知的障害のある人の生涯学習を支える、学習支援者の役割 と支援の実際 一静岡大学公開講座 「学ぶって楽しい !一 大学で学ぼう一」を一緒に
受講 した学生の感想・意見をもとに一
A Case of a Role and Support of a Learning Supporter SuppOrting Lifelong Learning of a lntellectually Disabled Person
:Based on lmpressions and Opinions of Students乃 げ ho Attended an Extension Course of Shizuoka l」 niversity Studying is Pleasant!Let's Study at a lJniversity"
渡辺明広
*・徳増五郎 **・ 五條由美子 ***
柴田美鈴 **・ 田中宏和 **・ 大畑智里
**Akihiro WATANABE, Goro TOKUMASU, Yumiko GO」 YO, Misuzu SHIBATA, Hirokazu TANAKA, Chisato OHATA
はじめに
2006年 6月 と
10月に、知的障害のある成人の生涯学習の場である、静岡大学公開講座 「学 ぶつて楽 しい !一 大学で学ぼ う一」が開催 された
(なお、前身の講演会は 2005年 度 よ り始 まっ た
)。この公開講座 には、教育学部障害児教育専攻の学生が学習支援者 として、養護学校等を 卒業 した社会人の受講生
(以下、社会人 とい う )と 一緒 に講義を受講 した。
近年、各地で知的障害のある人を対象 とする大学公開講座等が開催 されるようになったが、
大学の施設や教員、学生ボランティアな ど、大学の持つ物的、人的資源を活用するのが特徴で ある。 この生涯学習の取 り組みにおいては、障害者のニーズに応 じた学びの内容や障害特性に 応 じた学習支援、支援のための基礎的態度・知識そして専門性等の視点か らの質的検討の必要 性が指摘 されている
(徳永 ら ,2002)。 とりわけ、知的障害のある人の学びを援助する、学生 等による学習支援者の存在 とその役割は大 きい と考える。 しか しなが ら、学習支援者が どのよ うな場面で、 どのように主体的に判断 して、具体的にどう関わっているのか、 といった学習支 援
(学びの当事者支援 )の 視点か らの実践的検討は少ない。
そこで、社会人 と学生の学習支援者が講義を受講する中で、一緒に課題に取 り組む場面
(スモールワーク )を 設定 し、その後、学習支援者 に学びの協働や支援についての感想や意見を聞 くことで、 │の 課題 を考える。学習支援者 に求められ ることの分析 t検 討 と、 さらには、障害 のある人 もない人 も一緒 に学び、共に生きる地域づ くりにつながる学びを創出する一資料 とす る。
*静 岡大学教育学部障害児教育教室 **静 岡大学教育学部附属養護学校
***静 岡県立静岡北養護学校
渡辺明広・徳増五郎・ 五條由美子・ 柴田美鈴・ 田中宏和・大畑智里
: 各地の大学公開講座等 と学習支援者
ノーマライゼーシ ヨン思想の普及 とともに、障害についての理解が深 ま り、障害のある人た ちに対す る支援が広が りつつある。 2001年 5月 、Ⅵ HO総 会で採択 された国際生活機能分類 (International ClassincatiOn Of Functioning,Disability and Health ; ICF)に は、 「′ い 身機能・構造」 (body hnction&strtlcture)、 「活動」 (act市 ity)、 「参加」 (participation) の障害の 3つ の次元 に、背景因子
(環境因子 と個人因子 )の 観点
(人間・環境相互作用 モデ ル )を 加 えた。それによって、知的障害のある人は知的な活動ができないのではな く、学習に 支援が必要な人 とい う理解に変わつてきた。知的障害のある人に とって、学び続 ける機会 と必 要な支援があることで、 自立 と社会参加が実現 し、人生をよ り豊かにすることができる。
講義 を聞いた りしての学び
(学習 )に あたつての必要な支援 とは、受講生のニーズに応 じて、
