• 検索結果がありません。

本語と中国語とで同じ意味公式の使い方をしており JSL-においてLがLから影響をう けていた可能性が示唆され 逆行転移が確認された キーワード 逆行転移 中国人日本語学習者 滞在期間 断り 意味公式 中国人日本語学習者の逆行転移 1 はじめに 中間言語は Selinker (9) が定義した用語で

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "本語と中国語とで同じ意味公式の使い方をしており JSL-においてLがLから影響をう けていた可能性が示唆され 逆行転移が確認された キーワード 逆行転移 中国人日本語学習者 滞在期間 断り 意味公式 中国人日本語学習者の逆行転移 1 はじめに 中間言語は Selinker (9) が定義した用語で"

Copied!
16
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

―  ―

中国人日本語学習者の逆行転移

―日本滞在期間に注目して―

鈴木 恵理子

Reverse Transfer of Chinese Learners of Japanese:

Viewpoint From a Period of Staying in Japan

Eriko SUZUKI

Transfer is generally thought as an influence from L1 to L2. But the reverse transfer which is an influence from L2 to L1 is seen in the high level learners or bilingual (Cook, 2003). This study investigates the reverse transfer of Chinese learners of Japanese whose period of staying in Japan is different. Each period of staying in Japan of JFL, JSL-1, JSL-2 is 0, less than 1 year and more than 3 years.CC is Chinese students who don’t study Japanese and JJ is Japanese students who don’t study Chinese. Both Chinese and Japanese DCT (Discourse Completion Test) are used for JFL, JSL-1 and JSL-2. Japanese DCT is used for JJ, and Chinese DCT is used for CC. DCT has 8 scenes made up of the combination of 3 independent variables, the utterance to get the refusal, the intimacy of the relationship and the relationship of higher and lower. The results indicate that CC(Chinese)≠JSL-2(Chinese) ≒JSL-2(Japanese)≠JJ(Japanese). JSL-2’s way of using the semantic formulas in the Japanese DCT is the same as that in Chinese DCT. It suggests the existence of the reverse transfer in JSL-2.

【keywords】

reverse transfer, Chinese learner of Japanese, period of staying in Japan, refusal, semantic formula 要旨  転移は一般的にL1からL2への影響と考えられているが,習熟度が高いL2学習者やバイリ ンガルではL2がL1に影響を与えることも考えられ逆行転移と呼ばれる(Cook,2003)。本 稿では,滞在期間の異なる中国人日本語学習者の逆行転移について調査した結果について 報告する。中国国内での日本語学習者JFL,日本滞在期間が1年以内の中国人日本語学習者 JSL-1,日本滞在期間が3年以上の中国人日本語学習者JSL-2,中国語母語話者の学生CC,日本 語母語話者の学生JJ各20名に対して,JFL,JSL-1,JSL-2には中国語と日本語の両方で,CCには 中国語,JJには日本語のDCT(Discourse Completion Test)を行った。DCTは,前提の発話,親 疎関係,上下関係を組み合わせた全8場面の断りの状況を設定した。分析の結果,意味公式の 使い方は「CC中≠JSL-2中≒JSL-2日≠JJ日」であった。JSL-2はJFL,JSL-1とは異なり,日

(2)

本語と中国語とで同じ意味公式の使い方をしており,JSL-2においてL1がL2から影響をう けていた可能性が示唆され,逆行転移が確認された。 【キーワード】  逆行転移,中国人日本語学習者,滞在期間,断り,意味公式  中国人日本語学習者の逆行転移 1.はじめに  中間言語は,Selinker (1972) が定義した用語で,第二言語及び外国語の学習者が言語を 習得する過程で生み出す言語体系である。学習者の頭の中にあるシステムであり,時間の 経過に伴って変化する,母語とも目標言語とも異なる過渡的,動的な言語体系として考え られている。  従来行われてきたL1とL2を扱った中間言語語用論研究は,調査される影響の方向がL1 からL2であり,二言語間の双方向の関係は考慮されないものであった。L1とL2の関係に ついてはBlum-Kulka (1990),Blum-Kulka & Sheffer (1993)により報告されている。彼らは, 英語(L1)とヘブライ語(L2)の両方が堪能なイスラエルへのアメリカ人移住者について, ヘブライ語(L2)での依頼表現がイスラエル人母語話者のヘブライ語と有意に異なること, また英語(L1)での依頼表現がアメリカ人英語母語絵話者の英語と有意に異なることを 明らかにしている。  Cenoz (2003) は,スペイン人英語学習者とスペイン語母語話者の依頼の行為における 類似点と相違点を調査している。Cenoz (2003)は,英語に堪能なスペイン語/バスク語話 者49名と英語の習熟度が非常に低いスペイン語/バスク語話者20名のL1スペイン語/バス ク語とL2英語における依頼を比較した。結果は,スペイン語をL1とし,英語が堪能な学 習者グループは,L2英語とL1スペイン語で,呼びかけ語,ストラテジー,統語的格下げ, 語彙的格下げなどの使用頻度に違いがなかった。このL1とL2における語用言語学的要素 の類似はL1スペイン語からL2英語への転移が原因ではないかと解釈できる。しかし,さ らに得られた結果は,2つの学習グループのL1スペイン語の依頼において,英語に堪能な グループだけが,相手のファーストネームを呼びかけに使い,間接的なストラテジーを使 用し,多くの種類の統語的格下げ,語彙的格下げを使っており,スペイン語母語話者の運 用とは異なっていた。以上の結果から,Cenozは,L2英語からL1スペイン語への逆行転移 の可能性を指摘した。  語用論の分野ではL1からL2への影響が多く研究で取り上げられているのに比べ,L2か らL1への影響についての研究はまだあまり多く見られない。また扱われる言語も英語, ヘブライ語,スペイン語などであり,アジアの言語では調査はまだあまり行われていない。 したがって,語用論分野で,依頼以外の発話行為とアジアの言語を扱ってL2からL1への 影響を調査することは重要であると考えられる。また,中間言語に影響を及ぼすと思われ る種々の要因の中で,目標言語を母語とする国での滞在期間に焦点をあてL1とL2の関係 を取り上げた研究はほとんど見られない。語用論的能力に関しては,文脈としての社会・ 文化的要因の作用を強く受けるので,外国語学習よりも第二言語学習の環境のほうが促進

(3)

