• 検索結果がありません。

心不全の在宅看取りを考える 第2回兵庫心不全緩和ケア研究会

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "心不全の在宅看取りを考える 第2回兵庫心不全緩和ケア研究会"

Copied!
220
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団 2018 年度(前期)指定公募 「地元医師会、行政を交えた顔の見える多職種連携研修会への助成」 完了報告書. 第 2 回兵庫心不全緩和ケア研究会 心不全の在宅看取りを考える. 申請者:大石. 醒悟. 所属機関:兵庫県立姫路循環器病センター 提出年月日:2019 年 7 月 11 日.

(2) 開催概要 2018 年度(前期)指定公募「地元医師会、行政を交えた顔の見える多職種連 携研修会への助成」により公益社団法人在宅医療助成勇美財団から助成を受け、 2019 年 3 月 16 日、6 月 15 日の 2 回に渡り、”心不全の在宅看取りを考える”を テーマに第 2 回兵庫心不全緩和ケア研究会を開催しました。 第 1 回は 2016 年後期に同じく同財団から助成を受け、2017 年 12 月 9 日に開 催しており、178 名と多くの参加者から好評を得ていたが、座学と症例検討を主 体とする構成としていたため、十分な議論を尽くせなかった反省があった。 その為、参加者の積極的参加及び実臨床へのフィードバックを目的とし、今 回は双方向性の議論を行うことを念頭に前半は座学、後半はグループワークの 2 部構成とし、さらに 1 回目のグループワークのテーマを心不全の ACP、2 回目 のテーマを心不全終末期の症状緩和として 2 回参加可能な医療者を対象にディ スカッションの深化を図った。 会の開催に先立ち、心不全の地域連携を充実するためには、在宅医療に携わ る医療者、病院関係者の連携が必須であることを実感していたため、双方に案 内状を送付し、参加を呼び掛けた。 結果として、第 1 回、第 2 回共に 77 名の参加が得られ、ほぼ半数の主な勤務 場所が在宅医療であり、残り半数が病院であり有意義な議論が行われた。 事後アンケートから参加者の高い満足度が得られていることも分かり、医師 会からは在宅部門理事の参加を含め、医師は 11 名、主な参加職種は看護師であ ったが、その他、医療ソーシャルワーカーや理学療法士などの参加も認め、多 職種での充実した議論が行われ、今後も医師会を中心とした枠組みで在宅と病 院を繋ぐ研修会などの開催が期待される結果であった。 また、行政からは 2 回共に、姫路市保健所長が参加し、実情を伝えると共に 今後の心不全の緩和ケアへの取り組みへの行政の積極的関与に関してのコメン トがあり、行政の介入への期待も高まる研究会であった。 以下にプログラム内容、講演資料、並びに参加者アンケートを添付する。. 本会は公益社団法人在宅医療助成勇美財団から助成により開催された。.

(3) 心不全の在宅看取りを考える 日時: 第1回. 第2回. 第2回兵庫心不全緩和ケア研究会. 2019年3月16日(土) 6月15日(土). 13時30分~17時(受付13時~) 場所: じばさんビル 601会議室 姫路市南駅前町123番. JR姫路駅中央口から南口に出てください。 専用駐車場はありませんので公共交通機関のご利用をお願いします。. <第1回プログラム> (第2回の内容につきましては第1回終了後に決定予定です) 1. 心不全看取りの場を考える (病院 vs 在宅) 司会 神戸大学医学部付属病院 腫瘍センター ※病院での看取りが理想! 兵庫県立姫路循環器センター 循環器内科 ※在宅での看取りが理想! 辰巳内科医院. 坂下 明大 大石 醒悟. 辰巳 和宏. 2. 心不全患者を看取った遺族へのインタビューから 兵庫県立姫路循環器病センター 慢性心不全看護認定看護師 田中 奈緒子. 3. ACPについて知ろう 神戸大学医学部附属病院 腫瘍センター. 4. グループワーク. : 心不全のACP ~こんな困難なことできるんかいな?~. 全体ファシリテーター コメンテーター. 定員:60名(先着順). 坂下 明大. 姫路市医師会. 国部医院 姫路市保健所. 成定 啓子 國部 伸也 田所 昌也. *3月、6月両方参加可能な方を優先いたします。. 参加費は無料です。 右のQRコードもしくはe-mail: [email protected] から申し込みください。 交流会は17時半からになります。 交流会ご参加の方は参加費3000円のご負担をお願いします。 後援: 兵庫県立姫路循環器病センター 姫路市役所 (予定) 問い合わせ先:兵庫県立姫路循環器病センター 田中 奈緒子/大石 醒悟 079-293-3131(代) 姫路市医師会 (予定) ※当研究会は公益社団法人在宅医療助成勇美記念財団の助成を受けています。 主催:兵庫県立姫路循環器病センター 患者支援・緩和ケアチーム.

(4) 2019.3.16 兵庫心不全緩和ケア研究会 心不全の在宅看取りを考える. 心不全の看取りの場を考える 病院 vs 在宅 ※病院での看取りが理想! 兵庫県立姫路循環器病センター循環器内科 大石 醒悟 Department of Cardiology, Himeji Cardiovascular Center.

(5)

(6) 病院医療と在宅医療のちがい? 病院医療. 在宅医療. キュア(疾病の治癒). ケア(暮らしに寄り添う). 根治療法(原因を取り除く). 緩和医療(苦痛を取り除く). 急性期医療(救命). 終末期医療(看取り). 臓器(専門医). 人間(総合医). 長寿(命の長さ). 天寿(命の質).

(7)

(8) 平成29年度人生の最終段階における医療に関する 意識調査結果.

(9)

(10)

(11)

(12) 患者支援・緩和ケアチーム 2015.5~. ✓ 患者・家族への緩和ケア提供を多職種で支援する。 ✓ 診療の主体である、主治医団、病棟看護師、各職種 を支援する。活動内容の主体はコンサルテーション.

(13) 患者支援・緩和ケアチーム (2015年5月7日より始動). 慢性心不全看護認定 老人看護専門 病棟・外来看護師. 循環器医 緩和ケア専門医. 緩和ケア認定.

(14) 患者支援・緩和ケアチームへの コンサルテーション内訳 (心不全149例: 2015.5~2018.2) 年齢: 78±13歳 性別: 男性:109例 (71%) 依頼内容 身体症状 102例 (67%) 意思決定支援 81例 (53%) 精神症状 7例 精神科リエゾン回診で対応. 倫理的問題 3例 (重複あり). 転帰 院内死亡 64例 (43%) 自宅退院 56例 (38%) 転院 25例, その他 4例. 介入期間 (平均) 25日 入院期間 (平均) 27日.

(15) 事例提示 【症例】 【現病歴】. 63歳 男性 無職 身長:168cm 体重:84kg BMI:29.8 1年間に6回の心不全増悪入院を繰り返 しており、他院より当院紹介。 明らかな増悪因子認めておらず、最小 限の日常生活でも心不全の増悪をきた している。NYHA Ⅳ. 【基礎疾患】 特発性拡張型心筋症 慢性心房細動 慢性腎不全.

(16) 【心エコー】 【血液検査】 【胸部X線】. 左室駆出率(EF) 31% BNP 753pg/ml 心胸郭比 65% 肺うっ血あり. 【家族構成】. 2人暮らし 妻:特別養護老人ホームで介護職 子:なし. 【嗜好歴】 【ニーズ】. 喫煙:30本/日20年 飲酒:なし 家に帰りたい、のんびりしたい.

(17) 入院後経過.

(18) 3.5. 3.0 DOB DOA 2.5. 2.0. 今後は強心薬依存状態となる可能性が高く、意思決 定支援を慎重に進めていく必要があると考えます。 家に帰りたい、やり残したことがある等の発言から今 後、もし増悪した場合にはどのように考えているのか を具体的な蘇生処置以外のことであっても聴取し、 情報共有する必要があります。. 1.5. 1.0. 0.5. 0.0 1. 6. 11. 16. 21. 26. 31. 36. 41. 46. 51. 56. 61. 66. 71. 76. 81. 86. 91. 96. 101 106 111 116 121 126 131 136 141. モルヒネ 集中治療室. 一般病棟. 集中治療室. 一般病棟.

(19) 3.5. 3.0 DOB DOA 2.5. 症状が軽減され、気分も落ち着いてきている。 1ヶ月以内に何かあってもおかしくないと発言あり、 病状認識は十分にされていることも伺われます。 治療経過における気持ちの揺れに対して、引き続き 介入をお願いします。. 2.0. 1.5. 1.0. 0.5. 0.0 1. 6. 11. 16. 21. 26. 31. 36. 41. 46. 51. 56. 61. 66. 71. 76. 81. 86. 91. 96. 101 106 111 116 121 126 131 136 141. モルヒネ 集中治療室. 一般病棟. 集中治療室. 一般病棟.