本人の主体性 を尊重 して、サポー トしなければな らない。学習支援者の傾聴の姿勢は、学びの 支援 においても基本である。早 く良い関係 を作 り、場合 によっては、受講生の様子か ら、その ニーズを推 し図つての対応 も必要になる。
知的障害のある人にとっては回答でのや りとりができに くい人 もいる。その際にはヽ身振 り や文字、絵などをコミュニケーシ ョンの手段 として取 り入れてい くことも必要だろう。 また、
受講生の反応や何 らかの表現に対 して、 うなずいて賛意を示 した り、賞賛をした りすることに よって、積極的に自分の意見や思いを出す ことを促進す ることができる。 自信が生まれて、 さ らに学びへの意欲を喚起することがで きる。
学習支援者には、以上のような、個別的な援助技術 についての専門性が求められ る。
次に、各地の大学公開講座等 と学習支援者の関わ りの状況 について、見てみる。
わが国初の知的障害のある人 を対象に した東京学芸大学公開講座 「自分 を知 り、社会を学 ぶ」の、 1995(平 成 7)年 か ら 9年 間にわたる講座内容 は生活講座 (<は た らく一仕事 ><暮
らす ><楽 しむ―趣味・余暇利用 ><つ きあう一交際・結婚 >)と 教養講座
(大学近郊の自然 環境か ら学べ る題材 )の 2つ の領域で構成 された。学習の支援 にあたつては、受講生が自分の 考 えや感 じた こと、素朴な喜びや悩み等を仲間の受講生同士や養護学校教員を中心 とした協力 スタッフや学生サポーターの支援者 と共感 じあえることができる集団の規模 とバ ランスが配慮 された
(平井 ら ,2004)。 講師の話 をよりかみ砕 いて伝 えた り、質問 した り、発言 を援助 した りした
(平井 ら ,2002)。 さらに、 2004(平 成 16)年 か らは、知的障害のある成人 と一般受講 生 との共同学習の場 として公開講座 「いつしよに学び、 ともに生 きる」を開催 している
(平井
ら
,2005)。関西では、①人権
(教育を受 ける権利 )の 保障、②変化
(発達 )の 可能性の保障、③大学の 地域への貢献の 3つ の目標をめざした知的障害のある人のオープンカレッジの実践が 1998(平 成 10)年 8月 より大阪府立大学社会福祉学部を中心に始 まり、その後、武庫川女子大学、桃山 学院大学で行われ、全国に広が りを見せている。大学や学外学習で年 に 3〜 5回 (日 数に して、
計 6〜
10日)講 義を受けた りする、 4年 制の修学制度で、受講生の障害の程度や能力によつて、
学習の進度や理解 に差が生まれないように、受講生一人に対 し一人のサポーターをつけ、彼 ら
の主体性 を尊重 し、授業のサポー トをすることで皆がなるべ く平等に学習できるようにしてい
る
(安原 ,2004)。 また、サポー トの際 に上下関係が生 まれないように、 とい うことと、大学
の雰囲気が出て、かつ学生が親 しみやすいようにという趣 旨か ら、サポーターは原則的に受講
生 と年齢が近い学生である。
社会福祉学科の学生が中心 となって (ソ ーシャルワー クの学習の一環 として参加
)、2000
(平成 12)年 度 よ り運営 している 「桃大オープン・カレッジ」では、受講生の自発性、 自己表 現の尊重、達成感の経験等を目標 にした講義の方法を取 り入れ、学生は受講生には 「せんせい やスタッフ、サポーターは、教える人ではな く、あなたを支える人」 と紹介 されている
(安原
,2005,2006)。
サポーターの役割については次のように説明されている
(建部
,2001)。* 受講生のペースにあわせて行動 して ください (他のメンバーについていけな くて も、決 してせかさないこと
)。 、
* 受講生の行動を否定せず、理解するように心がけて ください。
* 受講生の中には、年上の方が大勢おられ ます。また、た とえ年上の方であって も、 こと ばづかいや態度には十分注意 して下 さい。
2003(平 成 15)年 度から始 まった長崎純心大学の 「純心カレッジ三 ツ山塾」は、地域で生活 している知的障害のある人と学生ボランティアがイギリスのボランティア組織 One‐ to― One"
