。したがって(1)は誤りである。 (2)規模の小さい個人事業者にだけ認められた特例として、販売代金を受け取ったときに 収入金額を計上することを現金主義という。したがって(2)は正しく、これが本問の 正解である。 (3)販売用で作った農産物を自宅の食卓で使うことを家事消費といい、自分が自分に売っ て使ったと考えて収入金額に含める。したがって(3)は誤りである。 〔問5〕棚卸しに関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)販売用動物は、買入価格(又は種付費)と年末までの飼料費の合計額が、棚卸しの計 算に用いる仕入価格となる。 (2)棚卸しとは、決まった時期に、残っている商品の数を数える作業である。 (3)農産物以外の棚卸資産の場合、期首棚卸高については、その仕入価格を経費からマイ ナスする。 《テキスト1のP26~27、41~42 から出題》 【正解】(3) 解説

(17)

17 (1)販売用動物は、買入価格(又は種付費)と年末までの飼料費の合計額が棚卸しの計算 に用いる仕入価格となる。したがって(1)は正しい。 (2)棚卸しとは、売上原価を算定するために、年度末などの決まった時期に、残った商品 (在庫)の数を数える作業をいう。したがって(2)は正しい。 (3)農産物以外の棚卸資産の場合、期末棚卸高について、その仕入価格を経費からマイナ スし、期首棚卸高については、その仕入価格を経費にプラスする。したがって(3)は 誤りであり、これが本問の正解である。 〔問6〕減価償却に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)取得価額が 20 万円未満の固定資産は、3年間で1/3ずつ減価償却することができ る。 (2)青色申告の事業者は、取得価額が 30 万円未満の固定資産について、年間の合計が 300 万円までであれば、その全額をその年の経費にすることができる。 (3)取得価額が 10 万円未満であり、かつ、1年未満の期間で使用される物品は、固定資 産に計上する必要はなく、購入金額の全額を、買った年の経費にすることができる。 《テキスト1のP30、34 から出題》 【正解】(3) 解説 (1)取得価額が 20 万円未満の固定資産は、一括償却資産として、3年間で1/3ずつ減 価償却することができる。したがって(1)は正しい。 (2)青色申告の事業者は、取得価額が 30 万円未満の固定資産は、少額減価償却資産とし て、年間の合計が300 万円までであれば、その全額を、その年の経費にすることができ る。したがって(2)は正しい。 (3)取得価額が 10 万円未満であり、「又は」1年未満の期間で使用される物品は、固定資 産に計上する必要はなく、購入金額の全額を、買った年の経費にすることができる。し たがって(3)は誤りであり、これが本問の正解である。 ・問7のタイトル=定額法の場合の減価償却費の計算 〔問7〕取得価額 800,000 円、年初の帳簿価額 640,000 円、耐用年数5年、償却方法・定 額法の場合の今年1年分の減価償却費を次から選びなさい。 (1)128,000 円(640,000 円×0.200) (2)160,000 円(800,000 円×0.200) (3)256,000 円(640,000 円×0.400) 《テキスト1のP30~31 から出題》 【正解】(2) 解説

(18)

18 定額法は取得価額に償却率(1÷5 年)を乗じて計算する。 800,000 円×0.200=160,000 円となるため、(2)が本問の正解である。 〔問8〕修繕費に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)資本的支出に該当する場合、その支出金額は減価償却により経費にすることになる。 (2)機械の部分品を特に高性能なものに交換した際、通常の交換より多くかかった金額は 資本的支出に該当する。 (3)機械装置が地盤沈下により海水等の浸害を受けたことにより破損し、新たに購入しな おした場合のその機械装置の購入費用は修繕費に該当する。 《テキスト1のP35~36 から出題》 【正解】(3) 解説 (1)資本的支出に該当する場合、その支出金額はもともとの資産の耐用年数で減価償却を しなければならない。したがって(1)は正しい。 (2)機械の部分品を特に高性能なものに交換した際、通常の交換より多くかかった金額は 資本的支出に該当する。したがって(2)は正しい。 (3)機械装置等が地盤沈下により海水等の浸害を受けることとなったために行う床上げ、 地上げ又は移設に要した費用は修繕費に該当するが、新たに購入する場合は固定資産の 取得価額になる。したがって(3)は誤りであり、これが本問の正解である。 〔問9〕人件費に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)農産物を従業員に配ることは、原則として、その従業員に対する現物の給与とされる。 (2)原則として、生計が一緒である家族に対する給料は経費にすることができない。 (3)個人農家が自分自身に対して払う給料も、経費にすることができる。 《テキスト1のP37~38 から出題》 【正解】(3) 解説 (1)農産物を従業員に配ることは、モノで給与を払ったと考える。したがって(1)は正 しい。 (2)青色事業専従者給与の要件を満たさない限り、生計が一緒である家族に対する給料は 経費にすることができない。したがって(2)は正しい。 (3)個人事業者が自分自身に給与を支払うことはできない。したがって(3)は誤りであ り、これが本問の正解である。 〔問 10〕その他の経費に関する次の記述について、正しいものを1つ選びなさい。 (1)自身や家族を対象とする共済掛金は経費として計上できる。

