〈原著〉天然高分子(フィブリン)と合成高分子(PGA)の複合化技術を導入した自家移植モデルにおける軟骨再生
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(2) 2 7 2. 和田充弘. 種して作成した細胞・高分子複合体を,ヒト腹腔に. 検討した.. 移植して勝脱再生を試みた.この複合体をヒト腹腔. 実験動物. 内に移植する際に,複合体と大網を天然高分子フィ プリンで接着させた結果,勝腕の再生誘導が可能と. h i n ' o k aらは,合成高 なったと報告した 10 また, S. ビーグル犬 ( 6 0匹 ,. 4~6 週齢,雌,浜口動物,. 兵庫)を用いた.飼育は,個別ゲージ(室温2 3C, 0. 分子 PGA/P( LA-CL) に骨髄幹細胞を播種して,. 2時間明暗サイクル)で行った.飲料用 湿度 50%,1. ヒト体内で大血管を作成した.大血管を天然高分子. 水は制限せず,飼育繁殖固形飼料 CD55α(日本クレ. フィプリンで補強した後に血管移植した結果,肺動. ア株式会社,東京)を 1日 1回約 3 0 0g与えた.. 脈の再生誘導が可能となったと報告した il このよ. 生分解性合成高分子. うに,生体吸収性の合成高分子と天然高分子を複合 化することにより,大動物もしくはヒトにおいて組. シート状(長さ 2cm ,幅 2cm ,厚さ 1 5 0ルm) に. 織の再生誘導が可能となることが示唆された.しか. 加工した PGA不織布(ネオベール@,線維径 1 5ぃ m,. し,その複合化に関する基本技術および組織再生の. グンゼ株式会社,京都)を用いた.. 機序は明らかとされていない.. 軟骨細胞の単離. 播種細胞の足場となる高分子(スカフォールド) には,高い細胞親和性,力学的強度,多子L 性,連通. 5mg/kg,三共 まず塩酸ケタミン(ケタラール@, 1. 性,設計した 3次元形状に成形できる加工性,組織. 株式会社,東京)の殿部筋肉注射にて睡眠導入を行. 形成に伴って分解される生体吸収性が要求され. い,次に,ペントパルビタール(ネンブタール@, 2 5. る12 生 分 解 性 高 分 子 の 中 で も 特 に 合 成 高 分 子. mg/kg,大日本製薬株式会社,大阪)を用いて静脈. (PGA, PLA,PCLなど)は,力学的強度が高く加. 麻酔を行った.イヌ耳介を切断後,耳介より皮膚,. 工性に優れている.しかし,疎水性であるため,細. 皮下組織,筋肉,軟骨膜を除去し,耳介軟骨を無菌. 胞がスカフォールド内部に浸透しにくく,いったん. 的に採取した.K lagsbrunの方法に準じて 13,採取軟. 浸透した播種細胞はスカフォールドに接着すること. 骨は, 2X2mmの大きさに細切し, 0.3%コラゲネー. なく漏れ出すため,播種効率が低下する点が大きな. ス( c o l l a g e n a s et y p eI I,Wo r t h i n g t o n,Lakewood, NJ) にて酵素処理 (3TC,1 2時間)を開始した.ナ p o r es i z e:3 0 0J . 1 m) を用いてろ過 イロンメッシュ ( した後, 10%仔牛胎児血清 ( F e t a lBovineSerum, FBS,Sigma-Aldrich,S t .L o u i s,MO) を含む F 1 2,G i b c o,GrandI s l a n d, 1 2培養液 (Ham'sFNY)を用いて酵素反応を停止させた. Ca++,Mg++ 不含リン酸緩衝液 ( D u l b e c c o ' sp h o s p h a t e b u f f e r e d i b c o,GrandI s l a n d,NY) を用いて,単 s a l i n e,G 離した軟骨細胞を 3回洗浄および遠心 ( 4 C,2 , 0 0 0 0分)した.細胞数の測定には,色素排除法を rpm,1 用いた. 0.4%トリパンブルー液 ( G i b c o,Grand I s l a n d,NY)を用いて細胞を染色した後,倒立顕微 鏡 ( ModelTMS,Nikon,東京)を用いて,血球計. 問題として残されている.一方,天然高分子である フィプリンは,高い細胞接着性と細胞増殖活性を持 つが,力学的強度と加工性の点で劣っている.そこ で,これらの弱点を克服するために,両方の高分子 を複合化する新技術を開発した. 本研究では,播種細胞の漏出を抑制して播種効率 を向上させるための高分子複合化技術について報告 し,本法を導入して大動物の異なる移植部位におい て軟骨組織の再生誘導を試みた.さらに,塩基性線. b-FGF) を複合化高分子(スカ 維芽細胞増殖因子 ( フォールド)に組み込むことにより軟骨再生が促進 されうる可能性について組織学的に検討した. 材料および方法 本研究では,自家移植モデルにおいて軟骨再生を 可能とする目的で,天然高分子フィプリンと生分解. 0. 算盤上の細胞数を算定した. 実験 A:異なる移植部位における複合化高分子の有 用性(図1). 性合成高分子から構成される複合化高分子を試用し. 細胞・高分子複合体の作成:ピペットにて,イヌ. て自家移植モデ、ルの軟骨再生を試み,異なる移植部. 耳介軟骨細胞を PGA不織布に播種して,細胞・高分. 位における複合化高分子の有用性について検討した. 子複合体を作成した.軟骨細胞の播種濃度は, 100X. (実験 A). さらに,自家移植モデルにおける軟骨再 生を促進するための至適技術を開発する目的で,実. 1 06個 /mlに調節した.複合体をインキュベーター 内 (3TC, 5%CO 時間静置して,軟骨細胞 2) に 4. 験 Bを行った.実験 Bでは,本モデルに b-FGF徐放. を生分解性高分子に接着させた.. システム 5 を導入して, b-FGFによる軟骨再生の促. 天然高分子フィプリンによる複合化:フィプリン. 進効果と軟骨再生における新生血管の役割について. (ボルヒール只化学及血清療法研究所,熊本)を散.
