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淀川水系における礫の粒度変化

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Academic year: 2021

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(1)淀 川 水 系 に お け る礫 の 粒 度 変 化 鈴 Grain. Size. Distribution Yodo. 木. 一. of the. River. Gravel. System,. (SUZUKI. 1.は. 久* Deposits. in the. Japan. Kazuhisa). じめ に. 1本 の 河 川 に お いて 、 礫 の 大 き さ は どの よ う に変 化 して い くの か 。 先 に筆 者 は、 木 津 川 の 加 茂(大 阪湾 か ら66.5km)か. ら橋 本(同36.5km)に. 至 る30km区. 間 に お い て、 礫 州 表 面 の 最 大. 礫 の 大 き さ を測 定 し、 流 下 距 離 と と も に礫 の 大 き さ は規 則 的 に減 少 して い くこ とを 示 した(鈴 木2012)。. ま た、 そ の さ い、 木 津 川 の 下 流 に あ た る淀 川 の 楠 葉 で は、 下 流 で あ るに もか か わ ら. ず 、 木 津 川 の 礫 よ りも は るか に大 きな 礫 が 分 布 す る こ と に言 及 し、 この 原 因 と して 他 の 河 川 や 周 辺 の 地 質 状 況 の 影 響 を 受 けて い る こ とを 指 摘 した。 本 論 で は、 桂 川 、 宇 治 川 、 木 津 川 と い う淀 川 の 三 大 支 流 と淀 川 本 川 にお いて 、 礫 の 大 き さが どの よ う に変 化 して い るか 述 べ る と と も に、 淀 川 に お け る礫 の 大 き さの 特 異 な 点 の 考 察 を 行 い た い。. 2.各. 河 川 の 流 域 と縦 断 曲 線. 桂 川 、 宇 治 川 、 木 津 川 が 合 流 して 淀 川 と な る(第1図)。. 桂 川 は、 丹 波 山地 を源 流 と し、 亀. 岡盆 地 を通 過 した あ と、 保 津 峡 を 流 れ 下 って 京 都 盆 地 西 端 に至 る。 そ して 、 京 都 盆 地 西 部 の 扇 状 地 を形 成 したの ち、 京 都 南 部 の 平 野 を 流 れ る。 桂 川 に は い くつ か の 支 流 が あ るが 、 扇 状 地 を は つか. し. 抜 け た あ た りの 羽 束 師 に お いて 、 最 大 の 支 流 鴨 川 が 合 流 す る。 鴨 川 は、 八 瀬 ・大 原 方 面 か ら流 下 す る高 野 川 と雲 ケ 畑 方 面 か ら流 れ て くる賀 茂 川 が 合 流 した もの で 、 京 都 盆 地 北 東 部 の 扇 状 地 お. くら. を形 成 して い る。 宇 治 川 は、 琵 琶 湖 か ら流 れ 出 し、 山地 を 抜 け た後 は 巨椋 池 の 干 拓 地 の 北 側 を 流 下 す る。 木 津 川 は、 三 重 ・奈 良 の 山間 部 を 源 流 と して い るが 、 加 茂 か ら は 山城 の 低 地 を ゆ る く蛇 行 しな が ら北 へ 流 れ る。 *近 畿大学教職教育部教授.

(2) 近畿大学教育論叢. 第1図. 第24巻 第2号(2013・3). 河 床 礫 の 調 査 地 点(網 か け部 分)な. らび に流 量 観 測 所 の 位 置(丸 印).

(3) 淀 川 水 系 にお け る礫 の 粒 度 変 化. 各 河 川 に は 、 国 土 交 通 省 の 流 量 観 測 所 が あ り、 ウ ェ ブ で 各 種 デ ー タ が 公 表 さ れ て い る 。 こ れ ら の 資 料 の う ち の 距 離 と水 面 高 を も と に 河 川 の 縦 断 曲 線 を 作 成 し た(第2図)。. 図 か ら明 らか. な よ う に、 桂 川 と宇 治 川 は扇 状 地 と平 野 の 区 分 が 明 瞭 で あ る。 桂 川 の 扇 状 地 区 間 の 勾 配 は、 天 竜 寺 ∼ 桂 で2.40/1,000、 /1,000で. 桂 ∼ 羽 束 師 で1.54/1,000で. あ る。 宇 治 川 の そ れ は 、 宇 治 ∼ 向 島 で1.12. あ る。 そ れ に 対 し、 木 津 川 は 図 に も示 さ れ て い る よ う に 加 茂 か ら八 幡 ま で ほ と ん ど 河 ほうその. 床 勾 配 が 変 化 しな い 。 す な わ ち 、一 番 上 流 で1.01/1,000(加. 茂 ∼ 祝 園)、 一 番 小 さ い と こ ろ で0.87. いのおか. /1,000(祝. 園 ∼ 飯 岡)と. い う値 で あ る 。 鴨 川 扇 状 地 の 勾 配 は 、 八 瀬 ∼ 出 町 柳 で 最 大 の10/1,000、. 出 町 柳 ∼ 四 条 で4.7/1,000、. 四 条 ∼ 深 草 で4.0/1,000、. 深 草 ∼ 羽 束 師 で 最 小 の3.03/1,000、. 三 川 の 合 流 部 付 近 に お い て 、 最 も勾 配 の 大 き な 河 川 は 木 津 川 で あ り 、0.89/1,000(飯 幡)を. 示 す 。 そ れ に 対 し、 最 も 勾 配 が 小 さ い の は 宇 治 川 で 、0.16/1,000(淀. あ る 。 桂 川 は そ の 中 間 で 、0.28/1,000(羽 治 川 三 川 ∼ 高 浜 で0.29/1,000で や 樟 葉 ゴ ル フ 付 近(地. 岡∼八. ∼ 宇 治 川 三 川)で. 勾 配 を 示 す 。 淀 川 本 川 の勾 配 は、 宇. あ り、 合 流 前 の 宇 治 川 や 桂 川 よ り大 き い 。 そ の た め 楠 葉 中 之 芝. 名 は 楠 葉 、 駅 名 と ゴ ル フ 場 名 は 樟 葉)で. 高 浜 を 過 ぎ る と 勾 配 は0.17/1,000(高 第2図. 束 師 ∼ 納 所)の. を示 す 。. 浜 ∼ 枚 方)と. は か な り速 い 流 れ が 観 察 さ れ る 。. な る。. の 上 段 に は各 河 川 の 礫 州 で 測 定 した礫 の 大 き さが 記 入 され て い るが 、 そ れ につ いて は. あ とで 述 べ る。. 3.礫. 州 の 選 定 と礫 の 測 定 法. 礫 州 の 選 定 に あ た って は、 で き るだ け等 間 隔 にな る よ う に配 慮 しな が ら、 ア プ ロー チや 砂 礫 州 の 大 き さな ど も考 慮 した。 礫 州 の 大 き さ は、 河 川 規 模 に関 係 して くるの で 大 き さ は一 定 で は な い。 木 津 川 は川 幅 が 広 く、 ま た、 礫 の 量 も豊 富 で 大 きな 礫 州 が 存 在 す る。 そ れ に対 し、 鴨 川 で は、 一 般 に礫 州 は小 さ い。 宇 治 川 と桂 川 は その 中間 と言 っ た と こ ろで あ る。 礫 の 大 き さの 平 面 分 布 を 調 べ る た めの 測 定 法 は鈴 木(2012)に ざ ま な大 き さ の 礫 州 にお いて 、 縦 横 数mか. ら20数mの. 従 って い る。 す な わ ち、 さ ま. 間 隔 で 方 眼 を 作 成 し、 数10∼100程 度 の. 測 点 を定 め た(間 隔 は 礫 州 の 大 き さ に よ って異 な る)。 そ して 各 測 点 に お い て は1m四. 方の グ. リ ッ ドを 設 定 し、 そ の 中 か ら大 き な礫 上 位10個 を 選 び 出 して そ の長 径 を測 定 し、 算 術 平 均 を と って その 測 点 に お け る礫 径 と した。 以 上 の よ う に して 得 られ た礫 径 を も と に、 礫 州 にお け る 粒 度 分 布 を 等 値 線 と して表 現 した 。 等 値 線 は、 礫 径 が0か ら16cmま. で は4cm間. ら8cmま. で は2cm間. 隔、そ れ よ り大 き な もの につ い て は、24cmと36cmで. 19. 隔 、8cmか. 区切 った。 な お、.

