(仮称)枚方市総合文化施設
設計事業者選定に係る公募型プロポーザル
審査結果報告書
平成 27 年 3 月
平成 27 年 3 月 9 日 総合文化施設設計事業者選定審査会 会長 吉 村 英 祐 (仮称)枚方市総合文化施設設計事業者選定に係る公募型プロポーザルについて、次のとおり 審査結果を報告します。 1.審査結果 総合文化施設設計事業者選定審査会(以下「選定審査会」という。)は、二次にわたる審査 を厳正かつ公正に行った結果、次の者を最優秀提案者に選定しました。 最優秀提案者 : (株)日建設計 大阪オフィス(提案書番号 E-1) <一次審査結果> 提案書番号 A-1 B-1 C-1 D-1 E-1 F-1 企業の評価 28.0 14.0 28.0 28.0 28.0 28.0 技術者の評価 96.6 79.8 96.6 95.2 96.6 95.2 取組姿勢の評価 114.0 122.8 116.0 147.2 147.2 108.8 合計点(280 点満点) 238.6 216.6 240.6 270.4 271.8 232.0 順位 4 6 3 2 1 5 <二次審査結果> 提案書番号 A-1 B-1 C-1 D-1 E-1 F-1 技術提案の評価 302.0 401.0 352.0 397.0 452.0 318.0 一次審査の評価※ 123.2 111.3 123.9 139.3 140.0 119.7 価格提案 35.0 28.7 11.9 8.4 10.5 16.1 合計点(700 点満点) 460 541 488 545 603 454 順位 5 3 4 2 1 6 ※一次審査結果を評価基準に定める算定式で換算した点数となっています。 2.総合文化施設設計事業者選定審査会 氏名 所属等 会 長 吉村 英祐 大阪工業大学工学部建築学科教授 副会長 岸田 陽子 大阪弁護士会弁護士 委 員 荒起 一夫 公益財団法人吹田市文化振興事業団理事長 委 員 伊木 稔 大阪商業大学総合経営学部公共経営学科教授 委 員 猪井 博登 大阪大学大学院工学研究科助教 委 員 梅宮 典子 大阪市立大学工学研究科教授 委 員 林 伸光 兵庫県立芸術文化センターゼネラルマネージャー
3.最優秀提案者選定までの経過 日程 内容 平成 26 年 9 月 5 日(金) 第 1 回選定審査会 平成 26 年 10 月 10 日(金) 第 2 回選定審査会 平成 26 年 11 月 6 日(木) 第 3 回選定審査会 平成 26 年 11 月 28 日(金) 募集要領等の公表(市ホームページに掲載) 平成 26 年 11 月 28 日(金) ~平成 26 年 12 月 5 日(金) 「一次審査に関する質疑」の受付 平成 26 年 12 月 10 日(水) 「一次審査に関する質疑」の回答公表 平成 26 年 11 月 28 日(金) ~平成 26 年 12 月 16 日(火) 一次審査提出書類(参加表明書等)の受付 平成 26 年 12 月 17 日(水) ~平成 26 年 12 月 22 日(月) 参加資格の審査 平成 26 年 12 月 24 日(水) 第 4 回選定審査会(一次審査の実施) 平成 26 年 12 月 25 日(木) 一次審査(技術提案書提出者の選定)結果通知 平成 26 年 12 月 25 日(木) ~平成 27 年 1 月 13 日(火) 「二次審査に関する質疑」の受付 平成 27 年 1 月 21 日(水) 「二次審査に関する質疑」の回答公表 平成 26 年 12 月 25 日(木) ~平成 27 年 2 月 12 日(木) 二次審査提出書類(技術提案書等)の受付 平成 27 年 2 月 22 日(日) 第 5 回選定審査会(公開ヒアリング・二次審査の実施) 平成 27 年 2 月 25 日(水) 二次審査の結果通知 4.審査経過 (1)第 1 回選定審査会 期日 平成 26 年 9 月 5 日(金) 場所 枚方市役所 第 2 委員会室 案件 ①はじめに ②会長・副会長の選出 ③諮問 ④総合文化施設設計事業者選定審査会の運営について ⑤事業の概要について ⑥総合文化施設設計事業者選定審査会の進め方について ⑦評価基準等の考え方について ⑧今後のスケジュールについて ⑨その他 (2)第 2 回選定審査会 期日 平成 26 年 10 月 10 日(金) 場所 枚方市役所 特別会議室 案件 ①評価基準(案)について ②募集要項(案)について ③その他
