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形態実験=多層輪転運動跡(4)

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Academic year: 2021

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(1)Title. 形態実験=多層輪転運動跡(4). Author(s). 今井, 憲一. Citation. 北海道教育大学紀要. 第一部. C, 教育科学編, 26(2): 59-62. Issue Date. 1976-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/4703. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 今井憲一:形態実験=多層輪転運動跡-4. 形態実験=多層 輪転運動跡-4 今. 井. 憲. 1=半径伸縮多点跡形態について 本報は, すでに第1報から第3報に亘っ て示してきた輪転運動による形態作成の継続実験に関す. るも の であ る.. 機械的運動のもっ とも主要なもののひとつ である輪転運動は, 一般に極めて単純な運動と考えら れるが, その輪転速度や輪転方向の差異, さらに半径の段階的変化など, 輪転運動による形態作成 の際に取扱うことの できる諸要因の結合交替によっ て, 連続的に変化する多数の形態を得ることが できる. そして, このことは, 限定した方法と手続の内奥にも, なお形態が無数に秘められている 濃密旦動的な空間の存在を予感させる.. 本実験は, 基本的にこれまでの実験条件を前提としながらも, すでに扱っ てきた固定的な半径移 動段階に替えて, 半径を可動化した場合の形態作成の試み であり, それは, 輪転運動と同調して半 径も実際に伸縮するときの形態についての実験 である.. 以下, まずその実験過程の概要を述べ, つ ぎに, いわゆる半径伸縮多点跡形態を図示したい.. 2=実験過程 ①半径伸縮形態作成方法 ここでいう半径伸縮形態の具体的作成方法とは, これまでの輪転運動跡形態作成の際に最上層の 輪転器に装着した多点光源装置を水平往復運動に連結し, その運動軌跡を記録しようとするもの で ある。 つまり, 輪転運動発生装置は, これまでの実験 で用いた5種類の 電動輪転器によること). し, 多層にした輪転運動の最上層に水平往復運動 多点光源装置をあらたに 装着する方法である. したがっ て本実験は, 輪転運動と同調した往復運動によっ てどのような形態ができ, また, その 往復回数の寡多が, 形態にいかなる変化となっ てあらわれるかについての試作である. ②水平往復運動装置製作. この試みで用いる水平往復運動装置は, 輪転運動を連棒機構によっ て水平往復運動に転換する方 法にもとづき製作した. この連棒機構は, 装置化が簡便といわれ, また, 輪転運動が特定の方向に 回転しているだけ で, これが直ちに往復運動に転換されるから, 輪転回数即往復回数となるが, 往 復の折返し部分で速度が緩慢になり, 等速でない短所もある.. 装 置 は, 6回転/毎分 の 電動 器 を用 い, こ れ を 歯 車 機 構 で12 回転, 18 回転 の 2 種 類 に し,. このそ. 2往復,1 8往復に転換した. また, この連棒の一端を多点光源器に接合した。 れぞれを連棒機構でユ 0% なお, 今回の 多点光源は, 多点の両端点を結ぶ仮想直線の長さが15 ー , 小点23個直列状態のもの を使用 した.. ③実験順序. 59.