(3) 2 7 3. 天然高分子と合成高分子を用いた軟骨再生 布して,細胞・高分子複合体を複層化した.フィプ. 送気圧を 0.75kgf /cm2 に調整し,複合体から 30cm. リンの散布には,スプレーキット(ボルヒールスプ. 離してフィプリンを散布した.その結果,複合体は,. レーキット,化学及血清療法研究所,熊本)を用い,. 均一な厚さ(約 100~120 ぃm) のフィプリン膜によっ. て複合化された(図 2). また,走査電顕像によって, E x p e r i m e n t al p r o t o c olA. . . . I. ・ ・ I t .. 着する様子が観察された(図 3). e u g n n. b n. 抑制. r + e. 向+. 一 叫. ‘. a. ‘.2. f心. A. 圃園圃惨. Polymer +cell. Group 1. at-. 圃 圃 争 │ 令τ令. 国 圃. い∞川G阿川》. -企. ノー. Seeding. D唱e s t i o n. Polymer. I. 企 企 +cell. Harvest @1,3, 5,1 0咽 蜘. 田 ・ ・. 4. Groupm. … ‘ ・ .. 筋肉注射による睡眠導入の後,ペントパルビタール 5mg/kg,大 日本製薬株式会社, (ネンブタールベ 2. 大阪)による静脈麻酔を行った.移植部位を剃毛し. olymer .. ' 企 P + c e l l +f i b r i ng l u e. 凹 ,plV. G. 企 回1. 複合体の移植:複合化された複合体は,細胞採取 を行った同一個体に自家移植した.塩酸ケタミン(ケ 5mg/kg,三共株式会社,東京)の殿部 タラール円 1. I n t r a f a s α a li m p l a n t a t i o n. い よ パ. 天然高分子フィプリンによる複合化処理を施した後 には,合成高分子 PGA内に数多くの播種細胞が接. Subcutaneousi m p l a n t a t i o n. 圃企園。. セ ー-3. 8tudygroupsbyimplanta tions i t e. ロ 伽 吋l u e0 . 3剛. 図 1 実験プロトコール A. た後,ポピドンヨード(イソジンベ明治製薬株式会 社,東京)にて消毒した.設定した切開線に沿 って 1 0万倍希釈エビネプリン添加塩酸リドカイン(エピ. レナミン含有キシロカイン l%E円 ア ス トラゼネ カ株式会社,大阪)による局所麻酔を行い,皮膚切 聞を加えて複合体を移植した.移植部位は,皮下(出 径部)および筋膜間(浅および深側頭筋膜の間)の. 2部位を選択した.移植後, 5-0ナイロン縫合糸(シ グマ,東京)にて閉創した. 実験群の設定:移植部位および複層化の有無によ 図 2 天然高分子フィプリンによる複合化 A:肉眼所見 (Bar=lcm) B:走査電顕像 (Bar=10仲m) B a r=100μm) C :t o l u i d i n eb l u e染色 ( D :t o l u i d i n eb l u e染色(Ba r=1 0 0いm) スプレーキットの使用により,合成高分子 (PGA) は,均一な厚さ(約 100 ~ 120 ぃm) の. ブィプリン膜によって複合化された.. って,次の 4つの実験群を設定した. Group 1 (細胞・高分子複合体を皮下移植した群, n 3 ) 二. GroupI I (複合化した細胞・高分子複合体を皮下移. 植した群, n=3) GroupI I I (細胞・高分子複合体 を筋膜聞に移植した. 群 , n=3) GroupI V (複合化した細胞・高分子複合体を筋膜聞. f i b r i ng l u e(一). f i b r i ng l u e(+). に移植した群, n=3) 移植した複合体は,移植後,週目. 3週目. 5週日. および 1 0週日に標本採取し,組織学検討および免疫 組織学的検討をおこなった. 実験 B :塩基性線維芽細胞増殖因子 (b-FGF) 含有 徐放化ゼラチン微粒子が軟骨再生に及ぼす影響(図. 4) ゼラチン微粒子の作成:b-FGF徐放システムで は,生体内分解吸収性高分子微粒子としてゼラチン を使用した .オリーブオイル 5ml (40C) に,あら 0. かじめ作成した 10%ゼ、ラチン水溶液 0.2ml (等電点. 5,牛骨ゼラチン,新田ゼラチン株式会社,大阪) 図 3 細胞・高分子複合体 o l u i d i n eb l u e染色 ( B a r=1 0 0怜m) 上段:t 下段:走査電顕像 ( B a r=1 0いm) 天然高分子フィプリンによる複合化処理を施 した後には,合成高分子 PGA内に数多くの 播種細胞が接着する様子が観察された .. 加え,静置 (40C, 1時間)した.揖枠後 4 Cで冷 0. 0. 蔵し粒子化したゼラチン周囲に付着したオリーブオ イルをアセ トンl.5mlにて洗浄した.得 られた溶液 をフアルコンチューブ (BectonDickinson,Frank. l i nLakes,NJ) に回収し,遠心分離 (4 C,5, 0 0 0 0.
(4) 2 7 4. 和田充弘. E x p e r i m e n t a lp r o t o c o lB. Studygroups. いJバ P叫 mer. ‘. Seeding n凶.....哨. Digestion. G r o u p1. V( bFGF徐放システムおよびフィプリン GroupI. 叫吋. •. 胞・高分子複合体を移植した群, n=3). 国 叩. I. GroupI I I (フィプリンによる複合化処理を施した細. I.企企+cell. による複合化の両処理を施した細胞 ・高分子複合体. C. を移植した群, n=3) 移植した複合体は,移植後 5週日に標本採取し,組 織学的検討および免疫組織学的検討をおこなった. 組織学的検討. H a r v e s t C'叫. 採取した標本は 10%ホルマリンで固定し,パラフ イン包埋後, 4仲m の厚さで薄切した.切片には,. 図 4 実験プロトコール B. t o l u i d i n eb l u e染色(キ シレン: 5分 x3回 , 1 0 0% エタノール. rpm, 5分間)を行った.再度,アセトンにて洗浄 0. (4 Cにて 3回洗浄)した後,冷蔵庫内(4 C) で 1 0. 5分 間 x5回 , 90%エタノール: 3分. 間 , 80%エタノール: 3分間,流水水洗および純水. o l u i d i n eb l ue液 :1 5分,水洗,イソプ 水洗, 0.05%t. 週間乾燥させ,沈殿物であるゼラチン粒子を得た .. 0秒 x3回 , キ シ レ ン :1 0分 ロ ピ ル ア ル コ ー ル :3. 次にゼラチン粒子の架橋を行うため,ゼラチン粒子. 間 x4回)を施し,組織性状および異調染色性(メ. 1mgに対し, 0.1%polyoxyethylene s o r b i t a n. タクロマジー)の有無について検討した.. 25%g lu t a r a l d e h y d eを 5ぃ l 加 monooleateを 1ml,. l a s t i c aVanGieson染 色 (70%エタノ さらに, E. え,捜枠 ( 4O Cにて 2 4時間)した .溶液を遠心分離. , レソゃルシン・フクシン液:3 0分間,流 ー ル : 3回. ( 5, 0 0 0rpm, 5分 間 ) し , 沈 査 の ゼ ラ チ ン 粒 子 に. 水 水 洗 : 2分間, 70%エタノール. gl y ci ne溶液を加え,常温にて 1時間撹持した.その. 0分間,流水水洗:1 0分間, のへマトキシリン液:3. 5回,カラッチ. 後,蒸留水を加えて遠心分離 ( 5, 0 0 0rpm, 5分間). ピクリン酸: 3回,ワンギーソン液. を 3回行い,洗浄した . 得 られたゼラチン粒子に超. 0秒間 X4回,キシレン:3 0 プロピルアルコール:3. 純水を加え,液体窒素で凍結させた.真空凍結乾燥. 秒 間 x7回)を施し,弾性線維および腰原線維につ. を行い,直径約 10μmの ゼ ラ チ ン 微 粒 子 を 作 成 し. いて検討した.. た.凍結乾燥したゼラチン微粒子は,エチレンオキ サイドガスを用いて滅菌した.. b-FGF徐 放 シ ス テ ム :b-FGF1 0 0~m ( t r a f e r .. 5分間,イソ. 免疫組織化学染色. b-FGF徐放システムの導入による軟骨再生の促. min,科研製薬,東京)を Ca+ +,Mg+ +不合リン酸. 進効果と血管新生の関係を検討するため,第 8因子. 緩 衝 液6 0~l ( D u l b e c c o ' s phosphate-b u f f e r e d. illebrandF a c t o r ) の免疫 関連抗原 (vWF,vonW. s a l i n e, G i b c o )に溶解した後,ゼラチン微粒子 1 0ぃ. 染色を行った. 10%ホルマリンで固定した標本のパ. gと混和し, 4C下に静置して bFGF含有徐放化ゼ. ラフィン包埋後に, 4仲m の切片を薄切した.脱ノ fラ. 0. ラチン微粒子を作成した .. G i b c o )に0.5mgプロテア フィン後, 1mlの PBS(. 複合体の移植:実験 Aと同様に , シート状に加工し. p r o t e a s eTypeXXIV ,Sigma-Aldrich,S t . ーゼ (. た PGA不織布に,イヌ耳介軟骨より単離した軟骨. Louis,MO) を溶解(室温, 1 0分間)して調整した. 細胞を播種した.さらに, b-FGF含有徐放化ゼラチ. プロテアーゼ溶液にて,タンパク分解酵素処理を行. ン微粒子を複合体へ直接塗布させた後,フィプリ ン. った.次に, 0.3%過酸化水素加メタノールを用いて ,. による複合体の複合化を行った .b-FGF徐放システ. 3 0分間). 一 内因'性ペルオキシダーゼを不活化した (. ムを導入して複合化された複合体は,細胞採取 を行. 次抗体は,抗 ヒト第 V I l 困子関連抗原ウサギポリクロ. った同一個体の浅および深側頭筋膜聞に自家移植し. A0082,DAKOcytometion,C a r p i n t e r . ーナル抗体 (. た.. 1 ,0 0 0倍希釈して反応させた(4C, 8時 i a, CA)を 0. 実験群の設定:b-FGF徐放システムおよびフィ. 間).非標識の一次抗体を検出するため, 二次抗体と. プリンを用いた複合化処理の有無によって ,次の 4. 0 0倍希釈したビオチン化坑ウサギイムノグロ して, 5. 群を設定した.. 4 3 2,DAKO) プリン ・ヤギポリクローナル抗体(E0. Group 1 (細胞・高分子複合体を移植した群, n=3 ). を反応させた(室温, 3 0分間).ストレプトアビジン/. GroupI I( bFGF徐放システムを施した細胞・高分. P 0 3 9 7,DAKO)を用いて標識(室 ペルオキシダーゼ (. ) 子複合体を移植した群, n=3. 0分 間 ) さ せ た 後 , DAB溶 液 ( 組 成 : 温, 3.
