在宅における作業療法の進め方 生活行為に特化したアプローチと 他職種とのコラボレーション (AMPS/COPM) 東京都立大学・東京都立大学大学院 健康福祉学部作業療法学科・人間健康科学研究科 准教授 作業療法士 石橋 裕 Yu Ishibashi, Ph.D.,O.T.Reg.
Dep. of Occupational Therapy, Faculty of Health Sciences Tokyo Metropolitan University
本日の内容 • 自己紹介 • 在宅における作業療法の進め方 >作業療法の再確認と現状 >作業療法士だからできる支援はあるのか? >生活行為に焦点をあてた作業療法の進め方 >クライエントは誰か? >目標の立て方に不正解はあるのか?
Definition of Occupational Therapy WFOT,
作業療法の定義
• Occupational therapy is a
client-centred
health profession
concerned with promoting
health and well being
through occupation
.
The primary goal of occupational therapy is
to enable people to participate in the
activities of everyday life. Occupational
therapists achieve this outcome by working
with people and communities to enhance
their ability to engage in the occupations
they want to, need to, or are expected to do,
or by modifying the occupation or the
environment to better support their
occupational engagement.(WFOT 2012)
作業療法は、作業を通じて健康やよりよい状態 を促進する、クライアント中心の健康専門職で す。 作業療法は、作業を通じて評価や支援を行うこ とは、作業療法士にとって大切なこと。Definition of Occupational Therapy WFOT,
作業療法の定義
• Occupational therapy is a client-centred
health profession concerned with promoting
health and well being through occupation.
The primary goal of occupational therapy is
to enable people to participate in the
activities of everyday life.
Occupational
therapists achieve this outcome by working
with people and communities to enhance
their ability to engage in the occupations
they want to, need to, or are expected to do,
or by modifying the occupation or the
environment to better support their
occupational engagement.(WFOT 2012)
作業療法の主目標は、人々が日々の生活の活動 に参加できるようになることです。
活動に参加できるようになること =焦点をあてなければならないこと
作業療法白書2015
在宅における作業療法の現状 •
評価
>病院と同様に、心身機能評価が多く行われている。 • 目標 >長期目標が生活行為に最も焦点があてられていたが、 短期目標は運動機能に最も焦点が当てられている。 •実践内容
>>模擬的作業や活動を用いた支援を行なわれて おり、次いで生活行為の実際的支援が行われている。作業療法としての問題点 私たちの実践の焦点が作業であるならば, 私たちが する評価も, 介入も, 記録も, 成果も,すべて作業に焦 点を当てるべきなのだ 私たちの実践の焦点が であるならば, 私た ちがする評価も, 介入も, 記録も, 成果も, すべて に焦点を当てるべきなのだ Anne G. Fisher
評価〜支援までの焦点を整理する 上肢機能の改善 作業療法士がクライエントに 行う支援(治療・介入) 認知機能の改善 下肢機能の改善 家族指導 正常発達の促進 生活行為の改善 OTIPM 自己効力感の改善
在宅における作業療法の現状 •
評価
>病院と同様に、心身機能評価が多く行われている。 • 目標 >長期目標は生活行為に最も焦点があてられていたが、 短期目標は運動機能に最も焦点が当てられている。 •実践内容
>模擬的作業や活動を用いた支援を行なわれてお り、次いで生活行為の実際的支援が行われている。在宅における作業療法の現状 •
評価
>病院と同様に、心身機能評価が多く行われている。 • 目標 >長期目標は生活行為に最も焦点があてられていたが、 短期目標は運動機能に最も焦点が当てられている。 •実践内容
>模擬的作業や活動を用いた支援を行なわれてお り、次いで生活行為の実際的支援が行われている。生活行為支援に関する誤解
生活行為(活動と参加)は、
生活行為は心身機能に従属ではない 麻 痺 ROM バランス 誤差 居室間の移動 ベッドからの移り
生活行為は心身機能に従属ではない 麻 痺 ROM バランス 自宅を新築することも 検討 世帯年収5億円以上 誤差 居室間の移動 ベッドからの移り
在宅における作業療法の現状 •
評価
>病院と同様に、心身機能評価が多く行われている。 • 目標 >長期目標は生活行為に最も焦点があてられていたが、 短期目標は運動機能に最も焦点が当てられている。 •実践内容
>模擬的作業や活動を用いた支援を行なわれてお り、次いで生活行為の実際的支援が行われている。このような作業療法のリーズニングは 間違っているのか?
