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二成分系溶液の組成とそれらの相互変換式に関する再検討(2)―濃度-コンテントおよび濃度-分率の相互変換―

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Academic year: 2021

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(1)

二成分系溶液の組成とそれらの相互変換式に関する再検討(⚒)

― 濃度-コンテントおよび濃度-分率の相互変換 ―

中 川 徹 夫

Revisiting Compositions of Binary Solutions and Their Interconversion Equations, Part 2 ― Interconversions of Compositions in Concentrations–Contents and Concentrations–Fractions ―

NAKAGAWA Tetsuo

神戸女学院大学 人間科学部 環境・バイオサイエンス学科 教授 連絡先:中川徹夫 [email protected]

(2)

我々はすでに二成分系溶液における⚔種類の濃度間、⚓種類のコンテント間、⚓種類の分率間およ び⚓種類の比間の関係について検討し、これらに関する相互変換式を得た。本研究では、継続して濃 度-コンテントおよび濃度-分率間の相互変換式を系統的に誘導した。誘導した式の有効性を検証す るため、エタノールの質量分率が0.500のエタノール水溶液を例にとり、この値をモル濃度、数濃度、 質量濃度、および体積濃度へ、さらに、エタノールのモル分率0.281および体積分率0.558(いずれも 質量分率0.500に相当)を、モル濃度へ変換した。相互変換式を用いて算出した組成の値は元の値と 有効数字⚓桁で一致した。それゆえ、相互変換式は、溶液科学の定量的な研究や高等学校や大学で化 学を指導する際に有用であろう。 キーワード:二成分系溶液、組成、濃度、分率、相互変換 Abstract

We have already investigated relations among four concentrations, three contents, three fractions, and three ratios in binary solutions, and obtained their interconversion equations. In this study, successively, we have systematically derived the interconversion equations in concentrations–contents and concentration–fractions in binary solutions. In order to examine their validity, we have selected an aqueous ethanol solution whose mass fraction of ethanol is 0.500 as a sample, and converted this value to the four concentrations such as molar, number, mass, and volume concentrations, and 0.281 mole and 0.558 volume fractions of ethanol, both of which are 0.500 mass fraction of ethanol, to the molar concentration. All composition values estimated using the interconversion equations are in agreement with the original ones within three significant figures. Therefore, these equations will be useful for investigating quantitative solution science and teaching chemistry to high school and university students.

(3)

⚑ はじめに

溶質と溶媒の⚒成分から構成される二成分系溶液は、小学校理科、中学校理科、高校化学、 大学化学の教材として幅広く取り扱われている。とりわけ、二成分系溶液が関与する化学量論 的な議論を行う場合、その組成の表示法やそれらの相互変換に関する知見が不可欠である。前 報1)では、二成分系溶液のうち、溶質が非電解質でかつ溶媒和分子を含まないものの組成を、 溶質の示量性量を溶液の示量性量、溶媒と溶質の示量性量の和、および溶媒の示量性量で除し て得られる⚓種類の示強性量(濃度・コンテント、分率、比)に大別し、それぞれの示強性量 内の相互変換式を誘導した。しかし、これらの示強性量間の相互変換については議論しておら ず、検討する余地がある。 本研究では、濃度-コンテントおよび濃度-分率の相互変換式の系統的な誘導を試み、それ らの有用性に関しても検討した。なお、物理量の記号は、Cvitaš2)、IUPAC の Gold Book3) よび Green Book4)の表記に準拠した。

⚒ 二成分系溶液の組成の分類

2-1 研究対象と用いた物理量の記号 本研究の対象は、溶質と溶媒の⚒成分からなる二成分系溶液であり、溶質を成分⚑、溶媒を 成分⚒とする。ただし、溶解前の溶質は溶媒和分子を含まない非電解質と仮定し、溶質(成分 ⚑)の組成に着目した。 溶液の組成を表現するのに用いた物理量の記号は、質量を m、体積を V、物質量を n、アボ ガドロ定数を NA、密度を d、モル質量を M とする。溶液調製前の成分⚑および成分⚒に関す る物理量には、物理量の記号の右下に添字⚑および⚒を付す。また、調製された溶液に関する 物理量には、添字を付さない。 2-2 組成の分類 2-2-1 濃度とコンテント 濃度は、溶液の示強性量を体積 V で表現した組成である。これには、モル濃度(物質量濃度) c1、数濃度 C1、質量濃度 ρ1、体積濃度 σ1がある1)。 c1 = n1/VC1 = N1/Vρ1 = m1/Vσ1 = V1/V