(20) 3.5. 3.0 DOB DOA 2.5. 強心薬再増量後、内服調整で利尿は良好に得られ ています。一方でリハビリ施行時には、強心薬がなく なることに対する不安の訴えもあり、引き続き不安に 対してのサポートが必要かと思われます。. 2.0. 1.5. 1.0. 0.5. 0.0 1. 6. 11. 16. 21. 26. 31. 36. 41. 46. 51. 56. 61. 66. 71. 76. 81. 86. 91. 96. 101 106 111 116 121 126 131 136 141. モルヒネ 集中治療室. 一般病棟. 集中治療室. 一般病棟.

(21) 3.5. 3.0 DOB DOA 2.5. 強心薬増量となっており、病状としてはカテコラミン 依存の状態。今後、点滴が外せないことも考えられ るため、点滴をしながら自宅に帰りたいか、またどの ような生活を希望されているなどを聞いていくことが 望ましい。. 2.0. 1.5. 1.0. 0.5. 0.0 1. 6. 11. 16. 21. 26. 31. 36. 41. 46. 51. 56. 61. 66. 71. 76. 81. 86. 91. 96. 101 106 111 116 121 126 131 136 141. モルヒネ 集中治療室. 一般病棟. 集中治療室. 一般病棟.

(22) 車椅子でもいいから家で ゆっくりしたい. 寿司を少しでいいから食べたい. トイレは自分で行きたいが、治 療のためならベッド上で しても構いません. 最期は病院で妻と 先生に看取られたい. 治りたい. 家の方が落ち着く. 飼っている犬に会いたい. 家に帰りたい 妻には働き続けて、社会との 繋がりを保って欲しい. 病院のスタッフがいると安心. 植物状態は嫌なので、人工呼吸器は使用したくない. 苦しいのは嫌だ.

(23) どんな形でも長く 生きて欲しいので、 人工呼吸器もお願いしたい. 最期をどうしたいかについても いろいろ気にする性格なので、 落ち込ませてしまうのではないか. 思うようにして 欲しい. 苦しいのを 見るのは嫌だ. 悪くなった時に誰かがいたほうがい いので訪問看護を導入したい. 治って欲しい 仕事はもうやめてもいい. 病院のスタッフがいると安心.

(24) 症例を通して考える事 ➢病状と共に本人、家人の意思は揺れ動く. ➢症状増悪時への本人・家人の不安は強い ➢治療追加が症状緩和に繋がることがある.

(25) 病院医療と在宅医療のちがい? 病院医療. 在宅医療. キュア(疾病の治癒). ケア(暮らしに寄り添う). 根治療法(原因を取り除く). 緩和医療(苦痛を取り除く). 急性期医療(救命). 終末期医療(看取り). 臓器(専門医). 人間(総合医). 長寿(命の長さ). 天寿(命の質). 連続した医療の提供が必要!!.

(26) 1. 国民皆保険で国民負担は比較的安価 2. 専門医へのアクセスが良好 3. プライマリケア(家庭医)の制度が未熟 + 4. 心不全では治療が緩和ケアになりうる 5. 最期かどうかが分かりにくい。 6. 在宅で可能な心不全治療は限られる 7. 十分な症状緩和ができない可能性が ある。. 病院での看取りが理想!!.

(27)

(28) 心不全看取りは 在宅で! 辰巳内科医院 副院長. 辰巳 和宏.

(29) 在宅医療 孤独 不安. 充実 自由.

(30) BNP 4000pg/ml, NYHA III. 環境調整:大切. 永眠 3日前.

(31) 訪問回数 4/25-12/18 (8か月). ➢ 医師. 定期訪問: 電話再診: 医院受診: 緊急往診:. ➢ 看護師 定期: 46回 (4月週1, 11月週3, 12月週4). 電話: 25回 緊急: 3回. 16回 9回 2回 2回. ➢ 薬剤師 定期: 8回 臨時: 12回.

(32) 在宅医療 心不全 ➢ 超重症でなければ、自宅可能. ➢ 濃厚な家族介護・関与 ➢ 精神安定. ➢ 医療費 安い.

(33) 高齢者心不全 ➢ コモン・ディジーズ,絶対数が更に増加 ➢根治が望めない 進行性かつ致死性の悪性疾患 ➢大半が心疾患以外の併存症あり 高齢心不全患者の治療に関するステートメント 日本心不全学会ガイドライン委員会 2016. 入院で診ていく気!?.

(34) フレイル・サルコペニア・栄養 高齢心不全患者: ➢心機能自体よりも. ✓ フレイル ✓ サルコペニア ✓ 低栄養. 予後 規定因子. Narumi T, et al. Eur J Intern Med. 2015; 26(2): 118-122.. 在宅で好きなものを食べ、結果的に 予後改善 仕方なくでも動く かも.

(35) 在宅医療 心不全 下手に こだわる在宅 (入院避ける). 入院. 医療. 簡易. 集中治療. 予後. 短い. 最長. 介護. 大変. 楽. 思い出. 最高. まあまあ. 医療費. 安. 高.

(36) 在宅医療 心不全 下手に こだわる在宅. フレキシブル 在宅. (入院避ける). (入院併用). 医療. 簡易. 簡易. 集中治療. 予後. 短い. 入院と同等. 最長. 介護. 大変. 少し大変. 楽. 思い出. 最高. 最高. まあまあ. 医療費. 安. 中間. 高. 入院.

(37) 超重症でなければ、自宅可能 ➢ 侵襲的治療で治るかも⇒開始 その後離脱できない場合は仕方ない ➢ 超重症はごく一部。 ➢ カテコラミンMAXになる前に 帰宅できる機会あったのでは? 振り返ると諦めて帰る選択時期があったのでは. (半数?). 経験生かし、深追いせず在宅へ返す選択肢を提示.

(38) カテコラミン(強心剤) ➢ 長期使用で生命予後改善なし ➢ むしろ、有害 O’Connor CM, et al. Am Heart J 1999; 138: 78-86. Packer M, et al. N Engl J Med 1991; 325:1468-1475. Hampton JR, et al. Lancet 1997; 349: 971-977. Abraham WT, et al.; J Am Coll Cardiol 2005;46: 57-64.. 低用量カテコラミン持続で在宅へ (今後の課題⇒可能!).

(39) 抑うつ ➢ 心不全入院に多い ➢ 予後規定因子 Jiang W, et al. Am J Cardiol 2011; 107: 545-551.. 早々に退院が良いのでは = 在宅へ.

(40) せん妄 ➢ 集中治療室の48% Thomason JW, et al. Crit Care 2005; 9: R375-R381.. ➢ 予後規定因子 Pisani MA, et al. Am J Respir Crit Care Med 2009; 180: 1092-1097.. 早々に退院が良いのでは = 在宅へ.

(41) 超重症でも、一瞬自宅は? ➢ デバイス依存状態⇒無理 ➢抜けるものは、抜いて1日自宅 ➢気管チューブ抜管OKな世の中 回復可能性の低さをふまえた、 多様な選択肢提示.

(42) 超重症患者の再入院 ➢ 回復するか?⇒誰にも分からない ➢ 亜急変時に、在宅だから予後 が伸びることはない(でしょう) ➢ 入院しても、予後が同じ例: 少数ある 本人・家族・病院主治医・在宅主治医の 価値観に依存.

(43) 終末期の鎮静 ➢ 在宅でも、できる (1日程度で永眠) ➢ 看護師・ヘルパーを含めた、 チームでのカンファ、合意形成 ➢ ドルミカム・経口睡眠薬etc.. 最終末期だけ在宅もアリ.

(44) 濃厚な家族介護・関与 ➢ 入院に比べ、介護大変!. ➢ 訪問看護・ヘルパーで2割は楽 =家人:相当しんどい。本人も覚悟 精神的、体力的、金銭的余力必要 (仕事休む). ➢ 振り返ると、、、良い思い出 本人、家人の価値観に依存 色々な選択肢&ゆれ動きを許容.

(45) 精神安定 ➢ ICU症候群にならない ➢ 本来の自分に戻れる ➢ 本来の姿を見て、 家人が安心&後悔しない ICU症候群になってから、在宅もアリ 色々な選択肢&ゆれ動きを許容.

(46) 虚血性心筋症、末期心不全、心室頻拍 (心臓再同期療法及び除細動器植込み後). Problem List ⚫ 医学的 ✓ 低心拍出症候群 ✓ 1年で5回、半年以上の入院. ⚫ 精神的 ✓ 死が近い告知とSedationの選択. ⚫ 社会的 ✓ 不安、倦怠感による頻回の救急受診.

