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細骨材特性による自己充填コンクリートへの 連行気泡径分布への影響

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Academic year: 2021

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細骨材特性による自己充填コンクリートへの 連行気泡径分布への影響

学籍番号: 1180011 氏名:井上博貴 指導教員:大内雅博

高知工科大学システム工学群建築都市デザイン専攻

要旨:気泡潤滑型自己充填コンクリートにおいて,摩擦緩和作用が求められる微細気泡は時間の経過によ らず安定して存在する必要がある。細骨材の種類による連行空気泡の径分布の違いを調べた。使用する細 骨材の種類により径分布は異なった。その原因は所要量の空気を連行する AE 剤添加量の違いによることが 分かった。さらに,AE 剤添加量の違いは,使用する細骨材特性の違いによる増粘成分添加型高性能AE減 水剤添加量,ひいては増粘剤添加量の大小によるものであることを示した。高性能 AE 減水剤添加量は細 骨材の粒度分布に影響されている可能性を得た。

Key Words :気泡潤滑型自己充填コンクリート,空気連行,気泡径分布,AE 剤添加量,増粘剤添加量

1.はじめに

気泡潤滑型自己充填コンクリートにおいて,摩擦 緩和作用が求められる連行微細空気泡は時間の経過 によらず安定して存在する必要がある。そのために 空気径は小さい方が良い。本研究では,混合砂を含め て 7 種類の細骨材を用いて,細骨材の種類による連 行空気泡の径分布の違いを調べ,その理由を考察し た。

2.試験方法と使用材料

石灰砕砂,砂岩砕砂,海砂細砂,海砂粗砂,海砂細 砂と海砂粗砂を1:9で混合したもの(以下「海砂1:9 と記載),石灰砕砂と砂岩砕砂を 5:5 で混合したも の(以下「石5+岩5」と記載),砂岩砕砂と海砂粗砂 を4:6 で混合したもの(以下「岩4+海6」と記載) の7種類を使用して比較した。

練混ぜ方法は既往の研究より自己充填性に有利な 微細な気泡の入りやすい水分割練とした(図-1)。

使用する材料を示す(表-1)。

練り上がったモルタルについて,フロー試験,空気 量試験(重量法),ロート試験を行った。連行空気の径 分布はAVA(Air-Void-Analyzer)により測定した。

図-1 水分割練りの手順

表-1 使用材料

3.連行気泡分布の比較

AVA を用いて連行気泡径の分布を比較した(図-2)。

石灰砕砂と「石 5+岩5」,砂岩砕砂と「岩4+海6」 がそれぞれ似たような分布となった。石灰砕砂や石5

+岩 5 と比較すると,砂岩砕砂や岩 4+海 6は小径 気泡が少なく,大径気泡が多かった。連行空気径が2 mm 以 下 の も の の 比 表 面 積 を 比 較 し た ( 図 -3) 。

図-2 各細骨材と空気径分布

粗粒率

石灰砕砂 2.63

砂岩砕砂 2.44

海砂細砂 1.92

海砂粗砂 2.74

海砂1:9 2.66

石5岩5 2.54

岩4海6 2.63

水(W) 高性能AE減水剤(SP)

AE助剤(AE)

上水道 マスターグレニウム6500

マスターエア202 普通ポルトランドセメント

密度3.15g/c㎥

細骨材(S) セメント(C)

0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0

空気量(%)

気泡径(μm) 石灰砕砂

砂岩砕砂 石5+岩5 岩4+海6

(2)

2 図-3 各使用細骨材モルタルにおける2mm以下の

空気の比表面積(空気量はほぼ等しい11%程度)

4.連行空気径の分布に差が生じた理由

空気径分布の差異の原因を考察した。各使用細骨 材のモルタルについて,AE剤添加量と比表面積との 関係を求めた(図-4)。AE剤添加量が大きいほど,連 行気泡の表面積が大きかった。空気量が同程度(11%

程度)であるとき,AE 剤添加量が大きい方が気泡の 径が小さく,同じ空気容積では表面積が大きいとい うことになる。

AE剤添加量に差が生じた理由を考察するため,高 性能 AE 剤添加量と AE 剤添加量との関係を求めた (図-5)。これにより,高性能AE減水剤添加量の大小 が,AE剤添加量を支配していることが分かった。

今回使用した高性能 AE 減水剤は比較的高い水セ メント比の高流動コンクリート用であり,増粘成分 が含まれているものである。高性能 AE 減水剤添加 量の大小が増粘剤の大小,ひいては粘性の高低につ ながり,空気連行剤による連行空気容積の大小につ ながったものと考察した。

図-4 AE剤添加量と比表面積の関係

図-5 AE剤添加と高性能AE減水剤添加量の関係

5.細骨材の粒度分布の差異の原因

高性能 AE 減水剤添加量に差が生じた原因を細骨 材の粒度分布から考察した。各使用細骨材において 粒度分布を比較したものと同じ配合・高性能 AE 減 水剤添加量でのフロー値が大きい順に,A グループ からCグループへと分類した(図-6)。その結果,A, グループの空気径分布が最も均等近く,C グループ では最も偏りが大きかった。このことから高性能AE 減水剤添加量は細骨材の粒度分布に影響されている 可能性を得た。

図-6 高性能AE減水剤添加量と粒度分布の関係

6.結論

(1) 使用する細骨材の特性により,連行空気の径分 布が大きく異なった。

(2) フローを得るための増粘成分入りの高性能AE 減水剤添加量の大小が,所定量の空気を連行 するための AE 剤添加量の大小につながり,

連行空気の粒度分布を支配したと考察した。

(3) 高性能AE減水剤添加量は細骨材の粒度分布 に影響されている可能性を得た。

0 10 20 30

比表面積(mm-1)

石灰砕砂 砂岩砕砂 石5+岩5岩4+海6

0 10 20 30

0 0.005 0.01 0.015

比表面積(mm-1)

AE剤添加量(%)

石灰砕砂 砂岩砕砂 石5岩5 岩4海6

0.00 0.01 0.02

0 1 2 3

AE剤添加量(%)

SP/C(%) 石灰砕砂

砂岩砕砂 石5+岩+5 岩4+海6

参照

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