「ROM制限が着替えがどう影響すると思う?」 「着替えにおいて、USNがどう影響してる?」
本日の内容 • 自己紹介 • 在宅における作業療法の進め方 >作業療法の再確認と現状 >作業療法士だからできる支援はあるのか? >生活行為に焦点をあてた作業療法の進め方 >クライエントは誰か? >目標の立て方に不正解はあるのか?
我々はどのように日常生活を成立
させているのか(AMPS概念モデル)
支援の
「方法」
について検討する*直接支援?
>作業療法士が直接クライエントに会い、面接や観察、検査などの 評価、あるいは支援を実施すること。期間は関係ない。*間接支援?
>作業療法学の知識に基づき、多職種に対して助言や支援を行っ たり、支援プロセスを構築したり、評価用紙を開発したりすること。作 業療法士が直接クライエントに会って何かを施すことはない。VS
*支援不要?
>作業療法士以外の多職種の専門知識で対応できること。VS
本日の内容 まとめ1 • 自己紹介 • 在宅における作業療法の進め方 >作業療法の再確認と現状 >作業療法士だからできる支援はあるのか? • 作業療法の仕事は多岐にわたっている。だからこそ、 何を目的にどこに焦点を当て、その成果をどのように 確認できているのかを知る必要がある。 • 作業療法には、直接支援だけでなく間接支援という考 え方もある。
本日の内容 • 自己紹介 • 在宅における作業療法の進め方 >作業療法の再確認と現状 >作業療法士だからできる支援はあるのか? >生活行為に焦点をあてた作業療法の進め方 >クライエントは誰か? >目標の立て方に不正解はあるのか?
在宅における作業療法の進め方 生活行為に特化したアプローチと 他職種とのコラボレーション (AMPS/COPM) パート2 東京都立大学・東京都立大学大学院 健康福祉学部作業療法学科・人間健康科学研究科 准教授 作業療法士 石橋 裕 Yu Ishibashi, Ph.D.,O.T.Reg.
Dep. of Occupational Therapy, Faculty of Health Sciences Tokyo Metropolitan University
本日の内容 • 自己紹介 • 在宅における作業療法の進め方 >作業療法の再確認と現状 >作業療法士だからできる支援はあるのか? >生活行為に焦点をあてた作業療法の進め方 >目標の立て方に不正解はあるのか?
我々はどのように日常生活を成立
させているのか(AMPS概念モデル)
ADL支援 1. ADL支援は、その他の支援(例、心身機能、参加)と分け て検討する。ADLの問題は心身機能に対して従属ではな い。 2. ADL支援において作業療法士は、短期間の関わりで終 われるように頑張る。 3. ADL支援は、ADLのSOAPに基づき進める。 4. ADL支援を多職種で実施できるよう、共有できる「目標」 を立案する。 5. 共有するのは「どのように」ではなく「何か」である。
イラスト:OTナガミネ avaxhome.ws S:生活行為の主観的情報 ☑ 何がしたい/必要 なのか? O:客観的情報 ☑ (評価者は)何をみたか? ☑ (利用者は)何をしたか? なぜではない! 筋緊張が〜 環境が悪く〜 A:評価 ☑ (利用者は)なぜそうした? ☑ (評価者は)どう解釈した? ☑ (利用者は)どう思ってた? P:計画 ☑ どのような生活行為の 助言/指導をする? ADL支援の進め方
S:生活行為の主観的情報 何がしたい/必要なのか? • 評価 ADOC: COPM: OSA-Ⅱ: • ポイント 生活行為に焦点があたっているのか? 何がしたい/必要なのか にベクトルが向いているか
AMPS概念モデル(2003)
*旧バージョン。最新版が出ています。
できていること・できないこ とを最初に記録(観察)す る。
日常生活をかえるための少しの工夫 に向けた取り組み方 1. 何が起きているのか、観察をする。 観察の際は、 • 先入観をもたずに。 • 見たことをそのまま。 • 必要なことだけを記録。 • 必要なことは、しっかり記録。
作業遂行 – 行為の連続
Occupational performance – Sequence of action
31 冷蔵庫まで歩いていく 歩行器を押す 冷蔵庫の戸に 手を伸ばす 戸をつかむ 戸を開ける コーヒー缶に手を伸ばす ポットに水を注ぐ 蛇口をひねる ポットいっぱいに なったら水を止める コーヒーポットを 支えるのが遅れる 遂行技能は,全体の課題遂行の構成へとつながる
