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熱赤外線映像装置 によるコンク リー ト吹付 の り面 の変状調査事例

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Academic year: 2021

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(1)

熱赤外線映像装置 によるコンク リー ト吹付 の り面 の変状調査事例

久 田真太郎* ・山中 稔**

中川 慶和***・後藤恵之輔*

De f o r me dI n v e s t l g a t i o no ft h eSho t c r e t eSl o pe

by The r m a lI n f r a re dI ma g l n gEq u i p me n t

b y

Shi nt a r oHI SADA*

,

Mi nor uYAMANAKA**,Yos hi ka z uNAKAGAWA***

a ndKe i nos ukeGOTOH*

A l a rg enumbe rofs hot c r e t es l ope sha vebe e nc o ns t r uc t e ds i nc e1 965.I nt hes hot c r e t es l op es ,c ons t r uc t e di nt he e a r l y s t a g e s ,s upe r a nn ua t ionofmor t a rbe c ome sas e r iouspr o bl e m a n dt hepa r t st ober e pa ir e dha v ei n c r e a s e d.Thi s pa pe rde s c r ibe st hea p pl i c a bi l i t yoft he m a li nf r a re di ma gl nge qui pme ntt Ode t e c tt hede f or me dpa rt so ft hes ho t c r e t e s l o pe.Al s o,i n da t aa na l ys i s ,t hed e f or m e d pa r t sha vebe e n e x t r a c t e d c l e a r l y by us l ng t hepa t t e mSOft e mpe r a t ur e c ha ng ei nada ya ndt hedi f f e r e nc ebe t we e nt hema xi mu m a ndt h em ini mum t e mpe r a t u r e・

1. は じめに

の り面対策 としてのモル タルや コンクリー トを吹付 けるシ ョッ トクリー ト工法 は,工法の簡便 さや経済性 などか ら1

965

年代 よ り多用 され

1 '

,現在では開口クラ ッ クやせ り出 しな どの 目に見 えて老朽化が進 んだの り面 も多 くなって きている.また,吹付 の り面の維持管理 お よび老朽化 の実態 に関す るア ンケー ト結果2)に よる と,吹付 の り面老朽化 の形態 としては背後地 山側 か ら の老朽化事例 (地 山 とモル タルの密着不 良)が過半数 を占めてお り,吹付材料 の強度低下のみでな く,地 山 との空洞部 を的確 に把握す る必要がある と言 える.維 持管理 における吹付 の り面背後の空洞調査方法 として は,多 くは経験的な打昔調査 が用 い られてい るが, こ の打音調査 では,崩壊 の危険性が大 きなの り面での作 業 とな り災害 を引 き起 こす場合3)があるため,非接触 ・ 非破壊型の調査手法が望 まれる.

そ こで本研究では,吹付 の り面の老朽化 (空洞)調 査方法 として,非破壊検査技術 の一つである熱赤外線 映像法 を採用 した.本手法 は これ までい くつかの研究

されてお り4)6),近年では診断マニ ュアル7)も作成 され ているが,現地での各種制約か ら必ず しも一般化 され た ものであるとは言い難 い.本研究では,顕著 に老朽 化 の進 んだ コンクリー ト吹付 の り面 を対象 として,熟 赤外線映像装置 を用 いた変状調査 を実施 し,空洞部や 湿潤部等の変状箇所 を抽 出 した ものである.

2.

調査対象地の概要

‑ 1

に,調査対象地位置図 を示す.調査対象地は, 長崎県平戸市 の道路沿いの切土 の り面 における, コン クリー ト吹付 の り面である.調査対象地 とした平戸 島 南部地域 の地質 は,新第三紀 中新世前期 の堆積岩 とこ れを覆 う新第三紀 中新世中〜後期の火山岩類 よ りなる.

堆積岩類 は,主 に凝灰 質の砂岩や泥岩,凝灰岩か ら な り,火山岩類は,主 に安山岩質の火山岩 とこれを覆っ ている玄武岩が分布 している8'.