(47) 201X年. 退院前. ➢ 9月(死亡1.5ヶ月前) 退院カンファ@病院 ➢ 10月(退院2日前、死亡36日前) 家人と診療所にて再度打ち合わせ ✓ 死期が近い際の対応 本人への説明の仕方、家族の希望 ✓ 予想される末期症状 鎮静の選択 ✓ 植え込み型除細動器 機能の停止に関して VT stormによる頻回ショック.

(48) 経過 在宅期間 34日 ➢ 当初、週1回の訪問、在宅酸素 ✓自宅で制限のない生活 ✓希望だった外食 ✓出社、訓示 ➢ 死亡7日前 食欲不振 増悪. 告知で質の高い エンド・オブ・ライフ. 事前説明で スムーズな導入. ➢ 最後3日は、軽い鎮静や麻薬使用.

(49) 経過(末期) ➢ 死亡2日前. 家人、看護師と カンファ. 失神、急変、意識レベル低下も苦悶様。 ⇒ミダゾラム筋注で鎮静。 (麻薬坐薬屯用準備). ➢ 死亡前日. 家人、親戚、看護師、 ケアマネとカンファ. 呼びかけで開眼。ブロチゾラムOD準備。 麻薬導入。除細動機能 offへ。. ➢ 死亡日 安静保て、苦悶なし。呼びかけで開眼。 入眠したまま、 死亡。.

(50) 訪問回数 10/10-11/13. ➢ 医師 定期訪問: 5回 電話再診: 2回 緊急往診: 3回. ➢ 看護師 定期: 7回 緊急: 3回.

(51) 在宅看取りを見据えたカンファ ➢ 告知確認と相互理解 ✓ 質の高いエンド・オブ・ライフケアを 計画するために. ➢ 苦痛の緩和のための鎮静 ✓ 本人の意思確認 ✓ チーム介入(複数の介入)、合意形成. ➢ 植え込み型除細動器の停止関連 ✓ 頻回作動による苦痛について解説.

(52) 在宅(看取り)を見据えた心不全 ➢ 基本的には、入院でトコトン治療 ⇔心不全改善の可能性 アリ &治療自体が緩和. ➢ 1つもないなら、在宅粘り ・入院が絶対安心 ・侵襲的治療で回復 ・カテコラミン使うと回復. 入院. ➢ 退院したいなら、無理して在宅.

(53) かかりつけ医・看護師を見つけて 心不全と上手に付き合おう!. ご静聴ありがとうございました.

(54) 予備スライド.

(55) 専門医. と. かかりつけ医 カンファ. 専門医 かかりつけ医 ゆるやかに移行.

(56) 併診の利点 専門医 かかりつけ医 ゆるやかに移行 併診. ➢ 医学的 ✓ ✓ ✓ ✓. 病院で専門的なチェック(年1,2回) 専門医⇒かかりつけ医のアドバイス 軽微な変化は、診療所できめ細かく 待ち時間少ない(診療所). ➢ 社会的 ✓ 急変時に病院に断られにくい.

(57) 専門医. と. かかりつけ医 カンファ. 専門医 かかりつけ医 通院困難 =訪問診療.

(58) 在宅医療資源 ➢ 理学所見・生活環境調整 ➢ 医療機器 ⚫ ⚫ ⚫ ⚫. 血圧計 SATモニター エコー機器 酸素 (Max 7L). (△or× 心電図、レントゲン).

(59) どんな病気、診てもらえる? ➢ 末期癌、末期心不全 ➢ 脳卒中後. ➢ 難病 等. 沢山の病気 治癒 << 現状維持.

(60) 末期心不全の難題 ⚫ 医学的 ✓ 心不全繰り返し。複数回、長期の入院。 ✓ 腎不全などの合併 ✓ 侵襲的医療 望むのか?否か?. ⚫ 精神的 ✓ 死が近い告知のタイミング. ⚫ 社会的 ✓ 不安、心配による救急受診や入院希望.

(61) 希望の変化:最期の場所 ➢ 在宅看取りと病院看取り 長期入院にて自宅への憧れが増大. 自宅の憧れ、自宅の自由度>病院の安心感. ➢ 一定の自宅生活達成 自宅への憧れが満たされる 自宅の自由度<病院の安心感. &また治るかもとの期待 (本人、家人). 揺れ動き. ⇔ 希望を頻回に傾聴する. カンファ後もチームで、本人希望を理解・共有する.

(62) 看取りを見据えた退院カンファの理想 ➢ 告知確認と相互理解 質の高いエンド・オブ・ライフケアを 計画するために. ➢ 苦痛の緩和のための鎮静 Palliative Sedation ✓ 本人の意思確認 ✓ 緩和ケアチーム介入、合意形成. ➢ 植え込み型除細動器の停止関連.

(63) 直接 在宅紹介 年齢. 病名. 在宅日数. 紹介時BNP. 79. 虚血性心筋症, 心室頻拍, CRTD後. 33. 930. 68 87 90. 心アミロイドーシス, DCM like heart、末期腎不全 感染性心内膜炎後、 末期腎不全 虚血性心筋症,末期腎不全, 冠動脈バイパス後、 大動脈弁置換術後. 930. 380. 325. 430. 240. 1330. 88. 重症大動脈弁狭窄症. 33. 750. 60. 1200. 630. 700. 282± 337. 817± 361. 68. 81±9. 看取り. ○. 自宅 自宅. 虚血性心筋症, 末期腎不全. 80. 鎮静. 7. 88. 虚血性心筋症, 心室頻拍, ICD植え込後、僧帽弁形成術後、 三尖弁形成術後 拡張相肥大型心筋症、 CRT後. 再入院. 1. (意識消失). ○. 自宅 自宅. 1. 自宅. (胸痛). 自宅. 1 (心不全, LOS). ○. 病院. ○. 病院. 高齢化、虚血性心筋症、腎不全合併、2極化、鎮静.

(64) 鎮静の倫理的妥当性 苦痛緩和のための鎮静に関するガイドライン2010 ~日本緩和医療学会~. ◆自律性[(①または②)かつ③] ①患者に意思決定能力がある場合:. 益と害について必要な情報を知らされたうえでの,苦痛緩 和に必要な鎮静を希望する明確な意思表示がある。 ②患者に意思決定能力がない場合:. 患者の価値観や以前に患者が表明していた意思に照らし 合わせて,当該の状況で苦痛緩和に必要な鎮静を希望 するであろうことが合理性をもって推定できる。 ③家族の同意がある。.

(65) 鎮静の手順. ~日本緩和医療学会~. チームでの 確認・合意形成 (入院でも在宅でも).

(66) 在宅 カテコラミン投与 ➢ ドブタミン(強心剤)依存患者 ✓ 劇薬: 本来は、モニター監視下で使用 滴下中断でショックetc. ✓ 漏れ⇒壊疽: カテーテル留置 ✓ 保険償還: 黙認の可能性あり ⇔否認された場合、赤字も. 対策 ✓ 説明・同意書: ひな形作成 ⇔ 訴訟リスク軽減.

(67) 訪問看護師との連絡 ➢ 数日で変わる心不全状態 ⇒利尿剤の容量調節、診察のタイミング ✓ 安定時:FAX(2週に1回程度) ✓ 大きな変化:ショートメール ✓ 重大な変化:携帯電話. 安心して下さい! 細かく連絡とってますよ.

(68) 心不全患者を看取った遺族への インタビュー結果から. 兵庫県立姫路循環器病センター 地域医療連携課 慢性心不全看護認定看護師 田中 奈緒子.

(69) 目的. 心不全で家族を亡くした遺族を対象に、 最期を迎える場所の判断、および遺族の体験を 明らかにすることを目的にインタビューを行った。.

(70) 研究方法 • 研究デザイン インタビュー調査による質的研究 • 対象 当院で心不全治療を行い、在宅もしくは当院で看取りとなった 患者の主な介護者である遺族 • インタビューの方法 死別後12ヶ月を経過した遺族に、最期を迎える場所の判断と 遺族の体験について半構造的面接で行った。 • 倫理的配慮 当院、倫理委員会の承認を得て行った。 なお、この研究は公益財団法人循環器病研究振興財団、 平成30年度循環器疾患看護研究助成を受けて行った。.

