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マッカーシー知能発達検査における下位検査間の関 連性

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(1)

奈良教育大学学術リポジトリNEAR

マッカーシー知能発達検査における下位検査間の関 連性

著者 清水 益治, 豊田 弘司

雑誌名 奈良教育大学教育研究所紀要

巻 30

ページ 99‑106

発行年 1994‑03‑01

その他のタイトル Relationships among sub‑test scores of McCarthy's scales

URL http://hdl.handle.net/10105/6835

(2)

マッカーシー知能発達検査における 下位検査間の関連性‡

清 水 益 治..

(奈良保育学院)

豊 田 弘 司

(心理学教室)

要旨=4歳児と6歳児についてマッカーシー知能発達検査のG C Iと下位検査 の相関、下位検査間の相関、因子構造を調べた。4歳児ではGC Iと最も相関 が高かったのは子ども画であった。子ども画は図形の模写との相関も高かった。

数の問題は他の多くの下位検査と相関が高かった。数量因子、言語因子、知覚 一遂行因子が抽出された。6歳児ではG C Iと相関が最も高かったのはことば の知識であった。下位検査間ではことばの記憶IとIIの相関が最も高かった。

言語因子、操作因子、知覚一遂行因子が抽出された。発達差は変動係数、G C I と下位検査間の関係、下位検査間の関係、因子構造のいずれでも見られ㍍年 齢が高くなると下位検査間の関係が薄くなること、G C Iの推測に言語尺度、

数量尺度、記憶尺度に属する下位検査が重要になることが示唆された。

キー・ワード マソカーンー知能発達検査、下位検査間の相関、因子分析

 マッカーシー知能発達検査はアメリカのFordham大学の名誉教授であったDorothea McCarth yによって1972年に出版されたMcCarthy Sca1es of Chi1dren s Abiユities(MSCA)の日本版で あり、1977年に小田・茂木・池川・杉村によって日本文化科学社から出版されている。この検査 は18の下位検査からなり、次の6つの尺度を測定している。

 l1〕言語尺度…∵・言語による自己表現の能力と言語的概念の成熟度を査定する。

 12〕知覚一遂行尺度……用具の操作を通して、模倣、論理的分類、視覚的な体制化の技能、推        理能力を査定する。

 13〕数量尺度・・・…数を扱う能力と数量に関する言葉の理解力を査定する。

 (4)記憶尺度……様々な視聴覚刺激の短期言己憶を査定する。

 (5〕運動尺度……粗大連動と細かな運動の整合を査定する。

 16〕一般知能尺度……言語的、数的問題を解決しているとき、および具体的な用具を扱ってい        るときの推理、概念形成および記憶を査定す孔

 下位検査と尺度の関係は示されているが(日本版手引参照)、検査間の関係は明らかでない。本

*Re1ationships among sub−test scores of McCarthy s sca1es

**Masuharu SHIMIZU(Nara Teachers Couege of Ear1y Chi1dhood Educa七ion)

***Hiroshi TOYOTA(Department of Psycho1ogy,Nara University of Ed皿。ation,Nara)

(3)

研究の第1の目的は、4歳児と6歳児の下位検査間の関連性を明らかにすることである。MSCA は個別検査であり、18の下位検査を全て実施して知能の発達を調べるには1時間から1時間半を 要する。保育現場で一人の子どもにそれだけの時間を裂くことは困難である。そこで著者らは一 つ、またはいくつかの限られた検査だけを実施することで子どもの能力の発達を調べるための資 料を提供してきた(杉村・豊田,1985;豊田,1987;豊田・澤田,1989;豊田・清水,1991;清水・

徳永・岩城,1991;清水・豊田.1992;清水・渡邊・豊田,1993)。しかしながら、これらの研究 でも個々の下位検査と一般知能尺度指数(G C I)との関連性について直接調べた研究は少なく、

