• 検索結果がありません。

交流用高電流密度超伝導線材の開発に関する研究

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "交流用高電流密度超伝導線材の開発に関する研究"

Copied!
67
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

交流用高電流密度超伝導線材の開発に関する研究

三浦, 大介

https://doi.org/10.11501/3120512

出版情報:Kyushu University, 1996, 博士(工学), 論文博士 バージョン:

権利関係:

(2)
(3)

。。

交流用高電流密度超伝導線材 の開発に関する研究

平成8年9月

三浦 大介

(4)

緒言

第1章. 序論

目次

1. 1 超伝導体の臨界電流密度と磁束ピンニング現象

1. 1. 1 超伝導体の臨界電流密度

1. 1. 2 磁束ピンニング機構 1. 1. 3 加算問題

1. 2 交流用超伝導線材に要請される諸特性

1. 2. 1 交流用超伝導線材に要請される諸特性とその設計方針

1. 2. 2 極細多芯線の近接効果

1. 2. 3 交流用線材の安定性について

1. 3 現状の交流用超伝導線材の特性とその課題 1. 3. 1 NbTi交流用線材の現状とその課題 1. 3. 2 Nb3Sn交流用線材の現状とその課題 1. 4 本研究の目的と概要

第2章. 人工ピン型NbTi交流用超伝導線材の開発

2. 1 はじめに

2. 2 人工ピンニングセンターの設計指針

4 7

15 23 26 26 30 33

36 37 2. 2. 1 コア相互作用による人工ピンニングセンターの基本設計 37

(5)

2. 2. 2 従来のNbTi極細多芯線材におけるピンニング特性 39

2. 2. 3 人工ピンニングセンターを導入した従来の直流用NbTi 47

線材特性

2. 3 Nbアイランド型人工ピンNbTi単芯及び多芯線材の試作とその特性 58

2. 3. 1 人工ピンパラメーターの設計 58

2. 3. 2 ピンニング特性 65

2. 3. 3 理論との比較 69

2. 3. 4 交流用線材への適用可能性について 74

2. 4 人工ピンを導入した交流用線材の開発 78

2. 4. 1 人工ピン型交流用NbTi線材の設計と製作 78

2. 4. 2 実験方法 84

2. 4. 3 各線材のJc特性 84

2. 4. 4 ピンニング特性 86

2. 4. 5 TcとB c2特性 92

2. 4. 8 履歴損失 97

2. 5 考察 101

2. 5. 1 ピンカのスケーリング則 101

2. 5. 2 最大ピンカの磁界依存性 106

2. 5. 3 要素的ピンカの見積もり 111

2. 5. 4 ピン力の評価 114

2. 8 まとめ 117

第3章. 人工ピン型超伝導線材を用いた高磁界用交流超伝導マグネットの試作

3. 1 はじめに 119

(6)

3. 2 超伝導交流応用機器における適用 120

3. 2. 1 大容量化におけるメリット 120

3. 2. 2 高磁界用超伝導交流応用機器におけるメリット 121

3. 3 線材およびマグネットの設計 124

3. 3. 1 クエンチ保護からの臨界電流密度の設計指針 124

3. 3. 2 線材設計 125

3. 3. 3 マグネット設計 129

3. 3. 4 クエンチ時の線材温度上昇 129 3. 4 実規模レベルの人工ピン型線材の製作とその特性 134 3. 4. 1 線材製作及び実験方法 134

3. 4. 2 ピンニング特性 134

3. 4. 3 履歴損失 137

3. 5 交流マグネットの特性 142

3. 5. 1 マグネット製作及び実験方法 142

3. 5. 2 通電特性 145

3. 5. 3 交流損失 145

3. 8 まとめ 149

第4章. ブロンズj去による交流用Nb3Sn線材の開発

4. 1 はじめに 151

4. 2 ブロンズ法による交流用Nb3Sn線材の設計とその製作方法 152 4. 2. 1 線材の設計方針

4. 2. 2 線材の製作方法

4. 3 ブロンズ法による交流用Nb3Sn線材の諸特性

152 154 165

(7)

4. 3. 1 近接効果によるフィラメント間結合の測定 165

4. 3. 2 線材の臨界温度 169

4. 3. 3 Jc-B特性 171

4. 3. 4 交流損失 176

4. 4 一次撚線を用いた小型マグネットの特性 182

4. 4. 1 小型マグネットの設計と製作 182

4. 4. 2 小型マグネットの交流損失 182

4. 4. 3 通電特性 186

4. 5 交流用線材としての適用可能性と今後の課題 194

4. 6 まとめ 196

第5章. 総括 198

謝辞

参考文献

記号表

(8)

緒言

地球規模でのエネルギー問題が国際的にクローズアップされている今日では、

省エネルギー化、 大容量化などの視点から非常に低損失で大電流を供給、 エネル ギー貯蔵することが可能である超伝導体を電力機器などへ適用すること、 いわゆ るパワー応用分野で利用することが強く期待されている。 実際に超伝導発電機[1

"03J、 超伝導限流器[4"'6J、 および超伝導電力貯蔵マグネットCSMES)[7,8J等 の研究開発が各研究機関で活発に行われている。 これらの超伝導電力機器はそれ 単体で十分使用可能であるが、 さらに大きな展望として、 それらが段階的に電力 システムに導入され、 最終的には電力システムをすべて超伝導化するという超伝 導電力システム構想[9Jの一端としての位置付けもなされているロ 一貫した超伝導 電力システムの構成要素としては上記の他に超伝導変圧器[10,11J、 超伝導ケーブ ル[12"014J等がある。 ここでSMESを除く各超伝導電力機器はすべて商用周波数 で運転されるものである。 また最近では電力機器以外の交流応用として交流磁界

そのものを積極的に利用した超伝導リニアインダクションモーターCS L 1 M) [15,16J等の開発研究も行われている。

超伝導の交流応用の研究は低磁界のマイスナー領域(門eissner region)で使用す る超伝導ケーブルを除くと1983年にフランスのマルクーシ研究所(Laborator、ies

de Marcouss i s)とアルストーム社(A1 sthom)が商用周波数で運転可能なサブミクロ ンサイズのフィラメントを有するNbTi極細多芯線材を開発してから始まった[17J。

それまでの超伝導線材は磁気共鳴イメージングCMR 1 )用、 加速器用、 理化学 用、 磁気浮上用などの直流及びパルス運転で高磁界発生を目的とした超伝導マグ ネットとしての使用が 主体であった。 これ は直流ではほぼ無損失に電流が通電で きるのに対し、 交流では変動磁界が印加されるため超伝導体に非常に大きい交流

(9)

損失が発生し、 超伝導状態を保つことができなくなってしまうことによる。 この ブレイクスルーは極細多芯線材の交流損失の理論的考察とフィラメントをサブミ クロンレベルまで細める多芯線材製造技術の進歩によって行われた。 この開発で 直流と比較してはるかに市場規模の大きい商用周波数応用、 すなわち電力機器へ の超伝導応用への新展開の突破口が開かれたのである。 それ以降、 フランスや日 本の各線材メーカー[18,19Jにより高性能な交流用超伝導線材の研究開発が精力的 に行われ、 今日に至っている。 また近年発見された高温酸化物超伝導体[20Jの交 流応用の研究も開始されている[21�23J。

