干 潟 にお け る底 泥 温 度特 性 に関 す る研 究
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(2) 干潟 にお ける底泥 温度 特性 に関 す る研 究 略 す)に. お い て 表‑1に 示 す 観 測 項 目 を 収 集 した.さ. ら に,. 1297. られ た潟 土 は 日射 に よ りさ らに 加 熱 さ れ,表 層 付 近 の 泥. 水 中,潟 土 中 の 熱 輸 送 の把 握 お よ び地 盤 高 の 差 異 に よ る. 温 は約23℃ と な った.そ. 泥 温 変 化 を 捉 え るた め,観 測 塔 傍 の 自然 干 潟St.1,野. 熱 され 続 け た潟 土 は海 水 温 よ り も温 度 が高 くな り,海 水. の 池 外 の 自然 干 潟St.2,野. 鳥. 鳥 の池 内 の 潮 溜 ま りSt .3,野. 鳥 の 池 内 の 高 潮 帯St.4の 計4地 点 に お い てT型. 熱 伝対 な. ど に よ り,地 中 の5〜10深 度(泥 深1cm〜150cm)の 地 表 か ら2〜10高 度(1cm〜300cm)の. 泥 温,. 水 温 の鉛 直 プ ロ フ ァ. イル 観 測 を 行 っ た.ま た,各 地 点 に お け る底 質 の 中 央 粒 径 を 表‑2,St.1,2に. お け る 土 粒 子 密 度 と 直 径8cmの. 試 体 長Lを 底 泥 表 層 か ら10cmと30cm採 に対 しh/L=1,2,3の. 条 件(hは. 水 位 差)で. 行 っ た定 水. 位 法 の透 水 試 験 の 平 均 値 を 表‑3に 示 す.図‑2は. 温度鉛 直. プ ロ フ ァイ ル 観 測 の 模 式 図 で あ り,地 盤 高(D.L.表 もあ わ せ て記 す.な. 供. 泥 し,そ れ ぞ れ. 記). お,水 温 を 観 測 す る各 セ ンサ ー は,. 潮 位 変 動 に よ り水 温 お よ び 気 温 の い ず れ か を 観 測 して い る.観 測 期 間 は2007年11月20日. して 潮 が 満 ち て く る と,半. 日加. に よ り逆 に冷 却 され る様 子 が わ か る.こ の よ う に干 出 の タイ ミ ング に よ って は一 日 で約20℃ も泥 温 の 変 動 が あ る こ とが わ か った. (2) 各 地 点 と の 比 較 St.1はSt.2に 比 べ て 泥 温 の 変 動 が 小 さ く,深 度 毎 の温 度 差 も小 さ い こ とが わ か る.St.1は 潮 汐 の 変 動 に 追 随 し て 泥 温 変 動 を示 して い る も の の,変. 動 は最 大 で も5℃ 程. 度 しか な い.こ の 期 間 は ち ょ う ど小 潮 期 で あ り,図 中 の 水 位 が 示 す よ う にSt.1は12月5日. と6日 の 夜 間 の わ ず か な. 時 間 帯 に しか 潮 が 引 か な い た め だ と考 え られ る.し か し, 夜 間 に 潮 が 引 くに もか か わ らず,他. の地 点 に 比 べ て 泥 温. 変 動 が 小 さ い.こ れ に は潟 土 の 含 水 率 な ど の 物 理 特 性,. 