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通塾が中学生活に与える影響に関する研究

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(1)

茨城大学教育学部紀要(教育科学)39号(1990)149−164       149

通塾が中学生活に与える影響に関する研究

大谷尚子*・赤津久美子**

(1989年9月9日受理)

Effects of Going to Juku on Junior High School Students

Hisako OTANI and Kumiko AKATsu

(Received September 9,1989)

は じ め に

乱塾時代と言われた直後の昭和51年度に,文部省は, 「児童・生徒の学校外学習活動に対する実 態調査」を行った。それによると,学習塾の総数は,全国で約5万カ所であり,この数は,全国の 小・中学校の3万5千校を超える膨大なものであった。そして,学習塾に通っている児童・生徒は,

小学生で約30万人,中学生で約180万人,率にして,小学生で12%,中学生で38%であった。また,

都道府県別では,東京で小学生23%,中学生38%,大阪で小学生15%と,大都市ほど高率となって いる。そして,東京都では家庭教師に就いている者も含めると,75%にものぼる。これらは,近年       1}

ノかけて,更に増加してきたと思われる 。

そこで,本調査では,このような乱塾時代を背景として,高校受験競争を控えた中学生の学習塾 に対する認識を,質問紙調査を実施することにより明らかにしようと考えた。そして,通塾(学習 塾に通うこと)の実態を把握するとともに,通塾が,中学生の家庭生活や学校生活にどのような影響 を与えているのかを,通塾している生徒と通塾していない生徒の生活を比較・検討することによっ て明らかにしようと試みた。また,保健的な面から身体面や精神面の健康等にも着目したうえで通 塾が中学生活に与える影響を考察した。さらに,その中で,大都市と地方の地域差も比較検討した。

本研究により,家庭や学校が,学習塾にどのように対応すればよいのかを考えるための資料となれ ば幸いである。

研究の対象と方法

1.調査対象

茨城県および東京都内の公立中学校生徒1〜3年生。茨城・A中学校は,水戸市近郊T村に所在

*茨城大学教育学部教育保健学科.

**日立製作所.

(2)

し,農村地帯ではあるが保護者の大半は会社員となっ

表1 調査対象の内訳 ている。東京・B中学校は,東京板橋区に所在する。

内訳は表1に示す。

対  象  人  数 2.調査方法       学校名

調査は,質問紙調査法により行った。回収率は,茨 性別 1年 2年3年 計 城においては,87.2%,東京においては,94.2%であ 59 64 54 177

60 62 54 176 3.調査内容

調査内容は,通塾の実態について,中学生の家庭生 40 39 40 119 活,学校生活,また,中学生の健康状態についてであ 東京B中 39  37  31 107

る。

198 202 179 579 4.調査報告

調査期間は1988年9月下旬から10月上旬である。

結果 と 考察

         1通摯の実態 A    1.通塾率

0       50        80%

図1は,地域別にみた小学生時代および現在

(中学生)の通塾率である。

      茨城A中小学生の時代に塾に通っていたことがある者 .婁㊤

(n=353) 456

は,茨城42%,東京56%であった。約半数が塾 に行ったことがあることになる。しかも地域差

東京B中 錨2

がみられ東京(大都会〉の方が通塾率が有意に

高い(0.5%の危険率)。男女差や進級年度別の (n=226) 71.7 差は認められなかった。

現在,即ち,中学生になってからの通塾率を口小学時代磯していた   口現在通塾して〜、る

みると,茨城46%(約%),東京72%(約菟強)       図1 通塾率(小学校時代及び現在)

の者が塾に通っていることになる。東京の場合

の通塾率の高さが注目される。前述した昭和51年度と比べて,大都市(東京)の場合は一層通塾率 が増加したことがわかる。

図2は,学年別にみた通塾率である。1年生から3年生まで,塾に通っているかどうかという割 合の面では差異がみられない。高校受験のために中学3年生になってから塾に通い始めるというこ とではなく,塾に通う者は,1年生の時から通い始めるということになる。なお,「昨日,塾に行 きましたか」という質問に対する「はい」の回答を図中黒色棒グラフで示した。これによると,東 京の3年生は,群を抜いて高い割合を示していた。高校進学にむけて中学3年生になると,それまで

(3)

大谷・赤津:通塾が中学生活に与える影響に関する研究      151

とは異なる通塾形態(例えば通塾日 数の増加など,後述)が推測される。

茨 城A 中      東京 B 中

0       50 彩   0       50        彩

2.通塾の内容

中学生が,どのようなことを学習・年 職實      504 澱5      722

するために,塾にどのようにして出

2 年 主蝕      468 1鱒      671

かけているのかを次にみてみたい。

1)学習塾での履習教科     3年 無弾 389 鵯5       761

図3は,塾での教科別履習状況を

      [:コ賠髄している    肛コ調畑前匿ヨ,塾・・行・た示している。

図2 学年別にみた通塾状況(現在及び調査日前日)