現在、 超伝導化が検討されている 電力機器は限流器のような0.5T以下の低磁界 で使用するものから、 発電機の電機子巻き線のように2T程度の比較的高磁界で使 用するものまで、 その使用磁界は広範囲に及んでいるので各種機器の使用要請に 応じた交流用超伝導線材開発が必要である。 その要求性能として主に次の三項目 が挙げられる。

( 1 )高電流密度化

(2)低交流損失化 (3 )高安定化

現在の交流用超伝導機器の実用線材である交流用NbTi極細多芯線材は(2 )の 低損失化に関しては、 従来からの研究により極細多芯線材の交流損失の機構が解 明され、 それを設計指針とした線材の複合加工技術の進歩によるフィラメントの サブミクロン化、 マトリクスの高抵抗化、 及びツイストピッチの低減化がなされ、

素線レベルにおいては十分な低損失化が達成されつつある[24,25J。 しかしながら

( 1 )の高電流密度化に関しては、 フィラメント径が非常に小さいために十分な

ピンニングセンターの導入ができず、 従来の直流及びパルス用線材と比較して低 いレベルに留まっているのが現状である。 従って、 臨界電流密度の向上のために は新たなピンニングセンター導入法の開発が必要不可欠である。

(10)

一方、 NbTiと並ぶもう一つの実用超伝導線材であるNb3Sn極細多芯線材は、 超伝 導特性がNbTiよりはるかに優れるのでその交流応用は従来から検討されてはいる が[26J、 フィラメントのサブミクロン化が困難であること、 及びフィラメントの 歪みにより近接効果やブリッジングによるフィラメント聞の電磁気的結合が起き やすく交流損失が非常に大きくなるなどの問題点があり、 その開発はNbTiと比較 して遅れている。 しかしながら、 交流用NbTi線材と比較すると同一条件で運転し た場合、 交流損失の面からは不利であるが外的擾乱に対してクエンチマージン[2 7Jが大きく、 ( 3 )の高安定化の要請に関しては優れているといえる。 従って損 失面を多少犠牲にしても、 安定性を重視した交流機器への導入が十分に期待され る。 またNbTiの使用できない高い温度や磁界中での交流応用に用途が聞ける可能 性もある。 その為には低損失化を推進する必要があり、 Nb3Sn線材を交流で使用可 能にするための線材の設計 ・ 製作技術の確立が必要である。

本論文はこれらの交流用超伝導線材への社会的要請を鑑みて 、 さらに高性能な 交流用NbTi線材及びNb3Sn線材の開発に関する研究結果をまとめたものである。 具 体的には交流用NbTi極細多芯線材の高臨界電流密度化を目的とした新しいピンニ ングセンターの導入法、 いわゆる人工ピンニングセンター導入法 を適用し従来の 交流用線材では不可能であった高臨界電流密度化を達成したこと、 そ し てそ のピ ンニング特性を評価 ・ 解析することにより人工ピンニングセンター導入法による 臨界電流密度の設計について、 現状での基本方針を明らかにした。 一方、 交流用 Nb3Sn極細多芯線材に関しては、 Cu合金バリア技術を用いたブロンズ法による製作 方法を新たに開発し、 サブミクロンサイズのフィラメントを有する極細多芯線材 の諸特性を調査してその交流用としての使用可能性について検討を行った。

本研究が交流用超伝導機器の実用化に向けての一助となれば幸いである。

(11)

第1章. 序論

1. 1 超伝導体の臨界電流密度と磁束ピンニング現象

1. 1. 1 超伝導体の臨界電流密度

超伝導体はその磁気的特性から第l種超伝導体と第2種超伝導体に区別される。

第l種超伝導体は磁界を印加すると完全反磁性(門eissner effect)になり、 印加磁 界が臨界磁界Bcを越えると常伝導転移する超伝導体である。 その遮蔽電流は磁界 侵入長λL程度の領域を流れることができ、 その臨界電流密度Jcは、 μoを真空透 磁率として、 次式で表される[28J口

Bc

J c� 唱114J,,、、 、、ー,ノ噌llム

μ。入L

例えば第l種超伝導体であるPbを考えると、 4. 2KにおいてはBc=53mT、 λL=

42nm [29JであるのでJ c= 1. OXI012A/m2と非常に大きい値となる。 しかしながら、

第l種超伝導体はBcが高々数十日程度であることから、 Silsbeeの法則[30Jによ り表面磁界がBc以下となる臨界電流しか実際に流すことができず、 その用途は限 られたものとなる。

一方、 第2種超伝導体はその磁気特性が2段階に変化する。 まず下部臨界磁界 B c1以下 では第l種超伝導体と同様な振る舞いを示す。 Bc1がある程度大きいNb ( Bc1= 60"'110mT、4. 2K)では無損失で流せる電流が比較的大きい為、 超伝導ケー ブルのように磁界の極めて低い用途での使用検討が行われている[31, 32J。 しかし

(12)

ながら大半のパワー応用における超伝導機器ではこのような低磁界での使用は希 れであり、 ほとんどがBc 1以上の磁界で使用される。

B c1以上の磁界では磁束は量子化され、 磁束単位φ0=2.07X10-15Wbの磁束線

(量子化磁束〉となって超伝導体内部に侵入するいわゆる混合状態となり[33J、

上部臨界磁界Bc2まで超伝導状態が保たれる。 理想的な第2種超伝導体では混合 状態における磁束線は磁束線開の相互作用により三角格子を組む[34 ]。 この混合 状態にある超伝導体に電流密度Jの電流を流すと磁束線に単位体積当たりJXB のローレンツ力が作用しCBは超伝導体内部の平均磁界〉、 それにより磁束線が

速度vで運動するとすれば、 超伝導体には、

E=BXv (1-2)

の電界が生じる。 この電界により磁束線内部の常伝導電子が駆動され単位体積当

たりJ.Eの定常的なジュール損失がもたらされる[35J。 従って、 無損失に電流を 流す為にはこの磁束線の運動を止める必要がある。 この作用をするのが超伝導体

内部の欠陥や析出物等の不均質部分であり、 次節で述べるようにこれらが磁束線 の動き、 すなわち磁束フローを止める最大の力を磁束ピンニングカという口 また これらの不均質部分をピンニングセンターと言う。 ピンニングセンターが存在す る非理想第2種超伝導体に図1-1に示すように電流密度Jの電流を流し、 その大き さを増加させるとある値Jcを越えたところで電界が発生する。 このJcを決定す るのが単位体積当たりの平均的なピンニング力(ピン力) F pである。 これがロー レンツカより大きい時は無損失で電流を流すことができる。 従って電界が生じ始 める電流密度、 すなわち臨界電流密度JcはFpで決定され、

Jc=Fp/B (1-3)

(13)

@李登ろ 名筆雪う 径

ATE- RU pi

J

(a)

E

Jc j

(b)

図1-1 第2種超伝導体における電流一電界特性。 (a)外部磁界Bと通電電流密 度Jに対して磁束線にローレンツ力が働く。 (b)破線は理想的な第2種超伝導 体の電流一電界特性。 実線は不均質部を含む実用的な第2種超伝導体の電流一電 界特性。 J cまで無損失な電流が流れるロ ここでは磁束クリープの影響は無視し ている

