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はじめに ベイピングとも呼ばれる電子タバコが普及するにつれて 電子タバコリキッドに含まれる化合物の分析も一般的になりつつあります 電子タバコリキッドは バッテリ式加熱ヒーターで加熱するとエアロゾルになります 1 液体混合物中の主成分は プロピレングリコールとグリセロールの 種類です 主成分に加えて

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アプリケーションノート

食品

および

香料

著者

Vanessa Abercrombie Agilent Technologies, Inc.

概要

このアプリケーションノートでは、Agilent J&W DB-HeavyWAX GC カラムを用いて、Agilent 7890 およ び Agilent Intuvo 9000 ガスクロマトグラフで電子タバコリキッドを分析します。電子タバコリキッドには 多くのフルーツフレーバ成分が含まれていることがあり、これらをカラムから溶出させるには、高い最終 温度または長い分析時間が必要になります。DB-HeavyWAX は熱安定性が向上しており、等温分析時 は最高 280 ° C、昇温分析時は最高 290 ° C で使用できます。そのため、溶出時間の遅い化合物や沸点 の高い化合物でも効率的に分析できます。

Agilent J&W DB-HeavyWAX GC 

カラムを

いた

7890 GC

および

Intuvo 9000

での

電子

タバコリキッドの

分析

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はじめに

ベイピングとも呼ばれる電子タバコが普及す るにつれて、電子タバコリキッドに含まれる化 合物の分析も一般的になりつつあります。電 子タバコリキッドは、バッテリ式加熱ヒーター で加熱するとエアロゾルになります1。液体混 合物中の主成分は、プロピレングリコールとグ リセロールの 2 種類です2。主成分えて ニコチンやフレーバ成分を含む場合もあり、ミ ントとフルーツフレーバが最も人気のある成分 です。フルーツフレーバ成分には沸点の高い 化合物もあり、GC カラムから溶出させるには 従来の WAX タイプカラムでは 250 ° C で最 終ホールド時間を長くする必要があります。最 終ホールド時間を長くしないと、次の注入での キャリーオーバーの可能性や干渉の問題が発 生することがあります。 DB-HeavyWAX は、従来の WAX タイプカラ ムと比べて温度上限が高く、等温分析時の温 度が 250 ° C から 280 ° C まで引き上げられ ています。この高い温度上限により、カラムの 固定相を損傷せずに沸点の高い化合物の分析 が可能になります3。DB-HeavyWAX 温度上限を利用することにより、キャリーオー バーや干渉のリスクが低減し、注入間の再現 性が向上します。 電子タバコが普及するにつれて、Intuvo 9000 GC が実現するようなハイスループッ ト分析が必要になっています。平面的なカ ラムデザインにより、効率的な加熱と最大 250  ° C/分の昇温速度が可能になり、そ の結果、高速での GC 分析が実現します。 Intuvo 9000 GC で DB-HeavyWAX を用い ると、電子タバコリキッドの成分を高速で分 析でき、再現性も向上します。

試薬

実験方法

ス プ リット/ス プ リット レ ス注 入 口 付き Agilent 7890 GC、スプリット/スプリットレス 注 入 口 付き Agilent Intuvo 9000 GC/FID、 Agilent 7693 サンプラと MassHunter 制御 ソフトウェアを用いて GC/MSD 分析を実施し ました。 サンプル前処理 電子タバコリキッドサンプルは市販品を購入 し、イソプロピルアルコール (シグマ) で 10:1 に調製して、スプリットモードで注入しました。 7890 GC 分析条件 カラム J&W DB-HeavyWAX、60 m × 0.25 mm、0.25 µm (p/n 122-7162) キャリアガス ヘリウム、定流量、2.0 mL/min オーブン 60 ° C (2.0 分間)、10 ° C/分60 ° C (2.0 分間)、10 ° C/分 250 ° C 280 ° C までまで昇温 (15.0 分間) 昇温 (15.0 分間) 注入口 スプリットモード、250 ° C、スプリット比 50:1 注入口ライナ ウルトライナート、スプリット、低圧力損失、ガラスウール (p/n 5190–2295) GC/FID 7890B GC、5977 MSD 付 サンプラ Agilent 7693 オートサンプラ Intuvo 9000 GC 条件

カラム Agilent J&W DB-HeavyWAX Intuvo GC (p/n 122-7132-INT) カラムモジュール、30 m × 0.25 mm、0.25 µm