茨 城 A 中 東 京 B 中

983 947

932 英 語 980

952 98.ユ

552 772

78.0 数 学 725

762 976

167 667

305 国 語 333

310 685

117 5.3

288 理 科 39

26.2 426

117 53

288 社 会 3.9      ,

262 426

100%       60 0      0 50      100劣

履習している一一一一一一       一一一一一一→h履習している

[コ1年・−57   [コ2年・−51   [コ・年・一・・

図3 学年別にみた学習塾での履習教科

英語の履習が最も多く96%に及んでいた。塾に通っているほとんどの者が英語を学んでいると言 えよう。他の教科については地域差が認められる。例えば,数学や国語については東京の方が有意 に多く履習している。茨城の場合は(そのうち男子は特に)写5教科全てを履修する者が多くなっ ている(男子では3割〉。それに比べ,東京では主要3教科に集中している傾向がみられる(特に

1・2年の場合はそれが顕著である)。

2)通塾日数

1週間のうちに何日塾に通っているかを図4に示す。

茨城では2日,東京では3日の者が最も多くなっていた。東京の方が,通塾日数が多い。男女別

(4)

に比較してみると(図4−2)),茨城の場合には女子の方

がやや男子と比べて少なめの通塾日数であり,週1回とい       彩

、者も%弱を占めていた。東京においては,男女差は認め

ひ一一◎茨城A中n=161

「一一つ東京B中n=162

られなかった。

学年別に比較してみると,東京の場合は,非常に顕著な  、。

差となっている。1年生と2年生,2年生と3年生という ノ㍉ 、 学年間の差がはっきりしていて,通塾日数が増加していく

l子が図に表れている。茨城の場合は,3年生になると,

 7  ・

@ノ  \

I  \1      、

I   這 週1回だけという者が少なくなり,その分通塾日数が増加 ♂   \

℃」、、舳  一

しているのであるが,1・2・3年生の間の差はあまりみ 1     2     3     4     5    . 6     7〔目1

られない。前述の図2で東京の3年生の某日における通塾    1)地域別比較 率が群を抜いて高いことが,これにより納得できる。

3)学習時間

茨 城 A 中       東 京 B 中

学習塾で1回当りどの位の時間を    。_。男子。.86     。_→男子。.、,

かけて学習しているのかを示したの  % か一一・℃ 女子n=75 o−一一一・o女子 n;77

が図5である。

学習塾での1回の学習時間は,茨      50

城では1〜2時間,東京の場合は,

Q〜3時間という者が多い。茨城に 艪ラ東京の方が,1回当りの学習時

Q■冒一一

@ \  、  、、  、  、  、   、   、

@

@V」   ㌧

間が長いと言えよう。学年別にみる ニ,1・2年生と3年生の間に差が

\、、 、 、 、

、、、、 、 ℃旨一 くx亀

0 1     2     3    4     5    6     7     1    2     3     4     臼     6     71日}

みられる。茨城の場合には,3年生      2)男女別比較

になると,それまでと同じ1〜2時 間という群のなかに二峰1生を示す。

それに比べ,東京の場合は,3年生

       茨 城 A 中       東 京 B 中

ノなると,全体的に学習時間が増え,

◎一一一Q 1年 n署60      Q−一っ1茸 n躍57

2〜3時間とという者がピークを示  箔 o−一《)2年 n冒59 傷一一一〇2句 n=51

すようになる。 △一一r63年 D=42 一3勾 n−54 前記の通塾日数をあわせてみると,

      50

?驍ニ比べて東京の場合は,通塾し トいる者が多く,通塾している場合 ヘ,通塾日数,塾での学習時間が多

.恐,     、げ   、   、

 入!\!\! \

くなっているので,1週間のうちで

、、 ノ    \,      、

塾で生活している時間の占める割合  。 、、A

d         \      、       冒哺一

】     2     3     4     5     6     7     1     2      3     4      5       71日,

は大きいと言える。      3)学年別比較

4)学習塾からの帰宅時刻      図4 学習塾に通う日数/週

帰校後夕方から夜にかけて学習塾

(5)

大谷・赤津:通塾が中学生活に与える影響に関する研究      153

に通うことになると,

その帰宅時刻はいつ頃 になるのであろうか。

茨 城 A 中       東 京 B 中 彩      %       彩

その結果を図6・7に1・・ 幽      loo 100

示す。 o−−o茨城A中n二161 ◎一一◎1年n皐60 o−−01年n;57

o−一一一つ2年n=59 o−一一一〇2年n≡51

9〜10時という時間 ひ一一一く)東京B中n;162

一3無n_42 △一一一△3年n=54

帯に帰宅する者が最も

多い。前述の塾での学

1\1、

習時間の長短とも関連 5。 匿函    ・・ 50

することであるが,東 P  、ノ  、

、㍗壕

京の方が茨城と比べて ! l 、強 1  、

やや遅い帰宅時刻であ P   1   、

簡、 1   聖

る。9時以降の帰宅者

が50〜60%に及ぶ。10 堅一 、、、

       o D

梭ネ降の帰宅が10%も 〜1 〜2 〜3 〜4 〜5(時間,    〜1 〜2 〜3 〜4 〜5(時間〕 0〜1 〜2 〜3 〜4 〜5(時間)

