• 検索結果がありません。

原発性肝癌における癌部と非癌部の分子生物学的特徴について 1) PCNAと変異型p53の免疫組織学的所見からみた原発性肝癌における癌部と非癌部の特徴について 2) 免疫組織染色所見からみた原発性肝癌の癌部と非癌部におけるアポトーシス発現程度に関する研究

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "原発性肝癌における癌部と非癌部の分子生物学的特徴について 1) PCNAと変異型p53の免疫組織学的所見からみた原発性肝癌における癌部と非癌部の特徴について 2) 免疫組織染色所見からみた原発性肝癌の癌部と非癌部におけるアポトーシス発現程度に関する研究"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Title

原発性肝癌における癌部と非癌部の分子生物学的特徴につ

いて 1) PCNAと変異型p53の免疫組織学的所見からみた原

発性肝癌における癌部と非癌部の特徴について 2) 免疫組織

染色所見からみた原発性肝癌の癌部と非癌部におけるアポ

トーシス発現程度に関する研究( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

高橋, 禎雅

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)乙 第1204号

Issue Date

1999-04-21

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/15068

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏名 (本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 高 橋 禎 雅(岐阜県) 博 士(医学) 乙第 1204 号 平成11年 4 月 21日 学位規則第4条第2項該当 原発性肝癌における癌部と非癌部の分子生物学的特徴について 1)PCNAと変異型p53の免疫組織学的所見からみた原発性肝癌における 癌部と非癌部の特徴について 2)免疫組織染色所見からみた原発性肝癌の癌部と非癌部におけるアポトー シス発現程度に関する研究 (主査)教授 佐 治 重 豊 (副査)教授 森 秀 樹 教授 星 博 昭 論 文 内 容 の 要 旨 本邦における原発性肝癌(以下,HCC)は,B型・C型肝炎に端を発する硬変由来で,これにアルコール過飲 や薬物障害などの因子が関与している。特徴として多中心性発癌を示す頻度が高いため,外科切除時には転移と の関連で拡大肝切除の是非が論議されている。そこで申請者らは,当科で切除したHCCの癌部と非癌部で

proliferating cellnuclear antigen(以下,PCNA)と変異型p53蛋白(以下,P53)の発現程度を免疫組織学的

に検索し,臨床病理学的因子や予後との関連を比較検討し,非癌部における多中心性発癌の可能性を推察した (論文1)。また,発癌過程でのイニシエーションからプロモーションの段階で枯死化現象(アポトーシス)の意 識が解明され,癌細胞はアポトーシス失活状態と理解されている。そこで,アポトーシス関連遺伝子蛋白の中か ら抑制因子としてBcト2を,誘導因子としてBAXとAPOP TAGを用い.その発現程度を免疫組織学的に検索し 臨床病理学的因子や予後との関凰 及び先に検索したPCNAやp53との関連を比較検討した(論文2)。 研究対象と研究方法 過去8年間に教室で肝切除したHCC95例中,術前TAEによる腫瘍壊死が比較的軽度で.組織学的検索が可能 であった43例を対象に,手術時採取したホルマリン固定・パラフィン包哩ブロックを用いPCNA,p53,bcl-2, BAX,APOP TAGの各蛋白発現程度を免疫組織学的に検索し,原発性肝癌取扱い規約による病期規定因子,全 国原発性肝癌追跡調査報告によるアルコール過飲歴,ウイルス性肝炎催患の有無,腫瘍マーカー,腫瘍最大径, 被膜形成・浸潤の有無等との関連を比較検討した。なお,染色はマイクロウエーブ処理後,PCNAはPClO

(DAKO社),p53はDO-7(DAKO社),bcト2はclone124(BM社),BAXはN20(Santa Cruz Biotech社), APOP TAGはS7101(Oncor杜)の抗体を用いて行った。 研究結果 1.対象症例の臨床病理学的特徴 43例の臨床病期はⅠ期が24例,Ⅲが15例,Ⅲが2例,肉眼的進行程度はStageIが6例,Ⅲが26例,Ⅲが11例, Ⅳが0例で全国統計に比べ著差なく,全国報告例と比べアルコール過飲(以下,過飲)者とHCV陽性者が若干多 く,腫瘍最大径が小さかった。なお,過飲歴有り群(6例)は無し群(23例)に比べ,硬変併存率が有意に低く, 腫瘍最大径が有意に大きく,PIVKA2陽性率が高くなる傾向を示した。 2.PCNAとp53の免疫組織染色の結果 ①PCNAlabelingindex(LI)値は癌部が非癌部に比べ有意に高く,癌部では過飲歴有り群が無し群に比べ有 意の低値を示した。②p53は非癌部では全例陰性 癌部では27.9%が陽性であった。p53陽性群は腫瘍最大径が有 意に大きく,硬変併存率が低くなる傾向を示し,腫瘍マーカーでAFPが有意に高く,PIVKA2が高くなる傾向を

(3)

