宗教コーピングのさまざまな方法:
RCOPEの開発と初期妥当化
ケネス・I・パーガメント(ボウ'ノング・グリーン州立大学)
ハロルド.G・コーニック(デューク大学医療センター)
リサ.M・ペレツ(ボウリング・グ'ノーン州立大学)
小林正樹・松島公望・高橋正実(訳)’
序 文 RCOPE開発の基礎となる理論的解釈 RCOPE開発を導き出した4つの基礎となる仮説 理論ベースで機能的である 宗教の肯定的側面だけでなく否定的側面に対しても開かれている 包括的である 実証ベースだが臨床的にも妥当であり、有意義である 本 研 究 に つ い て 方法 調査対象者および手続き 測定尺度 大学のサンプル 調整測定尺度 病 院 の サ ン プ ル 結 果 大 学 の サ ン プ ル 病 院 の サ ン プ ル 考察 限界と示唆 引 用 文 献 l小林正樹(中央学術研究所、研究員)、松島公望(東京大学大学院総合文化研究科、助教)、高 橋正実(米国・イリノイ州立ノースイースタン大学心理学部、准教授)。本邦訳は、KennethLPargament,HaroldG、Koenig,LisaMPerez(2000),TheMany
MethodsofReligiousCoping:DevelopmentandlnitialValidationoftheRCOpE,JoumalofC
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WileyCompany2)の全訳である。3
本研究の目的は、人生にとって潜在的に有益であるかまたは有害であるような宗教的表現 を含む、宗教を用いたコーピング(宗教コーピング)方法の全側面を査定する、新しい理論 ベースの測定尺度を開発し、妥当性を検討することである。RCOPEは、重大で否定的な人 生上の出来事に対処した、多くの大学生のサンプルから得たデータによって検証された。大 学生のサンプルにおけるRCOPEの因子分析は、主に下位尺度の概念化と構造化に一致した 因子をもたらした。多くの入院中の高齢患者のサンプルにおけるRCOPEの確認的因子分析 は、初期因子構造を中程度に支持した。回帰分析の結果は、人口統計学的変数や包括的宗教 性測定尺度(祈りの頻度、教会への参加、宗教的特徴)の効果を統制した後も、宗教コーピ ングは調整測定尺度(ストレス関連の成長、宗教的成果、身体的健康、精神的健康、情緒不 安定)に対して有意な独自分散を説明した。調整測定尺度におけるより肯定的な側面は、「神 の良き計らいとしての宗教的再評価」、「宗教的許し/浄化」、「聖職者またはメンバーからの サポートの探求」4などの多くの対処方法に関連していた。調整測定尺度におけるより否定的 な側面は、「神の力に対する再評価」、「スピリチュアルな不満」、「神の罰としての再評価」と 関連があった。本研究の結果は、RCOPEが宗教コーピングの包括的な査定、さらには、力 2本論文はWiley-Blackwellの許可の下、英語による原論文から翻訳されたものである。なお、Wiley‐ Blackwellは、翻訳の内容を保証するものではなく、不正確な翻訳による直接的または結果的損害 のすべてを含む、いかなる責任も負わないものである。 3 翻 訳お よ び中央学術研究 所 紀 要 に よ る 再 出 版 に あ た っ て は 、 原 論 文 の 著 作 権 を 有 す る 出 版 社 の 正式な許可を得て行った。また、原論文の第一著者であるケネス・パーガメント博士にも、翻訳 および再出版について了承していただくと共に、翻訳に際しては多大なるご協力を賜った。また、 将来的には、RCOPEをベースとして、日本人向けのRCOPE-J(仮称)の開発を予定していること についてもご理解を賜っている。 パーガメント博士は、宗教を用いたコーピング(宗教コーピング)の研究で世界的に有名であ る。彼は、理論に基づいたコーピング尺度の一つとして、宗教コーピングの尺度、「RCOPE」を開 発した。RCOPEの意味を博士に確認したところ、正式な頭字語ではないが、ReligiousCopingの略 であるとのコメントをいただいた。今回翻訳した論文は、RCOPEの開発と初期妥当化について書 かれた原論文であり、RCOPEを理解する上で必読の論文である。原論文の翻訳にあたり、下位尺 度内の105項目については、翻訳の等価性を確保するためにバックトランスレーションの手続きを 採用した。小林と松島が第一翻訳者、高橋が第二翻訳者を務めた。本邦訳の完成に至るまで、パー ガメント博士からは多くの助言と支援を頂戴した。ここに改めて感謝の意を表したい。 なお、訳者注は数字で示し、脚注とした。原論文の注はアルファベットで示し、文末注とした。 4原論文では、「宗教的サポートの探求」となっていたが、下位尺度名としては存在していなかっ たため、パーガメント博士に確認したところ、「聖職者またはメンバーからのサポートの探求」の 方がより正確であったとのコメントをいただいた。ウンセリングという目的における宗教およびスピリチュアルな次元のより完全な統合に関 心のある研究者や実践家にとって役に立つだろうということを示唆している。 キーワード:宗教;コーピング;健康;精神的健康;査定
序 文
近年、研究者たちは、宗教およびスピリチュアルな変数と精神的健康の間に重大な関連を見いだしている(例えば、Bergin,Masters,&Richards,1987;Koenig,1997;
Schumaker,1992)。これらの研究結果は、宗教性やスピリチュアリテイが、カウンセ リングにおける個人にとって、潜在的に価値ある資源であることを示唆している。,実 際、多くの研究者と実践家が、査定およびカウンセリングへの宗教とスピリチュアリ テイに関する、繊細さと統合を強く求めている(例えば、Lovinger,1984;Propst, 1988;Richards&Bergin,1997;Shafianske,1996)。しかしながら、この分野の研究と 実践の進展には、臨床的に適切な理論的枠組みが必要であることは明白である(Hood,Spilka,Hunsberger,&Gorsuch,1996;WOrthington,1989)。コーピング理論は、宗教
的問題に関する理解、研究、仕事のための、一つの重要なパースペクテイブを示して いる(Pargament,1997)。 最もストレスフルな状況に対して、どのように対処するのかを問えば、多くの人々 が宗教について語る。いくつかの集団では、特に高齢者、マイノリテイ、人生の危機 に直面している個人にとっては、宗教は、他のどのような種類のコーピングよりも、より頻繁に利用されている(例えば、Bulman&WOrtman,1977;Conway,1985-1986)。
さらに、宗教コーピングの指標は、抑うつの弱い状態(Koenig,eta1.,1992)、より良
い精神的健康状態(Pargamenteta1.,1994)、より良い身体的健康(Harriseta1.,1995; Mclntosh&Spilka,1990;Pressman,Lyons,Larson,&Strain,1990)、ストレス関連の成長(Park&Cohen,1993)、精神的成長(Pargamenteta1.,1990)、死亡率の低下(Ox‐
man,Freeman,&Manheimer,1995;Zuckerman,Kasl,&Ostfleld,1984)のような、さ まざまで顕著な結果と関連づけられている。これらの効果は、社会・人口統計学的変数、包括的宗教性測定尺度、非宗教コーピング測定尺度(例えば、Koenigeta1.,1995;