みられるのは茨城・東  11地域別比較       勧学年別比較 図5 学習塾での学習時間 京とも共通している。

@       一

茨城A 中          東京 B 中       茨城 A 巾      沃 城 B 中

o__o茨城A中        影

n;161 o−一一〇男子n巴86 一男子n=85 o−−0 1年 η昌6〔1 卜一一一つ 1年 n−57

◎一一一{}2年 n=59 o−一一一つ 2句 n−5i 岱一一一℃東京B中 o−。。く}女子n=75 ○一一一く)女チ置ド75

n=162 △一一△3年n 42 一3{11ド54

50 50 50

    《

     、

@    、     、    巧     濃

x、L』

   /1  ノ     亀

σ        0 0

0

ノ下後〜7   〜8   〜9  〜1G     l〔ト♂   ㌣麦〜7   〜8   〜9   〜!0     1〔ン} 〜7   〜8   〜9  〜10     10〜    今後〜7   〜8   〜9   〜10    10〜  〜7   〜8   〜9   〜1〔〕    1〔、〜

1)地域別比較         2)男女別比較      3) 学年別比較 図6 学習塾からの帰宅時刻

0 50        80影

男女別に比較してみると,東京

      茨城A中

ナは男女差がみられないのに対し,      ・一ユ61 454 茨城では,男子と女子の差がみら

礼女子は8〜9時の時間帯に男       」『皐号謬 6L7 ※※※

子より早く帰宅する割合が多い。

交通の便や夜間の街並の明るさな      図7 学習塾からの帰宅時刻(9時以降の割合)

どの点において,東京と茨城では

(6)

差があり,東京では,女の子にとってもあまり

表2 通塾による成績への影響に関連する要因 心配しないでよい状況があるためなのかもしれ

ない。 回答率 学習時間別

なお,学年別にみると,茨城ではあまり差が n=323 〜2時間2時間〜

氏≠P94 n=129 無いのに対し・東京の場合は3年生の深夜帰宅   全体的によくなった 30.0% 23.6% 39.5%  巌※※

傾向が顕著となっている。 (大半が9時以降の   履習教科がよくなった 30.3 37.9   19.4  ※※※

帰宅であり,10時以降の帰宅が35%もみられる。)   変わらない 35.1 34.9   34.9

5)通塾による成績への影響      悪くなった 4.6 3.6   6.2

通塾による学校での学習成績はどう影響を受   ※印他群と比べて有意差があることを示す。

※:5%.※※:1%,※※※:0.5%の危険率(以下同)

けたのであろうか。表2は,生徒の回答結果で

ある。「変らない」「塾で復習した教科は成績がよくなった」「全体的に成績が向上した」という       ●   ●答に三分された。成績の向上は,塾で学習したからということと,直接的に結びつくことではな いので,この結果をもって塾の意義を示すことにはならない。ただ,塾に通って勉強したから成績 がよくなっていると受けとめている生徒が6割みられることが,生徒を塾に通わせている要因にな っていることは確かである。なお,塾での1回の学習時間別に比較してみると,2時間以上学習し

ている群の方が「全体的によくなった」の回       1       】64      436      582      18日数/w

       n− 55 嘯ェ多く,2時間未満群は,その復習教科の

      2

ンの成績向上をあげている者が多くなってい   一12・ 242   36了 う52 39

た。       3    鵬    睨       n亀1り4

365 67

また,図8の通り,週のうちの通塾日数が   、一,

     472n冨 36

222      25ゆ 54

多くなるほど成績が向上したとする割合が高

くなっていたが一方「悪くなった」の回答    ゜      鵬      臓

も徐々に増加していることが注目される。  [コ全醐・よく・・た  〔]履習翻が・…た

〔コ脳ない     [コ慈くな・・

図8 通塾する日数と成績との関連 3.通塾に対する生徒の受けとめ方

1)通塾する理由・しない理由 表3は,通塾を始めた理由を示し ている。「今よりも成績を上げたか

      表3 通塾を始めた理由

チたから」が57%と最も多かった。       (複数回答)

続いて「自分で行きたいと思ったか       順位     理  由 茨城A中 東京B中

ら」「父や母に行くように言われた n=161 n=162

から」となっている。       1)今より成績を上げたかった 55.9% 56.8%

中学生自身が通塾することを自分   2)自分で通塾したいと思った 50.9 48.1 で決めたと思っている者が塾に通っ   3)父や母に通塾するように言われた 31.1 35.8

糠織響籍::馨lllll難諜

20.5

P7.4

26.5

P9.1

れた」とする者の方が多くなってい

(7)

大谷・赤津:通塾が中学生活に与える影響に関する研究      155

た点は,注目したい。親の方が進学

に対して高い関心をもち,子どもの 表4 通塾しない理由

@         (複数回答)

学習態勢作りをリードしている状況

が伺える。      順位    理    由 茨城A中 東京B中 nニ192 n= 64 これらの結果から成績を向上させ

るために,子どもが言い出したり, 1)自分で行きたくないと思っているから   %       % U9。8   64.1 両親が勧めたりと,家庭内の合意に      2)のびのび遊びたいから

