76 (14) 氏名(生年月日) 本 籍
学位の種類
学位授与の番号 学位授与の日付 学位授ケの要件学位論文題目
論文審査委員
イワ ク カズ コ岩田多子(昭和
医学博士 乙第1092号’F成2年4月20日
学位規則第5条第2項該当(博+の学位論文提出者)
果糖誘導性高脂血症ラットの血漿脂質・肝臓脂質およびリポプロテインリバー ゼ活性に及ぼす烏龍茶の影響 (主査:)教授 降矢 焚 (副査)教授 野本 照子,新田 澄郎論 文 内 容 の 要 旨
実験目的 二葉には血圧上昇抑制作用,血中コレステロール, 中性脂肪,過酸化脂質の上昇抑制効果を有することが 報告されている. 内因性の脂質の上昇抑制効果を観察することを主眼 とし,高果糖食投与により高脂血症ラット(FHR)を 作製し,烏龍茶の飲用により1)血漿および肝臓脂質 の上昇を抑制し得るか,否か,2)脂質水解への影響を 観察する.2つの観点から,肝および血漿脂質画分の 測定,血漿リポプロテインリパーゼ(LPL),肝性リ パーゼ(H-TGL),および組織中のLPL活性の測定を 行った. 実験方法 体重65-75g(3週齢)の雄Wistarラットを用い,高 果糖食の対照として標準食貨(n:9)は,日本クレア 製C耳一IIを飼料とし飲料水は水道水を与えた.高果糖 食:群は対照群をHF群(n:9)とし68%果糖食,水道 水を与え,実験群に0-1群(n:10)では68%果糖食, 烏龍茶普通濃度浸出液を与え,0-II群(n:10)には 68%果糖食,鳥龍茶5倍濃度浸出液を与え,飼料,飲 料水は各院ともに自由摂取とし,8週間飼育した. ラットは18時間の絶食後,ネンブタール麻酔下にて 右頚静脈より採血し,後に左頚静脈よりヘパリン(200 U/100g体重)を静注し,4分後,心臓より採血,血漿 を分離した.採血直後開腹し,心臓,肝臓,副睾丸脂 肪(epididymal fat)を摘出した.血漿および肝臓の脂質は酵素法により測定した.ポストヘパリン血漿
(PHPノのLpp, H・TGLは野崎らの方法を用い,組織 のLPLはOlivecronaらの方法に従った. 有意差検定はCochran-Cox’s methodのt検定を用 いた. 結果 1)標準食群と比較して,高果糖食を摂取させること により,HF群の血漿コレステロール,中性脂肪および リソ脂質の上昇が,有意の差で認められFHRが作製 された. 2)血漿脂質についてHF群を対照群として0-1群, 0-II群を比較すると,総コレステロール, HDLコレス テロールともに有意差はなかった.中性脂肪は0・1, 0-II群いずれも低値を示し,0・II群は有意に低値で あった.リン脂質は有意差が認められなかった. 3)肝臓のいずれの脂質画分についても各実験群と もに差はなかった. 4)血漿LPL, H-TGL活性は各群間に差はみられな かった.しかし両酵素共にHF群と比較して,0・II群 の平均値は高値であった. 5)組織のLPL活性は,心筋において0-II群が有意 に高く,副睾丸脂肪のLPL活性は平均値が0-1,0-II 群の順に高値を示したが,有意差はなかった. 結論 果糖誘導性高脂血症ラットを作製し,烏龍茶給与の 影響を観察した. 血漿中性脂肪は0-II群が低値を示し, LPL, H-TGL 活性は両酵素共に0-II群が高い. 一686一77 組織のLPLは心筋,副睾丸脂肪ともに0-IIが高値 を示した. これは鳥龍茶の給与により組織のLPL活性を充進 し,脂肪の水解を促進しているものと考えられる. 今後,烏龍茶成分中LPL活性に影響を与える物質 について検索を試みたい.