(71) 結果 以下の6名の患者の遺族にインタビューを実施した。 年齢. 性別. 基礎疾患. 主な 介護者. 同居 家族. 入院歴. なし. 2015年5月から10月まで毎月入院 (心不全入院は1回) その後1年間 在宅で過ごし、 最期は 病院で看取られた. 95 男. 僧帽弁閉鎖不全症. B. 79 男. 虚血性心筋症 大動脈弁狭窄症. 妻. C. 98 女. 大動脈弁狭窄症. 三女. D. 87 男. 腎不全. 妻. 妻. 初回入院 退院後5日目 在宅で看取られた. E. 85 男. 拡張型心筋症. 妻. 妻. 亡くなる前1年間に3回心不全入院 病院で看取られた. F. 88 男. 陳旧性心筋梗塞. 妻. 妻. 亡くなる1年間に2回心不全入院 病院で看取られた. A. 心房細動. 長女. (独居). 妻. 5回入院(心不全入院は2回) 退院から16日目 在宅で看取られた. 三女 初回入院 夫婦 退院後115日目 在宅で看取られた.

(72) 結果. インタビューを行った6名の遺族のインタビュー内容を 逐語録に起こし、遺族の体験を経時的にまとめた。 今回は、2名の遺族の体験について発表する。.

(73) 事例紹介. A氏 95歳 男性 入院まで、入院後の経過 2015年5月、7月、8月、9月、肺炎・心不全等で入退院を繰り返す。 8月退院時施設入所を決めたが、9月再入院。 退院時、本人の希望で自宅退院。 2016年11月、肺炎のため入院。 抗生剤・利尿薬を投与するが効果なく、感染増悪。心不全も増悪。 入院第3病日オピオイド開始、第5病日鎮静薬も併用。その夜、死亡。 背景 独居。長男とは折り合いが悪い。長女がキーパーソンで近くに住んでいる。 要介護3。施設入所前は自費で家政婦に来てもらっていた。 自宅退院となった際は、訪問診療、訪問看護、ヘルパー導入。家政婦も依頼。. インタビューについて 死亡から2年10カ月16日目、長女にインタビューを実施。.

(74) 結果 1.入退院を繰り返していたとき 時期. 遺族の言葉. 遺族の思い・体験. • 1人の生活は無理って いわれて。1回目の退院 • 施設に入所しても のときに母と一緒の施設 すぐに再入院し状況 入れることにした。でも、 は変わらなかった。 施設に行ったら調子悪く なってすぐ入院した。 入退院を • 本人の思いを尊重し、 繰り返して 4回目で「もうあんなとこ 施設ではなく自宅に いたとき 帰らへん」っていうて。 帰ることを決めたが、 いい出したら聞くような父 また、すぐに再入院 じゃないし、どうせ、また するだろうと思って 入院するかなって思って。 いた。 2.3週なら家でも大丈夫 かなと思った。.

(75) 結果 2.退院後、在宅でケアをしているとき 時期. 遺族の言葉. • 帰ってからは病院行く こともなくて。おとなしく、 穏やかに暮らしてました。 • • 時間差で皆さんが来てく 退院後 ださってて、1人になる時 在宅でケア しているとき 間でも、寂しくなったら、 都合よく私も呼ぶし。 • 慌てて病院に行くことも 全くなかったし、本当に 穏やかな1年。. 遺族の思い・体験. 家に帰ったが、 再入院することなく 穏やかに過ごすこと ができ、家に連れて 帰ってよかったと 思った。.

(76) 結果 3.再入院を決めたとき 時期. 遺族の言葉. 遺族の思い・体験. • 急に「しんどい」いい出し て(在宅の)先生に、この まま家におったら2、3日、 病院行ったらまた帰って • 本人は入院したく ないと思っていたが、 これる可能性もあるって よくなる可能性も いわれた。 あること、信頼して 再入院を 決めたとき • 最初は病院に行かないっ いる医師が病院に ていってたけど「循環器 いたことから、本人 行くか」 っていったら と相談し、入院する 「M先生んとこか」 M先生 ことを決めた。 とは馴染みがあったから、 「ほんなら、行く」 って いうて。.

(77) 結果 4.再入院し、看取ったとき 時期. 再入院し 看取った とき. 遺族の言葉. 遺族の思い・体験. • 最初は、また帰れるかなと • 家族はまた帰れる 思ってたんですけど、ほと だろうと思っていた んど食べれなくなって。 が、食事がとれず これはやっぱり、ちょっと 嘔吐する姿をみて、 今までとは違うなと思って。 初めて帰れないかも • 最後はしんどかったんで しれないと思った。 しょうね、あんまりしゃべら なかった。ただ、「言えなく • 本人は、死を覚悟 なったらあかんから、ゆう していた。 とく」 って、亡くなる前日 家族は、最後に、 「ありがとう」 いいました 本人から感謝の けどね。本人は覚悟してた 言葉を聴いた。 んやろね。.

(78) 結果 5.今、振り返って思うこと① 時期. 遺族の言葉. 遺族の思い・体験. • 入院するたびに、もう 駄目っていわれてたけど でも、その都度、元気に • 入退院を繰り返して 退院してたから、今回も、 いたため入院しても 大丈夫かなって。 「また帰れるだろう」 父イコール死がつながら という思いがあった。 今 なかった。 振り返って • 施設か家か悩んだとき、 • 療養場所をどうする 思うこと か悩んだとき、信頼 M先生が「医者としてでは できる医療者の言葉 なく、自分の家族だったら が意思決定を促した。 家に連れて帰る」 って、 人としていってくれたのが 家に連れて帰る決め手に なった。.

(79) 結果 5.今、振り返って思うこと② 時期. 遺族の言葉. 遺族の思い・体験. • (家にいた1年の間に)戦友 に会いたいといって兄と私と 3人で会いに行ったんです。 友達に会えるより、家族、水 • 家で過ごした時間や 入らず出かけたことが、嬉し 家族と旅行に行った かったみたい。「思い残すこ ことが、とても有意義 とない」 っていってたよって な時間だった。 今 後から聞きました。 振り返って • いろんな人が手伝ってくれて • 状態が悪い患者を、 思うこと 周りの人に恵まれて、長く家 家で看ることは家族に で過ごせたと思う。 とってはとても怖く、 • 父にとっては最期が病院だっ 不安があり、できない たのはよくなかったでしょうけ と思っていた。 ど、私は、あの状態見てたら やっぱり怖い。家で1人ってい うのは、ちょっと怖い。.

(80) 最期を迎える場所の判断に影響したもの. *家での暮らしのよさ A氏は「家で過ごしたい」という思いが強くあり、その思いを自分で 伝え、施設ではなく自宅に退院した。自宅では穏やかに過ごすこと ができていた。. *医療者との関わり 「治療すればよくなるかもしれない」という在宅医の勧めと、病院 医師への信頼感から再入院を決めた。. *今までと違う状態の変化 家族は、嘔吐するA氏をみて 「もう帰れないかもしれない」と思った。 家で看る怖さを感じ、もう家に連れては帰れないと思っていた。 A氏も「帰れない」と感じ、家族に感謝の言葉を伝えた。家での生活 の中で「思い残すことはない」と発言されており、最後は病院でも いいという判断していたと考えられる。.

(81) 事例紹介. C氏 90歳 女性 入院まで、入院後の経過 2016年7月から足のむくみあり。10月2日夕方から倦怠感を訴える。 20時、突然、呼吸困難出現。心不全のため入院となる。 入院後、肺炎、大動脈弁狭窄症と診断。 本人・家族は侵襲的処置は不希望。 肺炎に対し抗生剤投与。呼吸困難があるためオピオイド投与開始。 肺炎の改善に伴い状態も安定。モルヒネはコデインリン酸塩散の内服 に変更。 自宅退院を希望。訪問診療、訪問看護を導入し退院となる。 背景. 退院後、三女夫婦と同居。 姉2人は埼玉・大阪在住。 要介護1(区分変更の手続き中).

(82) 事例紹介 退院後の経過. 退院後、家族が交代で介護していた。 訪問診療、訪問看護、訪問入浴を利用。 退院後103日目から倦怠感、腹痛ありコデインリン酸塩散 増量。 110日目からセニラン坐薬使用。 退院後115日目、在宅で看取られる。 インタビューについて 死亡から1年8カ月22日目、三女にインタビューを実施した。.

(83) 結果 1.入院前 時期. 入院前. 遺族の言葉. 遺族の思い・体験. • 今まで子ども、孫の面倒 を みて1人で留守番する 時間が長かった。 • 家族のことをとても • 1人でずっと頑張っていた。 大切にしている母 だった。 • (入院直前) 「しんどい」っ ていったのも突然。 • 症状は突然出現し さっきまで姉が来てて 家族も驚いた。 みんなでご飯食べていた のに・・・急に? 何が起こったん?って。.