(19)

19 (2)自宅の住宅ローンの利息は、住宅ローン控除という名称で経費にすることができる。 (3)その年にまだ支払いがなくても、現に発生している農業の経費であれば、経費にする ことができる。 《テキスト1のP40 から出題》 【正解】(3) 解説 (1)対象が農産物などではなく、自身や家族を対象とする共済の掛金は、経費として計上 できない。したがって(1)は誤りである。 (2)自宅の住宅ローンの利息は、経費にすることができない。したがって(2)は誤りで ある。 (3)その年にまだ支払いがなくても、現に発生している農業の経費であれば、経費にする ことができる。したがって(3)は正しく、これが本問の正解である。 〔問 11〕青色申告特別控除額に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさ い。 (1)青色申告特別控除は、確定申告書の提出がその期限を過ぎてしまっても、帳簿が作成 されており、損益計算書を添付した確定申告書を提出していれば、10 万円の控除を取る ことができる。 (2)青色申告特別控除前の事業所得が 30 万円である場合、青色申告特別控除として 65 万 円を控除できる要件を満たしていても、控除額は30 万円となる。 (3)簡易な方法(単式簿記)により帳簿を作成している場合であっても、青色申告の事業 者であれば、青色申告特別控除として65 万円を控除することができる。 《テキスト1のP44~45 から出題》 【正解】(3) 解説 (1)10 万円の青色申告特別控除には、確定申告書を提出期限までに提出するという要件は ない。したがって(1)は正しい。 (2)青色申告特別控除の控除額は、青色申告特別控除前の所得金額が限度とされている。 したがって(2)は正しい。 (3)65 万円の青色申告特別控除には、複式簿記の方法による帳簿の作成という要件がある ので、簡易な方法では適用がない。したがって(3)は誤りであり、これが本問の正解 である。 〔問 12〕肉用牛の特例に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)青色申告の事業者でなくても、適用を受けることができる。 (2)肉用牛を、家畜市場、中央卸売市場などで売却していることが要件のひとつとされて

(20)

20 いる。 (3)売却金額が、1頭あたり税抜 300 万円未満であることが要件のひとつとされている。 《テキスト1のP46 から出題》 【正解】(3) 解説 (1)適用にあたっては、青色申告の事業者であることという要件はない。したがって(1) は正しい。 (2)肉用牛を、家畜市場、中央卸売市場などで売却していることが要件のひとつとされて いる。したがって(2)は正しい。 (3)売却金額が、1頭あたり税抜 100 万円(交雑種 80 万円、乳用種 50 万円)未満である ことが要件のひとつとされている。したがって(3)は誤りであり、これが本問の正解 である。なお、売却金額が、1頭あたり税抜100 万円以上である場合でも、売却価額の 5%相当の所得税、1.5%相当の住民税を納めれば、所得金額に含めなくてよいこととさ れている。 〔問 13〕売掛金に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)販売基準を適用する事業者は、まだ代金を受け取っていなくても、農産物を売ったら 収入金額に計上し、売掛金を認識する。 (2)農産物の売り先が破産などをしてしまったため売掛金を回収できないことを「共倒れ」 という。 (3)現金基準を適用する事業者は、代金を受け取ったら収入金額に計上するので、売掛金 は発生しない。 《テキスト1のP23~24、51 から出題》 【正解】(2) 解説 (1)販売基準を適用する事業者は、農産物を販売したときに収入金額を計上し、まだ代金 を受け取っていない代金は、売掛金として認識する。したがって(1)は正しい。 (2)農産物の売り先が破産などをしてしまったため、売掛金を回収できないことを「貸倒 れ」という。したがって(2)は誤りであり、これが本問の正解である。 (3)現金基準を適用する事業者は、農産物を販売したときではなく、代金を受け取ったと きに収入金額を計上するため、売掛金は認識しない。したがって(3)は正しい。 〔問 14〕育成中の果樹・牛馬等に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びな さい。 (1)年末時点で育成中の果樹・牛馬等に関する種苗費などは育成仮勘定とされ、成熟まで は経費にすることができない。

(21)

