平成
2年
7月
31日 畳 崎 大 学 学 報 (号外車
108号)
49園 中 覚 (畏崎県)昭和
28年
12月
18日 生 授 与 年 月目 平成
2年
5月
31日
主 論 文 抗高血圧藁の開尭にお付る脳循環作用横 曹の意轟
論文内容の要旨 輯 曾
抗 高 血 圧の開尭 に際しては , 般にそ の陣 圧 作用 の
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(号外第
108号) 豊 崎 大 全 宇 掌 報 平成
2年
7月3
1日
置劣ととむに
,主たる作用部位である末梢循環系に対する作用が中心に検討されている.しかしながら ,慢 性高血圧患者では過度の降圧由法によって脳壇流圧が 也下 1 . ‑ . 脳虚血症状を呈する場合があることから ,臨 床で抗高血圧藁を世用する際には,その華物の脳描理 動態に及}ます彰曹を把握し ,血圧管理に留置する必要 があるものと考えられる。
また ,高血圧患者には脳血管障害の併尭が多くみら れ,血管平滑筋弛緩藁は , これらの脳血菅障害を有し ていることの比較的多い中等度以上の高血圧患者に 匝 用される可能性が高い車問である。したがって,本研 究では.血管平滑節弛緩葺を 中心に,軍用されている 散種の抗高血圧藁の脳循環動瞳への作用を比較し
.抗高血圧車問尭に際し
.脳循環作用横需の重要性とその意 曹 を 示 す こ と を 目 的 に,高血圧自黙尭症ラッ ト
ISHR)
を用 いて以下の研究を行った。
擁‑* 抗高血圧車の脳血溝量に珪l ます酷曹
まず初めに ,作用機序の異なる散種の抗高血圧車を それぞれ間程度の血圧低下作用を惹起し得る量だり
SHRに投与し ,脳血流量に及ぽす影躍を検討した。そ の結巣,最も強力な脳血流増加作用 を示す のは血管平 滑筋弛緩葺の
budralazineおよび
hydralazineで, つ づいて
Ca'措抗車の 四
fedipineが有意な効
5裂を示した。
一方,アドナリン作動性神経
α畳容体遮断車である
praZOSL n および中仮性降圧藁の
a‑methyldopaは脳 血流増加作用を示さず,車物によって脳血管選択性に 著しい蓋異のあることが分かった。また,
budralazineの静脈内投与による脳血流増加作用は 町田
rpmeおよ び
6‑hydroxydo明 mmeの前処置で軽度ながら有意 に抑制されたことから ,そ の脳血流増加作用に脳内カ テコールアミン神経系が一部関与していることを示唆 した。
第三耳 障 脳血元自動圃節障に亙 l ます修曹
高血圧患者あるいはそのそデルである
SHRでは , 脳血流自動調節能の下限闘は高い血圧倒に偏位
Lてい る 。
Budralazineの高用量
150‑68mgfkg/day)を経 口投与し,血 圧をほぼ正常血圧価に
4あるいは
9週間 維持した場合
.SHRの下限腐は投与期間に 依存して正 常血圧倒
lへの改善が観聾された。一方,低用量の
119‑27mg/kg/day)
処置により血圧を
SHRと正常血圧 ラットのほほ中聞に維持した場合.
9週間の処置によ っても下限聞の改善はほとんど認められなかった巴す なわち.
