⚫ ACPの具体的な実践方法について理解している。
詳細は以下の通り
– 一般的なルールを使う – 病状の認識を確かめる
– もしも、のときについての話し合いを導入する – 代理決定者を選定する
– 代理決定者とともに話し合い、プロセスを共有する – 療養や生活での不安・疑問を尋ねる
– 療養や生活で大切にしたいことを尋ねる
– 治療の選好を尋ね、最善の選択を支援する
– 代理決定者の裁量の余地について尋ねる
まとめ
⚫ 患者の意向を尊重した質の高いケアを実践 するために、ACPは重要な手段である
⚫ ACPの実践にあたっては以下が重要
– プロセスを重視すること。話し合いの結果は文書 にして残すことが望ましいが、文書化しなくては ならないものではない
– 「国民全体」と「人生の最終段階を自分のことと して考えられる時期にある人」でその内容や方法 を変えて実施する必要がある
– 全ての人に実施しようと思わないこと
– 代理決定者とともに行うこと
心不全の在宅看取りを考える
兵庫心不全緩和ケア研究会 日時:
6月15日(土)
13時30分~17時(受付13時~)
場所: じばさんビル 601会議室
姫路市南駅前町123番
<プログラム>
1. 前回の振り返り 姫路市医師会 成定 啓子 2. 心不全終末期の症状緩和を考える
司会 神戸大学医学部附属病院 緩和支持治療科 坂下 明大 病院での症状緩和
兵庫県立姫路循環器センター 循環器内科 大石 醒悟 在宅での症状緩和
医療法人社団 清水メディカルクリニック 清水 政克 非薬物療法 ~訪問看護から~
訪問看護ステーションえくぼ 宮岡 直美
2. がんと心不全の違い
神戸大学医学部附属病院 腫瘍センター 坂下 明大 3. グループワーク テーマ : 心不全終末期の症状緩和
全体ファシリテーター 姫路市医師会 成定 啓子 5. まとめ コメンテーター 国部医院 國部 伸也 姫路市保健所 田所 昌也
定員:60名
主催:兵庫県立姫路循環器病センター 患者支援・緩和ケアチーム
5
問い合わせ先:兵庫県立姫路循環器病センター 田中 奈緒子 079-293-3131(代)
※当研修は公益社団法人在宅医療助成勇美記念財団の助成を受けています。
JR姫路駅中央口から南口に出てください。
専用駐車場はありませんので公共交通機関のご利用をお願いします。
後援: 兵庫県立姫路循環器病センター 姫路市医師会 姫路市
6
月15
日 心不全の在宅看取りを考える 兵庫心不全緩和ケア研究会心不全終末期の症状緩和を考える 病院での症状緩和
兵庫県立姫路循環器病センター 循環器内科
大石醒悟
『心不全の定義』
http://www.j-circ.or.jp/five_year/teigi_qa.pdf
心不全の症状緩和のイメージ
• 治癒的治療は最期まで基本的に継続する
• 緩和的治療は少しずつ強化される
治癒的治療は継続!!
Gibbs JS, et al. Heart 2002; 88 Suppl: ii36-ii39.より改変
血圧が高い 血管拡張薬
ニトロ製剤・ハンプなど
血圧が低い 強心薬(心臓を叩く)
ドパミン・ドブタミンなど
水がたまる 利尿剤(腎臓に作用)
ラシックス・サムスカなど
抵抗性の症状 を緩和する
中枢神経(脳)に作用
オピオイド(モルヒネ)
鎮静剤(ミダゾラムなど)
呼吸困難
• 心不全患者で最も高頻度に認められる症状である
• 倦怠感や不安などから増強することがあるため、包括的評価
(身体的評価、心理・スピリチュアル的な評価、社会的評価)、
臨床的評価 (併存疾患、パニック発作、胸腹水の有無等)が 望ましい
Davidson PM et al: Dyspnoea. Supportive Care in Heart Failure 2008 OXFORD. 160-165
適格基準
1) 非代償性心不全 (慢性心不全急性増悪)で入院を繰り返し、心不全に伴 うと考えられる呼吸困難感、疼痛に対して症状緩和を目的として、オ ピオイドの投与を予定している。
2) 複数の医師により、症状緩和が身体的かつ倫理的に適性であることが 確認されている。
3) 同意取得時の年齢が20歳以上である。
