影響をおよぼすかというのが,本研究のテーマであり,被説明変数は6―7年後の売上増,市場価 値の上昇,それに営業利益増であった。このうち,売上増と市場価値の上昇については有意の判定 であったが,営業利益増については統計的に優位な結果は得られなかったとしている。これは企業 ドメインの定義が業績におよぼす影響を定量的に分析するうえで今後のモデルとなり得る研究であ る。説明変数の客観性を担保している点も評価できる。ただ,巨大企業の業績に影響をおよぼす変 数を限定できるのかどうか。また,そもそも事業の定義を機能的に行うことの意義は十分理解でき るものの,それが数年後の業績を決定するのかどうか,判定できないのではないだろうか。榊原 (1992)が指摘するように,企業ドメインを機能的に,包括的に定め,将来の成長を見据えること は大切なことであるが,範囲を拡大することは企業活動の軸がぶれてしまう可能性を内包しており, 機能的事業の定義が業績に直結するとは考えにくい。この点は,企業別,時期別に比較検討するし かないのではなかろうか。
Houthoofd, Desmidt and Fidalgo(2010)も,企業ドメインの定義が業績におよぼす影響を定量 的に示すことを意図した研究である。中小企業の多いベルギーの電器卸売業20社が,バイヤーの範 囲,製品の範囲および販売地域の広がりで定義される企業ドメインが地域限定か,それとも広域あ るいは全国規模かによって,2つのグループに分けて検定している。被説明変数は利益率であり, 資産および売上高に対する総利益率と純利益率による判定である。その結果,いずれも限定的な企 業ドメインの設定を行う企業グループの利益率が高く,業績の6.8%から9.7%の説明要因になって いるという。この研究はサンプルが限定的であり,企業ドメイン一般に関する研究とはいいがたい。 他方,このような限定的な定量分析であれば,リサーチデザインも明確でわかりやすい結果が得ら れるともいえる。 企業ドメイン,事業の領域と設計に関する研究はすぐれて定性的な性格を持つ。それは,この節 で紹介した定量的実証研究の限界が示すところである。変数を定量化することによって,因果関係 を極度に単純化しているとの批判にどのように応えるか。ある時点の各社比較は他の変数を排除す ることによって,説明力も低下してしまう可能性はないかどうか。むしろ,特定企業,特定事業に 絞って,時間の経過のなかで,事業領域・設計がどのように変遷し,それが業績等にどのような影 響をおよぼしているかの仮説構築型の研究とより相性がよいのではなかろうか。 5.高度経済成長期の経営理念 本稿の冒頭に,パナソニックの津賀社長のなやみ,自社の自己規定についての思索について紹介 した。パナソニックは周知の通り,松下幸之助創業者によって,1918年(大正7年)に設立された9 。 太平洋戦争,戦後の混乱を経て,日本が発展途上国から中進国,そして先進国へと駆け上がるなか で,常に日本を代表する会社の1つであった。同社が現在掲げるブランドスローガン(A Better Life, A Better World)は,創業者が定めた綱領を現代向けに表現したものである。この綱領は,同社の 経営理念の根幹として引き継がれてきた。松下幸之助は,1929年(昭和4年)に綱領と信条を定め たことで,同社が拠り所とする根幹がはっきりし,自信を持って経営に当たることができるように
しかし,周知のように,同社はその後さまざまな事業を抱える大企業に成長する。設立趣意書に ある通信機器,オーディオ・ビデオを中心とする電子機器およびその周辺製品に加え,金融事業, 音楽,映画,ゲーム,カメラなど複数の多岐にわたる事業を抱える現状を踏まえた,企業ドメイン や自社の事業領域と事業設計についての自己規定を行うことなく,長らく空白が続いたのである。 今日,ソニーは自社の存在意義と価値観を踏まえた新たな企業ドメインを打ち出している。このこ とについては,のちの節で改めて整理し,議論することとする。
(3) NEC の C&C,東芝の E&E