下位検査間の関連性についても調べていなかった。WAIS−RやWISC−Rのようなウェクスラー式知 能検査には手引に内部相関表が示されているが、MSCAでは手引に内部相関は示されていない。

内部相関表は全ての下位検査を実施できない場合に、いくつかの下位検査だけを実施して尺度指 数を算出するのに利用することができる(Tenegen&Briggs,1967)。そこで本研究では18の下位 検査とG C Iと相関、及び下位検査間の相関を調べ孔

 本研究の第2の目的は、4歳児と6歳児の下位検査の得点を因子分析して先の尺度が抽出され るかどうかを調べることであ孔Kaufman&Ho11enbeck(1973)は3歳、5歳、7歳の下位検査 の得点を因子分析(主因子法、バリマックス回転)したところ、年齢によって構成する下位検査 は少し異なるが、第1因子として一般知能因子、第2因子として記憶因子、第3因子として運動 因子を抽出した。原著者のMcCarthyは尺度の構成が経験によるものであると述べており、統計 的な因子分析を行ってはいなかったが、この結果は下位検査と尺度間の関係が妥当であったこと を示している。尚、日本版についての因子分析は行われていない。

方  法

 調査対象 昭和54年から平成3年までの12年間にN保育学院附属幼稚園でMSCAを受検した4 歳児(本研究では3歳9ヵ月16日から4歳9ヵ月15日までとした)127名(男子78名、女児49名)

と6歳児(5歳9ヵ月16日から6歳9ヵ月15日まで)273名(男児143名、女児130名)の合計400 名を調査対象とした。

実施法と採点法 との下位検査も日本語版手引きに従って実施・採点しれ尚・「左右の方向」は 5歳以上に実施するとなっているので、4歳児には実施していない。

結果と考察

 4場児の分析 表1の左の平均と標準偏差は、手引に示されている平均と標準偏差にほぼ一致 しており、調査対象の園児がほぼ標準的な能力を持っている事が示唆される。各下位検査は満点 が異なるので変動係数を算出したところ、数の記憶nが最も値が大きく、次いでことばの言己憶皿 が大きかった。これらの下位検査で測定できる能力は4歳児にとって個人差が大きいと言える。

逆に値が小さな下位検査は積木と動作の模倣であった。これらは平均値がほぼ満点に近いため、

天井効果が現れたのであろう。次いで脚の整合、ことばの知識Iが小さかった。この2つの下位 検査は個人差が少ない能力を測定していると考えられる。

(4)

表1.4歳児の各下位検査に対する平均得点と標準偏差、変動係数及び回転後の因子負荷量

平 均   標準偏差  恋動係数   実1因子 第2因子 第3因子 共過性 1.欄一木

2.パズル渓き 3.絵の記憶 4.こと舳知識 5.数の間固

6.i重ま元タ,ヒ.シケ.

7^.こと吻記憶I 7艘.こと哩ω冨己憶皿

9.脚の整合 10.腕の整合 11.酬乍の模倣 12.図形の模写 13.子ども西 14^.数の記憶I 王仙.敬の記憶]I 15.こと聞O流暢さ 16.数え方・分町方 17.反対類推 18.徴念。グトピング

。.6

6.0 2,7 13.3 6.7 3.3 6.1 3,3 10.2 5.5 3.8 7.8 9.5 4.8

1,7

10.6 6.4 8,7 7.8

0.8 3.l 1.4 2.8 2,7 1.3 2.9 2.9 2.1 3.1 o.4 3.9 4.2 1.6 2.6 4,2 2.1 3.7 2.O

 目.3     .504

51.7       .633

51.9        一.O葭8

別.1       .223

40.3    .608

39.4        .532 47.5      .104 87.9         .109

20,6    .237

56.          、137

10.5    .181

50.O         .657

44.2       .491

33.3         .342

152.9   .655

39.6         .270

32.8       .696 42.5       .484

25.6   _」逃し

.087  一.021

,086     ,031

,526      ,023

.6仙  一.O目5

.2−8     ,239 一.l07      .3iO

.6洲  .227

,763     ,041

,103     ,582

一.172     ,596

,250      .70τ

、097      ,285

,359      ,408

,061     ,528

一.136      ,180

,630     ,085

,227     ,073

.2イ5     .1冊8

,264 _」但_

表2 GCIと各下位検査との相関・及び下位検査間の相関(4歳児の場合)

CC一. 2. 3. 4. 5. 6. 7^. 7固. 9. lO. 11. 12. 13. 14^.I−1回.15. 一6. 17. 18.

