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特集 活躍する滋賀大生 特集2 地域とともに育つ学生たち 「地元とのつながり。彦根を知る一歩。」

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Academic year: 2021

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14 しがだい

活躍する滋賀大生

特集 14 しがだい  ここでは、経済学部キャンパスのある彦根で展開している、地元の人びとによるいくつかの活動とかか わっている学生のようすをとりあげてみましょう。  神戸 平さん(社会システム学科4回生)は、彦根の花菖蒲商店街にある街の駅「力石」で、8人の仲 間とともに「花しょうぶ学舎」を開いています。そこでは、教職課程の講義で知りあった本学経済学部の 学生や大学院の院生が、週に3回、19:00から21:00までくらいのあいだ、20人をこえる小学生や中学生 に勉強を教えています。フリースペースともギャラリーともいえ、コーヒーを飲みにちょっと立ち寄れる 場所である力石は、2005年の秋にオープンしました。それよりまえの夏から、神戸さんたちはこの花しょ うぶ学舎を動かしていました。  花しょうぶ学舎は、進学のための学習塾かというとそうではなく、学校の宿題をしたり勉強以外の遊び もしたりしながら、年齢の壁をこえて、みんなごちゃまぜになって、遊びながら学び、学びながら遊ぶ空 間だと神戸さんはいいます。  商店街のひとたちにビラをまいていただいたり、 口伝えで知らせたりするなかで、20人以上の子ども たちが、入れ替わり、テレビもみずに学舎に来るこ とが不思議だった、とも彼はいいます。学校でも学 習塾でも勉強をしていたり、学校が終わると算盤や 水泳などの習い事をしていたりする子どもたちが、 なぜ花しょうぶ学舎に来るのか?  ひとりの子は、学校ではおしゃべりをしていると 先生に怒られる、ここでは友だちとしゃべりながら 勉強ができるのが楽しい、とこの学舎の魅力をいい ました。それだけに、友だちがそろうと収拾がつか

特集2 地域とともに育つ学生たち

地元とのつながり。彦根を知る一歩。

経済学部助教授 

阿部 安成

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しがだい 15 しがだい 15 なくなるときもあり、まわりの邪魔をするときにはきちんと注意をすることが、学舎の「先生」たちには もとめられます。  そのうえで、送り迎えの親と接しながら、親が子に望んでいること、親が子どものことで抱えている不 安を感じ取りながら、親や学校の先生とは違う年上のひととして、話しあったりいっしょに遊んだりする 機会を子どもたちに提供して、受験勉強とはべつな賢くなるその方法を伝えたい、というのが神戸さんた ちの願いです。彼ら彼女たち学舎の「先生」のこの願いは、商店街の人びとや、ゆくゆくは仲間に引き入 れようと考えている滋賀県立大学の学生たちといっしょに、からだを動かしあたまを働かせることで実現 することでしょう。  鈴村兼二さん(社会システム学科3回生)は、 滋賀大学彦根地区生活協同組合の学生理事として の活動をとおして、湖東焼の再興につとめておら れる中川一志郎さんとのつながりを得ました。数 年まえから夏に彦根キャンパスで催されている七 夕祭りで、2005年には、鈴村さんたちが一志郎さ んをお呼びして、轆轤体験を始めたのが交流のきっ かけとなりました。その後も、鈴村さんと一志郎 さんとのつながりは切れることなく、いまでは、 滋賀大彦根地区生協のカフェ・ラグーナで、一志 郎さんの再興湖東焼がならべられています。カ フェ・ラ・テやカプチーノが出てくるまでの少し の時間に、一志郎さんの作品を手にとってみるお 客さんがいくにんかいます。  本来の湖東焼は、江戸時代の19世紀に、彦根の 商人である絹屋半兵衛が、佐和山山麓の窯で焼き 始め、そののち彦根藩の藩窯で焼かれていった赤 絵などを特徴とする磁器を指します。ところが、 いわゆる桜田門外の変で藩主の井伊直弼が亡くな ると、藩窯は廃止されてしまいました。こうした 政情によって数十年の短命に終わってしまったが ゆえに、湖東焼は再興されようとしているのです。 湖東焼については、本学経済学部の客員教授をお つとめになられた幸田真音さんのご著書『藍色の ベンチャー』(上下、新潮社、2003年)によっても、 ひろく知られるようになりました。  大学生協の活動をとおして、一志郎さんや彦根の 商店街の人びととの交流を持ってみて、いろいろな ひととのつながりを大切にしたいという鈴村さん と、彦根にある大学に通ったからには彦根のことを なにか一つでも知って卒業してほしいという一志郎 さんの願いとが、彦根という場所で結びあったよう です。

参照

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