1970年代,中進国から先進国の仲間入りを果たした日本経済,しかし自社の企業ドメインについ て明確な構想を持ち,それを対外的に公表する会社が見当らないなか,そのさきがけとなったのが, 日本電気(NEC)の C&C(Computers & Communications)であった24
。C&C は1977年に小林宏治 社長によって打ち出された。半導体の小型化・高性能化と歩を一にして,通信のデジタル化とコン ピュータは分散処理システム化が進展し,通信技術とコンピュータ技術の融合が進むであろうとの 洞察に基づくものであった。同時に,コンピュータ事業の自立を目指し,当時の NEC の課題であ る通信偏重と官公需依存からの脱却を図るために,C&C を自社のアイデンティティとし,前面に 打ち出すこととなった。その後,通信とコンピュータの融合は NEC の専売特許ではなくなり,独 自性が薄れることになるが,この事例は日本企業において企業ドメインを明確化し,自社の事業領 域を再設計するとともに,公表したさきがけとして記憶に留められるべき事例といえる。
表3 主要企業の経営理念 主な 発信先 !社外発信 "社内外発信 #社内発信 !―1社会との関係 !―2自社使命と経営目的 "事業領域(誰に何を)―1企 業 ド メ イ ン・ 評価 (どのように)"―2技術 #価値観,行動規範 食 品 味の素 事業を通じて社会価 値と経済価値を共創 先端バイオ・ファイン技術 が先導するグローバル・ス ペシャリティ食品企業グル ープ:食,健康,明日のよ りよい生活に貢献 こころとからだの健康 に役立つ商品とサービ ス(食とアミノ酸) c アミノサイエンス 新しい価値の創造, 開拓者精神,社会へ の貢献,人を大切に する 繊 維 東洋紡 持続可能な社会の実 現に貢献
Ideas & Chemistry のスロ ーガンのもと,幅広い分野 で多彩な技術を蓄積,ゆた かな未来を創造する製品や サービスの提供 環境,ヘルスケア,高 機能で,社会に貢献す る価値 b 順理則裕,敬事而信 紙 パ ル プ 王子ホー ルディン グス 未来と世界への貢献, 環境・社会との共生 革新的価値の創造 産業資材,生活消費財, 機能材,資源環境ビジ ネス,印刷情報メディ ア b 法令遵守,環境調和, 有用・安全,社会と のコミュニケーショ ン,社会貢献,国際 社会共生,ものづく り,従業員満足 化 学 富士フイ ルム 人々の生活の質の向 上に寄与,明日のビ ジネスや生活の可能 性を拡げるチカラに なる 先進・独自の技術をもって, 最高品質の商品やサービス を 提 供。社 会 の 文 化・科 学・技術・産業の発展,健 康増進,環境保持に貢献。
Value from Innova-tion:価値ある革新的 な技術,製品,サービ ス d 多様で独自性の高 い専門技術:ファ インケミストリー, メカトロニクス, オプティクス,エ レクトロニクス, ソフトウエア,各 種の生産技術 信頼,社会的責任, 人権尊重,地球環境, 生き生きと働く社員 医 薬 品 武田薬品 工業 人々の健康と医療の 未来に貢献 グローバルな研究開発型の バイオ医薬品のリーディン グカンパニー,革新的な医 薬品の創出 オンコロジ ー(が ん), 消化器系疾患,ニュー ロサイエンス(神経精 神疾患)および希少疾 患の4つの疾患領域に 注力 b 優先順位:!患者中 心"社会との信頼関 係構築#レピュテー ションの向上$事業 の発展 石 油 JXTG ホ ールディ ングス 地球,社会,人々の くらしの力に 社会の発展と活力ある未来 づくりに貢献,アジア有数 の総合エネルギー・資源・ 素材企業グループになる エネルギー,資源,素 材 b 倫 理 観,安 全・環 境・健康,お客様本 位,挑戦,向上心 ゴ ム ブリヂス トン 最高の品質で社会に 貢献 顧客価値・感動を創造する。 商品,サービス,技術にと どまらず,あらゆる企業活 動において顧客にとってい ちばんよいものは何かを追 求し提供 断トツな品質:タイヤ 事業,多角化事業(自 動車関連部品,産業資 材,化成品,インフラ 関連商品,自転車,ス ポ ー ツ 用 品 な ど の 商 品) b イノベーションと 改善 誠実協調,進取独創, 現物現場,熟慮断行 窯 業 AGC
