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―医療機器開発を目指す企業へ―

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Academic year: 2021

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おかやま医療機器開発プロフェッショナル(OBEP)

―医療機器開発を目指す企業へ―

1. はじめに

 医療機器の多くは一般的な工業製品 とは異なり,製品化に至る過程におい て特有の開発ステージをクリアしてい く必要がある.たとえば,安全性試験,

動物実験,臨床治験,製造承認申請な どである.これらの業務には専門的な 知識と経験が必要であり,新規参入を めざす企業にとって「見えざる障壁」

となっている.そこで,このたび文部 科学省科学技術振興機構の委託を受け て,実践的な知識,知的財産・MOT

(Management of Technology) 等 の 効率的な開発遂行に重要な知識を有 し,医療機器開発の中核となる人材を 養成する表記プロジェクトを岡山理科 大学において開始した.

2. プロジェクトの詳細

 最近の医療の大きな進歩には,高性 能,高機能の医療機器と医薬品の開発 に負うところが大きい.このうち,医 療機器の開発と利用については,他の 産業機器などの開発には見られないい くつかの問題がある.まず,ヒトを対 象とするために特徴的な機能,性能を 有し,極めて安全な機器でなければな らない.さらに,動物実験,臨床試験 を経て,製造承認申請などの手続きを とる必要がある.このために,医療機 器の開発,製品化には,これらに対応 できる有能なスペシャリストが不可欠 である.このたび,このような人材を 育成するために,文部科学省の科学技 術振興機構が提供する「地域再生人材 創出拠点の形成」プログラムの一つと して,岡山県との密接な連携のもとに,

岡山理科大学工学部生体医工学科を中 心とする「おかやま医療機器開発プロ フェッショナル」(OBEP:Okayama Biomedical Engineering Profession- al)が採択された(図 1).これにより,

地域で医療機器開発に携わっている技 術者,あるいは将来この分野に参画せ んとする技術者を対象として,医療機 器の開発に関する基礎・応用研究や製 造・製品化に必要な知識・技術を教授 し,医療機器産業の展開,創出に貢献 する中核的人材として活躍できるよう サポートできる体制が整った.

 このプログラムでは,半年を一期と し,毎期 5 名程度の少人数を対象とし た講義と実習から構成される密度の高 い研修を行う.受講資格は,医療機器 開発にかかわる業務に現在携わってい る社会人,医療機器開発にかかわる業 務に将来携わる可能性のある社会人と している.プロジェクト名に「おかや ま」が付き,岡山県と連携して本プロ ジェクトを実施しているが,受講生を 岡山県内には限定していない.平成

20 年度から始まり,平成 24 年度まで 募集する予定である.受講料は無料.

月 2 回土曜日(原則として第 1,3 土 曜日)の9時から17時の間に実施する.

この予定については実施途中で変更す る可能性があるので,正しい情報につ い て は ホ ー ム ペ ー ジ(http://www.

bme.ous.ac.jp/~OBEP/)を確認してい ただきたい.

3. 講義・実習内容

 下記の講義・実習を行う(順不同).

(1)生体医工学Ⅰ(生体材料工学,

講義・実習)

(2)生体医工学Ⅱ(生体情報工学,

講義・実習)

(3)生体医工学Ⅲ(バイオメカニク ス,講義・実習)

(4)生体医工学Ⅳ(医工学,講義・

(5)生体医工学Ⅴ(遺伝子・分子生実習)

物学,講義・実習)

(6)生体医工学Ⅵ(人間環境科学,

講義・実習)

(7)臨床と医療機器Ⅰ(臨床現場の

(8)臨床と医療機器Ⅱ(臨床現場と実態)

医療機器)

(9)医療機器操作・実習Ⅰ(人工呼 吸器,人工心肺等)

(10)医療機器操作・実習Ⅱ(人工 腎臓,血液浄化装置等)

(11)動物実験実習Ⅰ(小動物を用 いる計測実験)

(12)動物実験実習Ⅱ(中型動物の 体外循環実験)

(13)医療機器と薬事法Ⅰ(制度,

法令,規則等)

(14)医療機器と薬事法Ⅱ(承認申

(15)ISO に基づく医療機器の開発請実務)

管理(ドキュメンテーション等)

(16)医療機器の生産と品質保証(品 質管理システム等)

(17)企業の医療機器開発事例Ⅰ(具 体的な実例に学ぶ)

(18)企業の医療機器開発事例Ⅱ(具 体的な実例に学ぶ)

(19)医療機器開発と知的財産(特許,

技術マップ等)

(20)岡山県の産業助成制度(補助 制度,産学連携組織等)

 最後に,受講生に認定証を交付して いる.

4. おわりに

 受講後のフォローアップについても 考えており,年 1 回修了者を集めて交 流会を開催し,社内でのその後の進展 状況等の情報を交換するとともに,受 講生間・受講生と講師間の交流を維持 していく予定である.また,受講後に 講義・実習を開催する岡山理科大学工 学部生体医工学科教員との間に共同研 究の契約を結ぶことにより,学科の研 究設備を教員の許可を得て自由に使う ことも可能である.

 受講生募集は平成 24 年までの 2 月 ごろと 8 月ごろを予定しているので,

ぜひこの機会に本プロジェクトに参加 いただき,多くの企業が医療機器開発 に参画されることを願っている.応募 方法等については下記ホームページを 参照いただきたい.

 http://www.bme.ous.ac.jp/~OBEP/

(原稿受付 2008 年 12 月 5 日)

〔内貴 猛 岡山理科大学〕

図1 おかやま医療機器開発プロフェッショナル概念図 岡山理科大学

生体医工学科  生体医工研究室  動物実験室 医用科学教育センター  医療機器実習室

地域企業A

地域企業B

地域企業C 支援

地域人材育成

医療機器産業の 創出・育成

おかやま 医療機器開発 プロフェッショナル

人材派遣 育成人材

新医療 機器A

新医療機器B

新医療

(財)岡山県産業振興財団 機器C 岡山 TLO CRO(開発受託機関)

(財)先端医療振興財団 岡山県  産業労働部  保健福祉部 快適生活県おかやま

連携

連携

・・・

・・・

新製品開発

日本機械学会誌 2009. 9 Vol. 112 No.1090

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参照

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