4) 患者本人もしくは身体的状況等の理由で患者本人からの同意が困難な 場合、家族からの文書による同意が得られている。
抵抗性の呼吸困難に対しての
塩酸モルヒネ使用プロトコルと使用経験
除外基準
1) 意識障害がある
2) 血圧低下がある (収縮期血圧 80mmHg以下) 3) 呼吸抑制状態にある (呼吸回数 10回以下)
4) オピオイドに対し過敏症を含めた有害事象の既往歴がある 5) 呼吸困難感、疼痛の原因が心不全以外に存在する
① 塩酸モルヒネ
10mg/
日持続静注*or
皮下注**
開始(
腎機能障害eGFR <30ml/
分の場合、その他主治医判断で5mg/
日or 2.5mg/
日で 開始)
② 呼吸回数
10
回/
分を維持。8
回以下で投与量漸減。③ 症状が強い場合、
1
時間量早送り④ 有害事象、傾眠傾向が認められない場合、
24
時間毎に1.5
倍まで増量可。*
塩酸モルヒネ注10mg+
生理食塩水47ml
計48ml, 2.0ml/
時**
塩酸モルヒネ注10mg+
生理食塩水11ml
計12ml, 0.5ml/
時オピオイド投与プロトコル
各勤務帯で評価(
病棟看護師)
有害事象出現時報告(
薬剤師)
◎症状評価
Visual Analogue Scale: VAS,
フェイス・スケール◎副作用評価
新規意識障害の出現、傾眠傾向の出現
血圧、脈拍数、呼吸回数の評価
副作用評価(
嘔気・嘔吐,
せん妄,
便秘出現の有無)
効果・副作用評価
塩酸モルヒネ使用プロトコルと使用経験
◎何故塩酸モルヒネ
?
1.
難治性呼吸困難に対する症状緩和のエビデンスが豊富(
フェンタニルは推奨されていない)
2.
激しい咳、疼痛に対して保険診療上使用可能◎ 何故持続静注
,
皮下注?
1.
内服投与では1
錠10mg
であり、1
日4
回内服(40mg=
静注or
皮下注20mg
相当)
だと過量投与になることが想定される。患者数 (2011~2017)
90
年齢 (歳)82±11
男性 (%)52 (58) NYHA class Ⅳ (%) 88 (98)
虚血性心疾患(%) 42 (47)
LVEF (%) 35 ± 14
eGFR (ml/min/1.73m
2) 36±36
BNP (pg/ml) 1828±1450
ICD/CRTD 8/4
除細動機能中止
(%) 7 (58)
1年以内の再入院 (%) 43 (48)
入院日数 (日)
40±39
院内死亡 (%)79 (88)
退院 (%)11 (12)
★投与日数 , 用量 , 投与経路 , 開始場所
★併用薬剤
#
デクスメデトミジン17,
ミダゾラム13,
プロポフォール1
患者数
90
投与日数 (日)
8.4±9.2 (1-42)
開始量 (mg/日)6.4±4.3 (2.5-10.0)
維持量
(mg/
日) 9.6±6.4 (2.5-30)
投与経路
(
静注:%) 65 (72)
開始場所
(
一般病棟: %) 76 (84)
患者数
90
強心薬 (%)
68 (76)
利尿薬 (%)76 (84)
#鎮静薬
(%) 31 (34)
7 5 8 11 13 13
8
2 6 17
2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
投与経路の変遷
静注 皮下注
★安全性評価 ( 急性期 )
47% で評価可能
★有効性評価 ( 急性期 )
開始時
24時間後 p 値
収縮期血圧
(mmHg) 106.7 ± 21.3 102.1 ± 22.2 0.28
脈拍数(bpm) 99.2 ± 21.6 95.3 ± 18.4 0.32
呼吸数(bpm) 26.8 ± 7.1 18.6 ± 4.3 <0.001
SpO
2(%) 96.4±3.6 96.5±4.6 0.91
開始時
24時間後 p 値
VAS (mm) (0-100) 52±19 29±18 0.0009
Face scale (0-5) 3.0±1.3 1.6±1.4 0.024
#
悪心・嘔吐、せん妄に対しては少量 (2.5mg/day 程度 ) でハロペリドール併用 , 14 例で使用
★副作用
症状 患者数
#悪心・嘔吐 (%)
10 (11)
#せん妄 (%)