(3) . 今井憲一:形態実験=多層輪転運動跡-4. 本実験 では, 二層およ び三層輪転 運動とこれに同調する水平往復運動によっ て形態作成を試みる こと・した. したがっ てその実験順序は, 第1報およ び第3報に示した通りとした, つまり, 最初 2 に 二層4系統8種について試み, そのあと三層 では, まず下層単回転, 中層, 上層多回転のもの1 04種と 系統4 8種, つ ぎに下層, 上層 多回転, 中層単回転の12系統48種を作成し, 合計28系統1 1 2往復 上層に装着した伸縮運動は 00% に定め, した. また, 下層, 中層の半径は, ともに1 , 18 , 往復とも多 点光源の中心軸最近 点が中心軸より100% を始動 位置として250% で折返すように し たの で, 往復運動の長さは 150% で あ る. 3=半径伸縮多 点跡形態図示--一別図 別図は, 今回作成 したいわゆる半径伸縮多点跡形態 である. ここには, 二層4系統8種のうち4 2系統48種のうち12系統27種, さらに, 中層単回転のも 系統6種, 三層の下層単回転のものは,1 2往復, 18往復の場合を上下に 2系統21種を示した. また, 1 2系統48種のうち1 のについては, 1 並置した. なお, これらの形態群は, すべて記録原寸 である.. 4=半径伸縮多点跡形態概括 前述のように, 今回の実験は半径の伸縮, つまり水平往復運動とその往復回数の差異により, ど のよう な形態があらわれるか を実際に作成し, 確認することを主眼としており, この場合, 下層, 00% と定め, これに 限っ て行っ たものである. したがっ て, 下層, 中層の半径を等 中層の半径を1 差間隔で順次移動させると, 形態は, これまでのように 連続的な変化を示すは づ であり, それは, 当然ここに示した 形態とは異っ た多数の形態群となっ てあらわれることが予想されるので, ここ で は, あくま でも限られた段階 で得た形態群について概括するに 止まる. のものに 二分されるが, まず さて, 図示した形態群は, 大別 して複数対称軸のものと単数対称 軸, 前者の形態群から観ること・する. 複数対称軸 形態は, 図示番号①~⑰ ま でのものであり, それらはす べて下層単回転によっ てでき ている. また, この形態群の特長は, いわゆる輪転 曲線形態の 基本的特長を示すものと波状的突起 的特長を示すものがある. 図示番号 ⑪⑬⑳⑳⑳ などは, 前者の特長をまだ残していると考えられる し, 他は, 後者の特長を示す 形態 であろう. そして, この波状的突起的形態は, 第1報および第3 報に示した形態に比較すると, あきらかに往復運動の影響に よっ ていると判 定 できるので, これに は, 輪転運動と往復 運動の同調によっ て できる特質が顕著 であると 考えられる. つ ぎに, 単数対称軸 形態 であるが, それは, 図示番号⑭ ~⑭ ま でのものであり, これらは, い づ れも中層単回転に よっ てできている. この場合にも 形態は, 輪転曲線 基本型と波状的突起的形態か ら な っ て い る と 考 え ら れる が, こ こ でも, 往 復 運動 は, 形 態 形 成 に 深く か ・ わ っ て い る こ と が 認 め. られるし,.特に波状的突起的形態がそう である. 2往復と18往復の2種 ところで, 水平往復運動の往復回数の寡多はどう であろうか. ここ では1 形態 往復回数のちがいが 波状的突起的形態にも た形態にも 類を扱っ たが, 輪転曲線基本型とし , ,. の異なりとして明 瞭に表示されている. これをみると, 仮りにいま, この往復回数をさらに増加さ せたとすれば, この波状的突起形態は, 多数の波状と鋭角的突起のものとなり, 図示のものから, より異っ た形態に変る であろうし, このことは, 輪転曲線基本型としたものも 次第に波状的突起的. な様相をおびた形態になることを予 想させる. また, 逆に往復回数が減少していくと, 形態はいう ま でも なく 第3報ま でに示した輪転運動によっ て できるものへ 接近 しつ づけることになる であろ つ. 60.

(4) . 今井 憲一 : 形態 実 験 = 多層 輪転 運 動 跡 - 4. こうして半径伸縮形態を概括すると, 輪転運動による形態作成にあたっ て, 半径の段階的変化は もちろん, さらに半径を可動化して, いわゆる水平往復運動を加えることは, 単にこの種の形態作 成の要因を動的, 可変的に できるのみ でなく, それは, より多数の基礎形態を開発するための, て だての伸展を意味すると言っ てよい. 5=輪転運動による形態実験の全体を通して 今回の形態実験は, 輪転運動を利用したものであるが, その条件は, 異なっ た輪転速度を組立て ること, 半径を段階的に変化させること, およびその延長として, これを水平運動に替えることな どに終始したといわね ばならない. しかし, このような限られた条件によっ ても, 多種多様の形態 を得ることができたのは, 形態作成の主要因として運動を根祇においたことにあると考えられる. たが, いまひとつのこと・して, 基礎形態の開発などのように, 多数の未知の形態を解く 作業では,. 簡明な規準を設け, それによっ て行うのが古来からのひとつの方法でもあり, ここ での実験も, こ うした形態の開発方法に負っ ているからと考えられる.. たとえば, 正方形を7分割 して (二等辺三角形命 2, ◎ 1, ① 2, 正方形1, 菱形1) , そ れを基本 図形としてさま ざまに組み合わせてかたちをつくる方法は,400 0年程前,「知恵の板」 と呼ばれて, ) したがっ て この例のような一定条件下における多種 多様な形態の作成法 中国で行われていた1 , . は, 古くから存在し, 生き つづけてきたも のとしなければならないの である. もちろん, この例は, 一種の図形遊具 であろうが, しかし, これには, 種々の形態を作り出すため に, 何よりもまず, そ のための整理ある規準を考案するとしたすぐれた創意がはたらいている.. なぜなら, 正方形という, この安定感をもった図形を分割して数種の図形を生み出し, これを基 本図形として扱うことは, 静止的, 安定的に考えられがちなものも, 転ずれば, 可動的, 互換的な ものであり, それであればこそその基本図形が, さま ざまなかたちを導き出すための, あたかも呼 吸し成長しつづける原因のよう に機能するとしているからである.. こうした, いわば規準設定方式による形態の開発法は, あくま でも定めた規準によっ て形態を作 成するため, ともすれば中広い発想を阻みかねないと危倶され易い. しかし, ひとたびさま ざまな かたちを最少条件で系統的, 組織的に作り出そうとし, しかもなお, それらをおのずからなるよう に生 じさせたいと試みるとき, 個々の形態を作成する以前に, 多種多様の形態を生むことが できる であろう規準の創案が不可欠 であることに気づか ざるを得ないのである.. こ の 「知 恵 の 板」 の例 は, さ ・ や か な ひ と つ の例 であ り, ほ かに も 同 様 の例 が ま た 多い であ ろ う.. だが, いづれにしてもそれらを総じてみると, 多数の形態の開発にあたり, まず何らかの規準を設 けることが肝要不可欠であるとした先人の独創力には, いまさらながら感服すべきものがあると言 わねばならないし, これはまた, 貴重な伝統として受止めるべき であろう。 さて, この形態実験は, 第1報の冒頭 で述べたよう に, 運動を形態作成の主要因とするため, 実 験用機器の設計・製作を含めて行っ たが, 当初の実験計画では, 5種類の輪転器によっ て, 四層お. よび五層にした場合の形態作成をも試みることとなっ ていた. しかし, これらの場合の試験 では, 輪転運動中に装置全体の上下動揺が甚しいため, その形態作成を断念し, 三層までにと どめ ざるを 得 な か っ た の で, そ れ ら の 形 態 群 は, 依 然 と し て 不 明 の ま ・ 残 さ れ る こ と ・ な っ た. ま た, 二層 お. よ び三層における形態群も, 仔細に観察すると曲線に端整さを欠いているものもあり, こうした 欠 段 であっ て決 点の除去は未解決である. いうまでもなく, この実験の場合, 装置は, あくま でも手. して目的にとっ て替るものではない。 しかし, 前記の諸問題の解消のためには, 製作した装置が数 段と高精度なものでなければならなかっ たことになる。 61.

