「回顧 と展望」
「歳月人 を待 たず」 とい う諺があるが、犬飼前 所長か らバ トンを受取 ってか ら早や6年の歳月が 流れて しまった。
限 られたスペースではあるが、過去6年 を振返 り、今後‑の抱負の一端 を述べ度い。初年度の19 87年 には、11月25日に 「本学 における語学教育の あ り方」 と題 したシンポジウムが開かれ、一般外 国語、一般英語教育、各学部の代表が出席 し、各々 の立場 よ り提案がなされた。主な ものを紹介 して お くと、①少人数クラス (20‑25名)の確立、② 授業内容の見直 し、③第二外 国語の見直 し (必修 化 も含め)、(む外 国語 を母語 とす る教員 の採用 、
⑤入学 ガイダンスで第二外 国語の履修 を強 く勧 め る、(む非常勤講師の給与体系の見直 し、等である。
こういった提案、要望は、余 り実現 していない よう に思われ、今後更なる努力の積み重ねが望 まれる。
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伊藤 克敏
同 じ此の年度 よ り、所員の意思疎通 を計 るため に 「ニューズ レター」が発行 されるようになった。
エ ッセイ、語学教育、研究 に関す る提案 、 問 題提起 、学会動向等 を中心 に、所月 間の コミュニ ケーシ ョンが計 られることを願 っている。
1988年度 には20号館 (語学演習棟 )が完成 し、
3階に 「外 国語研究セ ンター」が移転 して新 しい LLも設置 され、新 しい出発 となった。神奈川大 学創立60周年記念号か ら 『言語研究』 と名称 を改 めた。本研究紀要第11号の 「異文化理解 とコミュ ニケーシ ョン」、第12号の 「言語論 的転 回の意 味 す るもの」 といった講演要 旨、更 に、掲載論文か らも察せ られるように、言語学プロパーに限らず、
関連諸科学的な色彩が濃 くな りつつあることは、
現代言語論の特色で もあ り、 また、語学教育の巾 を広 げるためにも意義深い ものであると思われる。
こういった動向 を受け、1988‑9年頃か ら従来 の狭義的な語学教育中心か ら 「ことば と人間」の 問題 を広 く関連諸科学か ら研究 し、 「人 間教 育 と しての言語教育」への発展 を志向 し、1990年度 よ り 「言語研究セ ンター」(hstituleforLanguage Studies)と名称 を改めた。共同研究班 を結 成 し、
研究発表 も不定期 に行 っていたのであるが、今の ところ軌道に乗っているとは言い難 く、どの ように 活性化するかが今後の課題の一つである。唯、機器 備品 を購入 し、研究体制 に入 っている班 もある。
1990年度 より、活躍中の学者を外国から招碑 し、
昼間、主 として学生 を対象 に二回の講演 、夕方は 学内外 の専 門家 を対象 に二 回、連続講演会 を開催 している。現在 まで、米国、カナダ、中国、英国 等か ら学者 を招 き、第二言語習得論、社会言語学、
意味論、心理言語学、 日本語学等、巾広い分野 に わたって、最近の研究動向に関す る情報 を得 る機 会が与 え られ、内外 に好評 を博 している。
主 として神奈川県中学、高校英語研究会 の先生 方か らの要望で、中、高、大の英語教育の問題 を 共 に考 える場が欲 しい とい うことで、1990年度 よ り 「英語教育研究大会」 を秋 に開催 している。県 下中、高で英語教育 に携わっている卒業生 も含め、
熱心 な英語教師が一堂 に会 し、内外の講師共々、
英語教育の今 日的課題を取上げ、講演、ワークショッ プ等で研究協議するプログラムで、すでに三回行っ て来ている。適切 なテーマの設定、参加者の問題 意識の吸上げ、取上 げ方等、今後現場の声 も聞 き なが ら、 よりよい大会 にす るためにきめ細かな検 討 を重 ねる必要がある。
1990年度か ら始 まった三つ 目の新 しい企画 は、
一般市民‑のサービス並 び生涯教育の一環 として の 「語学教養講座」である。 2月末か ら3月初旬 にかけての10日間で、1990年度 は英語、西語、中 国語の三 力国語で、1991年度 はそれに仏語、独語、
ロシア語、朝鮮語の四力国語 を加 えた七 カ国語で 開催 した。1992年度 には更 にイタリア語 も加 えて 人 力国語の講座 を提供す ることになっている。 こ の講座 も、期 間が短か過 ぎてまとまったことがで きない等、企画の全体的な見直 しの必要が指摘 さ れている。
運営委員や所負の皆 さんの御協力 によ り、ささ やかな改革を行って来たのであるが、すでに述べた ように、今後更に充実発展 させ るべ き点 も多 く、新 所長山口健治教授 に大いに期待 したい。最後 に、御 尽力 を賜 った多 くの方々に深甚の謝意を表 し度い。
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