21 (2)育成中の果樹・牛馬等が成熟したときは、その育成にかかった金額をすべてその時の 経費にすることができる。 (3)育成中の果樹牛馬等から収入が生じた場合には、その収入金額を育成費用から差し引 くか、継続して販売価額とするかを選択することができる。 《テキスト1のP42~43、52~53 から出題》 【正解】(2) 解説 (1)年末時点で育成中の果樹・牛馬等に関する種苗費などは育成仮勘定とされ、成熟まで は経費にすることができない。したがって(1)は正しい。 (2)育成中の果樹・牛馬等が成熟した後は、減価償却等で経費にすることになり、その育 成にかかった金額をすべてその時の経費にすることができるとは限らない。したがって (2)は誤りであり、これが本問の正解である。 (3)育成中の果樹牛馬等から収入が生じた場合には、その収入金額を育成費用から差し引 くか、継続して販売価額とするかを選択することができる。したがって(3)は正しい。 〔問 15〕事業主が従業員に払う給与につき行う源泉徴収に関する次の記述について、誤っ ているものを1つ選びなさい。 (1)従業員に払う給与から消費税を源泉徴収し、翌月 10 日までに税務署に納付しなけれ ばならない。 (2)納期の特例を適用すると、1月から6月までに源泉徴収した税額は7月 10 日までに、 7月から12 月までに源泉徴収した税額は翌年 1 月 20 日までに納付することができる。 (3)従業員から源泉徴収した税額は、一般的に預り金という科目で処理される。 《テキスト1のP56 から出題》 【正解】(1) 解説 (1)従業員に払う給与からは「所得税」を源泉徴収し、翌月 10 日までに税務署に納付し なければならない。したがって(1)は誤りであり、これが本問の正解である。 (2)納期の特例を適用すると、1月から6月までに源泉徴収した税額は7月 10 日までに、 7月から12 月までに源泉徴収した税額は翌年 1 月 20 日までに納付することができる。 したがって(2)は正しい。 (3)従業員から源泉徴収した税額は、一般的に預り金という科目で処理される。したがっ て(3)は正しい。 〔問 16〕元入金に関し、次に当てはまる語句の組み合わせとして、正しいものを1つ選び なさい。 翌年の元入金 =( A )+ 今年の青色申告特別控除前の所得金額 -( B )+( C )

(22)

22 (1)A 今年の元入金 B 今年の事業主借 C 今年の事業主貸 (2)A 今年の元入金 B 今年の事業主貸 C 今年の事業主借 (3)A 今年の元入金 B 今年の現金残高 C 今年の借入金残高 《テキスト1のP59 から出題》 【正解】(2) 解説 翌年の元入金は、今年の元入金+今年の青色申告特別控除前の所得金額-今年の事業主 貸+今年の事業主借で計算する。したがって、(2)が本問の正解である。 〔問 17〕損益通算に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)損益通算をすることができる損失金額は、事業所得(農業所得)から生じた損失に限 られる。 (2)不動産所得の所得金額が 200 万円、農業所得の損失金額が 150 万円である場合、損益 通算をした後の所得金額は、50 万円となる。 (3)青色申告の事業者であれば、損益通算しても相殺しきれない損失金額があれば、翌年 以降3年間で生じた所得金額と通算することができる。 《テキスト1のP64 から出題》 【正解】(1) 解説 (1)損益通算をすることができる損失金額は、原則として不動産所得、事業所得(農業所 得)、譲渡所得、山林所得から生じた損失とされる。したがって(1)は誤りであり、こ れが本問の正解である。 (2)不動産所得の所得金額 200 万円-農業所得の損失金額 150 万円=損益通算後の所得金 額50 万円となる。したがって(2)は正しい。 (3)青色申告の特例として「純損失の繰越控除」があり、損益通算しても相殺しきれない 損失金額があれば、翌年以降3年間で生じた所得金額から、順次、通算することができ る。したがって(3)は正しい。

(23)

23 個人農家の下記資料を基に〔問 18〕~〔問 22〕に答えなさい。 損益計算書 (単位:円) 収入金額 販売金額 8,300,000 農産物の期首棚卸高 250,000 農産物の期末棚卸高 230,000 小計 ( ① ) 必要経費 租税公課 100,000 種苗費 220,000 肥料費 310,000 農具費 100,000 農薬・衛生費 240,000 減価償却費 100,000 利子割引料 20,000 雑費 80,000 小計 1,170,000 差引金額 ( ? ) 貸倒引当金 繰戻額 60,500 専従者給与 3,240,000 貸倒引当金 繰入額 ( ② ) 青色申告特別控除額 650,000 所得金額 3,214,500 貸借対照表 資産 負債・資本 科 目 1 月1日 12 月 31 日 科 目 1 月1日 12 月 31 日 現金 250,000 280,000 借入金 1,600,000 1,100,000 普通預金 1,200,000 1,460,000 売掛金 1,100,000 1,200,000 貸倒引当金 60,500 66,000 農産物 ( ? ) ( ③ ) 農機具等 890,000 790,000 ( B ) 0 ( C ) 2,029,500 2,029,500 ( A ) 3,100,000 ( ? ) 3,864,500 合 計 3,690,000 7,060,000 合 計 3,690,000 7,060,000