Pargament,1997)の効果を統制した後も、有意なままである。 主要な人生上のストレッサーの結果に影響を与えるのは、宗教コーピングの何なの 本研究は、RetirementResearchFouI1dationからの補助金により支援された。JuneHahn,PhD・氏に は、統計上のご示唆に謝意を表する。 本論文に関する問い合わせ:KennethLPargament,Ph.D・DepartmentofPsychology,BowlingGreen StateUniversity,BowlingGreen,Ohio43403.か。この疑問に対する答えは明確ではない。部分的には、宗教コーピングの測定尺度 が、未だに初期の段階にあるからである。数多くの研究が宗教コーピングを査定する ために行われてきた。これらの研究のいくつかは、信頼性と妥当性を証明してきたが、 各々が特定の限界を持っていた。本論文では、我々は、宗教コーピング測定尺度(the RCOPE)の開発と初期妥当化について報告する。これは、コーピングプロセスにおけ る宗教の役割に関するより明快な理解と、宗教的問題に関する査定、カウンセリング、 教育活動へのより良き統合へ導くものである。
RCOPE開発の基礎となる理論的解釈
RCOPE開発を導き出した4つの基礎となる仮説 理論ベースで機能的である 宗教コーピングにおける測定尺度は、宗教がコーピングにおいて演じる、宗教の機 能的観点と役割の点で、理論的でなければならない。過去においては、宗教性に関す る包括的指標(例:祈りの頻度、集会への参加頻度)が宗教コーピングを測定するた めに使われてきた(Bahr&Harvey,1979;Sherkat&Reed,1992)。この査定方法は効 率的ではあったが、コーピングにおける宗教の機能的役割について答えがないという 重大な疑問を残した。個人的な祈り、教会への参加、あるいは宗教的なテレビ番組の 視聴について知るだけでは不十分である。宗教コーピングにおける測定尺度は、個人 がどのようにして宗教を活用し、ストレッサーを理解し、それに対応するのかを明確 にしなければならない。機能的に考えることは、結果に対するより確かな予測を導き、 重大な結果や重大ではない結果に対する解釈を容易にし、危機的な人生上の状況にお いて、宗教が自らを表現する方法に関する我々の理解を増進させる。 宗教研究者たちは、宗教の最も重要な機能について長い間議論を重ねてきたが、我々 の観点からは、ひとつを選択する必要はない。宗教は、日々の生活や危機において、 さまざまな目的のために貢献している。我々の研究の目的を達成するため、我々は5 つの鍵となる宗教的機能を以下に特定する。 1.意味 CliffbrdGeertz(1966)のような理論家によれば、宗教は、意味の探求において鍵 となる役割を演じる。苦難や不可解な人生経験に直面したとき、宗教は理解と解釈 の枠組みを提供する。 2 コ ン ト ロ ー ル ErichFromm(1950)のような他の理論家は、コントロールの探求における宗教の 役割を強調した。個人を彼や彼女の資源を超えるほど押し出すような出来事に直面 したとき、宗教は、支配やコントロール感覚の獲得に多くの道を提供する。3°慰め/スピリチュアリティ 古典的なフロイト派(Freud,1927/1961)の見解によれば、宗教は、災難がいつ 何時襲ってくるかもしれない世界に生きる上で、個人の心配を減少させるように設 計されている。しかしながら、慰めとしての宗教コーピング戦略を、純粋にスピリ チユアルな機能を持つかもしれない方法から分離することは難しい。宗教的観点か らは、スピリチユアリテイ、あるいは個人を超えた力との繋がりを求めることは、 宗教の最も基本的な機能である(Johnson,1959)。 4.親密性/スピリチュアリテイ Durkheim(1915)のような社会学者たちは、一般的に、社会的凝集性を促進する 宗教の役割を強調する。宗教は、社会的結束と社会的アイデンティティを促すメカ ニズムだといわれる。しかしながら、他者との親密性は、他者に対するスピリチュ アルなサポートの提供や聖職者やメンバーからのスピリチュアルなサポートのよう なスピリチュアルな方法によって促進される。従って、より高い力との接近を促す 方法から親密性を促す方法の多くを分離することもまた、困難である(Buber,1970)。 5.人生の転換 理論家たちは、伝統的に、宗教を本質的には保守的であるとみなしてきた。すな わち、人々に対し、意味、コントロール、慰め、親密性、神への接近を維持するこ とを助けてきた。しかしながら、宗教はまた、主要な人生の転換、すなわち古い価 値観の放棄や意義に関する新しい根拠の発見において、人々を支援するかもしれな い(Pargament,1997)。 宗教コーピング方法は、これら5つの基本的な宗教機能のそれぞれに対応するよう に定義された(表lを参照)。例えば、ストレスフルな状況における意味は、いくつか の宗教的方法によって求められる。すなわち、ストレッサーをスピリチユアルな成長 の機会として再定義する「l:神の良き計らいとしての宗教的再評価」、その状況を神 からの罰として再定義する「2:神の罰としての再評価」、その状況を悪魔の仕業とし て再定義する「3:悪魔の仕業としての再評価」、そして、その状況に対する神の力に ついて疑う「4:神の力に対する再評価」。5しかしながら、我々は、宗教コーピングの どの形態も、1つより多い目的のために貢献するかもしれないことを認識している。 従って、我々は、これらの5つの宗教的機能に対応する宗教コーピングに関する5つ の因子を見いだすことを期待してはいなかった。 5原論文では、表lにおける21の下位尺度や、表3などにおける、因子分析後の因子としての下 位尺度に番号はついていない。しかしながら、本邦訳では、理解しやすくするために、21の下位 尺度を示す場合は「数字」のみで、17因子としての下位尺度を示す場合は「因子十数字」で示し た(例「17:宗教的な助け」、「因子15:宗教的な助け」)。
宗教の肯定的側面だけでなく否定的側面に対しても開かれている コーピングという概念には肯定的意味合いが含まれるが、コーピングは効果的であ ると同様に効果的でないこともありうる。宗教もまた、暗部を含んでいる。宗教にお けるコーピング測定尺度は、一般的に、肯定的側面に焦点をあててきた(例えば、 Bouderaux,Catz,Ryan,Amaral-Melendez,&Brantley,1995;Carver,Scheier,&Wein‐ traub,1989)。しかしながら、包括的、かつ科学的な開放性の精神の下、潜在的に機 能不全をきたすタイプの宗教コーピングについても考慮することは重要である。表l は、ストレスフルな状況を扱う上で効果的でないかもしれない宗教コーピングのいく つかの方法を明確にしている。例えば、「2:神の罰としての再評価」、「3:悪魔の仕 業としての再評価」、「14:スピリチュアルな不満」、「18:対人関係的な宗教的不満」、 そして「8:直接的なとりなしの嘆願」は、少なくとも短期的には、より大きな苦痛
との関連を示唆するいくつかの証拠がある(Pargament,1997;Pargament,Zinnbauer