キャリアガス ヘリウム、定流量、2 mL/min オーブン 60 ° C (2.0 分間)、10 ° C/分60 ° C (2.0 分間)、250 ° C/分 250 ° C 280 ° C までまで昇温 (15.0 分間) 昇温 (5.0 分間) 注入口 スプリットモード、250 ° C、スプリット比 50:1 注入口ライナ ウルトライナート、スプリット、低圧力損失、ガラスウール (p/n 5190–2295) ガードチップ ガードチップ、Intuvo スプリット/スプリットレス (p/n G4587-60565) 250 ° C 等温 バス温度 250 ° C GC/FID Intuvo 9000 GC、5977 MSD 付 サンプラ 7693 オートサンプラ 消耗品 バイアル 2 mL、スクリュートップ、茶色、ラベル付、認定、(p/n 5182-0716、100 個入り) バイアルキャップ 9 mm 青色スクリューキャップ、PTFE/RS (p/n 5185-5820、500 個入り) セプタム ブリード/温度最適化 (BTO)、11 mm セプタム (p/n 5183-4757、50 個) ゴールドシール (7980) ウルトライナートゴールドシール (p/n 5190-6145、10 個) ガードチップ ガードチップ、Intuvo スプリット/スプリットレス (p/n G4587-60565) フローチップ Intuvo 注入口チップ (p/n G4581-60031) フローチップ、Intuvo、D1 (p/n G4581-60032) 検出器 tail、Intuvo、FID または TCD (p/n G4583-60331) 注入口/FID (7890) 85:15 ポリイミド: グラファイトフェラル (p/n 5062-3508、10 個) 注入口/FID (Intuvo) ポリイミド Intuvo ガスケット (p/n 5190-9072)

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結果

考察

図 1 は、10 mg のニコチンを含む電子タバコ リキッドのフレーバ A サンプルを 7890 GC/FID で分析した結果です。図 2 は、2.5 mg のニコ チンを含む電子タバコリキッドのフレーバ B サ ンプルを分析した結果です。電子タバコリキッド の成分は質量分析によって確認し、NIST14 EI 質量スペクトルデータベースのライブラリ検索 により同定しました。 ×10–1 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 2.2 2.4 2.6 2.8 3.0 3.2 3.4 3.6 3.8 4.0 4.2 4.4 4.6 取り込み時間 (分) レ ス ポ ンス 単 位 (%) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 1 2 3 6 5 4 7 9 8 未同定のジテルペン ピーク番号 1. 1,2-プロパンジオール、1-アセタート 2. プロピレングリコール 3. メチルトリグリコールアセタート 4. メントール 5. アネトール 6. ニコチン 7. シンナムアルデヒド 8. 1,2,3-プロパントリオール、1-アセタート 9. グリセロール 図 1. 7890 GC および DB-HeavyWAX カラムを用いて最終温度 250 °C で分析したフレーバ A の電子タバコリキッドサンプル 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 2.2 2.4 2.6 2.8 3.0 3.2 3.4 3.6 3.8 4.0 4.2 4.4 4.6 4.8 5.0 1 2 3 4 5 6 8 7 9 ×10–1 レ ス ポ ンス 単 位 (%) ピーク番号 1. ブタン酸エチル 2. D-リモネン 3. ヘキサン酸、2-プロペニルエステル 4. プロピレングリコール 5. メントール 6. ニコチン 7. γ-ノナラクトン 8. グリセロール 9. 6-メチルクマリン

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DB-HeavyWAX は温度上限を等温分析時 280 ° C、昇温分析時 290 ° C まで引き上げ、 図 3 に示すように、最終温度の 280 ° C でも 低ブリードを維持します。カラムブリードの低 下は、DB-HeavyWAX の熱安定性の向上によ るもので、高温でも後に溶出する化合物を高 い感度で分析することができます。

