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製鉄熔鉱炉煙灰中の亜鉛についで 宮 坂 康 行※

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24

製鉄熔鉱炉煙灰中の亜鉛についで

宮 坂  康  行※

植  田 安  昭※※

岡  元  敬  蔵※※※

EXTRACTION OF ZINC AND LEAD FROM IRON        BLAST FURNACE DUSTS

By†asuyuki MIYASAKA   Yasuaki UEDA

  Keizo OKAMOTO

Abstracts:

 Treatment of iron blast furnace dusts is discussed in this paper as one of the experimental 8eries of non.

丘rrous metal values recovering from various metallurgical waste materialε.

 Of these且ue dusts coarsest particls settle out at dust chambers and finer ores removed at Cottrel treaters or wet cleaner of Theisen and Hurdle type.

 Almost of zinc and lead containing in the fumace burden8 are concentrated in these fine fum四and zinc contents reach as much as 30%in Cottrel dusts or even 60%in wa8her dus鳳By ac三d pr㏄ess, all of thesO zinc are extracted easily and after then, retained lead recovered by Hotation method.

 §1.緒    言       るが,その量は昭和31年で120万瞳となってい  戦後鉄鉱資源として大量の硫酸津が使用される  る,②③この消化量は年々増加の傾向を示し昭和

様になり,その脱銅処理についてはすでに数多く  37年には225万聴を予定されている。硫酸津申の の研究並びに実施例が見られる。句我々が先きに発  亜鉛は0.3〜0.5%以上もあり,装入の主体をなす 表した処理法,①即ち塩化カルシウムによる塩化  鉄鉱石にも亜鉛をわずかながら含むので熔鉱炉か 焙焼では銅は勿論,高炉作業に有害な影響を及ぼ  ら生成する煙灰中の亜鉛は相当な量にたっする。

す亜鉛も同時に効率よく揮擬除去されうることを   高炉ガスの清浄は通常第1図のように乾・湿何 明らかにしたが,未だ一般に脱亜鉛については余  れかの方法で処理される。まずダスト・キャッチ

り注目されていない。一般に硫酸津中の銅は一部  ヤーで収塵されるダストは鉄鉱石,石灰石などの 分が前処理で除かれ,低銅鉱石でうすめられて装  装入物が粉化した比較的粗粒なものが大部分を占 入せられる。装入鉱中の亜鉛は,炉中で還元気化  めており,微細で然も比重の小さい亜鉛は殆んど し,その一部分は炉壁を浸蝕する有害な作用を示  含まれていない。そしてこのダストの処理につい すが,大部分は炉ガス中のダストとなってガス清  ては,すでにコークスと金属鉄を含み,鉄分の割 浄装置に入る。亜鉛を含むのは,多く硫酸津であ  合高い部分を磁選し団鉱にして再び高炉に装入す

      万膓クトー=→漂㍑一部㍑→ガス

   遮炉同ダスト・キ・ツチ・一

      部ニシ三一ζ怒三一脱水一ガス

      第1図 高炉ガス洗糠系統図

*昭和33年10月4日日本鉱業会北海道大会に於て講演   ※※金属↑学教室助手,※※※金属工学教室工博教授

※金属工学科学生,(現三井金属彦島製錬所務勤)

(2)

る日本磁力選鉱の処理例や,一般には焼結工場  なり高品位の亜鉛含有量を示すので,この種のダ で繰返し鉱として再処理されている。次いでダス  ストを製錬原料か・亜鉛化合物を造る原料としう

ト・キャッチャーで収塵されなかった微粒のダス  るであろう。最も簡単にはZnSO4やZnOとする トは,ハードル,タイゼン洗瀧機の湿式による清  ことで・稀硫酸による浸出・ムスパラット氏液に 浄装置と,コットレル電気収塵装置による乾式の  よる方法,次いでNH40H−NH4CO3混合液によ

2ツの内いつれかの方法によって収塵せられる。  る浸出沈澱並びにダスト中に含まれている亜鉛以  洗條塔やコットレルなどの収塵清浄装置によっ  外の有価金属例えば鉛等の回収について二,三の て収塵されたダスト中には・後述する様に亜鉛は  実験考察を進めている。ここではそのうち,稀硫 勿論鉛も可成り多量含まれている・そしてこの生  酸による浸出並びに浸出残渣中の鉛の浮選結果に 成量は硫酸津の脱銅処理の方法・装入量並びに操   っいて報告する。