(24)

24 ・問 18 のタイトル=個人農家の決算書分析① 〔問 18〕①に当てはまる金額として、正しいものを1つ選びなさい。 (1)8,280,000 (2)8,300,000 (3)8,320,000 《テキスト1のP66 から出題》 【正解】(1) 解説 農産物の期首棚卸高は収入金額からマイナスし、期末棚卸高は収入金額にプラスするた め、本問では8,300,000 円-250,000 円+230,000 円=8,280,000 円と計算する。 したがって、本問の正解は(1)となる。 ・問 19 のタイトル=個人農家の決算書分析② 〔問 19〕②に当てはまる金額として、正しいものを1つ選びなさい。 (1) 60,500 (2) 66,000 (3)1,200,000 《テキスト1のP67 から出題》 【正解】(2) 解説 貸倒引当金は、その年の 12 月 31 日時点における売掛金、未収金、貸付金の残高の合計 に5.5%をかけた金額を限度として設定することができる。 本問では1,200,000 円×5.5%=66,000 円と計算する。 また、貸倒引当金繰入額の金額は貸借対照表の 12 月 31 日の貸倒引当金の金額と一致す る。 したがって、本問の正解は(2)となる。 ・問 20 のタイトル=個人農家の決算書分析③ 〔問 20〕③に当てはまる金額として、正しいものを1つ選びなさい。 (1) 230,000 (2) 250,000 (3)8,300,000 《テキスト1のP66、68 から出題》 【正解】(1) 解説 貸借対照表の12 月 31 日の農産物の金額は、損益計算書の農産物の期末棚卸高と一致す

(25)

25 る。 したがって、本問の正解は(1)となる。 ・問 21 のタイトル=個人農家の決算書分析④ 〔問 21〕ABCに当てはまる語句として、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 (1)A 事業主貸 B 事業主借 C 資本金 (2)A 事業主借 B 事業主貸 C 元入金 (3)A 事業主貸 B 事業主借 C 元入金 《テキスト1のP68 から出題》 【正解】(3) 解説 借方の事業主勘定は事業主貸、貸方の事業主勘定は事業主借が当てはまり、法人でいう 資本金は個人事業では元入金という。したがって、本問の正解は(3)となる。 ・問 22 のタイトル=個人農家の決算書分析⑤ 〔問 22〕この個人農家の決算書の分析として、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)事業主貸として 3,100,000 円が計上されているので、この金額が事業から事業以外に 移っていると言える。 (2)貸借対照表に建物の記載がないので、この事業主の自宅は借家だとわかる。 (3)損益計算書の差引金額より下の項目は、税金計算上の特例なので、事業そのものの所 得金額は、差引金額で判断するべきである。 《テキスト1のP68、73~74、76 から出題》 【正解】(2) 解説 (1)事業主貸は事業から家計へ流れたお金、事業主借は家計から事業に流れたお金を意味 する。したがって(1)は正しい。 (2)貸借対照表には、農業に関する資産と負債を記載するため、建物の記載がないからと いって、自宅が持家か借家かは判断できない。したがって(2)は誤りであり、これが 本問の正解である。 (3)貸倒引当金の繰戻額と繰入額は売掛金の貸倒れを見積もった経費、専従者給与は生計 一の家族へ払われる給与、青色申告特別控除は帳簿を作成していることのインセンティ ブと、それぞれ青色申告を選択している事業者の特例であることから、事業そのものの 所得金額は差引金額の部分の金額で判断をすべきである。したがって(3)は正しい。

(26)

26 農業法人の下記資料を基に〔問 23〕~〔問 30〕に答えなさい。 貸借対照表 平成30 年 3 月 31 日時点 (単位:円) 資産の部 負債の部 【流動資産】 【2,550,000】 【流動負債】 【1,090,000】 現金預金 1,230,000 買掛金 470,000 売掛金 1,000,000 未払金 360,000 農産物等 260,000 預り金 110,000 仕掛品 115,000 未払法人税等 150,000 貸倒引当金 △55,000 【( ① )】 【10,100,000】 【( ? )】 【1,450,000】 (有形固定資産) (10,100,000) 長期借入金 1,450,000 建物 1,670,000 農機具 460,000 負債の部 合計 2,540,000 果樹・牛馬等 300,000 純資産の部 育成仮勘定 470,000 【資本金】 【3,000,000】 土地 7,200,000 【利益剰余金】 【7,110,000】 繰越利益 7,110,000 純資産の部 合計 10,110,000 資産の部 合計 12,650,000 負債・純資産 合計 12,650,000