主な 発信先 !社外発信 "社内外発信 #社内発信 !―1社会との関係 !―2自社使命と経営目的 "事業領域(誰に何を)―1企 業 ド メ イ ン・ 評価 (どのように)"―2技術 #価値観,行動規範 電 気 機 器 日立製作 所 優れた自主技術・製 品の開発を通じて社 会に貢献 IoT 時代のイノベーション パートナー,社会課題にイ ノベーションで応え,活気 あふれる世界を目指す 社会イノベーション事 業 c デジタルソリュー ションをグローバ ルに提供 和,誠,開拓者精神 パナソ ニック 社会生活の改善と向 上を図り世界文化の 進展に寄与,企業は 社会の公器 世界の人々のくらしの向上 と社会の発展に貢献, “A Better Life, A Better
主な 発信先 !社外発信 "社内外発信 #社内発信 !―1社会との関係 !―2自社使命と経営目的 "事業領域(誰に何を)―1企 業 ド メ イ ン・ 評価 (どのように)"―2技術 #価値観,行動規範 銀 行 三菱 UFJ フィナン シャルグ ループ 世界から信頼される 存在,クオリティで 応え続ける,持続的 な成長を実現,社会 の確かな礎 世界に選ばれる,信頼のグ ローバル金融グループ グローバル金融グルー プ b 信 頼・信 用,プ ロ フェッショナリズム とチームワーク,成 長と挑戦 証 券 野村ホー ルディン グス 金融資本市場を通じ て,真に豊かな社会 の創造に貢献 最も信頼できるパートナー としてお客様に選ばれる金 融サービスグループ 直接金融を通じた「豊 かな社会の創造」 b 挑戦,協働,誠実 保 険 第一生命 ホ ー ル ディング ス 人々の安心で豊かな 暮らしと地域社会の 発展に貢献 顧客の一生涯のパートナー 安心の最高峰 d グループ企業行動原 則(DSR 憲章) 不 動 産 三菱地所 まちづくりを通じた 社会への貢献 総合不動産会社,まち づくり c 行動憲章(誠実,信 頼,活力) 鉄 道 東海旅客 鉄道 日本の大動脈と社会 基盤の発展に貢献す る 日本の大動脈と社会基 盤の発展に貢献する b 行動指針(安全,信 頼,進化と飛躍,能 力と技術,一体感) 陸 運 ヤマト運 輸 豊かな社会の実現に 貢献,社会的インフ ラ企業として,世の ため人のために,新 しい価値を生み出す 社会的インフラとしての宅 急便ネットワークの高度化, より便利で快適な生活関連 サービスの創造,革新的な 物流システムの開発 宅急便ネットワークの 高度化,最良のサービ ス,生活利便の向上に 役立つ新しいサービス c 社訓:ヤマトは我な り,運送行為は委託 者の意思の延長と知 るべし,思想を堅実 に礼節を重んずべし 海 運 川崎汽船 人々の豊かな暮らし に貢献 海運業を母体とする総合物 流企業グループ 海運業母体の総合物流 企業グループ b 安全で最適なサービ ス,公正な事業活動, 変 革 へ の 飽 く な き チャレンジ,人間性 の尊重 空 運 ANA 安心と信頼を基礎に, 世界をつなぐ心の翼 で夢にあふれる未来 に貢献 お客様満足と価値創造で世 界のリーディングエアライ ングループを目指す エアライン事業を中核 とする b 安全,お客様視点, 社会への責任,チー ムスピリット,努力 と挑戦 情 報 通 信 日本電信 電話 お客の変革(デジタ ルトランスフォーメ ーション)を支える
Your Value Partner