〜12月11日 で あ り,St.1. 表‑1. 観測 項 目の一覧. で は5秒 毎 の サ ンプ リ ン グ デ ー タ を5分 平 均 で,St.2〜St.4 は1分 毎 の 瞬 間 値 を 汎 用 型 デ ー タ ロ ガ ー に 収 録 した. 3.. 熱 伝 対 の 観 測 結 果 と考 察. (1) 泥 温 の経 時 変 動 図‑3はSt.1,St.2,St.4の12月2〜7日. まで の泥温 と観. 測 地 点 で の水 位 の 経 時 変 動 図 で あ り,水 温 ・気 温 熱 伝 対 セ ンサ ー(底 泥 表 層 か ら5cm)の. 表‑2. 底質 の 中央粒 径(μm). 観 測 値 と気 象 観 測 塔 の. 気 温 も併 せ て示 す.全 地 点 で 泥 深 が 大 き くな る に伴 い 泥 温 は高 くな り,泥 温 変 化 も小 さ くな る様 子 が わ か る.St. 2に 注 目す る と,干 潟 の泥 温 は干 出 ・冠 水 の 時 刻 に よ り 非 常 に複 雑 な温 度 変 化 を示 して い る.ま ず冠 水 時 は,昼 夜 関 係 な く泥 深15cm付 近 ま で 水 温 と ほ ぼ 同 じ値 を示 し, 深 度 毎 の 温 度 差 は小 さ くな って い る.し. 表‑3. St.1,2の 土 粒 子 密 度(g/cm3)と. 透 水 係 数(cm/sec). か し,12月2日. の 昼 間 の満 潮 時 に お い て は,水 温 が 他 の 日に 比 べ2〜3℃ 高 い た め,温 度 差 が 生 じて い る.夜 間 の干 出 時 は,日 射 も無 く,気 温 も低 い た め,深. さ毎 に緩 や か な 温 度 勾 配 を. 描 き,時 間 経 過 と共 に徐 々 に 泥 温 が 下 降 して い る様 子 が わ か る.そ の後,海. 野鳥の池外. 野鳥の池内. 水 が 流 入 す る と 同 時 に 泥 温 は水 温 の. 影 響 を受 け急 激 に上 昇 し,ほ ぼ 時 間 差 な く泥 深15cm付 近 ま で 海 水 温 に近 い 値 と な った.こ. の こ とか ら大 気 と潟 土. 間 よ り も,海 水 と潟 土 間 で の 方 が よ り著 しい 熱 交 換 が行 わ れ て い る こ と,夜 間 の一 潮 汐 の 間 に一 日で 最 も大 き な 熱 交 換 が 行 わ れ て い る こと が 確 認 で き た.ま た,昼. 間の. 干 潮 時 は 日射 に よ る加 熱 を受 け る た め,夜 間 の 干 潮 時 ほ ど泥 温 は下 降 しな い こ とが わ か る.ま た,St.2に お い て, 12月6日 の午 前0時 頃 に干 潮 とな り,表 層 付 近 の 泥 温 は 約 2℃ ま で 低 下 す る.そ. の後 朝 方 に か け て相 対 的 に 温 か い. 海 水 が 浸 入 し,泥 温 は約13℃ まで 上 昇 す る.そ の後 昼 間 に 干 潮 を迎 え るが,潮. が 引 く と と もに 日射 量 が 増 加 し,. 気 温 も上 が る こ とで,干. 出 した と同 時 に海 水 に よ り温 め. 図‑2. 温度 観測 地点 の模 式図. (泥温は潟土表面か らの深さ,水 温・ 気温は潟土表面か らの高 さ).