25.5 ※ 40.6

よって通塾が始まると言える。学校   3)わからないところなど家族に勉強を教       えてもらえるからでは,満たしきれないものを求めて

30.7※   15.6 4)通信教材を使っているから 29.2※  14.1

通塾が始まるかのようである。

       5)学校の勉強についていけるからなお,表4に「通塾しない理由」

12.0  楽23.4

の回答結果を示す。自分の意志でそ   6)近くに適当な学習塾がないから 13.0    6.3

うしているんだと回答した者は6割   7)現在の成績に満足しているから 7.3    7.8

強であった。中学生ともなると,自   8)父や母が行かせてくれないから 4.7    12.5

分で納得し,自ら決めている(と思 チている)ことが大切なことであろ

g)学校の勉強だけで将来進みたい学校へ

@入学できそうだから 3.6    9.4

う。

この通塾しない理由は,男女差や学年差などが認められた。「のびのび遊びたいから」は茨城よ りは東京の方がまた女子よりは男子の方が有意にに多い回答結果である。茨城の場合には,他の 回答として,「分からないところは家族にきく」や「塾以外の通信教材がある」という回答が東京 より多い。茨城では塾以外の方策で勉強をし,それで満足できている状況が伺える。

2>これからの通塾に対する意欲

表5は,現在通塾をしている子どもに対して「続けたい」と思うかどうかを質問した結果である。

6割弱が継続を希望していた。1割が「やめたい」と思っている。通塾の継続を希望している群 は,表5に示す通りである(図9参照)。通塾を始めるにあたって自らの意志を尊重した者や通塾 に要する時間が負担になら

ない程の者・あるいは・通         表5通塾を続ける意欲と意欲に関連する要因  一 塾の結果としての成績向上

回答率 関  連  す  る  要  因  ◎

があった場合に,継続意志    意欲

n=323 通塾を始めた理由  通塾日数   学習時間   成  績 を認めることができよう。       続けたい

57.0% 積極的理由群  2日以下群         良くなった群

「やめたい」と思ってい   やめたい 9.6 清極的理由群  3目以上群  2時間以上群 悪くなった群 る者は数としては少ないの   わからない 32.5

であるが,その回答者の背 ◎上記に挙げた群は意欲に関する回答肢の選択率が有意に多いことを示す

景には,親などに言われて

通塾を始めたのであるカ㍉週に3回以上,一回当りの学習時問も3時間以上というように,塾生活 の比重が大きいにもかかわらず,成績は悪くなったと思っている生徒の姿がみえてくる。現在の状 況に対する打開策の必要を感じる。

(8)

図10は,現在通塾していない生徒に 通撃を読けたい      ヤyゴい

男  ∫ )t2 δ1

対して,塾に行きたいかどうか,その 沃    臓 女 で 067※ bT

希望を質問した結果である。 l  I唇 753聾甑勲 5馬L

沃    岐    〜 句 491 85

茨城の場合は,ことに男子は, 「通 3  【4

5卿 95

いたくない」とはっきりと意志をもっ 1 句 5G 9 19引

塵    京    Z i酢 549 9臼

て通塾していない生徒が多かった。こ

3 讐 blo 5b

れは前述の通塾しない理由で,通信教 「1分で通いたい 657茆ヤ嶺 75

材や家庭で教えてもらえる背景がある 父母に講 ̀舗 46雪 17b冷

L   H   n− 55 6JO 7雪

こととも関連しているのであろう。

Z   Il  n一128 62コ 4了

浄楽染

東京の場合は,1年生で通塾してい 3   日   n LO4 d81 154

ない生徒は,早晩通塾するのではない 4、了日  n冨 ζ6 ・2B IJ9

、2時間  【1画194 588 bT

かと推測されるような希望状況である。 z時間以L R冨】29 5.0 132 藤

3年生では「わからない」の回答は減 全幽㍑く 枚̲、 6bl ,2

■聯

腫習教科か共く

熈̀ 6rj 41 り,「通いたくない」と,通塾せずに

蛮・ ,、.   n−u2 460   患蝋鄭P」2

受験に臨もうとする者も多くなること 曹くr♪ 3/    n二 lo 2bT 4り1

が注目される。         D、1       50

}9 通塾を続ける意欲に関連する要因

1 通塾が中学生活に与える影響

1.家庭生活に与える影響

通塾が家庭生活に及ぼす影響を知るためにここでは,調査日前日の様子から分析してみた。すな わち,調査前日に塾に通った者(通塾群)とその日に塾に行かなかった者(対照群)の2群に分け て,両者の前日の生活状況を比較

わからない

通いたい     NA      通いたくない

・検討してみた。

沃城A中 141      510

1)食生活への影響

①食前の間食      蝉帥 219      313

通塾と夕食前の間食の有無との

IlO      560

関連を図11に示した。全体では,     茨 n=91       城 女

ハ塾している者(以下通塾群と称      nn−1。1 168      465

す)と通塾していない者(以下対      男東  n_34 147      412 照群と称す)どちらも,約7割が     京女      n= 30

300       200

夕食前の間食を摂取していた。し

      1 勾

ゥし,茨城は通塾群に,東京は対       。−22 364      182

      東 2 年照群に多く,夕食前の間食をした       。。25      京

80       320

傾向があった。       ㌔翁7 235       471

図10 通塾していない生徒の通塾希望

(9)