(14)

となるo F pは超伝導体の臨界温度TcやBc2が大きいほど大きくなる傾向がある が、 超伝導体内部の欠陥等の種類、 大きさ、 分布に非常に敏感に依存することが 知られているo T cやBc2はその超伝導物質に固有な特性であるのでこれらを大き く改善することは困難であるが、 Fpは超伝導体内部の欠陥等の構造により決定さ れるため、 大幅に向上させられる可能性がある。 従って、 超伝導体の応用の基礎 研究は実用的にも最も重要であるJ c ( F p)を向上させることにまず注力されて いる。

1. 1. 2 磁束ピンニング機梼

超伝導体の中に常伝導物質などの不均質部分が存在する場合、 その部分でB c2

やG-Lパラメーター(Ginzburg-Landau parameter)κ等の超伝導特性が変化してお り、 超伝導体内部の自由エネルギーの変化が生じている。 一方、 磁束線はコヒー

レンス長さ(coherence length) ç程度の半径で常伝導部の核(normal core)を持ち、

また半径λL程度まで磁界が侵入している。 従って磁束線がその不均質部分を横切 る時、 自由エネルギーの変化による力を受けることになる。 これがピン止め相互 作用である。 金属系超伝導体においてはこの相互作用の主なものは凝縮エネルギ ー相互作用であり、 これによる自由エネルギーの変化分は、

B c2 δBc åκ

åE= - S[一 一一 I W 12 + 一一 ( I W I 4 - I W I 2) ] d V

μ。 Bc

(1-4) で与えられる[36J。 ここでμoは真空中の透磁率、 I W 12は超伝導体内部の超伝 導秩序パラメーター(order parameter)の確率密度関数である。

(1-4)式より低磁界ではI W I 4� I W I 2よりBcの変化により相互作用の大き さが決定され、 高磁界ではIWI4<IWI2よりBcとκすなわちBc2の変化によ

(15)

り相互作用が決定される。 NbTiの主なピンニングセンターである常伝導析出物の 場合、 その部分は常伝導であるのでöBc=-Bcより、

V \lノηノ臼戸」B / B

114 2c

μ口υ一nL

一一E OAU

(1-5)

となる。 この相互作用を核相互作用ともいう。 ここで(1-B/Bc2)は高磁界 での超伝導電子対の減少による補正項で、 Vはピンニングセンターが磁束線に作 用しているサイズである。 さらに自由エネルギーの変化分を磁束がd xだけ変位 する聞に受ける場合、 この力を要素的ピンカfpと言い、

fp=δE/öx (1-6)

で示される。 図ト2に常伝導析出物と磁束線との相互作用による系の自由エネルギ

ーの変化を示す。 通常öxは磁束線の核(normal core)の大きさ2 ç程度の値をと る。 このことからfpを増加させるにはピンニングセンターと磁束の鎖交体積Vを 大きくすること、 また磁束が受ける自由エネルギーの変化量が急峻なことが必要 となる。

一方、 Nb3Snで、は 主なピンニングセンターは結晶粒界であることが知られている。

このピンニング機構として有力である電子散乱機構[37Jによれば結晶粒界でのコ

ーヒーレンス長の変化により、 磁束はその部分で自由エネルギーの変化を受けピ ンニングされることになる。 しかしながらその要素的ピンカはBcが同じ超伝導材 料であれば常伝導物質によるものより小さいことがわかっている。

交流用線材においては後述するように、 伝統的な手法ではフィラメント内部に 有効なピンニングセンターの導入ができない。 しかしながらフィラメント径のサ

(16)

norma1 core

民a eL 44PA 4Ac e pA nr

�X

Up(X)

X

図ト2 常伝導析出物と磁束線のコア相互作用。 x方向に磁束線が移動すると磁束 線は常伝導析出物から凝縮エネルギーに対応するポテンシヤノレエネルギーを受け、

ピン止めされる。

(17)

ブミクロン化に伴い、 フィラメント表面付近がピンニングセンターとなるいわゆ るサーフェス効果(surface effect)が観測されている[38,39J。 これはフィラメン トの表面付近に多い転位や表面の形状の乱れがピンニングセンターとなると考え られており、 核相互作用によるピンニング機構が有力である[40J。

1. 1. 3 加算問題

個々の要素的ピンカfpとピンニングセンターの密度Npからピン力を算出する 問題を加算問題という。 実際に観測されるピン力は超伝導体内部の非常に多くの ピンニングセンターと磁束線との多体問相互作用であり、 さらに磁束聞の磁気的 相互作用もこれに加わるため、 この加算問題は非常に複雑である。

要素的ピン力が非常に小さく磁束格子が剛体のように振る舞う場合は、 ランダ ムに配置された個々のピンニングセンターにおける要素的ピンカは打ち消し合い、

ピンカは非常に小さいものとなるロ 逆に要素的ピンカが大きく、 磁束格子の弾性 力を上回る場合は個々の磁束線は独立してピン止めされ、 大部分のピンニングセ ンターがピンニングに寄与することになる。

加算問題においては種々のモデルが提案されているがその中で最も効率のよい モデルが線形和モデルである。 これは実用材のNbTiにおける主なピンニングセン ターである常伝導析出物等で観測されているピンニング特性で、 ピンカは要素的 ピンカとピン密度の積で表すことができるモデルである[41,42J。 すなわち、 Pp を一般的に、

Fp=ηN p f p (1 �7)

と表すときピンニング係数ηが、 η三五1となる場合である。 ピンニング特性とし て線形和モデルが成立すること、 つまりηをlにどのくらい近ずけられるかが、

(18)

ピンニングセンターの効果的な導入に成功しているか否かを知る目安となってい る。

以上、 本研究の基礎となる従来の磁束ピンニング理論の概要を示した。

(19)

1. 2 交流用超伝導線材に要請される諸特性

本節では最初に交流用超伝導線材に要請される諸特性について、 主に低損失化 と高電流密度化の視点から述べ、 交流用超伝導電力機器に求められている線材特 性を概説する。

1. 2. 1 交流用超伝導線材に要請される諸特性とその設計方針

交流用超伝導線材を電力機器に導入するためには、 機器の超伝導化に伴う機能 上の付加価値の他に経済的な側面、 すなわち現在の電力機器で使用されている常 伝導体との損失比較において有利であることが必要条件となる。 超伝導多芯線材

は 交流で使用すると種々の交流損失が生じる。 この損失と液体ヘリウム温度4.2K の環境下で用いるための冷凍機効率からくる冷却ペナルティーの分を考慮しでも、

常伝導体と比較して経済的に十分有利であることが要求される。

多芯線の交流損失は履歴損失と結合損失に大別できる。 超伝導体内部の磁束は ピンニングセンターにピン止めされるので、 変動磁界に対してその磁界分布に履

歴が生じる。 従ってその磁化履歴に伴う損失である履歴損失が生じる。 多芯線に おいて、 外部交流磁界が実用的な大振幅横磁界中での超伝導線材の履歴損失は、

臨界状態モデルにおける入江一山藤モデル、 Jc=α B r-lを用いて次式で表され る[43,44J。

8

Wh= d fλJ c (8 m) B m f 3πy

(1-8)

