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ドリル No.6 Class No. Name 6.1 タンパク質と核酸を構成するおもな元素について述べ, 比較しなさい 6.2 糖質と脂質を構成するおもな元素について, 比較しなさい 6.3 リン (P) の生体内での役割について述べなさい 6.4 生物には, 表 1 に記した微量元素の他に, ど

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Academic year: 2021

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── 11 ── 地球上には 100 種類以上の元素があり,そのうち生体を構成する元素の種類は限られてい て,約 20 種類である。主要元素としては水素(H),炭素(C),窒素(N),酸素(O)の 4 元素で,これらで,生体を構成するタンパク質や核酸,脂質,糖質(炭水化物)などの有機物と, 水などの無機物の大部分を占めている。 微量元素としては,ナトリウム(Na),マグネシウム(Mg),リン(P),硫黄(S),塩素(Cl), カリウム(K),カルシウム(Ca),マンガン(Mn),鉄(Fe)などが必須元素である(表 1)。 その他,生物の種類によっては,ケイ素(Si),バナジウム(V),モリブデン(Mo),セ レン(Se),ホウ素(B)などが必要な場合がある。 生物を構成しない元素としては,アルミニウム(Al),金(Au),銀(Ag)などがあり, 生物体に入ると有害な元素としては,クロム(Cr),ヒ素(As),カドミウム(Cd),水銀(Hg), 鉛(Pb)などがある。毒性の程度は,化合物の種類や量によって異なる。 例題 6 人体を構成する有機物を大きく分類するとどのような種類があるか。おもな 4 種類 についてのべ,そのうち高分子化合物として存在するものはどれか。 解答 タンパク質,核酸,脂質,糖質(炭水化物)など。 高分子化合物として存在しているのは,タンパク質,核酸などで,糖質や脂質はタンパク質な どと結合して複合分子となり高分子化合物となる場合がある。その他,グリコーゲンなどの糖質 の一部も高分子で存在する。 種 類   元 素     原子番号     おもな成分,機能 主要元素 水 素 H 1 有機物の成分,水分子 炭 素 C 6 有機物の成分 窒 素 N 7 有機物の成分 酸 素 O 8 有機物の成分,水分子 微量元素 ナトリウム Na 11 細胞の浸透圧,神経興奮の伝導 マグネシウム Mg 12 酵素の補助因子,植物の光合成色素 リン P 15 エネルギー代謝,生体膜,骨組織,核酸の成分 硫黄 S 16 タンパク質の成分 塩素 Cl 17 細胞の浸透圧 カリウム K 19 細胞の浸透圧,神経興奮の伝導 カルシウム Ca 20 脊椎動物の骨格成分,筋収縮 マンガン Mn 25 酵素の補助因子   鉄 Fe 26 脊椎動物の血液成分,酵素の補助因子     表 1 生物の構成元素 本文1-6.indd 11 15.7.14 2:09:58 PM

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── 12 ── 問題 6.1 タンパク質と核酸を構成するおもな元素について述べ,比較しなさい。   問題 6.2 糖質と脂質を構成するおもな元素について,比較しなさい。  問題 6.3 リン(P)の生体内での役割について述べなさい。 問題 6.4 生物には,表 1 に記した微量元素の他に,どのような微量元素が必要であろうか。 そのうち 3 種類を選んでそれらの生体における役割について述べなさい。 問題 6.5 脊椎動物の骨組織を構成する主な成分とその元素組成について述べなさい。   問題 6.6 脊椎動物の血液中の赤血球に含まれる色素とはなにか。また,その色素を構成する 元素,微量金属と,色素の生体内における役割について述べなさい。 問題 6.7 植物の光合成に関与する緑色の色素とはなにか。また,その色素を構成する元素, 微量金属について述べなさい。

ドリル No.6 Class     No.     Name

生物を構成する主要元素と,おもな微量元素とその役割の概略につ いて説明できたか。 チェック項目 月 日 月 日 本文1-6.indd 12 15.7.14 2:09:58 PM

