腸内フローラ
皆さんは「腸活」していますか?
腸内細菌を整えましょう
皆さんは腸内フローラという言葉を聞いたことはありますか?
人間の腸内にはたくさんの菌が住み着いており、その種類は数百種類、そ して数は数百兆個と言われています。その重さはすべて合わせると1~2 kgになるそうです。
腸の中を顕微鏡で見ると、腸内細菌が群がっている様子がお花畑(Fl ora)のように見えることから、腸内フローラと呼ばれています。
腸内細菌は大きく3種類に分けられます。イメージ図と共にそれぞれの 特徴を紹介します。
<善玉菌>
よく知られているものとしてビフィズス菌、乳酸菌が挙げられます。
①消化吸収の補助、②ビタミンの合成、③免疫機能の刺激、④外から侵入 した菌の増殖防止、⑤腸のエネルギー(乳酸や酢酸)を合成、⑥発がん 性物質などの毒性軽減など、体に有益な働きをします。
2019年 秋号
BOHSEI PHARMACY No.251
<悪玉菌>
体に悪い働きをします。ウェルシュ菌、ブドウ球菌などが挙げられ、細菌 毒素や発がん物質など有害物質を作り出します。脂質や動物性たんぱく質 を好み、それら中心の食生活になると悪玉菌も増えてしまい、便秘や下痢 などお腹の調子が悪くなります。
<日和見(ひよりみ)菌>
善玉菌にも悪玉菌にも属さず、善玉菌、悪玉菌の優勢な方に味方します。
バクテロイデス、大腸菌(無毒株)などが挙げられます。
<腸内フローラの理想のバランス>
腸内フローラはそれぞれの菌がバランスをとりながら生息しており、理 想的なバランスは善玉菌2割、悪玉菌1割、日和見菌7割と言われていま す。
このバランスは崩れやすく、悪玉菌が優勢になることで悪玉菌が作り出 す有害物質が増え、便秘や下痢、アレルギーなどの症状を引き起こすこと があり、バランスが崩れる要因として以下の4点が挙げられます。
① 食事:肉類中心の食生活で、それを好む悪玉菌が増えやすくなります
② 加齢:加齢とともに善玉菌のビフィズス菌が減少し、ウェルシュ菌など の悪玉菌が増加していくと言われています。
③ 抗生物質:抗生物質は病原菌のみでなく、腸内細菌にも作用し、腸内フ ローラのバランスを崩してしまう事があります。
④ ストレス:腸には消化管の機能を調節する神経系があり、脳と密接に関 係しています。ストレスにより自律神経が乱れると腸内環境が乱れて しまいます。
そのため、腸内フローラを整える「腸活」を普段から心がけておくこと が大切です。
2 : 1 : 7
プロバイオティクスとプレバイオティクス
脳腸相関
腸活をする上で重要なのは、善玉菌を増やす食事をすることです。
善玉菌を含むものを「プロバイオティクス」、善玉菌のエサとなるものを
「プレバイオティクス」、その両方を合わせて摂取することを「シンバイ オティクス」といいます。
プロバイオティクスでは、ヨーグルト、ぬか漬け、納豆、キムチ、みそ、
チーズなどの発酵食品が例として挙げられます。これらには乳酸菌やビフ ィズス菌や麹菌、酵母菌などの善玉菌が含まれており、継続的に摂取する ことが効果的と言われています。また、サプリメントや乳酸菌入りのチョ コレート等でも善玉菌を摂取することができます。
プレバイオティクスでは、食物繊維、オリゴ糖が例として挙げられます。
食物繊維には水に溶ける「水溶性」と水に溶けない「不溶性」があり、ど ちらも便秘の改善に効果がありますが、善玉菌を増やすのに特に効果的な のは「水溶性」の食物繊維です。ゴボウや人参、オクラ、ブロッコリー、
ほうれん草、里芋などの野菜類、海藻類、きのこ類、こんにゃくに含まれ ます。オリゴ糖は玉ねぎ、ごぼう、ねぎ、アスパラガスなどの野菜類、果 物ではバナナ、豆類では大豆に多くに含まれます。秋に旬を迎える食材も あるので、食卓に並べてみては
いかがでしょうか?