デジタルトランスフォ ーメーションによる社 会的課題の解決 d イノベーション力, ICT 基盤 共有価値:つなぐ, 信頼,誠実 ソフトバ ンク 情報革命で人々を幸 せに,一人でも多く の人に喜びや感動を 伝える 世界の人々から最も必要と される企業グループを目指 し,時代に必要とされる最 先端のテクノロジーと最も 優れたビジネスモデルを用 い,情報革命を推進 情報産業,情報革命に かかわる分野の世界の 人々に最も必要とされ るテクノロジーやサー ビス d 戦略的シナジーグ ル ー プ,WEB 型 組織 ソフトバンクバリュ ー:「努力って,楽 しい。」,行動指針: No.1,挑 戦,逆 算, スピード,執念 電 力 関西電力 明るく豊かな未来を 実現 お客さまと社会のお役に立 ち続ける,エネルギー分野 における日本のリーディン グカンパニー エネルギーにおける日 本のリーディングカン パニー b 安全と CSR ガ ス 東京ガス 快適な暮らしづくり と環境に優しい都市 づくりに貢献 天然ガスを中心としたエネ ルギーフロンティア企業グ ループ エネルギーフロンティ ア企業グループ b 企業行動理念,行動 基準 サ ー ビ ス ディー・ エヌ・エ ー
主な 発信先 !社外発信 "社内外発信 #社内発信 !―1社会との関係 !―2自社使命と経営目的 "事業領域(誰に何を)―1企 業 ド メ イ ン・ 評価 (どのように)"―2技術 #価値観,行動規範 非 日 経 2 2 5 オイシッ クス・ラ ・大地 持続可能な社会を実 現 食に関する社会課題をビジ ネスの手法解決,よい食生 活を楽しめるサービスの提 供,よい食を作る人が報わ れ,誇りを持てる仕組みの 構築 DEHECS:消 費 者 に おいしく信頼できる食 材を提供し,楽しく健 康的でストレスを感じ ない商品サービスを提 供 b 食べる人と作る人 とを繋ぐ方法を進 化させる オリエン タルラン ド 多くの笑顔を生み出 す “自由でみずみずしい発想” を原動力に夢,感動,喜び, やすらぎを提供 潤いと活力を感じても らう,独創的で質の高 い価値 c 個性の尊重とやる気 の支援,経営のたゆ まぬ革新と進化 グリー 挑戦者にとって,最 も素晴らしい会社を 作ることを通じて, 社会に新しい価値を 創造する インターネットを通じて世 界をより良くする,毎日を 楽しく幸せに社会を自由で 効率的にする 新しいインターネット サービス b ロジカル×クリエイ ティブ×スピード, 一流の仲間を集め一 流のチームを作る そーせい グループ 革新的な医薬品を世界の患 者に届ける,日本初の国際 的なリーディングバイオ医 薬品企業になる ファースト・イン・ク ラス,ベスト・イン・ クラスの治療薬のパイ プライン b グローバルなノウ ハウと機動力を駆 使 誠実性と信頼性,情 熱,勇気と粘り強さ, 寛容さ,チームワー ク ブックオ フ 事業活動を通じての 社会への貢献,全従 業員の物心両面の幸 福の追求 多くの人に楽しく豊かな生 活を提供する 本を中核とする様々な モノのリユース b ブランド,店舗網, 人財 私たち一人ひとりが 成長し,会社が持続 可能な成長を続ける こと ほぼ日 生活をしている人によろこ んでもらえることを,生活 人のひとりとして,真剣に やっていく。 明日が来ることをたの しみに生きていきたい 生活人に,人々が集う 場をつくり,いい時間 を提供するコンテンツ を企画,編集,制作, 販売 c やさしく,つよく, おもしろく。 ミクシー 新たな社会課題の解 決 もっと人々の生活が豊かに, コミュニケーションの場を 作る コミュニケーションサ ービス b 誠実に真摯に,創造 し続ける,最初に行 動,全てを包み込む メルカリ 新たな価値を生みだす世界 的なマーケットプレイスを 創る いいプロダクトをつく る d 人,テクノロジー 大胆にやろう,全て は成功のために,プ ロフェッショナルで あれ ラ イ フ ネット生 命保険 若い世代の保険料を 半分にして,安心し て子どもを産み育て ることができる社会 を作る 保険業界に対する生活者の 新たなニーズを,テクノロ ジーによって解決する インターネット企業と して新しい価値 c 正直に,わかりやす く,安くて,便利な 商品・サービスの魅 力を多くの人に知っ てもらう リブセン ス より多くの人を幸せ にしたい,社会の幸 せの総量を最大化し たい。あたりまえを, 発明しよう。 時代の変化によって生まれ た社会の歪みや不和をテク ノロジーで最適化し,世の 中にとって前向きな進化を 促す。人の人生にかかわる 選択における不和を社会課 題と捉え挑んでいく。 HR 領域,不動産領域, そして医療などの新規 事業領域まで。社会の 新しいあたりまえにな るサービス。 c