(84) 結果 2.入院後、療養場所を決めたとき 時期. 遺族の言葉. 遺族の思い・体験. • 病院のスタッフは数が • 今まで母に助けて 少ないし要望はしにくいわ。 もらった恩返しが • コールを押してもすぐ来て したいという気持ち、 もらえることは少ないしね。 病院ではコールを 入院後、 してもすぐに対応 今後の療養 • 待つことが多いし、母が 場所を してもらえないため 可哀そうで。ストレスに 決めたとき 可哀そうだ、という なるんやろなぁって思った。 思いから、家に • 私たちは共働きやったか 連れて帰ろうと ら、孫の面倒をみてくれて 決めた。 たし。その恩返しもね。.

(85) 結果 3.退院後、在宅でケアしているとき 時期. 遺族の言葉. • 帰ったらみんなと一緒に 食べて食欲も増えて。 このままよくなるんちゃう かなって思った。. 遺族の思い・体験. • 在宅で、介護をする 期間が長くなってきた 退院後 とき「いつまで続くの • 3カ月ぐらいたったときに、 在宅でケア だろう」という思いも いつまで続くんやろうって している あったが、困りごとを ちょっとしんどくなった時 とき 家族で話し合うことで 期もあるよ。カレンダーに 介護を継続できた。 書く分担もみんなで無理 のない程度にしていこうっ て話してね。.

(86) 結果 4.患者を看取ったとき 時期. 患者を 看取った とき. 遺族の言葉. 遺族の思い・体験. • 顔をしかめているから 尋ねても、こうしてほしいと いうことはいわなかった。 • 最後は痛みがあり、 ずっとさすっていた。 • 痛み止めも使ったが最後 の方は効いてなかったね。 • 最後の最後まで、 交代でずっとさすっていた。 家族みながそばに • だんだん呼吸が浅くなって。 いた。 最後は息が止まるまで みんなで枕元におってね。.

(87) 結果 5.今、振り返って思うこと① 時期. 遺族の言葉. 遺族の思い・体験. • 自分のことより子や孫の ことをずっと優先してきた 母やってね。ほんまに人の ために尽くして尽くし抜いた • 母が自分たちのため に尽くしてきてくれた 人やった。 ことをとても感謝して 今 • 母のことを思い出しても いる。 振り返って 感謝の思いや楽しいことは 思うこと 思い出されるけど、つらい • 満足のいく看取りが とか悲しいというのは一切 できたと感じている。 ない。. • 私もあんなふうに人生を 終われたらいいと思う。.

(88) 結果 5.今、振り返って思うこと② 時期. 遺族の言葉. 遺族の思い・体験. • 私一人やったら潰れてる。 タイミングがよかったから • 自分たちも子育てや 仕事に一段落したとき できたんだと思う。 であり、介護ができる 姉たちが全面的に協力し 環境だったため、皆で てくれた。姪も加わり7人 協力し合い、介護する ぐらいで看てた。介護は 今 ことができた。 振り返って 家の造りも大きく影響する 思うこと ね。 • 介護が家族のつながり を深くしてくれた。その • 普通やったら、みな結婚し ため、介護も楽しい時 たら年に1回会うかぐらい 間、楽しい思い出に なのが、母のおかげでね。 なっている。 兄弟の団結も強くなった。.

(89) 最期を迎える場所の判断に影響したもの *入院生活の不満 病院ではナースコールを押しても待つことが多く、可哀そうと感じていた。 *感謝の気持ち. ずっと子や孫の面倒をみてくれた母に恩返しをしたいという気持ちから 家に連れて帰ることを決めた。 *ライフサイクル. 子育ても終わり、現職で働かなくなる年代になっていたため介護できた。 *在宅介護ができる家の構造. 家族が集まりやすい場所で、バリアフリー、C氏が過ごす居間からは キッチンやトイレが近く、在宅での介護がしやすい状況だった。. *家族の協力 夫・娘・孫、皆がC氏の介護に協力的でつらいときも家族間で相談できる 関係にあった。.

(90) まとめ • 「看取りの場をどこにするのか」「DNRかどうか」 ではなく 「今後、どのように過ごしていきたいのか」 患者・家族の思いや 意向を聴くことから始まる。 医療者は「できないだろう」という先入観をもたずに、患者・家族の 希望を叶えられるよう支援していくことが大切である。 • 最期を迎える場所の判断に影響するものは、個々の背景、価値 観で異なる。医療者の価値観で判断するのではなく、それぞれの 思いを聴き、家族間で異なれば、折り合いをつけられるように働き かけることが必要である。 • 今後の過ごし方について、患者・家族が話し合い、方向性を決め たときは介護上つらいことがあっても最期は悔いがないことが多く 家族のグリーフケアにも繋がっている。 医療者は、患者・家族の思いを把握し、患者・家族間の話し合い を促し、支援していくことが大切である。.

(91) ありがとうございました。.

(92) 兵庫心不全緩和ケア研究会 平成31年3月16日(土) @じばさんビル 601会議室. ACPについて知ろう. 神戸大学医学部附属病院 緩和支持治療科・緩和ケアチーム 坂下 明大.