1.硬木 2.ノ{ズル解き 3、絵の碇憺

4.こ〜げ 知騒

5.数の問題

6.三重焼ラ,1=・シグ

7^.こ珊。記憶I

7日.こと削記憶】I

9.脚の桑合 10.説の差合 11.動作の模倣 12.図形の模写 13、子ども西

14^.婁巨σ〕ミ;己慌!I

1伽.数の記憶11 15.ことω渣幅さ

16.数土方・分.†カ

17.反対照維 二8.概念同ゲトビング

.24

.04  .08  .21  .19

.02  .22  .29  .32

  .20  ,08 一.0上

    .20 .o苫       .21

.13

.08

.26

.34

.25

.16

一4  .08  .10  .03      .Z8  .13  .23

.16  .22  .08 一.06      .37  .13  .24 28 一.OO  .05  .08      .一2 一.07 一.12

.37  .I7 一.Ol  .13      .25  .03  .16

.20.23.14.15   ,35.〃.42

.05  .19  .20  .13      .28  .32  . 0

53.08一.O1.26   .34.29.1コ

  .15 一.04  .15      .2日  .13 一.03

    .3イ.2一  .何.I8.15

      .15      .13  .2一  .2喝

       .26  .20  .08        .61  .30  .42        .33 ,27       .29

.34   .30

.29   .3田

105   .M

.25   .07

.ω    .何

.編    .28

.22    .31

.27    .25

.28   .36

.1O   .23

.01   .22

.38    .35

.39    .47

.34    .31

.39    .1ヨ

.32   .26     ,35     .36

(5)

 (1)下位検査と一般知能指数との関係 表2に下位検査と一般知能指数(G C I)との相関及 び下位検査問の相関を示す。GCIと最も相関高かったのは、子ども画であった。グッドイナフ 人物画知能検査(小林,1977)に代表されるように、人物画は全体的な知能を概観するのに利用 される。グッドイナフ人物画知能検査では50項目について(十)か(一)かを採点するが、MSC Aの子ども画は、1O項目についてそれぞれ2点満点で採点するだけの簡単な採点法になっている。

これだけでG C Iの高低が推測できるのは、たいへん実用的であると思われる。G C Iと実質上 の相関(.40以上)があった下位検査は、ことばの知識、数の問題、ことばの記憶I,n、図形の 模写、子ども画、数の記憶I、ことばの流暢さ、数え方・分け方、反対類推、概念のグルーピン

グであった。4歳児ではこれらの下位検査を単独で実施した場合にも、ある程度G Cユのレベル がわかると考えられる。

 (2)下位検査間の関係 下位検査間で最も相関が高かったのは、図形の模写と子ども画の関係 であった。この2つの下位検査は、どちらも絵かき帳に鉛筆を用いて描画を求め、空間能力、視 覚一運動整合、収束的施行、細かな運動の整合を測定しているが、前者は更に空間関係と視知覚、

後者は身体像と、非言語的概念形成を調べている。4歳児ではこれら2つの下位検査に求められ る能力が他の下位検査に求められる能力よりも関係が深いといえる。

 実質上の相関がみられたのは、ことばの知識とことばの流暢さの関係、数の問題と図形の模写、

数の記憶I・I・ことばの流暢さ、数え方・分け方、反対類推及び概念のグルーピングの関係・

連続タッピングと数の記憶nの関係、ことばの記憶Iと皿の関係、脚の整合と子ども画の関係、

図形の模写と子ども画及び数の記憶Iの関係、子ども画と概念のグルーピングの関係であり、他 の下位検査と最も関係が深かったのは、数の問題であった。4歳児ではMSCAにおいて数の問題 に求められる能力が他の下位検査に求められる能力の中心になっていると推測される。