(4)

溶液の示強性量を質量 m で表現した組成が、コンテント(content)である。これには、モ ルコンテント(物質量コンテント)k1、数コンテント K1、体積コンテント κ1がある1)。 k1 = n1/mK1 = N1/mκ1 = V1/m ⑺ 2-2-2 分 率 分率は、混合前の溶質の示量性量を、混合前の溶質と溶媒の示量性量の和で除した組成であ る。これには、モル分率(物質量分率)x1、質量分率 w1、体積分率 φ1がある1)。 x1 = n1/(n1+ n2) = n1/nw1 = m1/(m1+ m2) = m1/m ⑼ φ1 = V1/(V1+ V2) ⑽

⚓ 二成分系溶液の組成の相互変換

3-1 濃度-コンテントの相互変換 3-1-1 c1と k1の相互変換 式⑴、⑸より、 c1 = n1/V = n1/(m/d) = dn1/m = dk1 ⑾ k1 = c1/d ⑿ が得られる。 3-1-2 c1と K1の相互変換 式⑾と前報1)の表⚒より、 c1 = dk1 = dK1/NA ⒀ K1 = NAc1/d ⒁ が得られる。 3-1-3 c1と κ1の相互変換 式⑾と前報1)の表⚒より、 c1 = dk1 = dd1κ1/M1 ⒂ κ1 = M1c1/(dd1) ⒃ が得られる。

(5)

3-1-4 C1と k1の相互変換 前報1)の表⚑と式⑾より、 C1 = NAc1 = dNAk1 ⒄ k1 = C1/(dNA) ⒅ が得られる。 3-1-5 C1と K1の相互変換 式⑵、⑹より、 C1 = N1/V = N1/(m/d) = dN1/m = dK1 ⒆ K1 = C1/d ⒇ が得られる。 3-1-6 C1と κ1の相互変換 式⒆と前報1)の表⚒より、 C1 = dK1 = dd1NAκ1/M1 ⚦ κ1 = M1C1/(dd1NA) ⚧ が得られる。 3-1-7 ρ1と k1の相互変換 前報1)の表⚑と式⑾より、 ρ1 = M1c1 = dM1k1 ⚨ k1 = ρ1/(dM1) ⚩ が得られる。 3-1-8 ρ1と K1の相互変換 前報1)の表⚑と式⒆より、 ρ1 = M1C1/NA = dM1K1/NA ⚪ K1 = NAρ1/(dM1) ⚫ が得られる。 3-1-9 ρ1と κ1の相互変換 前報1)の表⚑と式⒂より、 ρ1 = M1c1 = dd1κ1 ⚬ κ1 = ρ1/(dd1) ⚭

(6)

が得られる。 3-1-10 σ1と k1の相互変換 前報1)の表⚑と式⑾より、 σ1 = M1c1/d1 = dM1k1/d1 ⚮ k1 = d1σ1/(dM1) ⚯ が得られる。 3-1-11 σ1と K1の相互変換 前報1)の表⚑と式⒆より、 σ1 = M1C1/(d1NA) = dM1K1/(d1NA) ⚰ K1 = d1NAσ1/(dM1) ⚱ が得られる。 3-1-12 σ1と κ1の相互変換 式⑷、⑺より、 σ1 = V1/V = V1/(m/d) = dV1/m = dκ1 ⚲ κ1 = σ1/d ⚳ が得られる。 以上の結果を、表⚑および表⚒に整理した。これらの表を利用すれば、あらゆる場合の濃度 -コンテント間の相互変換が可能となる。 表⚒ コンテントから濃度への変換表 k1 K1 κ1 c1= dk1 dK1/NA dd1κ1/M1 C1 = dNAk1 dK1 dd1NAκ1/M1 ρ1 = dM1k1 dM1K1/NA dd1κ1 σ1 = dM1k1/d1 dM1K1/(d1NA) 1 表⚑ 濃度からコンテントへの変換表 c1 C1 ρ1 σ1 k1 = c1/d C1/(dNA) ρ1/(dM1) d1σ1/(dM1) K1 = NAc1/d C1/d NAρ1/(dM1) d1NAσ1/(dM1) κ1 = M1c1/(dd1) M1C1/(dd1NA) ρ1/(dd1) σ1/d

