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多施設共同研究による

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Academic year: 2021

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《原 著》

多施設共同研究による

201

Tl 心筋 SPECT における 吸収散乱補正の臨床的有用性の検討

冨口 静二*

1

汲田伸一郎*

2

   橋本  順*

3

  井上登美夫*

4

野村 新之*

5

江本 順一*

6

中嶋 憲一*

7

西村 恒彦*

8

要旨 201Tl 心筋 SPECT における吸収散乱補正の臨床的有用性を検討する目的で,多施設共同研究に

より散乱線補正を加えた transmission 法による吸収補正を施行した.

対象は,冠動脈に有意な狭窄を認めない正常 26 例および冠動脈病変を認める虚血性心疾患 38 例 (うち心筋梗塞 26 例) である.

正常例では,吸収の影響により,男性では下後壁の集積低下が女性より高度で,女性では心基部前壁 の集積が男性より低かった.吸収散乱補正により 201Tl 心筋分布の性差は消失し,男性および女性とも に分布は均一となった.また冠動脈病変診断能に関しては,右冠動脈領域では,sensitivity および specificity ともに改善し,specificity の改善は有意であった.左回旋枝領域では sensitivity の改善を認め た.左前下行枝領域では sensitivity の向上は認めたものの,specificity は低下した.しかし,この specificity の低下は統計学的には有意ではなかった.

結論として 201Tl 心筋 SPECT における吸収散乱補正は,正常例では性差なく均一な局所分布が得ら れ,冠動脈病変診断能に関しては左前下行枝領域で specificity が低下するものの,従来診断能の低かっ た右冠動脈や左回旋枝領域で診断能の改善を認め,臨床的に有用と思われた.

(核医学 39: 37–46, 2002)

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