先ほども脳と腸は密接に関係しているとお伝えしましたが、その関係の ことを「脳腸相関」といいます。
例えば、脳と腸の両方で分泌される神経伝達物質に「セロトニン」があ ります。セロトニンは脳では気分を安定させたり、睡眠にも関わっていま す。腸を動かす指令を出す際にも使われます。
ストレス等が原因で腸の動きが悪くなると、このとき腸の神経はセロト ニンを分泌し、腸の動きを良くするよう働きますが、それでも腸の動きが 改善しないと、セロトニンを分泌し続けます。その結果、腸ではセロトニ ンが過剰になりますが、逆に脳では不足気味になってしまい、不安になっ たりイライラしやすくなると言われています。
このような脳と腸の関係が研究されており、「脳と腸と腸内細菌」と様々 な疾患との関係についても日々研究が進んでいます。
~ 材料(4 人分) ~
絹ごし豆腐 2丁(600g) えのきたけ 2袋(400g)
長ねぎ・白い部分 1/2本 長ねぎ・青い部分 適量
a:水 400cc a:しょうゆ 大さじ 1 と 1/2
a:みりん 大さじ 2 a:酒 大さじ 1
a:砂糖 小さじ 1 a:和風顆粒だし 小さじ 1
b:片栗粉 大さじ 1 b:水 大さじ 1
( 望星築地薬局 管理栄養士 横田安美 )
~ 1人あたり ~
エネルギー154kcal たんぱく質 11.0g 脂質 4.7g 塩分 1.3g ビタミンB10.4mg カリウム 619mg 食物繊維 4.7g
ハウス栽培により通年出回っていますが、天然ものの旬は 10 月~11 月にかけて。淡 泊な味わいで、様々な料理に使いやすいのが特徴です。
えのきたけは、きのこ類の中でもビタミン B1 含有量がトップクラス。ビタミン B1 は、
糖質の代謝を促進させ、疲労回復や活力アップに効果的です。他にも、脂質の代謝を促す ビタミン B2、余分なナトリウムを排泄し血圧を下げるカリウム、加えて亜鉛、鉄などを豊 富に含んでおり、不足しやすいミネラルの補給に最適な食材です。また、便秘予防に効果 のある食物繊維も摂ることができます。
ビタミン B 群やカリウムは水溶性の為、スープなどゆで汁ごと摂取できるレシピがお勧 めです。茹でる場合はサッとくぐらせる程度にしましょう。水洗いは食材を切る前に行う ことで、栄養素の損失を抑えることができます。
また、加熱しすぎは歯触りが悪くなる原因になります。火は通りやすいので、他の食材 を炒めたり煮詰めたりした後、仕上げに加えるのがおすすめです。
ビタミン B1はねぎやニンニクなどに含まれるアリシンと一緒に摂ると吸収率が高まり ます。
◎栄養士からの一言
は今が旬
~ 作り方 ~
1.豆腐と長ねぎ(白)は食べやすい大きさに、えのきたけは石づきを切り落としてから3等分 にする。
2.鍋に豆腐と豆腐が浸るくらいの水(分量外)を入れ温めておく。
3.別の鍋に a を入れ、煮立ったら、えのきたけと長ねぎ(白)を加える。
4.えのきたけと長ねぎ(白)に火が通ったら、b をあわせて作った水溶き片栗粉を加え、とろ みをつけてあんを作る。
5.器に温めた豆腐とあん、粗みじん切りにした長ねぎ(青)をのせたら出来上がり。
豆腐のえのきあんかけ
お好みでショウガ やラー油、柚子胡 椒などを加えても 美味しくお召し上 が り い た だ け ま す。
~望星薬局入社2年目の
フレッシュな薬剤師~
望星薬局では毎年、薬学部を卒業した新人薬剤師を新たな仲間として採 用しています。
新人薬剤師は、様々な処方に触れられるよう総合病院に近い比較的大き な店舗に配属され、薬剤師としての経験を積んでいきます。今回は伊勢原 市に所在する望星薬局で勤務する薬剤師2年目の穗積利恵さんにお話を 伺いました。
Q. 伊勢原の望星薬局は、応需する処方箋の枚数も職員の数も望星薬局の 中で一番多い店舗ですが、一年半働いてみての感想をお聞かせください
「生涯勉強人になれ」
