(1)4月の給食献立より
たけのこは、竹の新芽で、春が旬の食べ物です。とても成長が早く、生えてから
10日以内に食べないと竹になってしまうところから、竹の下に旬という字がつい
て「筍」という漢字になりました。香川県では、三豊市やまんのう町、琴平町がた
けのこの有名な産地です。たけのこごはんは、たけのこを入れた味付けごはんです。
給食では市販の水煮たけのこを使うことが多いのですが、この時期には各調理場で
前日から生のたけのこを洗って、皮つきのまま大きな釜でゆでて、あく抜きをした
ものを使うこともあります。鶏肉や油揚げやにんじんなどを入れて、おいしいたけ
のこごはんに炊きあげましょう。お家で、春の香りを味わってくださいね。
たけのこごはん(作り方)
① たけのこは、前日に皮付きのままゆで、そのまま冷やし、アクを取る。
② たけのこの皮をむく。
③ たけのこ、油揚げは短冊切り、にんじんはいちょう切りにする。
④ 鶏肉は小さく切り、酒をふっておく。
⑤ 昆布でだし汁をとっておく。
たけのこごはん(4人分)
精白米 2カップ
新たけのこ 140g
鶏肉 50g
酒 少々
油揚げ 1/3枚
にんじん 1/3本
むき枝豆
(グリーンピースでもよい) 20g
しょうゆ 小さじ1
塩 小さじ1/3
砂糖(上白) 小さじ2/3
酒 小さじ1
昆布(出し用) 適量
⑥ 米を洗い、分量のだし汁と調味料、材料を入れて炊飯す
る。
⑦ むき枝豆をゆでておき、炊きあがったごはんに入れて混
ぜ合わす。
・たけのこごはん
・牛乳
・きんぴら
・かきたま汁
◎たけのこのアク抜きについて
たけのこは皮付きのままよく水洗いし、外側の皮を
むいて、縦に切れ目を入れます。鍋にたけのこ、鷹の
爪、たっぷりの米のとぎ汁を入れて火にかけ、竹串を
さしてスッと火が通るまで(沸騰後、弱火で40~5
0分くらい)煮ます。蓋をして自然に冷めるまで1日
待ちます。取り出して皮をむき、保存してください。
レシピ提供:高松市栄養教諭・学校栄養職員研究会
レシピ提供:高松市栄養教諭・学校栄養職員研究会
(2)5月の給食献立より
今月の「さつまいものはちみつあえ」には、高松市でとれたはちみつが使われて
います。五色台の麓にある下笠居地区では、周辺に咲いているみかんやびわの花
からはちみつを集め、製品を作っています。はちみつは、そのおいしさから人間以外
の動物にも好まれていますが、ミツバチの助けを借りなければ食べることはできま
せん。ところが最近では、農薬などが原因で、ミツバチの数が減ってきていること
が問題になっています。私たちは、自然環境が保たれていて初めて豊かな食事を
することができるのです。自然について考えながら感謝して食べたいですね。
さつまいものはちみつあえ(作り方)
① さつまいもは、1~2cm角に切る。
② 油でからりと揚げる。
さつまいものはちみつあえ(4人分)
さつまいも
200g
食油 適量
はちみつ
大さじ1
砂糖(上白) 大さじ1
食酢 小さじ1/2
水 小さじ1
③ たれをわかす。
(たれの様子を見ながら、水分を調整する。)
④ 揚げたさつまいもに、たれをからめる。
・みそラーメン
・牛乳
・さつまいものはちみつあえ
・ミニトマト
レシピ提供:高松市栄養教諭・学校栄養職員研究会
レシピ提供:高松市栄養教諭・学校栄養職員研究会
「はちみつ」
はちみつは、ミツバチが花のみつを集めたものです。
その成分の約80%が糖分で、胃腸に負担をあまりか
けずに、すぐにエネルギー源になります。
高松市や坂出市などの五色台周辺でみつを集めて、
はちみつ作りが行われています。5月はみかんの花が
咲き、ミツバチが甘酸っぱいみかんのみつを集めます。
他に、レンゲやたくさんお花が混じった百花(ひゃっ
か)というはちみつもあります。
ミカン 山レンゲ 百花
(3)6月の給食献立より
「よくかんで食べなさい」と言われていますが、よくかむとはどういうことでし
ょうか。食べ物を一口、口の中に入れてみましょう。熱い、冷たい、かたい、やわ