eta1.,1998)。 表1RCOPE下位尺度、項目、および宗教コーピング方法の定義 意味を見いだすための宗教コーピング方法 1:神の良き計らいとしての宗教的再評価一宗教を通し、ストレッサーを神の良き計らいや潜在的 な恩恵として再定義すること。 *1.自分の状況を神の計画の一部とみなした。 *2.出来事の中に神からの教訓を見つけようと試みた。 *3.この状況において、いかに神が自分を強くしようと試みているのかと、受け取ろうと試み た。 4.出来事は、私を神により近づけてくれるものと思った。 5.その状況がいかにスピリチュアル的に有益であるかと受け取る努力をした。 2:神の罰としての再評価一ストレッサーを個人の罪に対する神からの罰として再定義すること。 *L神が私を罰するような何かを神に対して行ったかしらと思った。 *2.私の罪に対して、神が罰を与えているのだと思うことに決めた。 *a私の献身の足りなさに対する神による罰であると感じた。 4.私の罪に対する罰として、このような出来事が起こることを神が許したのかしらと思った。 5.私の信仰が足りないから神が私を罰しているのかしらと思った。 3:悪魔の仕業としての再評価一ストレッサーを悪魔の仕業として再定義すること。 *1.私の状況の責任は悪魔にあると信じた *2.その状況は悪魔の仕業であると感じた。 3.悪魔が私を神から遠ざけようとしていると感じた。 *4.これを起こしたのが悪魔であると思うことに決めた。 5悪魔がこの状況に関与しているのかしらと思った。4:神の力に対する再評価一ストレスフルな状況に対して影響を及ぼす神の力を再定義すること。 *1.神の力を疑った。 *2.何らかのことは神のコントロールを超えていると考えた。 *3.神は私の祈りの全てに応えることはできないことに気づいた。 4.神でさえ変えることのできない何らかのことがあると気づいた。 5.神でさえ限界があるのだと感じた。 コントロールを得るための宗教コーピング方法 5:共同的な宗教コーピングー問題解決において、神とのパートナーシップを通してコントロール を得ようとすること。 *1.神と共に私の計画を実行しようと試みた。 * 2 パ ー ト ナ ー と し て 、 神 と 共 に 取 り 組 ん だ 。 *3.神と共に状況が理解できるように試みた。 4.神が私と共に正しく取り組んでいると感じた。 5.私の心配を癒すために神と共に取り組んだ。 6:積極的な宗教的服従一コーピングにおいて、自分の出来ることをした上で、あとは神にゆだね ること。 *1.自分の最善をつくし、あとはその状況を神にまかせた。 *2.自分の出来ることをし、そして残りを神の手にまかせた。 *3.自分の出来ることに対してコントロールし、残りを神にまかせた。 4.自分に出来る最善を試み、残りは神にまかせた。 5.自分に出来る全てをなした後、その状況を神にまかせた。 7:消極的な宗教的待望一神が状況をコントロールしてくれると考えて、消極的に待つこと。 *1.多くをなさず、ただ神が私のために私の問題を解決してくれることを期待した。 *2.特には何も試みず、単に神がコントロールしてくれることを期待した。 *3.対処しようとは試みず、ただ神が私の心配を取り除いてくれることを期待した。 4.私がその状況を扱うことができないと知っていたので、ただ神がコントロールすることを 期待した。 5.多くをしようとは試みず、ただ神がなんとかするだろうと予想した。 8:直接的なとりなしの嘆願一奇跡やとりなしを神に嘆願することによって、間接的にコントロー ルを得ようとすること。 *1.物事がうまくいくようにと神に嘆願した。 *2.奇跡を祈った。 *3.物事がより良くなるように神に交渉した。 4神が物事をより良くしてくれるようにと交渉した。 5.すべての物事がうまくいくようにと神に嘆願した。 9:自己管理的な宗教コーピングー神からの援助を求めるよりはむしろ、個人的な主体性によって 直接的なコントロールを得ようとすること。 *L神の助けなしに、自分の気持ちをなんとかしようと試みた。 *2.神に頼ることなしに、その状況を意味あるものにしようと試みた。 *3.神の助けなしに、成すべきことを決断した。 4.神からの援助なしに、自分自身の強さに頼った。 5.神の助けなしに、自分でその状況を何とかしようと試みた。
慰 め と 神 に 対 す る 接 近 を 得 る た め の 宗 教 コ ー ピ ン グ 方 法 10:スピリチュアルサポートの探求一神の愛とケアを通し、慰めと安心を求めること。 *1.神の愛とケアを求めた。 *2.神は私の味方であろうと信頼した。 *3.神に、強さ、サポート、導きを求めた。 4.神は私と共にあると信頼した。 5.神からの慰めを求めた。 11:宗教への焦点化一ストレッサーから焦点を逸らすために宗教的活動に従事すること。 *1.私の問題から私の心を切り離すために祈った。 *2.私の問題について考えることをやめるために、スピリチュアルな事柄について考えた。 *3.私の問題について心配することをやめるために、宗教に焦点を当てた。 4.その状況について考えることをやめるために教会へ行った。 5神に焦点を当てることで、私の問題から私の心を切り離そうと試みた。 12:宗教的浄化一宗教的行為を通し、スピリチュアルな浄化を求めること。 *1.私の罪を告白した。 *2.私の罪に対する許しを求めた。 *3.罪深さをより少なくするように試みた。 4.神からの許しを探求した。 5.私の罪深さがより少なくなるように神に求めた。 13:スピリチュアルな結びつき一個を超える力との結びつきの感覚を経験すること。 *1.神とのより強い結びつきを求めた。 *2.他の人々により強いスピリチュアルな結びつきを求めた。 *3.私の人生が、いかにより大きいスピリチュアルな力の一部であるかを考えた。 4.より高い力との強い関係を築くように試みた。 5.スピリチュアルに関するより強い感覚を経験しようと試みた。 14:スピリチュアルな不満一ストレスフルな状況において、神の個人に対する関係について、混乱 や不満を表現すること。 *1.神が私を見捨てたのかしらと思った。 *2.神は私の祈りに応えてくれなかったと怒り叫んだ。 *3.私に対する神の愛を疑った。 4.神は本当にケアしてくれるのかしらと思った。 5神は私のためには存在していないという怒りを感じた□ 15:宗教的な境界線を引く−受け入れ不可能な宗教的行動から受け入れ可能な宗教的行動を明確に 区別し、宗教的な境界内に留まること。 *1.私の信仰とは異なる人々を避けた。 *2.私の宗教の教えと実践に固執した。 *3.私の信仰とは一致しないアドバイスを無視した。 4.私自身の信仰と同じ仲間から離れないでいようと試みた。 5誤った宗教の教えから遠ざかっていた。
他人に対する親密性と神に対する接近を得るための宗教コーピング方法 16:聖職者またはメンバーからのサポートの探求一宗教集会のメンバーや聖職者の愛やケアを通し て、慰めや安心を求めること。 *1.聖職者からスピリチュアルなサポートを求めた。 *2.他者に私のために祈るように頼んだ。 *3.私の教会のメンバーから愛と配慮を求めた。 4.私の宗教集会のメンバーから援助を求めた。 5聖職者に彼らの祈りにおいて、私を思い出してくれるようにと頼んだ。 17:宗教的な助け−スピリチュアルサポートや慰めを他人に与えようと試みること。 *L他の人々の幸福のために祈った。 *2.家族や友人に対してスピリチュアルなサポートを与えた。 *3.スピリチュアルな強さを他者に与えようと試みた。 4.祈りを通して、他者に慰めを与えようと試みた。 5.スピリチュアルな慰めを他者に提供しようと試みた。 18:対人関係的な宗教的不満一ストレスフルな状況において、個人に対する聖職者やメンバーとの 関係についての混乱や不満を表明すること。 *1.教会が私にして欲しいことや信じて欲しいことと意見が合わなかった。 *2.聖職者に不満を感じた。 *3.私の教会は私を見捨てたのかしらと思った。 