(27)

27 損益計算書 自 平成29 年 4 月 1 日 至 平成 30 年 3 月 31 日 (単位:円) 【売上高】 9,300,000 【売上原価】 期首農産物棚卸高 ( ② ) 当期農業原価 5,700,000 合計 5,930,000 期末農産物棚卸高 260,000 5,670,000 ( ③ ) 3,630,000 【販売費及び一般管理費】 2,750,000 ( ? ) 880,000 【営業外収益】 貸倒引当金戻入 66,000 雑収入 90,000 156,000 【営業外費用】 支払利息 100,000 100,000 経常利益 936,000 税引前当期純利益 936,000 法人税、住民税及び事業税 320,000 当期純利益 616,000 株主資本等変動計算書 自 平成 29 年 4 月 1 日 至 平成 30 年 3 月 31 日 資本金 資本準備金 利益剰余金 純資産合計 利益準備金 繰越利益 当期首残高 3,000,000 0 0 6,494,000 9,494,000 当期変動額 剰余金の配当 当期純利益 616,000 616,000 当期変動合計 0 0 0 616,000 616,000 当期末残高 3,000,000 0 0 ( ④ ) ( ? )

(28)

28 ・問 23 のタイトル=農業法人の決算書分析① 〔問 23〕①に当てはまる語句として、正しいものを1つ選びなさい。 (1)非流動資産 (2)固定資産 (3)減価償却資産 《テキスト1のP80~81 から出題》 【正解】(2) 解説 資産の部は大きく流動資産と固定資産のふたつに分けられる。 したがって、本問の正解は(2)となる。 ・問 24 のタイトル=農業法人の決算書分析② 〔問 24〕②に当てはまる金額として、正しいものを1つ選びなさい。 (1)230,000 (2)260,000 (3)290,000 《テキスト1のP83 から出題》 【正解】(1) 解説 売上原価は、期首農産物棚卸高+当期農業原価-期末農産物棚卸高で計算する。 本問の場合、②+5,700,000 円-260,000 円=5,670,000 円と計算する。 したがって、本問の正解は(1)となる。 ・問 25 のタイトル=農業法人の決算書分析③ 〔問 25〕③に当てはまる語句として、正しいものを1つ選びなさい。 (1)売上総利益 (2)差引金額 (3)営業利益 《テキスト1のP83 から出題》 【正解】(1) 解説 売上から売上原価を控除して算出する利益を売上総利益という。 したがって、本問の正解は(1)となる。 ・問 26 のタイトル=農業法人の決算書分析④ 〔問 26〕④に当てはまる金額として、正しいものを1つ選びなさい。

(29)

29 (1) 6,494,000 (2) 7,110,000 (3)10,110,000 《テキスト1のP80、85 から出題》 【正解】(2) 解説 株主資本等変動計算書の繰越利益の当期末残高は、貸借対照表の繰越利益の金額と一致 する。 したがって、本問の正解は(2)となる。 ・問 27 のタイトル=農業法人の決算書分析⑤(経常利益率) 〔問 27〕経常利益率として、正しいものを1つ選びなさい。 (1) 9.3% 936,000 円/10,110,000 円×100(%) (2)10.1% 936,000 円/9,300,000 円×100(%) (3)25.8% 936,000 円/3,630,000 円×100(%) 《テキスト1のP96~97 から出題》 【正解】(2) 解説 経常利益率は、経常利益/売上高×100(%)で計算する。 本問では、936,000 円/9,300,000 円×100(%)=10.1%と計算する。 したがって、本問の正解は(2)となる。 ・問 28 のタイトル=農業法人の決算書分析⑥(流動比率) 〔問 28〕流動比率として、正しいものを1つ選びなさい。 (1) 17.6% (1,230,000 円+1,000,000 円)/12,650,000 円×100(%) (2) 20.2% 2,550,000 円/12,650,000 円×100(%) (3)233.9% 2,550,000 円/1,090,000 円×100(%) 《テキスト1のP97 から出題》 【正解】(3) 解説 流動比率は、流動資産/流動負債×100(%)で計算する。 本問では、2,550,000 円/1,090,000 円×100(%)=233.9%と計算する。 したがって、本問の正解は(3)となる。 ・問 29 のタイトル=農業法人の決算書分析⑦(自己資本比率) 〔問 29〕自己資本比率として、正しいものを1つ選びなさい。

(30)

