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口蓋扁桃遊出細胞について

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Academic year: 2021

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(1)

口蓋扁桃遊出細胞について

第2編  急性「]蓋扁桃炎における遊出細胞について

金沢大学医学部耳鼻咽喉科学教室(主任松田i教授)

     津  田  三  郎

      (昭和30年12月1日受附)

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   Part 2. On the WaDdercells of Tonsillitis acuta.

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       第1章緒  第1編において健康者の口蓋扁桃遊出細胞の 検索を行ったが,本編では急性炎症の扁撹につ いて検索した.末梢血液では急性炎症時,中性 好性細胞の増加を来すものであるが,遊出細胞

においてその成分,細胞出現度及び:貧喰細胞等 は如何なる変化を来すものであるか,興味ある 問題であって以下その検索成績を述べる.

第2章検索材料並びに採取法及び検索法

     第1項検索材料

 第1編と同檬に人聞の口蓋扁桃であって,急性カタ ル性口蓋扁桃炎及び急性腺窩性口蓋扁桃炎の扁桃の表 面及び腺窩から採取した,被検:人員20名,男性7名,

女性13名,13〜48歳である,

    第2項探取法及び検索法

 第1編における場合と同様である.但し扁桃の表面

の白苔及び腺窩栓子は検索の際に殆んど細胞塊となっ ていて種別判定不能のため採取から除外した,

     第3項 検 索 項 目

 細胞成分.細胞出現度及び貧喰細胞について検索し た.詳細は第1編におけると同様である。

第3章検索 成績

 本検索において出現を見た細胞成分は中性好 性細胞,淋巴球,「エオジン好性細胞,「プラス マ細胞及び破壌細胞であって,各細胞の特性は 第1編におけると同様である.

 検:索成績を表面,腺即智に一括すれば,第1 表及び第2表の如くである.

    第1節表面における虚血    第1項中性好性細胞について

 中性好性細胞最も多く出現し,亭均値78,77

±2.34%であって,最高は95.0%,最低は54.5

%で引例闇の差異は健康扁桃セこ比して少ない.

退行変性細胞55.85%,桿朕及び分:葉核細胞22.

92%で退行変性細胞が遙かに多数である.第7 例及び第10例の如きはすべて退行変性細胞のみ

である.

     第2項淋巴球について

(2)

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(4)

 淋巴球は中性好性細胞に反してその干均値は 僅少で出現率は18.12±2.19%であり,最高は 44.0%,最低は5.0%である.

  第3項「エオジン好性細胞について  「エオジン好性細胞は全く出現を見ない.

  第4項「プラスマ細胞について

 「プラスマ細胞の出現を見たのは第20例の1 例のみである.

  第5項破壊細胞について

 破=壌細胞は中性好性細胞及び淋巴球に比し非 常に少なくその早均値は3.02%で第11例,第12 例,第;13例,第17例及び第18例の5個例に出現

を見ない.

  第6項 中性好性細胞,淋巴球百分比  中性好性細胞,淋巴球百分比の両紙値は23.

01%で明らかに中性好性細胞の出現率が大であ ることを示している.個人的には最高は80.73

%.最低は5.28%であって全例において中性好 性細胞が多数出現している.

  第7項 細胞出現度について

 細胞出現度は平均値4.5で高度である.即ち 12個例において最高の5を示している.

  第8項面喰細胞について

 食喰細胞はその準均値は7.41%で中性好性細 胞は7.34%,淋巴球は0.07%で,中性好性細胞 の二品率が高い.各個人別では最高29.0%,最:

低0%であって第18例には全く出現を見ない.

    第2節 腺窩における観察   第1項中性好性細胞について

 中性好性細胞は平均値54.72士4.74%を示し,

最高88.5%,最:低12.5%である.退行変性細胞 は44.85%,桿状及び分:葉核細胞は9.87%であ って退行蒙性細胞の出現が遙かに多い.

  第2項淋巴球について

 淋巴球は手証値42.67±4.98%であって,最

高87.5%,最:低11.5%である.