大谷・赤津:通塾が中学生活に与える影響に関する研究      157

このことから,茨城では,間食をしてから通塾し,東京では,帰宅後直ぐに間食をしないで,通 塾している傾向があるのではないかと推測される。

②夕食の摂取時刻

通塾と夕食の摂取時刻との関連を図12・図13に示した。対照群が,7時から8時の間に夕食をと っていたのに対し,通塾群は,その時間が最も少なかった(0.5%水準で有意差あり)。そして,通 塾群はその時間の前後,つまり,7時以前,8時以降の夕食が多かった。茨城・東京共に,同様の 傾向を示した。

したがって,通塾前に夕食を済ませてから通塾する者,通塾した後に,遅い夕食をする者に大き く分けることができるだろう。  へ

③夜食の摂取

通塾と夜食の摂取の有無との関連を図14に示した。茨城・東京それぞれにおいて,対照群に比べ,

通塾群の方が夜食を摂取する傾向がみられた。しかし,有意な差は認められなかった。

   .

ヤ食食へた       食べない  NA 通塾群n−124        678      298    24

気寸照書羊 n=455      679       312      U9

0       5{l      l〔〕0%

図11 通塾と夕食前の間食摂取の有無との関連

●一→ 昨日通塾したもの

[:コ  (n−[24)

←一一・ 的日通塾しなかったもの

[:コ  (n−455,

食へな

〜7       7〜〜f      8〜      カ」った

通塾君羊n   124      460      210       292       4U

50

o

〜5 〜6 〜7 〜8 〜9  9〜  食へな かった

図12 夕食摂取時刻の分布      図13 通塾と夕食摂取時刻との関連

(10)

2)家族との団らんへの影響

①夕食を共にした相手

夕食の時は,家族が顔をあ 夜食食べた         食べない

わせてコミュニケーションを 通塾群       nコ124

26.6 73.4

深めあう時である。今日では

父親の帰宅時刻が遅くなり, 対照群

[食には問にあわない家庭が  n=455 21.8 76.7 1.5 多くなってきたと言われるが, 0       50 100%

父親不在であってもその他の

      図14 通塾と夜食摂取の有無との関連家族が揃うことの意味は大き

い。

図15は通塾と夕食を共にした家族との関連をみたものである。

通塾群に,一人で食べた者や食べなかった者が有意に多かった(一人で食べた:0.5%,食べなか った:5%水準で有意差あり)。反対に,父・母・兄弟姉妹などと共に夕食を食べている者が有意 に少なかった。

このことから,通塾によって,家族団らんの夕食をとることが難しくなると言えるだろう。

②帰宅後共にした相手

図16に通塾と,学校から帰宅した後共に過した相手との関連を示した。「学校の友だち」と過した 者は,通塾群に多い傾向がみ

られた。また,「学級以外の 友だち」と過した者は,通塾

5D%

食べなかった 1.140※

一  一  }  一  一  〇 一 一  騨 }  一  一  一 一 一  r  − 一  一 一 一 一 一 一 一 }  r  − 一 一 一 轄 一 一 一 一 一一 一 畠 0      50%

379 ※※※

学級あ友達 226

90 158

一  一  }  一  ,  一  }  一 寵  一  一  一  一 一 畠一一一帰一脚一一一一一一『一嘲一一一一噛辱一一一.

10.5 339※※※

兄弟妹姉のみと 7.5 上記以外の友達 112

一  一  一  一  一  鴨  r  零  一  一  } } 鴨 一        隔 一  「  隔 幟 曽 −  O −  ■  暫 一 一 一  一 一 一  臨 辱 一一h r 一 幽  ■ 一  層 一 一 冒一} 口  嗣 暉  卿 } 一 一 『 }  〒  一  一 一   一幽 ___________一______▼_騨__糟_馴囎し一_骨一,噂,_一一__一噛曽

4.8 3U6

大人のみと

父不在 7.9 332

548 父   在

552 435

_ } 一  一 一 一 一 一 一  一 一 一 胴 腎 ____一____一一一一一一一一一一一一一一一・ @      兄 弟 姉 妹

5b 9 ※※

大人と兄弟姉妹 177 臨軸噛層縛o−一一一一一一一一一一一 一 一一一一一一一一一一一 一}}一騨}一層『−一一曹辱一需曽●一扁r_____一

314 ※※※

父不在 誰とも話をしたり 169

遊んだりしていない 145

父  在 ユ9.4

(団らん型〕 347 ※楽※

〔コ鰹群(祠24〕  口対鰐(・−455・

口通轄(・−124・  □対照群(・−455・       ・複数回答・

図15夕食を一緒に食べた相手        図16学校から帰宅後一緒に過した相手

(11)

大谷・赤津:通塾が中学生活に与える影響に関する研究      159

群に有意に多かった(全体,茨城:0.5%水準,

表6 自由時間の過ごし方

東京:5%水準で有意差あり)。そして家族に )内の数字は順位 おいては,「父」 「母」と過した者は,それぞ 通塾群   対照群

n=124    n=455 れ両群の問に差は認められなかったものの,「兄   テレビを見た 1)67.7% 1)82.6%   ※※※

弟姉妹」は通塾群に有意に少なかった(全体:   昼寝願のんびりした 2)33.9  2)37.1

      音楽鑑賞をした1%,茨城:5%水準で有意差あり)。そして, 3)32.3  4)40.0

マンガ・雑誌を読んだ 4)29.0  2)37.1

「誰とも遊んだり話をしていない」者は,通塾    ラジォを聞いた 6)11,3  5)17.8 群に多い傾向があった。      自由時間がなかった 5)16.9※※※ll) 1.8