4.私の教会は私を拒否あるいは無視しているように感じた。 5.私の聖職者は、本当に私のためにいるのかしらと思った。 人生の転換を達成するための宗教コーピング方法 19:宗教的方向の探求一古い生き方が役に立たないかもしれないとき、人生における新しい方向を 見いだすための一助として宗教を求めること。 *1.人生の新しい目的を探す上で、私を助けてほしいと神に頼んだ。 *2.生きる上での新しい理由を見つけられるように祈った。 *3.人生における私の目的を発見できるように祈った。 4人生における新しい目的を神から求めた。 5人生における新しい方向を神に求めた。 20:宗教的回心一人生における根本的な変化のために宗教を求めること。 *1.宗教を通して、完全に新しい人生を見いだすように試みた。 *2.完全なスピリチュアルの再覚醒を求めた。 *3.私の人生の完全な転換を祈った。 4.私の人生の在り方の全てを変化させようと試み、新しい道・神の道に従おうと試みた。 5.スピリチュアルな生まれかわりを望んだ。 21:宗教的許し−平和への攻撃であるとみなされる怒り、痛み、恐怖からの転換における助けとし て宗教を求めること。 *1.私の怒りを去らせるために神に助けを求めた。 *2.私の苦悩に打ちかてるように助けてほしいと神に頼んだ。 *3.他者を許せるようにと神に助けを頼んだ。 4.私がもっと許せるようになるようにと神に助けを求めた。 5.私の憤りを放棄する上で、スピリチュアルな援助を求めた。 *は下位尺度の3項目版(短縮版)6を示している。
包 括 的 で あ る
宗教が有する力のある側面は、その多機能的な性質と、ざまざまな状況に対するざ
まざまなコーピングの方法を提供する能力の中に存在する。残念ながら、宗教の多機
能的性質は、しばしば、一般的なコーピングに関する文献ではあいまいとなっていた。
それが一般的なコーピング尺度の中で扱われるとき、とりわけ宗教は、一つか二つの 項目で査定されている(Keefe,1992;Lazarus&Folkman,1984;McCubbin,Dahl, Lester,Benson,&Robertson,1976)。例えば、広く使われているLazarus&Folkman(1984)の67項目のコーピング様式尺度(theWaysofCopingScale:WCS)では、明確
に宗教的な項目は、「新しい信仰を見いだした」と「祈った」の2項目だけである。し かしながら、コーピングにおいて宗教が行う可能性のある特別な貢献をこのアプロー チで査定することはできない。なぜなら、わずかな、典型的に宗教的な項目だけでは、 より広い因子分析によって導かれた次元の中に埋め込まれてしまうからである。コー ピング様式尺度(WCS)の場合、2つの宗教的項目は、より大きな「肯定的再評価」 という因子の一部となっている(Folkman,Lazarus,Dunkel-Schetter,DeLongis,& Gruen,1986)。 宗教コーピングにおける測定尺度は、広範囲の宗教コーピング活動を査定すべきで ある。もちろん、一つの測定道具において、全ての宗教集団による全ての状況に対す るコーピング方法(例えば、アメリカインディアンのスモーキングロッジ、ユダヤ教 徒のためのシヴア)を反映する尺度を開発することは、現実的には実行不可能であろ う。しかしながら、ユダヤ・キリスト教伝統のアメリカ人の主流に対して適用可能な 宗教コーピング方法を査定することは可能である。 表lで定義した宗教コーピング方法は多次元的である。それらは、宗教について、 単に心理的防衛あるいはコーピングの受動的な形態として見る一般的なステレオタイプに対抗している(Pargament&Park,1995を参照)。それらは、能動的、受動的、相
互作用的なコーピング方法を含む。それらは、問題焦点型、情動焦点型アプローチを 含む。それらは、認知的、行動的、対人関係的な領域およびスピリチュアルな領域を カバーする。しかしながら、ここでの我々の目的は、わずかな基本的でより高い階層 の宗教コーピング因子を特定することではなかった。むしろ、我々は、包括的に査定 することや、さまざまな宗教コーピング方法の詳細について関心があったのだ。 実証ベースだが臨床的にも妥当であり、有意義である 宗教コーピングにおける測定尺度は、実証的な先行研究に基づいて構築し、確立す 6短縮版のRCOPEは、各下位尺度に含まれる*の付いた3項目で構成されるため、63項目となる (3×21=63)。なお、後述される簡略型RCOPE(BriefRCOPE)は、7つの肯定的コーピング項 目と7つの否定的コーピング項目で構成されるため、14項目となる(訳者注10を参照)。短縮版 RCOPEと簡略型RCOPEを混同しないように注意する必要がある。べきであるということは、ある程度可能である。可能な場合はいつでも、我々は、現
存する宗教コーピング尺度から項目を引用してきた(例えば、Pargamenteta1.,1988,
1990;Pargament,Zinnbauereta1.,1998)。臨床的効用を最大限にするために、その道 具はまた、臨床的に意義があり、宗教をコーピングの資源として使う点において、ス トレス状況下の人々の描写に強く関連づけるコーピング方法と項目を結合させなけれ ばならない。理論的、臨床的、および実証的に導かれる項目の結びつきが、この目的 には最もふさわしい。本研究について
本研究では、包括的な宗教コーピング測定尺度の開発と初期妥当化に関する我々の 努 力 の 結 果 を 報 告 し て い る 。 特 に 、 我 々 は 、 内 的 整 合 性 と 下 位 尺 度 を 支 持 す る 因 子 分 析 に 関 す る 証 拠 に つ い て 検 討 し て い る 。 主 要 な 人 生 上 の ス ト レ ス を 体 験 し て い る 大 学 生のサンプルでは、RCOPEとストレッサーに対する調整測定尺度についてのさまざま な基準(身体的健康、精神的健康、ストレス関連の成長、精神的成果の測定尺度を含 む)との間の相関を査定している。我々はまた、増分妥当性の証拠について検討して いる(Gorsuch,1984を参照)。すなわち、人口統計学的変数や包括的宗教性測定尺度 の効果以上に、RCOPEが人生上の危機に対する調整を予測する程度を検討するもので ある。さらに、我々は、ライフスパンの終末期にある成人(重い病に直面し、入院し ている高齢者)のサンプルの範囲内で、RCOPEの因子構造の比較可能性を査定してい る。最後に、RCOPEの弁別的妥当性の検討として、我々は、大学生と入院中の高齢者 の下位尺度の得点を比較している。何人かの研究者は、若い人々より高齢者の間で(例 えば、Ferraro&Koch,1994;Gurin,Vero圧&Feld,1960)、かつ、より重大な人生上 の出来事に直面している人々の間で、そうでない人々より(例えば、Ellison&Taylor,1996;Mattlin,Wethington,&Kessler,1990)、より高いレベルの宗教性と宗教コーピ
ングを見いだしている。従って、我々は、大学生のサンプルよりも入院中の高齢者の 方に、一般的により高いレベルの宗教コーピングが見られることを予想していた。方 法
調査対象者および手続き 大学のサンプル:合計540人の大学生に調査を実施した。学生は自発的に参加し、参 加した者は心理学入門コースの追加的評価を得た。プロジェクトに関する簡単な説明 の後、講義の間に、関心を示した学生に対して質問紙が配布された。 サンプルは、主として白人(93%)、独身(99%)、女性(69%)であった。調査対象者の大部分が新入生(70%)で、平均年齢は19.0歳(18歳∼38歳の範囲)であった。