(3)第 3 回選定審査会 期日 平成 26 年 11 月 6 日(木) 場所 枚方市役所 特別会議室 案件 ①評価基準の決定について ②募集要項の決定について ③その他 (4)第 4 回選定審査会 期日 平成 26 年 12 月 24 日(水) 場所 枚方市役所 第 2 委員会室 案件 ①参加資格審査の結果報告について ②一次審査について ・定量項目の集計報告 ・一次審査 ③二次審査の実施について ④その他 (5)第 5 回選定審査会 期日 平成 27 年 2 月 22 日(日) 場所 ラポールひらかた 大研修室 案件 ①二次審査について ・プレゼンテーション及びヒアリング (F-1 ⇒ A-1 ⇒ E-1 ⇒ C-1 ⇒ D-1 ⇒ B-1 の順で実施) ・二次審査 ②その他 5.審査概要 本プロポーザルは、審査過程において提案内容を中立、公正に審査するため、応募者から の提出書類を受付けた時点で応募者名を伏せ、記号化した書類により審査を行いました。 (1)一次審査の経過 参加資格を有する 6 者の参加表明書を評価基準に基づき審査を行いました。 企業の評価及び技術者の評価は、予め事務局で点数化したものと取組姿勢に対する各委 員の評価とを合計して一次審査の合計点を算出しました。 プロポーザルでは“人を見極める”という主旨から、選定審査会では実績とともに応募 者の考え方や理解度を見極めることを一次審査の目的としていたことから、二次審査にお いて 6 者すべてから技術提案書を求めることを決定しました。 (2)二次審査の経過 二次審査提出書類のあった 6 者の技術提案書を評価基準に基づき審査を行いました。まず、 技術提案書に基づくプレゼンテーション及びヒアリングは提案者名を伏せて一般公開の場 で行いました。
全提案者のヒアリング終了後、非公開で提案者ごとに審議を行った後、全委員の評価点 に予め事務局で点数化した提案価格の評価点を合計し、評価点の合計点が最も高い提案者 を最優秀提案者に選定しました。 6.審査講評 (1)全体講評 本プロポーザルは、枚方市における文化芸術による広域的な集客や交流を図るとともに、 市の魅力向上や市駅周辺の賑わいを創出する拠点施設として、ホール機能だけでなく、市 民の創作活動・発表などの諸機能に併せ、民間施設を付帯した総合文化施設の整備にふさ わしい設計者を選定することを目的としています。 その趣旨をふまえ、選定審査会では、施設計画や土地利用計画、付帯民間施設の提案等 を通して、枚方市とともに総合文化施設の実現に向けて歩調を合わせ、かつ専門性を有す る信頼できる設計事業者を選定することを心がけました。 一次審査では、企業や担当者の実績の評価に併せて本事業への取組意欲や業務の理解度 などを事前に確認する項目を含めて、設計に対する基本的な考え方を審査した結果、応募 があった 6 者はホールの設計経験、本事業への理解度や意欲が十分あると判断し、全者を 二次審査の対象とすることに決定しました。 二次審査では、委員がそれぞれの専門の立場を中心に各提案の利点、問題点、ホールの設 計に対する基本的な考え方、提案者の力量等を精査しました。短い提案期間にも拘わらず、 各者の技術提案及びプレゼンテーションは創意工夫に富んですばらしく、応募された各者に は、本事業を遂行するための十分な経験や技術力があることがうかがえましたが、枚方市が めざしている総合文化施設の方向性をふまえて厳正に審査しました結果、提案書番号 E-1 の提案者を最優秀提案者として選定しました。 (2)個別講評(順位ごとに記載) 最優秀提案者 (株)日建設計 大阪オフィス <提案書番号 E-1> 広場と建物の平面的・立体的なつなげかた、回遊性のある歩行者デッキのとりかた、隣接する 総合福祉会館との関係性などにおいて、敷地の特性や制約条件を的確に読み解いた配置計画を提 案していますが、特に総合福祉会館とつなげて相乗効果を生み出すためのハード・ソフトの両面 における具体的な提案力に対して、高い評価が得られました。主要機能であるホールに対する提 案も、搬入を含めた舞台回り、楽屋などの舞台裏の考え方などにおける本プロポーザルの要項を 十分にふまえた提案力があること、エントランスロビーを中心とした配置構成と回遊動線の提案、 利用者や近隣住民への配慮、経済性、合理性を重視しつつも無理のないコスト縮減策の提案力も あることなどが、高く評価されました。 技術提案内容からは、枚方市の総合文化施設がめざす方向性をもっともよく理解し、それを実 現しうる熱意と力量が感じられること、またプレゼンテーションもすぐれていたことなどが、最 終的に各委員の高い評価を得ました。