-63-示し,組織所見で隔壁形成と隔壁浸潤陽性が陽性となる傾向がみられた。③p53とPCNAとの関連では,癌部で p53陽性例のPCNA LIは陰性例に比べ高値を示したが,有意差はみられなかった。④予後はHCV陽性例が陰性 例に比べ有意に不良で,CEAとPIVKA2陽性群も若干不良であった。 3.アポトーシス関連蛋白bcl-2,BAX,APOP TAGの染色結果 ①bcl-2は腫瘍浸潤リンパ球で陽性細胞が観察されたが,幹細胞で肝癌細胞は陰性で,非癌部でも全例陰性で あった。(診BAX(非癌部を染色陽性と判定)は癌部で74.4%が陽性で,HB陽性群とPIVKA2陰性群が陽性とな る傾向を示し,腫瘍最大径が低値で隔壁浸潤陰性群に陽性例が多かった。③APOP TAGはapoptoticindex (AI)値が非癌部に比べ癌部で有意に高く,転移性肝癌例でも癌部で高値を示した。また,全症例では癌部で TAE非施行例が,非癌部でTAE施行例が高値を示し,転移性肝癌が癌部・非癌部とも低値を示した。④AI値は BAX陽性例で若干高値を,過飲歴有り群の癌部で若干高値を非癌部で高値を示す傾向がみられ,癌部で腫瘍径 が20mm未満群が若干高値を示した。⑤予後との関連で,AI高値群(34.8以上)は低値群に比べ有意に予後不良 で,腫瘍最大径が20mm以上群で有意に不良であったが,低値群で癌死例はみられなかった。 考案と結語 本邦でのHCCは約80%以上が硬変併存例で,今回の検索でもHCV陽性例が多かった。アルコール過飲歴有り 群は硬変併存率が有意に低く,腫瘍径が大きく,PIVKA2陽性率が高かった。一方,細胞増殖活性は癌部が非癌 部に比べ有意に高く,非癌部では過飲歴有り群が有意の低値を示した。p53陽性例は腫瘍径が有意に大きく,AFP とPIVKA2が陽性で,隔壁形成と隔壁浸潤が陽性となる傾向を示し,PCNA LIが高値で,HCV陽性例の予後が 有意に不良であった。アポトーシス関連ではt 抑制因子blc-2は全例陰性,誘導因子のBAXは74.4%が陽性,AI 値は癌部で有意の高値を示した。また,AI値は過飲歴有り群で高くアルコール過飲によりアポトーシスが促進 される可能性が示唆された。一方,AI値は腫瘍径20mm未満群で有意に高く,20mm以上群でAl高値群の予後は 有意に不良であった。 以上の結果,ウイルス感染やアルコール過飲が多中心性発癌や硬変併存と密着に関連する可能性が示唆され, これらがアポトーシスとの関連で細胞増殖に影響を及ぼす可能性が推察された。 論文書査の結果の要旨 申請者高橋禎雅は原発性肝癌症例を対象に,手術時採取した切除標本を用い癌部と非癌部でPCNA LIによる 細胞増殖活性,変異型p53による癌抑制遺伝子蛋白及びbcl-2,BAX,APOP TAGによるアポトーシス関連蛋白 を免疫組織学的に検索し,臨床病理学的特徴とアルコール過飲との関連を検討し,硬変併存例における多中心性 発癌との関連を明らかにし解明した。この研究結果は腫瘍外科学の発展に少なからず寄与するものと認める。 [主論文公表誌] 原発性肝癌における転部と非癌部の分子生物学的特徴について 1)PCNAと変異型p53の免疫組織学的所見からみた原発性肝癌における癌部と非癌部の特徴について 1998年 日本外科系連合会誌 第23巻5号:795∼802 2)免疫組織染色所見からみた原発性肝癌の癌部と非癌部におけるアポトーシス発現程度に関する研究 1998年 日本外科系連合会誌 第23巻6号:953∼959

参照

関連したドキュメント

単変量解析の結果,組織型が境界域ではあった

関ルイ子 (金沢大学医学部 6 年生) この皮疹 と持続する発熱ということから,私の頭には感

, Graduate School of Medicine, Kanazawa University of Pathology , Graduate School of Medicine, Kanazawa University Ishikawa Department of Radiology, Graduate School of

1 ) Wang D, Liebowitz D, Kieff E.: An EBV membrane protein expressed in immortalized lymphocytes transforms established rodent cells. Cancer letters 337: 1-73, 2013 3 ) Kondo

直腸,結腸癌あるいは乳癌などに比し難治で手術治癒

部を観察したところ,3.5〜13.4% に咽頭癌を指摘 し得たという報告もある 5‒7)

断面が変化する個所には伸縮継目を設けるとともに、斜面部においては、継目部受け台とすべり止め

膵管内乳頭粘液性腺癌、非浸潤性 Intraductal papillary mucinous carcinoma(IPMC), noninvasive 8453/2 膵管内乳頭粘液性腺癌、浸潤性 Intraductal papillary mucinous