(5) 天然高分子と合成高分子を用いた軟骨再生. 2 7 5. diaminobenzi d i ne 20mg, 30%過 酸 化 水 素 水,. 乏しい組織に変化した .組織学的検討から ,移植 5. PBS100mJ )にて発色させ(室温. 週目に観察された島状領域は消失していた. 5分間),へマト. キシ リンで核染色した . 統計処理. El as -. t i c aVanGieson染色を用いた組織学的検討より , 複 合体内部の 島状領域は,勝原線維によって置換さ れていた . Group 1 (細胞 ・高分子複合体を皮下移. 採 取組織の断面 1 0箇所を無作為に選択して ,軟骨. 植した群)では,全ての観察時期において ,組織学. 様組織および線維性被膜の厚さを測り,その平均 ±. 的に異調染色性は観察されず,軟骨再生は認め られ. f a c t o r 標準誤差を求めた .計 測 したデータは , OneANOVAおよび Kruskal-Wal l ist e s tをf 子った後, 多重比較検定 ( P o s t -hoct es t ) を行い ,統計学的有 意差を検討した .. 結 果 実験 A: 異なる移植部位における複合化高分子の有 用性. D. 皮 下 移植群 ( Group 1および I I ) における経時的 変化 :GroupI I (フィプリンを用いて複合化処理し た細胞・ 高分子複合体を皮下移植した群)では ,移 植 後 5週自において , 白色,半透明を呈する ,薄い. 情 ' " '. o l u i d i neb l ue染色による 軟骨様組織が観察された .t 摘出標本断面における組織学的検討では,移植 1お よび 3週目において異調染色性は観察されなかった が,移 植 5週目(図 5)において ,複合体内部に散 在性異調染色を示す島状領域が出現した . 島状領域 は,細胞形状の異なる大小不同の軟骨細胞によ って. 図 6 複合化 した細胞 ・高分子複合体を皮下移植し た群(移植 1 0週目)における肉眼所見および 組織所見 A:肉眼所見 ( Bar=lcm) r=5 0 0仙m) B :t o l u i d i neb l u e染色(Ba C :El as t i c a Van G i巴son染色(Bar=500 仲. 0週目(図 6)において , 構 成 されていた .移 植 後 1. m). D :vW F免疫組織化学染色 ( B a r=1 0 0いm) 移植 5週目に観察された島状領域は消失し , 複合体内部の島状領域は,謬原線維によって 置換されていた.. 採取組織はさらに薄く脆弱となり ,支持性が極めて. 日. 1wk. 嗣. 3wk. 5wk. 10wk. 図 5 複合化した細胞 ・高分子複合体を皮下移植し た群(移植 5週目)における肉眼所見および 組織所見 A:肉眼所見 (Ba r=lcm) B a r=5 0 0問 1 ) B :t o l u i d i neb l u e染色 ( C :E l as t i c a Van G i e s o n染色(Ba r=5 0 0 いm) D:vW F免疫組織化学染色 (Bar=100μm) 複合体内部に ,細胞形状の異なる大小不同の 軟骨細胞が認められた .また ,散在性異調染 色を示す島状領域が認め られた .. 」笠9囲網. 1ロn. ー H μ. 図 7 細胞・ 高分子複合体を筋膜聞に移植した群の 肉眼所見および組織所見 B a r=1cm),t ol u id i n eb l ue染色 肉眼所見 ( (Bar=500仲m),E l as ti c aVanG i e s o n染色 ( Bar=1 0 0I 川 1 ,Bar=100~m) を示す . 移植 3週自において,白色で薄い軟骨様組織 が観察された.複合体は全体が強い異調染色 性を示し,軟骨形成を認めた .形成された軟 骨組織 は経時的に厚く変化した ..
(6) 2 7 6. 和田充弘. なかった . これらの結果から ,皮下(胤径部)は移 植部位として不適切で あることが示唆された . P. 筋膜聞に移植した群 ( GroupI I IおよびI V ) におけ. 摘出標本断面における組織学的検討では,移植 l週 目において異調染色性を示す島状領域が出現し,複 合体内部において部分的な軟骨形成が認めら れた.. る経時的変化 :Gr oupI I I (細胞 ・高分子複合体 を筋. さらに移植 3, 5, 1 0 週目において ,強い異調染色. 膜聞に移植した群,図7)では,移植 3週目におい. 性を示す領域は複合体全体に拡大し,形成された軟. て, 白色で薄い軟骨様組織が観察された.軟骨様組. 骨組織は経時的に厚く変化した .移植 3週目以降に. 織は,薄い被膜に覆われていた .t ol u i d i neb l ue染色. おいて ,複合体の表層では小型扇平な軟骨細胞が配. による摘出標本断面における組織学的検討では,移. 列し ,深層では規則的な柱状配列が認められた . こ. 植 3週目において,複合体全体が強い異調染色性を. の所見は ,正常耳介軟骨の組織構造と極めて近似し. 示し,軟骨形成を認めた .複合体の表層に位置する. ていた .El a st icaVanGi eson染色を用いた組織学. 軟骨細胞は,小型で紡錘形の細胞が層状に配列して. 的検討では,移植 l週自において複合体内部に勝原. いた .一方,複合体深部では ,軟骨小腔が観察され. 線維を認めた .移植 3週目以降では ,Gr oup凹 と同. た. また , その中には ,大きな細胞質を有する円形. 様に ,軟骨組織の形成とともに高分子は分解 ・吸収. の軟骨細胞が一つないし数個認められた . El a s ti c a. され,勝原線維は著明に減少した .複合体周囲では ,. VanGi eson染色を用いた組織学的検討では,移植. 移植 5週目以降に線維性組織の厚さが増加 し,新生. 1, 3, 5週目において ,新生軟骨の形成とともに. 軟骨組織と密に接触していた .また GroupI I Iおよび. 高分子は分解 ・ 吸収された . この経時的変化 に伴い,. I Vの両群において ,形成された軟骨組織の内部には. 複合体内部に認められた腰原線維は急激に減少し. 弾性線維が認められ,軟骨細胞を取り巻く網状構造. た.複合体周囲では , しだ、いに成熟する線維性組織. として観察された .. が観察された .一方,Gr oupI V (フィプ リンを用い. 新生軟骨の定量的評価(図 9 ):標本摘出時期にお. て複合化処理を施した細胞 ・高分子複合体 を筋膜聞. ける軟骨の厚さを検討した . その結果,全ての観察. に移植した群,図 8)では ,移植 l週目において ,. 時期において , GroupI I Iに比較して GroupI Vの軟骨. 白色で薄く脆弱で,部分的に不透明な軟骨様組織が. 組織は統計学的有意に厚いことが判明した ( p<. 観察された .軟骨様組織は ,半透明の薄い被膜に覆. 0 . 01 ).このため,フィプリンを用いて複合化処理を. われていた .移植 3週目では, より支持性の高い軟. 施した細胞 ・高分子複合体では ,軟骨形成が促進さ. 骨膜様組織が観察 された .t ol u i d inebl ue染色による. れることが判明した .さらに, GroupI I IおよびI Vに おける軟骨の厚さの経時的変化を比較検討した . そ の結果,両群において,移植 3週自に比較して移植. 1wk. 1 0 週 目 の 軟 骨 組 織 の 厚 さ は 有 意 に 増 加 していた ( p<O. 0 5 ) . 軟骨形成過程における新生血管の関与(図 1 0):血. 3wk. 管 系 マ ー カ ー で あ る von Wi l lebr and Fa c t o r. . .. 5 wk. e•. 9 0 0. ∞ 7 ∞ 6 ∞. 8 10wk. 「ー「. 「ー「. 3wk. 5wk. E 500. '400. ミ. 図 8 複合化した細胞 ・高分子複合体を筋膜聞に移 植した群の肉眼所見および組織所見 B a r=1cm),t ol u i d i neb l ue染色 肉眼所見 ( (Ba r=5 0 0問 1 ) ,El a s ti c aVanGi e s on染色 (Bar=1 00μm,Bar=1 0 0ぃ m) を示す. 移植 1週目において,白色で薄く脆弱で,部 分的に不透明な軟骨様組織が観察された .複 合体内部には部分的な軟骨形成が認められ た.移植 3, 5,1 0 週目において ,複合体全 体に強い異調染色性を示す領域が認められ た.形成された軟骨組織は経時的に厚く変化 した .. 3 0 0 2 0 0. ∞. 1. 。 lwk. 10wk pく 0 .0 1 ・・P<0.05 •. 図 9 新生軟骨の定量的評価. GroupI I Iに比較して GroupI Vの軟骨組織は, 全ての観察時期において ,統計学的有意に厚 いことが判明した (p<O.Ol ) .両群において, 移植,週目に比較して移植 1 0 週目の軟骨組織 p<0 . 0 5 ) . の厚さは有意に増加していた (.