‑2

には調査対象の り面周辺の平面図 を示 し,写

‑ 1

に吹付 の り面 の状況 を示 してい る.調査地斜面 は, コンクリー ト吹付 けが施 された最大高さ12mの切 平成1

4

4

1 9

日受理

*大学院生産科学研究科

( Gr a dua t eSc hoolofSc i e nc ea ndTe c hno l og y)

**社会開発工学科

( De pa rt me ntofCi vi lEngi ne e r ing)

***総合地研 (秩)

( sog ochi ke nCo. ,Lt d. )

(2)

11 4

久 田真太郎 ・山中

図‑

1

調査対象地位置図

稔 ・中川 慶和 ・後藤恵之輔

秦 ‑

1

吹付 の り面の地山性状 と表面温度の関係

写真

‑ 1

調査対象吹付の り面の状況

土 の り面 と,勾配

25

0の 自然斜面か らな り,の り面延 長は約8

0m

である.当該斜面 においては,特 にの り面 部 を中心 に顕著 な変状や異常が見 られた.主 な変状 を 示す と,以下の ようになる.

・の り面のコンクリー トが全体 に大 きく割れてお り, 縦割れの他,連続す る水平方向の割れなどがある.

割 れ 目幅 は,最大箇所 で約

3c m

であ り,割 れ 目 か らは潅木や草が生え出 している.

・の り面の押 し出 しにより側溝が閉塞 している箇所 がある.

・路肩の コンクリー ト壁 に亀裂が生 じている.

・の り面背後のの り肩部 には引張 りによると考えら れる小段差が見 られる.

・自然斜面部 において,明瞭なすべ り崩壊跡地形が 見 られる.

これ らの変状 よ り,吹付 コンクリー ト背面 において 土砂の移動が生 じていることが推測 された.土砂移動 を確認す るためには,吹付 コンクリー トを剥 ぎ取 り, 地山を露出させ ることが最 も確実であるが,この作業 には土砂崩壊 な どの危険が伴 うため,本調査 において

吹付背後の 性 状 深夜 .早朝 日 中 温度変化

2

時刻の 空洞部 低温 特 に高温 特 に大 きい温度変化が 健全部 高温 やや低温 小 さい温度変化が 土砂部 低温 高温 温度変化が大 きい

K・ 冬期 において,地下水温が相対的に高い場合は日中, 夜 間において,湿潤部が高温 となる場合がある.

は, コンクリー トを剥 ぐことな く遠隔か らの非破壊で の調査が可能 な,熱赤外線映像技術 を採用 した.

3.

熟赤外線映像法の概要

3. 1

吹付の り面の熱収支

吹付 の り面は, 日中には 日射 により温め られ,夜間 には外気 によって冷や される.外的な影響 を受けたの り面は,地山の変状や湧水,吹付けの厚 さなど比熱の 違 いや熱伝導率 ・熱容量の違いに よってい くつかの規 則性 を もった表面温度分布 として現れ る7'と言 われて いる.すなわち,熱赤外線映像装置 による吹付の り面 調査 は, この原理 を用 いて,吹付の り面の表面温度 を 検 出 し,相対的な表面温度の規則性 に したがって,吹 付 の り面背後の地山の状態 を推測する方法である.

表 ‑

1

に,吹付 けの り面の地山性状 と表面温度の関 係 を示す.吹付 の り面の表面温度の変化 は, 日中に日 射 によ り温め られ,夜 間には蓄積 された熱エネルギー

を放射 し冷や される といったほほ一定のサイクルを示 し,このサイクルは地山性状 によって熱の吸収率,放 射率が異 な り温度変化 に違 いが表れるのである.

(3)

本調査では, これ ら吹付 けの り面の地山性状 と表面 温度の関係 を用いて,空洞部 と健全部, また土砂部, 湿潤部の抽 出を行 った.そ して,その抽出 したポイン

ト (領域) による,空洞部 と健全部の熟赤外線装置 に よる観測温度の経時変化 を見た.

調査 は,

1

1月下旬の早朝

6

3 2

分か ら,測定対象地が 日陰 となった

1

3時

27

分 までの約

7

時間にわた り

,5

間隔で表面温度 を観測 した.なお,観測の前夜か ら観 測直前 まで降雨があったため,測定開始時には対象箇 所が降雨 により湿潤状態 にあった.

さらに,今回解析 を行 ってい く際 に,吹付 け背後の 性状 の各部 は,下記の4つの場合 とした.

Ⅰ.健全部 :地山が健全 な状態で吹付 け と密着 し一 体化 している部分.

Ⅱ.

空洞部 :地山の風化浸食あるいは吸い出 し等 に よって吹付背後が空洞化 した部分.

Ⅲ.

土砂部 :地山の風化が進行 し土砂化 した部分.

Ⅳ.渡潤部 :地山が湧水や降雨の浸透 などによって 水 を多 く含んだ状態 にある部分.

