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ミツバチ生産物に関する国際会議に参加して ~日本のプロポリス市場の現在

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ミツバ チ生産物 に関す る国際

会議 に参加 して

∼ 日本 の プ ロポ リス市場 の現在

山本 倫大

「ミツバチ生産物 (その特性,利用法 と ミツパ テ療法) に関す る国際会議」 が去 る1996年 5 月26日か ら5日間, イス ラエルのテルア ビブ 市で, イスラエル-チ ミツ生産販売協議会 とイ スラエル養蜂家協会の主催で開催 された.会議 の大 まかな 日程 は衰1の通 りで,各種 の養蜂生 産物が余す ところな く取 り込 まれているのがわ かる.参加者 は,25か国,110名 に上 り,質的 にも量的に も充分 な会議 であった. なお,後援 団体 と して アメ リカ蜂 医療法協 会, ア ピモ ンデ ィア, ア ジア養蜂研究協会,国 際 ミツバチ研究協会, イスラエル栄養学協会, イスラエル農業省およびび観光省が参画 してお り, 日本か らは玉川大学 の酒井哲夫教授が国際 諮問委員会 に名を連ねて いる.その関係か ら, 同大学 ミツバチ科学研究施設主任である松香光 夫教授 のご推薦を頂 き日本 のプ ロポ リスの現状 について発表す る機会 を得 た. この種 の国際会議 はやや もすれば基礎研究 に 偏重 し,本来 の目的 とす る応用面や経済面 が等 閑 にされている傾向があ り, この機会 に基礎研 究のそのよ うな点を考慮 して,医療への応用面 と経済面 との3面 か ら日本 のプ ロポ リス状況 を取 り上 げ発表す ることとした. 演題 は 「日本 におけるプロポ リス市場 の急速 な拡大 と,それを支える基礎研究 と医療への応 用」 として約30分の講演 を した. 日本の急速 なプロポ リスの市場展開 には養蜂家をは じめ販 売業者 の高 い関心を集 めたようであった. また 基礎研究の レベルの高 さと医療への真筆 な取 り 組み方 には会場 の研究家や医師たちの注 目のま ととな り, と くに アメ リカ蜂 医療協会会長 の Dr.シェプ リエ (医師 :蜂針療法),ウルグアイ 蓑 1 大会日程 5月26日 参加登録および合同レセプション 5月27日 開会式 (会長:ミズライ教授) 本会議:ミツバチ一般,輸入ハチミツ,ミツバチ生 産物の病理作J札 毒性,有害混入物等 5月28日 本会議:ローヤルゼリー,蜂毒,プロポリスの基礎 研究,薬理作用,医療応用 アピモンデイア特別会議:ミツパテ生産物の国際 規約改正と中国産生産物について 5月29日 本会議:プロポリス,花粉,蜂毒に関する基礎研 究,薬理作用,病理応用 *この会議はイスラエル養蜂に貢献 した故 カルマン博士に捧げる追悼会議 閉会式 ・晩餐会 5月30日 へプライ大学養蜂施設見学,キプツの養 蜂施設見学および 「死海」遊訪 養蜂協会会長 のDr.W.フェロ (医師),コーネ ル大学 の リー教授 ら数多 くの方 々か ら養蜂分野 全般 にわたる新 しい挑戦 として評価 を頂 き,長 時間にわたって質問をいただいた り,情報交換 をす ることがで きた. さ らに

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等 の著書 で 著名 なェバ ・クレイ ン女史や7 ピモ ンディアの ポルネック会長, プロポ リス生産革命に新風 を 吹 き込んでいるブラジル コナ ップ社の

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.アブ ルー氏等 と親 しく話 し合 えたことは蜂 に関す る 仕事 に携わるものとして大変有意義 な会議であ ったと実感 している. 講演 で は前述 のよ うに市場 の問題 と基礎研 究,医療への応用の

3

面 か ら発表を行 ったが, それに際 して, 日本の市場 の展開 と,それに強 く影響 して きた基礎および応用研究の進展 につ いて過去10年間の動 きを まとめてみ る機会を 得た. そ こで講演の内容 の紹介 として特 にその 点 に的を絞 って書 き連ねていきたい.