を参考 に 「友人関係」を作 りながら、 自分たちの身近な問題や長崎の歴史や文化を学ぶための 学習 プログラムを展開している。受講生の学習のお手伝いを行 うサポーター
(ボランティア )
の役割は、学習者の学習の補助
(講義でわか らないことがあったときなどのサポート、感想文を 書 くときなどのサポート )で ある
(松永
,2005,2006)。神戸大学の一研究室が地域連携の一環 として実施 している公開講座 は、「大学で自分の世界 を広げよう〜知的障害をめ く ゛
る社会的課題解決をめざして〜」 と題 して、 2003年 度か ら開催 し ている。 ライフス トリーの成人教育への応用 をテーマ とし、本人たちが言語、造形、音楽、書 を媒介に自らを語 る機会 とする、特色ある講座 を展開 している。 ここで、学生 らの学習支援者 は受講生が語 る思い出の間き手である
(津田
,2005,2006)。また、 2001(平 成 13)年 3月 か ら開催 している、「オープンカレッジ in鳥 取」は大学主催で はな く、運営委員には、学校教員・福祉施設職員・医療関係者や保護者・当事者などの有志の メンバーが名 を連ねている。 1年 間通 じて科 目を履修す ることで卒業す る、入学 ―修 了制度
(通年科目制 )を 導入して定員を設け、 2004年 度より体験内容を重視した講座のみの開催を秋 に実施し、年4回 の開催 となっている。受講生には、基本的に 1対 1の 形でサポート役のボラ ンティアが付 き添っている。当初 は 「お手伝い」的立場 もあったが、次第にサポーターの役割 が重視 され、チューター的な 「スーパーサポーター」、サポーター同士のグループ化等の試み も行ってきた。サポーター役は高校生・大学生が中心になるが、彼 ら自身 もまた学びの存在 と して認知 され るだけでな く、彼 らと受講生の人間関係か ら「パー トナー」的な立場に変化 して いると評 されている
(國本
,2004,2005)。静岡県内では、 2006年 6月 と
10月に、静岡大学公開講座 「学ぶつて楽 しい !一 大学で学ぼ う 一」′ が開催 された。知的障害のある社会人 と学生の学習支援者が、講義を受講する中で一緒に 課題 に取 り組む場面 (ス モールワーク )を 設定 している。毎回、社会人力沼 0数 名、学生 20名 程 度が受講 して、一緒 に学ぶ ことができる講座 を目指 している。
以上、各地の大学公開講座等 と学習支援者の関わ りを見てみると、社会人の学びの支援にあ
た り、学生 らの学習支援者はボランティアや支援者 (リ ーダー )と してではな く、本人 と同じ
立場での支援者
(サポーター)と しその性格と役割が必要になる。仲間として、友だちとして
の関係をつくり、共同活動者として、お互いに支え合う関係の中での学習が重要となる。
渡辺明広・徳増五郎・ 五條由美子・ 柴田美鈴・ 田中宏和・大畑智里
‖ 静岡大学公開講座 『学ぶって楽 しい !― 大学で学ぼう… Jの 概要 と学習支援者
1『 学ぶって楽 しい !一 大学で学ぼう― Jの 特徴
〜学びのバ リアフリー と共学の実現 を目指 して〜
・ 講義の内容は、 自然界の現象や社会における出来事、さらには講師の専門分野 にかかわる ことを中心 とする。事前に、社会人に聴いてみたい内容についての希望を聞いておき、 これ を参考 に公開講座の実行委員会
(運営スタツフ )が 講師を決める。
・ 講師の理解 と協力を得て、知的障害のある人 とない人が、一緒に受講 し学ぶ こと
(知的好 奇心を満たす こと )が できる講義をめざす。
・ 講義方法 として、受け身で聴 くだけでな く、主体的に講義 (60分 )に 参加するように、 ま た、講師の協力を得て、社会人 と学習支援者が一緒に課題 に取 り組む 10分 間程度の学びの活 動 (ス モールワーク。席の近 くの者同士で課題 に取 り組む )を 設定す る。
<こ れ までの講義の中でのスモールワーク >(「 」内は講義題 目 )
「科学つて面白い―シヤボン玉って超面白い一」
2つ のシ ャボ ン玉が くっつ いた部分 は カーテ ン仕切 り "が あ るのか、ないのか ? シ ャボン玉 とシャボン玉が空で ごっつん とぶつかつた ら、割れ る ? くつつ く ? etc.