(7)

3-2 濃度-分率の相互変換 3-2-1 c1と x1の相互変換 式⑴より、 c1 = n1/V = n1/[(m1+ m2)/d] = dn1/(m1+ m2) = dn1/(M1n1+ M2n2) ⚴ となる。分母、分子を n = n1+ n2で除すと、式⑻より、 c1 = d(n1/n)/(M1n1/n + M2n2/n) = dx1/(M1x1+ M2x2) = dx1/[M1x1+ M2(1 - x1)] ⚵ が得られる。式⚵を x1について解くと、 x1 = M2c1/[(M2- M1)c1+ d] ⚶ が得られる。なお、式⚵、⚶は、すでに中川が誘導している5-6) 3-2-2 c1と w1の相互変換 式⑴、⑼より、 c1 = n1/V = (m1/M1)/[(m1+ m2)/d] = (d/M1)[m1/(m1+ m2)] = dw1/M1 ⚷ w1 = M1c1/d ⚸ が得られる。なお、式⚷、⚸も、すでに中川が誘導している5-6) 3-2-3 c1とφ1の相互変換 式⚷と前報1)の表⚓より、 c1 = dw1/M1 = (dd1φ1/M1)/[d1φ1+ d2(1 -φ1)] ⚹ となる。式⚹をφ1について解くと、 φ1 = d2M1c1/[M1(d2- d1)c1+ dd1] ⚺ が得られる。 3-2-4 C1と x1の相互変換 前報1)の表⚑と式⚵より、 C1 = NAc1 = dNAx1/[M1x1+ M2(1 - x1)] ⚻ となる。式⚻を x1について解くと、 x1 = M2C1/[(M2- M1)C1+ dNA] ⚼ が得られる。 3-2-5 C1と w1の相互変換 前報1)の表⚑と式⚷より、 C1 = NAc1 = dNAw1/M1 ⚽

(8)

w1 = M1C1/(dNA) ⚾ となる。 3-2-6 C1とφ1の相互変換 前報1)の表⚑と式⚹より、 C1 = NAc1 = (dd1NAφ1/M1)/[d1φ1+ d2(1 -φ1)] ⚿ となる。式⚿をφ1について解くと、 φ1 = d2M1C1/[M1(d2- d1)C1+ dd1NA] ⛀ が得られる。 3-2-7 ρ1と x1の相互変換 前報1)の表⚑と式⚵より、 ρ1 = M1c1 = dM1x1/[M1x1+ M2(1 - x1)] ⛁ となる。式⛁を x1について解くと、 x1 = M2ρ1/[(M2- M11+ dM1] ⛂ が得られる。 3-2-8 ρ1と w1の相互変換 式⑶、⑼より、 ρ1 = m1/V = m1/[(m1+ m2)/d] = dm1/(m1+ m2) = dw1 ⛃ w1 = ρ1/d ⛄ が得られる。 3-2-9 ρ1とφ1の相互変換 前報1)の表⚑と式⚹より、 ρ1 = M1c1 = d11/[d1φ1+ d2(1 -φ1)] ⛅ となる。式⛅をφ1について解くと、 φ1 = d2ρ1/[(d2- d11+ dd1] ⛆ が得られる。 3-2-10 σ1と x1の相互変換 前報1)の表⚑と式⛁より、 σ1 = ρ1/d1 = (dM1x1/d1)/[M1x1+ M2(1 - x1)] ⛇ となる。式⛇を x1について解くと、

(9)