プロポリス商品の市場展開

プロポ リスが 日本 に初 めて紹介 され,今 日の 市場 を形成 す るきっか け とな ったのは, 1985 年 10月,名古屋 で開催 された第 30回国際養 蜂会議で, この年が 日本 のプロポ リス元年 と言

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4 EzJ ft 柾 ) 懸 Y 源 1985 1990 1991 1992 1993 1994 図1 プロポリス輸入壷と輸入額実績 え る.私 たちがプロポ リスを取 り扱 いは じめた 当初5年間 というものは,まだ まだプロポ リス の認知度 も低 く,販売 は苦戦 の連続であ った. 「元気 にな った,病気が治 った」とい う朗報 に勇 気づけ られたが,採算 は取 れず苦渋の 日々が続 いた. ただ消費者 に認知 して もらうことが最重 要課題であ った.当時,すでにプロポ リスを扱 っていた会社 もあ ったが,取 り扱 い量 はごくわ ずかで,私 たちと同様の状態であ った. 一方で,病院における臨床 データや数多 くの 経験治療報告が この時期 に発表 された.中で も 1991年 の 50回 日本癌学 会 におけ るプ ロポ リ スの抗癌作用 に関す る発表 は, プロポ リスマー ケ ッ トの急速 な展開の引 き金になった. 図1には日本市場での, 1985年度か ら現在 表2 プロポリス応用商品の市場推移 1967年 ドイツ ・7-ガー ドプロポ 市場創成期 J リスの日本輸入販売 J 1985年 第30回国際養蜂会議でプ 市場形成期 ロポリスの研究 ・臨床発表 J がきっかけで,養蜂家を中 J J 心に広 く認知され業界形成 上 が始まる健康食品 として取 り扱いを始めるが,一部ユ ーザーのみで広範の認知に いた らず 1991年 日本癌学会での抗癌性の発 成長期 表等,病院での臨床応用 も 高まりユーザーへの認識が J 広がる.新規参入者の急増 現在 基礎研究範Bflや病院等での (競争糊) 臨床応用が一段と広がり, 着実に普及 している参入業 者も定着 しつつある. に至 るまでのプロポ リス輸入量 な らびに輸入額 実績 を示 した, 1985年 か ら 1990年 までの間 は正確 な輸入総量 は不明で あ るが,年間1 0-20t未満 と思 われ る. 1991年 にな って 日本 の 厚生省が食品添加物 として認可 し,課税対象商 品に指定 され, また ブラジル政府が輸出業者 に 許可証 を発行 し管理す ることにな り,輸出実績 の統計が整理 され るよ うにな った, 1994年 の 資料 によると輸入 プロポ リスはブラジル産の も のが92%,中国産 5%,その他が 3%とな って いる.一方 マスコ ミや ジャーナ リズムによるプ ロポ リスの紹介は急激 な業者 の業界参入を促 し 輸入量,売 り上 げ と もに急速 な伸 びを示 した (表2). プ ロポ リス商 品 の販 売 実 績 プ ロポ リスの販売 は, 1985-1990年 は低迷 の期間で販売統計 は把握 で きて いない.1991 - 1995年 の 5年間の売上 げにつ いて見てみ る と, マスコ ミや ジャーナ リズムによるプロポ リ スの紹介 に端を発す る急激 な販売推移 は過去 の どの健康食品 にも見 られない特徴 を持 っている (図 2). その理 由はいろいろだが,第- に薬理 作用が顕著であ り,副作用が少 な く幅広 い範囲 の病気治療 に適応 す る優 れたBRM (Biologi -ca一Response Modifiers) 様物質であった こ

と.第二 に,製薬会社や大学や国立 の研究機関 が,プ ロポ リス研究を開始 し,その利用効果 に 期待感が持てたこと.第三 に,長 い治療歴史に 裏付 け られ,世界中で共通 の研究がなされ,症

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1985 1990 1991 1992 1993 1994 図2 プロポリス市場規模 (販売額) 1995 (見込み) 0 0 (EJ L E 細 ) 埜 繋