の質問を考え、答える。
「人間が創 る楽 しさをとりまく世界」
イタリア語で知っている食べ物の名前をワークシー トに書いてみる、イタリア人 と自分 の生活
(活動や時間の使い方 )を 比べてみる、「パ ッセジャータ」って何だろう ?を 考 え、
記述する。
「駿府城をもっとよく知ろう」
駿河城の絵地図 (ワ ークシー ト )の 中の、 自分が行つた ことのある箇所 に○印をつける。
「隣の国に行つてみよう !〜 ごきげんな韓国済州島〜」
日本 と韓国の、首都、母国語、使用文字、代表的な料理、民族衣装、お金の単位につい ての設題 (ワ ークシー ト )に 対 して、回答を記述する。
「宇宙人はいる ?宇 宙の不思議」
「月 と太陽 早見天空盤」 (A4判)の 切 り取 り部分 をはさみで切 り取 り、円形の紙 に 太陽や月のシールをつけ、 これ らを台紙に貼つて完成 させ る。
「やっぱ リサ ッカーは最高 !2006Nヽ ドイツ大会を観戦 して」
世界地図
(白地図。 A3判 )に 20カ 国ほ どの これ までの W杯 開催国や優勝国を探 して、
国名を記述す る。
・ 各講義の終了後 に 5分 間程度で、「講義 についてのアンケー ト
(感想や評価
)」を記入する。
学習支援者 は必要 に応 じて援助 をす る。
2 学習支援者 ( 学びのパー トナー ")に ついて
・ 事前 に学習支援者
(学生 )に は、社会人 とは 学びのパー トナー "の 関係であることを案
内 している。関わ り方や援助 にあたっては、次の ことを基本的な事項 として説明 している。
′ * 社会人は学生 より年上であるので、言葉づかい と態度には十分注意する。
* 社会人 と学生が よき受講生になって、 自発的に学ぶ ことで、学ぶ雰囲気 をつ くる。 また、
周 りの受講生によい影響 を及ぼす。
* お互いは特 には教えない、手伝わない。ただ し、「教えてほしい」「手伝って」に対 して は、 自然に対応すればよい。
・ これまでの学びのパー トナーの参加人数は次の とお りである。基本的に社会人一人に対 し 一人の学習支援者 を付 き添いさせたいが、まだ実現はできていない。
第 1回 (2005年
10月30日 実施 ): 社会人 41名 学生 22名
第 2回 (2006年 6月
18日実施 ): 社会人 49名 学生 18名 、 第 3回 (2006年
10月29日 実施 ): 社会人 40名 学生 25名
Ⅲ (調 査報告 )学 びのパー トナーとして、いっしょに受講 して―「学ぶって楽 しい :― 大学 で学ぼう一」を受講 した大学生の感想・意見についての調査―
1 目的
これ まで 3回 開催 した、公開講座 「学ぶつて楽 しい !一 大学で学ぼ う一」には、毎回、教育 学部障害児教育専攻学生が知的障害養護学校等を卒業 した社会人 と一緒に 2つ の講義を受講 し た。
講義終了後、学生たちに、学びのパー トナー として、「一番印象に残った こと」「講義につい て、興味や関心が持てた程度」「講義中のスモールワークの取 り組み状況」「障害をもつ社会人 に対する援助や配慮」についての感想や意見を求めるアンケー ト調査を行なった。
障害のある人 も、ない人 も一緒 に学び、共 に生 きる地域づ くりにつなが る学びを創出するた めの一資料 とする。
(以下、本稿では 3回 分の調査結果をまとめて報告する。
)2 方法
・ 調査対象 : 静岡大学教育学部障害児教育専攻の学生
(第1回 22名 、第 2回 18名 、第 3 回 25名 )
・ 調査内容 :「 一番印象 に残 った こと」「講義について、興味や関心が持てた程度」「講 義中のスモールワークの取 り組み状況」 「障害をもつ社会人に対する援助や配慮」
・ アンケー ト調査の実施期間 : 第 1回 2005(平 成 17)年
10月31日 〜 H月
14日第 2回 2006(平 成 18)年 6月 28日 〜 7月 7日 第 3回 2006(平 成 18)年
10月30日 〜 H月
13日・ 回答方法 : 選択肢回答 と自由記述 を併用。無記名。調査用紙配布、記入後に各 自が提 出。
・ 回 収 数 : 第 1回 19(回 収率 86.4%)、 第 2回 18(回 収率 100。 0%)、 第 3回 20(回 収 率 80。 0%)
3 結果
Ql「 今回の講座で、あなたが一番印象に残ったことは何で したか」 (自 由記述 )