(7) 2 7 7. 天然高分子と合成高分子を用いた軟骨再生. P o l y m e r+c e l l b F_ G F (一) _ . .. 1wk. (+). e l l+f i b r i ng l u e P o l y m e r+c ( ー). bFGF U'~'. ( + ). $u p e r f l c i al. ・. ︺︺. depzone. 3wk. , = -. ー士一\ ~司. 5wk 1同 μ m. 図1 0 新生軟骨における新生血管の経時的変化 E l as t ic aVanG i e s on染色(Bar=1 0 0仲m), 右 側 :vWF免疫組織化学染色 ( B a r=1 0 0 いm) ( 各 Gro up ) を示す. Gr o upI I Iでは,移植 l週目において,複合体 の表層部および深部では,径が大小不同の血 Vでは, 管が数多く観察された .一方 , GroupI 移植,週目において ,複合体の表層部では比 較的径が大きい血管が数多く観察されたが, 深部では径の小さい血管が少数観察された.. (vWF)の免疫組織化学染色を行い,軟骨再生過程に おける新生血管の関与について検討した .GroupI I I では,移植 1週目において ,複合体の表層部および. -. 100um. 図1 1 筋膜聞に移植した群における肉眼所見および 組織所見 上段:肉眼所見 ( B a r=lcm) 中断:t ol u id i neb l u e染色 ( B a r=5 0 0ぃ m) 下段:E l a s t i c aVanG i e s on染色 ( B a r=1 0 0. m). 仲. b-FGF徐 放 シ ス テ ム を 施 さ な か っ た 群 (Group 1および I I I)に比較して ,bFGF徐 放システムを施した群 ( Gr oupI Iおよび I V ) は薄い被膜に覆われ,厚みおよび支持性が著 しく増加していた .組織学的検討では,すべ ての群において軟骨形成が認められ,複合体 周囲には線維性組織が観察された.. 深部では,径が大小不同の血管が数多く観察された.. 胞 ・高分子複合体における軟骨再生促進作用を検討. 移 植 3週目において ,複合体では軟骨形成とともに. するため ,Gr oupI I I (フィプリンによる複合化処理. 残存する高分子が観察された.軟骨形成部位におい. を 施 し た 細 胞 ・高 分 子 複 合 体 を 移 植 し た 群 ) と. て血管浸潤は認められなかったが,残存高分子の周. Gr oupI V( b-FGF徐放システムおよびフィプリン. 囲では 明瞭な血管浸潤を認めた .移 植 5週目におい. による複合化 の両処理を施した細胞・高分子複合体. て,複合体に形成された軟骨組織を取り囲む薄い線. を移植 した群)を比較検討した.その結果, bFGF. 維性組織内に,径の小さな血管が多数観察された .. 徐放システムを施した群 (Gr oupI IおよびI V ) の摘. 一方, Gr oupI Vでは,移植 l週目において,複合体. 出標本は,薄い被膜に覆われていた . また, bFGF. の表層部では比較的径が大きい血管が数多く観察さ. 徐 放 シ ス テ ム を 施 さ な か っ た 群 (Group1お よ び. れたが,深部では径の小さい血管が少数観察された .. I I I) に比較して ,b-FGF徐放システムを施した群. 移 植 3週日において ,複合体に形成された軟骨を取. (GroupI IおよびI V ) では厚みおよび支持性は著し. り囲む薄い線維組織内に ,径の大きな血管が観察さ. く増加していた .t ol u idi neb l ue染色による摘出標本. れた .移植 5週目以降では,厚 い線維性組織の周囲. 断面における組織学的検討では,すべての群におい. に,径の大きな血管からなる 血管網が認められた .. て複合体全体に強い異調染色性が観察され,軟骨形. いずれの実験群においても ,軟骨組織 内には 明 らか. 成が認められた . El a s ti ca VanGieson染色を用い. な血管形成は認められなかった .. た組織学的検討では,すべての群において複合体周. 実験 B :塩基性線維芽細胞増殖因子 ( b-FGF)含有. 囲に線維性組織が観察された .. 徐 放化 ゼラチン微粒子が軟骨再生に及ぼす影響. 複合体の軟骨組織性状(図 1 2 ) :すべての群におい. b-FGF徐放化システムによる軟骨再生促進作用. て,複合体の表層では小型肩平な軟骨細胞が層状配. ( 図1 1):細胞 ・高分子複合体における b-FGF徐 放. 列していた . また ,深層では軟骨小腔が観察され,. システムによる軟骨再生促進作用を組織学に検討す. その 内部に大型, 円形の軟骨細胞が規則的な柱状配. るため, Gr oup 1 (細胞 ・高分子複合体を移植した. 列 を示 していた .bFGF徐放システムを施さなかっ. 群)と Gr oupI I( b-FGF徐放システムを施した細. た群 (Group 1および I I I)に比較して, bFGF徐 放. 胞 ・高分子複合体を移植した群)を比較検討した .. システム を施 した群 (GroupI IおよびI V ) では細胞. また , フィプリンを用いて複合化処理を施した細. 密度が高い傾向 を示した . これらの結果から ,正常.