  第3項 「エオジン好性細胞について  「エオジン好性細胞は手均値0.05%であって 第1例及び第2働このみ出現している.

  第4項「プラスマ細胞について

 「プラスマ細胞はr鈎値0・12%であって第8 例,第14例,第19例及び第20例に出現している.

  第5項破門細胞について

 破島細胞は李均値2.42%であって7働こ出現

を見ていない.

  第6項 中性好性細胞,淋巴球百分比  中性好性細胞,淋巴球百分比は雫均値77.98

%であって,各個人別では最高700.0%,最低 12.99%で動揺が著明であるが,干均して中性 好性細胞が多く出現している.

  第7項細胞出現度について

 細胞出現度は流血値4.55で高度である.即ち 12例において最:高値の5を示している.

  第8項面喰細胞について

 貧喰細胞は雷魚値4.77%で中性好性細胞4.55

%,淋巴球0.22%であって中性好性細胞の貧喰:

細胞が多く出現している.各個人別では最高

26.0%,最:低0.5%であって:第8例,:第18例及

び第工9例には全く出現を見ない.

第4章 総括並びに考按  前章の検索成績を総括すれば次の如くであ

る.

 1.遊出細胞成分について

 表面では雫均値は中性好性細胞78.77土2.34

%,淋巴球18.エ2±2.19%,「エオジン好性細胞 0%,「プラスマ細胞0.02%,破壊細胞3.02%で あり,腺窩では中性好性細胞54.72±4.74%,

淋巴球42.67±4.98%,「エオジン好性細胞0.

05%,「プラスマ細胞0.12%,破壌細胞2.42%

である.即ち中性好性細胞は表面では78.77±

2.34%,腺窩では54.72±4.74%であって共に 過言数を占め特に表面において多数である.

 淋巴球は表面では18.12±2.19%,腺窩では 42.67士4.98%であって共に孚数以下である

【43】

(5)

好性細胞,淋巴球百分比について見れば,なお 一層明らかである.即ち表面では23.01%,腺 窩では77.98%で共に100以下の数値であっ て申性好性細胞が多数を占めることを示してい る.各個人においては第10例及び第15例以外は 表面には中性好性細胞が多く,腺窩には淋巴球 が増加の傾向を示している.

 2.細胞出現度について

 細胞出現度は表面生5,腺窩4.55であって腺 窩において僅かに多い.

 3.貧喰細胞について

 食喰細胞は表面では7.41%,腺窩では4.77%

で,表面において多数である.細胞別では表面

中性好性細胞4.55%,淋巴球0.22%であって共 に中性好性細胞の貧喰細胞が縄対多数である.

 以上によって見るに急性炎症時の遊出細胞の 出現歌態はその成分の種類に関しては,表面は 健康時と同様であるが,腺窩では中性好性細胞

の増加を示している.

 細胞出現度は表面,腺窩共に著明に増加して

いる.

 貧喰細胞は健康時と同様に表面に多数であ

る.

 即ち腺窩においては健康時に比し中性好性細 胞増加し,全般的に遊出細胞の出現が旺盛であ

る.

第5章結

 急性口蓋扁桃炎の20例について検索して次の

ような結果をそ奨}た.

 1)遊出細胞成分は表面では中性好性細胞 78.77±2,34%,淋巴球18.12±2.19%,「エオ ジン好性細胞0%,「プラスマ細胞0.02%,破 壊細胞3.02%であり,腺窩では中性好性細胞 54.72±4.74%,淋巴球42.67±4.98%,「エオ

ジン好性細胞0.05%,「プラスマ細胞0.12%,

破壌細胞2.42%である.

 2) 中性好性細胞,淋巴球百分比は表面は 23.01%,二二は77.98%である.

 3)細胞出現度は表面は4.5,山窩は4.55で あって共に出現旺盛である.

 4)貧喰細胞は表面は7.41%(中性好性細胞 7.34%,淋巴球0.07%),腺窩は4.77%(中性 好性細胞4.55%,淋巴球0.22%)である.

(主要参考文献は第4編末記に揚載する)

参照

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