業方法即ちガス通過量,温度等によって当然影響

を受ける.又ダス沖に噸せられた亜鉛の形 §2亜鉛品位とダスト生成量

は,高炉ガスの組成や,温度等より糠して非常 ガス端系中の各噸器部分に於けるダスト収 に微細で然も酸やアルカリに溶け易い酸化亜鉛或  塵量・即ち生成量とその亜鉛品位との関係につい いは金属亜鉛の形で存在しているものと考えられ  て,2,3の実際例に就て調査し三その結果を要約

る。然も原料事情なり,ダストの種類によってか  すると第1表の様になる。

       第1表 高炉ダスト生成量と亜鉛品位の関係

(i) Y製鉄の実例(乾式清浄)

収 塵 場 所

ダストキャッチャー コットレル  プレクーラー入ロ コットレル  プレクー ラ ー

ト リ ー  タ ー

ダ    ス    ト

生成量kg/pi⇒分布率%Z・%

22.6 4.4

6.8 1.9

63.4 12.4

18.9 5.3

0.87 2.29 27.03 34.50

ダスト中の Zn量kg/piglぎ

0.197 0.1

1.838 0.656

Zn 賦存率%

7.1 3.5

65.9 23.6

合 計 ll 35711・α・l lλ79111・・1・

(ii) A製鉄の実例(湿式清浄)

収 塵 場 所

ダストキャッチャー No.1〜No.6平均

ハードルワッシャー  1

ダ    ス    ト

1生獺kg/pi⇒分榊%lz・%

6.067 1.995 タイゼンワッシャー・     0.72          1

69.08 22.72 8.20

7.83 57.20 64.32

ダス}中の Zn量kg/pig厨

8.04

L14

0.46

Zn 賦存率%

23.1 54.8 22.1

一る 計 1&7821 1 12・811・α・

    Y製鉄の例は,銑鉄月産17万聴のときの平均数  スト量は170,000×1.9kg=340tonで・この中の

⊥  値であるが,亜鉛については次のことが解る。即  亜鉛量は約70聴にも達する計算になる。更に表中    ちダスト・キャッチャーに収塵せられるダスト量  の亜鉛賦存率からも解るように全亜鉛の約90%

   は170,000×22.6kg=3850tonとなり,この中に  は,プレクーラー,トリーター等のコットレル部

  含まれる亜鉛は40聴にすぎないが,コットレルダ  分に集まっている。従って亜鉛回収の対称として

(3)

26       一宮坂康行・植田安昭・岡元敬蔵一

はこの部分のダストのみを問題にすればよいと言   63.ダストの性状と化学分析

うことになる。湿式収塵したA製鉄の実例は,硫   実験につかったダストは,Y製鉄所の乾式,湿 酸焼鉱を40%装入して鋳物銑を目的として吹いた  式の各収塵器から採取したもので,それらの完全 場合の調査例で,これから全亜鉛の約80%がバー  分析結果を表示すれば第2表の様になる。数値は

ドル,タイゼンのワッシャーで収塵されることが  勿論乾量にたいして示してある。此等成分中回収 解る。そして亜鉛品位ぱ50〜60%以上にも達す  の対称として考えられるものは,Fe, Zn, C, Pbの

る。以上の様な調査結果から湿式収塵装置によっ  4成分である。そして此等成分と各収塵器との相 た場合には,ハードル,タイゼンを,乾式除塵の  互関係を図示すれば第2図の様になり,鉄,カー 時はプレクーラー,トリーターのコットレルダス  ボンが前述したように清浄系統の前半で,鉛,亜

トを亜鉛回収の対称として考えて行けばよいこと  鉛は後半で品位が高くなることが解る。

が明らかにされた。

第2表ダストの完全分析

☆」r」z・IF・lpblclcd・IBi…}s恥・・1slcll魏

ダストキャッチャーダスト No.4.プレクーラダスト No.3.コットレルダス ト No.4.コットレルダス ト ハードルワッシャーダスト タイゼンワッシャーダスト

A鉄製タイゼンダスト1

0.87 2.27 29.26 23.28 2.60 24.34 32.40

36.26 35.34 5.14 14.46 30.01 6.54 1.45

0.30 2.37 3.61 0.10 6.56 0.26

ll.91 18.30 0.44 4.45 12.28 0.22 3,44

0.42 0.72 0.57 1.03 0.58 0.69

tr.