社会人の講座 に臨む姿勢や、学びのパー トナー として社会人 とのかかわ り等に関連 した回答
について、 3回 分 を以下に集めた。
(数値 は延べ人数。以下、「 」内は各 自の自由記述で原文
のまま )
渡辺明広・徳増五郎・ 五條 由美子・ 柴田美鈴・ 田中宏和・大畑智里
0 32名 の学生が社会人の受講の様子や学びの機会を楽 しみにする態度に感心 している。
「身を乗 り出すようにした り、前の席に移動 してまで講義を見ていた」「授業を純粋に楽 しむ 姿は新鮮で した」「パー トナァ となった人は知的に障害がある人だったけど、講義中はそれほ ど感 じなかった。む しろ私たちよりいろんな事に興味を持つてす ごい と思った」「感情 を素直 に出 していて講師の先生 もそうい う方がや りやすいのかな と思いました。活気のある授業 は受 ける人次第なのだ と思いました」「 今 日を楽 しみにしていました "と 受講者 さんが話 して くれ た こと」「ある受講生は、大学 とい う所で勉強できた ことが嬉 しい、また こうい う機会があつ た ら来たい と言つていた。普段、講義中に居眠 りして しまうことが多い自分 としては、彼女の 言葉 に感動 した」
etc.0 8名 の学生は、いっしょに受講をして、社会人 とかかわ りが持てた り、楽 しむ ことができ たい う感想を持つた。
「1つ の講義は内容が難 しかつた と思います。隣の人が しきりに難 しかつた と言われていま した。ただ、一緒 に学んで、 とて もいい刺激 になった」「障害者の方たち と思った以上に交流 出来た」「とな りの人 と、 とて も会話が盛 り上がった。ワール ドカップの話が出た時、話がは ずんだ ことが一番印象に残っている」「前回よリスムーズにサポー トできた こと」
etc.0 ‑方 で、社会人に対するサポー トについて、反省する指摘 もあった (1名
)。「授業をたの しそうに聞いていた。その分、内容がよくわか らない様子をしている人がす く ゛ にわかった。 これは学生の配慮で改善する問題であるので、 もつ と均等に学生をちらばるよう にする必要があると思った」
Q2「 あなた自身は 2つ の講義を聞いて、全体 としては、興味や関心が持て ましたか」(「大 変持てた」「かな り持てた」「ふつ う」「あまり持てなかった」「ほ とん ど持てなかった」の 5段 階評定。評定をした理由を自由記述 )(表 1)
表 l Q2「 あなた自身は2つ の講義を聞いて、全体としては、興味や関心が持てましたか」
回
第 1回
第 2回
5
大 変 持 て た
2名
(10。 5%) l名 (5.6%)
1名 (5.0%)
4 か な り
持 て た 14名
(73。 7%) H名
(61。 1%) 5名
(25。 0%)
3 ふ つ う
3名
(15.8%)
5名
(27.8%) 13名
(65。 0%)
2 あ ま り 持てなかった
0
(0。
0%) 1名 (5.6%)
l名 (5.0%)
l
ほ と ん ど 持 てなか った
0
(0。
0%) 0
(0。
0%) 0
(0。
0%) 第 3回
<第 1回 >
0 16名 (84。 2%)の 学 生が 「大 変持 て た」「か な り持 て た」 と答 えた。「ふ つ う」 は 3名
(15。 8%)で あった。
「今 まで知らなかった新 しい事をた くさん学べたか ら」「シャボン玉の講義は会場全体が盛 り あが り、雰囲気が よ く楽 しく話 を聞 くことがで きました」「視覚 にうったえる内容や歌、音楽
232
を使 っていて、 とて もお もしろかった」「シャボン玉 は楽 しかつた
(星形 のやつで しゃぼん玉 をつ くって も結局丸形 になるのはなぜだ と !? と今 も気になっている。
)」 etc.<第 2回 >
0 12名 (66。 7%)の 学 生 が 「大 変持 てた」「か な り持 て た」 と答 えた。「ふ つ う」は 5名
(27。 8%)で あった。
「今 までずっと静岡に住んできて、駿府城を見ていたが、石垣の積み方が違った り、刻印が あるとい うことを初 めて知 り、面白かった。韓国の話 も、初修外国語で韓国語をとっていたの で、興味深かつたです」「自分が歴史 に興味があるので、やっていてわ くわ くした。 もう 1つ の授業は、参加型で受けていて楽 しかっだ し、周 りの受講者 さん ともだいぶ うち とけるように なった」「 2つ の講義は、先生の進め方にも違いがあるが、ワークは楽 しかつた」 ё tc.