回答者は、過去3年間に、さまざまな重大で否定的な出来事を経験したと報告して いる。最も共通して報告された出来事は、家族メンバーの死(22.1%)、友人の死(14.1 %)、親密な関係のトラブル(12.2%)、家族メンバーの深刻な病(9.3%)、自分自身の 深刻な病(8%)、別離、離婚、あるいはその他の家族の争い(7%)などであった。 出来事のインパクトの程度の観点からは、サンプルの59.7%が彼らの出来事を極端に否定的(extremely)としており、31.9%が中程度に否定的(moderately)、5.9%がいく
ぶん否定的(somewhat)、2.4%がわずかに否定的(slightly)としている。 サンプルは、主としてカトリック(45%)とプロテスタント(41%)であった。サ ンプルの大多数は、少なくとも、何らかのレベルで宗教的な関わりを持っていること を示唆していた。わずか6.7%が、個人的な宗教的活動(例:祈り、腹想、聖書の勉強) に時間を費やしたことが全くないと報告している。その他の個人的な宗教的活動の頻 度は、25%(月に数回)、17.6%(週に1回)、7.4%(週に2回)、15.7%(毎日)、27.4 %(日に1回以上)であった。わずかに6.1%が教会や宗教的会合に参加したことがな いと記している。その他の宗教的活動への参加頻度は、19.3%(年に1回かそれ以下)、 25.6%(年に数回)、33%(月に数回)、10.7%(週に1回)、5.2%(週に1回以上)で あった。重大で否定的な出来事に関しては、わずか14.2%がどのような形にせよ、出 来事の理解または対処において、宗教は全く関与しなかったと示唆している。その他 の出来事に対するコーピングにおける宗教の関連程度は、13.6%(わずかに)、17.5% (いくぶん)、25.1%(中程度に)、29.6%(かなり)であった。b 病院のサンプル:551人の高齢の入院患者からもまた、データが収集された。これら の調査対象者からのデータは、RCOPEの因子構造を確認するためのサンプルとして提 供された。これらのデータからは、RCOPEの確認的因子分析の結果のみが提供され た。そして、RCOPEの得点は2つのサンプルによって比較された。このサンプルを使った第二研究に関する詳細な結果は、Koenig,Pargament,&Nielsen(1998)に示され
ている。 第二研究の調査対象者は、コンピユータに記録された病院の受診リストからリサー チアシスタントによって研究に適合するように選定された。適合する患者(ノV=735) は、リサーチアシスタントによって、病院の部屋を訪問され、参加に同意した患者が 彼らの病室でインタビューを受けた。合計184名の患者は、現実的な制約(退院、検査中、昏睡、参加拒否)と同時に、医
療的理由(重病、または認知的に参加が不可能)によって除外された。全体的な回答
率は75%であった。患者の大多数は、面接者評定を使用したアメリカ麻酔技師学会の疾病重症度尺度
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る
査
定
の
結
果
、
少なくとも、ある程度深刻な病(71%、M=3.01)を抱えていた(AmericanAssociation ofAnesthesiologists,1963)−分類の範囲は0(なし、またはわずかに深刻な病)∼5
(非常に深刻な病)。ICD−9マニユアル(ICD-9,1989)を基にした疾病分類に関する
記録によれば、63%が初診の際に少なくとも5つの症状を持っていた(M=5.30)。最 も多かった症状は、心臓と血管の疾病(41%)であり、感染や寄生的な疾病(13%)、 そして消化器系の疾病(11%)の順であった。 サンプルの52%が男性、62%が白人、患者の平均年齢は68.4歳(範囲は55歳∼97歳) であった。72%が少なくとも高等教育を受けていた。「宗教的会合に行くことを別とし て、あなたにとって宗教はどのくらい重要ですか」という質問に対する回答では、83 %が自分たちにとって、宗教は非常に重要であると回答した。測定尺度
大 学 の サ ン プ ル 背景情報調査対象者は、人口統計学的な情報に関するいくつかの質問に回答して いる。さらに、彼らは、彼らが経験した否定的な人生上の出来事についての情報提供、 および評定を求められた(出来事の性質、出来事のインパクト、その出来事に対処す る上で宗教がどの程度関係したかを含む)◎ 包括的宗教性測定尺度(GRM:GlobalReligiousMeasures)文献の中で伝統的に使用された3つの項目(Koenig,1997)が宗教的活動への参加を査定するために使用
された。調査対象者は、どの位の頻度で宗教的儀式に参加しているのかを示した(回 答は、l「まったくない」∼6「週に1回以上」)。また、どの位の頻度で個人的に祈 りまたは腹想を実施しているのかを示した(回答は、l「めったにない」または「ま ったくない」∼6「日に1回以上」)。 宗教コーピングRCOPEの21の下位尺度が、過去3年間に経験した最も重大で否定 的な出来事に対処する上で、さまざまなタイプの宗教コーピングが含まれている程度 を査定するために使用された。いくつかの項目は、既存の尺度から採用され、他の項 目は、医療関係の文献やさまざまな人生上のストレッサーに直面している個人からの インタビューをもとに作成された。各尺度とも、およそ8項目が採用、または作成き れた。項目に関するフィードバックは、10人の心理学の卒業生から得た。彼らは、項 目を適切な下位尺度に分類することを依頼された。明確に表現されていなかった項目、 または評定者の80%から信頼できると分類されなかった項目は排除きれた。全ての項 目の分類において、評定者による100%近い合意のなされた項目が最終的な尺度として 残った。21の下位尺度のそれぞれは、0「まったくない」から3「非常に」までの4 段階評定のリッカート法で回答する5項目で構成されている。項目は、表1に下位尺度ごとに示されている。項目への回答用の教示は、Carveretal.(1989)のものを採用 した。 以下の項目は、あなたの人生における否定的な出来事に対処した方法に関するも のです。問題に対処する方法はいろいろとあります。これらの項目は、否定的な 出来事に対して、あなたがどのように対処したのかを質問しています。人が違え ば、物事に対して異なった方法で対処することは明らかですが、我々は、あなた がどのように対処したのかについて関心があります。各項目は、特定の対処方法 について少しずつ異なっています。我々は、あなたが各項目の内容をどの程度し たのかについて知りたいのです。どの程度か、または、どのくらいの頻度か、と いうことです。効果があるかないかという観点で答えないでください。あなたが したのか、しなかったのかを答えてください。各項目を他の項目とは切り離して 心の中で考えるように努力してください。あなたの答えが、できる限り、あなた 自身にとって、正しいものであるようにしてください。 調 整 測 定 尺 度 身体的健康身体的健康は、Moos,Cronkite,Billings,Finney(1986)が開発した 身体的症状の測定尺度を使用して査定した。調査対象者は、過去1ケ月の間に12の身 体的症状の中で経験したものがあるかが尋ねられた。測定尺度に含まれた身体的症状 の例には、「頭痛」と「食欲がない」が含まれている。
精神健康調査(GHQ:GeneralHealthQuestionnaire)GHQ(Goldberg,1978)は、