らかい、大きい、小さいなど食べ物にはさまざまなちがいがあります。その食べ物
を上あごと下あごの歯でかむと、食べ物の様子が脳に伝わります。脳はそれを受け
て、「この食べ物はこのようにかみなさい」とあごを動かす筋肉に指令を出します。
よくかむために、やわらかいものばかりを食べるのではなく、小魚や根菜類・こん
ぶ・豆・種実類などのかたい食べ物を常日ごろから食べる習慣をつけましょう。
豚肉とごぼうの煮物(作り方)
① ごぼうは斜め切り、にんじんはいちょう切り、こんにゃくは短冊切り、さや
いんげんは2cmに切る。
② 鍋に油を熱し、豚肉を入れてよく炒める。
豚肉とごぼうの煮物(4人分)
豚肉 120g
ごぼう 1本
こんにゃく 1/2枚
にんじん 1/2本
さやいんげん 8本
油 小さじ1
しょうゆ 大さじ2
砂糖(中双) 小さじ2
清酒 小さじ1
みりん 大さじ1
でんぷん 小さじ1/2
水 適量
③ ごぼう、にんじん、こんにゃくを炒め、水・調味料を加
えて煮込む。
④ さやいんげんを入れ、水溶きでんぷんでとろみをつけて
仕上げる。
・麦ごはん
・牛乳
・豚肉とごぼうの煮物
・アーモンドあえ
・昆布の佃煮
歯ごたえのある食品「ごぼう」を使った主菜にもな
る料理です。バリエーションとして、しょうゆのかわ
りに赤みそを使って煮込んでもおいしいですよ。
レシピ提供:高松市栄養教諭・学校栄養職員研究会
(4)7月の給食献立より
冬に暖かく、雨や風が少ない小豆島の気候はそうめん作りに
適しています。小豆島では、手延べに欠かせない油として島特
産のごま油を使っています。そうめんをのばす際に、棒に巻き
付いてカールした部分が「ふし」です。ふしばかりを集めた物
をふしめんと言います。7 月と言えば七夕ですが、今月の給食
では、天の川に見立てたふしめん汁に、星形のかまぼこを入れ
て七夕のお祝いをしています。ご家庭でも手軽に使える食材で
すので、汁物などに入れてみてはいかがですか。
ふしめん汁(4人分)
ふしめん 20g
うずら卵 8個
かまぼこ 1/8本
にんじん 1/10本
たまねぎ 1/3個
ねぎ 少々
しょうゆ 小さじ1
食塩 小さじ1/2
だし昆布 5g
削り節(だし用) 大さじ1
水 550ml
夏野菜のあえもの(4人分)
グリーンアスパラガス 4本
きゅうり 1本
(缶)ホールコーン 30g
オクラ 4本
しょうゆ 大さじ1
酢 大さじ1/2
砂糖(上白) 大さじ1/2弱
サラダ油 大さじ1/2弱
・わかめごはん
・牛乳
・鮭の照り焼き
・夏野菜のあえもの
・ふしめん汁
・七夕ゼリー
レシピ提供:高松市栄養教諭・学校栄養職員研究会
そうめんを作る
際にできる「ふ
しめん」です。
ふしめん汁(作り方)
① うずら卵はゆでて皮をむく。かまぼこは薄切り、にんじんはせん切り、たまねぎは
3mmはばのスライス、ねぎは小口切りにする。
② 削り節と昆布で、だしをとる。
③ だし汁に、にんじん、たまねぎを入れて沸かし、煮えたらかまぼこ、うずら卵を加
えて調味する。
④ ふしめんを入れ、煮えたらねぎを入れて仕上げる。(※ふしめんを煮すぎないように。)
(5)9月の給食献立より
お月見は、旧暦の8月15日に月をながめて楽しむ行事です。この日の夜を「十
五夜」といい、月を「中秋の名月」、または十五夜には収穫されたばかりの里いもを
お供えすることから「いも名月」とよびます。今年は9月15日が十五夜で、この
日の給食を、お月見メニューにしています。
お月見は、月が見える所に祭壇を作り、だんごや里いも、
くりなどをお供えし、すすきをかざって、その年の豊作を
お祈りするものです。
9月15日の給食では、お月見の行事食として、
「里いもといかの煮物」、「だんご汁」、「月見ゼ
リー」がついています。美しい月が見えるといい
ですね。
里いもといかの煮物(材料:4人分)
いか 120g
里いも 300g
こんにゃく 1枚
人参 小1本
さやいんげん 4~5本
サラダ油 小さじ1
しょうゆ 大さじ2
砂糖(中双) 大さじ1