30 (1) 9.7% 1,230,000 円/(2,540,000 円+10,110,000 円)×100(%) (2)23.7% 3,000,000 円/(2,540,000 円+10,110,000 円)×100(%) (3)79.9% 10,110,000 円/(2,540,000 円+10,110,000 円)×100(%) 《テキスト1のP98 から出題》 【正解】(3) 解説 自己資本比率は、自己資本(純資産)/総資本(負債+純資産)×100(%)で計算する。 本問では、10,110,000 円/(2,540,000 円+10,110,000 円)×100(%)=79.9%で計算 する。 したがって、本問の正解は(3)となる。 ・問 30 のタイトル=農業法人の決算書分析⑧(労働生産性) 〔問 30〕労働生産性の計算式として、正しい組み合わせを1つ選びなさい。 労働生産性=(A)/(B) (1)A 付加価値額 B 従業員数 (2)A 人件費 B 付加価値額 (3)A 人件費 B 従業員数 《テキスト1のP99 から出題》 【正解】(1) 解説 人件費/付加価値額は労働分配率を示す算式、人件費/従業員数は一人当たり人件費を 示す算式である。したがって、本問の正解は(1)となる。 〔問 31〕「勘定合って銭足らず」に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びな さい。 (1)損益計算の結果である利益と収支計算の結果である収支は、最終的には必ず一致する。 (2)信用経済のもとでは、原材料を購入したり、商品を仕入れたりした場合の決済方法は、 掛け又は手形決済が一般的である。 (3)会計上は、原則としてすべての取引は現金主義により損益を認識する。 《テキスト2のP5、20 から出題》 【正解】(3) 解説 (1)損益計算と収支計算のズレの原因は、「タイムラグ」であるが、ズレの原因が解消さ れた場合、それらは最終的には必ず一致する。したがって(1)は正しい。 (2)信用経済のもとでは、原材料を購入したり、商品を仕入れたりした場合の決済方法は、 掛けや手形によるのが一般的である。したがって(2)は正しい。

(31)

31 (3)会計上、すべての取引は発生主義により認識する。一方、現金主義とは、取引に関し 現金で回収され、または現金で支払ったときに損益を認識する方法である。したがって (3)は誤りであり、これが本問の正解である。 〔問 32〕「勘定合って銭足らず」に関する次の記述について、正しいものを1つ選びなさい。 (1)発生主義により計算された利益には、当然に現金の裏付けがある。 (2)一般的に、売上の代金回収よりも、仕入等の支払いが先行するため、お金は不足にな りがちになる。 (3)「利益」と「収支」は、ほとんどの取引で一致する。 《テキスト2のP5~7 から出題》 【正解】(2) 解説 (1)発生主義は、お金の「出」「入り」に関係なく、収益と費用の「発生」にもとづいて 損益を認識する方法であり、そこには現金の裏付けはない。したがって(1)は誤りで ある。 (2)通常は、仕入や販売費などの支出が先行し、売上による代金回収は後になる。したが って(2)は正しく、これが本問の正解である。 (3)「利益」と「収支」は、めったに一致することはない。したがって(3)は誤りである。 〔問 33〕損益計算と収支計算に関する次の記述について、正しいものを1つ選びなさい。 (1)収穫基準が適用される農産物は、収穫された時点において販売されたものとみなすた め、未販売農産物が発生すると、その分お金が増える。 (2)損益計算上、利益が出ているケースでも、その決済条件によっては資金不足が生じる 場合がある。 (3)売掛金や受取手形の売上債権が減少すると、その分のお金が減少する。 《テキスト2のP8~12 から出題》 【正解】(2) 解説 (1)収穫基準においては、未販売農産物は収穫された時点においてすべて販売されたもの とみなすので、未販売農産物が発生すると、その分お金が不足する。したがって(1) は誤りである。 (2)現金で仕入れ、売上が掛又は手形のケースでは、利益が出ているにもかかわらず、収 支がマイナスで資金不足が生じてしまう。したがって(2)は正しく、これが本問の正 解である。 (3)売掛金や受取手形が減少すると、その分お金は増加する。したがって(3)は誤りで ある。

(32)

