海上売買に於ける物件品渡数量とその関連問題
著者 賀屋 俊雄
雑誌名 關西大學經済論集
巻 3
号 特
ページ 29‑58
発行年 1953‑12‑20
URL http://hdl.handle.net/10112/15822
海上賣買に於ける物品引渡敷黛とその胞連問姐
種々なる
売買取引に於ては約定物品の引渡しは︑其数竜に於て約定のそれと正確に合致することが要求される°然るに︑
海上売買に関しては︑其契的は︑原則として︑引渡しが将来のある時期まで引き延ばされる先物取引の性質を帯び た未行売買に属する︒即ち︑不確定物の売買にはじまつて船紐時に於て確定物化するのが一般である
0
( 尤
も
CIF密買に於ては茄痰にまつて航荷証券を含む茄稼害類の提供によって契約に対する充当が行われて︑
買主に対する特定の効果が登生
するものとせられるが︶︒従つて︑約定数杜に正確に合致する数抵に於て物品の引渡しを限行することは︑
原因と理由から常に妨げられ勝ちである︒船積前に於て︑生産製造上不測な支障も発生するであらう°或は滴品の 蒐集が困難化した場合も存在する
0
叉︑大擾貨物︑たとへば︑石炭鉄鉱石等の如く︑採牧地点より船積地点へ送送 の途上に於て数謙上に減少を来す均合も考へ得られる︑また船腹の関係からして所定の数量全部の戟込みが不能に 陥入る場合もあり得る︑甜積込作業中の飛散︑濶失︑海中へ.墜落等の原因に基く滅失もある︑或はまた︑商品の性
質上よ
b︑運送保管中に於ての自然的減菌も殿ば発生する事例である︒
斯くの如き︑引渡物品の数誠上の不一致は︑契約条件に対する達反であって︑当事者間に於ける絶えざる紛争の 原因をなしている︒現時国際貿易上慣用せられる︑海上売買方式は︑英国を其発祥地として︑履行の方式︑売買両
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俊
海上賣買に於ける物品引渡敷量とその闊連問題
雄
当事者の権利義謗関係は︑英国に於ける慣習と其法的解釈を骨子としたものが︑貿易国民間の共通した了解となっ
ている︒従而︑上記売買取引上に於ける引渡物品の数量問願に関しても︑'一応︑同国に於ける法上の解釈と其慣習
を把握することが実謗上の肝要事と考へられる︒
英国に於ては︑一八九三年に物品売買法が制定せられて︑約定物品引渡し数最過不足の問題に関しては其第三〇
条に誤りたる数釜の引渡しの暉下に︑叉分割引渡方式に関しては︑其第三十一条第一項より第四項に一且つて規定さ
れてあ石0右のうち︑先づ﹁誤りたる数最の引渡﹂に関するものを見るに左の如く規定されてある︒
買 主 ^ ︑
︵1︶
第 一 ︱
‑ 0
條
2)
誤レル敷黛 9
引渡ジーー賣主ガ買主き珂ジ︑約定敷拡ヨリ少ナキ数拭
9 引渡ジヲ行ヒクルトキ^︑ n
どヲ拒否ジ得ル︑但ジ︑買主ガ斯ク l 如ク引キ渡サレクル物品ヲ受諾ジクルトキ^契約値段ヲ以テ支排フコトヲ要スル.︐
︵二︶賓主ガ約定数批ヨリ大ナル数拭 l
物品ヲ引渡ックルトキ^︑買主^約定敷量ヲ受諾ジ︑残餘ヲ拒否ジ得ル︑或^其全部ヲ
拒否スル n トモ出末ル︑若ジ買主ガ斯グ 9 如ク引キ渡サレクル物品 l
全部ヲ受諾スルトトキ^︑契約値段ヲ以テ支挑ヲナスコト
( 2 )
ヲ 要
ス ル
︒ 合︶︵本項は引渡物品が他品と混在する場合の規定であって︑ここにはこれを省略する︶
( 3 )
a I )
本條 9
規定^︑取引慣習︑特約又^賞事者圃
l
慣行アル場合二^コレニ従フモートスル︒
註
( 1 )
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海上賓買に於ける物品引渡敷堰とその襴連問題 対し判事
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は次の如き見解を披礎している︒ ﹁大祉貨物を目的とする全体契約
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( 3 )
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即ち︑売主が買主に対し︑約定数益を起過し叉は不足せる数最に於ての物品を引渡したるときは︑買主は︑いづ れの場合に於ても︑これが受諾を担否し得ることとなつている
0
北米合衆国に於ても此趣意に則り︑
定に係る統一売買法第四十四条に同様の規定が設けられた︒窺時︑海上売買に於て︑数量に関する解釈は︑上記の 規定によつて律せられてはいるが︑現行英国売買法制定以前に於て︑引渡数最に関する不完全なる履行が︑いかや うな原則によって取り扱はれていたかに就いて︑若千の判例を通じて一瞥を与へて見たい︒
英法上の説明として︑或る欣況下に於て︑当事者側に何席の意息表示なくして契約の成立を見る場合が存在する
とせられている︒其一例は︑
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て︑売︑王は︑小麦二五
0ブッシェルの供給契約を締結したのであるが︑其版行に於て︑契約董に足らざる一三
0
プ
ッシエルの引渡しを行った︒買主側としては︑斯くの如く提供された約定に違背した数葦の物品を自己の手許に留 罹する挙に出でたのであった°斯かる欣況下に於て提供物品を留濫したことは︑買主側が︑契約に異った数董に於 ける﹁新契約﹂締結を黙示し︑其結果として︑該物品の代金支払を黙昧したものと解釈されたのであった︒此件に て︑各別の荷口から成り立つており︑これに対し引渡期間の約定が存在する場合には︑売主側としては︑引渡期間
