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光渦を用いたエリプソメトリーに向けた偏光分布測定 岩下・小林研究室

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Academic year: 2021

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光渦を用いたエリプソメトリーに向けた偏光分布測定

岩下・小林研究室

1170053 小坂

尚子 1. 研究背景・目的

エリプソメトリーは試料からの反射光または透過光を測 定し、入射光との偏光状態の変化などの特性をとらえるこ とができる光学測定手法である。現在の主な計測方法は偏 光板や波長板を回転させることで入射偏光を時間的に変化 させて、様々な偏光に対し、物質による偏光の変化を計測 するというものである。しかしこの手法では偏光板または 波長板を回転させて入射する光の偏光を変化させながら試 料に光を入射させるため高速化が困難である。そこで本研 究では図 1 のような異なる偏光が空間的に分布したビーム を通常ビームと光渦を干渉させて作成しエリプソメトリー に利用、これを CCD カメラで部分ごとの偏光状態を計測す ることで測定時間の短縮を提案する。

図 1 提案する偏光計測法 2. 偏光を決める特徴量

一般的な偏光状態である楕円偏光を決める特徴量とし て楕円の長軸の方位を示す主軸方位角θと楕円の長軸と短 軸の比を示す偏光楕円率tan 𝜒がある。(図 2 参照)偏光楕円 率tan 𝜒の正負については回転の向きを示しており、+(正) だと右回り、-(負)だと左回りの楕円偏光になる。

図 2 主軸方位角θと偏光楕円率tan 𝜒 3. 実験構成・結果

図 3 に実験系を示す。偏光スパイラルプレート(Q-plate)

と1 4⁄ 波長板で作成した光渦ビームと通常のビームを干渉 させて偏光分布を持った光ビームを生成した。この光ビー ムの偏光分布を測定するために偏光板の角度を 0~135°を 45°間隔で変化させた時(𝐼0, 𝐼45, 𝐼90, 𝐼135)、また波長板を入 れ円偏光を生成した時(𝐼𝑅, 𝐼𝐿)の光強度を CCD カメラにより ピクセルごとに観測した。

図 4 実験結果を示す。光渦はドーナツ型の光強度を持ち、

位相差が2𝜋存在するため、通常ビームと光渦を干渉させた ビームには部分ごとに異なる偏光状態が存在することがわ かった。図 3(a)は色、また形状で偏光状態の違いを示して おり、赤が右回り偏光、青が左回り偏光を示している。次 に図 4(a)の各偏光が持つθと𝜒の値をプロットしたものを 図 4(b)に示す。図 4(b)を見ると、原点から左側にずれたと ころにプロットされていないところがある。これは水平偏 光、左肩上がりの傾きがある直線偏光、同様の傾きがある 楕円偏光が干渉ビームに少ないことを表している。

図 3 実験系

図 4 実験結果

(a)干渉させたビームの偏光状態の分布(b)偏光楕円率 tan 𝜒と主軸方位角θの関係

4. まとめ

通常ビームと光渦を干渉させたビームから部分ごとに異 なる偏光が存在していることを確認した。この光ビームを エリプソメトリーに利用することで測定の高速化が期待で きる。

参考文献

[1]藤原裕之、“分光エリプソメトリー”、丸善出版(2011)

参照

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