―  ―

されやすいと言われている (Kasper & Schmidt, 1996)。滞在期間に関してTakahashi (1996) は,目標言語社会とどのぐらい接触しているのかが語用論的能力を左右する大きなポイン トであると指摘している。依頼や断りなどの語用論的言語運用の場合は特に,相手との関 係やそのときの状況などを総合的に把握し,その状況や目的に適した言語行動をとること が重要となるが,その判断に社会・文化的知識の把握は重要な役割を持つことが予想され, 滞在期間という要因は中間言語研究に重要な意味を持つと思われる。  そこで本稿では,日本滞在期間の異なる3グループ(滞在0年,1年以内,3年以上)の中 国人日本語学習者の目標言語(日本語)での言語行動と母語(中国語)での言語行動の比 較を行い,L2からL1への逆行転移の実態を明らかにすることを目的とする。  本稿のリサーチ・クエスチョンは次の3点である。  a. 日本滞在期間の異なる中国人日本語学習者の3つのグループにおいて,L1(中国語) とL2(日本語)での断りのストラテジーに違いがあるか。  b. a.で差が見られなかったグループの中国人日本語学習者の中国語と日本語学習なし の中国語母語話者の中国語における断りのストラテジーに違いがあるか。  c. a.で差が見られなかったグループの中国人日本語学習者の日本語と日本語母語話者 の日本語における断りのストラテジーに違いがあるか。 日本滞在期間が0年,1年以内,3年以上の3グループについて日本語と中国語を比較した 結果,どこかのグループで日本語と中国語に違いが見られず,かつ,そのグループの中国 語が,日本語学習無しの中国語母語話者の中国語と違っていれば,そのグループではL1 が何らかの影響を受け変化した可能性が考えられる。 2.調査の概要 2.1 調査対象者  本調査のインフォーマントの5つのグループ(各20名)の属性は表1の通りである。すべ て大学生か大学院生で,JFL,JSL-1,JSL-2の日本語レベルは日本語能力試験旧1級の,中国 語を母語とする漢族である。 表1 調査対象者の属性 性別(男・女) 平均年齢 日本語学習歴 日本滞在期間 CC 中国語母語話者 11+9 23 ― ― JFL 中国国内学習者 2+18 25 4年11ヶ月 0 JSL-1 日本滞在1年以下 9+11 24 4年3ヶ月 7ヶ月 JSL-2 日本滞在3年以上 7+13 28 6年3ヶ月 3年8ヶ月 JJ 日本語母語話者 5+15 22 ― ― 2.2 調査紙  調査紙は,日本語版調査紙と中国語版調査紙の2種類のDCT (Discourse Completion Test) を用い,日本語版調査紙と中国語版調査紙の内容は同じである。JFL,JSL-1,JSL-2

(4)

には中国語版調査紙と日本語版調査紙の両方で,CCについては中国語版調査紙で,JJに ついては日本語版調査紙で調査を行った。DCTは,場面(依頼・勧誘),親疎関係(親しい・ 親しくない),上下関係(先生,同級生)を組み合わせた全8場面(表2)を設定し,それ ぞれの場面で断わりの状況を設定しておき,被験者がどのように答えるかを書いてもらう ものである。  DCTの例を下に示す。  親しい友達に,今日一緒に夕ご飯を食べに行こうと誘われました。しかし今日あな たは,どうしても休めないバイトがあります。    友 達:一緒にご飯食べに行かない。    あなた:      。 表2 場面設定 場 面 勧誘・依頼 対話の相手 状  況 1 勧誘 担当の先生 夕食に誘われる 2 勧誘 親しい友達 夕食に誘われる 3 依頼 親しい友達 学園祭の準備手伝いを頼まれる 4 依頼 担当以外の先生 講演会の準備手伝いを頼まれる 5 勧誘 親しくない友達 演奏会に誘われる 6 勧誘 担当以外の先生 夕食に誘われる 7 依頼 親しくない友達 学園祭の準備手伝いを頼まれる 8 依頼 担当の先生 講演会の準備手伝いを頼まれる  発話内容の分析は,DCTで得られた発話から意味公式分類(表3)に基づき意味公式を 抽出した後,各意味公式の使用人数を計測した。ある意味公式を使用した場合は1,使用 しない場合は0とカウントした。あくまでもその意味公式を使用したか否かにポイントを しぼり,発話内で繰り返し使用した場合でも,1とカウントした。意味公式抽出の例を下 に示す。なお意味公式は{ }で表すこととする。     我也不好意思,明天我要重要的事呢。实在对不起。要不现在帮忙?       {詫び}     {理由}      {詫び}    {代案}

(5)

―  ― 表3 意味公式分類 意味公式 意味機能 {理由} 相手の意向に添えない理由を説明する 用事がある,都合が悪い,やることがある 明天有事。明天我没有时间呀 {詫び} 相手の意向に添えないことを負担に感 じていることを表す すみません,申し訳ございません 不起。不好意思 {関係維持} 相手との関係を維持したいことを表す また今後誘ってください,次は出席します 下次吧。下次我一定去 {共感} 相手の意向に添いたい心情を表す 行きたいですけど,せっかくですけど,残念 ですが 真是太不巧了。这次挺遗憾的 {結論} 直接的な断りを表す 行けない,だめだ,無理だ 不行啊。去不了 {ためらい} ためらいのポーズにより断りを予測さ せる ちょっと・・・。仕事が・・・。 所以・・・。明天我・・・。 {保留} 断りを保留する 時間があれば行きます,考えておきます 看情况再说。能来一定来。 {呼称} 尊敬や親しさを表す 先生 老师 2.3 調査手順  JFL,JSL-1,JSL-2には日本語版調査紙に記入してもらった。状況はすべて日本での出 来事であり,設定した会話の相手も日本人とし,日本語で回答してもらった。文法的な間 違いは問わないことを伝えた。CCには中国語版調査紙に記入してもらった。中国語版調 査紙の内容は日本語版調査紙と同じであるが,状況設定は中国での出来事であり,設定し た会話の相手も中国人とし,中国語で記入してもらった。JFL,JSL-1,JSL-2には,調査 紙日本語版に記入してもらった1週間後に調査紙中国語版に記入してもらった。さらにそ の後,アンケートに記入してもらった。アンケートは,日本語と中国語での断りのストラ テジーを違うものと認識しているのか,あるいは同じものと認識して運用しているのかを 調べるための自由記述式アンケートである。中国語版の調査終了後,自分が書いた日本語 版と中国語版の回答を被験者に渡し,両調査紙の同一場面での回答を,比較分析してもらっ た。日本語と中国語での断り方の相違点,類似点やその理由などについて記述してもらっ た。調査の手順を図1に示す。

(6)

図1 調査の手順 2.4 分析の手法  分析の統計的手法として,決定木分析を使用した。決定木分析は一度に多くの独立変数 を扱うことができ,名義尺度も使用できるという特徴を持つため,本調査のように独立変 数が多い場合でも影響の強さを統計的に処理できる。本調査では各意味公式の種類,上下 関係,親疎関係,勧誘と依頼の場面という多くの独立変数の影響を見ることが目的である ことから,決定木分析は有効な手段であると考え,この方法を採用した。使用した統計ソ フトは,SPSS社のPASW STATISTICS BASE 17.0.2である。