ここでα、 yはピンニングパラメーター、 d fはフ'イラメント径、 λは線材内部の 超伝導体の占積率、 B mは最大磁界振幅、 fは周波数である。 上式から履歴損失は

(20)

フィラメント径と臨界電流密度に比例することがわかる。

一方、 多芯線に外部変動磁界を印加すると、 その磁界を遮蔽する電流が多芯線 最外層付近のフィラメント聞に内部のマトリクスを介して流れる。 この電流を結

合電流と呼びマトリクスを流れる際にジュール損失を発生する。 この損失を結合 損失と言う。 外部変動磁界が正弦波の場合、 実用領域における結合損失は以下の 式で表される[45"'47J。

B m 2

Wc= (2πf) 2τ (1-9)

μ。

ここでτは結合時定数と呼び、 ツイストピッチをLp、 及びマトリクスの横方向の 比抵抗ρょを用いて、

τ=

μo L:p

2ρょ 2π (1-10)

と示される。 またマトリクスの横方向の比抵抗ρょは交流線材のようにフィラメン トの全領域が高抵抗層で覆われている場合は、

1 -λf

ρょ= ρ (1-11)

1 +λf

である[48J。 ここで入fはフィラメント領域での超伝導フィラメントの占積率であ る。 さらに構造の複雑な多芯線では結合電流の通路は線材外周の各シース部、 フ イラメント領域部、 コア部に分割して流れ、 各結合損失を加算するTurckの計算式

(21)

[ 49Jが知られている。

また、 この他の損失としてシース部やコア部の安定化材で発生する渦電流損失 があるが[50 J、 交流用線材の場合、 マトリクスに高抵抗な導体を使用し安定化銅 もCuNiなどの高抵抗層で仕切られるために非常に小さいものである。 従って主な

交流損失としては履歴損失Whと結合損失Wcを考慮すればよい。 以上により多芯 線材における交流損失低減化の方針として、

( 1 )フィラメント径d fを減少させる。

(2)マトリクスの比抵抗ρを上昇させる。

(3)線材を縮径化し、 ツイストピッチLpを減少させる。

が挙げられる。 これらの方針 に基づき交流用超伝導線材開発の指針として、 フイ ラメントのサブミクロン化、 高抵抗CuNi合金マトリクス材の使用、 ツイストピツ

チを小さくするための線材縮径化などが図られることになる。

Hlasnikは交流用で使用する線材の交流損失への要請として、 発電機の電機子巻

き線を例に超伝導機器と常伝導機器との損失比較のための比較指数ç cを導入する ことにより経済的に有利な条件を具体的に示した[51 J。

P ts

ç c = < 1

P tn (1-12)

ここで、 P ts、 P tnはそれぞれ超伝導巻線部および常伝導巻線部の電力損失であ

る。 さらに超伝導巻線部の単位体積当たりの損失を P s、 その体積をVsとし、 冷 凍機効率をs ("'500)とすると、

P ts = P s V s (1-13)

(22)

となる。 ここでPsは履歴損失(1-8)式と結合損失(1-9)式の和である。

Ps=Wh+Wc (1-14)

一方、 常伝導巻線部の電力損失はCuの常温での比抵抗をρn、 電流密度をJn、 巻 線部の体積をVnとすると、

P tn=ρnJn2Vn

また、 VsとVnの聞には次の関係があると仮定した。

Vs ..["2 J n

ηc ( 1 -γc)

Vn λJc

(1-15)

(1-16)

ここでλJcは超伝導体の平均電流密度、 ηcは過負荷安全係数、 γcは超伝導巻 線のうち磁界にさらされない部分の割合である。 ここでの仮定として実際には巻

線が受ける磁界の大きさは場所によって変化するが、 ( 1 -r c)の部分が最大磁 界を受けると簡素化して考えたこと、 及び巻線の位置が平均臨界電流密度の変化 によって変わらない位置を占めるとしている。 これらから(1-17)式、

ç c = Wh+Wc ..["2 çηc ( 1 -γc)

λJc ρnJn

< 1 (1-17)

が成立することが機器の超伝導化の条件となる。 従って、 上式によりç cを小さく するには線材のWhとWc低減の他にえJcを増加させる必要がある。

(23)

以上のような設計指針に基づき1983年以来、 比較指数� c < 1を目標にした交流 用線材の開発が行われてきた。

次に現状での到達レベルとみなされる典型的な交流用線材を、 この比較指数で 評価してみよう。 ここでは磁界振幅B m= 1 Tとする。 交流用線材に依存しないパ ラメーターとしては、 <: = 500、 ηcニ1.5、 (l-rc) =0.6、 ρn=2x10-sQm、

Jn=107A/m2を用いた。 次に現状での高性能化が図られた交流用NbTi線材の諸元 を表1-1に示す。

表1-1の諸元を上式に代入し計算を実行すると、 50H zにおけるWh二7639W/川、

またw c = 7627W/m3となる。 よってç c=O. 054となり、 この値が現時点での代表的 な交流 用NbTi超伝導線材の到達点であるロ 従って、 線材レベルでの交流損失の観 点から考えると、 現状のレベルで経済的には十分メリットがあるといえる。 しか しながら一方では、 線材が非常に細い為に線材一本に流せる電流は15.9Aとなり、

実際に必要とされる大電流を流すには素線を何十本と束ねた撚線構造を取ること が必要となる。 その結果、 撚線導体の実用的な線材占積率はかなり低下すること になり、 また撚線導体化に伴う交流損失の増大や電流劣化等を考えると、 比較指 数ç cをさらに低下させることが必要である。 その為には、

( 1 )フィラメント径dfをさらに低下させること。

(2)ツイストピッチLpをさらに低下させること。

(3)マトリクスの比抵抗ρをさらに増加させることD (4)超伝導体の占積率λを増加させることD

(5)臨界電流密度Jcを増加させること。

が必要である。 ここで(2)のLpをさらに低下させることについては線材の機械 的強度の限界から線径がO.1mm 以上が求められるので、 ツイストピッチとしては線 材のJcに変化を与えない8倍程度、 約O.8mmが限界となるD また、 ( 3 )におい ては線材の複合加工性及び安定性面を考慮すると、 マトリクスにCu-30wt%Niを用

(24)

表1-1 高性能化が図られた交流用NbTi線材の諸元

線径、 D

フィラメント径、 d f 占積率、 λ

臨界電流密度J c C 1 T ) マトリクス比抵抗、 ρ

CCu-30wt制i)

ツイストピッチ、 Lp

O. 1 5 mm O. 1 μm O. 1 8

5000A/mm2 3. 4 x 1 0 -7 Q m

1 . 2mmC8D)

(25)

いた線材の比抵抗ρ= 3. 4xIO-1 Q mが限界のレベルにあると考えられる。 次に

( 1 )のさらにフィラメント径を減少させることに関しては、 最近の伸線加工技 術の進歩により、 O. 1μm以下の健全なフィラメント径を有する線材の製作が可能 になってきている[19.25J。 フィラメント径がlμm程度以下の線材では、 ピンニ ングポテンシャル内の磁束の可逆運動の効果が無視できなくなり、 小磁界振幅で は臨界状態モデルからの予想より、 損失がはるかに小さくなることが知られてい る[52J。 この損失はフィラメント径の3乗に比例するので、 フィラメントの縮径 化は小磁界振幅での交流損失低減に非常に有効である。 さらに最近のフィラメン ト径がO. 1μm以下の線材ではこの低損失領域が1 T近くまで向上しており[53J、