 13〕因子構造 MSCAのG C Iは、脚の整合、腕の整合、動作の模倣を除く15の下位検査の検 査得点の合計で算出され、言語・知覚一遂行・数量の3つの尺度に分けられる。そこでこの15の 下位検査について、因子数を3と指定して因子分析を行った。主因子法を用いたところ、絵の記 憶を除くすべての下位検査で第1因子に因子負荷量が、.40以上となり、一般知能因子が抽出され た。バリマックス回転を行って単純構造にしたところ、各下位検査は表1の右半分にある因子負 荷量を示した。

 第1因子は数の問題・連続タッピング・数の記憶I,n・数え方・分け方・反対類推で因子負 荷量が高い。連続タッピングは4つの鍵盤からなる鉄琴の検査者が叩く鍵盤の場所を覚えるとい

うもので、数唱と類似している。反対類推は程度に関する形容詞や副詞の反対の意味の語を求め るもので量に関係している。そこで第1因子は数量因子であると推測される。第2因子は絵の記 憶、ことばの知識、ことばの記憶I、皿、ことばの流暢さで因子負荷量が高く、言語因子である

と推測される。第3因子は積木、パズル解き、連続タッピング、図形の模写、子ども画、概念の グルーピングで因子負荷量が高く、知覚一遂行因子であると推測される。以上の因子分析の結果 はMSCAのG C五を構成する尺度とほぼ一致している。原著者マッカーシーは尺度の構成が経験 によるものであると述べており、日本版でも標準化の際には因子分析を行っていないが、少なく

(6)

とも本研究の4歳児に限っては・尺度の妥当性が示されれ

表3 6歳児の各下位検査に対する平均得点と標準偏差、変動係数及び回転後の因子負荷量 平均 標剃i差 変鰍  第1因子第2因子第3因子一共通性

1.積木

2、ノ{ズ〕レ解き

3.槍の記憶 4.こと榊知識 5.数の問題 6、運搬,ヒ シグ 7^.こと吻記憶I 7B.こと職記憶皿 8.左右の方向 9.脚の整合 m.腕の整合 工1.動作の横倣 12.図形の管写 13.子ど也函 1仇敏の記憶I I4B.教の記憶工I 15.ユ物流幅さ 16.伽方・分け方 17.反対類推 18.積金〃 トビガ

9,9 10.8 4.O i8.o 11.8

5.2

8.9 6.0

7,5

12,5 11.4

3,9

15,6 15.3

6.4

6,8 16,6 8,7 13,7 10.5

O.5 2.4 1.4 3.6 3.7

L4

2.0 3.2 3.2 1.0 4.0 0.3 2.7 2.8 1.8 2.7 5.3 0.8 3.2 工、6

5,1

22,2 35,0 20,0

3L4

20,9 32,6 53,3 42.7

8,0 35.1 7,7 17,3 18,3 28,1

39,7 31.9

9.2

2314 15.2

一.049     .O01     .ヨ66      .33I

.516     .n艘7     ,339      ,390

,291     ,347     ,088      ,215

.26Z   .572   ,046   ,398

.一9u     .396     ,099      ,400

,445      .OOO     一、023       ,207

,053  .7釧  .050  ,632

一.137     ,770     ,025      ,612

,091      ,333      .37艘       .262

,178     ,098     ,536      ,328

,258     一.043      ,354       .1艘4 一.210     .102     ,581     ,392

,032    一.103     ,216     ,450

,283     ,023     ,334      .三92

,240  .539  1036  .3蝸

.619     ,179     ,076     ,421

,149      .53τ      、O02       ,311

,294     .1艘7     ,278      ,203

,684  ,204  .Oll  .538

_幽_ .140 一.048  ,304

 6議児の分析 表3の左の平均と標準偏差は、手引に示されている平均と標準偏差にほぼ一致 しており、調査対象の園児がほぼ標準的な能力を持っている事が示唆される。変動係数を算出し たところ、ことばの記憶nが最も値が大きく、次いで左右の方向であった。これらの下位検査の 測定する能力は個人差が大きいと考えられる。ことばの記憶IIは4歳児でも値が大きかったので、