3 結果 3.1 中国国内学習グループ(JFL)の日本語と中国語  中国国内学習グループの日本語と中国語における違いについて,勧誘と依頼の場面,親 疎関係,上下関係,意味公式で予測する決定木分析を行ったところ,図2のような決定木 が描かれた(χ²=33.499, df =3, p<0.01)。その結果,勧誘と依頼の場面,親疎関係,上下 関係の要因は日本語と中国語の違いに影響がなかった。しかし意味公式が影響し4つのノー ドになった。  各意味公式において,日本語条件と中国語条件での使用人数の比により,4種類のノー ドに分岐している。それぞれのノードにおける日本語と中国語での使用人数の比率をグラ フにしたものが図3,図4,図5,図6である。  4つのノードに分岐したということは,JFLが日本語と中国語で使用する意味公式の比 率が有意差を持って4つに分類されたことを示す。ノード1に分類された4つの意味公式に おける日本語と中国語での使用比率とノード2,3,4で分類された意味公式における日本 語と中国語での使用比率は異なる。つまり,意味公式の種類によって,日本語と中国語で の使用の選択に違いが見られるということである。JFLにおいては,日本語と中国語での 意味公式の選択の比率が,有意差を持って,54.8:45.2,46.9:53.1,67.9:32.1,23.3: 76.7の4つに分類されたと言える。  以上の結果から,JFLグループでは,学習者は日本語条件と中国語条件で意味公式の使 用人数に違いが見られ,言語によって意味公式を使い分けていたと推測される。 6    CC       JFLޔJSL-1ޔJSL-2             JJ 1 2                  3  1 ㅳ㑆ᓟ 4 5 6 7 8 ࿑  ⺞ᩏߩᚻ㗅 9  10  11  ಽᨆߩᚻᴺ 12 ಽᨆߩ⛔⸘⊛ᚻᴺߣߒߡޔ᳿ቯᧁಽᨆࠍ૶↪ߒߚޕ᳿ቯᧁಽᨆߪ৻ᐲߦᄙߊߩ⁛┙ᄌᢙࠍ 13 ᛒ߁ߎߣ߇ߢ߈ޔฬ⟵ዤᐲ߽૶↪ߢ߈ࠆߣ޿߁․ᓽࠍᜬߟߚ߼ޔᧄ⺞ᩏߩࠃ߁ߦ⁛┙ᄌᢙ 14 ߇ᄙ޿႐วߢ߽ᓇ㗀ߩᒝߐࠍ⛔⸘⊛ߦಣℂߢ߈ࠆޕᧄ⺞ᩏߢߪฦᗧ๧౏ᑼߩ⒳㘃ޔ਄ਅ㑐 15 ଥޔⷫ⇹㑐ଥޔ൘⺃ߣଐ㗬ߩ႐㕙ߣ޿߁ᄙߊߩ⁛┙ᄌᢙߩᓇ㗀ࠍ⷗ࠆߎߣ߇⋡⊛ߢ޽ࠆߎ 16 ߣ߆ࠄޔ᳿ቯᧁಽᨆߪ᦭ലߥᚻᲑߢ޽ࠆߣ⠨߃ޔߎߩᣇᴺࠍណ↪ߒߚޕ૶↪ߒߚ⛔⸘࠰ࡈ 17

࠻ߪޔSPSS ␠ߩ PASW STATISTICS BASE 17.0.2 ߢ޽ࠆޕ 18 19  ⚿ᨐ 20 ਛ࿖࿖ౝቇ⠌ࠣ࡞࡯ࡊ㧔,(.㧕ߩᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ 21 ਛ࿖࿖ౝቇ⠌ࠣ࡞࡯ࡊߩᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߦ߅ߌࠆ㆑޿ߦߟ޿ߡޔ൘⺃ߣଐ㗬ߩ႐㕙ޔⷫ⇹㑐 22 ଥޔ਄ਅ㑐ଥޔᗧ๧౏ᑼߢ੍᷹ߔࠆ᳿ቯᧁಽᨆࠍⴕߞߚߣߎࠈޔ࿑2 ߩࠃ߁ߥ᳿ቯᧁ߇ឬ߆ࠇ 23 ߚ㧔ǿs㧩33.499, df =3, p<0.01㧕ޕߘߩ⚿ᨐޔ൘⺃ߣଐ㗬ߩ႐㕙ޔⷫ⇹㑐ଥޔ਄ਅ㑐ଥߩⷐ࿃ 24 ߪᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߩ㆑޿ߦᓇ㗀߇ߥ߆ߞߚޕߒ߆ߒᗧ๧౏ᑼ߇ᓇ㗀ߒ4 ߟߩࡁ࡯࠼ߦߥߞߚޕ 25 ฦᗧ๧౏ᑼߦ߅޿ߡޔᣣᧄ⺆᧦ઙߣਛ࿖⺆᧦ઙߢߩ૶↪ੱᢙߩᲧߦࠃࠅޔ4 ⒳㘃ߩࡁ࡯࠼ߦ 26 ಽጘߒߡ޿ࠆޕߘࠇߙࠇߩࡁ࡯࠼ߦ߅ߌࠆᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߢߩ૶↪ੱᢙߩᲧ₸ࠍࠣ࡜ࡈߦߒߚ 27 ߽ߩ߇࿑3ޔ࿑ 4ޔ࿑ 5ޔ࿑ 6 ߢ޽ࠆޕ 28 4 ߟߩࡁ࡯࠼ߦಽጘߒߚߣ޿߁ߎߣߪޔJFL ߇ᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߢ૶↪ߔࠆᗧ๧౏ᑼߩᲧ₸߇ 29 ᦭ᗧᏅࠍᜬߞߡ4 ߟߦಽ㘃ߐࠇߚߎߣࠍ␜ߔޕࡁ࡯࠼ 1 ߦಽ㘃ߐࠇߚ 4 ߟߩᗧ๧౏ᑼߦ߅ߌࠆ 30 ᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߢߩ૶↪Ყ₸ߣࡁ࡯࠼2ޔ3ޔ4 ߢಽ㘃ߐࠇߚᗧ๧౏ᑼߦ߅ߌࠆᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ 31 ߢߩ૶↪Ყ₸ߪ⇣ߥࠆޕߟ߹ࠅޔᗧ๧౏ᑼߩ⒳㘃ߦࠃߞߡޔᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߢߩ૶↪ߩㆬᛯߦ 32 ㆑޿߇⷗ࠄࠇࠆߣ޿߁ߎߣߢ޽ࠆޕJFL ߦ߅޿ߡߪޔᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߢߩᗧ๧౏ᑼߩㆬᛯߩᲧ 33 ₸߇ޔ᦭ᗧᏅࠍᜬߞߡޔ54.8㧦45.2ޔ46.9㧦53.1ޔ67.9㧦32.1ޔ23.3㧦76.7 ߩ 4 ߟߦಽ㘃ߐࠇ 34 ߚߣ⸒߃ࠆޕ 35  એ਄ߩ⚿ᨐ߆ࠄޔJFL ࠣ࡞࡯ࡊߢߪޔቇ⠌⠪ߪᣣᧄ⺆᧦ઙߣਛ࿖⺆᧦ઙߢᗧ๧౏ᑼߩ૶↪ੱ 36 ᢙߦ㆑޿߇⷗ࠄࠇޔ⸒⺆ߦࠃߞߡᗧ๧౏ᑼࠍ૶޿ಽߌߡ޿ߚߣផ᷹ߐࠇࠆޕ 37 38 39 ᣣᧄ⺆ ⺞ᩏ⚕ ᣣᧄ⺆ ⺞ᩏ⚕ ਛ࿖⺆ ⺞ᩏ⚕ ਛ࿖⺆ ⺞ᩏ⚕ ࠕࡦࠤ࡯࠻⺞ᩏ ࠕࡦࠤ࡯࠻⺞ᩏ ࠕࡦࠤ࡯࠻⺞ᩏ