(8) 2 7 8. 和田充弘. ふ│ . . . ‘ D I : l ー . l r z 開 ιI -. b F G F. (+). (一). G 附置. P o l y m e r+c e l l. c;. ( + ). (一). G r o u pI. ,て~‘。、必. -...・-=‘. P o l y m e r+c e l l+f i b r i ng l u e. P o l y m e r+c e l l b F G F. G r o u pn. b F G F (一). ( + ). G r o u pm. G r o u pW. nm~. 、 ‘ ・ * -・ゐ. P o l y m e r+c e l l +f i b r i ng l u e. 、マ、. P J Z 1 11 喜多番-三、. 1 旦比旦. l. 図1 2 複合体の軟骨高田裁性状(El a s t i c aVanGi e s o n. 染色 ( Bar 1 0 0ぃ m) ) すべての群において ,複合体の表層では小型 扇平な軟骨細胞が層状配列していた . また, 深層では規則的な柱状配列を示していた. b FGF徐放システムを施 さなかった群 ( Group Iおよび1 I l)に比較して ,bFGF徐放システ ムを施した群 ( GroupI IおよびI V ) では細胞 密度が高い傾向を示した .. -. '00μm. 図1 3 新生軟骨におけ る新生血管(移植 5週目) 上段:E l a s t i c aVanGi e s on染色 (Bar=1 0 0 いm ) 下 段 :vWF免疫組織化 学染色 ( Bar 1 0 0 いm). 二. 二. b-FGF徐放 シ ス テ ム を 施 さ な か っ た 群 (Gr o up 1およびI I I) では,複合体を取り囲む 線維性組織の内部もしくは外部に,比較的径 の小さな血管からなる血管網が形成されてい た.一方 , bFGF徐放システムを 施した群 ( Gr ou pI Iおよび I V) では,複合体を取り囲む 線維性組織の周囲に,明 らかに径の大きい血 管からなる血管網の形成が観察された .. 表1. s tudygr o u p s. t h i c k n e s s ( μ m ). e l l 2 2 6 .4 : t2 1 .8 寸.寸 G r o u p1: PGA十c G r o u pI: PGA+c e l l+b F G F 1 15 8 . 6土3 1 .7 . . J 1 * G r o u pI I: PGA+c e l l + f i b r ing l u e 6 5 8 . 8土4 1 .9 ..J G r o up IV :PGA+c e l l + b F GF+f i br ing l u e1 1 1 6 .4: t9. 0 . . J. , .. Val ue sweregi vena smean: tS.E . .. *P<O.Ol. I I (フィプリンによる複合化処 されていた .GroupI 理を施した群)において観察された血管は , Group. 1 (細胞・高分子複合体を移植した群)に比較して, FGF徐 放 システ やや大きな血管径を有していた .bGroupI IおよびI V ) では,複合体を ムを施 した群 ( 取り囲む線維性組織の周囲に,明らかに径の大きい. 耳介軟骨と同様な組織構造を示す軟骨再生は可能で. 血管からなる血管網の形成が観察された .再生軟骨. あり ,b-FGF徐放 システムの導入によって ,再 生 誘. 組織内では,いずれの実験群に おいても明らかな血. 導過程を著しく促進できうることが判明した.. 管網の形 成 は認められなかった .. 新生軟骨の定量的評価(表1) :各実験群における. 考 察. 軟骨の厚さを比較検討した .その結果, b-FGF徐 放 システムを施さなかった群 (Group 1およびII)に. 本研究では,播種細胞の漏 出を抑制し て播種効率. 比較して b-FGF徐放システムを 施 し た 群 (Group. を向上させるため,生体吸収性の合成高分子 (PGA). I IおよびI V) では,統計学的有意に厚い軟骨組織が. と天然高分子(フィプリン)を複合化す る技術を開. 形成されることが判明した ( p<O.01).また, ブイ. , 発 し た .生 体 吸 収 性 合 成 高 分 子 と し て , PGA. プリンによる複合化処理を施 さな かった群 (Group. PLLA, PCLなどが広く知られている .特に PGA. I) に比較してフィプリンによる複合化処理を施し. は,高い力学強度と細胞接着性を示し,早い分 解 ・. GroupI I I)では,統計学的有意に厚い軟骨組 た群 (. 吸収によ って優れた生体適合性を有している.この. 織が形成されることが判明した ( p<0. 01).し かし ,. ため ,小動物を用いた種々の 3次元組織の再生誘導. b-FGF徐 放 システムを 施 し た GroupI Iと Group. 実験において ,理想的な支持体として応用されてい. I Vの聞には,軟骨組織の厚さにおいて統計学的有意. る.し かし ,大動物を用いた自家移植モデルでは,. 差は認めら れなかった.. vonWillebrandFactor (vWF) の免疫組織化学. PGA含有量と炎症反応の強さは正の相闘を示し ,惹 起された強い炎症反応によって, 軟骨組織の再生誘. 染色を 用いた新生血管の関与(図 1 3 ):b-FGF徐 放. 導は阻止されることが近年報告された 14 そこで本. システムを施さ なかった群 (G roup 1およびI I I)で. 0mg と低く設定し,軟骨 研究では, PGA含有量を 2. は,複合体を取り囲 む線維性組織の内部もしくは外. の再生誘導過程の初期 に生ずる炎症反応を抑制し. 部に,比較的径の小さな血管からなる 血管網が形成. 7 こ..
(9) 天然高分子と合成高分子を用いた軟骨再生. 2 7 9. 一方,天然高分子としては,コラーゲン,ヒアル. 反応のないヌードマウスを用いたこれらの小動物異. ロン酸,フィプリンなどの生体内組織が知られてい. 種移植実験では,移植初期におけるフィプリンの炎. る.この中で,フィプリンは,血液凝固機序として. 症反応や組織再生への関与について,詳細に調べる. 生ずるフィブリノーゲンとトロンビンによるフィプ. ことは困難であった.本研究では,フィプリンをス. リン形成作用を利用している.フィプリンは,注入. カフォールドとして使用せず,至適量のフィプリン. 充填が可能なハイドロゲルスカフォールドとして有. . 3ml/高分子)をスプレー散布し (フィプリン量:0. 用であり,すでに 3次元培養用スカフォールドとし. て合成高分子を被覆した後,大動物に自家移植した.. i s s u ee n g i n e e r i n gに用い て試用されている.一方, t. このフィプリンによる複合化処理によって,移植早. るスカフォールドは,種々の形状への成形が可能で. 期から軟骨再生誘導が生じ,厚い軟骨が形成された.. あり,その複雑な 3次元形状が生体内で維持されな. これらの結果から,大動物もしくはヒトにおいて軟. くてはならない.ブイプリンは,生体内分解速度が. 骨組織の再生誘導を行う上で,フィプリンによる複. 数日. 数週間と早い特徴がある.そのため単一のス. 合化処理は極めて有用な方法であると考えられた.. カフォールドとして試用する場合,物理的強度の不. 今後,本技術の導入により,スカフォールドに最適. 足,短い吸収期間,体積減少などの問題点を補う必. な 3次元形状を持たせ,同時に,天然高分子によっ. 要がある.そこで本研究では,フィプリンの欠点を. て播種細胞の播種効率や増殖・分化に配慮、した高性. 補う目的で合成高分子と組み合わせて複合化した.. 能スカフォールドの作成が可能となることが示唆さ. 複合化された高分子では,合成高分子の支持性によ. れた.. りスカフォールドの 3次元構造が維持され,その表. 血管網の発達は,軟骨形成に密接に関連している. 面をフィプリンで被覆することによって,生体親和. と考えられるが, これまで再生誘導された軟骨にお. 性,細胞接着性,細胞増殖促進活性などの付加が可. ける血管網の形成過程を明らかにした報告は認めら. 能となった.. れない.内軟骨性骨化では,通常,骨形成の前段階. この場合,合成高分子に強固に天然高分子を固定. として,間葉系組織から軟骨細胞が分化し軟骨形成. 化する技術,さらには固定化した天然高分子機能を. が生ずる.間葉系組織には毛細血管網が多数分布し. 充分に発揮できる固定化の手段が必要と考えられ. ているが,軟骨分化に先立つて血管網は退縮し,無. る.本研究では,合成高分子表面にフィプリンを強. 血管の軟骨性骨原基が形成されることが報告されて. 固に固定する目的で,スプレーキットの送気圧を. いる 18 軟骨性原基が形成された後には,血管侵入を. 0 . 7 5kg f / cm に調整してフィプリンを散布した.こ. 阻止する種々の抑制因子 (ChM1,TIMPなど)が. の結果,合成化高分子 PGAを,均一な厚さ(約. 放出され,周囲に発達した血管網があるにも関わら. のフィプリン膜によって強固に複合. ず,軟骨は無血管に保たれることが知られてい. 化することが可能となった.また,天然高分子ブイ. る19-21 骨化する際には,血管新生の抑制因子と促進. プリンによる複合化処理を施すことにより,播種細. 因子のバランスは変化し,主に肥大軟骨細胞から発. 2. 100~120 J . . L m). 胞はスカフォールドから漏れ出すことなく,高濃度. 現される促進因子 (VEGF)によって,軟骨性原基は. の細胞接着が可能となった.. onW i l l e b r a n dF a c t o r 骨へ置換する 2口 本 研 究 の v. フィプリンによる生体炎症反応および組織再生に 及ぽす影響に関する報告は様々であり,一定の見解. (vWF) を用いた免疫組織化学的検討から, t i s s u e e n g i n e e r i n gによって再生誘導した軟骨において. a l l e r sらの報告によると,フィプリ を見ていない.H. も,同様な血管網の形成過程が生じると考えられた.. ンは生体炎症反応を遷延させ,反応の終息後には厚. すなわち,移植早期には大小不同の新生血管が複合. い線維性被膜が残存すると報告した 15 一方, M u r i r p o l yO a c t i c c o g l y c o l i c a c i d ))に ahらは, PLGA( nv i t r oにおい フィプリンを含浸させて複合化し, i. 体内部に形成されるが,軟骨形成に伴い複合体内部 の新生血管は退縮する.その後,形成された軟骨の 内部に新生血管は存在しないが,軟骨を取り巻く厚. て軟骨の再生誘導を試みた.その結果,複合化処理. い線維性組織の周囲には,径の大きな新生血管網が. によって,軟骨の再生誘導過程が促進されることを. 形成される機序が示唆された.また,フィプリンを. 報告した 16 さらに,同様の方法を用いて,移植実験. 用いて複合化処理を施した細胞・高分子複合体では,. (ヌードマウス)を行ったところ,移植 2週目で炎症. 移植後早期から軟骨周囲に明瞭な新生血管網が形成. 反応は生じることなく,軟骨形成が認められたと報. された.フィプリンによる血管誘導作用については. 告した 17 この結果から,フィプリンによる複合化処. 極めて興味深いと考えられ,今後検討していく予定. 理によって,生体炎症反応は生じず,軟骨再生誘導. である.. が促進されることが示唆された.しかし,免疫応答. 本研究では,塩基性線維芽細胞増殖因子 ( b-FGF).