目されて いる物質であ った ことが考 え られ る. そのよ うな事情 を背景 に,現在 では, 日本 に はプ ロポ リスエキ ス製造 者 お よび輸 入 商社 な ど,合わせて約200社 を上回 る市場参入状態 で 蓑3 プロポリス規格基準(ェクノール抽出プロポリス) 項 目 基準 抽出方法 エタノール抽出 規格成分 8W/v%以上 ケルセチン含有量 検出されること 紫外線吸光度 270-310nmで最大値 エタノール% 50以上 残留農薬 1. エ ンドリンおよ 検出されてはならない び デ ィル ドリン (アル ドリンを含む) 2. BHC 0.2ppm以下 3. DDT 0.2ppm以下 4.パラチオン 0.3ppm以下 マラチオン 0.2ppm以下 フェニ トロチオン0.2ppm以下 PCB 検出されてはならない ひ素 (Asとして) 2ppm以下 重金属

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として) 20ppm以下 n-ヘ キ サ ン テ トラサイクリン頬 検出されてはならない ジェチレングリコール 日本プロポリス協議会会報No.12 (1996年 2月) あ る.プ ロポ リス製品 は97.9%は食品 と して分 類 されてお り,2.1%が トイ レタ リ製品であ る. 各社 の製品の品質 はバ ラツ与が多 く,安定 し た安 全 な プ ロポ リス供 給 の た め に 1995年6 月, 日本 プ ロポ リス協議 会 によ りプ ロポ リス関 連商品 の品質基準 が設定 された (表3).はかに 日本健康栄 養食 品協会 に よ る規格 基準 が あ る が,ほぼ同様 の内容 であ る (東洋医学舎,1996).

プロポ リスの基礎研究の歩み

衰 4

に過去 10年 間の プ ロポ リスに関す る研 究発表 を揚 げたが,特 に以下 はその代表的 な も の と して市場 の発展 に貢献 した といえ る. 1985年,名古屋で開催 された第30回国際養 蜂会議 の ミツバチ治療分科会で,玉川大学 の持 田 らは, 日本産 のプ ロポ リスの化学成分 の単離 と抗微生物活性作用 につ いて発表 し, プ ロポ リ ス抗菌作用 の中心的物質 は, ピノ ンル ビンとシ ンナ ミリデ ン酢酸 であ ることを突 きとめている (持 田 ら,1985).これが 日本 における最初 のプ ロポ リスに関す る学術発表であ る. 1991年,国立予防衛生研究所 の松野博士 が, ブラジル産 プ ロポ リスか ら殺腫癌細胞効果 を持 つ3種類 の化合物 を単離 し, 第50回 日本癌学 会で発表 した (松野, 1992).その中で新規 に 発見 された ク レロダ ン系 ジテルペ ノイ ドが特異 な抗腫疲作用 を示す物質 と して注 目された.

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蓑 4 日本でのプロポ リス研究 ・学会発表 年 月 発表学会 ・発表者 (所属) 研 究 ・発 表 内 容 (

」内は課題) 1985.10第30回国際養蜂会議 ミツバチ治療分科会 持田俊二 (玉川大学) ら 日本でプ ロポ リスが一般 に認知 されるきっかけとな った.世界各 国の学者が他項 目にわたるプロポ リスの臨床例を発表 した. 「日本産のプロポ リスの化学成分及 び抗微生物活性」 プ ロポ リスの含有成分であるシンナ リテ ン酢酸 に殺菌作用がある ことを報告. 1991.9 第50回 日本癌学会 松野哲也 (予研) 「プロポ リスに含まれる掛 嘉細胞物質の単離 ・精製」 プロポ リスの中に含 まれている