(7)

―  ― 7 1 ࿑  ,(. ߩᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߩᲧセ 2  3      4 ࿑  ࡁ࡯࠼                   ࿑  ࡁ࡯࠼  5       6 ࿑  ࡁ࡯࠼                    ࿑  ࡁ࡯࠼  7  8 図2 JFLの日本語と中国語の比較 図3 ノード1      図4 ノード2 図5 ノード3      図6 ノード4

(8)

3.2 1年滞在グループ(JSL-1)の日本語と中国語  1年滞在グループの日本語と中国語における違いについて,勧誘と依頼の場面,親疎関係, 上下関係,意味公式で予測する決定木分析を行ったところ,図7のような決定木が描かれ た(χ²=54.420, df =4, p<0.0001)。  その結果,勧誘と依頼の場面,親疎関係,上下関係の要因は日本語と中国語の違いに影 響がなかった。しかし,意味公式が強く影響し,5つのノードになった。それぞれのノー ドにおける日本語と中国語での使用人数の比率をグラフにしたものが図8,図9,図10,図 11,図12である。 図7 JSL-1の日本語と中国語の比較 8   ᐕṛ࿷ࠣ࡞࡯ࡊ㧔,5.㧕ߩᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ 1 1 ᐕṛ࿷ࠣ࡞࡯ࡊߩᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߦ߅ߌࠆ㆑޿ߦߟ޿ߡޔ൘⺃ߣଐ㗬ߩ႐㕙ޔⷫ⇹㑐ଥޔ 2 ਄ਅ㑐ଥޔᗧ๧౏ᑼߢ੍᷹ߔࠆ᳿ቯᧁಽᨆࠍⴕߞߚߣߎࠈޔ࿑7 ߩࠃ߁ߥ᳿ቯᧁ߇ឬ߆ࠇߚ㧔ǿ 3 s㧩54.420, df =4, p<0.0001㧕ޕ 4 ߘߩ⚿ᨐޔ൘⺃ߣଐ㗬ߩ႐㕙ޔⷫ⇹㑐ଥޔ਄ਅ㑐ଥߩⷐ࿃ߪᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߩ㆑޿ߦᓇ㗀߇ 5 ߥ߆ߞߚޕߒ߆ߒޔᗧ๧౏ᑼ߇ᒝߊᓇ㗀ߒޔ5 ߟߩࡁ࡯࠼ߦߥߞߚޕߘࠇߙࠇߩࡁ࡯࠼ߦ߅ߌ 6 ࠆᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߢߩ૶↪ੱᢙߩᲧ₸ࠍࠣ࡜ࡈߦߒߚ߽ߩ߇࿑8ޔ࿑ 9ޔ࿑ 10ޔ࿑ 11ޔ࿑ 12 7 ߢ޽ࠆޕ 8 9 10 11  12  ࿑  ,5. ߩᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߩᲧセ 13  14  15  16  17 18

(9)

―  ― 9   1 ࿑  ࡁ࡯࠼           ࿑  ࡁ࡯࠼  2  3  4    5 ࿑  ࡁ࡯࠼              ࿑  ࡁ࡯࠼  6 7 8            ࿑  ࡁ࡯࠼  9 10 11 12 13 14 15 図8 ノード1       図9 ノード2 図10 ノード3       図11 ノード4 図12 ノード5

(10)

 JSL-1においては,日本語と中国語での意味公式の選択の比率が,有意差を持って, 49.6:50.4,59.6:40.4,37.1:62.9,77.3:22.7,0:100の5つに分類されたと言える。この 結果から,JFLグループでは,学習者は日本語条件と中国語条件で意味公式の使用人数に 違いが見られ,言語によって意味公式を使い分けていたと推測される。 3.3 3年滞在グループ(JSL-2)の日本語と中国語  3年滞在グループの日本語と中国語における違いについて,勧誘と依頼の場面,親疎関 係,上下関係,意味公式で予測する決定木分析を行ったが,決定木はノード0から分岐せず, 勧誘と依頼,親疎関係,上下関係,意味公式の各要因は日本語と中国語の違いに影響がな かった。つまり,3年滞在グループにおいては,日本語条件での意味公式使用と中国条件 での意味公式使用に差が見られなかった。よってJSL-2グループでは日本語条件と中国語 条件で同じ運用をしていると言える。  3.1と3.2において,JFL,JSL-1各グループの日本語条件と中国語条件での意味公式の使 用に違いが見られたこと,3.3においてJSL-2の日本語条件と中国語条件において意味公式 の使用に違いが見られなかったことから,リサーチ・クエスチョンa.に対して,次のよ うな結論が得られた;中国人日本語学習者のL1とL2の断りのストラテジーについては, JFL,JSL-1グループでは違いが見られたが,JSL-2グループでは違いが見られなかった。 3.4 CCの中国語とJSL-2の中国語  JSL-2グループにおいて日本語条件と中国語条件で意味公式の使用に違いが見られな かったことから,リサーチ・クエスチョンb.に基づき,JSL-2グループの中国語と日本語 学習無しの中国語母語話者の中国語を比較した。  日本語学習無しの中国語母語話者グループ(CC)の中国語と3年滞在グループ(JSL-2) の中国語についての決定木分析の結果,ノードは分岐しなかった。そこで分析の検定力(真 の差を見出す能力)を高めるためBonferroniの調整を使用せずに日本語学習無しの中国語 母語話者グループ(CC)の中国語と3年滞在グループ(JSL-2)の中国語におけるストラ テジーの違いについて,勧誘と依頼,親疎関係,上下関係,意味公式で予測する決定木分 析を行ったところ,図13のような決定木が描かれた(χ²=22.669, df =2, p<0.0001)。その 結果,勧誘と依頼,親疎関係,上下関係の要因は日本語と中国語の違いに影響がなかった。 しかし,意味公式が強く影響し,3つのノードになった。図13のそれぞれのノードにおけ るCCとJSL-2の中国語の比率をグラフにしたものが図14,図15,図16である。

(11)

―  ― 11 1 ࿑  %% ߩਛ࿖⺆ߣ ,5. ߩਛ࿖⺆ߩᲧセ 2  3  4 ࿑  ࡁ࡯࠼ ࿑ ࡁ࡯࠼  5 6 7         ࿑  ࡁ࡯࠼  8 図14 ノード1      図15 ノード2 図13  CCの中国語とJSL-2の中国語の比較     図16 ノード3

(12)