以上のことから、提案者は今後設計を進めるなか生じると予想される、さまざまな要求条件の 変更・追加に対して柔軟に対応できる力量と姿勢を十分に持ち合わせていると判断し、最優秀提 案者に選定しました。 <提案書番号 D-1> 機能的な諸室配置や外観デザインなど施設内には細やかな提案がいくつも見受けられ、来館者 の期待に応えられるとともに、質の高い空間によって差別化を図るノウハウには見るべきものが あります。また、音楽ホールの設計に対する自信にあふれ、経験と技術力に基づくアイデアも豊 富で、ホールの設計に対する総合的な力量が強く感じられます。しかしながら、広域文化圏にお ける、枚方市に相応しいホール構想に対する具体的な説明が十分でなく、枚方市という地域性を ふまえたホールとして親しまれるのかという不安がぬぐえないことなどから、最優秀提案者との 判断に至りませんでした。 <提案書番号 B-1> 大小ホールと裏方周りの機能が合理的な計画であり、あらゆる交通動線に配慮した利用者が使 いやすい考え方が随所に見られます。施設計画では、分棟・分節・中庭を採用せず、吹抜は最小 限に留めるなどコスト面での考え方が評価できます。しかしながら、小ホールとイベントホール の同時開催時の運用など、施設構成上の問題点などから、本市がめざす総合文化施設に対する理 解に対する不十分さを指摘する声もあり、最優秀提案者との判断に至りませんでした。 <提案書番号 C-1> 敷地の中心に駐車場を配置し、施設前広場を中心とした交流の空間から新たな創造発信を行う という提案から、本市がめざす総合文化施設のありかたや役割をよく理解していることがうかが えます。また、大小ホールは舞台芸術環境が生み出せる可能性が感じられます。しかしながら、 ホールの概要や劇場・音楽堂を設計する専門性が相対的にやや低く感じられること、イニシャル コストやランニングコストについての具体性・実効性に欠けることなどから、最優秀提案者との 判断に至りませんでした。 <提案書番号 A-1> ホワイエやギャラリーを可動ガラススクリーンにすることで、諸室の活動を「見る-見られる」 の関係から誘発するという提案には独創性があり、施設内部の回遊性を高めることが期待できま すが、大小ホールを分節することにより施設全体の構成が一体感を欠き、回遊性を求めることは 難しいのではとの指摘もありました。また、地下駐車場やホールの分節、可動ガラススクリーン、 客席用の可動パネルなどの意欲的な提案は、イニシャルコスト、ランニングコストが過大になら ないかとの指摘に対する明快な説明が得られず、コスト縮減を求める基本的な考え方にそぐわな いことが懸念されることなどから、最優秀提案者との判断に至りませんでした。
<提案書番号 F-1> 地上部の架構を鉄骨造にするなどコスト低減と工期短縮に対する提案力は評価できますが、子 どもの安全性確保や治安などの管理上の問題点から、3 階の「あそびと教育の広場」が公共施設 においてどこまで実現可能なのかという不安を払拭するだけの説明が得られませんでした。また、 カルチャーリンクの考え方は魅力的ですが、コンセプトが土地利用や施設計画などにどのように 具体的に反映させているのかの説明も十分に得られなかったことなどから、最優秀提案者との判 断に至りませんでした。 最優秀提案者には、枚方市民が長年に渡り待ち望んでいた総合文化施設の実現に向けて、市民 や市関係者の意見を十分に取り入れ、豊富な経験や技術力を発揮し、提案内容の精度を高めると ともに、魅力ある施設となるよう設計業務に取り組んでいただくことを期待します。 以上