<第 3回 >
・ 6名 (30。 0%)の 学 生 が 「大 変 持 て た」「か な り持 て た」 と答 えた。「ふ つ う」は 13名
(65。 0%)で あった。
「サ ッカーが大好 きなので」「宇宙の ことについて詳 しく勉強 したことがなかった し、サ ッ カーが好 きなので」「私は以前か ら宇宙について興味があったので とても勉強にな りました」
F今
回は宇宙 とい う実体 として見 ることができない未知なる世界 とサ ッカーについて とて も楽 しく講義を受けた。」
etc.Q3「 あなたか ら見て、知的障害のある人達 は 2つ の講義を聞いて、全体 としては、興味や 関心が持てた と思いますか」(「大変持てた」「かな り持てた」「ふつ う」「あまり持てなかった」
「ほとんど持てなかった」の 5段 階評定。他 に 「何 とも言えない」 もあ り。評定をした理由を 自由記述 )(表 2)
表 2 Q3「 あなたか ら見て、知的障害のある人達は 2つ の講義を聞いて、全体 としては、
興味や関心が持てた と思いますか」
回
第 1回
第 2回
5
大 変 持 て た
1名
(5。
3%) 1名
(5。
6%) 0名
(0.0%)
4
か な り 持 て た
12名 (63.2%)
7名
(38。 9%) 8名
(40.0%)
1
ほ と ん ど 持てなかった
0
(0。
0%) 0
(0.0%)
0
(0。
0%)
0
何 と も 言 え な い
3名
(15。 8%) 2名 (H.1%)
1名 (5.0%)
3 2
ふ つ う あ ま り 持てなかった 3名 0
(15.8%) (0。 0%) 8名 0
(44。 4%) (0。 0%) 7名 4名
(35。 0%) (20。 0%) 第 3回
<第 1回 >
0 13名 (68.5%)の 学 生が 「大 変持 て た」「か な り持 てた」 と答 えた。「ふ つ う」は 3名
(15。 8%)で あった。
「全体的に反応が良 く
(挙手や発言、拍手な ど
)、積極的だったか ら」「シャボン玉では興味
渡辺明広・徳増五郎・ 五條由美子・ 柴田美鈴・ 田中宏和・大畑智里
を示 さず、眠そうな感 じだった人が、絵の話では一生懸命聞いている姿 もあった。それぞれ自 分の興味あることに積極的であったか ら」「自分の 1日 をプリン トに書いてイタ リア人の生活
と比べ るという活動では色々 と考えた りして楽 しそうに見えたJ etc.
<第 2回 >
・ 8名 (44.4%)の 学 生が 「大 変 持 て た」「か な り持 て た」 と答 えた。「ふ つ う」は 8名 (44.4%)で あった。
「講師の先生の質問に積極的に挙手 した り、反応が とて も良かつたか ら」「興味を持つた人 と 持っていない人の差は激 しい と思った。 自分の知識 と合わせて考 えている人 もいて、そうい う 人は興味を持 つていそうだ と思った」「私の隣に座 っていた方は、講師の先生の話をじっ くり と聞き真剣にメモを取つていました。そして、聞き取れなかった ことを私に質問 して、それが 分か ると満足 している様子で した」
etc.<第 3回 >
・ 8名 (40。 0%)の 学 生が 「大 変 持 て た」「か な り持 て た」 と答 えた。「ふ つ う」は 7名 (35.0%)で あつた
.。「積極的に発言をされていた し、先生の言葉をノー トに書 きとめている方 もいた」「私のペア の人はたぶん知的に結構高い人たちだつたので、難 しい内容の話 も少 しずつ分かつて、た くさ ん発言 していた」「スライ ドや写真 に とて も興味をもっていた。 自分の手元 にまわつて くる資 料 を とてもよ く見ていた」「知的障害者の方、本人が 大変おもしろかつた "と 言つていた し、
喜んでいた。で も、長 くて、疲れて寝ている人 も何人かいた」
etc.Q4「 あなた は、受講 した人達が知的障害のあ る、な しにかかわ らず、講義中のスモール ワークに全体 としては、一緒 に取 り組めた と思いますか」(「大変取 り組めた」「かな り取 り組めた」「ふつ う」「あま り取 り組めなかった」「ほ とん ど取 り組めなかった」の 5段 階 評定。他 に 「何 とも言えない」 もあ り。評定をした理由を自由記述 )(表 3)