 CC(中国語)とJSL-2(中国語)では,中国語での意味公式の選択の比率が,有意差を 持って,46.3:53.7,55.3:44.7,30.0:70.0,の3つに分類されたと言える。この結果から, CCとJSL-2グループでは,学習者は中国語での意味公式の使用人数に違いが見られ,意味 公式の使い方に違いがあると言える。  したがって,リサーチ・クエスチョンb.に対しては次のような結論が得られた;CCの 中国語とJSL-2の中国語における断りのストラテジーに違いが見られた。   3.5 JJの日本語とJSL-2の日本語  JSL-2グループにおいて日本語条件と中国語条件で意味公式の使用に違いが見られな かったことから,リサーチ・クエスチョンc.に基づき,JSL-2グループの日本語とJJの日本 語を比較した。その結果,図17のような決定木が得られた。 図17 JJの日本語とJSL-2の日本語の比較 12 CC㧔ਛ࿖⺆㧕ߣ JSL-2㧔ਛ࿖⺆㧕ߢߪޔਛ࿖⺆ߢߩᗧ๧౏ᑼߩㆬᛯߩᲧ₸߇ޔ᦭ᗧᏅࠍᜬߞ 1 ߡޔ46.3㧦53.7ޔ55.3㧦44.7ޔ30.0㧦70.0ޔߩ 3 ߟߦಽ㘃ߐࠇߚߣ⸒߃ࠆޕߎߩ⚿ᨐ߆ࠄޔCC 2 ߣJSL-2 ࠣ࡞࡯ࡊߢߪޔቇ⠌⠪ߪਛ࿖⺆ߢߩᗧ๧౏ᑼߩ૶↪ੱᢙߦ㆑޿߇⷗ࠄࠇޔᗧ๧౏ᑼߩ 3 ૶޿ᣇߦ㆑޿߇޽ࠆߣ⸒߃ࠆޕ 4 ߒߚ߇ߞߡޔ࡝ࠨ࡯࠴࡮ࠢࠛࠬ࠴࡚ࡦb.ߦኻߒߡߪᰴߩࠃ߁ߥ⚿⺰߇ᓧࠄࠇߚ㧧CC ߩਛ࿖ 5 ⺆ߣJSL-2 ߩਛ࿖⺆ߦ߅ߌࠆᢿࠅߩࠬ࠻࡜࠹ࠫ࡯ߦ㆑޿߇⷗ࠄࠇߚޕ 6  7 ,, ߩᣣᧄ⺆ߣ ,5. ߩᣣᧄ⺆ 8 JSL-2 ࠣ࡞࡯ࡊߦ߅޿ߡᣣᧄ⺆᧦ઙߣਛ࿖⺆᧦ઙߢᗧ๧౏ᑼߩ૶↪ߦ㆑޿߇⷗ࠄࠇߥ߆ߞߚ 9 ߎߣ߆ࠄޔ࡝ࠨ࡯࠴࡮ࠢࠛࠬ࠴࡚ࡦc.ߦၮߠ߈ޔJSL-2 ࠣ࡞࡯ࡊߩᣣᧄ⺆ߣ JJ ߩᣣᧄ⺆ࠍᲧ 10 セߒߚޕߘߩ⚿ᨐޔ࿑17 ߩࠃ߁ߥ᳿ቯᧁ߇ᓧࠄࠇߚޕ 11 12 ࿑  ,, ߩᣣᧄ⺆ߣ ,5. ߩᣣᧄ⺆ߩᲧセ 13

(13)

―  ―  図17のそれぞれのノード1から4までのJJとJSL-2の日本語の使用比率をグラフにしたも のが図18,図19,図20,図21である。  以上をまとめると,JJ(日本語)とJSL-2(日本語)では,日本語での意味公式の選択 の比率が,有意差を持って,46.0:54.0,56.1:43.9,24.1:75.9,0:100の4つに分類され たと言える。以上の結果から,JJとJSL-2グループでは,学習者は日本語での意味公式の 使い方に違いがあると言える。  したがって,リサーチ・クエスチョンc.に対しては次のような結論が得られた;JJの日 本語とJSL-2の日本語における断りのストラテジーに違いが見られた。 3.6 アンケート調査  JFL,JSL-1,JSL-2の3グループに対して行った調査の結果から,日本語と中国語で断りの 表現が同じであると回答した被験者の人数(各20人中)を表4,それを比率に換算しグラ フにしたものを図22に示す。 13 ࿑17 ߩߘࠇߙࠇߩࡁ࡯࠼ 1 ߆ࠄ 4 ߹ߢߩ JJ ߣ JSL-2 ߩᣣᧄ⺆ߩ૶↪Ყ₸ࠍࠣ࡜ࡈߦߒߚ߽ 1 ߩ߇࿑18ޔ࿑ 19ޔ࿑ 20ޔ࿑ 21 ߢ޽ࠆޕ 2  3 ࿑  ࡁ࡯࠼              ࿑  ࡁ࡯࠼  4  5   6 ࿑  ࡁ࡯࠼                 ࿑  ࡁ࡯࠼  7 8 9 એ਄ࠍ߹ߣ߼ࠆߣޔJJ㧔ᣣᧄ⺆㧕ߣ JSL-2㧔ᣣᧄ⺆㧕ߢߪޔᣣᧄ⺆ߢߩᗧ๧౏ᑼߩㆬᛯߩᲧ 10 ₸߇ޔ᦭ᗧᏅࠍᜬߞߡޔ46.0㧦54.0ޔ56.1㧦43.9ޔ24.1㧦75.9ޔ0㧦100 ߩ 4 ߟߦಽ㘃ߐࠇߚߣ 11 ⸒߃ࠆޕએ਄ߩ⚿ᨐ߆ࠄޔJJ ߣ JSL-2 ࠣ࡞࡯ࡊߢߪޔቇ⠌⠪ߪᣣᧄ⺆ߢߩᗧ๧౏ᑼߩ૶޿ᣇ 12 ߦ㆑޿߇޽ࠆߣ⸒߃ࠆޕ 13 ߒߚ߇ߞߡޔ࡝ࠨ࡯࠴࡮ࠢࠛࠬ࠴࡚ࡦc.ߦኻߒߡߪᰴߩࠃ߁ߥ⚿⺰߇ᓧࠄࠇߚ㧧JJ ߩᣣᧄ⺆ 14 ߣJSL-2 ߩᣣᧄ⺆ߦ߅ߌࠆᢿࠅߩࠬ࠻࡜࠹ࠫ࡯ߦ㆑޿߇⷗ࠄࠇߚޕ 15  16 17 18 19 ࠕࡦࠤ࡯࠻⺞ᩏ 20 JFL,JSL-1,JSL-2 ߩ 3 ࠣ࡞࡯ࡊߦኻߒߡⴕߞߚ⺞ᩏߩ⚿ᨐ߆ࠄޔᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߢᢿࠅߩ⴫ 21 ⃻߇หߓߢ޽ࠆߣ࿁╵ߒߚⵍ㛎⠪ߩੱᢙ㧔ฦ20 ੱਛ㧕ࠍ⴫ 4ޔߘࠇࠍᲧ₸ߦ឵▚ߒࠣ࡜ࡈߦߒ 22 ߚ߽ߩࠍ࿑22 ߦ␜ߔޕ 23 24 図18 ノード1      図19 ノード2 図20 ノード3      図21 ノード4

(14)

