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腸管出血性大腸菌に対する抗菌繊維の有効性について

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Academic year: 2021

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404 第47巻 日本公衛誌 第5号 平成12年5月15日

腸管出血性大腸菌に対する抗菌繊維の有効性について

サカグチ タケヒロ 坂口 武洋 サカグチ サ ナ エ 坂口 早苗 目的 日本では,腸管出血性大腸菌感染症の流行が契機となり,一般家庭の日用品に抗菌表示商 品が広範囲に利用されている。著者等は,抗菌表示のある繊維製品について,その有効性を 把握するために抗菌評価を試みた。 方法 使用菌株は,カナダの臨床分離株の Escherichiacoli(E. coli)O157 : H7 C2 株である。高圧 蒸気滅菌した試料に菌の培養液(200μl)を接種し,35℃で一定時間静置培養した。試料あ たりの生菌数(colony forming unit; CFU)を求めた。また,銅吸着タオルについては,洗 浄による抗菌効果への影響も観察した。なお,対照には,未加工品または白色綿タオルを用 いた。 結果 銀または銅吸着繊維製品では,対照の接種時のCFUと比較して18時間後のCFUが減少 し,著明な抗菌効果がみられた。また,23試料中の3製品の18時間後のCFUは,対照の18 時間後のCFUより少なく,菌の増殖抑制がみられた。23試料中13試料(56.5%)はまった く抗菌性が観察されなかった。銀吸着繊維のCFUは3時間,銅吸着繊維のCFUは20分間 で顕著に減少した。また,銅吸着繊維を50回洗浄しても,培養18時間後の抗菌効果は維持さ れることも確認した。 結論 抗菌表示のある繊維製品について抗菌性を調べた限り,有効な製品は少なかった。消費者 は抗菌表示を過信してはならない。最も大切なことは,たとえ有効な抗菌性製品であって も,衛生状態を維持しながら十分に洗浄された抗菌性製品を使用することである。 Key words : 腸管出血性大腸菌,抗菌繊維,銅,衛生材料

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