私が学生時代、恩師から頂いた言葉です。ようやくその意味を理解できた気 がします。
私の働く薬局は主に東海大学医学部附属病院の処方箋を応需しています。
応需する処方箋の薬の種類、来局される患者様の疾患や受診理由は様々で、幅 広い知識が求められます。学生時代に身に付けた知識をベースに、毎週開催さ れる医師の講演会や薬の勉強会に参加し勉強に励む日々です。実際には患者様 から相談されたことがきっかけで学んだこともたくさんあります。
忙しい薬局ではありますが、患者様が抱えている不安や悩みを取り除くこと で、ホッとした表情を見せて下さることが私の活力となっています。
日々学ぶことは多く、毎日充実しています。
Q 現在、力を入れていることを教えて下さい
現在、力を入れていることは、抗がん剤を服用される患者様への電話サ ポートです。
薬局の窓口だけではなく、自宅で過ごす期間に薬局から患者様宅へ電話 をし、副作用はないか、心配事は無いか確認し、必要であれば医師へフィ ードバックすることもあります。病院と患者様の架け橋を担っています。
Q.今後の抱負がありましたら教えてください
「生涯勉強」をモットーに、専門薬剤師、認定薬剤師の取得を目指し、
プラスアルファを持った薬剤師になれるように頑張ります。
B OHSEI WORKER
B OHSEI WORKER
望星薬局 薬剤師 穗積 利恵
レストレスレッグス症候群
脚がむずむずする、脚を動かしたくて我慢できなくなるなど、脚の深部に何 とも言えない不快感があることはありませんか?
その症状が安静時に始まる、あるいは安静時にひどくなる、夕方から夜にかけ てあらわれたり、強くなったりするなどの傾向がある場合、もしかしたらレス トレスレッグス症候群かもしれません。
我が国の調査では、レストレスレッグス症候群の患者さんは人口の 2%~
4%で、200 万人以上いるとされていて、決してまれな病気ではありません。
患者数は女性が男性の 1.5 倍と言われています。
症状は、脚を動かさずにはいられない、虫が這っているような感じなど様々 に表現されます。夜間に症状を感じやすい傾向があり、なかなか寝付けず、い ったん眠っても脚の不快感で目が覚めてしまうことが多いなど睡眠障害(不眠 症)の原因になっていることもあります。
症状発現の背景には、様々な要因が知られるようになってきましたが、ベン ゾジアゼピン系薬剤など特定の薬剤の使用を中止した人、カフェインや中枢刺 激薬などの刺激物や特定の抗うつ薬を使用している人、鉄欠乏症・貧血がある 人、妊娠中の人、多発性硬化症やパーキンソン病などの神経疾患がある人で起 こりやすい傾向があります。
生活習慣の改善や薬物療法によりレストレスレッグス症候群を良くする効 果が期待されています。
生活習慣の改善には禁酒・禁煙、食生活の改善などが挙げられます。食生活の 改善には、症状を悪化させる可能性のあるカフェインを摂取しないようにする、
鉄欠乏症や貧血の対策としてビタミン C や鉄を含むビタミンやミネラルを摂 取することなどが挙げられます。
薬物療法では、もともとパーキンソン病の治療に使われていた薬や、てんかん に使われていた薬がレストレスレッグス症候群への効果が認められてきてお り、現在治療薬として用いられています。効果不十分な場合や不眠の症状が残 る場合は不安・神経症に用いられる薬を追加で使用されることもあります。
レストレスレッグス症候群が心配な人は睡眠の専門外来や精神科、心療内科、
内科などで検査や治療が受けられるので相談してみて下さい。
(望星代々木薬局 斎藤優美)
ドラッグニュースNo.251 2019 年 10 月 1 日発行 発行:株式会社 望星薬局/発行責任者:山口浩
住所:神奈川県伊勢原市桜台 2-1-28/℡0463-91-4193
(https://www.bohseipharmacy.co.jp)
※本誌に関するお問い合わせは広報室(喜多村)Tel:0463-71-9341