電子情報通信学会論文誌 D Vol. J103︲D No. 4 pp. 203︲204 ©一般社団法人電子情報通信学会 2020
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特集
学生論文特集の発行にあたって
学生が筆頭著者である論文を対象とする学生論文特 集は,2012年より毎年企画されており,今回で9回目と なる.本特集は,第1回から一貫して,「日々高度化す る技術を体系的に学ぶと共に研究の最先端を担ってい る学生に,その研究成果を論文として発表する場を分 野横断的に与え,若手研究者による新しい研究交流を 促進する」ことを目的としている.その編集には,情 報システム分野全体を幅広くカバーするため,ISS和 文論文誌編集委員会が全員で当たっている.論文の執 筆を通して,当該分野の歴史の中で自らの研究成果の 位置づけを整理し,その新規性・有効性を,実験及び 理論の裏付けを基に主張することは,研究者にとって 不可欠な経験であり,学生を対象に母語による発表の 機会を継続的に提供することは意義があると考える.
今回は,昨年の32編から若干減少したものの28編の 論文が投稿された.学生論文特集であっても,査読の 基準は通常の論文と何ら変わるところはなく,厳正な 査読の結果8編の論文が採録となり,採択率は29%で あった.本特集では,「論文執筆経験が必ずしも十分 でない学生に対して,より指導的・教育的な査読を通 して研究活動を支援する」ことを編集の指針とし,採 録条件や不採録理由の記載にあたって配慮すると共 に,判定の意図が正しく伝わるように分かりやすく明 確な表現を心掛けた.惜しくも不採録となった論文に ついても,指摘された問題点や意見を参考に,自らの アイデアを整理・検証して研究を発展させ,論文とし て再投稿することを期待する.
本特集では,特に優秀と認められる論文があった場 合に,「学生論文特集秀逸論文」として掲載し,無償 公開している.今回は,以下の2編の論文を秀逸論文 として選定した.「メルケプストラムを加工した音声 の音質を計測する知覚モデルの開発と評価」は,加工 音声の音質劣化を客観評価する手法を提案するもの で,詳細な実験を通して,主観評価との相関が高い客 観評価手法を見出だしており,信頼性・了解性が高く 評価されている.「多様なプログラミング言語に対応 可能なコードクローン検出ツールCCFinderSW」は,
新たな言語への適用が容易なコードクローン検出ツー ルを提案したもので,有効性が高く評価されている.
いずれも秀逸論文にふさわしい内容となっており,関 連研究者の方々にはぜひご一読頂きたい.
最後に,本特集を発行するにあたり,論文を投稿し て頂いた著者の皆様,丁寧に査読して頂いた査読委員 の皆様,企画・編集に尽力して頂いた編集幹事・編集 委員の皆様,ならびにサポート頂いた事務局の皆様に 心より感謝を申し上げる.今後も本特集が継続的に企 画され,若手研究者の支援・育成に貢献していくこと を期待する.
籠かご
嶋しま
岳たけ彦ひこ(正員:シニア会員) 1993年東北大学大学院工学 研究科博士課程前期了.同年(株)東芝入社.現在,同社研究 開発センターメディアAIラボラトリー研究主幹.音声合成・音 声認識・音声信号処理の研究に従事.2012年本会業績賞受賞.
博士(工学).
学生論文特集編集委員会 委員長
籠 嶋 岳 彦
電子情報通信学会論文誌2020/4 Vol. J103‒D No. 4
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学生論文特集編集委員会 委 員 長 籠 嶋 岳 彦
幹 事 市ヶ谷 敦 郎 ・ 倉 立 尚 明 ・ 中 田 明 夫
委 員 秋 月 秀 一 ・ 渥 美 紀 寿 ・ 石 塚 裕 己 ・ 市 原 英 行 太 田 学 ・ 河 野 和 宏 ・ 小 尻 智 子 ・ 近 藤 一 晃 近 藤 真 史 ・ 齋 藤 大 輔 ・ 佐 藤 智 和 ・ 柴 田 智 行 新 谷 隆 彦 ・ 滝 沢 穂 高 ・ 戸 田 航 史 ・ 二 宮 崇 長谷川 忍 ・ 林 雄 介 ・ 日 野 英 逸 ・ 廣 友 雅 徳 福 井 健 一 ・ 福 田 豊 ・ 福 村 直 博 ・ 武 小 萌 松 尾 康 孝 ・ 松 川 徹 ・ 三 浦 元 喜 ・ 米 川 輝 渡 辺 哲 也