(93) E-FIELD. Education For Implementing End-of-Life Discussion. アドバンス・ケア・プランニング. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(94) アドバンス・ケア・プランニング ⚫. 患者・家族・医療従事者の話し合いを通じ て、患者の価値観を明らかにし、これから の治療・ケアの目標や選好を明確にするプ ロセスのこと – 身体的なことにとどまらず、心理的、社会的、ス ピリチュアルな側面も含む – 治療やケアの選好は定期的に見直されるべきであ る – 医療代理人の選定や医療・ケアの選好を文書化し てもよい Ritjens Lancet Oncol. 2017. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(95) よりよいエンド・オブ・ライフ ケアのために. ⚫. 終末期においては約70%の患者で意思決定が 不可能 Silveira MJ, NEJM 2011. →事前に患者の意向を聞いておけばよいので はないか?. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(96) The SUPPORT study ⚫. ⚫ ⚫. 米国で行われた、9000名の患者を対象とし、 事前指示書(アドバンスディレクティブ)を 介入としたクラスターランダム化試験 介入:熟練した看護師が病状理解を確かめ、 事前指示書を取得。その情報を医師に伝えた ICU(集中治療室)の利用、DNR(蘇生治療 を控える方針の決定)から死亡までの日数、 疼痛、事前指示書の遵守、医療費、患者・ 家族満足度に差異は見られなかった JAMA. 1995 Nov 22-29;274(20):1591-8.. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(97) 事前指示書が有効でなかった理由 として推定されているもの ⚫. 患者の要因 – 将来の状況を予想すること自体が困難. ⚫. その他の要因 – 代理決定者が事前指示書の作成に関与していない – 代理決定者が、患者がなぜその選択をしたか、そ の理由や背景、価値がわからない – 医療従事者や家族が考える患者にとっての最善と 患者の意向が一致しない – 実際の状況が複雑なために、事前指示書の内容を 医療・ケアの選択に活かせない Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(98) 書類があっても役立たない? 事前指示書からACPへ ⚫. ⚫. ⚫. 患者ー代理決定者ー医療者が、患者の意 向や大切なことをあらかじめ話し合う プロセスが重要. プロセスを共有することで、患者がどう 考えているかについて深く理解すること ができる→複雑な状況に対応可能になる 価値感を理解し共有する Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(99) 歴史的変遷 ⚫. いずれも、意思表示が難しい状態に なっても患者の意向を尊重した医療を 行うことを目的としている 事前指示書. (アドバンス・ディレクティブ) 代理決定者の決定. アドバンス・ ケア・ プランニング. リビングウィル(生前遺言). Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(100) なぜACPが重要なのか?. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(101) 早期からの緩和ケア ⚫ ⚫ ⚫ ⚫. ⚫. NSCLC stageⅣ. QOLが良好に保たれる 予後が2.7か月延長 予後・経過をより正確に理解 終末期に病状を理解している 場合、より化学療法を受けて いない(9%vs50%) 研究の限界 – – – –. 単施設、肺癌のみ 予後は主要評価項目ではない 白人 盲検化されていない など Temel J, NEJM, 2010. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(102) どのような介入が求められるか ⚫ ⚫ ⚫. ⚫ ⚫ ⚫ ⚫. 診断について話し合う 予後と治癒が可能かについて率直に話し合う 治療のゴールを話し合う 標準化された症状評価ツールに基づいて症状 マネジメントする(ESASやMSAS) つらさの寒暖計などつらさを評価する 精神的評価とサポート 早期からのホスピスプログラムの関与(亡く なる3-6か月前にあらかじめ受診しておく) Good Working lists for PC. Smith TJ, et al. JCO, 2012. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(103) どのような介入が求められるか ⚫ ⚫ ⚫. ⚫ ⚫ ⚫ ⚫. 診断について話し合う 予後と治癒が可能かについて率直に話し合う 治療のゴールを話し合う 標準化された症状評価ツールに基づいて症状 マネジメントする(ESASやMSAS) つらさの寒暖計などつらさを評価する 精神的評価とサポート 早期からのホスピスプログラムの関与(亡く なる3-6か月前にあらかじめ受診しておく) Good Working lists for PC. Smith TJ, et al. JCO, 2012. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(104) ACPは質の高いEOLケアに必須 ⚫. 英国のGold Standard Framework – Advance Care Planning end-of-life care. ⚫. first for quality. カナダやオーストラリアでも保健医療政 策の中で重要なものと位置づけられる. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(105) なぜACPは難しいのか?. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(106) 事前指示書の問題点 ⚫. 患者が将来を予想すること自体が困難 – 不確実性、低いヘルスリテラシー(健康・医療 情報を理解・活用できる力)、重篤な病状. ⚫. 現在の判断が未来も本当に正しいか? – 差し迫っていない時は介入を拒否するがいざと なると受け入れる – 例)頭頚部がん患者の気管切開. ⚫. 適応することのむずかしさ – 選択肢に具体性がない(例:尊厳を保つ) – 手術、化学療法、転院などへの対応 Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(107) 患者の要因:不安と否認 ⚫. 進行がん患者の25-50%が不安症状を体験し、 2-14%が不安障害と診断される – 医療従事者はACPの話し合いを避ける傾向にある Miovic M, Cancer, 2007.. ⚫. 治癒が不可能な化学療法中のがん患者の 70-80%は治癒が不可能であることを理解して いない Weeks JC, NEJM 2012. – 希望を維持するための否認をどうあつかうか. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(108) ACPのメリットとデメリットは?. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(109) ACPの効用 ⚫. ACPを行うと – 患者の自己コントロール感が高まる Morrison, J Am Geriatr Soc. 2005. – 代理決定者-医師のコミュニケーションが改善 Teno J. JAGS 2007. – より患者の意向が尊重されたケアが実践され、 患者と家族の満足度が向上し、遺族の不安や Detering K, BMJ 2010 抑うつが減少する. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(110) ACPの問題点 ⚫. 患者・家族に害となる可能性 – 患者・家族にとってもつらい体験にな る可能性→全ての患者に適用は難しい – 英国の研究では35%が介入を承諾. ⚫. 時間と手間がかかる Jones L, Palliat Support Care, 2011.. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(111) 誰に対して、いつ、誰が行うのか?. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(112) 早すぎても遅すぎても適切でない ⚫. ⚫. 早すぎると不明確、不正確なものとなって しまう 遅すぎると、行われない – 患者の不安と否認 – 医師の配慮、はなしにくさ – 直前に事務的に、もしくは家族のみに. ⚫. タイミングを逃さない実施が必要 Billngs JA, JAMA Intern Med, 2014. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(113) 早すぎるACP ⚫ ⚫ ⚫ ⚫. 意向は曖昧で、その度に変わり、遠い未来に 対する仮の選択になる 不確実な判断、何をもたらすかわかっていない. Sudore RL, J Health Commun 2010.. どんな選択をしたか覚えていない 1-2年経つと違う選択をする. Wittink MN, Arch Int Med, 2008.. – 介護施設の居住者のうち4割が5年間のうちに 心肺蘇生に関する意向を変える Mukamel DB, Med Care, 2013.. ⚫. ADを書いてから死亡に至る時間が長い – 介護施設でも平均61ヶ月. Bischoff KE, JAGS, 2013.. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(114) 遅すぎるACP ⚫. 生命の危機に直面している患者には – 行われない Heyland DK, JAMA Intern Med, 2013. – 患者は話し合うことを避ける傾向(否認) Evangelista LS, J Palliat Med, 2012.. – 救急や死の前日などに短時間で行われる Camhi SL, Clit Care Med, 2009.. – 話し合いがされても、行われる医療行為をす るかしないかに限られ、その背景にある価値 観や目標が探索されない – 平均1分という調査もある. Anderson WG, J Gen Int Med, 2011.. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(115) ☆. 実際の進め方 代理決定者を選ぶ 価値を話しあう. 国民全体. 適切な時期を選ぶ. サプライズクエスチョンなど 人生の最終段階を 自分のこととして考える時期 にある人. 12ヶ月が 1つの目安. 治療・ケアの目標や具体的 な内容について話し合う. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(116) どのような患者にACPを実施する? サプライズ・クエスチョン. この患者さんが1年以内に 亡くなったら驚きますか? 自問自答. もし驚かないのなら 緩和ケアを開始したほうがよい 緩和ケアを開始する=ACPを行うと考えてもよい Small N. Palliat Med, 2010;24:740-741 Hamano J. Oncologist, 2015.. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(117) 早すぎるACPは望んでいない ⚫ ⚫. ⚫ ⚫. 病状の悪化や大きな身体機能の低下があっ た時 治療の変更時 早すぎると利益より害が多い 複数に分けて、適切な時期に適切な話題を. Johnson S.Psycho−Oncology 2015 Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(118) 患者は医療従事者とのACPをのぞむ ⚫. 自分を最もよく知っている医療従事者 – 例として • オンコロジスト(がん専門医) • 担当医 • 家庭医. Dow LA.J Clin Oncol.2010.. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(119) ACPの意義 必ずしも絶対的なものではない. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(120) 患者は自分の意向が尊重されるこ とを必ずしも重要視しない ⚫ ⚫ ⚫ ⚫ ⚫. 意向は病状によって変化しうるので、自分の 意向は必ずしも尊重されなくてもよい 家族や医師が、事前意思に従うか否かを決め てもいい 信頼する医師ならば委任してもよいと考える むしろACPを自分の心理的、社会的、情緒的 なことを伝えておく機会として考えている 一方で医療従事者は今後の患者の治療方針を 示した絶対的なものとして扱う Johnson S.Psycho−Oncology 2015 Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(121) E-FIELD. Education For Implementing End-of-Life Discussion. アドバンス・ケア・プランニングの実践を学ぶ. Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(122) 学習目標 ⚫. ACPの具体的な実践方法について理解している。 詳細は以下の通り – – – – – – – – –. 一般的なルールを使う 病状の認識を確かめる もしも、のときについての話し合いを導入する 代理決定者を選定する 代理決定者とともに話し合い、プロセスを共有する 療養や生活での不安・疑問を尋ねる 療養や生活で大切にしたいことを尋ねる 治療の選好を尋ね、最善の選択を支援する 代理決定者の裁量の余地について尋ねる Education For Implementing End-of-Life Discussion.

(123) まとめ ⚫. 患者の意向を尊重した質の高いケアを実践 するために、ACPは重要な手段である. ⚫. ACPの実践にあたっては以下が重要 – プロセスを重視すること。話し合いの結果は文書 にして残すことが望ましいが、文書化しなくては ならないものではない – 「国民全体」と「人生の最終段階を自分のことと して考えられる時期にある人」でその内容や方法 を変えて実施する必要がある – 全ての人に実施しようと思わないこと – 代理決定者とともに行うこと.

(124)

(125)

(126)

(127)

(128)

(129)

(130)

(131)

(132) 心不全の在宅看取りを考える. 兵庫心不全緩和ケア研究会 日時: 6月15日(土). 13時30分~17時(受付13時~) 場所: じばさんビル 601会議室 姫路市南駅前町123番 JR姫路駅中央口から南口に出てください。 専用駐車場はありませんので公共交通機関のご利用をお願いします。. <プログラム> 1. 前回の振り返り. 姫路市医師会. 成定 啓子. 2. 心不全終末期の症状緩和を考える 司会 神戸大学医学部附属病院 緩和支持治療科. 坂下 明大. 病院での症状緩和 兵庫県立姫路循環器センター 循環器内科. 大石 醒悟. 在宅での症状緩和 医療法人社団 清水メディカルクリニック. 清水 政克. 非薬物療法 ~訪問看護から~. 宮岡 直美. 訪問看護ステーションえくぼ. 2. がんと心不全の違い 神戸大学医学部附属病院. 3. グループワーク. 腫瘍センター. テーマ : 心不全終末期の症状緩和. 全体ファシリテーター. 5. まとめ. 坂下 明大. コメンテーター. 姫路市医師会. 国部医院 姫路市保健所. 成定 啓子 國部 伸也 田所 昌也. 定員:60名 主催:兵庫県立姫路循環器病センター 患者支援・緩和ケアチーム. 後援: 兵庫県立姫路循環器病センター 姫路市医師会 問い合わせ先:兵庫県立姫路循環器病センター 田中 奈緒子 079-293-3131(代) 姫路市 ※当研修は公益社団法人在宅医療助成勇美記念財団の助成を受けています。 5.