(4) 近畿大学教育論叢. 第24巻 第2号(2013・3). 一34 一32. 一30 一28 一26. _24礫 一22 一20 一18. 一16径. 楠葉中之芝. 枚方大橋. 観 測 所 の 位 置 と河 床 勾 配(X111,000). 「一 一 一 028. 0.06. 0.17. 枚方. 1.542.40. 028. 高浜 宇治川ヨll淀. 淀 ノ 〃. 第2図. 0.290.16. 4.464.67. 1.122.94. 向島. 八幡. 0,890.87. 3.88. 宇治. 天 ケ瀬 1.01. 飯岡. 祝園. 「荏" 関ノ津 与≒捌 〃. 加茂. 欄. 〃. 淀 川 水 系 各 河 川 の 、 流 量 観 測 所 の 位 置 と勾 配(下 段)、 縦 断 曲 線(中 段)、 な らび に 礫 の 大 きさ の 変 化(上 段)。 勾 配 と縦 断 曲 線 は国 土 交 通 省 の 流 量 観 測 所 資 料 を も とに 作 成(河 川 の 上 流 部 に つ い て は2.5万 分 の1地 形 図 に よ る)。 礫 径 の 説 明 は本 文 参 照 。. 20.

(5) 淀 川 水 系 にお け る礫 の 粒 度 変 化. 鈴 木(2012)で. は礫 州 中 に測 点 の 位 置 を ×印 で 示 したが 、 本 論 で は煩 雑 にな るた め省 略 した 。. さ らに、 平 面 分 布 を つ か む 別 の 方 法 と して 、 礫 州 を4分 割 してA∼D区. 間 を 定 め、 そ の 範 囲. 内の 礫 径 の 平 均 を求 め た。 具 体 的 に は、 上 流 側 か ら測 線 に そ って 数 え て 全 測 点 の4分 の1に な る範 囲 をA区 と し、 そ の 範 囲 の 測 定 値 を 算 術 平 均 した。 以 下 同様 に、B∼D区. のそれぞれ測定. 値 の 算 術 平 均 を求 め た。 ま た、 粒 径 別 の頻 度 分 布 につ い て は棒 グ ラ フで 表 した。 こ の場 合 は、 粒 径 区 分 は2cmで 一 した。 た だ し、中央 粒 径 値 につ いて は、図 に は示 して い な いが 、粒 径1cm間. 統. 隔 で の ヒ ス トグ. ラ ム と積 算 曲 線 を も と に求 めて い る。. 4.各. 河 川 にお け る礫 州 の 形 態 と礫 の 大 き さ. (1)桂. 川 こ. が. のう そ. 桂 川 に お い て は 、 上 流 か ら 順 に 、 嵐 山 、 西 京 極 、 久 我 、 羽 束 師 、 納 所 、 大 山 崎 の6地. 点で表. 面 粒 度 の 測 定 を 行 っ た(第3、4図)。 嵐 山:渡. 月 橋 下 流 の 左 岸 の 小 さ な 礫 州(長. 点 数 は22、 最 大 値 は40.3cm、. 中 央 値 は32.3cm、. 測 点 数 は 少 な い が 、26cmか. ら42cmま. さ80m幅7m)で. あ る 。 測 点 の 間 隔 は4.5m、. 最 小 値 は27.3cmで. 測. あ っ た 。 大 き さ の 制 約 か ら、. で の 極 め て 粗 粒 な 礫 が 計 測 さ れ た 。 頻 度 分 布 で は2つ. の モ ー ドが 認 め られ る 。 西 京 極:西. 京 極 運 動 公 園 横 、 国 道9号. 測 点 数 は36、 最 大 値 は18.3cm、. 線 西 大 橋 下 左 岸 の 礫 州 で あ り、 測 点 の 間 隔 は4.5mで. 中 央 値 は13.6cm、. 最 小 値 は11.3cmで. 、. あ った 。 こ こで は大 きな. 礫 州 が 広 が っ て い る が 、 濃 い 植 生 の た め 橋 の 下 の 裸 地 の 部 分 しか 測 定 で き な か っ た 。 した が っ て こ の 礫 州 で は 、 礫 州 上 下 端 の 粒 度 差 は 求 め られ な い 。 い わ ばA区 14cmが50%を 久 我:名. に あ た る 部 分 の 粒 度 は12∼. 占 め て お り、 比 較 的 淘 汰 は 良 い 。 神 高 速 道 路 橋 よ り少 し下 流 右 岸 の 小 さ い 礫 州 で あ る。 測 点 の 間 隔 は1m、. 38、 最 大 値 は14.3cm、. 中 央 値 は9.8cm、. 最 小 値 は7.3cmで. 測点数 は. あ っ た 。 ほ と ん ど の 礫 が8∼12cm. の な か に お さ ま っ て お り、 淘 汰 は 良 い 。 平 面 分 布 で は 、 下 端 部 の 方 が 上 端 部 よ り礫 径 が 大 き く な って い るが 、 これ は成 因 的 に異 な る礫 州 の 複 合 体 で あ るか らで あ る。 羽 束 師:鴨. 川 の 合 流 点 の 桂 川 左 岸 の 礫 州 で あ る が 、 成 因 的 に は 桂 川 と い う よ り鴨 川 の 礫 州 と. い え る も の で あ る 。 測 点 の 間 隔 は7.5m、 小 値 は4.5cmで. 測 点 数 は68、 最 大 値 は14.3cm、. あ っ た 。 や や 湾 曲 し た 、 長 さ160m幅50mほ. 21. 中 央 値 は8.6cm、. 最. ど の 礫 州 で あ り、 下 流 端 か ら.