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つの物質, カフェイ ン散 フェネ チルエステル,クレロダン系 ジテルペ ン,ケルセチ ンが腫癌細胞に 対 して損傷作用があることを報告. 1992.1 第14回玉川大学 ミツバチ 「プロポ リスに含まれる成分の癌細 胞死滅作用」 科学研究会 癌患者 のプロポ リス飲用による化学療法や放射線療法の副作用を 松野哲也 (予研) 軽減 し,治療効果を増強 したと報告. 1992.9 第51回 日本癌学会 松野哲也 (予研) 「プロポ リスの抗腫療作用」 プ ロポ リス成分中か ら癌細胞 を殺す数種類 の化合物 を単離 し化学 構造を明 らかに した.プロポ リスを飲用す ることによって,ナチュ ラルキラー細胞, キラーT細川乱 マクロ771ジなどの細 抱をバ ランスよ く増減 させ腫癌 に作用す ることを報告 1992 第13回 日本臨床薬坪学会 「プロポ リスの抗炎症作用」 東京医科歯科大学難治研究所 プロポ リスの成分で抗炎症作用があることを報告. 1993.3 第5回 日本BRM学会 「プロポ リスがマクロファージに及はす影響」 守安純子 ら プロポ リスの濃度別 にマクロファー ジに与 えた結果時間 と濃度 に 比例 し直接的 に作用す ることを報告. 1993.10第52回 日本癌学会 新井成之 (林原生物化学研究所) 「プロポ リス散剤のマウスの結腸癌細胞の増進及 び転移抑制効果」 マ ウスが実験 で結腸癌細胞が抑 え られ, さ らに肺-の転移 が抑制 されたと報告 1993 第40回 日本生薬学会 立藤智基 (林原生物化学研究所) ら 「ブラジル産 プロポ リスの抗 ウイルス作用の実験 と結果 と考察」 プロポ リスの フラボノイ ドによ って ウイルスの不活性作用が考え られ ると報告. 1994.3 第6回 日本BRM学会 「プロポ リスによるサイ トカイ ン誘導能 (免疫機能)に及ぼす影響」 守安純子 ら プ ロポ リスの濃度 によ ってサイ トカイ ンが上昇 し,免疫細胞の活 性化作用が証 明された. 1994.3 Fl本生薬学会 「水溶性 プロポ リスによる免疫能力促進作用の実験」 鈴木郁功 (鈴鹿高専) プロポ リス飲用で腫癌の増大抑制 と消失 を確認 した 1994.10第53回 日本癌学会 「プロポ リス抽出物 による卵巣癌手術後,化学療法に及ぼす補肋的 効果」 プロポ リスが化学療法による副作用を抑制す る効果が報告 された. 1995.3 日本薬学会第115年会 「生産地及 び抽質条件の異 なるプロポ リス製剤の生理活性評価」 佐藤利夫 プロポ リス原産地の相違 によってプロポ リス成分がどれだけ異 な (徳島文理大学) ら るかを報告 1995.9 1]本医事新報 木本哲夫 (林原生物化学研究所) ら 「プロポ リスか ら抽出 したアルテ ピリンC[C-3]の抗腫療効果 と 作用機能 と臨床応用」 プロポ リスの成分に含まれているアルテ ピリンCを抽出 し,腫癌 細胞 に対 して増殖抑制作用が認め られたと報告.特 に白血病細胞 に著 しい抗腫療効果が認め られた. 1995.10ミツバチ科学 「プロポ リス中の抗MRSA活性物質について」 中野東之 プ ロポ リスの中か ら抗MRSA活性物質を単離す ることに成功 し, (林原生物化学研究所) ら プロポ リスの抗MRSA活性の主要成分であると報告 した. さ らに翌 年 の第51回 日本 癌 学 会 にお いて, ガ ン患 者 に ブ ラ ジル産 プ ロポ リスを投 与 す る こ とで, 体 内 の ナ チ ュ ラルキ ラー細 胞1, キ ラー細 胞 お よび マ ク ロ フ ァー ジが活 性 化 され,抗 腫 癌 性 を発揮 す る と い う基 礎 研 究 に裏 付 け られ た臨 床 デ ー タが報 告 され, プ ロポ リスの飲 用 に よ る 抗 ガ ン作 用 効 果 は もち ろん , 化 学 療 法 や放 射 線 治 療 に よ る副 作 用 を軽 減 し, 治療 効 果 を増大 さ せ るな ど, プ ロポ リス の ガ ンに対 す る効 果 が一 挙 に注 目 され始 め た. 1993年 に は, 岡 山 の林 原 生 物 化学 研 究 所 の 新 井 博 士 らが, ブ ラ ジル産 プ ロポ リスを用 いて

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マウス体内におけるマ クロファー ジの活性化, サイ トカ ン誘導作用および結腸 ガ ン細胞 の増殖 抑制 と転移抑制作用 につ いて第5回 日本BRM 学会 および第