フィラメント径の減少により、 さらに高磁界振幅での低損失化も期待されるQ し かしながら一方ではフィラメント径の縮径化は超伝導の占積率入の低下を引き起 こし、 また次項で述べる近接効果の影響による超伝導特性劣化の原因にもなるの で、 その縮径化には限界値が存在する。 (4 )の超伝導体の占積率λを増加させ ることに関しでも(1 )と同様に近接効果の問題があり、 これも大幅な改善は不

可能であることがわかる。

次項では近接効果から要請されるフィラメント径とフィラメント間隔の限界値 について述べる。

1. 2. 2 極細多芯線の近接効果

極細多芯超伝導線における近接効果による問題はフィラメントの縮径化やフィ ラメント間隔の減少を方針とした交流線材の開発に伴いクローズアップされてき た。 de Gennesら[54Jによれば超伝導体と常伝導体の界面では超伝導電子の常伝導 部への渉みだしが起きており、 界面から常伝導部へ距離xの位置に渉みだした超 伝導電子密度の存在確率は次式で与えられる。

(26)

p (x)α exp ( - x / ç N) (1-18)

ここでç Nは常伝導体のコヒーレンス長で不純物を含まない場合(clean limit) では、

ç N=子I VF/ 2πkBT (1-19)

となる。 また合金などの不純物の多い常伝導体の場合(dirty limit)では、

ç N = (朽VF Q N/ 8πkBT) 1/2

α p -1/2 (1-20)

である。 ここで料、 VF、 Q N 、 kB、 T、 はそれぞれプランク定数、 フェルミ速度、

電子の平均自由行程、 ボルツマン定数、 絶対温度である。 例えば純粋なCuのç Nは 式(1-19)により、 VF=1. 17X106m/secとして、 4.2Kではç N = O. 34μmである[5 5J。 また合金であるCu-lOwt制iではçN = 0.029μm程度である[56J。 従ってフィ ラメント径やフィラメント間隔がこの程度の大きさになると、 フィラメントやマ トリクスの超伝導特性に近接効果の影響が出てくることが予想される。

その一つは履歴損失を低減させる為にフィラメントをこの程度まで細めると、

バルク超伝導体では無視することができた超伝導電子密度(order parameter)の減 少が原因で、 TcやB c2などの超伝導特性の劣化が顕著になる現象である。 この 現 象は実験的、 及び理論的にHlasnikら[38J、 Yasohamaら[57J、 及び、Takacsら[58Jに

よって明らかにされた。 これらによれば、 df<16ç程度でバルク値からの 低下が 始まる。 4.2KにおけるNbTiの5乞5nmであるので、 この結果からフィラメント径

(27)

として約0.08μm程度が縮径化の限界値になることが判る。

一方、 フィラメントの縮径化に伴う超伝導体占積率えの減少を補うためには、

フィラメント間隔を可能な限り小さくすることが望ましい。 しかしながらフィラ メント間隔dNを2 ç Nに近づけてくると、 履歴損失が増大する現象が観測される [59"'61]。 これは近接効果によりフィラメントの周囲のマトリクスが弱い超伝導体 となり、 フィラメントバンドル内に大回りの遮蔽電流が流れてしまうことが原因 である。 HaradaらはCarrらにより明らかにされたIn situ Nb3Sn多芯線材の近接効

果による履歴損失のツイストピッチ依存性[62Jの解析手法を適用し、 Cuマトリク スの多芯線材の近接効果による過剰磁化、 l1 Mpを履歴損失のツイストピッチ依存 性から分離して次式を得た[63J。

2

l1Mp� 一一一 μoλmÀpJcp(B)Lp

だ2

(1-21)

ここでλm、 λpはそれぞれ線材に占める多芯線領域の体積率と多芯線領域に占め るマトリクスの体積率である。 またJcp(B)はフィラメントに対して垂直方向に流 れる近接効果による近接電流密度 である。 上式よりその過剰磁化はツイストピッ チLpと近接電流密度Jcpに比例することが判るロ 通常、 JcpはフィラメントのJ cより2�3桁低い値 である。 しかしながら電流ループが大きい為にそれによる磁 化は無視することは できない。

J cpの磁場依存性はピンカのスケーリング則で表す ことが可能 で、

Jcp (B) =JcpO (B/Bc2p) -r [1- (B/Bc2p) ] 6 (1-22)

の依存性をとる。 Cuマトリクスの場合はr � 1. 4、 3と1.4 である[63J。

(28)

ここでBc2pは近接効果によるマトリクスの上部臨界 磁界で以下の式で表すことが できる[64J。

Bc2p= Bc2N exp (- d N/ ç N) (1-23)

B c2NはOKでのマトリクスの上部臨界磁界で Cuマトリクスの場合、 実験的に9T程 度の値をとることが知られている[65J。 さらにO磁界での近接電流密度J cpOは、

最大ジョセフソン電流密度であることが明らかにされ、

C

J cpO = (1-24)

ç N cosh2 (dN/2 ç N)

で表せる[63J。 ここで係数c �O. 5である。 これらか ら 近接効果による磁化の増大 を防止するにはLpを小さくすること、 またdNを大きくç Nを小さくすることが必

要である。

超伝導電子の惨みだし距離ç Nを小さくするためにはマトリクスを高抵抗化する 不純物を添加する方法と、 磁性不純物を添加する方法がある。 マトリクスを高抵 抗化する元素として一般的には非磁性で加工性を損なわないN iが用いられ、 また 磁性元素としては磁気モーメント大きいhが用いられている。 CuへのNi、 門nの添 加量と� Nとの関係、はCollingsによって調べられており[56J、 N i 添加の場合はcを Niの重量%として以下の関係式で表せる。

� N = 8 . 1 x 1 0 -8/ Ý c (1-25)

一方、 ト1n添加の場合はNiの添加量の約30分のlで同程度の効果があることが知られ

(29)

ているが、 hの添加はマトリクスの履歴損失を増加させるので通常は1 wt%程度以 下に抑える必要がある[53J。

次に現状の交流用線材の設計に関してdNがどの程度まで小さくできるかを検討 してみる。 CuNiマトリクスにおけるJcpの詳細な研究はまだなされていないが、

ここではそれがCuマトリクスと同様の磁界依存性を持つものと仮定して議論を進 める。 典型的な高性能交流線材としてフィラメント径O. 1μmのCu-30wt%Niをマト リクスとした線材を検討する。 その線材の諸元を表1-2に示す。

式(1-21)---式(1-25)を用いて、 各磁界における計算されたJcpとdNの関係を図

1-3に示す。 dNを減少させるに従いJcpは指数関数的に増加する。 またその磁界 依存性が非常に大きいことがわかる。 従来の設計基準とされているフィラメント 間隔dN = 2 ç = 0.034μmでは、 0.5Tの磁界においても2X107A/m2のJcpが流れ ており、 近接効果による磁化の増大が起きていることがわかる。

dN の限界値の設計基準として、 例えば0.1Tにおける近接効果による過剰磁化

がフィラメントの磁化のl割まで存在することを許容範囲と考えてみる。 その時 の交流用線材は大振幅条件となる磁界振幅で使用するものとすると、 フィラメン トによる磁化の幅L1M fは、