(5) . 今井憲一:形態実験=多層輪転運動跡-4. ともあれ, 輪転運動による形態は, 整備された高精度の装置によるかぎり, ほとんど無限と言っ てよいほ ど多数 旦多種多様のものを作成できる であろうから, ここで作成した極めて部分的な形態 群からは推測し得ないものが累々としているにちがいない. そして, このよう な面から考えるとき, かたちあるものに 関しても, 先人の多大な努力にもか・わらず, 未知なるものがいかにき漠とした ま ) に な っ て い る か を 思 い 知 ら さ れ る の であ る. 2 1 1 1) 現代世界百科大事典, 1 , , PI9 . 講談社 (本学助教授・函館分校). 62.

(6) 二 層半径. に舗l. 点 態 一 十. ②=. 研 一 ー. = . . .

(7) . 三層半径伸縮多点跡形態 (下層単回転中層・上層多回転) 4. r i 「 ⑦=i - 2往復. I. ●6. ⑲=÷ 「 I. ●4. ⑧= 2 I. ●6. r l 「 ⑪=i I. 6. r l 「 ⑨=i l. ●8. ⑰= 2 I.

(8) . 2. 1 2往復. I. 2. r a r ⑭=i I. ●2. 「 ⑲=÷a l. . 1 8往復. 三2 ⑯ = ・4 I. ●6. 「 ⑰=÷a I. . 8. r a 「 ⑲=i I.

(9) . ◎8. 「 ⑲=÷a , 2往復. I. 2. l. ◎2. ÷『 ⑰=÷ I. 1 8往復. ◎2. ⑰ = ◎6 I. 4. l. ◎4. 「 ⑩=÷で l.

(10) . 8. ー 2往復. I. ◎8. ⑳=÷で「 l. 2. r l r ⑰=i l. 1 8往復. ◎2. ÷『 ⑳=÷ I. ◎2. ⑳=す『 i. 4. F i r ⑳;葡 l.

(11) . ●4. ⑰= 8 2往復 ,. I. 6. ⑰=可 I. ●6. ⑱=÷で「 I. ー 8往復. 三層半径伸縮多点跡形態 (下層, 上層多回転, 中層単回転) 4. rr ⑭=i 2. ●4. ⑲= l 2. ●4. r i ÷ ⑲=i 2.

(12) . 6. r l 「 ⑰=i , 2往復. 2. ●8. ÷「 ⑲=÷ 2. ●6. ⑳=÷r 2. 2. rr ⑫=i 4. ●6. r i ÷ ⑳;i 2. ●6. ÷ ⑲=÷? 4.

(13) . ●6. r i ÷ ⑲=i , 2往復. 4. 2. r i ÷ ⑩=i 6. ◎8. ◎=÷r 4. ◎2. ⑰= l 6. ◎8. ÷ ⑲=;? 4. ◎2. ⑲=可r 6.

(14) . ◎4. rr ⑲=i , 2往復. 6. ◎8. ⑬= l 6. ●8. rr ⑪=i 6. 1 8往復. ◎2. rr ⑰=i 8. ◎4. ÷「 ⑳=÷ 8. ●6. ⑭= l 8.

(15)

参照

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