息子のクッキング できていること・できていなかったこと • まな板を2枚重ねた結果、 青のまな板が動いてい た。 • 材料を切ろうとした時、 身体の位置が悪く、肘が あがっていた。 • 力加減が悪く、材料がき れなかった。 • 両手で押さえていたが、 材料が動いていた。 • 最後まで違うことをせず に行なった。
息子のクッキング できていること・できていなかったこと • まな板を2枚重ねた結果、 青のまな板が動いてい た。 • 材料を切ろうとした時、 身体の位置が悪く、肘が あがっていた。 • 力加減が悪く、材料がき れなかった。 • 両手で押さえていたが、 材料が動いていた。 • 最後まで違うことをせず に行なった。 先入観・思い込みの例 さすが、うちの息子!よくできている!いや、 もっとできるはずだ。。 4歳にしてはよくできていると思う。
アメリカでコーヒーを買うこと • 注文をしよう行動したが、 躊躇した。 • 声が小さかったため、お 店の店員に聞き返された。 • ジェスチャーを使って小さ いサイズを注文した。 • 支払い方法を伝えようとし たが、非流暢であった。 先入観・思い込みの例 ・彼は、やればもっとできるはずだ。 ・頻回に訪米してるなら、もっとできるべき。 ・店員がたまたま冷たかったからだ。
アメリカで料理を注文すること • 流暢に注文することが できた • 商品を受け取る時、腕を 高く上げる必要があった が、できなかった。 • 支払いの時、財布から お金を取り出すのが遅 れた。 • 一度商品を取りその場 を去ろうとした後、一旦 戻り、CBから飲み物を 受け取った。 先入観・思い込みの例 ・米ドルだからどれかわからないから仕方な い。 ・飲み物をとって良いとはかいてないから、 戻ったとしても問題ない。
AMPS概念モデル(2003)
*旧バージョン。最新版が出ています。
なぜ、遅れや非効率な状態が生じたのか(生じなかったのか)、 検討する。
息子のクッキング できていること・できていなかったこと • まな板を2枚重ねた結果、 青のまな板が動いてい た。 • 材料を切ろうとした時、 身体の位置が悪く、肘が あがっていた。 • 力加減が悪く、材料がき れなかった。 • 両手で押さえていたが、 材料が動いていた。 • 最後まで違うことをせず に行なった。 考察の例 ・経験不足 ・そもそも、きれない包丁を使っている ・作業場が高すぎる ・
日常生活を支援する際の 医学的知識の重要性 [通常発達・疾患の特徴の知識] (例)脳梗塞、心筋梗塞、心房細動、パーキンソン病、癌、多 発性硬化症、骨折、変形性関節症、統合失調症、躁うつ、 レビー小体型認知症、学習障害、自閉症、 [障害の特徴の知識] (例)片麻痺、書字障害、頻脈、徐脈、痛みの種類、 日内変動、荷重制限、陽性症状、陰性症状、BPSD… [作業療法学で学習する科目] 内科学 整形外科学 小児科学 精神医学 老年医学 社会心理学 解剖学 生理学
息子のクッキング できていること・できていなかったこと • まな板を2枚重ねた結果、 青のまな板が動いてい た。 • 材料を切ろうとした時、 身体の位置が悪く、肘が あがっていた。 • 力加減が悪く、材料がき れなかった。 • 両手で押さえていたが、 材料が動いていた。 • 最後まで違うことをせず に行なった。 考察の例 ・経験不足 ・そもそも、きれない包丁を使っている ・作業場が高すぎる ・正常発達。学習能力に問題なし
アメリカでコーヒーを買うこと • 注文をしよう行動したが、 躊躇した。 • 声が小さかったため、お 店の店員に聞き返された。 • ジェスチャーを使って小さ いサイズを注文した。 • 支払い方法を伝えようとし たが、非流暢であった。 考察の例 ・経験不足。日本の店と表記も全く 異なっていた。 ・自信がなかったから(?) ・失語症なし。そのほか疾患なし ・英語は理解可能であった。
アメリカで料理を注文すること • 流暢に注文することが できた • 商品を受け取る時、腕を 高く上げる必要があった が、できなかった。 • 支払いの時、財布から お金を取り出すのが遅 れた。 • 一度商品を取りその場 を去ろうとした後、一旦 戻り、CBから飲み物を 受け取った。 考察の例 ・経験不足。日本の店と表記も全く異なって いた。 ・頚椎症による筋力低下、可動域制限 ・記銘力に問題なし。経験不足
作業療法士として何ができるのか
• まな板を変える • 包丁を変える • 握り方を教える • 切り方を教える
本日の内容 • 自己紹介 • 在宅における作業療法の進め方 >作業療法の再確認と現状 >作業療法士だからできる支援はあるのか? >生活行為に焦点をあてた作業療法の進め方 >目標の立て方に不正解はあるのか?
