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第1回「ロシア極東における日露印協力に係るトラック2対話」

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Academic year: 2021

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ERINA REPORT PLUS

2021年1月20日、15:30~17:30( 日 本 時間)にオンライン形式で第1回「ロシア極 東における日露印協力に係るトラック2対 話」が開催された。ERINA は本会議の 日本側窓口として、会議の運営に関わっ た。

本会議は、インド側の発案によって実 現したものである。2019年9月に、インド のナレンドラ・モディ首相が「第5回東方 経済フォーラム」に参加したことなどを踏ま え、インド外務省がイニシアチブを取る形 で、ロシア極東における日本、ロシア、イ ンド3カ国の協力に関するトラック2対話の

枠組みづくりが進められた。一連の調整 を経て、2020年末までに、インド側ではイ ンド世界問題評議会(ICWA)、ロシア側 は極東投資誘致・輸出促進エージェンシー

(FEIEA)、そして日本側は ERINA が 窓口になる形でトラック2対話を立ちあげる ことが固まった。

ロシア極東は、ロシアにとって太平洋地 域への玄関口であるとともに、豊富な資 源を有する地域であり、ロシアのみならず 東アジア諸国にとっても戦略的・経済的に 重要な地域として浮上している。ロシアに おいて、「東方シフト」政策が推進され、

極東・北極圏発展省が設置されたことは、

プーチン大統領のもとで連邦政府が極東 開発を重視してきたことを裏付けるもので

ある。その際、ロシア極東の開発政策を 進めるために、地域の諸国や主要な2国 間協力パートナーとの協力を重視してい る。ロシアが2015年から毎年開催してい る東方経済フォーラムは、こうした協力の ための重要なプラットフォームとなっている。

こうした中、ロシアの重要なパートナーで ある日本とインドは、ロシア政府の極東開 発政策に大きな関心を払っている。2019 年の東方経済フォーラム首脳会議でモ ディ首相が発表したインドの「Act Far East」政策と、2016年に開始された日本 の日ロ関係改善のための8項目の「協力プ ラン」は、両国がロシア極東の開発におい てロシア政府と協力することに強い関心を 持っていることを物語っている。

以上のような情勢認識の下、インド側は 3国間協力の枠組みの重要性を強調して おり、このことが本会合の立ち上げにつな がった。

会議には、3カ国のシンクタンク、経済 団体、政府系の企業等から合計30名程 度が参加し、いわゆる「チャタムハウスルー ル」で行われた。

上述の通り、ロシア極東地域は戦略的 に重要な地域となっており、トラック2の枠 組みで議論すべきテーマには、経済、社 会、地域課題などの様々なものが含まれう る。こうした中、第1回目の会合である今

回は、議論が散漫になることを避け、経 済協力を中心に据えることとし、具体的に どのような分野での協力の可能性があり うるかを中心に議論した。会議参加者が それぞれに言及した有望分野を列挙する と、エネルギー、炭田開発、運輸・物流、

海上連結性、ダイヤモンド加工、農業、

林業、製薬、保健、ハイテク、科学研究、

人材育成、観光、人道分野など、経済 分野以外のものも含まれていた。初会合と いうこともあり、また、時間も限られていた ので、各分野について突っ込んだ議論を 行うことはできず、それぞれの関心事項を 聞くことにとどまった。

とはいえ、こうしたトラック2の対話自体が 3国間協力の重要な側面であるとの見解 は参加者間で共有され、本トラック2対話 を毎年開催していくことについては合意が なされた。また、具体的な協力案件の組 成を図ることの重要性を指摘する発言もあ り、経済界を交えた対話の可能性を探る こととなった。会議成果として、以上の点 などを含む「総括文書1」を取りまとめた。

ロシア極東地域は、ERINA の重要な 関心地域であり、Think & Doタンクとし て、この地域における国際協力に主体的 に関与していくという観点からも、引き続き 本トラック2対話の日本側窓口としての役割 を果たしていきたい。 

第1回「ロシア極東における日露印協力に係るトラック2対話」

ERINA 調査研究部長・主任研究員 新井洋史

1 第1回「ロシア極東における日露印協力に係るトラック2対話」総括文書(英文)

https://www.erina.or.jp/wp-content/uploads/2021/01/20210120Outcome-Document.pdf

ERINA REPORT PLUS No.159 2021 APRIL

活 動 報 告

参照

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