精神的健康状態を査定するために使用された。GHQは、過去の1週間に、心身の症候
のリスト項目をどの程度経験したかを査定する12の項目で構成されている。それらに は、「あなたは心配のため、最近よく眠れていませんか」や「あなたは、通常の日常活 動を楽しむことが可能ですか」という質問が含まれている。調査対象者は、l「いつもよりは少ない」∼4「いつもよりはずっと多い」の4段階評定のリッカート法で回
答している。 情動的苦悩調査対象者は、出来事の直後に経験した情動的苦悩(悲しみ、不安、 怒り)、および現在経験している情動的苦悩の程度を示唆する2つの項目に回答してい る。両項目とも、0「まったくない」∼10「非常に」の範囲で回答している。 ストレス関連の成長Park,Cohen,Murch(1996)が開発した、ストレス関連の成 長測定尺度を、否定的な人生上の出来事に関する潜在的な肯定的成果を査定するため に使用した。測定尺度は、「私は、人生により多くの意味を発見することを学んだ」や 「私は、手を差し伸べ、他人を助けることを学んだ」などの15項目を含んでいる。調査対象者は、0「まったくない」∼2「非常に」の3段階評定のリッカート法で回答し
ている。宗教的成果否定的な人生上の出来事への対処の結果として、神または教会への接 近が増大しているなどの、肯定的な宗教的変化をどの程度経験しているのかを査定す
るために3項目の宗教的成果尺度が使用された(Pargamenteta1.,1990)。調査対象者
は、各項目に対して、0「まったくない」∼2「非常に」の3段階評定のリッカート 法で回答している。 病院のサンプル 宗教コーピング宗教コーピングは、患者が彼らの疾病に対し、さまざまな宗教コー ピング方法をどの程度使用するのかを確定するために査定された。患者に対するイン タビューの長さを制限するために、RCOPEの短縮版(各下位尺度ごとに3項目)が使 用された。病院と大学のデータは同時に回収されたので、短縮版のために選択する基 準に関する実証的証拠が無かったため、短縮版で使用された項目は、純粋に主観的な 基準で選択された。病院で使用された項目は、表lのリストにおいて、アスタリスク によって示されている。結 果
大学のサンプル 探索的因子分析21の下位尺度に含まれる105の全ての項目について、主成分抽出お よび斜交回転を使用して、探索的因子分析を行った。斜交回転が選択されたのは、さ まざまな宗教コーピングの側面が相関していると予想されたからである。理論的考慮 と同時に、固有値がlより大きい因子によって、因子の解釈を決定した。17の因子に ついては、固有値が1より大きかった。我々は、17因子の解釈と、それより多い因子 数、少ない因子数のものとで比較した。より因子数の多い因子の解釈では、一項目の みの因子を含んでいたために排除された。17因子の解釈は、宗教コーピング方法を結 合してしまうために解釈が難しくなってしまう、より少ない因子の解釈よりも意義が あると思われた。 17因子の分散説明率は、62.7%であった。因子間の相関は、、00∼、48であった。因子 負荷量のパターン行列の検討では、.30より小さい因子負荷量を示す項目は5項目であ った。これらの項目は削除され、残った100項目について、改めて因子分析を行った。 この分析結果は、基本的に、我々が想定した解釈とほぼ同じであった。各項目は、そ れぞれの因子について最も高いものを抽出した。複数の因子に共通して、、30より大き い因子負荷量を示す項目は1項目のみであった。 この因子分析の結果の概要は、表2に示した。これらの結果は、おおよそ、理論ベー スで開発した21の元の下位尺度と一致した。21の元の下位尺度中8つの下位尺度は、 因子分析後、元の形のままでまとまった。残りの因子のうち、2つの下位尺度は、概念的に近い下位尺度にまとまった。例えば、「12:宗教的浄化」の5項目は、「21:宗 教的許し」の5項目と、「19:宗教的方向の探求」の5項目は、「20:宗教的回心」の 5項目と1つの因子にまとまった。残りの因子は、概念的に意味ある形でまとまって いる1つ以上の下位尺度で構成されている。例えば、「9:自己管理的な宗教コーピン
グ」の5項目は、「5:共同的宗教コーピング」の2項目および、「10:スピリチュア
ルサポートの探求」の1項目と同じ因子として抽出された。全体的には、因子分析の 結果は、尺度開発の基礎となる理論的枠組みを支持した。 表2大学および病院のサンプルにおける探索的因子分析、確認的因子分析から抽出された因子負 荷 量 大学サンプルからの 探索的因子負荷量a 病 院 サ ン プ ル か ら の 確認的因子負荷量b 因子1−神の良き計らいとしての宗教的再評価 神の良き計らいとしての宗教的再評価2 神の良き計らいとしての宗教的再評価3 神の良き計らいとしての宗教的再評価l スピリチュアルサポートの探求2 神の良き計らいとしての宗教的再評価5 スピリチュアルサポートの探求4 共同的な宗教コーピング3 神の良き計らいとしての宗教的再評価4 スピリチュアルサポートの探求5 570 554 452 452 408 346 344 334 323 1.000 1.040 .744 .616 .819 因子2−神の罰としての再評価 神の罰としての再評価4 神 の 罰 と し て の 再 評 価 2 神の罰としての再評価3 神の罰としての再評価5 神の罰としての再評価1 866 811 763 745 654 1.000 、972 1.148 因子3−悪魔の仕業としての再評価 悪魔の仕業としての再評価4 悪魔の仕業としての再評価1 悪魔の仕業としての再評価2 悪魔の仕業としての再評価5 悪魔の仕業としての再評価3 871 857 830 694 613 ●●●●● 一 1.000 1.134 .922 因子4−神の力に対する再評価 神の力に対する再評価2 神の力に対する再評価4 神の力に対する再評価5 神の力に対する再評価3 825 789 582 449 1.000 、982因子5−共同的な宗教コーピング 低い自己管理的な宗教コーピング4 低い自己管理的な宗教コーピング2 低い自己管理的な宗教コーピング5 スピリチュアルサポートの探求3 低い自己管理的な宗教コーピング1 共同的な宗教コーピング5 共同的な宗教コーピング2 低い自己管理的な宗教コーピング3 725 711 663 620 539 379 369 406 ●●●●●、●● 因子6−積極的な宗教的服従 積極的な宗教的服従4 積極的な宗教的服従3 積極的な宗教的服従5 積極的な宗教的服従2 積極的な宗教的服従1 、718 .678 .642 .618 .581 1.000 LOl5 LOOO 因子7−消極的な宗教的待望 消極的な宗教的待望2 消極的な宗教的待望5 消極的な宗教的待望l 消極的な宗教的待望4 消極的な宗教的待望3 728 680 664 618 402 1.000 1.053 1.141 因子8−直接的なとりなしの嘆願 直接的なとりなしの嘆願l 直接的なとりなしの嘆願3 直接的なとりなしの嘆願4 直接的なとりなしの嘆願5 直接的なとりなしの嘆願2 684 684 610 570 445 1.000 、646 、935 因子9−宗教への焦点化 宗教への焦点化2 宗教への焦点化l 宗教への焦点化5 宗教への焦点化3 宗教への焦点化4 621 539 498 454 415 ●■●●● 1.000 、992 1.015 因子10−宗教的浄化/許し 宗教的浄化4 宗教的浄化2 宗教的浄化5 宗教的浄化l 宗教的許し3 宗教的許し4 宗教的許し2 宗教的許しl 宗教的浄化3 宗教的許し5 629 604 597 533 531 505 429 387 364 306 ●●●●●●●●●● 1.000 1.164 1.144 1.247 1.240 .907 因子11−スピリチュアルな結びつき ス ピ リ チ ュ ア ル な 結 び つ き 3 スピリチュアルな結びつき5 スピリチュアルな結びつき4 、382 .378 .374