10.39 0.53 0.85 0.66 0.57 1.31 0.24

0.27 0.80 0.87 0.38 0.52

,0.52 0.21

0.31 0.49 0.13 0.78 0.84 1.02 0.87

0.28 0.44 1.25 0.23 1.21 3.01 3.19

21.04 19.14 19.75 18.00 26.74 19.53 14.88

40

Zn

  30

Fe Pb   20

C

%   10

%で測定を行った。その結果を図示すれば第3図 Fe

      j5

  、、      30     、、       z5

      、o

      、      20

       、    .       佑        、       15         、      ,       10

      5

C       、         o            、      35  −一●■一一一〇       、      30       、、 ,    、

       ∀     、       25

ざ一,,穆ぷ:   く

      10

0   ダスト   プレクーラー   コソトレル       5

      契は       又は

 キャンチャー   ハードルワ トヤー   タイゼン       o

⊥4プレクーラー

No.3コントレノレ

  ダスト

ク  _・

  第2図各纏器とぽ隅PbC%の関係   :ピィ㌢・1…

 ダストより亜鉛を浸出回収するに先きだって,     25        ま 

鑑㍑警欝㍊竺鷲竺  %1:. 』∠

レル,A製鉄のタイゼンの3ツのダストに島津製     。

自動粒度測定器を用い粒度分析を行った。解膠剤       粒子経・r

としてメタ燐酸ソーダー0.003MoL.,分散濃度2       第3図 ダストの粒度分布

(4)

の様になる。図中記号×は稀硫酸,●はムスパラ  酸使用量はダスト10瓦に対し濃硫酸4〜5ccで亜 ット氏液による浸出残渣,○は未処理のままの粒  鉛は100%,鉄は60%浸出されることが解る。こ 度を示す。この図表からコットレルダストは,何  の硫酸量はダスト中の亜鉛を完全に溶解するに必 れ礒、よく似た傾向を示し殆んど変化がない。そし  要な理論量の約2倍に相当する。又浸出温度を室 て一200メッシュが大部分を占めており;+200メ  温,湯煎と変化しても,亜鉛の浸出率に及ぼす影 ッシュは全体の1/8を示すに過ぎない。一一方水洗  響は殆んど見出されないが鉄の場合,添加量の多 で収塵されたタイゼンダストとプレクーラーダス  い側で温度の上昇と共にいくらかの浸出増加が認

トは幾分よく似た傾向を示し,タイゼンダストは  められる。

+200メッシュが1/3,プレクーラーで1/5を示す。  次いで硫酸添加量を5cc.とし,撹拝時間を5分 従ってダストの大部分は一200メッシュであり,  〜1時間まで変化して,撹搾時間による亜鉛,鉄 湿式サイクロン等の機械的分別法による亜鉛の濃  浸出率変化と浸出温度との関係を求め第5図にそ 縮分離や,泥津の沈定など取扱上の困難が推定せ  の結果を示した。図表からも解るように浸出に及

られる。

 §4. 浸出結果

 稀硫酸による浸出実験は亜鉛29.26%,鉄5.14     100 ●●一一一一一一一一Q

%を含むNo・3.コットレル・トリ・一ターダストに     90 ついて行った。浸出は試料10瓦をパルプ濃度10%

にし,小型モーターで常時撹拝を行いながら硫酸      80 必要量,浸出温度,時間並びに・マルプ濃度等の浸    Z. 70

出諸条件を浸出液中の鉄,亜鉛の分析値から求め    ・     口.   一一 一 一

,最後に逆流傾斜法による浸出を行ってみた。    Fe 60  最初撹搾時間は30分とし,硫酸使用量並びに浸    浸 50 出温度と亜鉛,鉄浸出率との関係を求め,これを    出 図示すると第姻の様になる.尚○印は亜鉛を, 率4°

●印は鉄の浸出率を示し,室温で浸出した場合は %3・

実線で,湯煎の場合は点線で示した。これから硫

      20

 100

 90  80 Zo

の  アむ

F・;。

出 50

 40

 30  20  10

10

,◆・・

   〆

   φ    zの       102030405060

            1・       撹‡孚日寺間 (Min)

  リ      プ

        ザ

  ユ      プ

     ,.        第5図 撹搾時間と亜鉛・鉄浸出率の関係   , !