また,解析作業 における空洞部 と健全部,土砂部, 湿潤部 の抽 出 と,抽 出確認の ための経時変化 グラフ の作成 を行 うにあた り,以下の

s t e p

① 〜⑦ を実施 した.

s t e p

① :深夜 ・早朝 における空洞部 は低温である と い うことに着 目して空洞部の抽 出

s t e p

② :日中における空洞部は特 に高温であるとい うことに着 目して空洞部の抽 出

s t e p

③ :深夜 ・早朝 における健全部 は高温である と い うことに着 目して健全部の抽 出

s t e p

④ :日中における健全部は特 にやや低温である とい うことに着 目して健全部の抽出

s t e p

⑤ :

s t e p

① と

s t e p

②の画像か ら土砂部の抽出

s t e p

⑥ :

s t e p

① の画像か ら湿潤部の抽 出

s t e p

⑦ :空洞部,健全部のポイン ト(領域)による吹 付の り面の表面温度の時間変化図を作成

4.解析結果 と考察

4. 1

吹付背後の性状の抽出

‑ 3‑図 ‑ 6

( a )

図 には,解析 に使 用 した熱 画像 を示 して い る. ここで ,早 朝 は, 日の 出前 の

A. M 6: 32

に撮影 を行 った画像 を使用 し, 日中は,気 温が ほぼ最高 となった と考 え られた

A. Mll : 52

に撮影 を行 った画像 を使用 している. なお,各熱画像 内の アル フ ァベ ッ トは,線 で囲 まれた範 囲 を表す記号 で ある.

1)空洞部の抽出

( s t ep

① および

s t ep

②)

‑3

,s t e p

① における解析結果 を示す.空洞部 の抽 出 としては

,s t e p

① の「早朝 における空洞部 は低 温である」とい う条件 により,まず図‑3(

a)

を用いて, 低温部 の範囲

A 1‑11

を抽 出 した. さ らに, 図

‑ 3

(b)には

,s t e p

② の条件 「日中 における空洞部 は特 に 高温 であ り

,2

時刻の温度差が特 に大 きい」を加 えて 考慮 す るため に,低温部 の範 囲

A 1‑11

にお ける早 朝 と日中における表面温度 を示 している.早朝 におい てはいずれの範囲 とも,表面温度の差はほ とん どない が, 日中においては温度差が生 じ,その温度差 は,範

Fl

お よび

H

lにおいて大 きい こ とが分 か る.す な わち

,s t e p

① の条件 よ り,Flお よび

H

lとの範囲が空 洞部である可能性が大 きい と言える.

‑ 4

には

,s t e p

② における解析結果 を示 している.

前述 の

s t e p

① の解析方法 とはは逆 に,「日中にお ける 空洞部は特 に高温である」 という

s t e p

② の条件 により,

まず 図 ‑

4( a )

において,特 に高温部 として範 囲

A2

‑H2

を抽 出 し, その抽 出 された範囲

A2‑H2

にお いて,「早朝 における空洞部 は低温 であ り

,2

時刻の 温度差が特 に大 きい」とい う更 なる条件 を考慮 した.

その結果,図‑

4( b)

に示 されるように条件 に合 うも のは

,B2,E2,F2

の範 囲において空洞部であるこ とが示唆 される. しか し,B2の範囲は亀裂があ り, 空洞部 も目視で確認 で きてい る場所 であ り, また,

F2

は温度差があるものの,与 えた領域の範囲が広 く, 領域内において更 なる検討 を行 っていかなければな ら ない領域である. このため,今回の空洞部の推測箇所 としては除外 した, よって

,s t e p

② においては

,E2

範囲が空洞部である可能性が大 きい と言 える.

以上の ことか ら

,s t e p

① お よび

s t ¢ p

② の条件 か ら推 定で きる空洞部 としては

,H

l

,F

lお よび

E2

の範囲 であると考 えられる.

2

)健全部の抽出

( s t ep

③ およ

びs t ep

④)

‑5

,s t e p

③ の条件 による解析結果 を示す.節 述の

s t e p

① お よび

s t e

p② と同様 に, まず,早朝 におけ る健全部 は高温であ る」 とい う条件 か ら, 図‑

5( a )

において,高温部 と して範囲A3‑E3を抽出 した.

その抽出 された範囲A3‑E3において,「日中におけ る健全部はやや低温であ り

,2

時刻の温度差が小 さい とい う更 なる条件 を与 え,図‑

5( b)

か ら判断する と,

A3

の範囲が健全部である可能性が大 きい と言える.