(133) 6月15日 心不全の在宅看取りを考える 兵庫心不全緩和ケア研究会. 心不全終末期の症状緩和を考える 病院での症状緩和. 兵庫県立姫路循環器病センター 循環器内科 大石醒悟.

(134)

(135)

(136) 『心不全の定義』. http://www.j-circ.or.jp/five_year/teigi_qa.pdf.

(137) 心不全の症状緩和のイメージ 治癒的治療は継続!!. • 治癒的治療は最期まで基本的に継続する • 緩和的治療は少しずつ強化される Gibbs JS, et al. Heart 2002; 88 Suppl: ii36-ii39.より改変.

(138) 血圧が高い. 血管拡張薬 ニトロ製剤・ハンプなど. 血圧が低い. 強心薬(心臓を叩く). 水がたまる. 利尿剤(腎臓に作用). 抵抗性の症状 を緩和する. 中枢神経(脳)に作用. ドパミン・ドブタミンなど ラシックス・サムスカなど. オピオイド(モルヒネ) 鎮静剤(ミダゾラムなど).

(139) 呼吸困難 • 心不全患者で最も高頻度に認められる症状である • 倦怠感や不安などから増強することがあるため、包括的評価 (身体的評価、心理・スピリチュアル的な評価、社会的評価)、 臨床的評価 (併存疾患、パニック発作、胸腹水の有無等)が 望ましい Davidson PM et al: Dyspnoea. Supportive Care in Heart Failure 2008 OXFORD. 160-165.

(140) 抵抗性の呼吸困難に対しての 塩酸モルヒネ使用プロトコルと使用経験 適格基準 1) 非代償性心不全 (慢性心不全急性増悪)で入院を繰り返し、心不全に伴 うと考えられる呼吸困難感、疼痛に対して症状緩和を目的として、オ ピオイドの投与を予定している。 2) 複数の医師により、症状緩和が身体的かつ倫理的に適性であることが 確認されている。 3) 同意取得時の年齢が20歳以上である。 4) 患者本人もしくは身体的状況等の理由で患者本人からの同意が困難な 場合、家族からの文書による同意が得られている。. 除外基準 1) 意識障害がある 2) 血圧低下がある (収縮期血圧 80mmHg以下) 3) 呼吸抑制状態にある (呼吸回数 10回以下) 4) オピオイドに対し過敏症を含めた有害事象の既往歴がある 5) 呼吸困難感、疼痛の原因が心不全以外に存在する.

(141) オピオイド投与プロトコル ① 塩酸モルヒネ 10mg/日持続静注*or皮下注**開始 (腎機能障害 eGFR <30ml/分の場合、その他主治医判断で5mg/日or 2.5mg/日で 開始) ② 呼吸回数 10回/分を維持。8回以下で投与量漸減。 ③ 症状が強い場合、1時間量早送り ④ 有害事象、傾眠傾向が認められない場合、 24時間毎に1.5倍まで増量可。 *塩酸モルヒネ注 10mg+生理食塩水 47ml 計48ml, 2.0ml/時 ** 塩酸モルヒネ注10mg+生理食塩水 11ml計12ml, 0.5ml/時.

(142) 効果・副作用評価  各勤務帯で評価 (病棟看護師)  有害事象出現時報告 (薬剤師) ◎症状評価 Visual Analogue Scale: VAS, フェイス・スケール ◎副作用評価  新規意識障害の出現、傾眠傾向の出現  血圧、脈拍数、呼吸回数の評価  副作用評価 (嘔気・嘔吐, せん妄, 便秘出現の有無).

(143) 塩酸モルヒネ使用プロトコルと使用経験 ◎何故塩酸モルヒネ? 1. 難治性呼吸困難に対する症状緩和のエビデンスが豊富 (フェンタニルは推奨されていない) 2. 激しい咳、疼痛に対して保険診療上使用可能 ◎ 何故持続静注, 皮下注? 1. 内服投与では1錠 10mgであり、1日4回内服(40mg=静注or 皮下注20mg相当)だと過量投与になることが想定される。.

(144) 患者数 (2011~2017) 年齢 (歳) 男性 (%) NYHA class Ⅳ (%) 虚血性心疾患 (%) LVEF (%) eGFR (ml/min/1.73m2) BNP (pg/ml). 90 82±11 52 (58) 88 (98) 42 (47) 35±14 36±36 1828±1450. ICD/CRTD 除細動機能中止 (%). 8/4 7 (58). 1年以内の再入院 (%) 入院日数 (日) 院内死亡 (%) 退院 (%). 43 (48) 40±39 79 (88) 11 (12).

(145) ★投与日数, 用量, 投与経路, 開始場所 患者数 投与日数 (日) 開始量 (mg/日) 維持量 (mg/日) 投与経路 (静注:%) 開始場所 (一般病棟: %). 90 8.4±9.2 (1-42) 6.4±4.3 (2.5-10.0) 9.6±6.4 (2.5-30) 65 (72) 76 (84). ★併用薬剤 患者数 90 強心薬 (%) 68 (76) 利尿薬 (%) 76 (84) # (%) 31 (34) 1 #鎮静薬 デクスメデトミジン 17, ミダゾラム 13, プロポフォール.

(146) 投与経路の変遷 静注 皮下注. 2. 7. 5. 8. 11. 13. 6. 13. 17. 8. 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017.

(147) ★安全性評価 (急性期) 開始時 収縮期血圧 (mmHg) 106.7±21.3 99.2±21.6 脈拍数 (bpm) 26.8±7.1 呼吸数 (bpm) 96.4±3.6 SpO2 (%). 24時間後 102.1±22.2 95.3±18.4 18.6±4.3 96.5±4.6. p値 0.28 0.32 <0.001 0.91. 24時間後 29±18 1.6±1.4. p値 0.0009 0.024. ★有効性評価 (急性期) VAS (mm) (0-100) Face scale (0-5). 47%で評価可能. 開始時 52±19 3.0±1.3.

(148) ★副作用 症状 # 悪心・嘔吐 (%) # せん妄 (%) 便秘 (%). 患者数 10 (11) 9 (10) 3 (3). #悪心・嘔吐、せん妄に対しては少量(2.5mg/day. 程度)でハロペリドール併用, 14例で使用.

(149) ★薬物療法を巡る誤解 • 鎮静薬として最期にモルヒネを使用する  塩酸モルヒネは鎮静薬ではなく、症状の緩和を目 的として使用される薬剤である  同薬剤はエビデンスは乏しいが、少量であれば 安全に使用可能であると思われる  リン酸コデインも有用である可能性がある: 1% リン酸コデイン散 3g分3 (コデイン量 30mg) =塩酸モルヒネ静注(皮下注) 2.5mg相当  せん妄、悪心・嘔吐に対しては、ハロペリドール 0.5A (2.5mg)/日程度の使用も検討する.

(150) オピオイド力価表 経口モルヒネ(mg/日) モルヒネ坐薬(mg/日) 経口・坐薬 オキシコドン(mg/日) コデイン(mg/日) モルヒネ(mg/日) 静脈・皮下 オキシコドン(mg/日) フェンタニル(mg/日) 日本医師会監修. 10 6.7 6.7 60 5 5 0.1 新版. 20 13.3 13.3 120 10 10 0.2. 30 20 20 180 15 15 0.3. がん緩和ケアガイドブック.

(151) 非薬物療法 NPPV ポジショニング, 送風 環境調整 (湿度の調整、動きやすい環境) 呼吸訓練と運動 体液バランスの評価と教育 心理的介入 ヨガ.

(152) 倦怠感 治療抵抗性の主訴である 低カリウム血症 (利尿剤使用に伴う) β遮断薬使用、睡眠障害、貧血、うつ デコンディショニングの評価 介入可能な要因に対して対応.

(153) 薬物療法・非薬物療法 原因に対する治療 • • • • • •. カリウム補充 利尿剤, β遮断薬の減量、中止の検討 輸血 抗うつ薬 心理療法 リハビリテーション等. ステロイド • 基本的には控えるべきとされている.

(154) 痛み 過少認識されていることが多い症状 心臓由来の痛み、非心臓性の痛みへの対応を行う.

(155) 心不全患者における3段階除痛ラダー ステップⅢ 強い痛み ステップⅡ 中等度の痛み ステップⅠ 弱い痛み. 強オピオイド (モルヒネ、オキシコドン 、フェンタニル). 弱オピオイド (コデイン、トラマドール) 非オピオイド (アセトアミノフェン) 必要に応じて鎮痛補助薬 (プレガバリン、ガバペンチン) World Health Organization, Cancer Pain Relief (2e). World Health Organization. Geneva 1996.