内的整合性の結果因子分析の結果は、下位尺度の作成に使用した。そして、クロ ンバックのα係数の推定値が因子分析に由来する下位尺度ごとに計算された。信頼性 a大学のサンプルを使用した探索的因子分析(オブリミオン回転による主因子)からの因子負荷量。 b病院のサンプルを使用した最尤法による確認的因子分析(LISRELⅦ)からのラムダーXマトリックスか らの因子負荷量。 因子12−スピリチュアルな不満 スピリチュアルな不満4 スピリチュアルな不満5 スピリチュアルな不満3 スピリチュアルな不満l スピリチュアルな不満2 神の力に対する再評価1 747 678 674 605 598 377 ●●●●●● 1.000 1.046 .579 .435 因子13-宗教的な境界線を引く 宗教的な境界線を引く2 宗教的な境界線を引く3 宗教的な境界線を引く5 宗教的な境界線を引く1 435 423 422 329 因子14−聖職者/メンバーからのサポートの探求 聖職者またはメンバーからのサポートの探求l 聖職者またはメンバーからのサポートの探求5 聖職者またはメンバーからのサポートの探求4 聖職者またはメンバーからのサポートの探求3 聖職者またはメンバーからのサポートの探求2 828 789 721 706 592 − 1.000 .906 .841 因子15−宗教的な助け 宗教的な助け5 宗教的な助け3 宗教的な助け2 宗教的な助け4 スピリチュアルな結びつき2 宗教的な助け1 785 764 758 570 391 331 1.000 1.030 1.019 .674 因子16-対人関係的な宗教的不満 対人関係的な宗教的不満3 対人関係的な宗教的不満5 対人関係的な宗教的不満2 対人関係的な宗教的不満4 対人関係的な宗教的不満1 741 701 624 615 481 ●●●●● 1.000 2.927 2.619 因子17-宗教的方向/回心 宗教的方向の探求5 宗教的方向の探求l 宗教的方向の探求4 宗教的方向の探求2 宗教的回心3 宗教的回心1 宗教的方向の探求3 宗教的回心2 宗教的回心4 宗教的回心5
257158869642065305
777766664
337 ●●●●●●●●●● − − 1.000 .921 1.034 .947 .832 .970推定値は、概して高い内的整合性を示した(表3参照)。2つの尺度(「因子13:宗教 的な境界線を引く」、と「因子4:神の力に対する再評価」)以外の全ては、α係数が 、80、もしくはそれ以上であった。従って、因子分析に由来する下位尺度は、さらなる 分析のために残された。 記述統計全ての尺度に対する記述統計は、表3に示した。一般的に、宗教コーピ ングの肯定的側面は、否定的側面より頻繁に使用されている。このサンプルにおける、 最もよく使われた宗教コーピングは、「因子5:共同的な宗教コーピング」(M=1.77, sD=0.76)と「因子l:神の良き計らいとしての宗教的再評価」(M=1.52,sD= 0.80)であった。一方、最も使われなかったものは、「因子3:悪魔の仕業としての再 表 3 調 整 測 定 尺 度 と 宗 教 性 に 関 す る 測 定 尺 度 の 記 述 統 計 一 大 学 の サ ン プ ル 調 整 測 定 尺 度 α係数 平均値(M) 標準偏差(肥) 得点範囲 身体的健康 GHQ 出来事当時の苦悩 現在の苦悩 ストレス関連の成長 宗 教 的 成 果
86057898
●●●●
18.61 30.37 8.30 3.75 18.41 2.86 3.01 6.06 1.98 2.58 7.47 2.01 型侶Ⅲ皿釦6 ’’一一一− 9旧0000 包括的宗教性測定尺度 平均値(M) 標準偏差(sD) 得点範囲 教会への参加頻度 祈 り の 頻 度 宗教'性に関する自己評定 3.61 3.17 2.39 1.23 1.74 .63 663 −一一 111 RCOPEの下位尺度 項 目 数 α係数 平均値(M) 標準偏差(SD) 得点範囲 否定的な宗教コーピング尺度 因子12:スピリチュアルな不満 因子3:悪魔の仕業としての再評価 因子7:消極的な宗教的待望 因子16:対人関係的な宗教的不満 因子4:神の力に対する再評価 因子2:神の罰としての再評価 因子8:直接的なとりなしの嘆願 6555455 80328248988798 0000001●●●●●●● 07888655242952 0000000 65899626554778 0000000 3333333●●●●●●●0000000 肯定的な宗教コーピング尺度 因子lO:宗教的浄化/許し 因子17:宗教的方向/回心 因子15:宗教的な助け 因子14:聖職者/メンバーからのサポー トの探求 因子5:共同的な宗教コーピング 因子9:宗教への焦点化 因子6:積極的な宗教的服従 因子1:神の良き計らいとしての宗教的 因子11 再 評 価 スピリチュアルな結びつき 因子13:宗教的な境界線を引く皿皿65855834
●●●●●●●●●●
34009421119999889986
1.14 0.71 1.16 0.74 1.77 0.87 1.03 1.52 1.09 0.8914346940668788768886
●●●● ●●●●0000000000
●●●●0000000000
●●●● 0●3333333333
一 一0000000000
評価」(M=0.27、SD=0.55)と「因子16:対人関係的な宗教的不満」(M=0.28,sD =0.49)であった。 回帰分析階層的回帰分析が、人口統計学的変数、および包括的宗教性測定尺度の 効果以上に、RCOPE因子によって説明される調整測定尺度における独自分散を特定す るために行われた。全てのRCOPE因子におけるR2値のみをここでは考察する。これ らの結果は表4に示されている。 宗教コーピングと人口統計学的変数最初の一連の分析では、人口統計学的変数の 効果以上に、宗教コーピングによって説明された調整測定尺度における独自分散につ いて評価した。ジェンダーは、調整測定尺度に有意に関連した唯一のものであったの で、これらの分析において使用された唯一の人口統計学的変数であった。GHQの得点 を除き、全ての調整測定尺度において、ジェンダーは有意な分散(1-5%)を説明し た。RCOPE尺度は、全ての調整測定尺度において、△R2値の.09(情動的苦悩、身体 的健康、GHQ得点)から.61(宗教的成果)の範囲で、有意な独自分散を説明した。 宗教コーピングと包括的宗教性測定尺度第二の一連の分析では、包括的宗教性測 定尺度の効果以上に、宗教コーピングによって説明された調整測定尺度における独自 分散について評価した。ジェンダーは最初の段階で、次に包括的宗教性測定尺度、そ して最後に宗教コーピング方法の順に統制された。宗教コーピング因子は、全ての調 整測定尺度の中で、有意な独自分散を説明した。宗教コーピングは、調整測定尺度に おける分散について、6%(GHQ)から21%(宗教的成果)の間で説明した。 包括的宗教性測定尺度の独自の効果を査定するため、宗教コーピング方法が包括的 宗教性測定尺度の前に同等に取り扱われるように、配置を逆にした。この分析では、 包括的宗教性測定尺度は、宗教的成果の予測に対してのみ(AR2=、02)、有意な独自 分散が示された。 表4階層的回帰分析:ジェンダー、包括的宗教性測定尺度(GRM)、宗教コーピング方法の独自効 果(△R2)−大学のサンプル やく.05;*やく.01;***p<、001. 独 自 効 果 ス ト レ ス 関連の 成長 宗教的 成果 身体的 健康 GHQ 出来事 当時の 苦悩 現在の 苦悩 ジ ェ ン ダ ー RCOPE ジェンダーおよびGRMの統制後 のRCOPE ジェンダーおよびRCOPEの統制 後のGRM 全 体 * * * * * * *** * * *