(6) 近畿大学教育論叢. 第24巻 第2号(2013・3). 嵐山. 西京極 久我. β. 羽束師. 納所. 大山崎. 凡例 L. 礫径 第3図. 桂 川 にお ける 礫 州 の 形 態 と礫 の 大 きさ. 22.

(7) 淀 川 水 系 にお け る礫 の 粒 度 変 化. 第4図. 20mほ. 桂川における礫の粒径別頻度分布. ど は 泥 地 と な っ て い る。 礫 の サ イ ズ は 流 路 側 で 粗 粒 と な る帯 状 分 布 を 示 す 。 ま た 、 上 流. か ら下 流 へ 少 しず つ 細 粒 と な る 。 頻 度 分 布 で は 、6∼8cmと10∼12cmに. モ ー ドを 持 つ バ イ. モ ー ダ ル な 分 布 を 示 して い る 。 納 所:納. 所 流 量 観 測 所 す ぐ上 流 左 岸 の 、 長 さ250m幅30mほ. 点 の 間 隔 は7m、. 測 点 数 は95、 最 大 値 は12.3cm、. ど の 湾 曲 した礫 州 で あ る。 測. 中 央 値 は7.6cm、. 最 小 値 は3.3cmで. あ った。. こ こ で も羽 束 師 と 同 様 に 、 流 路 側 で 粗 粒 と な る 帯 状 分 布 を 示 す 。 頻 度 分 布 は ユ ニ モ ー ダ ル で 、 お おむ ね 対 称 的 な 分 布 とな って い る。 大 山 崎:淀. 川 と の 合 流 直 前 の 左 岸 に あ る 礫 州 で 、 長 さ は160m、. 23. 幅 は20mほ. どで あ る。 測 点.

(8) 近畿大学教育論叢. の 間 隔 は7.5m、. 第24巻 第2号(2013・3). 測 点 数 は40、 最 大 値 は6.1cm、. 中 央 値 は2.8cm、. 最 小 値 は1.9cmで. 面 分 布 で は 、 上 流 端 に や や 粗 粒 な と こ ろ が あ る が 、 ほ と ん ど が2∼4cmの しか し、 礫 州 を4分 の 礫 州 の200mほ. あ った 。 平. 礫 で 占 め られ る 。. 割 して 平 均 を と る と 、 少 しず つ 下 流 へ 細 粒 化 す る こ と が 分 か る 。 な お 、 こ ど 上 流 に 、 基 盤 岩(丹. 全 体 を 通 じて の 礫 径 変 化:第2図. 波 帯 の 岩 石)が. 上 段 に 桂 川6カ. 露 出 して い る 所 が あ る 。. 所 の 礫 州 の 礫 径 変 化 を グ ラ フ で 示 した 。 こ. こ で い う 礫 径 と は 、各 礫 州 の 粒 度 分 布 に お け る 中 央 粒 径 値 に あ た る も の で あ る(以 下 同 様)。 礫 径 は 、 飛 び 離 れ て 大 き な 礫 か らな る 嵐 山 を の ぞ く と 、 上 流 か ら下 流 へ 多 少 の ば ら つ き を も ち な が ら も、 規 則 的 に 減 少 す る 。 礫 径 減 少 率 は 全 体 を 平 均 す る と1.8cm/km、 0.46cm/kmと. (2)鴨. 嵐 山を除外す ると. な る。. 川 ・高 野 川. 上 流 か ら順 に 、 八 瀬 、 宝 ヶ 池 、 出 町 柳 、 七 条 、 深 草 の5地 八 瀬:叡. 山 電 車 八 瀬 比 叡 山 口駅 の す ぐ下 流 右 岸 の 、 長 さ130m幅15mの. 州 で あ る 。 測 点 の 間 隔 は4.5m、 8.3cmで. 点 で 測 定 を 行 っ た(第5、6図)。. 測 点 数 は59、 最 大 値 は41.2cm、. あ っ た 。 こ の 礫 州 は 成 因 的 に は3つ. で い う と 、上 流 側 の8∼12cmの 2分 の1を. 占 め る16cm以. ゆ る く湾 曲 し た 礫. 中 央 値 は19.Ocm、. 最小値 は. の礫 州 が複 合 した もの で あ る。 そ れ ら は礫 の 粒 度. 部 分 、 そ の 下 流 の12∼16cmの. 部 分 、 そ して そ の 下 流 で 全 体 の. 上 の 部 分 で あ る。 多 くの 礫 州 で は 上 流 部 が 粗 粒 で あ る が 、 こ の 礫 州. で は 下 流 部 が 粗 粒 と な っ て い る 。 こ れ は 、 蛇 行 の 結 果 と して 下 流 側 で 流 れ が 強 くな っ て い る こ と と 関 係 して い る 。 礫 径36cmを の 礫 で は1mを. 超 え る値 が 見 ら れ る が 、 こ れ は10個 の 平 均 で あ る の で 、 個 別. 超 え る も の が 点 々 と し て い る 河 床 で あ る 。 桂 川 の 嵐 山 で も礫 径36cmを. 超え る. ケ ー スが あ るが 、 個 別 の 礫 の 大 き さで は八 瀬 の 方 が 大 き い。 宝 ヶ 池:花 は7.5m、. 園 橋 付 近 左 岸 の 、 長 さ110m幅15mの. 測 点 数 は22、 最 大 値 は35.1cm、. ゆ る く湾 曲 し た 礫 州 で あ る 。 測 点 の 間 隔. 中 央 値 は17.9cm、. 最 小 値 は6.6cmで. あ った。 こ こ. で も八 瀬 と 同様 に湾 曲 した礫 州 の 形 態 にそ っ た 同心 円状 の 粒 度 分 布 を 示 す 。 また 、 内側 に は植 生 に 覆 わ れ た 高 ま りが 存 在 す る 。 先 に 述 べ た 八 瀬 と 同 様 、 細 粒 な も の か ら 粗 粒 な も の ま で 幅 広 い頻 度 分 布 を示 す 。 出 町 柳:賀 4.5m、. 茂 川 と 合 流 す る 直 前 の 、 長 さ110m幅20mほ. 測 点 数 は45、 最 大 値 は21.2cm、. 中 央 値 は15.9cm、. ど の 礫 州 で あ る。 測 点 の 間 隔 は 最 小 値 は9.7cmで. あ った 。 礫 州 の 下. 流 側 は か な りの 部 分 が 高 ま り と な っ て 植 生 に 覆 わ れ て い る 。 こ の 礫 州 で は 上 流 か ら 下 流 へ 細 粒. 24.