すなわち,通塾によって,友だちとの交遊関 (複数回答)

係が幅広く,また深まる一方で,家族との触れ

あい,特に兄弟姉妹との触れあいは少なくなる傾向があると言えるだろう。

3)生活時間への影響

① 自由時問のすごし方

通塾と自由時間の過ごし方との関連を,表6に示した。回答の多かった順に,第1位から第5位 までと,第9位の「自由時間がなかった」を取り上げて示した。「テレビを見て過ごした」者は,

通塾群に有意に少なかった(0.5%水準で有意差あり)。そして,「音楽鑑賞をした」,「マンガ,

雑誌を読んだ」など,以下,全てにおいて,通塾群に少ない傾向が見られた。また,「自由時間が なかった」者が,通塾群に有意に多かった(0.5%水準で有意差あり)。

また,自由時間の過ごし方を,「外で活動した」「家で活動した」「昼寝またはのんびりした」

および「自由時間がなかった」の4つに分けたものと,通塾との関連をみたところ,通塾群は,「家 で活動した」者が有意に少なかった(0.5%水準で有意差あり)。家の中で音楽鑑賞その他で自由に 過ごしたという者が少ないことである。また「外で活動した(スポーツなど)」や「昼寝またはの んびりした」者も少ない傾向にあった。なお,「自由時間がなかった」者は,通塾群の方が有意に 多くなっていたことは前述した通りである。         

したがって,通塾することにより自由時間が少なくなる,または,全く無くなってしまい,時間 的余裕を失っている者が多くいると言えるだろう。

②家庭学習の内容

通塾と家庭学習の内容との関連をみると,通塾群,対照群の間に,「学校の授業の宿題」, 「学校 の授業の予習復習」をしたことに有意な差はなかった。しかし,「学校の授業以外の勉強をした」

者は通塾群に有意に多かった(全体,東京:0.5%,茨城:5%水準で有意差あり)。反対に,「家庭 学習をやらなかった」者は対照群に多かった(全体:5%水準で有意差あり)。

以上のことより,宿題や予習復習は,通塾の有無に関係なく勉強することがわかる。しかし,授 業以外の勉強は,高校進学準備のための3年生の勉強のほかに,通塾群においては塾の予習・復習 のための勉強が加わっていることがわかる。

(12)

③就寝時刻

就寝時刻の分布を図17に示した。通塾群・対照群 どちらも午後11〜12時の就寝が最も多かった。しか

し,その分布は両群で異なり,図18でみてみると, ・一一一一 通塾群{n二且24)

一層その差が明らかとなる。通塾群は対照群と比べ ←一一一一. 対照群〔n=455,

て,10〜12時の就寝が有意に少なく,12時以降の就

寝が有意に多かった。       繕 これらから,通塾することによって,就寝時刻が    臥}

遅くなるといえる。

2.学校生活に与える影響

  ノへ      「     、    、

通塾が学校生活に与える影響をみるために,ここ

 〆       \ ノ      、 m      、、        、、、、

0

〜9  一ω 〜11 〜12 〜1 〜2  2〜   時

では前項の家庭生活への影響とは異なる分類,すな        図17就寝時刻の分布 わち,現在塾に通っている群(通塾群)と塾に行って

いない群(対照群)に分けて両者を比較・検討した。

表7 部活動の所属状況

通塾群 対照群

〜1く)        10、12       1と、 n=227 n=・173

運  動  部 75.4% 77.4%

対 照 群    97       651〕       24 8 文  化  部 15.4   14.5

n二455

途中で辞めた 7.0    5.8

(」      5(,      1DO幽

図18 通塾と就寝時刻との関連 始めから不参加 2,2    2.3

1)部活動の参加状況

①部活動の所属状況は,3年生を除いて集計したが,表7に示す通りとなった。両群には差が 認められなかった。部活動の欠席の有無も両群間に差はなかった。しかし,部活動の参加状況とし て,早退の頻度をみると(図19),通塾群の方が早退する傾向にあると言える。

したがって,通塾群は,表面的には対照群と同じような参加の状況にみえても,実質的には参加

の度合が低くなっていることが推測される。      畑

②部活動に対する意欲は,通塾群,対  酬㌧r−2ω  7 2り〔,       544         34

      Ii

ニ群の間に有意な差は認められなかった。   醐,1、,, 2U肖       7ビ 3       13

前述したように,部活動を早退する者力㍉       q

@       り

         1;鵬

Be      h川絶 通塾群に多い傾向を示したこととあわせて       [コ・く腿脳

口時・腿する 口・ま一腿す・

考えると,意欲があるにもかかわらず,通  口。、腿、、。  口、A

塾のために,部活動を早退せざるをえない       図19 部活動参加状況(早退について)