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── 13 ── 生物に必要な低分子物質は,多くは生理活性を持っていて,動物や植物,微生物によって異 なることがいえる。 脊椎動物では,活性物質としてビタミンやホルモン類,神経伝達物質などがあげられる。 ビタミンは,ビタミン A,ビタミン B 類,ビタミン C,ビタミン D などに分けられる。 生体内では,チアミン(ビタミン B1),リボフラビン(ビタミン B2),ピリドキシン(ビタ ミン B6)などのビタミンからは酵素の補酵素が合成され,代謝に重要な役割を果たしてい る(表 1)。 ビタミン類は,ヒトでは自ら合成できないので,食物から取り入れなければ ならない必須栄養素となっている。 ホルモンは内分泌腺で作られ,血液を通して標的器官に送られ,それらの働きを調節する。 たとえば,脳下垂体前葉からは甲状腺刺激ホルモンが生成され,甲状腺を刺激しチロキシン を分泌する。チロキシンは体の成長を促進する。また,インスリンはすい臓から分泌され, 血糖量を調節する。ホルモンは,化学的にはタンパク質やポリペプチド系と,アミノ酸の誘 導体,ステロイド類に分けられる。 ホルモンと共に生体の調節に働くのは神経である。刺激があると,その興奮は神経細胞 (ニューロン)に伝えられる。刺激は,ニューロンからシナプスを介して神経伝達物質によっ て次のニューロンに伝達される。神経伝達物質には,アセチルコリン,アドレナリン,ノル アドレナリン,セロトニン,ドーパミンなどがある。 植物に必要な生理活性のある低分子物質としては植物ホルモン(植物成長ホルモン)があ る。おもな植物ホルモンには,オーキシン(インドール酢酸)やジベレリン,アブシジン酸, エチレンなどがあり,植物の成長や発芽,開花などを調節している。 例題 7 酵素と補酵素について説明しなさい。 解答 酵素はタンパク質で構成されて生体触媒として働くが,低分子物質の補酵素と弱く結合 することによって活性を持つことが多い。  表 1 ビタミンの種類       種   類        役   割 ビタミン B1   チアミン 脱炭酸酵素の補酵素となる。欠乏症;脚気 ビタミン B2   リボフラビン 脱水素酵素の補酵素 FAD となる ビタミン B6   ピリドキシン 転移酵素の補酵素となる ニコチン酸 脱水素酵素の補酵素となる パントテン酸 補酵素 A(CoA) となる ビオチン 脱炭酸酵素の補酵素 葉酸 酸化還元酵素などの補酵素となる,貧血の予防 ビタミン B12   コバラミン 転移酵素の補酵素となる ビタミン A 眼の感光物質ロドプシンの色素成分 ビタミン C  アスコルビン酸 ヒトの壊血病の予防 ビタミン D カルシウムの吸収を促進 本文1-7.indd 13 15.7.14 2:14:36 PM

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── 14 ── 問題 7.1 ビタミン A は脂溶性で,どのような物質から生成されるか。また,ビタミン A が 不足すると,ヒトではどのようなことが起こるか。 問題 7.2 ビタミン B 類にはどのようなものがあり,生体内でどのような役割をはたしている か。 問題 7.3 ビタミン C は水溶性で,どのような物質で,どのような食物に含まれるか。また, 不足すると,ヒトではどのようなことが起こるか。 問題 7.4 ホルモンの一種,インスリン(インシュリン)は,21 個のアミノ酸から成るA鎖と 30 個のアミノ酸から成るB鎖が 2 か所で S-S 結合した化学構造をしているが,どの臓器で作られ, どのような働きをしているか。 問題 7.5 ホルモンの一種,アドレナリンはアミノ酸の脱炭酸によって生じるアミン類である が,どのような臓器で作られ,どのような働きをしているか。   問題 7.6 神経伝達物質のアセチルコリンは,おもに運動神経や副交感神経で使われているが, どのような働きをしているか。また,交感神経で使われている物質にはおもにどのようなものが あり,どのような働きをしているか。