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回 日本癌学 会で報告 し (新井 ら, 1994), プ ロポ リスがマ クロファー ジに直 接作m Lてその機能 を元進 し,抗原共存下 で, TNF(TumorNecrosisFactor),IL-1(Inter -leukin-1) やIFN (Interferon)の産生 を促す こと,肺 への転移率 を60%以下 に抑制 す る こ となどを明 らかに した. 過 去にGrange博士 ら(1990)によ って フラ ンス塵 プ ロポ リスの抗MRSA(メチ シ リン耐 性 黄色 ブ ドウ状 球菌)活 性 が報 告 されて い る が, 1995年 には, 林原生物化学研究所 の木本 博 ヒらによ って ブラジル産 プ ロポ リスが比較的 塵-)Jな抗MRSA活性 を持 っ こ とが再 確 認 さ れ, その活性 の主体 と考 え られ る抗菌物質が単 離 されて,3-prenyl-4-dihydro-cinnamoloxy cinnamicacidと同定 された (中野 ら,1995). 林原生物化学研究所 の研究陣 は, プ ロポ リス による抗腫癌作用,抗菌作用,抗 ウィルス作用, 抗MRSA作用 な どに関 して ブラ ジル産 プ ロポ リスを用 いて研究 を行 い, プ ロポ リスの基礎研 究で はそれ まで報告 されていなか った分野 で多 人な成 果を上 げて きた. 1995年, 同研究所 は, ブラジル産 プ ロポ リ ス原塊 に恒こ5%もの高 濃度 で含 まれ る抗 菌 物 質,アルテ ピリンC(ArtepillinC)に抗腫療作 用があ ることを発見 し, 水溶性 のアルテ ビリン Cナ トリウムを開発 し, ヒ ト由来腫癌細胞 に対 す る

胞増殖抑制作用お よび ラッ トを用 いた移 植腫癌細胞 に対す る抗 ガ ン作用を調 べた結 果を 報告 した (木本 ら,1995).このアルテ ビリンC は, とりわけ, 白血病細胞 に対 す る抗腫療効果 が高 く,将来 は,静脈注射 による化学療法補助 薬 と して開発で きると している. そ の 他, プ ロ ポ リス の 安 全 性 (金 枝 ら, 1994), 抗 へ リコバ ククー ・ピロ リ効果 (伊藤 ら,1994),抗 ア レルギー作用 (佐藤 ら,1995) などの研究発表がなされて いる. 以上 が, 日本 における1995年末 までの展礎 研究 の主要 な部分である. これ ら研究 者たちに その きっかけを与 えたの は幾多の臨床例であろ うが, その うち主 な ものを紹介 したい.

プ ロポ リス臨床研究の歩み

まず最初 に挙 げてお くべ きは木 F繁太朗

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である.本人が ガ ンにかか り, プ ロポ リスの実 際の体験者 と して病魔 と戦 った事実 を記録 し, 本 にまとめた (木下, 1993).彼 は西洋医学 と 東洋医学 (漢方療法) の併用診療 に取 り糾 まれ た方 で もあ る,肝臓 に癌 が転移 して いて,余命 は1か月 と告知 されてか ら,抗癌剤を使用せず プ ロポ リスと漢方薬 を併用 し治療 を始めた. 1 か月後 には癌 の進行 は止 ま り, 3か月後 には退 院す ることがで きた.現役の医師による臨床例 の発表 は医療,研究,業界に大 きな反響 を呼 び 起 こ し,彼 の 「死 か らの生還」 は, ガ ン患者 を 始 め難病 で悩んでいる多 くの人 たちに勇気 と希 望を与 えた.西洋医学 も東洋医学 もプ ロポ リス を含めた民間療法 も病気 の改善 によいi,;;・Z響 を L=j・ え るもの は前向 きに受 けとめて こそ医学 の進歩 蓑 5 魅r糾こよるプロポリスの臨困 列報告 (症例) ◎がん・舶i;; ◎肝炎 ◎枇)'R病 ◎術

諾諾系 ◎=作疾患 ◎アレルギー性 疾,ELi3.