3490702102
** ** ** *******
1112506206
●●●●●
* * * * * * ** * * *5090501001
、01 、09** 、06** .01 11*** 、02** 、09** 、08** 、01 、12*** * * * ** ** * * *3981300001
調整測定尺度との間の相関RCOPE因子の下位尺度と調整測定尺度との間の相関 は、表5に示した。宗教コーピング尺度は、ストレス関連の成長と宗教的成果に対し て、最も一貫して、強く相関していた。しかし、わずかではあるが、有意な相関が、 全ての調整測定尺度といくつかのRCOPEの下位尺度の間にみられた。 「ストレス関連の成長」の大部分は、「因子7:消極的な宗教的待望」と「因子2: 神の罰としての再評価」以外の全ての宗教コーピング方法の頻繁な使用に有意に関連 していた。より良い「宗教的成果」は、否定的な宗教コーピング尺度である「因子3: 悪魔の仕業としての再評価」、「因子7:消極的な宗教的待望」、「因子8:直接的なと りなしの嘆願」と同様に、全ての肯定的な宗教コーピング尺度の頻繁な使用に有意に 関連していた。 「身体的健康」の弱さは、否定的な宗教コーピング尺度である「因子8:直接的なと りなしの嘆願」、「因子2:神の罰としての再評価」、「因子12:スピリチユアルな不満」、 表5RCOPEの下位尺度と調整測定尺度との相関一大学のサンプル *p<、05;**p<、01. ス ト レ ス 関連の 成長 宗教的 成果 身体的 健康 GHQ 出来事 当時の 苦悩 現 在 の 苦悩 否定的な宗教コーピング尺度 因子12:スピリチュアルな不満 因子3:悪魔の仕業としての再 評 価 因子7:消極的な宗教的待望 因子16:対人関係的な宗教的不 満 因子4:神の力に対する再評価 因子2:神の罰としての再評価 因子8:直接的なとりなしの嘆 願 肯定的な宗教コーピング尺度 因子lO:宗教的浄化/許し 因子17:宗教的方向/回心 因子15:宗教的な助け 因子14:聖職者/メンバーから のサポートの探求 因子5:共同的な宗教コーピン グ 因子9:宗教への焦点化 因子6:積極的な宗教的服従 因 子 l : 神 の 良 き 計 ら い と し て の 宗 教 的 再 評 価 因子11:スピリチュアルな結び つき 因子13:宗教的な境界線を引く
**************
***************
4240781172358224511011034332222331
●●●●●●●●●●●●●●●●●
●●●●●●●●、●●0●●●●●
2011018107713105702300036555665764
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** ** ** ** *4258478683291032410001110000000000
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− ** * ** * ** **1125876700473488410000100011010000
●●●●●●●●●●●●●●●●●
04 07 ** ** ** 14 08 12 07 14 03 01 06 01 02 0234450000
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一 ** * ** ** ** 16 01 02 10 16 19 20 048430200000
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「因子4:神の力に対する再評価」の頻繁な使用と有意に相関していた。「身体的健康」 の弱さはまた、肯定的な宗教コーピング尺度である、低レベルの「因子5:共同的な 宗教コーピング」と有意に関連していた。「精神的健康」のより弱い状態を示すGHQ のより高い得点は、否定的な宗教コーピング尺度である「因子4:神の力に対する再 評価」、「因子12:スピリチュアルな不満」、「因子2:神の罰としての再評価」という 下位尺度の高得点と、そして、肯定的な宗教コーピング尺度である「因子14:聖職者 またはメンバーからのサポートの探求」、「因子9:宗教への焦点化」、「因子15:宗教 的な助け」のより低い得点と有意に関連していた。 出来事の際に経験した大きな情動的苦悩は、否定的な宗教コーピング尺度である「因 子8:直接的なとりなしの嘆願」と「因子4:神の力に対する再評価」の頻繁な使用 と、「因子7:消極的な宗教的待望」の使用の少なさと有意に相関していた。現在の苦 悩に関する高いレベルは、否定的な宗教コーピング尺度である「因子12:スピリチュ アルな不満」、「因子8:直接的なとりなしの嘆願」、「因子2:神の罰としての再評価」、 「因子4:神の力に対する再評価」のより高い得点と有意に関連していた。 病院のサンプル 大学のサンプルから得られた因子構造は、病院のサンプルから得られたデータに適 用された。しかしながら、病院のサンプルに対しては、RCOPEの短縮版が用いられた ことに留意する必要がある。なぜなら、大学のサンプルから得られた「因子11:スピ リチュアルな結びつき」では、病院のデータで利用可能なものは、因子15に含まれた 1項目しかなかったからである。その上、病院のサンプルでは、16因子しか検討され ていない。 記述統計大学のサンプルと同様に、否定的な宗教コーピング因子よりも、肯定的 な宗教コーピング因子の方が、概して平均値は高かった(表6参照)。最も高い平均値 は、「因子6:積極的な宗教的服従」(M=2.43,sD=0.94)と「因子5:共同的な宗 教コーピング」(M=2.42,sD=0.72)の下位尺度においてみられた。最も低い平均 値は、「因子12:スピリチュアルな不満」(M=0.21,sD=0.47)と「因子16:対人関 係的な宗教的不満」(M=0.38,sD=0.60)の下位尺度においてみられた。 大学と病院のサンプル比較RCOPE因子の平均値が2つのサンプル間で異なるか どうかを検討するために、対応のない/検定を行った。比較の目的のため、病院のサ ンプルに対して使用された短縮版に対応して、RCOPE下位尺度の3項目版が大学のサ ンプルのために作成された。数多くの/検定を行ったため、多重検定の修正を行った。 16の比較を行った。/検定の結果は、意味あるものとして考慮されるためには、、003の αレベルにおいて有意である必要がある。しかしながら、ここでは、、001のαレベル が適用きれた。なぜなら、それは、より伝統的に使用され、いくぶん保守的な有意水 準だからである。これらの結果は表6に示した。
*p<、01;**p<、001. 16のRCOPEの下位尺度のうち、15の平均値が、2つのサンプル間で有意差があっ た。おおむね予測した通り、宗教コーピングの下位尺度の平均値は、病院のサンプル