」ノ     ぼす麟時間の影響は全く見出されない・即ち1°

   7       分前後の極めて短時間の撹絆により亜鉛は完全

   の    、       に,鉄は約60%が溶解し・それ以後いくら長く撹

6〆        拝浸出を行っても浸出率は殆んど変化しない.こ

 ク γ       れは亜鉛が極めて溶けやすい状態でダスト申に存 L°2°3 F∴:。:㌶ぷ㌫:、1°°、 在しているため酬ならない.

  L20040 600 1000  1500  2000    硫駿添加量5cc.撹搾時聞10分とし,パルプ濃度

      押ト螂 のH習so 添順 ㎎       を10%より40%まで変化した場合の結果を示せば

第4図H2SO4添加量と亜鉛・鉄浸出率の関係   第6図の様になる。これからパルプ濃度があまり

(5)

28        一宮坂康行・植田安昭・岡元敬蔵一

高いと鉄浸出率がいくらか増加する傾向を示すの  分間擬拝浸出する。これを傾斜濾過し浸出液をL1,

で約20%が最も適当であろうと考察された。      第3表高品位亜鉛ダストの稀硫酸浸出結果

試  料

ダスト

       ワッン・ヤータスト        Zn 24.34r%

H・SO・ Z。1

室温}736

湯川〃

室 温 湯 煎

920

浸出率   %

100

室司ll・4 〃

 Fe 浸出率

_.乞L

48.56 48.00 55.94 60.93

8&65

   、。       F・1.4・%、湯司〃1〃9竺

   20      Wの残渣をR1とする.残渣R1に150ccの水を加え       て洗樵濾過する。この洗條液に濃硫酸25cc.と水を    10

      加えて250ccとし,第2のダスト50瓦を10分間撹         10  20  30  40    拝浸出する。そしてこれを傾斜して浸出液をL2,

       eルプ濃度%

      残渣をR2とする.次いで洗樵残渣R1を再び150cc.

  第6図 パルプ濃度と鉄・亜鉛浸出率の関係

      の水で洗い,次ぎにこの濾液で第2の残渣R2を洗  以上の様な実験結果から浸出の最適諸条件が明  瀧し,前回と同様に濃硫酸25cc.,水を加えて250cc.

らかになったので・これを第2表に示した各収塵  となし,第3のダスト50瓦を浸出する。そして浸 器別のダスト中・亜鉛の割合高いと思われるNα  出液をL3,残渣をR3とし,この様な操作を繰返 4.コットレル,タイゼン並びにA製鉄のタイゼン  して順次L6, R6まで求めた。図中左側は残渣中

ダストに適用してみた。その結果を要約すると第  の鉄,亜鉛%から洗瀧回数を求めたもので,これ 3表の様になる。この表から亜鉛

      100 は何れも100%浸出せられ,鉄は

      90 コットレルで48%,タイゼンでは       80 60%或いは90%溶出してくること z.

が解り,これから何れのダストに ㌫70       60 ついても以上の様な諸条件で浸出 浸 を行えば満足すべき亜鉛浸出結果崖・・

の得られることが明らかになっ %40

た。      30

 最後に基礎実験に使用したNo.  20 3コットレルダストについて,さ   10

きに求めた最適条件 即ち硫酸は

一→一つ   100

       90        80        Zn       ・ 70        Fe        濃60

●_●一㊨一一●一●__●    度 50

       9♪40

30 20 10        ヲ      ヨ  る   

輪量の2倍・麟1・分…ルプ R ス羅違R品  乙1L≡よイL5L

濃度20%で試料50瓦について室温

       第7図 逆流傾斜法による浸出結果

で逆流傾斜法を用いて浸出を行っ         (N・.3.コ。トレルダスト,Zn2g.26%FL5.14%)

てみた・その結果を示せば第7図の様になる。   から洗瀧回数は3回でよいことが解る。叉右側は

 ダスト50瓦をビーカーに取り・亜鉛浸出に必要  浸出液中の亜鉛,鉄濃度を8/Zで表したもので30

な濃硫酸25cαを含む250c⊂の稀硫酸溶液中で10  %の亜鉛を含んだダストを浸出した場合,亜鉛は

(6)

約609 ・鉄は79/Z程度の浸出液が得られること

力弍解った。      100

       霧  §5.浸出残渣より鉛の回収       ξgo       浮 80  ダスト中の鉛は亜鉛の場合と同様に,その殆ん   游        ど大部分がコットレル,タイゼン収塵装置に濃縮    %        60 せられ,高い場合には数%の含有量にも達するこ

       とが,採取試料の完全分析結果を示す第2表から      3・5 4・5  5・7 6・7 7・7        P.H 解る。そして此等ダストを前述の稀硫酸による処