表4 日本語と中国語の表現が同じと答えた人数 場面1 場面2 場面3 場面4 場面5 場面6 場面7 場面8 JFL 3 3 2 2 1 1 2 2 JSL-1 2 1 4 2 1 4 1 2 JSL-2 5 7 5 7 8 6 5 8 図22 日本語と中国語の表現が同じと答えた人数の比率  アンケート結果から,日本語と中国語での断りのストラテジーが同じだと回答した学習 者が,JFL,JSL-1に比べてJSL-2に多いことが判明した。各グループ内で場面毎に値の差は あるものの,すべての場面において3つのグループでJSL-2が一番大きい値を示した。  各場面において,日本語と中国語での断りのストラテジーに違いがあると答えた人の比 率に2グループ間(JFLとJSL-1,JFLとJSL-2,JSL-1とJSL-2)で差があるかどうかを調べるため, χ2検定を行った。今回のアンケート結果では,期待度数で5未満のセルがある,実測度 数で5未満のセルがあることからFisherの直接確率検定を行った。結果を表5に示す。 表5 Fisherの直接確率検定 場面1 場面2 場面3 場面4 場面5 場面6 場面7 場面8 JFL/JSL-1 JFL/JSL-2 0.020 0.091 0.065 JSL-1/JSL-2 0.044 0.020 0.065 有意差あり 有意傾向あり  場面2のJSL-1とJSL-2,場面5のJFLとJSL-2,JSL-1とJSL-2で有意差が見られた。また場面 6のJFLとJSL-2,場面8のJFLとJSL-1,JSL-1とJSL-2で有意傾向が見られた。すべてJSL-2グルー プと他の2グループとの間で差が見られた。全8場面のうち場面2,5,6,8で差が確認でき たことから,JSL-2の学習者が,日本語と中国語の断り方は同じであるとの認識を他の2つ のグループより強く持って言語運用をしているということが示唆された。このことから,14 ⴫  ᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߩ⴫⃻߇หߓߣ╵߃ߚੱᢙ 1   ႐㕙㧝 ႐㕙㧞 ႐㕙㧟 ႐㕙㧠 ႐㕙㧡 ႐㕙㧢 ႐㕙㧣 ႐㕙㧤 ,(.         ,5.         ,5.         2 3 4 ࿑  ᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߩ⴫⃻߇หߓߣ╵߃ߚੱᢙߩᲧ₸ 5 6  ࠕࡦࠤ࡯࠻⚿ᨐ߆ࠄޔᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߢߩᢿࠅߩࠬ࠻࡜࠹ࠫ࡯߇หߓߛߣ࿁╵ߒߚቇ⠌⠪߇ޔ 7 JFL,JSL-1 ߦᲧߴߡ JSL-2 ߦᄙ޿ߎߣ߇್᣿ߒߚޕฦࠣ࡞࡯ࡊౝߢ႐㕙Ფߦ୯ߩᏅߪ޽ࠆ߽ߩ 8 ߩޔߔߴߡߩ႐㕙ߦ߅޿ߡ3 ߟߩࠣ࡞࡯ࡊߢ JSL-2 ߇৻⇟ᄢ߈޿୯ࠍ␜ߒߚޕ 9  ฦ႐㕙ߦ߅޿ߡޔᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߢߩᢿࠅߩࠬ࠻࡜࠹ࠫ࡯ߦ㆑޿߇޽ࠆߣ╵߃ߚੱߩᲧ₸ߦ 10 2 ࠣ࡞࡯ࡊ㑆㧔JFL ߣ JSL-1,JFL ߣ JSL-2,JSL-1 ߣ JSL-2㧕ߢᏅ߇޽ࠆ߆ߤ߁߆ࠍ⺞ߴࠆߚ 11 ߼ޔǿ㧞ᬌቯࠍⴕߞߚޕ੹࿁ߩࠕࡦࠤ࡯࠻⚿ᨐߢߪޔᦼᓙᐲᢙߢ 5 ᧂḩߩ࠮࡞߇޽ࠆޔታ᷹ᐲ 12 ᢙߢ5 ᧂḩߩ࠮࡞߇޽ࠆߎߣ߆ࠄ Fisher ߩ⋥ធ⏕₸ᬌቯࠍⴕߞߚޕ⚿ᨐࠍ⴫ 5 ߦ␜ߔޕ 13 14 ⴫ (KUJGT ߩ⋥ធ⏕₸ᬌቯ 15 ႐㕙1 ႐㕙2 ႐㕙3 ႐㕙4 ႐㕙5 ႐㕙6 ႐㕙7 ႐㕙8 JFL/JSL-1 JFL/JSL-2 0.020 0.091 0.065 JSL-1/JSL-2 0.044 0.020 0.065 ᦭ᗧᏅ޽ࠅ 16 ᦭ᗧ௑ะ޽ࠅ 17  ႐㕙2 ߩ JSL-1 ߣ JSL-2ޔ႐㕙 5 ߩ JFL ߣ JSL-2ޔJSL-1 ߣ JSL-2 ߢ᦭ᗧᏅ߇⷗ࠄࠇߚޕ 18 ߹ߚ႐㕙6 ߩ JFL ߣ JSL-2ޔ႐㕙 8 ߩ JFL ߣ JSL-1ޔJSL-1 ߣ JSL-2 ߢ᦭ᗧ௑ะ߇⷗ࠄࠇߚޕ 19 ߔߴߡJSL-2 ࠣ࡞࡯ࡊߣઁߩ 2 ࠣ࡞࡯ࡊߣߩ㑆ߢᏅ߇⷗ࠄࠇߚޕో 8 ႐㕙ߩ߁ߜ႐㕙 2ޔ5ޔ6ޔ 20 8 ߢᏅ߇⏕⹺ߢ߈ߚߎߣ߆ࠄޔJSL-2 ߩቇ⠌⠪߇ޔᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߩᢿࠅᣇߪหߓߢ޽ࠆߣߩ 21

(15)