のではないかと考えられる。

(13)

大谷・赤津:通塾が中学生活に与える影響に関する研究       161

2)学習にむかう態度       表8 授業態度

①授業中の態度

授業中の態度を生徒に自己評価してもらい,       順位

授業態度 通塾群対照群氏≠P24 n=455 その回答を通塾群と対照群に分けて比較した

      1)

烽フが,表8である。まじめな授業態度であ  友達と話をしてしまう Q)授業以外の事を考えてしまう

63.5% 58.2%

T4.8  52.7

るとする者は3〜4割程度であるカ㍉両群の   3)教科書などに落書きをしてしまう 35.9   34.0

間に差は認められない。したがって,通塾に   4)先生のお話を聞いている。 32.2   33.2

よって,学校の授業中の態度に問題が生じる 5)予習・復習をして授業をうける 13.9   12.1

こと,例えば,授業を疎かにするということ (複数回答)

は考えられない。

②授業の内容の理解

授業に出席していて,「授業内容がわからなくて困る」と回答した者が,全体の%の生徒にみられ た(図20)。決して少ない数値ではない。このような状況の中で「わからなくて困る」とする率は 図20に示す通り,通塾群の方が有意に少なくなっていた。

前述したように,両者の問に,授業態度に有意な差が認められなかったにもかかわらず,通塾し ている者に「理解できなくて困ることがある」者が有意に少なかったのは,通塾の効用であると 考えることができるだろう。

すなわち,通塾によって理解度が良くなると考えられる。しかし,それでも,6割の者が 「困 ることがある」と回答している。これは,前述したよう

な消極的な授業態度も一因としてあげられよう。     ・ 50         80%

③ 中学卒業後の進路

通塾群(n=323) 602

通塾と中学卒業後の進路の希望との関連を表9

に示した。「是非とも希望する高校に進学したい」       対照群(n−226〕

742      濠※※

と考えている者は,通塾群に有意に多かった(0.5

%水準で有意差あり)。反対に, 「できれば希望    図20授業内容の理解状況

する高校に進学したい」と考えている者は,対照     「わからなくて困ることがある」の割合 群に有意に多かった(全体5%水準で有意差あり)。

すなわち,前述したように,通塾の理由に「成      表9 中学校卒業後の進路の希望 績向上のため」,「進学のため」という理由があ

がっていることもあわせて考えると,進学意欲が 通塾群 対照群 氏≠P24 n=455 あるために通塾し,それが通塾によって高められ

トいると言えるのではないだろうか。

是非とも希望する高校に i学したい

ナきれば希望する…

 %       % T8.2※※※40,2 R6.8 ※ 44.9 3)学校生活全体の受けとめ方(楽しいか)      どこでもよいから…

3。4    9.4

通塾と学校が楽しいかとの関連を図21に示す。

就職したい 0.3    3.5

通塾群と対照群ともに「楽しい」と回答した者は,

6割強であった。両群の間に差異は認められなか

った。

(14)

なお,塾とは関係がないことである が 「学校が楽しい」と感じ,受けと

めている者の背景を探ると,表10のよ 楽 し い      楽しくない 通 塾 群

657      331      12

うな結果であった。通塾との関連より    n冨323

も,部活動や進学意欲による充実感が    対照群      n串256

622       355      23

関係すると言えよう。

0 50       100あ

3,健康に与える影響      図21通塾と学校が楽しいかとの関連

塾に通っている生徒の家庭生活・学校生活の    表10学校が楽しいかとそれに関連する要因 様子を前述1・2でみてきたカ㍉次に,塾に通

う生徒の健康状態についてみていきたい。 回答率 関連する要因 1)症状の有無

¥11は,健康状態をあらわすものとして,各

通塾群 対照群 氏≠R23 n=256

  部活動に卒業後の学年  対して進路希望

症状の有無を質問し,「はい(有り)」の回答 楽しい 65.7  62.2 3年1 大変熱臼 ぜひとも1

率を示している。身体的症状と精神的症状に分 ↑:他群に比べて有意に多い(↓:少ない)ことを示す

けて回答の多い順に示している。これをみると,

た。中学生が多様な症状を訴え,決して健康的

な状態ではないことが伺われるがこれは通塾 健  康  状   態 通塾群 対照群氏≠R23 n=256

とは関係ないと言える。 別になし(良好) 12.2% 14」%

一一一一 ,,,−,冒曹一一暫一一一響,響響曽曽一曹曽一薗_一一_一一一一_一一一 一,,層F響曹,層一曽薗一一,rP曹

なお,各症状を訴えた個数別にまとめたもの   身 1)朝なかなか起きられない 47.4  44.9 2) 1日中何となく眠い 41,2  41.2

を図22に示した。これによると,5つ以上の訴   体 3)体がいつも怠い 16.7  15.6

えた者は,通塾群に有意に多かった(5%水準   的      幽噂,− 4)よく頭痛がする層  曹  一  一  曹  一  一  一  一  一  一  一  ■     一  一  一  一  一  一  一  需  一  一  7  一  冒  一  謄  一  一  ,  幽  }  一  雫