(3) 1298. 海. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). 白 川 河 口 で あ るが 故 に澪 筋 や 地 下 水 な ど の 影 響 に よ り安. (1). 定 した温 度 を 保 って い る と推 察 す る. St.4はSt.1と は逆 に 海 水 と潟 土 が 接 す る 時 間 が 短 い た め,泥 温 の変 動 は気 温 や昼 間 の 日射 に 強 く影 響 さ れ て い る こ と が 明 らか と な った.ま. た,St.4は,海. (2). 水 が流入 し. て きて も冠 水 時 間 が 短 い た め,海 水 に よ る熱 交 換 は比 較. こ こで,Kは. 的 小 さ い もの と な っ た.ま た,泥 深5cmに お け る泥 温 は,. 熱,ρ. 泥 深1cmよ り も平 均 して5℃ 程 高 くな る とい う傾 向が 見 ら. 粒 度 分 布,含 水 率 な ど の物 理 特 性 に よ っ て変 化 す るパ ラ. れ た.こ. れ は 他 の 地 点 で は 見 られ な い兆 候 で あ り,潟 土. の 含 水 率 や生 物 に よ る攪 拌 な ど の局 所 的 な 何 らか の 因 子 が 寄 与 して い る もの と考 え られ る.以 上 よ り,大 気,海 水,潟 土 が相 互 に接 す る こ とが,複 雑 な 熱 交 換 に作 用 し て い る こ とが 明 らか とな っ た.な. お,St.3の 潮 溜 ま り は,. 潟 土 の 熱 拡 散 係 数,λ. は 熱 伝 導 率,cは. 比. は密 度 で あ る.一 般 的 にKは 潟 土 の土 粒 子 密 度,. メ ー タで あ り,潟 土 中 の温 度 分 布 ま た は熱 輸 送 に重 要 な パ ラ メ ー タで あ る(朴. ら,1997).. (2) 熱 拡 散 係 数 朴 ら(1997)と. 林 ら(2000)は,式(1)の. 解 法 に昼夜. や潮 汐 に よ る温 度 変 動 の振 幅 と位 相 差 に注 目 して 熱 拡 散. 測 定 誤 差 も し くは生 物 活 動 の 影 響 な の か 定 か で な い が,. 係 数Kを 求 め て い る.ま た,松 永 ら(1998)は,冠. 観 測 結 果 に疑 問 が 残 る点 が 数 多 く見 られ た.. の 観 測 値 を 式(1)に 入 力 し熱 拡 散 係 数 を 求 め て い る.本. 4.. 熱 拡 散 係 数 と泥 温 数 値 シ ミ ュ レー シ ョン. 研 究 で は,式(1)の. 水時. 一 次 元 非 定 常 方 程 式 を 差 分 化 し陰 解. 法 のSOR法(Successive. Over Relaxation:逐 次 過 小 緩 和. (1) 一 次 元 熱 伝 導 方 程 式. 法)を. 地 中温 度 の 鉛 直 方 向 の熱 伝 導 方 程 式 は,以 下 の とお り. 拡 散 係 数 を,横 軸 を 冠 水 お よ び 干 出 しは じめ た時 間 を基. で あ る(近 藤,1994).. 用 い て熱 拡 散 係 数 を算 出 し た.図‑4は. 準 と した時 系 列変 化 の 一 例 で あ り,冠 水 時 と干 出時 に 区. St.1. St.2. St.4. 図‑3. St.1,St.2,St.4に. 算 出 した熱. お け る観 測 値 の 泥 温 鉛 直 プ ロ フ ァ イ ル の 経 時 変 化(2007/12/02〜2007/12/07).