―  ― 滞在期間の影響によりL1とL2が似たものに変化してきている可能性が推測された。DCT を使った調査では,L2からL1への影響が確認されたが,このアンケート結果もそれを支 持するものであると言える。場面2,5,6,8は親疎・上下関係・前提発話行為の場面設定 がそれぞれ異なっており,どの要因が有意差に影響を与えているかは特定できなかった。 4 考察  本調査の結果を図23に示す。 図23 中国人日本語学習者(JSL-2)のL1,L2と母語話者の母語との違い  日本滞在期間が0年,1年以内,3年以上の3グループについて日本語と中国語での断りの ストラテジーを比較した結果,JSL-2で日本語と中国語に違いが見られず,かつ,JSL-2の 中国語が,日本語学習なしの中国語母語話者の中国語と違っていたことから,JSL-2では, L2からL1への影響が確認された。中国人学習者は日本での滞在期間が長くなると,母語 である中国語が日本語の影響を受け,両言語で同じ運用をしていると解釈できる結果と なった。  さらに,DCT終了後,DCTの自分の回答を場面毎に被験者に比べてもらい,日中での 断り方が同じかどうか回答してもらったアンケートの結果から,日本語と中国語での断り のストラテジーが同じだと回答した学習者が,すべての場面においてJFL,JSL-1に比べて JSL-2に多いことが判明した。このことはJSL-2の学習者が,日本語と中国語の断り方は同 じであるという認識のもとに同じようなストラテジーを使用して言語運用をしている可能 性を示唆している。  目標言語の日本語に近づいていく途中の中間言語である学習者の日本語と,母語ではあ るが日常的に日本語を使用する環境下での中国語が,類似した運用方法で使用されている ということは何を意味するのであろうか。日本語は学習言語であり,ネイティブ並みに運 用できるようになることは難しい。しかし,日本語が日常使用される環境での学習で,か なり正確で適切な運用に近づくことは可能であろう。普段日本語を使用する機会が多く なってくると,言語運用が日本語のパターンに慣れてしまうことが予想される。その結果 として語彙論的,統語論的,語用論的に,中国語が日本語に影響される可能性がある。数 年間日本に滞在すると,中国語の単語が出てこなかったり,中国に帰国した際に以前なら 考えられなかった行動(何度も謝る等)をとったりするという話を中国人留学生からよく 聞くが,これも日本語の習得が進んだこと,日本滞在により日本人の行動様式が知らず知 らずのうちに身についてしまったことによる影響と言えよう。 5 結び  本研究では,これまで扱われてこなかった断りのストラテジーにおける逆行転移につい て調査した。その結果,3年以上日本に滞在する学習者のグループで,逆行転移が確認さ 15 ⹺⼂ࠍઁߩ2 ߟߩࠣ࡞࡯ࡊࠃࠅᒝߊᜬߞߡ⸒⺆ㆇ↪ࠍߒߡ޿ࠆߣ޿߁ߎߣ߇␜ໂߐࠇߚޕߎߩ 1 ߎߣ߆ࠄޔṛ࿷ᦼ㑆ߩᓇ㗀ߦࠃࠅL1ߣ L2 ߇ૃߚ߽ߩߦᄌൻߒߡ߈ߡ޿ࠆน⢻ᕈ߇ផ᷹ߐࠇߚޕ 2 DCT ࠍ૶ߞߚ⺞ᩏߢߪޔL2 ߆ࠄ L1 ߳ߩᓇ㗀߇⏕⹺ߐࠇߚ߇ޔߎߩࠕࡦࠤ࡯࠻⚿ᨐ߽ߘࠇࠍ 3 ᡰᜬߔࠆ߽ߩߢ޽ࠆߣ⸒߃ࠆޕ႐㕙 2ޔ5ޔ6ޔ8 ߪⷫ⇹࡮਄ਅ㑐ଥ࡮೨ឭ⊒⹤ⴕὑߩ႐㕙⸳ቯ 4 ߇ߘࠇߙࠇ⇣ߥߞߡ߅ࠅޔߤߩⷐ࿃߇᦭ᗧᏅߦᓇ㗀ࠍਈ߃ߡ޿ࠆ߆ߪ․ቯߢ߈ߥ߆ߞߚޕ 5 6 ⠨ኤ 7 ᧄ⺞ᩏߩ⚿ᨐࠍ࿑23 ߦ␜ߔޕ 8 9              10  ҁ       ҁ           ѳ          ҁ 11 12 ࿑  ਛ࿖ੱᣣᧄ⺆ቇ⠌⠪,5. ߩ .. ߣᲣ⺆⹤⠪ߩᲣ⺆ߣߩ㆑޿ 13  14 ᣣᧄṛ࿷ᦼ㑆߇0 ᐕޔ1 ᐕએౝޔ3 ᐕએ਄ߩ 3 ࠣ࡞࡯ࡊߦߟ޿ߡᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߢߩᢿࠅߩ 15 ࠬ࠻࡜࠹ࠫ࡯ࠍᲧセߒߚ⚿ᨐޔJSL-2 ߢᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߦ㆑޿߇⷗ࠄࠇߕޔ߆ߟޔJSL-2 ߩਛ 16 ࿖⺆߇ޔᣣᧄ⺆ቇ⠌ߥߒߩਛ࿖⺆Უ⺆⹤⠪ߩਛ࿖⺆ߣ㆑ߞߡ޿ߚߎߣ߆ࠄޔJSL-2 ߢߪޔL2 17 ߆ࠄ L1 ߳ߩᓇ㗀߇⏕⹺ߐࠇߚޕਛ࿖ੱቇ⠌⠪ߪᣣᧄߢߩṛ࿷ᦼ㑆߇㐳ߊߥࠆߣޔᲣ⺆ߢ޽ࠆ 18 ਛ࿖⺆߇ᣣᧄ⺆ߩᓇ㗀ࠍฃߌޔਔ⸒⺆ߢหߓㆇ↪ࠍߒߡ޿ࠆߣ⸃㉼ߢ߈ࠆ⚿ᨐߣߥߞߚޕ 19 ߐࠄߦޔDCT ⚳ੌᓟޔDCT ߩ⥄ಽߩ࿁╵ࠍ႐㕙Ფߦⵍ㛎⠪ߦᲧߴߡ߽ࠄ޿ޔᣣਛߢߩᢿࠅ 20 ᣇ߇หߓ߆ߤ߁߆࿁╵ߒߡ߽ࠄߞߚࠕࡦࠤ࡯࠻ߩ⚿ᨐ߆ࠄޔᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߢߩᢿࠅߩࠬ࠻࡜ 21 ࠹ࠫ࡯߇หߓߛߣ࿁╵ߒߚቇ⠌⠪߇ޔߔߴߡߩ႐㕙ߦ߅޿ߡJFLޔJSL-1 ߦᲧߴߡ JSL-2 ߦᄙ 22 ޿ߎߣ߇್᣿ߒߚޕߎߩߎߣߪJSL-2 ߩቇ⠌⠪߇ޔᣣᧄ⺆ߣਛ࿖⺆ߩᢿࠅᣇߪหߓߢ޽ࠆߣ޿ 23 ߁⹺⼂ߩ߽ߣߦหߓࠃ߁ߥࠬ࠻࡜࠹ࠫ࡯ࠍ૶↪ߒߡ⸒⺆ㆇ↪ࠍߒߡ޿ࠆน⢻ᕈࠍ␜ໂߒߡ޿ࠆޕ 24 ⋡ᮡ⸒⺆ߩᣣᧄ⺆ߦㄭߠ޿ߡ޿ߊㅜਛߩਛ㑆⸒⺆ߢ޽ࠆቇ⠌⠪ߩᣣᧄ⺆ߣޔᲣ⺆ߢߪ޽ࠆ߇ 25 ᣣᏱ⊛ߦᣣᧄ⺆ࠍ૶↪ߔࠆⅣႺਅߢߩਛ࿖⺆߇ޔ㘃ૃߒߚㆇ↪ᣇᴺߢ૶↪ߐࠇߡ޿ࠆߣ޿߁ߎ 26 ߣߪ૗ࠍᗧ๧ߔࠆߩߢ޽ࠈ߁߆ޕᣣᧄ⺆ߪቇ⠌⸒⺆ߢ޽ࠅޔࡀࠗ࠹ࠖࡉਗߺߦㆇ↪ߢ߈ࠆࠃ߁ 27 ߦߥࠆߎߣߪ㔍ߒ޿ޕߒ߆ߒޔᣣᧄ⺆߇ᣣᏱ૶↪ߐࠇࠆⅣႺߢߩቇ⠌ߢޔ߆ߥࠅᱜ⏕ߢㆡಾߥ 28 ㆇ↪ߦㄭߠߊߎߣߪน⢻ߢ޽ࠈ߁ޕ᥉Ბᣣᧄ⺆ࠍ૶↪ߔࠆᯏળ߇ᄙߊߥߞߡߊࠆߣޔ⸒⺆ㆇ↪ 29 ߇ᣣᧄ⺆ߩࡄ࠲࡯ࡦߦᘠࠇߡߒ߹߁ߎߣ߇੍ᗐߐࠇࠆޕ⺆ᒵ⺰⊛ޔ⛔⺆⺰⊛ޔ⺆↪⺰⊛ߦޔਛ 30 ࿖⺆߇ᣣᧄ⺆ߦᓇ㗀ߐࠇࠆน⢻ᕈ߇޽ࠆޕᢙᐕ㑆ᣣᧄߦṛ࿷ߔࠆߣޔਛ࿖⺆ߩන⺆߇಴ߡߎߥ 31 ߆ߞߚࠅޔਛ࿖ߦᏫ࿖ߒߚ㓙ߦએ೨ߥࠄ⠨߃ࠄࠇߥ߆ߞߚⴕേ㧔૗ᐲ߽⻢ࠆ╬㧕ࠍߣߞߚࠅߔ 32 ࠆߣ޿߁⹤ࠍਛ࿖ੱ⇐ቇ↢߆ࠄࠃߊ⡞ߊ߇ޔߎࠇ߽ᣣᧄ⺆ߩ⠌ᓧ߇ㅴࠎߛߎߣޔᣣᧄṛ࿷ߦࠃ 33 ࠅᣣᧄੱߩⴕേ᭽ᑼ߇⍮ࠄߕ⍮ࠄߕߩ߁ߜߦりߦߟ޿ߡߒ߹ߞߚߎߣߦࠃࠆᓇ㗀ߣ⸒߃ࠃ߁ޕ 34 35  ⚿߮ 36  ᧄ⎇ⓥߢߪޔߎࠇ߹ߢᛒࠊࠇߡߎߥ߆ߞߚᢿࠅߩࠬ࠻࡜࠹ࠫ࡯ߦ߅ߌࠆㅒⴕォ⒖ߦߟ޿ߡ⺞ 37 ᩏߒߚޕߘߩ⚿ᨐޔ3 ᐕએ਄ᣣᧄߦṛ࿷ߔࠆቇ⠌⠪ߩࠣ࡞࡯ࡊߢޔㅒⴕォ⒖߇⏕⹺ߐࠇߚޕJSL-2 38 ߪṛ࿷ᦼ㑆߇3 ᐕએ਄ߢޔᣣᏱળ⹤ߦߘࠇ߶ߤਇ⥄↱ߪߒߡ޿ߥߊߡ߽ޔታ㓙ߪࠦࡒࡘ࠾ࠤ࡯ 39 ਛ࿖⺆Უ⺆⹤⠪ߩ ਛ࿖⺆ ᣣᧄ⺆ቇ⠌⠪ߩ ᣣᧄ⺆㧔.㧕 ᣣᧄ⺆Უ⺆⹤⠪ߩ ᣣᧄ⺆ ᣣᧄ⺆ቇ⠌⠪ߩ ਛ࿖⺆㧔.㧕