Intuvo 9000 GC

との同等性 同じメソッドを、Intuvo 9000 GC と 7890 GC で用いました。ただし、7890 GC にはな いガードチップは例外です。Intuvo 9000 は 平面的なカラムデザインで、クイック接続がで きます。従来の 7 インチケージの 7890 GC 対 応の DB-HeavyWAX と平面的なカラムデザ インの Intuvo 9000 対応の DB-HeavyWAX で、同じ電子タバコリキッドサンプルを分析し ました。温度プログラム、圧力設定、カラムの 固定相、カラム寸法は同一のものを、Intuvo 9000 と 7890 GC 分析に用いました。図 4 に示したように、同一条件下では、2 つのクロ マトグラムにおいて時間とピークの高さの区 別がほとんど付きません。 図 3. DB-HeavyWAX カラムで分析したフレーバ A の電子タバコリキッドサンプル: 14~30 分の拡大図。280 °C でブリードはわずか 4 pA min 14 16 18 20 22 24 26 28 pA 10 12 14 16 18 20 22 24 ∆ = 4.0 pA 図 4. DB-HeavyWAX GC カラムを用いて 7890 GC または Intuvo 9000 GC で分析したフレーバ A の電子タバコリキッドサンプル pA 0 40 80 120 20 60 100 140 min 0 5 10 15 20 25 7890 Intuvo 9000

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さらに、Intuvo 9000 GC の高速で昇温でき る性能により、電子タバコリキッドの分析時 間が大幅に短縮されました。図 5 に示したよ うに、Intuvo 9000 GC で、最大の昇温速度 250 ° C/分 で分析することにより、分析時間 が 20 分から 10 分に短縮できました。 DB-HeavyWAX はカラムへのダメージなし に、昇温分析時の最大温度 290 ° C を、短時 間持続することができます。図 6 に示したよ うに、Intuvo 9000 での高速の昇温速度と、 DB-HeavyWAX での昇温分析時の最高温度 290 ° C を合わせると、分析時間を 6 分未満 に短縮できました。DB-HeavyWAX は、カラ ムブリードを大幅に増大させることなく、最終 温度 290 ° C で使用可能です。カラムブリード は、最終温度 280 ° C での 4 pA (図 3) から、 最終温度 290 ° C では 10.5 pA (図 6) に上 がっただけで、DB-HeavyWAX の熱安定性の 向上が明確に示されました。 図 5. Intuvo 9000 GC と DB-HeavyWAX カラムを用いて最終温度 280 °C、昇温速度 10 °C/分または 250 °C/分で分析したフレーバ B の電子タバコリキッドサンプル 分 1 2 3 4 5 6 7 pA 0 100 200 300 50 150 250 350 昇温: 250 °C/分 分析時間: 10 分 昇温: 10 °C/分 分析時間: 20 分 分 2 4 6 8 10 12 14 16 18 pA 0 100 200 300 50 150 250 350 A B pA 40 50 60 70 80 90 4 5 6 8 7 9 IPA ピーク番号1. ブタン酸エチル 2. D-リモネン 3. ヘキサン酸、2-プロペニルエステル 4. プロピレングリコール 5. メントール 6. ニコチン 7. γ-ノナラクトン 8. グリセロール 9. 6-メチルクマリン

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結論

DB-HeavyWAX を用い て 7890 GC お よ び Intuvo 9000 GC で電子タバコリキッド を分析し、同等の結果が得られました 。DB-HeavyWAXの熱安定性の向上により、 温 度上限が等温分析時 280 ° C、昇温分析時 290 ° C に引き上げられ、電子タバコリキッ ドに含まれる溶出の遅い化合物を高感度 で分析することができます。さらに、Intuvo 9000 での高速の昇温速度 250 ° C/分と、 DB-HeavyWAX での昇温分析時の最高温度 290 ° C を用いることで、分析時間を全体で 6 分未満に短縮できました。

参考文献

1. C. Sandy. Qualitative analysis of e-cigarette liquids using gas chromatography / mass spectrometry. Agilent Technologies Application Note, publication number 5991-6412EN, 2015.

2. F. David, B. D� Haenens, C. Devos. Determination of nicotine, propylene glycol, and glycerol in e-liquids according to ISO/CD 20714 using an Agilent Intuvo 9000. Agilent Technologies Application Note, publication number 5991-8990EN, 2018.

3. V. Abercrombie, L. Provoost. Increased Thermal Stability and Maximum Temperature of the Agilent J&W DB-HeavyWAX Column. Agilent Technologies Application Note, publication number 5991-9035EN, 2018. ホームページ

www.agilent.com/chem/jp

カストマコンタクトセンタ

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本製品は一般的な実験用途での使用を想定しており、 医薬品医療機器等法に基づく登録を行っておりません。 本文書に記載の情報、説明、製品仕様等は予告なしに

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