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(12) 近畿大学教育論叢. 第24巻 第2号(2013・3). 八瀬. 宝 ケ池. 出町柳. 深草. 七条 M_り 侃. 礫 径(cm)礫 第6図. 径(om). 鴨 川 ・高 野 川 に お け る 礫 の 粒 径 別 頻 度 分 布. と な って い く こ とが 明 瞭 で あ る。 頻 度 分 布 は ユ ニ モ ー ダ ル で 、 ほ ぼ対 称 的 な分 布 を 示 して い る。 七 条:七 4.5m、. 条 大 橋 す ぐ 下 流 の 、 長 さ45m幅10mほ. 測 点 数 は25、 最 大 値 は18.1cm、. ど の 小 さ な 礫 州 で あ る。 測 点 の 間 隔 は. 中 央 値 は12.3cm、. 最 小 値 は7.4cmで. あ った 。 この 礫 州. は 、 他 の 多 くの 場 合 と 異 な り、 川 の 流 れ の ほ ぼ 中 央 に 形 成 さ れ て お り、 上 流 端 か ら 下 流 側 へ 細 粒 化 す る の が 明 瞭 で あ る 。 頻 度 分 布 は い くつ か の モ ー ドに 分 か れ て お り、 先 ほ ど の 出 町 柳 よ り 淘 汰 が 悪 い。 深 草:深. 草 流 量 観 測 所 の す ぐ下 流 左 岸 の 、長 さ110m幅10mほ. ど の 礫 州 で あ る が 、岸 側 の ほ. と ん ど が 植 生 に お お わ れ て お り、 礫 が 分 布 す る の は 水 際 の 数mで 測 点 数 は29、 最 大 値 は14.1cm、. 中 央 値 は10.9cm、. 26. 最 小 値 は8.7cmで. あ る 。 測 点 の 間 隔 は4.5m、 あ っ た 。10∼12cmの. も.

(13) 淀 川 水 系 にお け る礫 の 粒 度 変 化. の が60%を. 占 め て お り、 淘 汰 は 良 い 。. 全 体 を 通 して の 礫 径 変 化:八 少 率 は0.65cm/kmで. (3)宇. 瀬 か ら羽 束 師 ま で 、 ほ ぼ 一 様 に 礫 径 は 減 少 す る 。 平 均 の 礫 径 減. あ る。. 治川. 宇 治 川 で は 、 宇 治 と 向 島 な ら び に 観 月 橋 の3地 島 流 量 観 測 所(観 下 流 約200mの 宇 治:JR奈. 月 橋 の 上 流 約50m)か. 点 で 測 定 し た(第7、8図)。. ら下 流 で は 勾 配 が 極 め て ゆ る くな る 。 そ して 観 月 橋 の. 測 定 地 点 を 最 後 に 、 礫 州 だ け で な く砂 州 も 全 く見 ら れ な くな る 。 良 線 鉄 橋 の す ぐ下 流 の 右 岸 に あ る 、長 さ105m幅20mほ. の 間 隔 は4.5m、. 宇 治 川 は、 向. 測 点 数 は74、 最 大 値 は29.9cm、. 中 央 値 は21.2cm、. どの 礫 州 で あ る。 測 点 最 小 値 は16.6cmで. あ った。. 宇 治 川 が 山 地 か ら 出 た と こ ろ に あ た り、 礫 は か な り大 き い 。 大 き な 礫 は 礫 州 の 上 流 部 に 分 布 し、 下 流 部 に 向 か っ て 礫 が 小 さ くな る 傾 向 が 明 瞭 で あ る 。 こ の 場 所 は 粗 粒 で あ る に も か か わ ら ず 、 ユ ニ モ ー ダル で 対 称 的 な 頻 度 分 布 を 示 す 。 向 島:山 7.5m、. 科 川 合 流 直 前 の 、 左 岸 に あ る 長 さ210m幅40mほ. 測 点 数 は109、 最 大 値 は12.6cm、. は 、 ご く一 部 に12cmを. 超 え る 礫 と8cm以. 第7図. 中 央 値 は10.2cm、. ど の礫 州 で あ る。 測 点 の 間 隔 は 最 小 値 は7.8cmで. あ った。 こ こで. 下 の 礫 が 存 在 す る ほ か は 、 ほ と ん ど が8∼12cmの. 宇 治 川 に お ける 礫 州 の 形 態 と礫 の 大 きさ. 27.

(14) 近畿大学教育論叢. 第24巻 第2号(2013・3). 宇治. 観 月橋 60. 向島. 50 40. 46blu 礫. UZ40こ51UIZμ}101b. lZI4. 礫. 径(cm). 第8図. 径(cm). 宇治川 にお ける礫の粒径別頻度分布. 礫 か らな り、 淘 汰 が 良 い 。 そ れ で も4分. 割 した平 均 で み る と、 ゆ るや か に下 流 側 へ 細 粒 とな っ. て い る こ とが わ か る。 観 月 橋:観. 月 橋 の 下 流200mの. 左 岸 に あ る砂 州 で あ る。 現 在 この 砂 州 の 表 面 はす べ て 砂 で 構. 成 さ れ て お り礫 は 見 られ な い 。 しか しな が ら、 こ の 砂 の 下 に か つ て の 礫 が 分 布 して お り、 断 片 的 に 露 出 し て い た の で こ れ を 測 定 した 。 測 点 の 間 隔 は1m、 央 値 は6.9cm、. 最 小 値 は5.9cmで. 測 点 数 は13、 最 大 値 は8.8cm、. あ っ た 。 ち な み に 、 礫 と 砂 の 間 か ら は1986年10月. ビ ー ル 缶 が 出 土 して い る 。 測 定 数 が13し か な い が 、 ほ と ん ど は6∼8cmの. 中. 上旬製造の. 礫 で あ り、 淘 汰 は. 良 い 。 平 面 的 な 分 布 の 特 徴 は 判 然 と しな い 。 全 体 を 通 して の 礫 径 変 化:資 均 の 礫 径 減 少 率 は2.3cm/kmで. (4)木. 料 は3点. で は あ る が 、 ほ ぼ 一 様 に 減 少 して い る の が 分 か る 。 平. あ る。. 津川. 木 津 川 に つ い て は 、 鈴 木(2012)に 河 川 と の 比 較 の た め 、 ひ と つ お き に5地 く. お い て 、9地. 点 の 調 査 結 果 を 詳 し く述 べ た 。 こ こ で は 他. 点 を 選 ん で 簡 単 に 紹 介 す る(第9、10図)。. に. 加 茂:木 津 川 市 加 茂 町 恭 仁 大 橋 下 流 右 岸 の 礫 州 で 、全 体 の 長 さ は400m、. 28. 幅 は50mほ. どで あ.

(15) 淀 川 水 系 にお け る礫 の 粒 度 変 化. ノ. 加茂. 高水敷. ト. N=73. 草地. 平尾. ・多 賀. 寺田. 一 h. 橋本.   曲…1 平脇 第9図. ㎜1半. 鵬 鋤1. 木 津 川 に お け る 礫 州 の 形 態 と礫 の大 き さ(鈴 木2012). 29.