32 〔問 34〕損益計算と収支計算に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさ い。 (1)収穫済みの未販売農産物がある場合、損益計算上利益は増えるがお金は増えない。 (2)商品を手形で仕入れ、現金で販売したケースでは、お金は増えない。 (3)現金で仕入れ、売上も現金の場合、利益と同額のお金が増える。 《テキスト2のP7~8、11、14~15 から出題》 【正解】(2) 解説 (1)農産物については収穫基準が適用されるため、収穫時点で売上が計上される一方、ま だ実際に販売されていないため、お金は増えないことになる。したがって(1)は正しい。 (2)商品を手形で仕入れ、現金で販売した場合、支払手形が増えることで利益以上のお金 が増えることになる。したがって(2)は誤りであり、これが本問の正解である。 (3)現金で仕入れ、売上も現金の場合、現金主義による損益計算となり、利益と同額のお 金が残ることになる。したがって(3)は正しい。 〔問 35〕仕入と売上原価に関する次の記述について、正しいものを1つ選びなさい。 (1)仕入れた商品が売れ残ると、その分利益率は悪化する。 (2)前年から繰り越された商品が売れた場合、その分利益率は向上する(仕入単価は同じ)。 (3)売れ残った商品は、在庫として資産に計上される。 《テキスト2のP21~24 から出題》 【正解】(3) 解説 (1)商品が売れ残った場合は、在庫として売上原価の計算からは控除されるため、利益率 には何ら影響を与えない。したがって(1)は誤りである。 (2)売上原価は、あくまで当年の仕入だけでなく、前年以前から繰り越されたモノも含め、 その売れた部分の金額となるため、前年から繰り越された商品があった場合でも利益率 には何ら影響を与えない。したがって(2)は誤りである。 (3)仕入れた商品が売れ残った場合には、売上原価の計算から除かれると同時に資産とし て計上されることになる。したがって(3)は正しく、これが本問の正解である。 〔問 36〕在庫に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)仕入と売上原価は、ほとんどの場合一致する。 (2)仕入れた商品が売れ残った場合、(仕入-売上原価)に相当する在庫が増えることに なる。 (3)残っていた在庫が売れた場合、損益計算上の利益に対してお金はその分増える。

(33)

33 《テキスト2のP21~25 から出題》 【正解】(1) 解説 (1)仕入と売上原価はほとんどの場合一致しない。したがって(1)は誤りであり、これが本 問の正解である。 (2)仕入れた商品が売れた場合、売上に貢献した部分は売上原価になるが、売れ残った場 合には在庫としてカウントされることになる。したがって(2)は正しい。 (3)残っていた在庫が売れた場合、損益計算上は売上原価として計上されるが、収支計算 上はあらためて支出されることはないので、利益に対してその分お金は増える。したが って(3)は正しい。 〔問 37〕経費に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)貸倒引当金は、将来の貸倒れのリスクを見積もり、その一部を必要経費として計上し ておくものである。 (2)黒字倒産とは、利益もお金も潤沢にあっても何らかの事情で経営破たんしてしまうこ とである。 (3)減価償却費が計上された場合、損益計算上の利益に対してその分お金が増える。 《テキスト2のP29~32 から出題》 【正解】(2) 解説 (1)貸倒引当金は、将来の売上債権の貸倒れリスクに備え、あらかじめ必要経費とし同時 に負債に計上しておくものである。したがって(1)は正しい。 (2)黒字倒産とは、損益計算上は黒字であるにもかかわらず、収支計算上は赤字となり経 営破たんしてしまうことを言う。したがって(2)は誤りであり、これが本問の正解である。 (3)損益計算上、減価償却費は費用であるが、これはお金の支出を伴わない費用であるた め、利益に対してその分お金は増えることになる。したがって(3)は正しい。 〔問 38〕取引にともなうお金のながれ(プロセス)について、誤っているものを1つ選び なさい。 (1)仕入→買掛金→支払手形→現金支出 (2)売上→受取手形→売掛金→現金収入 (3)仕入→在庫→売上→売掛金→受取手形→現金収入 《テキスト2のP33~35 から出題》 【正解】(2) 解説 (1)通常、商品を仕入れてからその代金を支払うまでのプロセスは、「仕入→買掛金→支

(34)

34 払手形→現金支出」となる。したがって(1)は正しい。 (2)商品を売ってから代金をもらうまでのプロセスは、「売上→売掛金→受取手形→現金 収入」となる。受取手形は期日にお金で決済されるものであり通常は売掛金の後に位置 する。したがって(2)は誤りであり、これが本問の正解である。 (3)商品を仕入れてから売り上げて、実際にお金を回収するまでのプロセスは、「仕入→ 在庫→売上→売掛金→受取手形→現金収入」となる。したがって(3)は正しい。 〔問 39〕仕入支出と売上収入に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさ い。 (1)在庫期間、売掛金のサイト、受取手形のサイトが長ければ長いほど、お金が不足する ことはない。 (2)仕入れた商品が販売されお金になるまでの時間が、その仕入代金をお金で支払うまで の時間よりも長い場合は、売上が伸びれば伸びるほどお金が不足することになる。 (3)買掛金のサイト、支払手形のサイトが短ければ短いほど、お金が不足する期間は長く なる。 《テキスト2のP37~38 から出題》 【正解】(1) 解説 (1)仕入れた商品がお金になるまでにかかる時間と、その仕入代金をお金で支払うまでの 時間とのズレが大きければ大きいほど、つまり、在庫期間、売掛金のサイト、受取手形 のサイトが長ければ長いほど、お金が不足する期間は長くなる。したがって(1)は誤 りであり、これが本問の正解である。 (2)仕入れた商品を売上げた代金回収よりも、その仕入れた商品の支払いのタイミングが 早く、その条件が同じである限り、商品を売上げれば売上げるほどお金は不足すること になる。したがって(2)は正しい。 (3)買掛金のサイト、支払手形のサイトが短ければ短いほど、お金が不足する期間は長く なる。したがって(3)は正しい。 〔問 40〕資金繰りに関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)資金繰りとは、お金の「出」とお金の「入り」のバランスを取りながら必要なときに 必要な額のお金を用意することである。 (2)資金繰りの1つの捉え方である「目先のお金のやりくり」は、主に個人事業主や創業 間もない会社にとって切実な問題である。 (3)業績が良ければ、資金繰りに失敗しても経営破たんすることはない。 《テキスト2のP41~42、44 から出題》 【正解】(3)