‑ 6には ,s t e p

④ の解析結果 を示 してい る. 「日 中における健全部はやや低温である」 とい う条件か ら, 図‑6(

a )

において,やや低温部 として範囲Å4‑G4

(4)

11 6

久田真太郎 ・山中 稔 ・中川 慶和 ・後藤恵之輔

( a)熟画像 ( AM石:3 2 )

と選定領域

( a )熱画像 ( AMl l:5 2 )

と選定領域

( a)熱画像 ( AM石:3 2 )

と選定領域

( a )熱画像 ( AMl l:5 2 )

と選定領域

0 tL} O tL) O LL> 0 4V 2 2 1 1 (3 .) せ 鵬

■早翻 (

6: 32)

■日中(

11: 52)

L

AI BI CI DI EI FI GI HI I l

領域

(b)各領域 の表面温度 (早朝 , 日中) 図‑

3 s t e p

① の場合

0 5 0 5 0 5 0 3 2 2 1 1 (p )世 鵬

■早鋼(

6: 32)

義 日中

( 日 : 52)

A2 82 02 D2 E2 F 2 ( ; 2 H 2

境域

(b)各領域 の表面温度 (早朝, 日中) 図‑

4 s t e p

② の場合

0 LhV O 5 0 LF

)

0 3 2 2 ・t ‑ 1 (P ) 叫 畑

SO( 6: 3 2)

I日中(ll..52)

B3 C3 D3 E 3

儀壌

(b)各領域 の表面温度 (早朝 , 日中) 図‑

5 s t e p

③ の場合

LE)O

l○ ○ LL) 0

22

1 1 (3 .) 職 鯛

■早

覇( 6: 32)

●日中(

ll: 52)

B4

C

4

D

4 E 4 F 4

Ql

領域

(b)各領域 の表面温度 (早朝, 日中) 図‑

6 s t e p

④ の場合

(5)

早朝 にお ける健 全部 は高温 であ り

,2

時刻 の温度差 が小 さい」とい う更 なる条件 を与 え,図

‑ 6( b)

を見 て 判 断す る と

,E4

の範 囲 において健全部 であ る可能性 が大 きい と推測で きる.

したがって,健全部 として可能性が大 きい箇所 は,

A4

お よび

E4

の範 囲であることが判明 した.

3

)土砂部の抽 出

( s t ep

⑤ )

s t e p

① にお ける解析 過程 に使 用 した熟画像 の図

‑ 3

よ り,早朝 にお ける土砂部 は低温 であ り, 日中にお ける土砂 部 は高温 であ る」こ とに着 目す る と, 図

‑ 3 ( a)

D

l

,El ,G

lの範囲 において土砂部である とい う特色 が あ り, 吹付 背後 が土砂 部 で あ る と推 測 で き る .

次 に,s

t e p

② にお ける解析過程 に使 用 した熱画像 の

‑ 4

よ り,図

一 4( a)

,C2,D2,H2

の範 囲 に おいて土砂部である とい う特色があ り,吹付背後が土 砂部である と推測で きる.

よって,Dlの範 囲 は亀裂部分 のため除外 し,土砂 部 と して可能性が大 きい箇所 は,El, Glと

,C2

,

D2,H2

の範 囲が抽 出で きる. また, この土砂部 は, 空洞部 になる可能性が高い こ とか ら,注意す るべ き箇 所 として言 える.

4)湿潤部の抽 出

( s t ep

⑥ )

s t e p

① にお ける解析 過程 に使 用 した熟画像 の図

‑ 3

よ り,早朝 における湿潤部 は低温 であ り, 日中にお ける湿潤部 は特 に高温 であ るこ とに着 目す る と,

‑ 4

A

l

,C

1

,I

lの範 囲 において湿潤部 であ る とい う特色 が あ り, 吹付 背後 が湿潤部 で あ る と推 測 で きる.

0 0 0 0 4 2 0 8 2 2 2 1 rl ■l 一一一 一1 (D o) 世

0 0 0 6 4 2

4. 2

抽 出 した箇所の確認

( s t ep

⑦ )

抽 出 した箇所 を確認 す るため に,s

t e p

⑦ で は,s

t e p

① ‑⑥ の解析過程 によ り,吹付背後の性状別 に抽 出 さ れた範囲内で,s

t e p

⑦ において,それぞれ同条件 の領 域 を とって,空洞,健全部か ら2点づつ,土砂 ,湿潤 部か ら

3

点づつ とり, まとめた ものが表

‑2

である.