表5 企業ドメイン・事業領域 業種 業界 会社名 !―1事業ドメイン(誰に何を) 評価 1 食品 日清製粉グループ本社 健康を支え,食のインフラを担う b 1 明治 HD 食と健康に関わる事業 b 1 日本ハム 食べる喜び b 1 サッポロ HD 酒・食・飲による潤いの提供 b 1 アサヒグループ HD a 1 キリン HD 食領域,医領域,医と食をつなぐ領域 c 1 宝 HD 食生活,生活スタイル,ライフサイエンスにおける新しい価値 b 1 キッコーマン 食品の製造販売,食と健康に関わる商品とサービスの提供 c 1 味の素 こころとからだの健康に役立つ商品とサービス(食とアミノ酸) c 1 ニチレイ 食のフロンティアカンパニー b 1 日本たばこ産業 かけがえのないひと時,たいせつな時間 a 2 繊維 東洋紡 環境,ヘルスケア,高機能で,社会に貢献する価値 b 2 ユニチカ 機能素材メーカー:高分子,機能材,繊維 b 2 帝人 マテリアル事業,ヘルスケア事業 b 2 東レ 化学基礎素材,グリーン・ライフイノベーション事業 c 2 パルプ紙 王子 HD 産業資材,生活消費財,機能材,資源環境ビジネス,印刷情報メディア b 2 日本製紙 木とともに未来を拓く総合バイオマス企業 c 2 化学 クラレ 高機能繊維,樹脂,化学品 b 2 旭化成 総合化学メーカー(マテリアル,住宅,ヘルスケア) b 2 昭和電工 化学メーカー(石化,化学,エレクトロニクス,無機,アルミ) b 2 住友化学 創造的ハイブリッドケミストリー(5事業分野) c 2 日産化学 a 2 東ソー 化学会社 b 2 トクヤマ 化学会社 b 2 デンカ 化学会社 b 2 信越化学工業 素材と技術による価値創造 d 2 三井化学 グローバルに存在感ある化学企業グループ(材料と物質) b 2 三菱ケミカル HD KAITEKI:機能商品・素材・ヘルスケア b 2 宇部興産 「無限の工業」:化学・医薬,建設資材,機械,エネルギー・環境 b 2 日本化薬 機能化学品,医薬品,セイフティシステムズ,染料,触媒,農薬 b 1 花王 暮らしに役立つ商品,工業用(ケミカル)製品 b 2 DIC 化学:パッケージング,ディスプレイ,ファンクショナル b
1 富士フイルム HD Value from Innovation:価値ある革新的な技術,製品,サービス d
業種 業界 会社名 !―1事業ドメイン(誰に何を) 評価 1 三菱自動車工業 自動車ほか b 1 ヤマハ発動機 感動創造企業:パワートレイン・車体&艇体・制御・生産技術 d 2 精密機器 テルモ 医療分野の商品とサービス c 2 コニカミノルタ 課題提起型デジタル会社:オフィス,プロ用印刷,ヘルスケア,産業材料機器 c 2 ニコン 光利用技術と精密技術派生製品 b 2 オリンパス 専門性の高い顧客の潜在ニーズを正しく理解し,的確なソリューションをスピ ーディに提案・提供 d 2 シチズン時計 時計,工作機械,デバイス事業,電子機器事業 b 2 他製造 凸版印刷 情報,生活・産業,エレクトロニクス b 2 大日本印刷 4つの成長領域(知とコミュニケーション,食とヘルスケア,住まいとモビリ ティ,環境とエネルギー)を軸に事業を拡げていく b 1 ヤマハ 音・音楽を原点とする製品とサービス b 1 水産 日本水産 水産業 b 1 マルハニチロ 本物・安心・健康な食 c 3 鉱業 国際石油開発帝石 エネルギーの開発・生産・供給 b 3 建設 コムシス HD 通信インフラ,社会インフラ建設 b 3 大成建設 高品質の建設生産物・関連サービス b 3 大林組 高付加価値,高機能の建設サービス b 3 清水建設 建設事業と周辺の事業領域 b 3 長谷工コーポレーション 住まいと暮らしの創造企業グループ:マンション建設・関連サービス事業 c 3 鹿島建設 建設サービス b 3 大和ハウス工業 人・街・暮らしの価値共創グループ c 3 積水ハウス 