(4) 1299. 干潟 にお ける底泥 温度 特性 に関 す る研 究. 泥 深150cm. 泥 深030cm. 泥 深005cm. 図‑4. St.1に お け る冠 水 ・干 出 し始 め か らの 経 過 時 間 と 熱 拡 散 係 数 (左:泥. 深5cm,左:泥. 別 して 表 現 した.な お,凡 例 下 の 拡 散 係 数 は,算 値 の う ち上 位 ・下 位 そ れ ぞ れ10%の. 深30cm,左:泥. 深150cm). 出 した. 値 を取 り除 い た平 均. 値 で あ る.St.1の 泥 深5cm,30cm,150cmで. あ る.図. よ. Observation. り,い ず れ の条 件 に お い て も熱 拡 散 係 数 に大 き なバ ラ ツ キ が 生 じて い る.こ れ は,調 査 地 点St.1は ハ マ グ リ,ア サ リ,シ オ フキ ガ イ,ア ナ ジ ャ コ,ゴ カ イ な ど の底 生 生 物 が 数 多 く生 息 して お り,セ ン サ ー付 近 で の 巣 穴 や生 態 活 動 に伴 う海 水 や 底 泥 の移 動 ・攪 拌 に よ る温 度 変 動 も考 え られ る が,朴. ら(1997)と. 林 ら(2000)の. 観測結 果 に. お いて も同様 にバ ラ ツ キ が 生 じて お り,観 測 誤 差 の範 囲 内 と考 え る.ま た,ど の 泥 深 に お い も熱 拡 散 係 数 は,冠 水 時 よ り も干 出 時 の方 が 小 さ い傾 向 に あ り,水 分 量 が 増 大 す る と熱 拡 散 係 数 は 小 さ く な る と い う理 論(八 1975;Williamら,2004)と. step 1. 幡,. 反 す る結 果 と な って お り,. 潮 汐 を 考 慮 す る必 要 が あ る. (3)泥 温 の 数 値 シ ミ ュ レー シ ョ ン 数 値 シ ミュ レー シ ョン は,鉛 直方 向 の メ ッ シ ュ間 隔 は 1cmと. し,こ の メ ッ シ ュに 与 え る初 期 泥 温 は11/26の0時. の観 測 値 を ス プ ライ ン関 数 で 補 間 し た.ま た,境 界 条 件 と して,5分. 平 均 の観 測 値 の 泥 深1cmと. 最 深 部 の温 度 を. 与 え た.計 算 結 果 を 図‑5に 示 す.上 段 か ら下 段 にか け て は観 測 値,お. step. 2. よ び 以 下 に記 す計 算 手 法 の算 出 値 で あ る.. a) 一 次 元 熱 伝 導 方 程 式 を 用 いた 計 算 結 果(Step1) Step1は 式(1)を 用 い,底 泥 は均 一 粒 子 で あ る と仮 定 し, 干 潮 時 の 熱 拡 散 係 数0.01cm2/sec,満. 潮 時0.03cm2/secと. して 計 算 を行 な っ た.そ の結 果,全 層 で の 周 期 的 な泥 温 変 動 は あ る程 度 精 度 良 く再 現 す る こ とが で き,ま た上 層 と下 層 で の温 度 差 も良 く再 現 す る こ とが で き た.し か し, 泥 深15〜50cmを. 中 心 に 観 測 値 と比 べ て 小 さ くな る,泥. 温 上 昇 の ピー ク時 の表 層 付 近 の 泥 温 分 布 を 過 大 評 価 して しま う な ど の 問 題 点 も見 られ た.特. に,泥. 深30cmの. St.1に お け る 泥 温 の 観 測 値 と数 値 シ ミュ レ ー シ ョ ン (上 段:観. 測 値,中. 段:Step1,下. 段:Step2). 計. 算 結 果 は 実 測 値 と大 き く異 な る結 果 とな っ た.干 潟 の 泥 温 を考 え る と き,干 潟 の 最 大 の特 徴 で あ る潮 汐 に よ る影 響 を十 分 に 考 え る必 要 が あ る.. 図‑5. b) 浸 透 水 流 動 を 考 慮 した 一 次 元 熱 伝 導 方 程 式(Step2) 前 節 で も述 べ た よ うに,潮 汐 の 変 動 が泥 温 変 動 に与 え る影 響 は重 大 で あ る と考 え られ る.海 水 が 流 入 した と同.