観測開始

6

32

分 か ら観測終了の

1

3時

27

分 までの,

s t e p

⑦ で与 えた各領域 についての表面温度の経 時変化 よ り,抽 出 された各性状が正 しい結果であるか判断材 料 にす るため に行 った.

‑ 7

に,表

‑ 2

で対応 させ たポイ ン ト (領域)の

A7‑J7

の10点の位置 を示 している.

図‑ 8に,各領域 の選定個所 における観測表面温度 の経時変化 を示す.なお,吹付背後の地山性状が特 に

‑ 2 各領域 の対応表

地 山 空洞部 健全部 土砂部 湿潤部

s t e p

① ‑㊨

H lE2A3E4E1G lC2A 1C1Ⅰ1

‑ 7

グラフ化 における領域の選定個所

LI

Z

⁚C L

Z O ⁚C L

Z C

⁚NL

の ⁚

Z C ⁚

Z O :

Z C ⁚O L

Z O ⁚O L

へ 盲 M

Z O ・'6

5㍍ 日別

bj 古 訓

N 品

rJ

Bj O Ih

N

時刻

‑ 8

熟赤外線映像装置 による観測温度の経時変化

(6)

118 久田真太郎 ・山中

表れていた図示 している選定箇所 について,各地山性 状別 に表 している.各地山性状の相対的な温度 とい う のは,早朝 においては,健全部‑土砂部‑空洞部‑湿 潤部の順 に表面温度が高 く, 日中は空洞部I+土砂部一 健全部‑湿潤部の順 に表面温度が高い ことや,午前11 時付近 には,健全部 と空洞部 において,相対 的な温度 関係 の逆転現象 も起 こっていることは,建設省土木研 究所 の吹付 の り面老朽化 マニ ュアル7)に書 かれてい る

こととも‑敦 している.

これ らの ことか ら,今 回の解析手法か ら抽出 を行 っ た箇所 についての吹付 の り面背後の地山性状 は,十分 妥当性 を有 している と考 え られる.

5.

あわ りに

今回の調査 において, この方法の大 きな特徴 で もあ る,対象物の温度 を非接触,非破壊で観測で きる熱赤 外線映像装置 による吹付 の り面背後の地山の性状 を知

る方法のひ とつ として提案で きた.

今後,今 回の調査対象 としたコンクリー ト吹付 の り 面については,背後土砂の移動 により不安定地盤 となっ ている可能性があることか ら,何 らかの対策工 を行 わ れることが検討 されている. よって,対策工実施時 に は,今回の解析結果の妥当性 について追跡調査 を行 っ てい く所存 である.

稔 ・中川 慶和 ・後藤意之輔

参考文献

1)地盤工学会九州支部 :「性能」 に着 目 した地盤構 造物 の維持管理技術,pp.

2‑ 1 5‑2‑ 1 6,1 9 99.

2)三木博史,石橋晃睦,川崎達郎,高 田和典,松永

微志 ,南雲政博,竹内幸雄 :まき土地帯 における 吹付 の り面 の熱赤外線調査事例 (その 1),地盤 工学分野での リモー トセ ンシングデータの活用 シ ンポジウム発表論文集,土質工学会,pp.

1 53‑ 1

60,

1 993.

3

)山中 稔 ,後藤健介 ,後藤意之輔 ,波速治平 .:

2 0 0 1

1

月長崎県時津 町が け崩 れ災害 における熱 赤外線 リモー トセ ンシングの適用 ,第

2

回最近の 地盤計測技術 に関す るシンポジウム発表論文集, 地盤工学会関西支部,pp.

31 ‑ 3 4,2

.

4)後藤志之輔,‑川宏也,長谷川秀人,秋本隆彦 :

熱赤外線 リモー トセ ンシングによる法面空洞調査 手法 に関する基礎実験,土木構造 ・材料論文集,

No. 5,pp. 77‑ 8 6,1 99 0.

5

)‑川宏也,長谷川秀人,後藤意之輔 :熟映像装置 によるモル タル吹付 け斜面の老朽化調査の実験 , セ ンサ技術,vol

.

ll

,No.

ll

,pp. 47‑ 53,1 99

1. 6)三木博史,小橋秀俊 :熱赤外線映像法 による吹付

の り面老朽化診断技術 の現状 と課題,土木技術 ,

Vol . 49,No. 2,pp. 8 9‑ 1 03,1 9 94.

7)建設省土木研究所 :熟赤外線影像法 による吹付 の り面老朽化診断マニュアル,1

996.

8

)地質調査所 :日本 地質図体系 九州地方

,p. 22‑

2 3,1 995.

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