4

L1 Mf = 一一一 μoλJcdf

である。

(1-26)

図1-4は0.1Tにおけるフィラメントによる磁化の幅L1 Mfと近接効果による磁化

の幅L1Mpと の大きさを比較したものである。 これからL1Mp/L1Mf乞O. 1となる dNは約72nmとなることが判る。 この値は4.25 Nに相当する。 またこの値は経験 的に実験で得られている値、 8 Nとほぼ一致している[53J0 Mnをさらに添加すれ

(30)

表1-2 Cu-30wt%Niマトリクスを用いた高性能交流用NbTi線材の諸元

線径、 D

フィラメント径、 df

スぺーシング、 dN 占積率、

O. 1 5 mm O. 1μm

入=入m C 1 -λp) 入m=O. 8

π

入p= 1

,d f 2v3 df+dN

臨界電流密度JcCO. IT) 33500A/mm2 ç N C Cu -3 0 w t % N i ) 0 . 0 1 7μm

ツイストピッチ、 Lp 1. 0mm

(31)

ム ム ム 口 口

ム ム一 一口

「ト卜F

0.1

(主\〈もこcoつ

I i

40 50

20 30

1

10

0.0001

0 70 80

図1-3 表1-2vこ示された典型的な高性能交流用線材のJ cpとdNの外部磁界依存性。

従来の設計基準であるdN = 2 N = 0.034μmでは0.5Tでも2X107A/mm2のJ cpが 》 マトリクスに流れている。 0: 0.1 T、 ム: O. 2T、 口: O. 5T

60

dN(nm)

(32)

0 0

0 0

0

100

10

ム ぬ ム) Oム ム

ム ム

A …ム

ム ム

(ト ε

)三 万

0.1

0.01

40 50 20 30

0.001 10

0 80

図1-4 表1-2に示された典型的な高性能交流用線材の0.1 Tにおけるフィラメント による磁化L]Mfと近接電流による磁化L]MpのdN依存性。 0:近接効果による磁 化、 ム:フィラメントによる磁化。

60 70

dN(nm)

(33)

ばdNをさらに減少させることが期待されるが、 門nを添加した際の超伝導化したマ

トリクスの挙動が不明であるのでここでの検討は行わない。 しかしながら製作過 程による実際のフィラメントの歪みを考慮すれば、 設計時のフィラメント間隔と してO. 1μm程度が妥当であると言えよう。 またこれが現状の交流線材の最小設計 フィラメント間隔である。

以上の考察により、 比較指数ç cをさらに低下させる為に残された手段はJcを 増加させることであると理解される。 またこれは後述する線材の大容量化等の導 体化要素技術にも繋がることである。

1. 2. 3 交流用線材の安定性について

交流用線材の安定性に関しては、 交流損失低減化の要請からDCおよびパルス用 線材に用いられるような完全安定化[66,67Jを目的とした大量の安定化材を線材に 付加することはできない。 従って安定化材の付加量は、 クエンチ時の温度上昇を

許容温度以下にする為に必要最低限の熱容量を確保する程度に限られる。 その結 果、 定常的な安定性は望めず、 交流損失や局所的な擾乱によるエネルギーを線材 のエンタルビーの増分および液体ヘリウムへの熱伝達によって外部に放出する過 渡安定性の手法[27Jによる設計が基本となる。 この場合、 交流用線材の運転電流 を臨界電流より低下させて使用する、 いわゆる臨界電流マージン安定化の理論に よる安定化手法が用いられる。 この際に局所的な擾乱の大きさに対する安定性の 裕度、 すなわちクエンチマージンがどの程度大きいかで線材の安定性評価がなさ れる[68J。 ここでは簡単な議論の為、 交流一周期で持続する過渡的な擾乱が線材 全体に一様に加わった場合を考える。 この際のO次元熱平衡方程式は以下の式で表 される。

Ti

QdO=S Cp(T)dT-Pt+H Tb

(1-27)

(34)

ここでQ dOは擾乱の大きさ、 すなわちクエンチマージンであり、 Cp (T)、 Pt、 H はそれぞれ線材の熱容量、 一周期当たりの交流損失、 液体ヘリウムによる冷却量 である。 またTíは分流開始温度で、 臨界電流の温度依存性を直線近似できると仮 定すると、

T i = ( T c - T b) ( 1 - 1 t/ 1 c) + T b (1-28)

と表せる。 ここでTbは線材初期冷却温度、 Tcは臨界温度、 1 tは運転電流、 1 c は臨界電流である。 大雑把な仮定として線材によりCp (T)、 Hがあまり変化しな いとすると、 これらの式からクエンチマージンQ dOを増加させるには交流損失を 低下させること、 及びTiを増加させることが必要なことがわかる。 従って、 Tc の大きい超伝導材料が望まれる。 この点でNb3SnはNbTiと比較してTcが大きいの で温度上昇による臨界電流密度の低下の割合が少なく、 擾乱に対して強いことが 利点となる。 例えば交流用線材のNbTiのTcを9K、 Nb3SnのTcを17 Kとし、 運転 電流を臨界電流の70%とした場合、 Tiはそれぞれ5.64 、 8.04となる。 従って交流 損失を同程度におさえることが可能であれば、 Nb3Snのほう がクエンチマージンが 大きいと言える。 このようなNb3Snの特性を活かすためには低損失化された交流用 Nb3Sn線材の開発が望まれている。

一方、 局所的な擾乱に対しては安定化CuのRRRをアニールにより上昇させること も必要である。 これにより熱伝導率が向上し、 線材長手方向への熱の拡散を促進 させて安定性の向上に結びつくからである。 また超伝導特性に関しては、 フィラ メントの縮径化に伴うTcの低下を最小限に抑えること、 さらには温度上昇に伴う

Jc劣化の度合いを少なくするようなピンニングセンターの導入も必要である。

以上、 交流用超伝導線材に要請される線材の具体的な諸特性を表1-3にまとめて 示す。

(35)

表1-3 交流用超伝導線 材に要請される諸特性

主項目 要請される特性

( 1 )高電流密度化 高J c

(2)低損失化

(3 )高安定化

(4)その他

d Nの低減

d fの減少

マトリクスρの増加

Lpの減少

安定化Cu

J cの増加 Tcの増加 大容量化

機械特性の増加 低コスト

耐久性 高電圧化

現状 ・ 課題

有効なピンニングセンターの導

近接効果によりO. 1μm程度 が限界

近接効果によりO. 1μm 程度が限界

加工性からCu-30wt%Ni以上の 高抵抗化は困難(ρ=3X10-7Qm)

機械強度、 J c劣化から D=O. lmmの8D (0. 8mm)が限界

交流損失低減化から増量は困難 RRRの改善

有効なピンニングセンター導入 高Tc材料の交流用化検討 高J c化、 撚線化

補強材の検討

絶縁材料の検討

(36)