(10) 2 8 0. 和田充弘. を複合化高分子(スカフォールド)に組み込むこと. 複合体を移植した群)の聞には,軟骨組織の厚さに. により軟骨再生が促進されうる可能性について組織. おいて統計学的有意差は認められなかった.この理. , i nvivo環境下に長期 学的に検討した. b-FGFは. 由として, b-FGF徐放システムに用いるゼ、ラチン微. 間,安定して供給するため,生体吸収性高分子であ. 粒子の物質性状の関与が考えられた.ゼラチン微粒. e l i v るゼラチンを用いた薬物送達システム (drugd. 子は,含水ゲルの性質を持つためゲル膜を形成する.. erysystem,D DS) を応用した.ゼラチンは,グル. そのため,合成高分子の表面はゼ、ラチンゲル膜で被. タールアルデヒドを用いて化学架橋させ分解速度を. 覆され,フィプリン膜と同様の組織再生効果が促進. 調整した.次に, b-FGFをゼラチンに含侵させて b. 的に生じたと推測された.. FGF含有徐放ゼラチン微粒子を作成した.これま. 一般に,軟骨は間葉細胞が軟骨芽細胞に分化する. での研究から,等電点 9_5で正電荷を持つ b-FGF. ことによって発生する.軟骨芽細胞は増殖・分化し,. と,等電点 5 _ 0で負電荷を持つ酸性ゼラチンは静電的. その結果,軟骨基質と軟骨間質が産生される.軟骨. に相互作用して収着するため, b-FGFはゼラチンに. 芽細胞は,しだいに細胞間質によって 1個ずつ取り. 固定化されることがわかっている 24ペまた,ゼラチ. 固まれ,軟骨小腔と呼ばれる区画の中に閉じこめら. ンに固定化された b-FGFの徐放は,ゼラチンの分. れる.こうして成熟した細胞は軟骨細胞と呼ばれ,. i t r o 解速度に一致することが報告されている 26 Inv. その機能は軟骨基質の維持とされている 33 一方,間. において,軟骨細胞増殖を促進する b-FGF濃度は 1 0ng/mlと報告されている 27, 28 一 方, Tabataら24. 葉細胞は線維芽細胞にも分化し,これが軟骨を包む 軟骨膜を形成する.軟骨膜の構造については,層構. 血管新生が認められることを報告した.そこで本研. 造が 1層とするものから 3層とするものまで様々な 報告がみられる 34-40 軟骨膜には,軟骨芽細胞に分化. 究では,軟骨細胞増殖作用と新生血管誘導作用を同. しうる軟骨形成細胞が存在する.軟骨形成細胞は,. 時に引き出すため, b-FGF濃度は 1mg/mlに設定. 軟骨芽細胞に分化し軟骨の付加成長に関与する.こ. した.. れまで t i s s u eengineeringによって再生誘導された. は , b-FGF濃度を 1mg/mlとしたときに最も強い. 軟骨再生において細胞増殖因子として働く. b -. 軟骨の成長に関する報告はない.現在,再生軟骨の. FGFは,同時に,強力な血管新生因子として機能す. 周囲を覆う軟骨膜様線維性組織内に軟骨芽細胞が存. ることが知られている 24. 血管新生には,組織血流. 在しうる可能性について検討している.また,今後,. の回復に寄与しない未熟な新生血管と組織血流の回. 成長を可能とする軟骨再生を行うため,軟骨膜を再. 復に寄与する成熟した「機能的」新生血管があるこ. 生誘導する技術開発が重要であると考えている.. とが知られている 31 b-FGFは,血管内皮細胞と血. 本研究では,自家移植モデルにおいて軟骨の再生. 管平滑筋に同時に働き,これらを増殖させ,さらに,. 誘導を試みた.生体吸収性の合成高分子と天然、高分. VEGF, HGFの両因子の発現を調節して血管新生. 子を複合化処理する技術にか FGF徐放システムを. をおこす.この b-FGFによって誘導される血管は,. 組み合わせて生体内に導入することによって,軟骨. 通常の血管新生 angiogenesisによって形成される. 再生誘導を促進し,再生軟骨組織を栄養する機能的. 血管よりも,さらに太く,裏打ち構造のある,比較 的構造の整った血管と考えられている 29-32 実験 B. 血管を同時誘導する効率的な手法を確立することが. において b-FGF徐放システムを施した群 (Group. 元形態を特徴とするヒト耳介形状軟骨の再生誘導を. I IおよびI V ) では,再生軟骨組織は著しく厚く変化. 予定している.. していた.また,複合体を取り囲む線維性組織の周 囲に,明らかに径の大きい血管からなる発達した血 管網の形成が観察された.この組織学的検討結果か ら , b-FGFは軟骨組織の増殖因子のみでなく,機能 的血管を誘導する強力な血管新生誘導因子として作 用したと考えられた.このことは, b-FGFが組織還 流能を持つ機能的血管の形成を促進する, とするこ れまでの報告と一致した.また,実験 B において, b-FGF徐放システムを施した群 GroupI I (b-FGF. 徐放システムを施した細胞・高分子複合体を移植し V(b-FGF徐放システムおよびフィ た群)と GroupI. プリンによる複合化の両処理を施した細胞・高分子. できた.今後,本法を応用して,薄くて複雑な 3次. 謝. 辞. 本稿を終えるにあたり,御指導,御校閲を賜りました磯貝典 孝教授に深謝いたします.. 文 献 1 .V a c a n t iJP,MorseM A,S a l t z m a nW M,DombA, J P e r e z A t a y d eA,L a n g e rR ( 1 9 8 8 )S e l e c t i v ec e l lt r a n s -. p l a n t a t i o nu s i n gb i o a b s o r b a b l ea r t i f i c i a lp o l y m e r sa s 3 :3 9 m a t r i c e s . JP e d i a t rS u r g2 2 . CaoY,V a c a n t iJP,P a i g eKT,Upton, JV a c a n t iCA ( 1 9 9 7 )T r a n s p l a n t a t i o no fc h o n d r o c y t e su t i l i z i n gap o l y m e r c e l lc o n s t r u c tt op r o d u c et i s s u e e n g i n e e r e dc a r t i l a g ei nt h es h a p eo fahumane a r .P l a s tR e c o n s t rS u r g.