(156) 薬物療法  心不全患者に対してNSAIDsの使用は体液貯留、腎機能 障害を増悪させるため避けるべきである Heerdink E, et al. Arch Intern Med 1998; 158: 1108-12.  三環系抗うつ薬は抗けいれん薬と比べて有効性の面で優 れているとされるが、心不全を増悪させる可能性があり、 避けるべきである Johnson M et al. Heart Failure and Palliative Care: a team approach 2006. Radcliffe Publishers.

(157) 治療抵抗性の耐え難い苦痛に対しての 鎮静薬の投与 (Palliative Sedation) 耐えがたい苦痛 治療抵抗性 患者の意思と*相応性から持続的 鎮静が妥当 持続的な鎮静薬の投与 #調節型鎮静. 原則的に. 持続的深い鎮静 状況に応じて(限定的). *相応性 ① ② ③ ④. 苦痛の強さ 治療抵抗性の確実さ 予測される生命予後 効果と安全性の見込み. フローに乗らない場合. ① 苦痛緩和の強化 ② 精神的ケアの強化 ③ 間欠的鎮静 (必要に応じて). メリット. デメリット. コミュニケーション できる可能性がある. 苦痛緩和が十分に得ら れない可能性がある. 持続的深い鎮静 確実な苦痛緩和が得 られる可能性が高い. コミュニケーションで きなくなる. #調節型鎮静. 2018年版 がん患者の治療抵抗性の苦痛と鎮静に関する基本的な考え方の手引き 日本緩和医療学会 ガイドライン統括委員会編.

(158) 治療抵抗性の耐え難い苦痛に対しての 鎮静薬の投与 (Palliative Sedation). 1人で決めない。 耐え難い苦痛? 倫理的妥当性?.

(159) 鎮静深度の評価 スコア 用語 説明 Agitation-Sedation S cale(RASS) Richmond 闘争的な状態. あからさまに闘争的または暴力的、医療スタッ フに危険が差し迫る. +3. 高度興奮状態. チューブまたはカテーテルを引っ張るまたは取 り除く、または医療スタッフに対して攻撃的な 行動をする. +2. 興奮状態. 頻繁に意味なく動く、または人工呼吸器に同調 しない. +1. 落ち着きがない状 態. 不安または心配そうであるが、動きは攻撃的で ないまたは活発ではない. 0. 覚醒し静穏な状態. -1. 眠くうとうとした 状態. 完全に覚醒していないが、声に反応し、視線を 合わせて持続的に(10 秒以上)覚醒する. -2. 軽度鎮静状態. 声に反応し、視線を合わせて一時的に(10 秒 以内)覚醒する. -3. 中等度鎮静状態. 声に反応して動くが、視線を合わせない. -4. 深い鎮静状態. 声に反応しないが、物理的刺激に反応し動く. -5. 覚醒不能状態. 声または物理的刺激に反応しない. +4.

(160) 薬物療法 (ミダゾラム 10mg/2ml) 覚醒が遅い せん妄を引き起こすリスクが高く、健忘症状を起こすことがあ るため、自己抜去に注意 (説明しても忘れてしまう) 蓄積性がある 離脱症状を呈することがある 過量投与時に拮抗薬が存在する(フルマゼニル) 舌根沈下や呼吸抑制に注意が必要 開始時の投与方法(例) 20mg (2A) を生食50mLで希釈し2mL/hr程度で開始.

(161) 心不全終末期の症状緩和を考える 病院での症状緩和  病院での症状緩和は病態の評価に基づいた点 滴治療が主体である。  患者の希望に合わせて院外での治療継続を見 据えた調整が必要となる。.

(162) 心不全終末期の症状緩和を 考える -在宅での症状緩和2019/06/15. 清水メディカルクリニック 清水 政克. 副院長.

(163) 当院の在宅看取り推移 がん在宅看取り数. (人). 非がん在宅看取り数. 在宅看取り率(%). (%) 80. 60. 75 68. 50. 67. 62. 59. 70 60. 40. 50 40. 30. 30. 20. 20 10. 0. 10 53. 35 H26. 53 特養2→1件に. 20 H27. 32. 17 H28. 29. 10 H29. 19. 17 H30. 0.

(164) 輸液  できるだけdryに  経口摂取できるなら、輸液なしでも  輸液方法;500ml/日 -末梢輸液 -皮下輸液.

(165) PCA(Patient Controlled Analgesia) を用いた持続皮下注射による症状緩和 • • • • •. 医療用麻薬(モルヒネ等) ステロイド オクトレオチド 抗精神病薬(ハロペリドール等) 鎮静剤(ミダゾラムなど).  医療用麻薬を充填した閉鎖式持続 注射システムの払い出し方法  患家へのデリバリー方法  未使用のものを患家に保管できる かどうか  使用後物品の廃棄方法.

(166) 在宅での持続皮下注射に関する制度的問題 在宅悪性腫瘍等患者指導管理料 指導管理に対する報酬 携帯型ディスポーザブル注入ポンプ加算 保険医療材料の使用に対する報酬 • 対象:在宅で鎮痛療法または悪性腫瘍の化学療法を行う入院外の末期の 悪性腫瘍や筋萎縮性側索硬化症、筋ジストロフィーの患者に指導管理を 行った場合、月一回に限り算定できる。 • モルヒネ○ フェンタニル○ オキシコンドン○ • ミダゾラム× ハロペリドール× • 心不全ではそもそも算定できない • 携帯型ディスポーザブル注入ポンプは特定保健医療材料で算定可能? (保険医協会に問い合わせ中).

(167) 意思決定支援(ACP)と症状緩和  患者さんの意思決定をしっかりと支え るためには、適切な症状緩和が大前提 •. こんなにしんどいのに、先のことなんて決められ ない.  がんでも非がんでも、在宅での症状緩 和のキードラッグは、医療用麻薬 (特に心不全では持続皮下注射) • •. 呼吸困難 (慢性)疼痛.

(168) 今後の課題 在宅でのカテコラミン持続投与 • • • • •. 静脈ルートの確保 携帯型ディスポーザブル注入ポンプ(バルーンタイプ)では逆流する シリンジポンプが必要:ハードルが高いかも そもそも、カテコラミンを投与する目的は? LOSに伴う症状の改善?モルヒネではダメ?. 在宅での鎮静 • ダイアップ座薬・セニラン座薬での間欠的鎮静 • せん妄・嘔気に対して投与したハロペリドールによる二次的鎮静 • 鎮静の手引き等に沿った慎重な適応.

(169) 兵庫心不全緩和ケア研究会. 心不全患者の在宅看取りの実際 2019・6・15 訪問看護ステーションえくぼ 管理者 宮岡 直美.

(170) “訪問看護ステーションえくぼ” は、「利用者様主体の笑 顔ある在宅」をモットーに、地域の病院・訪問診療医や サービス事業所等と連携し、ご利用の利用者様が自宅で 安心して暮らせるように支援させて頂きます。. 「えくぼ」のロゴマークは、24 時間対応します! と言う意 味を込めて、太陽(朝)と星 や月(夜)を使用して作成し ています。.

(171) 人生最終段階における医療・ケアの決定プロセス(ACP). 医療従事者からの適切な説明  多職種連携し意思決定を進める  本人の意思決定は変化しうるものとして話し 合う  医療行為の開始など適切に慎重に判断すべき  可能な限り疼痛や不快な症状は緩和する  精神的・社会的に統合的な医療ケアを行う  生命短縮の意図を持つ積極的な安楽死は対象 としない .

参照

関連したドキュメント

バックスイングの小さい ことはミートの不安がある からで初心者の時には小さ い。その構えもスマッシュ

【ご注意点】 ・カタログの中からお好みの商品を1点お 選びいただき、同封のハガキに記載のお

(4) 現地参加者からの質問は、従来通り講演会場内設置のマイクを使用した音声による質問となり ます。WEB 参加者からの質問は、Zoom

全国の緩和ケア病棟は200施設4000床に届こうとしており, がん診療連携拠点病院をはじめ多くの病院での

2 E-LOCA を仮定した場合でも,ECCS 系による注水流量では足りないほどの原子炉冷却材の流出が考

では,訪問看護認定看護師が在宅ケアの推進・質の高い看護の実践に対して,どのような活動

私たちは、行政や企業だけではできない新しい価値観にもとづいた行動や新しい社会的取り

(a)第 50 類から第 55 類まで、第 60 類及び、文脈により別に解釈される場合を除くほか、第 56 類から第 59 類までには、7に定義する製品にしたものを含まない。.