<第 1回 >
・ 8名 (42。 1%)の 学生が 「大変取 り組めた」「かな り取 り組めた」 と答えた。「ふつ う」は 6
表 3 Q4「 あなたは、受講 した人達が知的障害のある、な しにかかわ らず、講義中の スモールワークに全体 としては、一緒に取 り組めた と思いますか」
第 1回
第 2回
5
大 変
持 て た
2名
(10。 5%) 3名
(16。 7%) 7名
(35。 0%)
4 か な り 持 て た
6名
(31。 6%) 8名
(44.4%)
6名
(30.0%)
1
ほ と ん ど 持てなかった
0
(0.0%)
0
(0。
0%) 0
(0.0%)
0 何 と も 言 え な い
1名
(5。
3%) 3名
(16.7%)
0
(0.0%)
3 2
ふ つ う あ ま り 持てなかった 6名 4名
(31。 6%) (21.1%)
4名 0
(22.2%) (0。 0%) 4名 3名
(20。 0%) (15。 0%)
第 3回
名 (31。
6%)、「あまり取 り組めなかった」が 4名 (21.1%)い た。
「始めは緊張 してなかなか自分の意見をいって くれなかったけれ ど、私か ら周 りの人にだん だん話 してい くうちに、 どん どん意見 を言つて くれ るようにな りました」「積極的な人は積極 的に自分の意見を言つた りしていたが、やは り静かな人 もいた。ワークの時間をもう少 しとれ た ら、 また違ったか もしれないな と感 じたか ら」「どうして も、やは リー線 をひいて しまうよ うな所があった」「問題 その ものを理解 してなかったみたいだ し、なかなか うま くコミュニ ケーシ ョンを とれなかった」
etc.・<第 2回 >
・ H名 (61。 1%)の 学生が 「大変取 り組めた」「かな り取 り組めた」 と答えた。「ふつ う」は 4
名
(22.2%)、「あまり取 り組めなかった」 と「ほとんど取 り組めなかった」はなかった。
「はじめに自己紹介 したことで、周囲の人 と仲良 くなれた。そのため、ヮークの時も周 りと 相談 しあいなが ら楽 しく考えてい くことがで きたため」「周 りの受講者の方々が積極的に話 し かけて くれたか ら。 また、 自分たちも話 し合いに参加で きたか ら」「一緒に課題 に対 し意見を 言い合い、結論 を出せたか ら」「話 しかけて くれ ることも多 くあって嬉 しかった。わか らない
ところも、ちゃん とわか らない といって くれたので、サポー トできたように思 う」
etc.<第 3回 >
013名 (65.0%)の 学生が 「大変取 り組めた」「かな り取 り組めた」 と答えた。「ふつ う」は 4 名 (20。 0%)、 「あ ま り取 り組 め な か っ た」 と「ほ とん ど取 り組 め なか った」は 3名
(15。 0%)で あった。
「手を動か して作業することでお互いに会話 もできるので とても楽 しくできた」「分か らない ことを一緒 にやった り、やつてあげた りできた。会話をけっこう交わすことができた」「でき ない ときは僕がやってあげて、できる所 は一緒 にや ることがで きた」「今回は 作 る "と い う スモールワークがあ り、 あ―で もない、 こ―で もない " どうだ ?"と か活発 に取 り組めた。
国名 に して も、国を知 ることも できない " わか らない "と いいなが らも聞いた りして、最 後 まで取 り組 もうとしていた」
etc.Q5「 あなたは、受講 していた知的障害のある人 に、 どんな場面で、 どんな援助や配慮 を し ましたか。援助 を した人 はできるだけ具体的に書いて ください。特 になかった人 は 「な し」 と書いて ください」(自由記述 )
講義中の援助場面、援助内容や方法、援助をした際に配慮 したことに言及 した回答について、
3回 分 を以下に集めた
(数値 は延べ人数
)。・ 50名 、ほ とん どの学生が毎回、何 らかの具体的な援助をしている。「なし」は 7名 であった。