(11) 天然高分子と合成高分子を用いた軟骨再生. 1 0 0 :2 9 7 3 0 2 3 .I s o g a iN, KusuharaH,I k a d aY, OhtaniH, ] a c q u e t, R H i l l y e r, ] LowderE,L a n d i sWJ ( 2 0 0 6 ) Comparisono f d i f f e r e n tc h o n d r o c y t e sf o ru s ei nt i s s u ee n g i n e e r i n go f c a r t i l a g emodels t r u c t u r e s .T i s s u eEng1 2 :6 9 1 7 0 3 i g a s h iT,IkadaY,M o r i t aS, 4 .I s o g a iN,AsamuraS,H H i l l y e rJ , J a c q u e tR,L a n d i sW]( 2 0 0 4 )T i s s u ee n g i n e e r i n go fana u r i c u l a rc a r t i l a g emodelu t i l i z i n gc u l t u r e d c h o n d r o c y t e p o l y( L I a c t i d e e p s i l o n c a p r o l a c t o n e )s c a f f o l d s .T i s s u eEng1 0 :6 7 3 6 8 7 5 .I s o g a iN,MorotomiT,HayakawaS,MunakataH, Tabata Y,I k a d a Y,K a m i i s h iH ( 2 0 0 5 ) Combined c h o n d r o c y t e c o p o l y m e ri m p l a n t a t i o nwiths l o wr e l e a s e o fb a s i cf i b r o b l a s tgrowthf a c t o rf o rt i s s u ee n g i n e e r i n g t . ]BiomedMaterRes ana u r i c u l a rc a r t i l a g ec o n s t r u c 7 4 :4 0 8 4 1 8 a c a n t iMP, AminuddinBS,]acksonMJ, 6 . Kamil5H,V VacantiCA,EaveyRD ( 2 0 0 4 )T i s s u ee n g i n e e r i n go fa humans i z e dandshapeda u r i c l eu s i n gam o l d .L a r y n g o s cope1 1 4 :8 6 7 8 7 0 a c q u e tR,Hi l Iy e rJ,LowderE,L a n d i s 7 . KusuharaH,] s o g a iN ( 2 0 0 8 )T i s s u ee n g i n e e r i n gamodelf o rt h e WJ,I shape,morphologyand humane a r :Assessmento fs i z e, gene e x p r e s s i o nf o l l o w i n gs e e d i n go fd i f f e r e n tc h o n d r o c y t e s . WoundR e p a i rRegen( a c c e p t e d ) 羽TengY,ChangCN,V a c a n t iM A, 8 . SaimAB,CaoY, VacantiCA,EaveyRD ( 2 0 0 0 )E n g i n e e r i n ga u t o g e n o u s c a r t i l a g ei nt h eshape o fah e l i xu s i n g ani n j e c t a b l e h y d r o g e ls c a f f o l d .L a r y n g o s c o p e1 1 0 :1 6 9 4 1 6 9 7 a c a n t iJP ( 2 0 0 4 )T i s s u ee n g i 9 .S h i e hS J,TeradaS,V n e e r i n ga u r i c u l a rr e c o n s t r u c t i o n :i nv i v oandi nv i t r o s t u d i e s .B i o m a t e r i a l s2 5 :1 5 4 5 1 5 5 7 BauerSB,Soker5, Yoo]],R e t i kAB( 2 0 0 6 ) 1 0 . AtalaA, T i s s u e e n g i n e e r e da u t o l o g o u sb l a d d e r sf o rp a t i e n t s n e e d i n gc y s t o p l a s t y .L a n c e t3 6 7 :1 2 4 1 1 2 4 6 MaPX,TanelRE , I s o g a iN, 1 1 . ShinokaT,Shum-TimD, LangerR,V a c a n t i]P,Mayer]EJ r( 1 9 9 8 )C r e a t i o no f v i a b l epulmonarya r t e r ya u t o g r a f t sthrought i s s u ee n g i 3 6 5 4 5 n e e r i n g . JThoracC a r d i o v a s cSurg1 1 5・5 Vunjak-NovakovicG, BironR], E a g l e sDB, 1 2 . FreedLE, LesnoyDC,BarlowSK,L a n g e rR ( 1 9 9 4 )B i o d e g r a d a b l e polymers c a f f o l d sf o rt i s s u ee n g i n e e r i n g .B i o t e c h n o l o g y 1 2 :6 8 9 6 9 3 1 3 .K l a g s h u r nM ( 1 9 7 9 )L a r g e s c a l ep r e p a r a t i o no fc h o n d r o c y t e s . MethodsEnzymol5 8 :5 6 0 5 6 4 2 0 07)ヒト耳介形状軟骨の再生誘導における 1 4 . 森 贋政 ( PGA-P (LA-CL) ポリマーの有用性.近畿大医誌3 2:2 3 3 2 4 1 a n s e n JA,Marres HA,R a k h o r s t G, 1 5 .H a l l e r s EJ,J VerkerkeGJ( 2 0 0 7 )H i s t o l o g i c a la s s e s s m e n to ft i t a n i u m and p o l y p r o p y l e n ef i b e rmeshi m p l a n t a t i o nw i t h and w i t h o u tf i b r i nt i s s u eg l u e . JBiomedMaterResA 8 0: 3 7 2 3 8 0 KimSH, I d r u sRB, KhangG ( 2 0 0 8 )F i b r i n 1 6 .S h a ' b a nM, andp o l yO a c t i c c o g l y c o l i ca c i d )h y b r i ds c a f f o l dp r o motese a r l yc h o n d r o g e n e s i so fa r t i c u l a rc h o n d r o c y t e s :. 2 8 1. 1 7 ani nv i t r os t u d y . JOrthopSurg3・3 2 0 0 8 ) 1 7 . MunirahS,KimSH,RuszymahBH,KhangG ( The u s eo ff i b r i n and p o l yO a c t i c c o g l y c o l i ca c i d ) h y b r i ds c a f f o l df o ra r t i c u l a rc a r t i l a g et i s s u ee n g i n e e r i n g :ani nv i v oa n a l y s i s . EurC e l lMater1 5 :4 1 5 2 lmannR, F e i n b e r gRN,L a t k e rCH,Sasse],R i s a u 1 8 . HaI W ( 1 9 8 7 )R e g r e s s i o no fb l o o dv e s s e l sp r e c e d e sc a r t i l a g e t .D i f f e r d i f f e r e n t i a t i o nd u r i n gc h i c kl i m bdevelopmen e n t i a t i o n3 4 :9 8 1 0 5 n o u eH,IyamaK,KamizonoA,O c h i a iM, 1 9 .H i r a k iY,I ShukunamiC, I i j i m aS, S u z u k iF, KondoJ( 1 9 9 7 )I d e n t i f i c a t i o no fchondromodulin1a san o v e le n d o t h e l i a lc e l l .P u r i f i c a t i o nandi t sl o c a l i z a t i o ni nt h e growthi n h i b i t or io lChem a v a s c u l a rzoneo fe p i p h y s e a lc a r t i l a g e . JB 2 7 2 :3 2 4 1 9 3 2 4 2 6 u d h a l t e r, JL angerR ( 1 9 9 0 )I d e n t i f i c a 2 0 . MosesM A,S t i o no fani n h i b i t o ro fn e o v a s c u l a r i z a t i o nfromc a r t i・ l a g e .5 c i e n c e2 4 8 :1 4 0 8 1 4 1 0 u z u k iF,His aT,Taka 2 1 . OhbaY,GotoY,KimuraY,S 1 9 9 5 )P u r i f i c a t i o no f an an h a s h i K,Takigawa M ( g i o g e n e s i si n h i b i t o rfromc u l t u r emediumc o n d i t i o n e d l byahumanc h o n d r o s a r c o m a d e r i v e dc h o n d r o c y t i cc eI l i n e,HCS-2/8. BiochimB i o p h y sActa1 2 4 5( l ):1 8 l s e nBR( 2 0 0 5 )M