(5) 1300. 海. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). 時 に表 層 付 近 の 泥 温 が急 激 に上 昇 して い る様 子 を見 る と,. 水 が 少 な い深 い地 点 ほ ど熱 拡 散 係 数 が 大 き くな る結 果 を. 浸 入 して きた 海 水 が 地 表 面 か ら潟 土 内 を 瞬 時 に温 め るの. 得 た.こ の こ とか ら潮 汐 に よ る潟 土 間 隙 へ の 影響 を 考 慮. で な く,潟 土 の 土 粒 子 の 間 隙 に相 対 的 に 温 か い海 水 が 浸. す る必 要 が あ る.. 透 した と考 え られ る.そ. こでStep2と. して,泥 温 上 昇 期,. (4)泥 温 の 数 値 計 算 に お いて,一. 次元熱 伝導方程 式 に. す な わ ち潮 汐 に よ り干 潟 に 海 水 が 流 入 した と き の数 値 計. 浸 透 流 の 影 響 を考 慮 した 第 二 項 を追 加 す る こ とに よ り,. 算 の 再 現 性 の 向 上 を 図 る た め,以 下 に示 す,浸 透 水 流 動. 再 現 性 は良 くな った.こ の モ デ ル は 干 潟 に お け る泥 温 の. に 伴 う熱 の流 れ を 考 慮 した一 次 元 熱 伝 導 方 程 式 を 用 い る. 再 現 に有 効 だ と考 え られ る.. こ と とす る(八 幡,1975).. た だ し,本 計 算 で は 冠 水 時 に は海 水 が 潟 土 に浸 入 す る お よ び干 出 時 に潟 土 か ら排 水 す る海 水 量 を無 視 して お り,. (3). 海 水(間. 隙 水)の 質 量 保 存 則 を満 足 して お らず,時 系 列. の 含 水 率 の 変 動 追 跡 調 査 な ど を行 う必 要 が あ る.し か し, こ こで,vは. 単 位 面 積 を 通 じて1秒 間 に浸 透 移 動 す る水. 量 で あ り,以 下 の式 で 表 さ れ る.. デル な ど の 境 界 条 件 と して も容 易 に導 入 で き る もの と考. (4) こ こ で,kzは. 透 水 係 数,φ. な お,透 水 係 数kzは30cm以. は水 頭 ポ テ ン シ ャ ル で あ る. 浅 で は表‑3に 示 す4.55×104,. それ 以 深 で は朴 ら(1997)の1.0×106を. 提 案 した計 算 式 は鉛 直一 次 元 の簡 素 な 式 で あ り,水 質 モ. 参 考 に した .本. え る.最 後 に,本 研 究 の対 象 地 点 は,底 生 生 物 が 数 多 く 生 息 し(倉 原 ら,2007)生 め,こ. 態 活 動 の影 響 を 強 く受 け るた. れ以 上 の 観 測 精 度 の 向 上 は困 難 だ と思 わ れ る.ま. た,高 精 度 の 精 緻 化 や シ ミュ レー シ ョ ンの 再 現 性 も必 要 で あ るが,デ. ー タを 蓄 積 し,松 永 ら(1998)や. 永尾 ら. 研 究 で は 水 頭 ポ テ ン シ ャル を算 出 す るた め の十 分 な 観 測. (2007)の. が 行 わ れ て い な い た め,vは. され て い る一 般 的 な気 象 情 報 か ら泥 温 数値 シ ミュ レー シ ョ. 以 下 の式 に よ り推 算 した.. よ う に気 温 や 日 照 な どAMeDASな. どで観 測. ンが で き る よ うに 汎 用 性 を持 た せ る こ と も必 要 で あ り,. (5) こ こ で,dHは. 水 深,dLは. 大 の 深 さ を表 す.以 上 の 式 を 用 い た計 算 結 果 を図‑5の 下 段 に示 す.な. お,熱 拡 散 係 数 は干 潮 ・満 潮 時 と もに 図‑4. を 参 考 と し0.024cm2/secと した. Step1とStep2を. 比 較 す る と,Step2は. 上 層 と下 層 の温. 度 差 を よ り精 度 良 く再 現 す る こ とが で きた.