人間性豊かな住まいと環境の創造 c 3 日揮 エンジニアリングをコアにエネルギー・インフラの価値創造 b 3 商社 双日 総合商社 b 3 伊藤忠商事 商うこと:マーケットが求めている商品やサービス d 3 丸紅 タテの進化とヨコの拡張による社会・顧客向けソリューション d 3 豊田通商 a 3 三井物産 グローバル総合力企業 d 3 住友商事 a 3 三菱商事 a 3 小売業 J. フロントリテイリング マルチサービスリテイラー d 3 三越伊勢丹 HD IT・店舗・人の力を活用した新時代の百貨店 d 3 セブンイレブン 便利(安全で高品質な商品・サービスを必要な時に近くで提供) c 3 ユ ニ ー・フ ァ ミ リ ー マ ー トHD 流通グループ b 3 高島屋 次世代の百貨店グループ:まちづくりとの融合 d 3 丸井グループ a 3 イオン a 3 ファーストリテイリング 服という情報,本当に良い服,今までにない新しい価値を持つ服を創造し,世 界中のあらゆる人々に,良い服を着る喜び,幸せ,満足を提供 c 3 銀行 コンコルディア FG 地域にとってなくてはならない金融グループ b 3 新生銀行 メガと地銀と異なる,情報・金融技術を活かす銀行グループ b 3 あおぞら銀行 メガと地銀と異なる,付加価値の高い金融サービス b 3 三菱 UFJ FG グローバル金融グループ b 3 りそな HD リテール No.1の金融サービス b
3 三井住友トラスト HD The Trust Bank としての価値創造 b
業種 業界 会社名 !―1事業ドメイン(誰に何を) 評価 3 他金融 クレディセゾン サービス先端企業 d 3 不動産 東急不動産 HD ライフスタイルを創造・提案し新たな価値を追求 c 3 三井不動産 不動産業でイノベーション c 3 三菱地所 総合不動産会社,まちづくり c 3 東京建物 不動産開発業 b 3 住友不動産 より良い社会資産の創造 c 3 鉄道バス 東武鉄道 運輸,レジャー,不動産,流通等の事業 b 3 東京急行電鉄 「まちづくり」を事業の根幹に,生活に密着したさまざまな領域での事業 c 3 小田急電鉄 価値ある時間や空間の創造・提供 d 3 京王電鉄 生活関連サービス事業者 c 3 京成電鉄 総合生活企業グループ d 3 東日本旅客鉄道 鉄道起点からヒトを起点とした価値・サービスの創造に転換 c 3 西日本旅客鉄道 鉄道事業を核に,暮らしをサポート:鉄道事業,創造事業 b 3 東海旅客鉄道 日本の大動脈と社会基盤の発展に貢献する b 3 陸運 日本通運 物流:ものを運ぶこと b 3 ヤマト運輸 宅急便ネットワークの高度化,最良のサービス,生活利便の向上に役立つ新し いサービス c
3 海運 日本郵船 モノ運びから“Bringing value to life.”へと自社を再定義 d
て,事業創造のヒントを得たい。 本研究のキーワードは突き詰めれば事業創造となるが,その前提は優勝劣敗を前提とする自由主 義の経済原則である。日本のみならず,世界的に観察される低競争的な低温・適温経済,日本では 開廃業率低下に象徴される安定志向が強まっていることを想起するならば,それほど容易なことで はない。しかし,低成長からの脱却は,各社各事業,そして各人の生産性向上だけでは難しい。生 産性の低い分野から生産性の高い分野(産業,企業,事業,地域)への経営資源の移転が欠かせな い。そのためには競争環境の創設が欠かせないのである。個人レベルのソーシャルセイフティネッ トは必要であるが,企業レベルについていえば優勝劣敗の原則を強めざるを得ない。人間の能力も, 企業の組織能力も自身が考える以上にあり,その可能性を引き出すためには一定レベルの競争環境 が欠かせないのである。 追記 本稿は平成30年度専修大学特別研究員(特例),科学研究費補助金基盤研究(B)(16H03660),同(18H00883)による 研究成果の一部です。記して感謝の意を表します。 参考文献
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