1. 3 現状の交流用超伝導線材の特性とその課題

ここでは現状の交流用超伝導線材である交流用NbTi線材の特性とその問題点に ついて指摘する。 また、 もう一つの実用線材である交流用Nb3Sn�;泉材の開発状況お よびその特性、 さらにはその開発課題について明らかにする。

1. 3. 1 NbT i交流用線材の現状とその課題

既に述べたように、 交流用超伝導線材に要求されている重要課題である低損失 化と高電流密度化のうち低損失化に関しては、 フィラメント径の縮径化、 マトリ クスの高抵抗化及びツイストピッチの低減など線材の複合加工技術の向上により、

素線レベルにおいては低損失化が進み、 またそのレベルはほぼ限界まで向上して いると考えられる。 しかしながら高電流密度化に関しては、 現状での線材の臨界 電流密度は不十分でありその十分な設計指針が得られているとはいえない。 線材 の臨界電流密度λJcを向上させるためには、 超伝導体の体積率入を増加させる方 法と、 超伝導体の臨界電流密度Jcを増加させる方法がある。 超伝導体の体積率を 増加させるためには、 マトリクス内部にフィラメントを可能な限り密に配置する

必要がある。 しかしながら前項で議論したように近接効果によるフィラメント同 士の電磁気的結合を避けるためには、 ある一定のフィラメント間隔を保つ必要が ある。 表ト4に主な研究機関で実施された各種マトリクスによる近接限界距離をま とめて示す。

近接限界距離は製作条件に伴うフィラメント形状の歪みの度合い、 及び測定条

件(磁界、 線材の形状等〉により異なる為、 かなりばらつきがあるがCu-10%Niマ トリクスではO. 2μm---0.07μm、 Cu-30wt%NiではO.11μm---0.06μmとなってい る。 また磁性元素である門nを添加した場合はその距離をさらに小さくすることが 可能である。 しかしながら近接限界距離には下限値があり、 製法の違いによるフ

(37)

表1-4 各研究機関で実施された各種マトリクスによる近接限界距離

マトリクス 近接効果限界距離 測定条件 ・ 文献 (μm)

Cu-10おNi O. 13 Bc1以下での履歴損失測定[80J

0.09 熱処理有り材、 向上[80J

O. 18 0.9mTで、磁化測定[82J

0.2 I O. 5Tの履歴損失増大から測定[53J

0.07 :t0.5Tの履歴損失増大から測定[81J

Cu-10先Ni-0.9お門n 0.072 :t O. 5Tの履歴損失増大から測定[53J

Cu-30児Ni 0.06 :t0.5Tの履歴損失増大から測定[81J

O. 11 0.9mTで磁化測定[82J

Cu-30児Ni-0.9児Mn 0.052 :t0.5Tの履歴損失増大から測定[53J

Cu-30先Ni-1.34児門n 0.048 :t0.5Tの履歴損失増大から測定[53J

(38)

イラメントの歪み等も考慮すると、 前項で考察した様に設計フィラメント間隔はO.

1μm程度が妥当であると言える。 従って、 線材の臨界電流密度を増加させるには Jcを向上させることが必要不可欠となる。

直流及びパルス用NbTi極細多芯線では、 主なピンニングセンターは時効熱処理 によって生成されるa-Tiを伸線加工によりリボン状に引き延ばしたものである[6 9, 70J。 上記線材においては冶金学的な手法に基づき、 a-Tiの間隔、 形状をナノメ ートルスケールで制御して、 高Jc化が図られている[71J。 一方、 交流用線材はフ

ィラメント径が細いためにその周囲にあるNb拡散バリアも非常に薄い。 その為、

時効熱処理を行うとNbTiフィラメントとマトリクス であるCu合金との間で界面反 応が起こり、 CUxTiv等の金属問化合物が生成する[72,73J。 この化合物は硬く延性 がないために伸線加工によって破壊され、 フィラメントを長手方向に不均一にす るソー セージング現象や、 フィラメント断線等のダメージをフィラメントに与え る。 従って、 通常の交流用線材製作においては時効熱処理を行うことができず、

主なピンニングセンターとして存在するのは強加工によってできる転位とS-N境界 相となる。

Hlasnikら[38J、 立石ら[39JはフィラメントをO. 1μm以下に細め、 積極的にS­

N境界相を ピンニングセンターとして取り込み、 低磁界においてJcの増大を確認 した。 しかし、 フィラメント間隔も同様なサイズのため、 近楼効果及びフィラメ ントブリッジングにより有効フィラメント径は一次スタックのレベルにまで増大 し、 交流用としては使用不可能となっている。

一方、 最近開発されている交流用線材においても、 フィラメント径の縮径化に 伴う低磁界でのJcの増加が観測されている[18,53,74J。 図1-5は近接効果による フィラメント間結合が無視できると考えられる交流用線材のJcとフィラメント径 の関係を示したものである。 低磁界においてJcはd fに反比例した関係、が得られ ている。 これらをもとにHlasnikら[75Jは、 S-N境界相によるピン力がJcに与える

(39)

… ム

… ム … ・ A- .・・以E 一 … ム ・ ム β

l「「トl「E「l「lLハU ハU ハu nu ハu nu ハU にJV

20,000

2,000 k ...回 目 ム

\

" 0 0

1,000 十 : 、 円 。

t キ

ト 企 "

....

500ト ヘ\ 企

\

\

"'.J

(NEE\〈)0「J

0.2 0.3 0.5 200 0.1

0.05

df(um)

図1-5 近接効果の影響が無視できる各種交流用線材のJ cとd fの関係[18,53 74J 0 J cがフィラメント径dfに反比例する傾向が見られる0 ・: O.5T、 ム: 1 T、

・: 2T、 0: 3T、 企: 5T

(40)

影響を、 JcC<:df-1exp (-B/Bo)として線材の最適設計を試みている。 しか しながらそのピンカの振る舞いは、 ピンニングセンターであるS-N境界相の間隔、

すなわちフィラメント径で決定されるために設計に対しては自由度が なく、 また その磁界依存性のため1 T以上の高磁界でJcは急激に低下する。 さらには既に述 べたようにフィラメントの縮径化による超伝導体の体積率えの減少、 Tc及びBc 2など超伝導特性の劣化を考えると、 フィラメントの縮径化によるJc向上にも限 界があることは明らかである。 従ってフィラメント内部に新たなピンニングセン

ターを導入し、 低磁界のみならず高磁界領域においても高Jcイヒを達成することが、

各種超伝導交流機器用の交流用線材として強く要請されている。

1. 3. 2 Nb 3Sn交流用線材の現状とその課題

Nb3Sn線材はNbTi線材と比較して超伝導特性に優れている。 そのTc、 Bc2は典 型的なものでそれぞれ約18 K、 22Tであり、 これらはNbTiより2倍ほど大きい値 である。 これにより同一条件で使用する場合ピン力が大き く、 従って臨界電流密 度が大きい。 しかしながら製作工程が長いのでそのコストはNbTiより割高であり、