幼児期にはこの下位検査が測定している集中力や言語表現の個人差が大きいと言える。逆に積木、

脚の整合、動作の模倣、数え方・分け方、概念のグルーピング、図形の模写、子ども画は値が小 さかった。積木、脚の整合、動作の模倣、数え方・分け方は天井効果によると考えられるが、他は 個人差が小さな能力を測定していると考えられ乱

 (1)下位検査とG C Iとの関係 表4に下位検査とG C I(一般知能指数)との相関及び下位 検査間の相関を示す。G C Iと最も相関が高かったのは、ことばの知識であった。この下位検査 の検査方法はビネー式知能検査やウェクスラー式の知能検査にも用いられており、知能の概観に は欠かせない方法であると考えられる。G C Iと実質上の相関(.40以上)があった下位検査は、

パズル解き、ことばの知識、数の問題、ことばの記憶I,lI、数の記憶I,n、ことばの流暢さ、

反対類推であった。6歳児ではこれらの下位検査を単独で実施した場合にも、ある程度G C Iの

(7)

表4 G C Iと各下位検査との相関、及び下位検査間の相関(6歳児の場合)

GCI. 2. 3, 4. 5. 6. 7^. 7B.

8. 9. 1O. 11. 12. ]3. 14^.14B.15. 16. 17、 ,円.

1.積木       .11 .12,07 2.ノ{ズjレ^厚き    .40    ,18 3.総の記憶     .38 4.こ〜田O先1畠畦    .60 5.藪の問題     .59 6.迎鰍ツピング  .31 7^、こと吻記憶I  .58 τD.こ舳記憶1I  .45 8.左右の方向    .38 9.脚の整合     .09 10.腕の整合     .08 H.動作の模倣    .09 12.図形の模写    .33 13.子ど也画    .31 1舳.誠の記憶I    .柵 1州.教の記憶皿    .〃

15.こと吻漬嶋さ   .49 16.服方・州カ   .31

〃.反対類推   .50

18.棚釦ケ トビ.シグ .34

.05

123

.21

.05一.01

.20 .17

,24.16

.3{ .08

  .27

.02 .1i

.21.04

.22 .20

.37 .34

.27 .15

.09 .05

  .58

.09  .12  .10  .i4  .13  .02  .13  .03  .05  ,13  .04  .09

.12.16.10.I0,36.24.14.23.OO.25.38.20

.16  .07  .14 一.09  .09  .18  .21  .工4  .14  .25  .26  .08

.30  .04  .工O 一.O1 .工9  .13  .24  ,20  .30  .11 .27  .工5

.25  .11  .19  .06  .19  .08  .30  .36  .24  .2∩  .35  ,2{

.12  .11  .08  .02  .08  .06  .04  ,29  .12  .08  .23  .17

.19一.02一.O1.ll,02.14.39.16.25.20.20.15

.13 一.05 一.02  ,04 一.05  .05  ,20  .02  .2調  .16  .12  .lO   .I3  .I5  .14  .09  .〇一  、22  .20  .I6  .09  .12  ,05

   .18 .07 111 .13 .09  .1O  .02 ,11 .13 .02      .03  .18  .05 一.02  .13  .一3  .03  .]O  .]5

       一.03  .09  .O1  .05  .05  .O一 一.03  、01

         .22.12.25,02,21.38.26

       .03  .22  .02  .19  .13  .07        .30  .26  ,10  .31  .18       .20  .18  .37  ,28       .11  .21  .17       .20 .14       .31

