第4学年 道徳学習指導案
指導者 1 主題名「思いやる心を伝えよう」 2 主題の価値<2-(2)思いやり・親切> 「思いやり・親切」は、「優しい気持ちで接しよう」「相手の人はどんな気持ちかな」「困っている人を助 けたい」「困っている人に勇気を出して声をかけよう」などといった心をもってはじめて行為としてその価値 が表出するものである。「困っている人を助けてあげたい」という気持ちは誰もがもっているが、具体的な行 動に移すことは容易ではない。しかし、よい人間関係を築くには相手に対する思いやりが不可欠であり、その 思いを行動に移さなければ気持ちは伝わらない。そのため、「思い」から「行動」へと実践意欲を育んでいく ことはとても大切である。そこで、本主題では、目が不自由なために困っている男の人に手を差し伸べたいが、 なかなか声をかけることができない主人公の心の葛藤に共感し、その心情を考えることから、日常の自分の行 為を見直し、勇気をもって実際に親切にしたり、助け合ったりすることができるようになることをねらいとし ている。 3 価値に関する児童の実態 本学級の児童は、人に親切にしてあげたい、助け合ってよりよく生活したいという願いをもっている。しか し、相手を思いやり、自ら進んで親切な行動へと実動していける児童は、まだ、およそ3割程度である。友達 や家族に対して思いやりのない言動をしたり、困っている人に気づいても実際に親切な行動ができなかったり する児童も多い。そこで、本実践を通して、相手が何をしてほしいかを考えて優しい気持ちで行動できるよう な児童を育てたい。 4 資料名 「心の信号機」(学研「みんなのどうとく」) 5 体験と道徳の時間のかかわり 体験活動①(道徳的価値を内在した体験活動) 総合的な学習の時間の「伝えよう、私たちの心」の学習において、点字・手話体験、アイマスク・車いす体 験などの疑似体験や、福祉施設のお年寄りや体の不自由な方々と交流する体験活動を行った。その活動を通し て、児童は、「かわいそうだからしてあげよう。」「困っている方を助けてあげたい。」「手伝ってあげたら 喜ぶだろう。」などといった気持ちで接してきた。児童は体験する中で、障害をもつ人々の思いや願いに気づ き、互いに支え合うことの必要性や大切さを感じている。しかし、実際に、どう声をかけて行動したらよいか が分からない児童も多い。 ↓ 本時の道徳の時間<2-(2)思いやり・親切> 本時の道徳の時間に、主人公の気持ちを自分の体験と重ねて考えていくことで、道徳的価値(思いやり・親 切)の自覚を深めていきたい。 ↓ 体験活動②(道徳的価値を実践する体験活動) 道徳の時間に見つけた大切な心を、学校生活や家庭生活において、周りの友達や家族に対して生かしたり、 2回目の福祉施設訪問において、お年寄りや体の不自由な方に対する接し方に生かしたりする取り組みを行 い、ふりかえる場を設定する。 6 本時の学習(13:30~14:15 於:4の1教室) (1)ねらい 相手の立場や困っている状況を考えて、進んで助けようとする心情や態度を育てる。 (2)準備 児童:総合的な学習の学習プリント、事前アンケート 教師:資料、場面絵、学習プリント、共通体験の写真、お年寄りの方からの手紙(3)展開 過程 学習活動と予想される児童の反応 指導上の留意点(○)及び評価(※) つ か む 見 通 す 考 え る 見 つ め 合 う 生 か す 1 本時のめあてをつかむ。 (1)自分の経験を出し合う。 ○困っている友だちを助けてあげたら、ありがとうと 言われた。 △恥ずかしくてどう言っていいか分からず、なかなか 声をかけられなかった。 (2)本時のめあてを考える。 こまっている人に出会ったときの大切な心を見 つめよう。 2 教師の範読を聞き、弱い心が表れている場面を考 える。 ・弱い心が表れている場面に青線を引きながら聞く。 3 資料「心の信号機」をもとに、登場人物の気持ち や考えを話し合う。 (1)男の人になかなか声をかけられない主人公の気 持ちについて考える。 ・知らない人に声をかけるのは恥ずかしい。 ・なんて声をかけたらいいか分からない。 ・よけいなお世話かもしれない。 (2)迷う気持ちをふりきり、決心したぼくの気持ち について考える。 ぼくは、どんな気持ちから「おじさん、手を取 りましょうか。」と声をかけたのでしょう。 アイマスク・車いす体験や、お年寄りの方との 福祉体験で、なかなか声をかけられなかった時の 気持ちと主人公の気持ちは似ているから、体験を 思い出しながら考えてみましょう。 ・自分もアイマスク体験をしたとき怖くて全然動けな かった。おじさんも心細くて困っているから、ぼく が助けなければ渡れないと思う。 ・お年寄りの方に、すぐに話しかけられなかったけど、 思いきって声をかけたら、喜んでくれたよ。 4 自分の生活経験をふりかえり、「困っている人に 接する」ときに大切だと思う心を見つめる。 (1)困っている人に接したときの体験を出し合いな がら生活をふりかえる。 (2)困っている人に接するときに大切な心を自分の 言葉でまとめる。 ○ 相手がどうしてほしいかを考える心 ○ 進んで助けようとする心 5 本時の学習で見つけた大切な心を自分の今後の 生活にどのように生かしていきたいかを考え、これ からの生活に意欲をもつ。 (1)お年寄りの方からの手紙を紹介する。 (2)これからの生活について考える。 今日の学習で見つけた心を、生活のどんな場面で 生かしていきたいですか。 ・困っている友達に、進んで声をかけたい。 ・家の人が困っていたら、進んで手伝いたい。 ○ 「思いやり・親切」についてのアンケート や総合的な学習の時間に、相手のことを考え て行動できなかったり、できたりした体験を 想起さることで、本時学習のめあてをつかま せる。想起することが難しい児童には、事前 アンケートや体験学習のことを思い出すよう に促す。 ○ 教師の範読を聞き、主人公の弱い心が表れ ている部分を考えながら読ませることで、主 人公の気持ちを考える活動への見通しをもた せるようにする。 ○ 自分の体験と重ねて考えさせることで、声 をかけようと思いつつなかなか実行に移せず 迷っている主人公の気持ちに共感させ、思い を行動に表せない心の弱さをとらえさせる。 ○ お年寄りの方との福祉体験をふりかえらせ ることで思いやりの気持ちは,行動に表さな ければ相手に伝わらないことに気づかせる。 ○ 主人公の心境を考え,学習プリントにメモ できるようにする。 ○ 人に親切にしようとする主人公の心を考え させることにより、助けずにはいられない気 持ちを感じ取らせる。その際、自分の考えの 根拠を自分たちのアイマスク体験と重ねて考 えさせることにより、価値を追究させる。 ※人に親切にするための大切な心について、自 らの体験と重ねながら考えている。(学習プ リントの記述、発言分析) ○ 「ぼくは、ほっとした。」などから、葛藤 しながらも,親切な行為をやりとげたときの 充実感や満足感をとらえさせる。 ○ 日頃の生活において、困っている人に出会 ったときにどんな行動をとってきたかをふり かえらせる。 ○ 困っている人に接するときに大切な心をま とめさせることにより、価値の主体的な自覚 を図る。 ○ 福祉体験の中で出会ったお年寄りの方から の手紙を紹介することで、進んで親切にする 実践意欲をもたせる。 ○ 見つけた心を生かしてこれから生活の中で 努力したいことについて考えさせることで、 実践意欲をもたせる。 ※大切な心を実際の生活の場面で生かしてい くことを書いている。(学習プリントの記述 分析)