u l t i p l er o l e so fv a s c u l a r 2 2 .Z e l z e rE,O e n d o t h e l i a lgrowthf a c t o r (VEGF) i ns k e l e t a ld e v e l o p e p a i r .C u r rTopDevB i o l6 5 :1 6 9 ment,growth,andr 1 8 7 Mamluk, RF e r r a r aN, JohnsonRS, S c h i p a n i 2 3 .Z e l z e rE, E, O l s e nBR( 2 0 0 4 )VEGF Ai sn e c e s s a r yf o rc h o n d r o c y t e s u r v i v a ld u r i n gboned e v e l o p m e n t . Development1 3 1 : 2 1 6 1 2 1 7 1 i j i k a t a S,I k a d aY ( 19 9 4 ) Enhanced 2 4 . Tabata Y,H v a s c u l a r i z a t i o nandt i s s u eg r a n u l a t i o nbyb a s i cf i b r o b l a s tgrowthf a c t o ri m p r e g n a t e di ng e l a t i nh y d r o g e l s .J C o n t r o lR e l e a s e3 1 :1 8 9 1 9 9 1 9 9 8 )P r o t e i nr e l e a s efromg e l a 2 5 . TabataY,IkadaY ( t i nm a t r i c e s . AdvDrugD e l i vRev3 1 :2 8 7 3 0 1 k a d aY ( 1 9 9 9 )B i o d e g r a d a t i o n 2 6 . TabataY,NaganoA,I o fh y d r o g e lc a r r i e ri n c o r p o r a t i n gf i b r o b l a s t growth f a c t o r .T i s s u eEng5 :1 2 7 1 3 8 a c a n t i M,Weng Y, 2 7 .A r e v a l o S i l v a CA,Cao Y,V V a c a n t i CA,Eavey RD ( 2 0 0 0 )I n f l u e n c eo f growth f a c t o r sont i s s u e e n g i n e e r e dp e d i a t r i ce l a s t i cc a r t i l a g e . ArchO t o l a r y n g o lHeadNe c kSurg1 2 6 :1 2 3 4 1 2 3 8 a c a n t iM,Ro 2 8 .A r e v a l o S i l v aCA,CaoY,WengY,V a c a n t iCA,EaveyRD( 2 0 01 ) Thee f f e c to f d r i g u e zA,V f i b r o b l a s t growth f a c t o r and t r a n s f o r m i n g growth f a c t o r b e t a on p o r c i n e c h o n d r o c y t e s and t i s s u e e n g i n e e r e da u t o l o g o u se l a s t i cc a r t i l a g e .T i s s u eEng7: 8 1 8 8 ,YonemitsuY,YamashitaA,5 a t aS,T a n i i 2 9 . Masaki1 M,KomoriK,NakagawaK,HouX,NagaiY,Hasegu e i s h iK ( 2 0 0 2 )A n g i o g e n i cgene awaM,SugimachiK,S t h e r a p yf o re x p e r i m e n t a lc r i t i c a ll i m bi s c h e m i a :a c c e l e r a t i o no fl i m bl o s sbyo v e r e x p r e s s i o no fv a s c u l a re n d o t h e l i a lgrowthf a c t o r1 6 5b u tn o to ff i b r o b l a s tgrowth.
(12) 2 8 2. 和田充弘. f a c t o r 2 .C i r cR e s9 0 :9 6 6 9 7 3 3 0 . OnimaruM,YonemitsuY,T a n i iM,NakagawaK, Masaki1 , OkanoS, I s h i b a s h iH, S h i r a s u n aK, Hasegawa u e i s h iK ( 2 0 0 2 )F i b r o b l a s tgrowthf a c t o r 2gene M,S t r a n s f e rcans t i m u l a t eh e p a t o c y t egrowthf a c t o re x p r e s . s i o ni r r e s p e c t i v eo fh y p o x i a . m e d i a t e dd o w n r e g u l a t i o n i ni s c h e m i cl i m b s .C i r cRes9 1:9 2 3 9 3 0 1 . Yo n e n i t s u Y,S u e y o s h iK ( 2 0 0 4 ) FGF2r e g u l a t i n g 3 m u l t i p l ea n g i o g e n i cf a c t o r si nh i e r a r c h i a l mode o f a c t i o n . JJ pnC o l lA n g i o l4 4 :1 5 1 1 5 6 19 9 9 )B i o d e g r a d a t i o n 3 2 . TabataY,NaganoA,IkadaY ( o fh y d r o g e lc a r r i e ri n c o r p o r a t i n gf i b r o b l a s t growth .T i s s u eEng5 :1 2 7 1 3 8 f a c t or 3 3 .V i c t o rP .E r o s c h e n k o ( 2 0 0 0 )d iF i o r e ' sA t l a so f H i s t o l o g yw i t hF u n c t i o n a lC o r r e l a t i o n s. n i n t he d i t i o n i p p i n c o t tW i l l i a m s& W i l k i n s,p4 4 Canada,L a r n e i r o1 .Contopoulos AN ( 19 7 7 ) 3 4 .J u n q u e i r a LC,C a s i ch i s t o l o g y( 2 n dE D ) . LosA l t o s,Lange C a r t i l a g e,B M e d i c a lP u b l i c a t i o n spp1 1 1 1 1 8 1 9 8 0 )O s t e o l o g y,G r a y ' s 3 5 . Wi 1 liamsP W,Warwick R ( Anatomy ( 3 6 t hED ) , Edinburgh,C h u r c h i l lL i v i n g s t o n e, pp2 4 5 2 5 2. 19 9 3 )P a t h 3 6 .S h i nDH,MarkEJ,SuenHC,G r i l l oHC( o l o g i cs t a g i n go fp a p i l l a r y carcinoma o ft h et h y r o i d w i t hairwayi n v a s i o nbasedont h eanatomicmannero f 1i n i c o p a t h o l o g i cs t u d y e x t e n s i o nt ot h et r a c h e a :a c basedon2 2p a t i e n t swhounderwentt h y r o i d e c t o m yand airwayr e s e c t i o n . HumP a t h o l2 4 :8 6 6 8 7 0 3 7 . Lopez Aguado D,Monserrat JR,P e r e zP i n e r o B, u t i e r r e zR,D i a zF l o r e sL ( 1 9 9 2 ) CamposB a n a l e sME,G Ne o c h o n d r o g e n e s i si nt h es e p t a la r e aa f t e rsubmucous c a r t i l a g i n o u sr e s e c t i o n . ActaO t o l a r y n g o l1 1 2 :5 3 9 5 4 4 a s t a c a l d iP, YormukE, J u h l i n 3 8 .E n g k v i s t0,SkoogV,P R( 1 9 7 9 ) Thec a r t i l a g i n o u sp o t e n t i a lo ft h ep e r i c h o n driumi nr a b b i te a randr i b . Ac o m p a r a t i v es t u d yi n 7 5 v i v oandi nv i t r o . ScandJP l a s tR e c o n s t rSurg1 3・2 2 8 0 1 9 7 9 ) R e c o n s t r u c t i o n o f p a t e l l a r 3 9 .E n g k v i s t 0 ( a r t i c u l a rc a r t i l a g ew i t hf r e ea u t o l o g o u sp e r i c h o n d r i a l g r a f t s . Ane x p e r i m e n t a ls t u d yi nd o g s . ScandJP l a s t R e c o n s t rSurg1 3 :3 6 1 3 6 9 1 9 8 3 )Thee a r l ydevelopment 4 0 .O h l s e nL,WidenfalkB ( o fa r t i c u l a rc a r t i l a g ea f t e rp e r i c h o n d r i a lg r a f t i n g ScandJP l a s tR e c o n s t rSurg1 7 :1 6 3 1 7 7.
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