在宅における作業療法の進め方 生活行為に特化したアプローチと 他職種とのコラボレーション (AMPS/COPM) パート3 東京都立大学・東京都立大学大学院 健康福祉学部作業療法学科・人間健康科学研究科 准教授 作業療法士 石橋 裕 Yu Ishibashi, Ph.D.,O.T.Reg.
Dep. of Occupational Therapy, Faculty of Health Sciences Tokyo Metropolitan University
本日の内容 • 自己紹介 • 在宅における作業療法の進め方 >作業療法の再確認と現状 >作業療法士だからできる支援はあるのか? >生活行為に焦点をあてた作業療法の進め方 >目標の立て方に不正解はあるのか?
ADLの階層性 民生委員を務める 家事を担う スーツに着替える 電車に乗る 書類を作成する 電話をかける 郵便局に行く 会議に出席する ・ ・ メニューを決める 買い物に行く 野菜炒めを作る ご飯を炊く 味噌汁を作る お風呂を洗う 食器洗いをする ・ ・ 参 加 活 動 物を固定し操作する 決めたことを行う 物を探し突き止める 空間を上手に利用する やり方に適応する 物を別の場所に運ぶ 調整する 適切な物を選択・使用する 人の側面 ・価値観 ・筋力 ・バランス 環境の側面 ・場所 ・福祉用具 ・住宅改修 ADLの側面 ・難度調整 ・代 用 ・交 代 技 能 構 成 要 素 目標の階層性 参加レベルの目標 活動レベルの目標 活動レベルの目標 を達成するための小目標 各構成要素の目標
その目標は、本当に生活行為に焦点があ たっているのか? • 評価や介入の焦点が心身機能、個人因子、環境因子にあるときは 、たとえ最終的な目標が生活行為の改善であっても、作業焦点(近 位の問題)ではない (例) 大腿骨頸部骨折をしたAさん(要介護2)。退院に向けた住宅改 修の相談を行った。その過程において作業療法士は、新しい様式 トイレの高さを指定した。 →近位の焦点は「環境」であり、「生活行為」ではない。 大腿骨頸部骨折をしたAさん(要介護2)。浴槽の出入りで脱臼 をしないための動作を学習するために、床上動作や空の浴槽で動 作の学習を行った。 →近位の焦点は「人」であり、「生活行為」ではない。
日常生活を支援するということ [ケアプランや目標設定の上での注意点] 1. 活動と参加の生活行為は、名前による区別が 難しい 2. 参加は、活動内容に強く影響を与える 3. 活動は、複数集まることによって参加を形づ くる
日常生活を支援するということ
参加
教員として働く(稼ぐ) 家族のメンバーとして、様々 なことを行う 好きなことを行う。活動
・資料を作成する・講義を行う ・学生指導をする ・会議に出席する ・電車にのる ・昼ご飯を食べる ・掃除機をかける ・お茶を入れる ・食器洗いをする ・洗濯を干す ・電車にのる ・昼ご飯を食べる ・ゴルフの練習に行く ・音楽をきく ・子供と遊ぶ ・ドライブに行く ・買い物に行く ・ランチに行く [まとめ] 1. 活動と参加の生活行為は、名前による区別が難しい 2. 参加は、活動内容に強く影響を与える 3. 活動は、複数集まることによって参加を形づくる生活行為を支援するということ
参加
教員として働く(稼ぐ) 家族のメンバーとして、様々な ことを行う 好きなことを行う。活動
課題
・資料を作成する ・講義を行う ・学生指導をする ・会議に出席する ・電車にのる↓ ・昼ご飯を食べる ・掃除機をかける↓ ・お茶を入れる ・食器洗いをする ・洗濯を干す ・電車にのる ・昼ご飯を食べる ・ゴルフの練習に行く ・音楽をきく↓ ・子供と遊ぶ ・ドライブに行く ・買い物に行く ・ランチに行く工程
・家を出る・切符を買う↓ ・電車に乗る ・椅子に座る ・・・ ・掃除機を出す ・コンセントをさす↓ ・掃除機をかける ・コンセントを抜く ・・・・ ・行為