(16) 近畿大学教育論叢. 第24巻 第2号(2013・3). 寺田. 加茂. 平尾 N=108. 橋本. 多賀. 第10図. る 。 測 点 の 間 隔 は14m、. 木 津 川 に お け る 礫 の 粒径 別頻 度分 布(鈴 木2012). 測 点 数 は73、 最 大 値 は18.6cm、. 中 央 値 は12.5cm、. 最 小 値 は4.1cmで. あ っ た 。 平 面 分 布 は 、 上 流 側 と 流 路 側 で 粗 粒 で あ り、 下 流 側 と 岸 側 で 細 粒 と な る 。 礫 の 粒 径 別 頻 度 分 布 に は 複 数 の モ ー ドが 見 ら れ る が 、 こ の う ち14∼16cmの 12cmの. モ ー ドは 上 流 側 の 礫 州 、10∼. モ ー ドは 下 流 側 の 礫 州 を 表 し て い る。. 平 尾:木. 津 川 市 山 城 町 平 尾 、 開 橋 の 下 流 右 岸 に 位 置 す る 、 長 さ750m幅150mほ. 礫 州 で あ る 。 測 点 の 間 隔 は25m、 3.3cmで. 測 点 数 は108、 最 大 値 は13.3cm、. 中 央 値 は7.9cm、. どの 細 長 い 最小値 は. あ っ た 。 平 面 分 布 で は 、 上 流 側 で も部 分 的 に 細 粒 な 所 が み ら れ る が 、 全 体 と して は 下. 流 へ 細 粒 化 して い る 。 頻 度 分 布 は ユ ニ モ ー ダ ル で あ る が 、 や や 細 粒 側 に 偏 して い る 。 礫 の 大 き さ は 、 最 大 で も12∼14cmで 多 賀:こ 間 隔 は20m、. 、 上 流 の 上 狛 よ り細 粒 に な っ て い る 。. こ は 山 城 大 橋 の 上 流 右 岸 に あ た る 、 長 さ400m幅100mほ 測 点 数 は67、 最 大 値 は14.1cm、. 中 央 値 は5.2cm、. どの 礫 州 で あ る。 測 点 の 最 小 値 は2.3cmで. あ った 。 平. 面 分 布 で は 他 と 同 様 に 、 上 流 部 で 粗 粒 で あ り下 流 に しだ い に 細 粒 に な る 。 頻 度 分 布 の モ ー ドは 4∼5cmの 寺 田:城 33m、. と こ ろ に 現 わ れ て お り、 か な り 細 粒 側 に 偏 っ た 分 布 を 示 す 。 陽 市 寺 田 右 岸 の 礫 州 で 、 長 さ550m幅100mほ. 測 点 数 は43、 最 大 値 は10.6cm、. 中 央 値 は3.9cm、. 30. どの 大 き さ が あ る。 測 点 の 間 隔 は 最 小 値 は1.2cmで. あ った 。 平 面 分 布 で.

(17) 淀 川 水 系 にお け る礫 の 粒 度 変 化. は 、 礫 の 卓 越 し た 上 流 側 と 砂 の 多 い 下 流 部 に 大 き く二 分 さ れ る 。 礫 質 の と こ ろ は 大 き な デ ュ ー ンの よ う な 高 ま りを な して お り、 末 端 は ス リ ッ プ 面 と な っ て い る 。 そ れ に 対 し、 砂 質 な 所 は 一 段 低 い 。 頻 度 分 布 は 明 ら か な バ イ モ ー ダ ル 分 布 を 示 す が 、6∼8cmの 2∼4cmの 橋 本:八. モ ー ドは 上 流 側 半 分 、. そ れ は 下 流 側 半 分 の 粒 度 を 代 表 し て い る。 幡 市 橋 本 右 岸 宇 治 川 と の 合 流 直 前 の 、 長 さ500m幅100mほ. の 間 隔 は22m、. 測 点 数 は80、 最 大 値 は6.4cm、. か 所 だ け6cmを. 中 央 値 は3.6cm、. どの 礫 州 で あ る。 測 点 最 小 値 は1.6cmで. 超 え る と こ ろ が あ る が 、 ほ と ん ど は2∼6cmの. あ っ た 。1. 礫 で あ る。 平 面 分 布 で は、上. 流 か ら下 流 へ 細 粒 化 す る 傾 向 が 顕 著 に 表 れ て い る 。 全 体 を 通 して の 礫 径 変 化:他. の 河 川 よ り ば らつ き が 大 き い が 、 お お む ね 下 流 へ 礫 径 が 減 少 し. て い る 。 平 均 の 礫 径 減 少 率 は0.3cm/kmで. (5)淀. あ り、 桂 川 や 宇 治 川 に 比 べ 低 い 値 と な っ て い る 。. 川. 三 川 合 流 後 の 淀 川 に つ い て は 、 上 流 か ら、 楠 葉 中 之 芝 、 樟 葉 ゴ ル フ 、 鵜 殿 、 前 島 、 枚 方 大 橋 の5カ. 所 で 測 定 を 行 っ た(第11、12図)。. 楠 葉 中 之 芝:八. 幡 市 と の 境 界 近 く の 淀 川 左 岸 に 分 布 す る 、 長 さ250m幅30mほ. あ る 。 測 点 の 間 隔 は7.5m、. 測 点 数 は80、 最 大 値 は18.1cm、. で あ っ た 。 こ の 礫 州 に 隣 接 し て 上 流 側 に は 基 盤 岩(丹. どの礫 州 で. 中 央 値 は14.7cm、. 波 帯 の 岩 石)が. 最 小 値 は12.2cm. 幅50m長. さ100mに. わ. た っ て 露 出 す る 。 礫 層 は 基 盤 岩 を 不 整 合 に 覆 っ て お り、 そ の 境 界 部 に は 植 物 片 混 じ りの 薄 い シ ル ト層 が 挟 ま れ る 。 シ ル ト層 の 走 向 はN55°W、. 傾 斜 は10°SWで. あ っ た 。 ま た 、 図 に 示 した 礫. 州 の 上 端 部 に も シ ル ト層 が 挟 ま れ る 。 基 盤 岩 を 覆 う部 分 で の 礫 は 数10cmの. も の が 多 く、 図 に. 示 した礫 州 の もの よ りは るか に大 き い。 ま た、 図 に示 した礫 州 の 上 端 部 で は草 地 との 境 界 部 で 高 さ 数10cmの. 崖(段. 差)が. あ り、 鉄 分 の 染 み 出 し に よ り 褐 色 に染 ま っ て い る 。 こ れ ら の 産 状. は い ず れ も 、 楠 葉 中 之 芝 の 河 床 に 分 布 す る 礫 が 地 層 で あ る こ と を 示 して い る 。 さ て 、 図 に 示 し た 礫 州 で は 、 ほ と ん ど の 礫 が12∼18cmの. 中 に収 ま っ て お り 、 礫 径 が 大 き い. 割 に 淘 汰 が 良 い 。 平 面 分 布 も 上 流 端 か ら下 流 端 ま で ほ と ん ど 差 が 見 ら れ な い 。 樟 葉 ゴ ル フ:京. 阪 樟 葉 駅 向 か い の 淀 川 左 岸 高 水 敷 に 樟 葉 ゴ ル フ 場 が あ り、 そ の 下 の 淀 川 左 岸. に か な り広 い 礫 州 が 分 布 す る 。 こ の 礫 州 は 大 き い た め 、 粗 粒 な 部 分 と 細 粒 な 部 分 が 繰 り返 して い る 。 図 に 示 し た の は 、 そ の う ち の 一 番 上 流 部 を 構 成 す る 単 元(長 測 点 の 間 隔 は15m、. 測 点 数 は121、 最 大 値 は19.2cm、. 31. さ410m幅150m)で. 中 央 値 は14.2cm、. 最 小 値 は9.9cmで. あ る。 あっ.