レベルがわかると考えられる。興味深いことに、これらの下位検査の内、知覚一遂行尺度に含ま れるものはパズル解きだけであっれ知覚一遂行尺度に属する下位検査を単独で実施することは

6歳児の知能の推定には適切でないことが示唆される。

 12〕下位検査間の関係 下位検査間で最も相関が高かったのは、ことばの記憶IとIIの関係で あった。この2っはどちらもことぱの記憶の下位検査に属しており、連続して実施されているの で、この結果は納得できるものである。相関係数が.40を越える関係はなかった。

 13)因子構造脚の整合、腕の整合、動作の模倣を除く15の下位検査について、因子数を3と 指定して因子分析を行った。主因子法を用いたところ、積木、連続タッピング、左右の方向、子

ども画を除く下位検査で第1因子に因子負荷量が、.40以上となり、一般知能因子が抽出された。

バリマックス回転を行って単純構造にしたところ、各下位検査は表3の右半分にある因子負荷量 を示しれ第1因子はことばの知識・ことばの記憶I,n・数の記憶I・ことばの流暢さで因子 負荷量が高く、言語因子であると推測される。第2因子は数の問題、連続タッピング、数の記憶

11、反対類推、概念のグルーピングで因子負荷量が高い。これらは概念や手の操作を求めている ので、操作因子であると推測される。第3因子はパズル解き、図形の模写、子ども画、数え方・

分け方で因子負荷量が高く、知覚一遂行因子であると考えられる。

4臼児と6膚児の比較 4歳児と6歳児と比較して発達的な違いを検討した。変動係数はいず

(8)

れの下位検査でも4歳児の方が6歳児よりも大きく、4歳児の方が個人差が大きいことがわかる。

値の差が大きな下位検査は数の記憶nであった。この下位検査は可逆性を測定しているので、4 歳から6歳にかけて可逆性の個人差は減少すると考えられる。

 下位検査はG C Iとの関係について、4歳児では図形の模写や子ども画、概念のグルーピング といった知覚一遂行尺度に属する下位検査でもG C Iと実質上の相関が見られたが、6歳児では それがみられなかった。年齢が高くなると、言語尺度や数量尺度、記憶尺度に属する下位検査が G C Iの推測に重要になり、知覚一遂行尺度に属する下位検査はG C Iとあまり重要でなくなる と考えられる。

 下位検査間の関係について、6歳児では実質上の相関を示した関係はなかった。このことにつ いて次のようなことが考えられる。各下位検査は元々ある程度それぞれ独立した能力を測定する ように作成されているが、年齢が低い内は知能が分化していないために、どのような課題を処理 するのにも、類似した能力を使用する。しかしながら、年齢が高くなると、知能が分化し、構造 化してくるので、課題の必要性によって用いる能力を変えることができるようになってくる。そ のために下位検査間の関係が異なってきたのであろう。

 因子構造について、6歳児では4つの下位検査が主因子に因子負荷量が低かった。また4歳児 ではほぼ3つの尺度に相当する因子が抽出されたが、6歳児では数量因子が抽出されず、知覚一 遂行因子が2つに分かれ㍍年齢による因子構造の違いについてKaufman&Kaufman(1977)は・

年齢に関係がある主要な現象は、因子構造が年齢で異なるのではなく、ある因子がはじめて明ら かになった年齢であると述べている。いずれにせよ、年齢が高くなると、より幅の広い様々な能 力の測定にMSCAは利用できることが示唆される。

引用文融

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 日本文化科学社

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(9)

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 本研究はMSCAの日本語版著者である杉村健教授(奈良教育大学)の主催する「マッカーソー 知能発達検査の基礎的研究」と連携したものであり、同教授に心から感謝の意を表します。また 資料の収集には奈良教育大学心理学教室の学生の協力を得ました。厚く御礼申し上げます。

参照

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