14.6   9.4雪P−曹9璽曽曹一一 一一一一一一一

で有意差あり)。      精 1)イライラする

Q)時間に追われる気がする

23.5  18.4 Q0.7  18.7

      神家族との触れ合いが少ない,自由時間があま

3)何となく憂うつである 20.4  17.6

      的

閧ネい,就寝時刻が遅いなど,身体的・精神的 4)集申して物事が考えられない 16.4  18.0

負担になりそうな要因が少なからずあるにもか )内は順位      (複数回答)

かわらず,通塾群と対照群との間に,健康面に 有意な差が認められたのは症状訴え数のみであ

った。

この結果から,通塾は,健康面に大きく影響

を与えるほどの負担にはなっていないというこ O      l 〜2      3〜4       5 〜 とが考えられる。通塾は,中学生活の一部分と 通塾群      n写161

16 1      504       224       11 1

なり,また習慣となっているのだろうか。

対 照 群 孟61 557 230     52

2)通塾状況と健康状態との関連      ・司92

通塾の有無では健康状態にあまり差が生じて 図22 通塾と健康状態(症状訴え率)との関連 いないことが前項で明らかとなったがここで      (茨城)

(15)

大谷・赤津:通塾が中学生活に与える影響に関する研究      163

は,通塾している場合でも,その通塾のしかたは多様であったことより,その通塾状況別に健康状 態への影響をみてみた。

①通塾態度との関連

通塾する理由と健康状態との関連を図23に示した。回答数の多かった理由から,積極的理由とし て「自分で通塾したいと思ったから」,消極的理由として,「父や母に通塾するように言われたか ら」を取り上げて,健康状態との関連を示した。消極的理由で通塾している者に,症状を訴える個 数が有意に多かった。

このことから,通塾を自主的にしていない者は,通塾が心の負担となって,健康状態に影響して いるのではないかと推測される。

②継続意志との関連

通塾を続ける意志と健康状態との関連をみてみたが,「通塾をやめたい」と考えている者に症状 を訴える個数が多い傾向が認められた。しかし,有意な差ではなかった。

③通塾する日数との関連

通塾する日数と健康状態との関連についてみて みると,通塾日数が3日までは,日数が多くなる ほど症状を訴える個数が少なくなる傾向があった。

しかし,4日以上になると,訴えは増える傾向が あった。ある程度の範囲内では,通塾日数は健康 に影響しないと言えよう。しかし,4日以上の通

L)       1〜2       3〜4        5、

塾は健康面への影響が心配される。      肋で酬・咄・ 1う〜圭      51 1       238        】13

アニかり   n=lbU

④学習塾で勉強する時間との関連

父や母に通つよ,に口 151       路9         315     13ミ}

学習塾で勉強する時間を2時間以内と2時間以劇こかレ川高1°δ

上に分けて比較したところ,5症状以上訴えた者     ll      5°     1鵬 は,2時間以上学習している群の方が有意に多か    図23通塾する理由と健康状態との関連 った(0.5%水準で有意差あり)。他の訴え個数に

ついては有意な差は認められなかった。

学習時間が長いことが負担となり,健康状態に 影響があらわれると考えられる。

⑤学習塾から帰宅する時刻との関連

表12症状の訴え数に関連する要因 学習塾から帰宅する時刻と健康状態との関連を

みたが,それぞれの帰宅時刻において症状の訴え

関連する要因 訴え数が有意に多い群 に同様の傾向があり,有意な差は認められなかっ   塾 通塾の有無 通塾群

た。       関 通塾を始めた理由 消極的理由群 学習塾での学習時間 2時間以上群

以上の通塾状況のほか,健康状態に影響する要 自由時間の過し方 外で活動した群 因には,表12に示した通り,学習理解状況や学校     授業内容の理解状況 困ることがある群 生活を楽しいと受けとめているかなどが,あげら 学校が楽しいかどうか 楽しくない群

れる。

(16)

ま  と  め

1)現在の通塾率は,茨城46%,東京72%であった。地域差が認められ大都市ほど通塾率が高い。

2)通塾によって,家族と夕食を共にすることが難しくなる。また,友達との交友の機会は多くな るが,家族との触れあいは少なくなる。時間的余裕を失うなど,家族生活における通塾の影響が みられた。

3)通塾している者は,部活動を早退する傾向があった。また,通塾していない者との間には,授 業態度に有意な差はなかったが,「授業内容がわからなくて困る」という回答は少なく,高校へ の進学意欲もあった。

学校が楽しいかどうかという受けとめ方は,通塾の有無とは関係がみられなかった。むしろ,

学年(3年生:受験直前の学年),部活動に対する熱心さ,あるいは卒業後の進路希望などが,

関連していた。

4)身体的症状・精神的症状の訴え数が多い原因に,茨城では特に,通塾が一因としてあげられる。

なお,通塾の有無以外には,自由時間,授業内容の理解状況,学校が楽しいかなどが健康状態(訴 え数)に影響していた。

最後に,本調査にご協力下さいました生徒・教職員の皆さま,とりわけ仲介の労をとって下さい ました養護教諭の清水弘子先生,手塚洋子先生に感謝申し上げます。

1)稲村博・小川捷之編,1982『現代の子どもを考える・塾』 (共立出版).

参照

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