(35)

35 解説 (1)資金繰りの基本的な考え方であり、(1)は正しい。 (2)資金繰りは、短期的観点における目先の資金繰りと、長期的観点における将来を見通 した計画的な資金の運用と調達という捉え方に分けることができるが、個人事業主や創 業間もない会社にとっては目先の資金繰りがとても重要である。したがって(2)は正しい。 (3)どんなに業績が良くても、また、どんなに利益が出ていても、お金が足りなくなれば、 たちまち倒産へと追い込まれる。つまり、資金繰りの失敗は経営破たんに直結する。し たがって(3)は誤りであり、これが本問の正解である。 〔問 41〕現金増減の法則について、正しいものを1つ選びなさい。 (1)修繕費が増えると、現金は増える。 (2)減価償却費が増えると、現金が増える。 (3)利益が増えると、現金は減る。 《テキスト2の 49~50、69 から出題》 【正解】(2) 解説 (1)現金増減の法則においては、費用の発生は利益の減少となるため、現金は減る。した がって(1)は誤りである。 (2)減価償却費は現金支出をともなわない費用であり、結果として現金を内部に留保する 効果がある。したがって(2)は正しく、これが本問の正解である。 (3)現金増減の法則においては、利益が増えると、現金は増える。したがって(3)は誤りで ある。 〔問 42〕貸借対照表に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)個人事業主の貸借対照表は、資産、負債、資本(元入金)によって構成されている。 (2)貸借対照表の負債は、お金の運用状況を表している。 (3)事業主借は元入金の構成要素であり、お金の調達状況を表している。 《テキスト2のP52~54 から出題》 【正解】(2) 解説 (1)個人事業主の貸借対照表は、資産、負債、資本(元入金)によって構成されている。 したがって(1)は正しい。 (2)貸借対照表の負債・元入金は、お金の調達状況を表している。したがって(2)は誤りで あり、これが本問の正解である。 (3)貸借対照表の負債・元入金は、お金の調達状況を表しており、事業主借は元入金の構 成要素である。したがって(3)は正しい。

(36)

36 〔問 43〕貸借対照表に関する次の記述について、正しいものを1つ選びなさい。 (1)元入金は、銀行借入金と同様、返済義務がある。 (2)元入金の中身は、すべて事業主自身が投下したお金である。 (3)元入金には、これまでの儲けのうち内部に留保した利益が含まれる。 《テキスト2のP57 から出題》 【正解】(3) 解説 (1)元入金は、事業主自身が投下したお金と、これまでの儲けのうち、内部に留保してき た利益から構成され、借入金とは異なり返済義務はない。したがって(1)は誤りである。 (2)元入金は、事業主自身が投下したお金と、これまでの儲けのうち、内部に留保してき た利益から構成される。したがって(2)は誤りである。 (3)元入金は、事業主自身が投下したお金と、これまでの儲けのうち、内部に留保してき た利益から構成される。したがって(3)は正しく、これが本問の正解である。 〔問 44〕固定資金の運用に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。 (1)設備投資は、固定資金でまかなうのが、資金繰りの大原則である。 (2)固定資金の運用を、流動資金で調達した場合、いずれお金が回らなくなる。 (3)元入金による設備投資は望ましくない。 《テキスト2のP61~63、66 から出題》 【正解】(3) 解説 (1)設備投資をした場合、その設備が稼働し実際に売上に貢献して、投資した金額の全額 を回収するまでには、相当の時間がかかるため、その調達は元入金や返済期間の長い固 定負債でまかなうべきである。したがって(1)は正しい。 (2)回収期間の長い設備投資などの固定資金に対し、返済期間の短い流動資金で調達すれ ば、投資効果による回収よりも、返済していく支出金額の方が大きくなり、いずれお金 が回らなくなる。設備投資の資金は固定資金でまかなうべきである。したがって(2)は正 しい。 (3)設備投資の資金は、元入金や返済期間の長い固定負債でまかなうべきである。したが って(3)は誤りであり、これが本問の正解である。

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