恵方同人誌即売会にお狩るコミュニケI‑シ・=ンの帝究
蒋成且8年度
坂本かお り
2007年2月13日
「地方同人誌即売会におけるコミュニケーションの研究」
学校教育専攻 美術教育専修
坂本かおり
目次
はじめに
第一章 我が国の美術教育における漫画・イラストレーション 第一節 学習指導要領にみる漫画・イラストレーション 第二節 美術教育研究にみる漫画・イラストレーション 第二章 同人誌即売会からみる子どもの実態
第一節 同人誌即売という場
第二節 大規模な同人誌即売会と小規模な同人誌即売会にみられる違い 第三節 子ども達の小規模な同人誌即売会‑の取り組み
まとめとして
1
はじめに
私が小学生や中学生だったころ、漫画は学校には持ってきてはならないもの
であった。また、学校の先生の中には「漫画を描いてはいけない」 「漫画は美 術ではない」と禁止する傾向も見受けられた。そういった学校生活の中で、私
が現在まで、自分の表現の中に漫画を取り入れ続けてくることができたのは、
同人誌即売会という場があったからであるといえる。同人誌即売会では、中学 生当時の私のったない技術で描かれた漫画やイラストレーションであっても、
ひとつの主張、作品として受け入れられた。その喜びは、より深い作品制作‑
の意欲となって、私の中で大きな存在となっていった。この論文を書くにあた って、何度か県内の同人誌即売会に足を運んだ。そこでは、 1 0年以上経った 現在でも、私の中学校当時と変わらない姿があり、中学生や高校生の輝いた笑 顔がそこにはあった。
現在の美術教育の現場において、同人誌即売会に参加している中学生や高校 生が、同人誌即売会をどのような場として捕らえ、そこに何を求め何を得てい
るのかといったことは、無視できないことであるという考えを私はもっている。
しかし、地方で行われている同人誌即売会に対する認識は非常に低いものであ
る。私はこの論文を通して、同人誌即売会という場で子どもたちがどんな活動
をしており、何を得ているのかということを、より多くの人に知って欲しいと
いう願いから、同人誌即売会に参加する子供の実態の報告をすることとした。
第一章 我が国の美術教育における漫画・イラストレーション
第一節 学習指導要領にみる漫画・イラストレーション
平成1 1年度改訂の中学校学習指導要領では、美術科の第1学年の項目の中 にはイラストレーションという言葉が、第2学年及び第3学年の項目の中には、
漫画、イラストレーションという言葉が表記されている。
原文は次の通りである。
目 標
表現及び干渉の幅広い活動を通して、美術の創造活動の喜びを味わい美術を愛好する心情 を育てるとともに、感情を豊かにし、美術の基礎能力を伸ばし、豊かな情操を養う。
[第1学年]
1 目 標
楽しく美術の活動に取り組み美術を愛好する心情を培い、心豊かな生活を創造していく意 欲と態度を育てる。
対象を深く観察する能力や基礎的技能を身に付け、多様な表現方法や造形要素に関心を持 ち、創意工夫し美しく表現する能力を育てる。
自然や美術作品などについて基礎的な理解や見方を広げ、よさや美しさなどを感じ取る鑑 賞の能力を育てる。
2 内 容
A 表 現
絵や彫刻などに表現する活動を通して、次のことができるよう指導する。
ア 自然や身近なものを観察し、形や色彩の特徴や美しさなどをとらえスケッ チすること。
イ 対象を見つめ感じ取ったよさや美しさ、想像したことなどを基に主題を発想し、全体 と部分との関係を考えて創造的な構成を工夫し、心豊かに表現する構想を練ること。
ウ 描画における形や色彩の表し方、彫刻などにおける立体としてのものの見方や形体の 表し方、及び意図に応じた材料や用具の生かし方などの基礎的技能を身に付けること。
3
エ
自分の表したい感じを大切にして多様な表現方法を工夫し、絵やイラス トレーション、
彫刻などに美しく生き生きと表現すること。
[第2学年及び第3学年]
1 目 標
主体的に美術の活動に取り組み美術を愛好する心情を深め,心豊かな生活を創造していく 意欲と態度を高める。
対象を深く見つめる九感性や想像力を一層高め,独創的・総合的な見方や考え方を培い, 豊かに発想し構想する能力や自分の表現方法を創意工夫し創造的に表現する能力を伸ばす。
自然,美術作品や文化遺産などについての理解や見方を深め,心豊かに生きることと美術 とのかかわりに関心をもち,よさや美しさなどを味わう鑑賞の能力を高める。
2 内 容
A 表 現
(1)絵や彫刻などに表現する活動を通して,次のことができるよう指導する。
ア 対象を深く見つめ感じ取ったこと,考えたこと,夢,想像や感情など心の世界をスケ ッチに表すこと。
イ 主題を発想し,スケッチなどを基に想像力を働かせ,単純化や省略,強調,構成の仕 方,材料の組合せなどを工夫し,心豊かな表現の構想を練ることo
ウ 日本及び諸外国の作品の独特な表現形式や構成,技法などに関心をもち,自分の表現 意図に合う新たな表現方法を研究するなどして創造的に表現すること0
エ
表したい内容を漫画やイラストレ‑ショ ン, 写真・ビデオ・コンピュータ等映像メデ イアなどで表現すること。
(2) デザインや工芸などに表現する活動を通して,次のことができるよう指導する。
ア デザインの効果を考え,形や色彩,図柄,材料,光などの構成を簡潔にしたり総合化 したり,取り合わせを工夫するなどして,美しく心豊かなデザインをすること。
イ 使用する者の気持ちや機能,夢や想像などから独創的に発想し,造形的な美しさ,材 料や用具の生かし方などを総合的に考え,創意工夫してつくること。
ウ 伝えたい内容をイラストレーショ ンや図, 写真・ビデオ・コンピュータ等映像メディ アなどで,分かりやすく美しく表現し,発表したり交流したりすること。
エ