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仲宗根眞恵 学位論文審査要旨

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Academic year: 2021

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平成29年9月

仲宗根眞恵 学位論文審査要旨

主 査 久 留 一 郎 副主査 海 藤 俊 行 同 二 宮 治 明

主論文

Endoplasmic reticulum-associated degradation of Niemann-Pick C1

evidence for the role of heat shock proteins and identification of lysine residues that accept ubiquitin

(ニーマン・ピックC1の小胞体関連分解

熱ショック蛋白質の役割の証明とユビキチンを受け入れるリジン残基の同定)

(著者:仲宗根眞恵、中村優子、檜垣克美、近江奈央、大野耕策、二宮治明)

平成26年 The Journal of Biological Chemistry 289巻 19714頁~19725頁

参考論文

1. Analysis of Lujo virus cell entry using pseudotype vesicular stomatitis virus

(シュードタイプ水疱性口内炎ウィルスを用いたルジョウィルスの細胞侵入の解析)

(著者:谷英樹、伊波興一朗、下島昌幸、福士秀悦、谷口怜、吉河智城、河岡義裕、

仲宗根眞恵、二宮治明、西條政幸、森川茂)

平成26年 Journal of Virology 88巻 7317頁~7330頁

2. Molecular basis of 1-deoxygalactonojirimycin arylthiourea binding to human α-galactosidase A: pharmacological chaperoning efficacy on Fabry disease mutants

(ヒトα-ガラクトシダーゼAと1-デオキシガラクトノジリマイシンアリルチオ尿素の 結合の分子基盤:ファブリー病変異体に対する薬理学的シャペロン効果)

(著者:Yi Yu、Teresa Mena-Barragán、檜垣克美、Jennifer L.Johnson、

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Jason E.Drury、Raquel L.Lieberman、仲宗根眞恵、二宮治明、月村考宏、

桜庭均、鈴木義之、難波栄二、Carmen Ortiz Mellet、José M.García Fernández、

大野耕策)

平成26年 ACS Chemical Biology 9巻 1460頁~1469頁

3. Savant症候群が特徴的であった成人発症のニーマン・ピック病C型variant biochemical phenotypeの1例

(著者:濱谷美緒、陣上直人、植村健吾、仲宗根眞恵、木下久徳、山門穂高、二宮治明、

髙橋良輔)

平成28年 臨床神経学 56巻 424頁~429頁

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学 位 論 文 要 旨

Endoplasmic reticulum-associated degradation of Niemann-Pick C1

evidence for the role of heat shock proteins and identification of lysine residues that accept ubiquitin

(ニーマン・ピックC1の小胞体関連分解

熱ショック蛋白質の役割の証明とユビキチンを受け入れるリジン残基の同定)

ニーマン・ピック病C型(Niemann-Pick disease type C; NPC)は、コレステロールがエ ンドソーム内に蓄積することを特徴とするリピドーシスであり、95%以上の患者はNPC1遺 伝子に変異を持つ。NPC患者由来の皮膚線維芽細胞では、変異の種類に関係なくNPC1蛋白質 が減少している。この理由として、変異NPC1蛋白質は小胞体での生合成過程における folding/traffickingがうまくいかずEndoplasmic reticulum-associated degradation

(ERAD)により分解されてしまうことを示した。さらに、その分解過程において、Hsp70/90/

カルネキシンなど、複数の分子シャペロンが関与すること、NPC1をユビキチン化するE3ラ イゲースの少なくとも1つはcarboxyl terminus of Hsp70-interacting protein(CHIP)で あり、ユビキチンは318番、792番、1180番のリジンに結合することを示した。これらの知 見は、NPCに対するシャペロン療法開発の基礎となることが期待される。

方 法

主にFlag標識NPC1のCOS細胞での発現系を用いて、まず、プロテアゾーム阻害薬およびラ イソゾームのプロテアーゼ阻害薬がFlag-NPC1の発現レベル/半減期に与える影響を検討し た。次いでFlag-NPC1と分子シャペロンとの相互作用を免疫沈降により検討し、Flag-NPC1 のユビキチン化に対するCHIP共発現の効果を検討した。さらに、質量分析により、ユビキ チン化されるリジン残基を予測し、それらを欠失する変異体の発現レベル/半減期を解析し た。

結 果

プロテアゾーム阻害薬 MG132 は Flag-NPC1 の発現レベルを増加させ、その半減期を延長 した。Flag-NPC1 の免疫沈降産物に、カルネキシン、Hsp70、90、Hsc90 が検出された。患 者由来線維芽細胞にアデノウィルスを用いて Hsp70 を発現させると、変異 NPC1 のレベルが

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増加した。同じ効果は geranylgeranylacetone 処理によっても観察され、安定化された変 異 NPC1 蛋白質は正常に後期エンドソームへと輸送された。E3 ライゲース CHIP を Flag-NPC1 と共発現させたところ、MG132 の効果が明らかに増強した。質量分析によって、NPC1 の 3 つのリジン残基 K318、K792、K1180 にユビキチンが結合することが予測された。これらの リジン残基を欠損した変異 NPC1 の発現レベルは野生型と比べて明らかに高かった。

考 察

NPC1 は主に後期エンドソームに局在し、ライソゾームにも一時的に存在するが、プロ テアーゼ阻害薬を用いた実験結果は NPC1 が細胞質のプロテアゾームで分解されることを 示している。その過程において Hsp70 を含む数種の分子シャペロンが、NPC1 の成熟化に関 与する。また、NPC1 をユビキチン化する E3 リガーゼの 1 つは CHIP であると考えられる。

質量分析とアミノ酸置換変異体の解析により、リジン残基 K318、K792 および K1180 にユビ キチンが結合することが判明した。

結 論

変異 NPC1 蛋白質は小胞体での生合成過程における folding/trafficking がうまくいかず ERAD により分解されてしまう。その過程において、Hsp70/90/カルネキシンなど、複数の 分子シャペロンが関与する。NPC1 をユビキチン化する E3 ライゲースの少なくとも 1 つは CHIP であり、ユビキチンは 318 番、792 番、1180 番のリジンに結合する。

参照

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