x1 = M2d1σ1/[(M2- M1)d1σ1+ dM1] ⛈ が得られる。 3-2-11 σ1と w1の相互変換 前報1)の表⚑と式⛃より、 σ1 = ρ1/d1 = dw1/d1 ⛉ w1 = d1σ1/d ⛊ が得られる。 3-2-12 σ1とφ1の相互変換 前報1)の表⚑と式⛅より、 σ1 = ρ1/d1 = dφ1/[d1φ1+ d2(1 -φ1)] ⛋ となる。式⛋をφ1について解くと、 φ1 = d2σ1/[(d2- d11+ d] ⛌ が得られる。 以上の結果を、表⚓および表⚔に整理した。これらの表を利用すれば、あらゆる場合の濃度 -分率間の相互変換が可能となる。 表⚔ 分率から濃度への変換表 x1 w1 φ1 c1= /[M1x dx1 1+ M2(1 - x1)] dw1/M1 (dd1φ1/M1) /[d1φ1+ d2(1 -φ1)] C1 = /[M1x dNAx1 1+ M2(1 - x1)] dNAw1/M1 (dd1NAφ1/M1) /[d1φ1+ d2(1 -φ1)] ρ1 = /[M1x dM1x1 1+ M2(1 - x1)] dw1 d11 /[d1φ1+ d2(1 -φ1)] σ1 = /[M1x(dM1x1/d1) 1+ M2(1 - x1)] dw1/d1 1 /[d1φ1+ d2(1 -φ1)] 表⚓ 濃度から分率への変換表 c1 C1 ρ1 σ1 x1= /[(M2- M1)c1M2c1 + d] /[(M2- M1)C1M2C1 + dNA] /[(M2- M1)ρ1M2ρ1 + dM1] /[(M2- M1)dM2d1σ1 1σ1+ dM1] w1 = M1c1/d M1C1/(dNA) ρ1/d d1σ1/d φ1 = /[M1(d2d- d1)c12M1c1+ dd1] /[M1(d2- d1)C1d2M1C1+ dd1NA] /[(d2- d1)ρ1d2ρ1 + dd1] /[(d2- d1)σ1d2σ1 + d]

(10)

⚔ 組成の相互変換式の有用性の検証

誘導した組成の相互変換式の有用性を、具体的に再度前報1)に示したエタノールの質量分率 が0.500であるエタノール水溶液の例を用いて検証した。エタノール水溶液中の各種組成(濃 度および分率)の値を、今回誘導した相互変換式のうち、質量分率 w1から他の濃度 c1、C1、ρ1、 σ1への変換およびモル分率 x1、体積分率φ1からモル濃度 c1への変換に注目し、定義から算 出した値と比較した。 (例)エタノール50.0 g と水50.0 g を混合して調製したエタノール水溶液がある。この場合、 エタノールを溶質(成分⚑)、水を溶媒(成分⚒)とし、以下のエタノールの種々の組成を算 出する。ただし、混合前のエタノールの密度 d1を0.789 g・mL-1、水の密度 d2を0.998 g・mL-1、 混合後のエタノール水溶液の密度 d を0.914 g・mL-1とする(いずれも20℃の値)7)。また、エ タノールのモル質量 M1を46.1 g・mol-1、水のモル質量 M2を18.0 g・mol-1と、アボガドロ定 数 NAを、6.02 × 1023mol-1とする。 前報1)の結果より、定義から算出した分率および濃度は、下記の通りである8)。ただし、有 効数字⚓桁で算出した場合、最後の桁には誤差が含まれる。そこで、途中の計算には⚕桁まで 算出した値(括弧内)を用いて、最終的な答を有効数字⚓桁で算出した。 w1 = 0.500(0.50000 … ),x1 = 0.281(0.28081 … )、φ1 = 0.558(0.55847 … ), ρ1 = 457(457.00 … ) g・L-1,c1 = 9.91(9.9131 … ) mol・L-1, C1 = 5.97(5.9677 … ) × 1024L-1,σ1 = 0.579(0.57921 … ) (⚑)w1から c1、C1、ρ1、σ1への変換 w1から c1へ 式⚷より、 c1 = dw1/M1 = (0.914 g・mL-1)・(0.50000 … )/(46.1 g・mol-1) = 9.9132 … × 10-3mol/mL = 9.9132 … mol・L-1 (答)9.91 mol・L-1 w1から C1へ 式⚽より、 C1 = dNAw1/M1 = (0.914 g・mL-1)・(6.02×1023mol-1)・(0.50000 … )/(46.1 g・mol-1) = 5.9677 … × 1021mL-1 = 5.9677 … × 1024L-1 (答)5.97 × 1024L-1 w1から ρ1へ 式⛃より、

(11)