budralazineによる
SHRの脳血流量自動調節 能の下限関の正常側への改善効果は,陣圧期間および 降圧強度に依存することを証明した。
第 三 . 脳虚血障害に直ぽす影響
脳虚血障魯と脳血流量の関保を明らかにするために,
SHR
の両側組頚動脈結事 実 によって作成した脳虚血モ
デルを用いて ,脳血流噌加作用を示した
budralazineおよび
nifedipineな らびに脳血流量を 増加しなか っ た
prazosmを経口投与して検討した。
Budralazineお よび
nifedipineの投与によって,脳血血急性聞に生じ る脳エネルギー代謝陣警は有意に己主普されたが,
prazosm
にはこの改善効果は見られなかった。この実 験によって.脳血流増加作用が脳虚血障害の改善に重 要な世割を果 たしていることを明らかにした。
飯田章 脳血管障害発症に
&tます髭曹
貴塩水
11.5%)を
SHRに負荷することによって尭 症する脳血管障害に対する抗高血圧療法の能曜を
67日 間 に わ た っ て 観 察 し た 。 貴 塩 負 荷 と 同 時 に
budralazine (1ー
15mg/kg/day)を連日経口投与する と ,対照群で観察される血圧の急融な上昇は用量依存 的に抑制され,高用量においては ,脳軟化,脳梗型車,
脳内出血等の脳血管樟害および腎臓病賓の尭症がほぽ 完全に抑制された。
Hydralazine(1‑15mg/kg/day)投与群によっても類似した予防効果が得られたが, そ の効果は
budralazineより劣り , また . 実験期間中の陣 圧効果に変動がみられた。本章では,血管平滑簡勤続 車が脳血管障害発症を予防することを明らかにすると
ととに,予防効果の尭現には安定した血圧下障が保持 されることの重要性を示唆した。
以上,臨床で繁用されれている各種の抗高血圧藁の 脳循理動態に対する作用を比較検討した結果.各藁物 の脳循環に対する効果に大きな差遣の有ること,さら に.脳血管障害の尭症を予防する上で抗高血圧藁の脳 循環改善効果が重要な世割を担 っていることを証明し た。また,本研究では .抗高血圧車の開尭に際1.‑.陣 圧効果とその持続性のみならず,脳循環動睡に対して 置れた効果を有する車物の探索によって,脳虚血に陥 り易い慢性高血圧患者に対する有用な抗高血圧藁の劇 製が可能であることを示した。
抽主審査の結果由要旨
田中 覚は
.1978年
3月長崎大学大学院軍学研究科修 士課程を修了し,同年
4月第一製車闘に入手土.以来同 杜中央研究所研究所員,さらに
1988年
4月からは問中 央研究所研究員とし,主に循環器系作用車の研究に世 事 1 . ‑ .学位論文「抗高血圧車の開尭におげる脳簡環作 用検索の意聾」 を完成し,これを主論文(基礎となる 論文
4編)にまとめ ,参考論文
6縄を付して ,草学研 究科書員会に草学博士の学位を申請した.
同研究科長は, これを貰格審査昏員会に付議し,委
員会は提出された学位申請書,論文目録,履歴書,研
究歴証明書を基に審査し ,論文畳理の条件を満たすも
のと認めた。賓格審査委員会は.
1990年
4月
11日の研
究科委員会に論文内容要旨を付して審査結果を報告 し
た。その結果,研究科委員会は論文の受理を決定し ,
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108号)
掌 報 大 掌
長 崎 平成
2年 7月3
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本研究は,現在臨床で盟問されている各種の抗高血 圧藁の脳循理作用に大きな差異のあることを明らかに
し
,脳血管障害の発症を抑制する上で軍物の脳循環故善効果が重要な控判を担っていることを証明した。ま
た.本研究成績は .抗高血圧藁の開尭に際し噌陣圧効 果由強弱あるいは持続性のみならず,脳楯環動態に対 する効果の置れた車物の探索によって
,脳鹿血に陥り易い慢性高血圧疾患に対して有用な抗高血圧華の創製 が可能であることを示唆したもので, この分野の研究 の進展に大きく貢献するものである。
審査担当者 主 査 教 授 金 副 査 教 授 上 副 査 教 盟 小 副 査 助教授 榊 下記の論文審査担当者を決定した。
審査書員会は,論文内容を慎重に審査 した上,周年
4月
21日申請者に対 し口頭に よる最終試験と筆書によ る外国語試問を行い,さ らに 5 月 1 1 日に開備された学 位論文尭賓会における鼠問や審査に基っき ,全員 一致 で畳格試 験 に合格と判定し.下記の審査内審,審査結 果および最格試醸の結果を草学研究科畏に報告するこ
洋 昭 彦 極
陸 戸 野 路 原 とに決定した。
主論文は
4章よりなり ,作用犠構の異なる各種の抗 高血圧車の降圧作用の強度とともに脳楯環動植への作 用を比較検討し,臨床での降圧療法時に,陣圧に伴う 脳機能障害の尭症を防止しつつ有効な血圧下降を尭揮
し得る 草剤の開尭にと って ,脳循環動態の樟繋が如何 に重要で意義あるかを , 高血圧自然尭症ラット
(SHR)を用いて実験的に証明したものである。
第 "聖では,作用機 序の異なる抗高血圧車のうち
budralazine,
hydralazine. nifedipineが脳血流量を増 加させ,
prazosmや
methyldopaとは作用効果の異な る こ と を 明 ら か に し た 。 中 で も
budralazine,
hydralazineの脳血流増加作聞が大きしまた,これが 脳血管の選択的拡張によることおよびその効果尭現に 脳内カテコールアミン神経が一部関与していることを 示した.
車 z 君主では,生理的条件下では脳の血流量は血圧の 変化に拘らずほぽ一定のレベルを維持する機構,すな わち脳血流自動調節能が存在し
.SHRではこの自動調 節能の下限闘が右方へ偏位しており , この状態での陣 庄は脳虚血を越とし易いことを確認した。さらに,
budralazine