(16)

れた。JSL-2は滞在期間が3年以上で,日常会話にそれほど不自由はしていなくても,実際 はコミュニケーション上の問題が生じている可能性がある。滞在期間が長くなったからこ そ,語用論的な知識が問われると言える。自らの日本語を再チェックし,適切な修正をし て,より正しくより適切な日本語の運用ができるよう,サポートしていく取り組みが必要 であると思われる。  今後は別の角度から学習者のデータを集め分析を進めるとともに,アンケート調査の結 果の更なる分析を行い,学習者の中間言語の実態の把握を行うことで,今後の日本語教育 へ有用な提言ができるよう研究を進めていきたい。 参考文献 生駒知子・志村明彦(1993)「英語から日本語へのプラグマティック・トランスファー:「断 り」という発話行為について」『日本語教育』79,41-51. 伊藤恵美子(2004)『マレー語母語話者のポライトネスの諸相:勧誘・依頼行為に対する 返答を中心に滞在期間の観点から』名古屋大学大学院国際開発研究科国際コミュニ ケーション専攻博士論文 毋育新(2003)『高等教育機関で学ぶ中国人日本語学習者に対する待遇表現の指導に関す る研究:ポライトネス理論を取り入れた授業の確立を目指して』麗澤大学博士論文 小池生夫(編)(2003)『応用言語学事典』研究社 清水崇文(2009)『中間言語語用論概論』スリエーネットワーク 鈴木恵理子(2010)「中国人日本語学習者の断りのストラテジー―中国国内学習者の場合―」 『東北大学高等教育開発推進センター紀要』5, 73-82. 藤森弘子(1994)「日本語学習者にみられるプラグマティック・トランスファー―『断り』 行為の場合―」『名古屋学院大学日本語学・日本語教育論集』1, 1-19.  『決定木分析による分類と予測』SPSS Japan Inc., 2008

Blum-Kulka, S. (1991). Interlanguage pragmatics: The case of requests. In R. Phillipson, E. Kellerman, L. Selinker, M. Sharwood Smith & swain (Eds.), Foreign/second language

pedagogy research: A commemorative volume for Clause Færch, 255-272. Clevedon, UK:

Multilingual Matters.

Blum-Kulka, S., & Sheffer, H. (1993). The metapragmatic discourse of American-Israelies at dinner. In G. Kasper & Blum-Kulka (Eds.), Interlanguage pragmatics, 196-223. New York: Oxford University Press.

Cenoz, J. (2003).The intercultural Style Hypothesis: L1 and L2 Interaction in Requesting Behaviour. Effects of the Second language on the First, 62-80.

Kasper, G., & Schmidt, R. (1996) Development issues in interlanguage pragmatics. Studies in

second Language Acquisition, 18, 149-169. Cambridge University Press.

Selinker, L. (1972). Interlanguage, International review of Applied Linguistics, 10,3,209-231. Takahashi, S. (1996). Pragmatic transferability. Studies in Second Language Acquisition,

参照

関連したドキュメント

明治33年8月,小学校令が改正され,それま で,国語科関係では,読書,作文,習字の三教

Pete は 1 年生のうちから既習の日本語は意識して使用するようにしている。しかし、ま だ日本語を学び始めて 2 週目の

[r]

 声調の習得は、外国人が中国語を学習するさいの最初の関門である。 個々 の音節について音の高さが定まっている声調言語( tone

日本語教育に携わる中で、日本語学習者(以下、学習者)から「 A と B

マ共にとって抗日戦争の意義は,日本が中国か ら駆逐されると同時に消滅したのである。彼らの

友人同士による会話での CN と JP との「ダロウ」の使用状況を比較した結果、20 名の JP 全員が全部で 202 例の「ダロウ」文を使用しており、20 名の CN

このように,先行研究において日・中両母語話