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STUDY OF CHAOS IN A DELAY― DIFFERENTIAL SYSTEM WiTH A LASER D10DE ACTIVE INTERFEROMETER

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Academic year: 2021

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STUDY OF CHAOS IN A DELAY― DIFFERENTIAL SYSTEM WiTH A LASER D10DE ACTIVE

INTERFEROMETER

著者 劉 雲

雑誌名 静岡大学大学院電子科学研究科研究報告

巻 16

ページ 186‑188

発行年 1995‑03‑28

出版者 静岡大学大学院電子科学研究科

URL http://hdl.handle.net/10297/1267

(2)

氏 名・(本       (中  ) 学 位 の 種 類      (工

)

学 位 記 番 号   工博 甲第 100号

学位授与の日付   平 成 6年 3月 23日 学位授与の要件   学位規則 第4条1項該 当

研究科・専攻の名称   電子科学研 究科  電子応用工学専 攻

学位論文題 目   SttUDY OF CHAOS:N A DELAY―D:FFERENT:AL SYS―

EM WiTH A LASER D10DE ACT:VE:NTERFEROM"

EttER

(半導体 レーザ能動干渉計 を用 いた遅延微分系 にお けるカ オスに関 す る研 究

)

論文審査委員   (委員長)

教 授

教 授  佐 々木       教 授      十六夫 教 授   助教授

カオスとは、決定論的な方程式で記述 されるシステムにおいて生み出される予測不可能な現象であ る。 カオスは、非線形性 に潜み、物理学、化学、生物学な ど各々の分野で、多彩な時間的、空間的ス ケールの現象 と関連 している。 レーザの発振 は不安定 となる要素が多 く存在するが、 レーザは非線形 なシステムであるため、本質的にカオスの ような不安定性 を含む可能性 を持 つている。 レーザ系にお けるカオスの研究は、最近、低 自由度の系における高次元 ダイナ ミックスの研究 として注 目されてい る。その典型的なモデルの一つは、遅延帰還系である。

本論文では、半導体 レーザ干渉計 と遅延帰還ループを含むLDAI(レ

serDiode Active lnterferometr)

システムを、一種の非線形光学系 として提案 し、 レーザの出力光 に、カオス、分岐、周期振動などの 観察 を行 つた。 さらに、本論文では、カオスの応用 について検討 した。本論文は、以下の部分 により 構成 される。

第2章 では、

LDAI系

のダイナ ミカルモデルを導 き、系の静特性 と動特性について調べた。系のダイナ ミックスは、断熱近似の もとで、一つの遅延微分方程式により表す ことができる。干渉信号 に外部か ら変調光を加えたとき、 レーザの出力光 に光双安定 と多安定が得 られることを、実験および数値計算

(3)

により示 した。一方、帰還ループに遅延時間が導入 された場合、系の動特性が不安定にな り、出力光 の変化は周期増倍分岐を経て、カオスヘ発展 してい くことが観察 された。 また、簡単な写像モデルに 基づいて、これ らの分岐 とカオスア トラクタの形成 を説明することができた。 さらに、フラクタル次 元 とリヤプノフ指数を用いて、カオスア トラクタの特徴 を解明 した。

3章では、遅延微分系の連続―離散特性 を示 した。系の平衡点付近において小信号近似を行い、線形 モー ド分布に基づ き、周期軌道の周期 と波形変化、分岐臨界点の遅延時間の依存性などについて述べ た。 とくに、周期2軌道の波形の方形化 と、周波数ロッキング現象を実験的に観察 し、モー ド分布によ

リスペ ク トル分布の解析 を行 つた。最後 に、カオスを裏付ける周期3軌道の様々な振動波形について調 べ た。

周期増倍分岐、準周期性 と共に、カオスヘの分岐の三つのルー トの一つである間欠性分岐について、

第4章 で論 じた。 とくに、遅延時間による平均層流長 さへの影響 について、数値計算により詳 しく調べ た。 また、外部の ノイズの効果を考慮 し、数値計算の結果 と実験観察 との対応関係を説明 した。

第5章 では、LDAIシステムの新 しい振動 と、その分岐過程について述べた。これらの振動は、系の出 力変化 に複数の平衡点が存在する場合 に発生 し、その特徴は、周期が遅延時間 もしくはその整数分の 一 と等 しいことである。我々は、系の平衡点の安定性解析 により、このような振動 は、異なる平衡点 の周囲に発生する不安定周期軌道の衝突によるものと考えた。実験結果のスペク トル解析 と数値シミュ

レーションの結果 を用いて、実験観察結果 を説明することがで きた。

従来の工学の分野では、カオスを避 けることが一般的な姿勢であるが、最近、カオスを利用 しよう とする流れが、次第に大 きくなって きている。本研究では、カオスの応用を目指 し、カオスの制御 と 周期軌道の応用 について説明 した。