酒 大さじ1
だし汁 100㏄
里いもといかの煮物(作り方)
① いかは1cmの輪切りにする。里いもは一口大に切り、
サッとゆでて、ぬめりを取る。
② こんにゃくは手で一口大にちぎって、サッとゆでる。
さやいんげんは2cmくらいに切り、ゆでておく。
人参はいちょう切りにする。
③ 鍋に油を熱し、人参、こんにゃくを入れて炒める。
④ 次に、里いも、だし汁、調味料を加え、沸騰したら
いかを入れて煮込む。
⑤ ④が煮えたら、さやいんげんを入れて仕上げる。
・わかめごはん
・牛乳
・里いもといかの煮物
・だんご汁
・月見ゼリー
レシピ提供:高松市栄養教諭・学校栄養職員研究会
里いも
お月見の行事食
(6)10月の給食献立より
秋から冬にかけて、給食のサラダやあえ物には、水菜がよく登場します。水菜
は昔から京都で栽培され、関西を中心に食べられていましたが、平成になって全
国に広がり、今では香川県でも作られています。冬から春が旬で、寒くなるほど
葉が柔らかくなり、甘みや風味が増します。ビタミンAやビタミンC、カルシウ
ム、鉄分などの栄養素が含まれていて、アクやくせのないさわやかな味と、シャ
キシャキとした歯ざわりが特徴です。生のままでも、ゆでてもおいしく食べられ
ます。ご家庭でもぜひいろいろな料理に使い、水菜の食感を楽しんでください。
大根と水菜のサラダ(作り方)
① 水菜は3cm幅、大根は短冊切り、きゅうりはせん切りにする。きゅうりは
軽く塩もみしておく。
② ドレッシングを作る。
③ ①とコーンを混ぜ、ドレッシングで和える。
(給食では野菜を茹でて冷却し、ドレッシングで和えています。)
大根と水菜のサラダ(4人分)
大根 15cm幅
水菜 1/4束
きゅうり 1本
(缶)ホールコーン 20g
しょうゆ(こいくち)
小さじ1.5弱
酢 小さじ1.5強
砂糖 小さじ1強
サラダ油 小さじ1/2
ごま油 小さじ1/2
・麦ごはん
・牛乳
・鮭のきのこソースかけ
・大根と水菜のサラダ
・みそ汁
給食では、衛生管理上、あえ物やサラダに使う野菜のほと
んどを茹でて使用していますが、大根や水菜のシャキシャキ
感を楽しむために、よく洗い、生で使用してもかまいません。
ドレッシングは市販のものでも、家庭のオリジナルでも、お
好みのものをどうぞ。
レシピ提供:高松市栄養教諭・学校栄養職員研究会
ド
レ
ッ
シ
ン
グ
(7)11月の給食献立より
香川県にはおいしい食材がたくさんあります。香川県でとれるすばらしい食べ物
をたくさんの人に知ってほしいということで、香川県は「さぬきうまいもん100
選」を決めました。レタスも「さぬきうまいもん100選」に選ばれ、香川県を代
表する野菜になっています。冬場に東京の市場に出回るレタスの3割が香川県産で
す。香川県のレタス作りは、50年を超える歴史があり、今は農薬をあまり使わな
い栽培方法で生産される「らりるれレタス」が売り出されています。今月は、香川
県産のおいしいレタスをスープに入れてみました。香川県産レタスのおいしさを、
ご家庭でもぜひ味わって下さい。
レタスのスープ(4人分)
ハム 2枚
うずら卵(ゆでて殻をむいたもの) 12個
レタス 1/2玉
たまねぎ 1/2個
にんじん 1/10本
サラダ油 小さじ1/2
鶏ガラスープ(顆粒) 小さじ1/2
チキンコンソメ 小さじ1/2
しょうゆ 小さじ1/3
塩 少々
こしょう 少々
水 500ml
レタススープ(作り方)
① ハム、たまねぎ、にんじんは、せん切りにする。
② 鍋にサラダ油を熱し、たまねぎをしんなりするまで、
焦がさないように炒める。
③ ②の鍋に、水、にんじんを入れて煮る。沸騰したら
ハム、うずら卵も加えてさらに煮る。
④ 調味料を加えて、味を付ける。
⑤ レタスをちぎって入れ、一煮立ちさせて火を止める。
・ガーリックピラフ
・牛乳
・ひじきとチーズの鉄骨サラダ
・レタスのスープ
・ミックスナッツ
レシピ提供:高松市栄養教諭・学校栄養職員研究会
※レタスを入れたら、煮込み過ぎないように!