理法で浸出した場合,亜鉛並びに鉄等の可溶性成     第8図PbSO4浮游率とPHの関係 分の溶解による重量減から可成り品位が向上する  て・エチルザンセートカリ1609/ち樟脳油乳酷9/z・

であろうと推定せられる。所が浸出残渣中の鉛は  濃度5%・PH5・6〜5・8で浮選試験を行った所・

硫酸鉛の形で残存するため,亜鉛,鉄浸出率より予  実収率79%で鉛品位13・97%のものが得られた・

想されるほどの品位の上昇は認められなかった。  この様な簡単な実験結果から浸出残渣中の鉛回収  このことはNα4コットレルダストを実際に稀  に浮選法が可成り効果的であることが解るが・更

硫酸で浸出し,その残渣中の鉛品位が3.61%から  に捕集剤EH等の浮選条件に対する詳細な検討を 6.32%を示すにとどまったことからも容易に了解  行えば一層好結果が得られるであろう・

される。この様な硫酸化処理によって生成した人  §6.総 ・括

工硫酸鉛は,非常に微細な然も単体分離が極めて   以上の実験結果を要約すると次の様になる。

容易な状態で賦存しているであろうと考えられる   (1)高炉ダストより亜鉛の回収を考える時はコ ので,製錬原料として品位を向上せしめることは,  ットレル及びタイゼンダストを対称に考えればよ 硫酸鉛鉱の場合に比校して極めて容易であろう。  い。

従ってその一一ツの処理法として浮選による分離回   (2)コットレル,タイゼンダストの粒度分布を 収実験を若干行ってみた。      測定した所,−200メッシュが大部分を占める。

 実験は京大式M.S試験機を用い,起泡剤として   (3)ダスト中の亜鉛は非常に溶け易い形で存在 樟脳油,捕集剤としてはポタシウム・エチルザン  しているので稀硫酸による浸出を行った。硫酸添 セー一トカリの有合せのものを使用した。      加量は,ダスト中の亜鉛を浸出するに必要な理論  硫酸鉛鉱の浮游性に就ては,古るくから非常に  量の2倍∫撹i絆時間10分,浸出温度は室温でよい

多くの研究発表があり,④市販の人工硫酸鉛を用  ことや,パルプ濃度は20%が最も適当である。

い,Cu, Zn, Fe等の共存イオンが硫酸鉛の浮游性   (4)亜鉛30%を含むダストについて,逆流傾斜 に及ぼす影響を調べた和田・菅野・沢野等⑤の報  法で浸出を行った所,浸出率97%で50〜609/Zの 告も見られる。我々の実験も市販の硫酸鉛に樟脳  亜鉛溶液が得られた。

油25009/Z,エチルザンセートカリ1209/zで硫酸  (5)稀硫酸による浸出残渣中の鉛を浮選法で回 及び炭酸ソーダでP.Hを種々変化して,硫酸鉛の  収した結果,浮選条件エチルザンセートカリ160 浮游率に及ぼす影響を求めた.その結果を第8図  9/t,樟脳油25kg/t, PH5.6〜5.8で収率79%,

に示す。これからP.H5.5〜6.0附近が最も浮游率  鉛品位6.32%のものから13.97%程度のものが得 の大きいことが解る。その他これにエチルザンセ  られた。

一トカリの添加量を1609/tまで変化しても,又樟   この実験の一部は宮坂康行が卒業研究として行 脳油の使用量を2.5倍に増加しても,硫酸鉛の浮  った。尚研究費は文部省試験研究費補助金による  , 游率に殆んど影響を及ぼさないことなども併せ吟  ものである。

味した。以上の様な実験考察結果から実際にNo.

4コットレルダストの浸出残渣(Pb6.32%)につい

(7)

30        一宮坂康行・植田安昭・岡元敬蔵一一

      文     献       ③武  田;水曜会誌Vol.13. No.7(昭33・9)456

① 筆  者;昭和33年4月日本鉱業会春季大会に   ④ Wark・1・W・and A・B・Cox;Trans・Am・lnst・

 発表,目下投稿中      Min・Met・Eng・Milling Method l34(1939)7

② 最近に於ける製銑技術の展望;昭和32年(鉄鋼技    ⑤ 和田・菅野・沢野;東北大選鉱研Vol・7・No・12

 術,製銑部会編)      (昭26.10)31

参照

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