・鞄に手を伸ばす・財布を持ち上げる ・口を開ける ・・・・ ・コードを伸ばす ・屈む ・差込口に合わせる ・・・・目標立案の難しさ 課 題 工 程 行 為 掃除機をかける ・掃除機を持ってくる ・コードをコンセントにさす→ ・掃除機をかける ・掃除機のごみをすてる ・コードをコンセントから抜く ・元あった場所に片づける 屈む コードを出す 立ち上がる コードをコンセントまで 運ぶ コンセントをさす スイッチを入れる 掃除機をかける 屈む ・・・・
目標立案の難しさ 課 題 工 程 行 為 掃除機をかける ・掃除機を持ってくる ・コードをコンセントにさす→ ・掃除機をかける ・掃除機のごみをすてる ・コードをコンセントから抜く ・元あった場所に片づける 屈む コードを出す 立ち上がる コードをコンセントまで 運ぶ コンセントをさす スイッチを入れる 掃除機をかける 屈む ・・・・
作業療法を行う時、
どのレベルの「掃除機をかける」の目標なのか
明確にする必要がある。
生活行為の目標の書き方
1. 生活行為は「具体的」に書く。
2. 文中に生活行為以外の要素を含めない。
3. 生活行為の「形態」を明確に書く。
4. 生活行為ができるようになることを目的と
した書き方にする。
5. 終了を前提とした支援を行う場合、生活行
為の目標は「活動」レベルで記載する。
6. 生活行為の目標は、利用者(もしくはその
家族)の言葉で書く。もしくは、書いても
らう。
生活行為の目標の書き方 1. 生活行為は「具体的」に書く。 (よくない例) • 日常生活が支障なく送ることができる。 • 安心して生活できるようになる。 • 無理のない範囲で自分のできることはする
生活行為の目標の書き方 2. 文中に生活行為以外の要素を書かない (よくない例) • 下肢筋力の改善し、掃除機がけができるように なる。 • 体力を回復し、外出できるようになる。
生活行為の目標の書き方 3. 生活行為を行う時の「いつ・どこで・だれと 」を明確に書く。 (よくない例) • 電車やバスに乗れるようになる。 • 掃除機をかけられるようになる。
形態とは? 形態:生活行為を行う時の、いわゆる5W 例)食事をする 誰と? :同僚と、上司と、家族と どこで?:食堂で、自宅で、キャンプ場で いつ? :朝、昼、晩、週末、毎日
生活行為の目標の書き方 3. 生活行為の「いつ・どこで・だれと」を明確に書く。 (よくない例) • 電車やバスに乗れるようになる。 • 掃除機をかけられるようになる。 (理由) • 目標達成の幅が大幅に広くなってしまい、達成したの かしていないのか不明確に。 • 頻度や時間が不明確の場合も、上記事項と同様である 。
生活行為の目標の書き方 4. 生活行為ができるようになることを目的とした書き方 にする。 (よくない例) • 掃除機がけを通して、体力の向上を図る。 • 編み物を通して、他者とのコミュニケーション能力改 善を図る。 (理由) • 主たる目標が生活行為ができることではないから。
生活行為の目標の書き方
5. 終了を前提とした支援を行う場合、生活
行為の目標は「活動」レベルで記載する。
参加レベルだと、期間終了までに到達しな
い恐れがある
参加は明確な場合(農業を再開する)と不明確
な場合(家事を再開する)がある
生活行為の目標の書き方 6. 生活行為の目標は、利用者(もしくはその家族)の 言葉で書く。もしくは、書いてもらう。 (よくない例) • 整容を自立して行う。 • トイレ自立 • 趣味(編み物)ができるようになる。 (理由) • 利用者と共通認識が持てないため、終了の決定が 難しくなる。 • 目標認識のズレにつながる。
まとめ • 取り組もうとすることに一貫性が大切 • 取り組もうとすることに同意が大切 • 取り組もうとすることに自分自身の納得も大切 石橋裕 Ph.D, 作業療法士 東京都立大学大学院 人間健康科学研究科 作業療法科学域 作業遂行分析学教室 准教授 [email protected]