※うずら卵のかわりに、溶き卵を入れてもおいしいですよ。
溶き卵は調味した後に入れ、煮込み過ぎないよう、ふん
わり仕上げましょう。
レタスの選び方
葉は淡い緑で、ふんわりとし、軽い物がおすすめ。カ
ットレタスは、葉のあまり詰まっていない物を選びまし
ょう。レタスは熱に弱い為、調理の最後に加え、短時間
で仕上げると、歯ごたえを楽しむ事ができます。
参考:「讃岐の食 地産地消を通じた食育」から引用
(8)12月の給食献立より
まんばは高菜の一種の緑黄色野菜です。「まんば(万葉)」は東讃地域での呼び名
で、生産地域では「ひゃっか(百華)」と呼ばれています。葉を外側から取ってい
っても次々に葉が出てくることから、万葉、千葉、百華と呼ばれています。西讃地
域では、豆腐を雪が舞っているように見立てて、「まんばのけんちゃん」のことを
「ひゃっかの雪花」とも言います。
まんばには、ビタミンAやビタミンCが豊富に含まれています。また、カルシウ
ムや鉄分も多く、霜が降り野菜が少なくなる真冬でもたくさん収穫できます。霜が
降りた後の方がおいしいとも言われます。学校給食では、ゆでてハムと一緒にごま
ドレッシング和えや、アーモンドあえにもします。
まんばのけんちゃん(作り方)
① まんばはゆでて水につけ、あく抜きをする。あくが抜けたら水気をしぼり、
2cmの長さに切る。てんぷらは、5mm幅の短冊切りにする。
② 煮干しで、だし汁を取っておく。
まんばのけんちゃん(4人分)
まんば 160g
豆腐 1/4丁
てんぷら 1/2枚
サラダ油 少々
しょうゆ 小さじ2
みりん 小さじ1/2
ごま油 少々
だし汁 (水)
80mL
(煮干し) 少々
③ 鍋に油を熱し、まんば、てんぷらを入れて炒める。水気
を切った豆腐を木しゃもじでくずしながら入れ、炒める。
④ だし汁と調味料を加えて煮て、味を整える。
・さといもごはん
・牛乳
・まんばのけんちゃん
・うちこみ汁
レシピ提供:高松市栄養教諭・学校栄養職員研究会
大きく育つと、葉の色が
暗紫色に変わります。
写真右:「讃岐の食」から引用
(9)1月の給食献立より
1月24日は学校給食記念日です。そして1月24日から30日までの一週間は
学校給食週間になっています。学校給食週間には、香川県の郷土料理や地場産物を
たくさん取り入れています。その中の一つ「いりこめし」は、瀬戸内海でとれる煮
干しと、米、季節の野菜をしょうゆで味付けして炊き込んだ、香川県の郷土料理で
す。昔から、手早くできるおもてなし料理として、突然のお客さんには「いりこめ
し」を炊いたと言われています。煮干しのだしがよくきいたおいしい炊き込みごは
んです。カルシウムもたっぷりとることができます。小振りの煮干し(かえり)を
使うと食べやすく、地域によっては里いもを入れて炊くこともあるようです。
いりこめし(作り方)
① 油揚げは短冊切りにする。こんにゃくは小さい短冊切りにしてゆでておく。
ごぼうは短めのささがき、金時人参はせん切り、むき枝豆は塩ゆでして水気
を切っておく。
② 炊飯器に洗った米(大麦も含む)と分量の水を入れ、かえり、油揚げ、こん
にゃく、ごぼう、金時人参、出し昆布、調味料を加えて炊く。
いりこめし(4人分)
精白米 280g
米粒麦 40g
煮干し(かえり) 12g
油揚げ 1/4枚
こんにゃく 40g
ごぼう 1/4本
金時人参 1/3本
(冷)むき枝豆 20g
濃口しょうゆ 大さじ1強
酒 小さじ1強
塩 小さじ1/2強
出し昆布 10cm角1枚
水 炊飯器の規定量
③ 炊き上がったら、むき枝豆を加えてざっくりと混ぜて仕
上げる。
※学校給食ではかえりを使いますが、家庭では大羽の煮干しを使うこと
もできます。そのときは、頭とはらわたを除き、身を4等分程度に割っ
て炊き込んでください。
・いりこめし
・牛乳
・まんばのけんちゃん
・あんもち雑煮
・和三盆糖
レシピ提供:高松市栄養教諭・学校栄養職員研究会
いりこ
合わせて
2合
煮 干 し は 大 き さ に
よ っ て 分 類 さ れ ま
す 。鮮 度 の よ い 煮 干
し を 見 分 け る 目 印
は 、背 中 側 が 盛 り 上
が っ て「 へ の 字 」に
曲 が っ て い る か ど
う か で す 。
大羽
中羽
小羽