(18) 近畿大学教育論叢. 第24巻. 第2号(2013・3). 楠葉中之芝. 樟葉 ゴル フ. 濾 鵜殿 こ. /. ,. 前島 =?9. 枚 方大橋. 第11図. 淀 川 にお ける 礫 州 の 形 態 と礫 の 大 きさ. 32.

(19) 淀 川 水 系 にお け る礫 の 粒 度 変 化. 前島. 楠葉 中 之芝. 樟 葉 ゴル フ. 枚方大橋. 鵜殿. 第12図. 淀川における礫の粒径別頻度分布. た。 こ の 礫 州 で は 上 流 か ら下 流 ま で ほ と ん ど 礫 の 大 き さ が 変 わ ら な い 。 ま た 、 礫 径 も12cmか 16cmに. ら. 集 中 して お り、 先 に 述 べ た 楠 葉 中 之 芝 と 同 様 に 淘 汰 が 良 い 。 ま た 、 礫 州 表 面 の 様 子 や. 礫 種 も 良 く似 て い る 。 な お 、 こ の 場 所 の 対 岸 に は 、 高 浜 流 量 観 測 所 が あ り、 河 床 断 面 が ウ ェ ブ サ イ トで 示 さ れ て い る 。 そ れ に よ る と 、 最 深 部 は 渇 水 時 で も5mの. 水 深 が あ り、 淀 川 全 体 の 中. で 一 段 と 深 く、 ま た 川 幅 が 狭 く、 速 い 流 れ と な っ て い る 。 鵜 殿:高. 槻 市 鵜 殿 の 淀 川 右 岸 に あ る 長 さ 約1km幅120mほ. 州 で あ る 。 測 点 の 間 隔 は22.5m、 2.1cmで. ど の 、 ゆ る く湾 曲 し た 大 き な 礫. 測 点 数 は156、 最 大 値 は14.5cm、. 中 央 値 は7.9cm、. 最 小値 は. あ っ た 。 こ こ の 礫 州 で は 、 上 流 側 か ら下 流 方 向 へ 細 粒 化 す る 傾 向 が 明 瞭 で あ る 。 粒 径. 別 の 頻 度 を み る と、8∼10cmの. と こ ろ に 主 モ ー ド、4∼6cmに. 副 モ ー ドが あ ら わ れ て い る. が 、 こ れ は 上 流 側 の 粗 粒 部 分 と 下 流 側 の 細 粒 部 分 を 表 して い る 。 国 土 地 理 院 の 直 近 の 空 中 写 真 (2008年5月18日. 撮 影 、以 下 同 様)と. 比 べ る と 礫 州 が 下 流 方 向 に120mほ. 33. ど 拡 大 して い る こ と が.

(20) 近畿大学教育論叢. 第24巻 第2号(2013・3). わ か る 。 ま た 、 上 流 端 の 砂 地 の 部 分 も 空 中 写 真 で は 見 られ な い の で 、 礫 州 が 上 流 側 に も 成 長 し て い る こ と が わ か る 。 な お 、 こ れ は 他 の 礫 州 の 露 出 度 と 比 較 して わ か る こ と で あ り、 水 位 の 問 題 で はな い。 前 島:高. 槻 市 前 島 付 近 の 淀 川 右 岸 に あ る 長 さ65m幅10mほ. 間 隔 は4.5m、. 測 点 数 は28、 最 大 値 は8.3cm、. どの 小 さ い礫 州 で あ る。 測 点 の. 中 央 値 は7.Ocm、. 最 小 値 は5.Ocmで. あ った 。 国. 土 地 理 院 の 空 中 写 真 で は か な り大 き な 礫 州 が 見 え て い る が 、 現 在 は 侵 食 さ れ て ほ と ん ど が 失 わ れ て い る 。 こ こ で は ほ と ん ど の 礫 が6∼8cmで. あ り、 淘 汰 が 非 常 に 良 い 。 平 面 的 に は 、 上 流. か ら下 流 へ 細 粒 化 す る 傾 向 が 明 瞭 で あ る 。 枚 方 大 橋:枚. 方 大 橋 の す ぐ下 流 右 岸 の 、 長 さ110m幅25mの. 4.5m、 測 点 数 は48、 最 大 値 は4.2cm、. 中 央 値 は3.1cm、. 礫 州 で あ る。 測 点 の 間 隔 は. 最 小 値 は1.5cmで. あ った。 この礫 州 は、. 国 土 地 理 院 の 空 中 写 真 に も 写 っ て い な い の で 、 ご く最 近 の 洪 水 で 形 成 さ れ た も の で あ る こ と が 分 か る 。 全 体 に 礫 は 小 さ く、 下 流 側 半 分 は ほ と ん ど 砂 地 で 礫 が 混 じ る 程 度 で あ る 。 上 流 側 半 分 で は2∼4cmの. 礫 が90パ. ー セ ン ト近 くを 占 め る 。 そ れ で も平 面 分 布 で は 緩 や か に 下 流 側 へ 細. 粒 とな る。 全 体 を 通 して の 礫 径 変 化:楠. 葉 中 之 芝 か ら枚 方 ま で 、 多 少 の ば らつ き は あ る が 、 全 体 と して. は ほ ぼ 一 様 に 下 流 へ 礫 径 が 小 さ くな る 。 平 均 の 礫 径 減 少 率 は1.3cm/kmで. 5.河. あ る。. 床 勾 配 と粒 度 変 化. 礫 の大 き さ は下 流 に 向 か って 、 河 川 固 有 の 率 を 持 ち な が ら、 お お む ね 一 様 に 減 少 して い る (第2図)。. そ こで 、 横 軸 に河 床 勾 配 、 縦 軸 に礫 径 減 少 率 を 取 って 、 調 査 した 淀 川 水 系 各 河 川 相. 互 の 関 係 を明 らか にす る と と も に、 中部 ・関 東 地 方 の 河 川 の 扇 状 地 区 間 との 比 較 を 試 み た(第 13図)。 これ ま で の 河 床 礫 の研 究 に お いて 、 渡 良 瀬 川(小 玉 ほか1989)、 寒 河 江 川(小 玉1990)、 川(小 玉1990)の. 調 査 で は、 河床 礫 を 掘 り出 して粒 度 分 析 を 行 い、 そ の 中央 粒 径 値 が 用 い られ. て い る。 安 倍 川(小 野2002)の. 梓. 菅 ほ か2010)、 信 濃 川(中 澤2004)、. 那 珂 川(関. ほか1997)、 鬼 怒 川(上. 調 査 で は、礫 州 上 端 部 の 最 大 礫 の 値 が 用 い られ て い るが 、礫 州 の どの よ うな 場 所 に. お いて 、 どの く らいの 面 積 の と こ ろか ら、 何 個 の 礫 を 採 取 して 、 どの よ うな 径 を 測 定 して 、 平 均 を と るか につ いて は少 しず つ 異 な って い る。 したが って 、 礫 径 の 値 そ の もの を 比 較 す る こ と はで きな い。 流 下 距 離 に対 す る礫 径 の 減 少 率 で あれ ば比 較 で き そ うで あ るが 、 最 大 粒 径 値 の 減. 34.