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があると考 えた方であ った. 現在 までに医師などによ って報告 されている 治療例 には表5のような ものがある. これ らは ほとんど医師による報告 データであ り,比較的 現代医療 では治療が難 しいと思われているもの を中心 に紹介 した.一般疾患 に対す る治療例 は 数多 く, またプロポ リスの民間による治療報告 例 は, はるかにそれを上回 る治療例があ り,覗 代医療 の可能性 を越えるものがた くさん報告 さ れている. 東 洋 医 学 とプ ロポ リス 現在 の日本の医療機関 は西洋医学が主流であ る.癌治療 についていえば,検査の精度 は非常 に高 まったが,治療成績 はまだ まだ低 いといえ る.癌細胞 に対 し,それを手術で除去す る,莱 で殺す, そ して放射線 で潰す といった療法を採 用 している. これ らの西洋医学的医療 に対 し, 新 しい療法が見直 されている. それは東洋医学 的発想 による, 自然治癒力 を高 めることにより 生態の防御能力を高 め病原体 を封 じ込 めよ うと す る免疫療法であ り,昨今ではその必要性が叫 ばれ るようにな って きた.東洋医学 は人間が元 来持 っている自然治癒力を高 めることにより, 免疫力などによって体内に共存す る病原体を弱 め,発現す ることを阻止 しよ うとす る治療法で ある.東洋医学 の主薬であ る漢方薬 は, 自然治 癒力を高め,併せて免疫力 を強化 させ る天然生 薬 であり, プロポ リスもそれ と同列 の, あるい はそれ以上 に優れた天然生薬であると考え られ る. しか も漢方 との併用 によってさ らに高 い効 果 も期待で きる. 今後の臨床データの集積 の必要性 近年, 日本の癌研究者,第一線 の医師たちの 中にプロポ リスの薬理,薬効 に関心が高 まって きた ことは非常 に喜ば しい ことである. 現在 日本では, プロポ リスは食品添加物 とし て厚生省 に認 め られ,健康補助食品 として扱わ れているが, まだ医薬品 と しては認 め られてお らず,民間療法薬 のひとっ として位置付 けされ ているにす ぎない.漢方薬 は二千年 という経験 データの蓄積 によって統計的な薬理効果が確立 されて,東洋医学 を支えて きた. プロポ リスに はそのよ うな歴史 はない. したが ってプロポ リ スによる治療 には,説得力 ある数多 くの治療報 告を集 め,漢方のような確立 した治療 データを 作 ってい く必要がある. そのために も今後,プ ロポ リス関連 の薬局 および臨床施設が開設 され ることが望 ま しい. それはプ ロポ リスの臨床 デ ータの蓄積 と系統的な治療法を確立す るためで ある. また世界各国の治療機関 と提携 し,臨床 データの公開や医師たちとの交流を深 め,数多 くの難病で悩める人をひとりで も多 く救 うため の医療情報発信基地 と して 「プ ロポ リス関連薬 局および臨床施設」 の設立 こそが急務であると 考えている. 私 は,プロポ リスは神々が ミツバチを通 じて 人類 に もた らして くれた至高の治療薬 と信 じて いる. 自然の恩恵を素直に感謝 し病 める人に役 立たせねばな らない. 文末ではあるが,今回の発表の機会を与 えて 下 さった大会議長の ミズライ教授,玉川大学 の 松香光夫教授, この発表原稿 の作成 に協力頂 い た林原生物研究所,生理学者入谷敏先生および ニューメデ ック社中村博彦社長 に御礼を申 し上 げたい.(〒160 新宿区西新宿 6-26-12 1.T O ビル (秩)三和) 参 考 資 料 新井成之, 栗本珊司.1993.ミツバチ科学15(4): 155-162.

GrangeJ M.etal.1990.J.RoyalSoc.Med.,

83:189. 伊藤紀久夫 ら.1994. ミソバチ科学15(4). 17ト 173. 金枝純ら.1994.ミツバチ科学15(4):29-33. 木本哲夫 ら.1995.El本医事新報No 3726.43-48. 木下繁太郎.1993.ガンに効 く駕異のプロポリス.請 談社.pp.299. 松野哲也.1991. ミツバチ科学13(2)■49-54. 持 田俊二 ら.1985.第30回国際養蜂会議総集録. pp.487-489 中野真之 ら.1995.ミツバチ科学16(4):175-177 佐藤利夫ら.1995.1ヨ本薬学会115年会講演要旨集 2.p.193. 東洋医学舎.1996.プロポリス健康読本 1.東洋医学 舎.PP 162.

参照

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