中には、援助をした というよりも、いっしょに課題 に取 り組んだ という受けとめをしている 様子が うかがえる感想 もある。 `
「字の書 き方を教えた」「プリン トを見てわか りに くそうにしていたので説明 した」「シャボ
ン玉を前でや りたい と言つたので、手を挙げて前に出るように促 しました。すごく楽 しそうに
やつていました。良かったです」「援助 はしなかった。一緒 に取 り組んだだけ」「主 にワーク
シー トや一緒に考 える時間に一緒に考えていった。講義中は私に質問 してきたことのみ答えた
渡辺明広・徳増五郎・ 五條 由美子・ 柴田美鈴・ 田中宏和・ 大畑智里
が他 に特 にしなかった」
etce・ 援助の場面は、スモールワークの時 (29名
)、講義終了後のアンケー ト記入時
(13名)、講師 の話を聞いている時 (6名 )の 順で多い。
「ワークシー トを記入する際に、文字がわか らないらしかったので、私のワークシー トを見 せてあげた。漢字は無理 と言われたので、ひらがなで書 き添 えました」「今、何 をすべ きかを グループワークの時に説明 した」「駿府公園で行 つたことがある所 に丸をつける作業では、つ けることにためらっていたようなので、○○は行 った ことがあ りましたか ?と 聞 き、あるよう なら丸をつけるよう促 した。 また韓国の話の時、お金の計算の ところがわか りに くかったよう でカンで答 えた !と 言 つていたので、順序 をたてて説明 した ら、あ あ〜 と理解 して くれた」
「受講中、話を理解 しているか気を くばつた」
etc.・ 援助の内容や方法は、 <教 える
(アドバイスす る )>(13名
)、<一 緒 に作業 をす る
(補助 をす る、手伝 う )>(8名 )、 <促 す >(8名)、 <説 明す る >(7名)、 <問 い掛 ける >
<説 明す る >(7名)、 <問 い掛 ける >
(5名
)、<ヒ ン トを出す >(3名)、 <質 問に答える >(2名)、 <手 本 を見せ る >(1名)、
<手 本 を見せ る >(1名)、
<講 師の話についての理解の程度 を聞 く
(探る )>(1名 )、 <講 師への質問に付 き添 う >
(1名 )で ある。
<教 える
(アドノヽ イスする )>
「今、 どの資料を説明 して くれているかを教えた」「アンケー トの書 き方が分か らなかったよ うなので、アンケー トの質問をゆっ くりと読み、『すごく面 白かつたな らココに丸をつけてね』
と言 うと納得 した感 じで丸をつけていました」「漢字が よ く分かっていなかったので、大 き く 漢字 を書 き示 してあげた」「分か らなそうに している人には助言を した」
etc.く―緒に作業をする
(補助をする、手伝 う )>
「スモールワークの時にやることがわか らない と言ったので、一緒に切った りはつた りした。
最後の感想の記入の時 もわか らない と言つたのでひ とつひ とつ読んで答えて もらった」「作業 の ところで、はさみで紙 を切 ることを私がや りました」「主 にワークシー トや一緒に考 える時 間に一緒 にやれた」
etc.く促す >
「シャボン玉を前でや りたい と言つたので、手を挙げて前に出るように促 しました。すご く 楽 しそ うにやっていました」「個人的な会話 になつてきたので、タイ ミ ・ングを見はらかつて、
ち ょうど前でシャボン玉の見所だった こともあ り、 見て見て "と 、前 を見て講義 を楽 しんで もらお うと、言つてみました」
etc.く説明する >
「アンケー トの質問の意味が分か らなかったようなので、簡単な言葉で説明 しました」「アン ケー トの書 き方がわか らなかつたようだつたので、順序をおってちょっとした説明を加 えなが ら一緒 にやってみた」「韓国の話の時、お金の計算の ところがわか りに くかった ようでカンで 答 えた !と 言 つていたので、順序 をたてて説明 した ら、ああ〜 と理解 して くれた」「今、何 を すべ きかをグルー プワー クの時 に説 明 した」「ウオ ンの計算、図を書 いて分 りやす くした」
etc.