(21) 淀 川 水 系 にお け る礫 の 粒 度 変 化. 少 の 仕 方 と 中央 粒 径 値 の 減 少 の 仕 方 は異 な る と い う問 題 が あ る。 ちな み に淀 川 水 系 各 河 川 の 場 合 、 中央 粒 径 値 の 減 少 率 と最 大 粒 径 値 の 減 少 率 は以 下 の よ う にな る。. 桂. 鴨 川 ・高 野 川. 川. 宇治川. 木津川. 淀. 中央 粒 径 値 の減 少 率(cm/km). 0.62. 1.5. 2.3. 0.30. 1.3. 最 大 粒 径 値 の減 少 率(cm/km). 2.1. 1.8. 3.5. 0.41. 1.6. 川. いず れ も最 大 粒 径 値 の 減 少 の 仕 方 の 方 が 大 き いが 、 鴨 川 ・高 野 川 を の ぞ くと最 大 粒 径 の 減 少 率 は 中央 粒 径 の減 少 率 の1.2∼1.5倍 とな って い る。 鴨 川 ・高 野 川 で は3.4倍 で あ り、 急 速 に大 き な 礫 が 減 少 して い る こ とを 示 して い る。 この よ う に河 床 礫 の 比 較 に は種 々の 問 題 が あ る。 しか しな が ら、 と もか くも各 河 川 の 礫 径 の 変 化 を比 較 して み る こ と は研 究 の ス ター トと して は意 義 あ る こ と と考 え る。 図 を 見 る と、 か な りば らつ き は あ るが 、 河 川 の 勾 配 が 大 き い と礫 径 の 減 少 率 が 大 き くな る傾 向 が あ る こ とが 分 か る。 お お む ね 勾 配 が10倍 に な る と礫 径 減 少 率 も10倍 とな って い る。 勾 配 が 大 き い と い う こ と は、 一 般 的 に は ス トリー ムパ ワー が 大 き くな る こ とで あ り、 礫 の 磨 耗 や 破 壊 が 速 く進 む の で あ ろ う。. u.1 0.1. 0.30.5. 1. 35. 10. 30. 河 川 の 勾 配(x1/1,000). 第13図. 河 床 勾 配 に 対 す る 礫 径 減 少 率 。 出 典 は 、 那 珂 川:関 ほ か1997、 鬼 怒 川:上 野2002、 梓川 1990、 寒 河 江 川:小 玉1990、 渡 良 瀬 川:小 玉 ほ か1989、 安 倍 川:小 菅 ほ か2010、 信 濃川 2004。. 35. 小玉 中澤.

(22) 近畿大学教育論叢. 第24巻 第2号(2013・3). と こ ろ で、 そ もそ も礫 径 が 減 少 して い く原 因 と して、 ① 流 水 に よ る砂 礫 の 選 択 運 搬 作 用 と、 ② 流 送 砂 礫 の 破 砕 ・磨 耗 作 用 、が あ げ られ る(例 え ばPettijohn1957)。 玉(1990)は. 小 玉 ほか(1989)や. 小. 、 選 択 運 搬 作 用 を 重 視 す る研 究 者 が 圧 倒 的 に多 い と した うえ で 、 礫 が 割 れ る こ と. に よ って その 大 き さが 急 減 す る こ との 重 要 性 を 強 調 して い る。 ま た、 割 れ や す さ は礫 種 に大 き く依 存 す る こ と を明 らか に して い る。 こ こ に示 した河 川 堆 積 物 は礫 の 種 類 も大 き さ も さ ま ざ まで あ り、 河 川 ご と に洪 水 の 発 生 の 仕 方 や 流 量 も異 な って い る。 ま た、 測 定 方 法 も異 な って お り、 礫 径 減 少 率 の 意 味 や 減 少 そ の もの の 原 因 につ いて は さ らに深 い検 討 が 必 要 で あ る。 ま た、 よ り多 くの 河 川 の 資 料 を 総 合 化 す る こ とや 、 何 らか の 形 で 測 定 方 法 の 違 いが 補 正 で き る よ う にな る こ とが 大 切 で あ る。 さて 、 本 題 で あ る淀 川 と その 支 流 が どの 位 置 に プ ロ ッ トされ るの で あ ろ うか 。 木 津 川 は諸 河 川 の 中で 勾 配 が 小 さ く、 礫 径 減 少 率 も小 さ い。 そ して 、 お おむ ね 想 定 され る回 帰 直 線 に近 い位 置 に プ ロ ッ トされ て い る。 桂 川 も全 体 の 傾 向 と一 致 して い る。 それ に対 し、 宇 治 川 は勾 配 に対 して 礫 径 減 少 率 が や や 大 き い よ う に見 え る。 じつ は この 測 定 以 前 に大 量 放 流 計 画 の た め に、 宇 治 の 測 定 地 付 近 の 河 床 が 掘 り下 げ られ 、 大 量 の 礫 が 取 り除 か れ て い る。 本 来 は も う少 し小 さ い 礫 径 で あ っ たの か も しれ な い。 しか しな が ら、 宇 治 、 向 島、 観 月 橋 の3地 点 の 礫 径 の 値 は ほぼ 一 直 線 に乗 って くるの で 、 工 事 の 影 響 は それ ほ ど大 き くな いの か も しれ な い。 今 後 の 課 題 で あ る。 淀 川 本 川 で あ るが 、 この 河 川 は勾 配 が 小 さ い に もか か わ らず 礫 径 減 少 率 が 大 き く、 また 礫 自 体 も大 き い。 この 理 由 につ いて は次 項 で 考 察 す る。. 6.淀. 川の礫の特異性. す で に述 べ た よ う に、 淀 川 の 楠 葉 中之 芝 や 樟 葉 ゴル フの 礫 州 の 礫 はか な り大 き い。 木 津 川 の 最 上 流 で あ る加 茂 よ りも大 き く、 鴨 川 で いえ ば扇 状 地 中央 部 の 出町 柳 ∼ 七 条 間 に相 当 す る大 き さで あ る。 ま た、 桂 川 で いえ ば西 京 極 の あ た りで あ る。 これ らの 河 川 は流 下 しな が ら礫 径 を 減 少 させ 、 三 川 が 合 流 す る直 前 に は河 床 の 礫 は きわ めて 小 さ くな って い る。 した が って 、 楠 葉 や 鵜 殿 の 礫 は、 現 在 の 流 れ に よ って 上 流 か ら運 ばれ て き た もの で はな い こ と は明 らか で あ る。 礫 が 大 き い理 由 と して 、 最 も考 え や す いの は、 これ は過 去 の 堆 積 物 で あ る とす る考 え 方 で あ る。 事 実 、 楠 葉 中之 芝 で は礫 層 が 基 盤 岩 を 不 整 合 に覆 って い るの が 確 認 され る。 礫 層 基 底 部 に は植 物 の 破 片 を含 む シル ト層 が 挟 まれ るが 、 年 代 を 決 め る資 料 はな い。 周 辺 の 丘 陵 に分 布 す る. 36.