また化合物であるために超伝導特性が歪みに敏感でハンドリングがしにくく、 W i

nd & React方式で使用されることが多い。 その場合は熱処理の際のサイズ等の問題

で適用範囲に制約があり、 一般的にはNbTiでは達成でき ない高磁界用マグネット 線材として使用されている。

一方、 Nb3Snの交流用線材としての適用を考えた場合、 NbTiで使用でき ない高温 度、 高磁場で使用可能である他に、 大き な利点として線材の温度上昇がJcに与え る影響が少ないこと、 すなわち温度マージン(クエンチマージン〉が大きいこと が挙げられる。 Nb3Snの場合、 JcはNbTiと比較して大きいので、 交流応用ヘ向け ての大きな課題はその低交流損失化にある。 特に履歴損失の低減が重要課題とな る。 その為にはNbTi線材と同様にフィラメントのサブミクロン化を達成する必要

(41)

がある。 Nb3Sn線材の交流損失の 適度な低減化がなされ れば、 上述した利点を有効 に活用して超伝導電力機器等の交流用線材として使用することが十分に考えられ、

さらには新しい交流応用の市場を開拓することも可能である。

交流用Nb3Sn線材の開発研究はNbTiと比較して少ないが、 1986年頃からいくつか の研究機関で開始されている。 Nb3Sn線材の交流応用を最初に検討したのは日大の グループである[26.76J。 彼らはフィラメントのサブミクロン化に有利な外部拡散 法を用い、 比較指数ç c < 1となる線材設計を行い、 設計フィラメント径O. 53μm の交流用Nb3Sn線材の製作を試みた。 そして3本撚線で製作した小型マグネットの

50H zの交流通電に初めて成功し、 Nb3Snの交流応用への可能性を示した。 しかし ながら実際のフィラメントはかなり変形し、 フィラメントブリッジングや近接効

果の影響でその有効フィラメント径は3μm程度と報告されている。 岸田らは外部 拡散法と同様にフィラメントのサブミクロン化が可能な内部拡散法を用いてフイ ラメント径0.4μmの線材を製作し、 さらにlkA級の2 {欠撚線ケーブルを使用し た小型交流マグネットを試作してその特性を調査している[77J。 しかしながら線 材の履歴損失は設計フィラメント径とJcから計算した値の5倍を示し、 またケー ブル化したときの60H zの交流損失は素線問結合損失分の増加もあり、 :t 0.6 Tで 600kW/m3と大きい値となっている。 さらにその交流マグネットのACクエンチ電流 は、 ロードライン上で臨界電流の半分以下であった。 この原因としては交流損失 による線材の温度上昇が考えられている。 このようにNb3Sn線材の交流応用はその 可能性は検討されているが交流損失がまだ大きく、 NbTiのような実用レベルには 達していないのが現状である。 一方、 その製作方法に関しては現在のところどの 製作方法が交流用に最も適しているかの検討は行われていない。 内部拡散法[7 7J、

外部拡散法[26Jはフィラメントを比較的容易にサブミクロン化できることから、

交流用線材として初めに検討された製作方法である。 しかしながらフィラメント が歪み易いこと、 また内部拡散法はSnのコアが必要である為にフィラメント占積

(42)

率λが小さくなること、 及び外部拡散法はSnメッキなどの後工程が必要である等 の課題がある。 一方、 粉末法[78JやIn situ法[79Jは出発材料がミクロンオーダ ーであるためにフィラメントの細線化は容易であるが、 元来連続したフィラメン ト状ではなくブリッジングによりフィラメント群が一体化したバンドル型フィラ メントを形成する。 従って、 ツイストピッチの低減やマトリクスに門n等の磁性不 純物を添加することにより、 その有効フィラメント径を小さくさせることが可能 であるが[62J、 現状ではサブミクロン化には至っていない。 そこで比較的容易に 製作が行われ、 え Jcが高く、 直流用として現在最も実績のあるブロンズ法による 交流線材の製作方法の検討が必要である。

ブロンズ法によりサブミクロンサイズのフィラメントを製作するためには、イ申 線工程中のブロンズ焼鈍熱処理過程においてブロンズ中のSnのNbコアへの拡散を 制御し、 化合物の生成を抑制することが必要である。イ申線工程中の化合物生成は 交流用NbTi線材におけるCuTi等の化合物と同様にフィラメントにダメージを及ぼ すからである。 さらにはブリッジングや近接効果によるフィラメント問結合を防 止するための対策も必要である。 従って、 従来のブロンズ法を改良した交流用線 材製作に適した新しい製法の開発が望まれている。

(43)

1. 4. 本研究の目的と本論文の概要

以上で述べたように交流用機器の超伝導化のためにはさらなる高性能な交流用 超伝導線材の開発が要請されている。 すなわち交流用NbTi線材においては高臨界 電流密度化が、 また交流用Nb3Sn線材においては低交流損失化が最重要課題である。

これらの交流用超伝導線材の課題解決をテーマとする本研究の研究目的は具体 的に次のようなものである。 交流用NbTi線材の高臨界電流密度化に関してはフィ ラメント内部に人工的にピンニングセンターを導入した新しい方法による交流用 超伝導線材を開発し、 さらにピンニング理論に基づいた人工ピンニングセンター による臨界電流密度の設計方法の確立を行うロ これにより従来交流線材では不可 能であったレベルの高Jc化が達成され、 またJcの磁界依存性の設計も可能とな る。 さらに実用化へのステップとして、 開発した人工ピン型交流用NbTi線材を使 用したlOOkVA級の高磁界交流マグネットを設計 ・ 製作する。 これにより人工ピン ニングセンターによるJc設計の妥当性、 および高Jc線材を用いた交流マグネッ トの有効性の検証がなされる。

一方、 交流用Nb3Sn線材における低交流損失化に関してはCu合金ノくリアを用いた ブロンズ法を提案し、 サブミクロンサイズのフィラメントを有する交流用Nb3Sn線 材を製作し、 大幅な履歴損失低減化の達成を図る。 また近接効果を抑制するため にバリア材にSiとhによる元素添加を行い、 近接効果の無いフィラメント間隔の 減少を目指す。 また小型の交流マグネットを製作して交流 通電特性を調査し、 交 流応用の可能性を探る。

以上の目的に対して研究を行った結果をまとめた本論文の概要は以下の通りで ある。

2章では先ず従来の直流用NbTi線材のピンニングセンターである常伝導析出物 のピンニング機構、 核相互作用により人工ピンニングセンター導入の基本設計を

参照

関連したドキュメント

な同定は困難である。そのため、 Ba3d52と 01S準 位のエネルギー差 を求める方法を導入 してピーク同定 を行 った。その結果、各々の高エネルギー側の ピークは

銅酸化物高温超伝導体の超伝導電子は、 ある方向に節を持つ d 波(注 4)として振る舞 うことが知られています。 これは、

4. Bi-2223線材の接続

ピン止め点を導入することにより、より高いJcを得る研

打重ね時間の違いによる中性化試験の結果を図 -3 に示す.断面における中性化深さは打重ね時間の違

図1.実験のセットアップ 素子に加える外部平行磁 界は3対の円形コイル[ヘルムホルツコイル]で生成する .

REBCO線材(RE:希土類)は、高温度、高磁界で 高い臨界電流密度が得られることから超伝導電 力機器への利用が有望視されており、実用化に向

のために臨界電流密度特性の劣化が著しかった。従って、低温低磁界では超伝導層の薄い線材が応