ま. た泥 温 上. 昇 期 や 泥 温 ピー ク時 の 再 現 性 は顕 著 に良 くな った と考 え られ る.今 後,熱. 拡 散 係 数 の 与 え 方 や 初 期 値,境 界 条 件. の与 え 方 次 第 で さ ら に精 度 良 く再 現 す る こ とが 可 能 で あ る と考 え られ る. 5. 結 語 本 研 究 で は気 象 観 測 お よ び泥 温 ・水 温 の鉛 直 プ ロ フ ァ イ ル観 測 を 行 い,干 潟 にお け る熱 環 境 特 性 を 明 らか に し た.ま た実 測 値 と数 値 モ デ ル を用 い,泥 温 の再 現 計 算 を 行 っ た.以 下 に そ の主 要 な結 果 を示 す. (1)海 水 に よ る熱 環 境 の影 響 は地 表 面 だ け で な く,潟 土 内 の温 度 分 布 に も重 大 な 影 響 を及 ぼ す こ とが 確 認 され た. (2)地 盤 高 の 違 い に よ る干 出 冠 水 時 間 の違 い に よ り異 な る泥 温 分 布,泥. 温 変 動 を 示 す こ とが 明 らか と な った.. つ ま り,大 気,海. 水,潟 土 の 三 者 に よ る熱 の 交 換 が 干 潟. の熱 環 境 に大 き く影 響 を及 ぼ す も の と考 え られ る. (3)底 泥 の 熱拡 散 係 数 は場 所(底 質 性 状)や 泥深 に よ っ て異 な り,ま た,バ. 今 後 の 検 討 課 題 で あ る.. 各 地 点 の熱 伝 対 セ ンサ ー の 最. ラ ツ キ も確 認 で き た.し か も,間 隙. 参 考 文 献 倉原 義之介 ・森本剣 太郎 ・増 田龍 哉 ・鐘 ヶ江潤也 ・古川恵 太 ・ 滝川 清 (2007): 干潟環境 再生 に向けた生物生息環境 評価 モ デル の活用 に 関す る検討, 海岸 工学 論 文集, 第54巻, pp.1401‑1405. 児玉真 史 ・松永信博 (1999): 冬 季干潟 におけ る熱環境特性 と底 生 藻類の分布, 海岸工学論文 集, 第46巻, pp.1126‑1130. 近藤純正 (1994): 水 環境 の気象 学‑地 表面 の水収支 ・熱 収支‑, 朝倉 書店, pp.128‑159. 近藤純正 (2000): 地 表面 に近 い大 気の科学‑理 解 と応用‑, 東 京大 学出版会, pp.137‑144. 永 尾謙 太 郎 ・滝 川 清 ・森 本 剣 太 郎 ・田渕 幹 修 ・芳 川 忍 (2007): 干潟域 にお ける熱収支過 程 のモデル化 と現地適用 性 の検 討, 海岸工学 論文集, 第54巻, pp.1141‑1145. 成松 明 ・田中健路 ・森 本剣太郎 ・滝 川 清 (2005): 乱流渦相 関法 を用 いた有明海 干潟上 の地表面 フラ ックス直接 観測, 海岸工学 論文集, 第52巻, pp.1081‑1085. 二 瓶泰雄 ・綱 島康雄 ・佐 藤正也 ・青木康 哲 ・佐 藤慶太 ・灘岡和 夫 (2002): :現地 観測 に基 づ くマ ングロー ブ域 の水温 ・放 射環境 に関す る研 究, 海 岸工学論 文集, 第49巻, pp.1206‑ 1210. 朴 鐘和 ・中山哲嚴 ・瀬 口昌洋 (1997): 沿岸干潟域 にお ける底 泥の 環境特性, 水工研研 報, pp.1‑19. 松永 信博 ・児玉 真史 ・福 田和 代 ・杉原裕 司 (1998): 干潟 にお け る熱収支 の観測, 海岸工 学論文集, 第45巻, pp.1056‑1060. 八 幡敏 雄 (1975): 土壌 の物理, 東京大学 出版 会, pp.131‑133. 林文 慶 ・田 中昌宏 (2000): 沿 岸域干潟底質 の熱環境 の観 測, 鹿 島技術研究所年 報, 第48号, pp.111‑114. William, A. J. and Robert H.(2004): 土壌 物理学‑土 中 の水 ・熱 ・ガス ・化学物 質移動 の基礎 と応用‑, 築地 書館, pp.180‑183..
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