JAIST Repository: レーザ光誘起応力波の骨内伝播動態
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(2) レーザ光誘起応力波の骨内伝播動態 吉村 卓. (西坂研究室). [. 緒論 ] 昨年度、我々は骨粗鬆症の新たな治療法の一つとして,パルス波レーザ光誘 起応力波による骨形成法を試み,その有効性を明らかにした.しかし,パルス波レーザ光 による骨形成機構の検討は今後の課題として残されていた.本研究では特にレーザ光誘起 応力波に着目し,その骨形成との関連性を明らかにするため,応力波の骨内伝播動態を検 討した. [ 実験方法 ] パルス波レーザ光 ( Nd:YAG-laser ,波長 1064 nm ,10 mJ / pulse )を ブタ大腿骨表面に照射し AE sensor, PVDF hydrophone により応力波を検出した.応力 の測定箇所は,骨膜,骨内膜 (図 1:A,B,C,D,E) および骨髄 (図 1:F,G,H,I) とした.ま た骨から骨髄を除去して同様の実験を行った.骨髄存在と骨髄除去の両方の応力履歴を フーリエ変換し,応力波の周波数特性を調べた. [ 結果・考察 ] 骨膜では照射面から離れるに従い応力波の振幅は減少した。そして、 骨内膜面では,いずれの測定箇所においても応力波は骨膜より振幅が大きく,特に照射対 側で大きくなった.また,骨髄を伝播する応力波の振幅は特にレーザ光軸上で大きく,骨 内膜の応力波の 2,3 倍の振幅を示した.また,レーザ光軸上では,照射面から照射対側 に伝播するにしたがい応力波の振幅は徐々に大きくなった.レーザ光軸上から側方に離れ た点(図 1:I )では応力波の振幅は小さかった.これらの応力波の測定結果およびその周 波数特性より,応力波は、骨膜、骨内膜、骨髄を伝播するものと考えられ、その割合は骨 膜、骨内膜、骨髄、の順に高くなる.特に骨髄光軸上を伝播する応力波は指向性を持ち, 振幅も大きく骨内膜の照射対側に最も大きな応力を与える要因になっている.我々の骨形 成の研究においても、骨形成促進効果は骨内膜の照射対側が最も大きい.また、骨内膜照 射以外においても応力波の影響が認められるが、それほど骨形成は促進されていない。こ のことから、骨形成促進には一定レベル以上の力学的刺激の必要性が示唆される。. 図1:骨髄を伝播する応力波 A:. 照射部の骨内膜,. F,G,H:. レーザ光軸上の骨髄、I: レーザ光軸上以外の骨. 髄、にて測定された応力波を示す。 keywords. 骨粗鬆症、骨形成、応力波、レーザ光. Copyright c 1999 by Yoshimura Suguru.
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