カオスア トラクタは、各々の不安定な周期軌道を含む。カオス制御 とは、系のアクセス可能な制御 パラメータに、微小な摂動 を加えることにより、出力 をカオスア トラクタに埋め込 まれた周期軌道に 安定化 させることである。 もっとも、通常の安定化の手段 とは異な り、一つの系か ら複数の軌道ヘア クセスできることが、カオス系に特有な柔軟性 と言える。このことは、生命現象の解明、ニューラル ネッ トワークヘの応用 として大いに期待 されている。第6章 では、カオス制御の手段の一つ として、

OPF(Occasiond Proportional Feedback)方 法 を用いて、カオス制御の実験 を行つている。出力信号の一 部分 を摂動信号 として、半導体 レーザの注入電流 に加 えることによ り、本来のカオス的な出力から、

多数の周期軌道を安定化で きることを示 した。

第7章 では、カオスの もう一つの応用 について考えた。遅延微分系 において、系の離散特性 と連続効 果 による様 々な周期軌道の高次振動モー ドパ ター ンは、 ダイナ ミカルメモ リヘ応用で きることが、す でに指摘 されている。我々は、系の干渉光出力 に、適当な周期的変調信号 をかけることにより、系の 出力 を周期猟 道の特定の高次モー ド振動へ遷移 させることがで きた。 また、この結果より、従来のプ リカオス領域に限定 されず、弱いカオス領域 において も、周期軌道へのアクセス可能であることが示 された。

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論 文 審 査 結 果 の 要 旨

カオス とは、決定論的な方程式で記述 されるシステムにおいて生み出される、予測不可能な現象で ある。 カオスは、様々な分野で、時間、空間における多彩 な現象 と関連 している。光の分野では、非 線形 なシステムであるレーザ系の不安定性 を含む現象 において、カオスの可能性が指摘 されて きた。

しか し、光 カオスは系の構成が難 しく、これまで十分な研究がなされていなかった。 とくに、これま での光 カオスの研究においては、理論研究が主であ り、実験的な研究は少なかった。

本研究では、半導体 レーザ能動干渉計 を、一つの新 しい光 カオス系 として提案 し、系のカオス的振 る舞い と、その応用の可能性 について検討 を行 つた。カオスの必要条件 としては、系の非線形性 と正 の帰還の存在などがあげられる。本論文では、まず半導体 レーザの変調特性 と干渉信号の位相依存特 性 とを利用 し、本 システムの非線形性 について論 じ、 レーザの出力光の双安定性、不安定性 について 調べた。そ して、 レーザの出力光において、安定状態から周期状態、さらにカオスヘの周期増倍分岐、

間欠性分岐などを観察 した。 また、カオスを裏付 ける周期3軌道の様々な波形 と、スパ イキング振動な どについて調べ、新 しいカオス振動波形 を観測 し、これ らの解析 を行つた。

理論的検討においては、系の特性 を表す遅延微分方程式 を導 き、数値計算 と実験観察 との比較を行つ た。そ して、系のダイナ ミカルモデルに基づ き、様 々な周期振動、分岐過程 とカオスア トラクタの形 成を説明 した。 また、分岐臨界点付近のモー ド分布 を用いて、周期軌道の波形の方形化 と周期数 ロッ キングな どの現象 を解析 した。

これまで、工学の分野においては、いかにカオスを避 けるかが、研究の課題であつた。 しか し、カ オスの研究が進むにつれ、カオスの中の秩序 を積極的に利用する方法が考えられている。本研究では、

カオスア トラクタとして、不安定な周期軌道が存在することを利用 し、カオスの制御 を行 うことを検 討 した。 この結果、系のアクセス可能な制御パ ラメータに、微小 な摂動 を加えることにより、カオス 的なレーザ光出力状態 を、周期軌道へ安定化 させることがで きた。 また、系の出力 を周期勒 道の特定 の高次モー ド振動へ遷移 させることによ り、本光 カオ不系 をダイナ ミカルメモ リヘ応用できることを 示 した。

以上 を要約すると、本研究では、新 しい光 カオス系 を提案 し、実験 と理論の両面か ら、カオスの分 岐、周期振動の解明を行い、新 しい知見 を得 ることがで きた。 また、カオス制御 と特定の周期軌道ヘ のアクセスにより、光 カオス応用への足がか りを得た。 これ らの結果は、光カオスの研究を進展 させ るとともに、光カオス応用への突破口を開 くものであ り、その意義 は大 きい。

審査の結果、本研究は、博士

(工

)に相当する内容がある もの と認定する。

参照

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