ドリル No.7 Class     No.     Name

おもなビタミン,ホルモン,神経伝達物質について説明できたか。 チェック項目 月 日 月 日 本文1-7.indd 14 15.7.14 2:14:36 PM

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── 15 ── タンパク質の種類と機能,ならびに酵素の基本的なしくみがいえる。 動物の筋肉の主成分であり,牛乳や卵,大豆などの食品中に大量に含まれる栄養素として 知られるタンパク質は,細胞の内外においてさまざまな生命活動に関与する主要な生体高分 子であり,20 種のアミノ酸をその基本単位として成り立っている。 ヒトの体には数万~十万種類ものタンパク質が存在すると考えられており,その働きに よって分類すると,およそ次の7つに分類することができる。 ① 酵素タンパク質:細胞の内外で行われる化学反応の触媒として働くタンパク質。全タ ンパク質の種類の半分は酵素タンパク質であると考えられている。 ② 構造タンパク質:生物の体を支える役割をもつタンパク質。コラーゲンなど。 ③ 貯蔵タンパク質:栄養物質などを蓄える役割をもつタンパク質。フェリチンなど。 ④ 収縮タンパク質:筋肉の収縮をもたらすタンパク質。ミオシン,アクチンなど。 ⑤ 防御タンパク質:生物の体を防御する役割をもつタンパク質。免疫系で働く抗体など。 ⑥ 調節タンパク質:生命活動を調節する役割をもつタンパク質。遺伝子発現に関わる転 写因子など。 ⑦ 輸送タンパク質:栄養物質などを運ぶ役割をもつタンパク質。アルブミンなど。  酵素タンパク質(以下,酵素)は,①酸化還元酵素,②転移酵素,③加水分解酵素,④除 去付加酵素,⑤異性化酵素,⑥合成酵素に分けられる。 酵素の化学反応の一般式は,「E+S → ES → P+E」と表される。ここで E は酵素,S は基質(酵素が働く物質),ES は酵素―基質複合体,P は反応生成物である。酵素が関わる 化学反応においては,その対象 となる基質が決まっている。た とえばデンプンとセルロース は,共にグルコースを構成単位 とする多糖類だが,その結合様 式が違うため,アミラーゼとい う酵素はデンプンには作用する がセルロースには作用しない。 一方セルラーゼという酵素はセ ルロースには作用するが,デン プンには作用しない。酵素のも つこうした性質のことを基質特 異性という(図1)。 例題 8 酵素の役割について例を1つ挙げて説明しなさい。 解答 酵素は,生体内での化学反応の触媒として働くタンパク質である。酸化還元酵素,加水 分解酵素など,その触媒の様式によって6つのタイプに分けられる。たとえば,消化酵素の一つ, ペプシンは,タンパク質を分解する加水分解酵素である。酵素は働く基質が決まっており,他の 基質とは複合体を形成しないため,反応は起こらない。 酵素 反応は起こらない 図 1 酵素の基質特異性 基質 E S ES E P 反応生成物 別の物質 酵素−基質 複合体 反応は進まない + + 本文1-8.indd 15 15.6.30 2:30:07 PM

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── 16 ── 問題 8.1 タンパク質の種類を大きく 7 つに分け,それぞれの役割を簡単に説明せよ。 問題 8.2 酵素の基質特異性について説明せよ。 問題 8.3 なぜ私たちは栄養素としてタンパク質を摂取する必要があるのか説明せよ。

ドリル No.8 Class     No.     Name

タンパク質の種類と機能,ならびに酵素の基本的なしくみがいえたか。 チェック項目 月 日 月 日 本文1-8.indd 16 15.6.30 2:30:07 PM

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