(23) 淀 川 水 系 にお け る礫 の 粒 度 変 化. 地 層 は、大 阪 層 群 や 段 丘 堆 積 物 で あ る。 そ の う ちの 大 阪 層 群 は 、海 成 粘 土 を挟 む、 シル ト、砂 、 礫 な ど か らな り、 礫 は主 に 中 礫 か らな る(宮 地 ほか2005)。 現 在 、 露 頭 で確 認 を す る事 は 出来 な いが 、 礫 径10数cmの. よ うな粗 粒 な礫 は含 ま れ て い な い と判 断 され る。 最 も考 え や す いの は. 最 終 氷 期 に お け る 河 川 堆 積 物 、 す な わ ち 周 辺 丘 陵 地 で 見 ら れ る低 位 段 丘 堆 積 物(宮 2005)に. 地 ほか. 対 比 され る もの で あ る とす る考 え 方 で あ る。 現 在 周 辺 の 丘 陵 は宅 地 化 され て 露 頭 が な. い た め直 接 確 か め る こ と は困 難 で あ るが 、 淀 川 か ら少 し離 れ た と こ ろで は、 か つ て の 河 川 堆 積 物 は段 丘 化 して 分 布 して い るが 、 全 く同 じもの が 現 淀 川 河 床 に も地 層 と して 露 出 して い るの で あ ろ う。 この 推 論 が 正 しい とす る と、 氷 期 と い う寒 冷 な 気 候 の も とで 形 成 され た 堆 積 物 は現 在 の 温 暖 な 気 候 の も とで 堆 積 した堆 積 物 よ り も10cmほ. ど粒 径 が大 きい こ と にな る。 現 在 の 宇 治 川 、 木. 津 川 、 桂 川 で 見 られ る礫 径 変 化 曲線 を10cmほ. ど上 に移 動 させ る と、 この 曲 線 は氷 期 にお け る. 礫 径 変 化 曲 線 を表 す 可 能 性 が あ る こ と にな る。 と こ ろで 、 淀 川 の 礫 は、 鵜 殿 、 前 島、 枚 方 大 橋 と、 下 流 に行 くにつ れ て 小 さ くな る。 この 礫 径 減 少 率 は木 津 川 や 桂 川 よ りは大 き いが 、 宇 治 川 よ りは小 さ い。 す な わ ち他 の 河 川 とそ れ ほ ど 大 き くは変 わ らな い。 この こ と は堆 積 物 が 動 いて い る こ とを 示 して い る。 実 際 、 枚 方 大 橋 か ら 淀 川 を観 察 す る と水 面 下 に大 きな 砂 礫 州 が 見 え る し、 航 路 確 保 の た め凌 深 船 が しば しば作 業 を して い る こ とか らも明 らか で あ る。 ま た、 国 土 地 理 院 の 空 中写 真 か ら も礫 州 が 成 長 して い る こ とが わ か る。 これ らの 堆 積 物 の う ち、 砂 は主 に木 津 川 か ら運 搬 され て きた もの で あ ろ う。 礫 に つ いて は過 去 の 堆 積 物 か らの 洗 い 出 しと考 え られ る。. 7.お. わ りに. 本 論 で は京 都 盆 地 ・山城 低 地 か ら河 内平 野 北 部 にか けて の 、 河 床 礫 の 大 き さの 変 化 の 規 則 性 と特 異 性 を 明 らか に した。 そ して、 予察 的 に 中部 か ら関 東 地 方 の河 川 と比 較 を 行 っ た。 今 後 、 全 国 あ る い は世 界 の 河 川 で 、 礫 径 の 変 化 が どの よ う に後 背 地 の 地 質 や 河 川 の 勾 配 ・川 幅 ・洪 水 流 量 な ど と関 係 して い るの か 、 測 定 方 法 の 統 一 あ る い は補 正 方 法 の 研 究 を 含 めて 、 よ り詳 細 な 研 究 が 求 め られ る。. 37.

(24) 近畿大学教育論叢. 第24巻 第2号(2013・3). 文献 小 玉 芳 敬(1990)梓. 川 と 寒 河 江 川 に お け る``割 れ 円 礫"の. 存 在 比 率 に つ い て.筑. 波大学水理実. 験 セ ン タ ー 報 告,No.14,109-114. 小 玉 芳 敬 ・池 田. 宏 ・伊 勢 屋 ふ じ こ(1989)渡. 良 瀬 川 に お け る 粒 径 別 岩 種 構 成 比 の 縦 断 的 変 化:. 沖 積 礫 床 河 川 に お け る 礫 の 破 砕 ・磨 耗 効 果 の 重 要 性.筑. 波 大 学 水 理 実 験 セ ン タ ー 報 告,. No.13,13-25. 国 土 交 通 省(2012)水. 文 水 質 デ ー タ ベ ー ス.ウ. 小 菅 尉 多 ・里 深 好 文 ・水 山 高 久(2010)石. エ ブ サ イ トhttp://www1.river.go.jp/. 礫 の 流 下 に 伴 う 磨 耗 と 粒 径 分 布.平. 成22年 度 砂 防 学. 会 講 演 資 料. 宮 地 良 典 ・楠. 利 夫 ・武 蔵 野 實 ・田 結 庄 良 昭 ・井 本 伸 宏(2005)京. 地 質 研 究(5万 中澤. 剛(2004)千 係.新. 分 の1地. 質 図 幅),産. 都 西 南 部 地 域 の 地 質.地. 域. 総 研 地 質 調 査 総 合 セ ン タ ー,90p.. 曲 川 ・信 濃 川 水 系 の 降 水 量 お よ び 河 川 流 量,河. 床 勾 配,河. 床堆積物等の関. 潟 大 学 理 学 部 自 然 環 境 学 科 卒 業 論 文.. Pettijohn,F.J(1957)564伽6班. 曜yRocん 畠56coη4E4'加. η.Harper&Brothers,NewYork,. 718p. 関. 辰 洋 ・作 田. 誠 ・多 賀 谷 重 豊 ・牧 野 泰 彦(1997)那. 珂 川 河 床 の 砂 礫 質 堆 積 物.茨. 城大学教. 育 学 部 紀 要,46号,63-84. 鈴 木 一 久(2012)京. 都 府 南 部 、 木 津 川 に お け る礫 の 粒 度 変 化.近. 畿 大 学 教 育 論 叢,第24巻1号,. 1-16. 上 野 和 子(2002)鬼. 怒 川 の 地 形 と 堆 積 物.茨. 城 大 学 教 育 学 部 卒 業 研 究.. 38.

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