ρ1 = dw1 = (0.914 g・mL-1)・(0.50000 … ) = 0.45700 … g・mL-1 = 457.00 … g・L-1 (答)457 g・L-1 w1から σ1へ 式⛉より、 σ1 = dw1/d1 = (0.914 g・mL-1)・(0.50000 … )/(0.789 g・mL-1) = 0.57921 … (答)0.579 (⚒)x1、φ1から c1への変換 x1から c1へ 式⚵より、 c1 = dx1/[M1x1+ M2(1 - x1)] = (0.914 g・mL-1)・(0.28081 … )/[(46.1 g・mol-1)・(0.28081 … ) + (18.0 g・mol-1)・(1 - 0.28081 … )] = 9.9133 … × 10-3mol/mL = 9.9133 … mol・L-1 (答)9.91 mol・L-1 φ1から c1へ 式⚹より、 c1 = (dd1φ1/M1)/[d1φ1+ d2(1 -φ1)] = [(0.914 g・mL-1)・(0.789 g・mL-1)・(0.55847 … )/(46.1 g・mol-1)] /[(0.789 g・mL-1)・(0.55847 … ) + (0.998 g・mL-1)・(1 - 0.55847 … )]

= 9.9130 … × 10-3mol/mL = 9.9130 … mol・L-1 (答)9.91 mol・L-1 いずれの場合も、定義から算出した組成の値と相互変換式から算出した組成の値は、有効数 字⚓桁以内で完全に一致した。これより、組成の相互変換式はいずれも正確に誘導できたと思 われる。

⚕ おわりに

本研究では、二成分系溶液の組成に関して、濃度-コンテントおよび濃度-分率の相互変換 式を系統的に誘導した。これより、すでに前報1)で誘導した濃度、コンテント、分率、比に関 するそれぞれの相互変換に加えて、新たに濃度-コンテントおよび濃度-分率の相互変換も可 能となった。 これらの相互変換式を誘導する際、使用した数式はいずれも単純な多項式のみで、しかも、 途中の過程を極力省略せずに示した。高校生や自然科学を専門としない大学生でも、高等学校 ⚑年次程度の初等数学の知識があれば、容易に追試が可能である。それゆえ、高等学校や大学 の物理学、化学の平素の授業に加え、探究活動や課題研究などの生徒・学生が自主的にとりく む研究活動における活用も期待できる。

(12)

今回研究の対象から除いた二成分系溶液の比に関する相互変換式や、これまでに誘導した相 互変換式の高等学校や大学の教育・研究における具体的な活用事例については、別の機会に検 討したい。 文献と註 1) 中川徹夫,「二成分系溶液の組成とそれらの相互変換式に関する再検討(⚑)―濃度、コンテント、 分率、および比の相互変換―」,神戸女学院大学論集,66(1),1-13(2019).

2) T. Cvitaš, “Quantities describing composition of mixtures,” Metrologia, 33(1), 35-39 (1996). 3) https://goldbook.iupac.org/(IUPAC Gold Book),2019年⚘月アクセス.

4) E. R. Cohen, T. Cvitaš, J. G. Frey, B. Holmström, K. Kuchitsu, R. Marquardt, I. Mills, F. Pavese, M. Quack, J. Stohner, H. L. Strauss, M. Takami, and A. J. Thor, “Quantities, Units, and Symbols in Physical Chemistry,” IUPAC Green Book, 3rdEdition, IUPAC & RSC Publishing, Cambridge (2007).

5) T. Nakagawa, “Concentration units on the table,” Education in Chemistry, 35(4), 108-109 (1998). 6) 中川徹夫,「高等学校化学 IB における⚒成分混合系の濃度の相互変換式の誘導とその利用」,日本科

学教育学会研究会研究報告,14(5),1-4(2000).

7) “Density of Ethanol-Water Mixtures,” in CRC Handbook of Chemistry and Physics, 99thedition, Section 15, J. R. Rumble (Editor-in-Chief), CRC Press, Boca Raton, 40 (2018).

8) 文献⚑の数濃度 C1の計算式と答(p. 11)に誤りがあった。以下のように訂正する。 (誤)「式⑵より、C1= … = 5.967 … ×1023L-1 (答)5.97 … ×1023L-1 →(正)「式⑵より、C1= … = 5.967 … ×1024L-1 (答)5.97 ×1024L-1 (誤)「式⒇より、C1= … = 5.967 … mol・L-1 (答)5.97 … ×1023L-1 →(正)「式⒇より、C1= … = 5.967 … ×1024L-1 (答)5.97 ×1024L-1 (原稿受理日 2019年⚙月29日)

参照

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