満了までは︑部分的引渡品の代金請求をなし得ない
0
反之︑買主側が︑売主側の契約不履行後に至つて︑既に引き
渡されたる部分の留置を続けるが如き場合が存在するとせばかかる場合に於ては︑売`主は引渡し物品に対して代金 一八二九年の
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の係争に於て示されたものである
0此の件に於 一九〇六年制
3 I
数拭に対して支払義謗あることは当然である︒
C u n l i f f
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H a r r i s o n
の係争事件を挙 が選択引取りを行うこと︑或は︑ 約﹂は乾前萄の給付のみに限定されることになる﹂と︒
﹁ 新 契
﹁新契的﹂の成立を見ることとなるからである﹂と︒
叉︑潮つて一八
0七年
C h a m p i o n
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S h o r t
の系争問四に於ても﹁新契的締結説﹂が既に示されておる︒此取引 に於ては︑注文の目内物は︑仏国産乾應飼半箱分︑粗糖一
0
樽︑精朝一
00
塊の一一一種を目的とした供給契約であっ
た︒買主側は︑粗糖と乾葡萄の提供がなされたるに対して︑乾葡萄のみを受諾して︑精糖の提供なきを理由として 粗糖に対する支払を担否したのであった︒此係争事件に対する法廷の見解としては︑
﹁買主側に於ける乾葡萄の受 諾ほ︑これと共に提供された粗糖を含む﹁新契約﹂の申込みを受諾したことを意味する︒従つて此両者に対する支
払の義務は当然これを負注ねばならない︑もし売︑主側が粗糖に対する買︑主側の支払拒否を黙諾するたらば︑
以上は引渡し物品数社が的定のそれに足らざる埓合の例であったが︑引渡物品の数菌が約定のそれを超過する場 合を見るに︑原則として︑買主ほ斯かる提供に対しては︑その受恙を担否することが出来る︒売主としては︑買主 に対して︑提供品全部の受諾︑或は︑提供数虹より選択引取りを要求する権利を有したい︒しかしながら︑買主側
﹁新契約﹂の申込として︑全数梵を受諾することは出来るが︑部分的受諜の権利 はない︑尤もかかる部分的引取りの数竺が契的政拭に合致ずる埒合は別なりとせられる
0
勿論︑此場合︑受諾した
げ得る
0間四の取引に於ては︑
一 例 と し て ︑
一八五一年の
クラーレット怖蒻涸一
0栂の給付に対して売主側は一五栂の引渡しを行ったのであ
忍買︑主側としては勿論斯かる詞定紋'二を辺過したる提供に対してはその受誌を担否したのであった︒判沢に於て
は︑約定の数鈷が契約に充当されなかったがために︑所有権の移転を生翌すとの碑由を以て売︑主側の敗訴に帰せし の回牧を図ることが出来る︑即ち︑
海上賣買に於ける物品引渡敷量とその賜連問題
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……•`、加やかる迄令件の下に於て、
売主は︑約定数荒最大限度であった四九五〇屯を超えて尚五五封度を含む数彙を以て提供を行ったのであるが斯か
る過剌分に対する代金四志の支払いはこれを要求しなかった︒買主側としては︑此五五封度の過刹を理由として︑
受諾拒否の挙に出たがために︑売ヽ〒側は︑該物品を売担処分に附したのであるが︑損失を招く結果となった︒其救
済として︑売主側は︑買主に対して損害賠償の諒へを提起するに至った︒此件に関する仲裁判定に於て︑判事
は﹁過剌数量は僅少のものである︑しかもこれに対し売︑主側は代金支払の要求は行っていない︑これ等の点を鑑み
れば︑売主側に於ては︑充足した版行をなしているものであり︑買主側に於ける売買法第三0
条の規定に基く受諾
の担否は当を得たいものである︒斯くの如き事案に於て問顆として論ぜらるぺき点は︑売主側に於て相当なる違反
があったかどうかである0斯かる場合︑買主側に於ける受諾担否の根拠は︑売主側に︑契約上の義謗履行に関して
既説
ったものの如くである︒
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B i l l s o f
一八九三年売買法制定後に於ける判決として︑特異なる︱二の判例を参照したい︒一九ーニ年
の係争事件に於て︑問題となった売買契約は次の如き内容から成b
立つ
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̀ めたのであった︒
以上は︑売買法制定以前に於ける判例を拾ったものであるが︑既観するに︑契約数量に違背した数叢に於ての物
品の提供は︑これを﹁新契約﹂の申込みン︳見る︑これを受蹄するか否かは︑買主の自由であるが︑約定壼を超えた
提供を受諾した場合に於ては︑其価格による支払義移を負うべきであるとせられ︑当時この見解が最も支配的であ
33
て謂はれるものとせられる°而して︑此^`C月
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なる用語に︑物品数童が併記されてある場合には︑別段の意思表
示の存在を推知せしむるに非らざる限りは "Cargo"~
る用語の解釈が支配的であって︑併記された数姑は単たる﹁見釈り﹂であるにすぎないとせられている︒
以上に関する判例を挙ぐれば︑次の如きものが存在する︒
典国より輸出された木摺用材の小最船荷
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の給付を目的とした売買に関するものであった︒此木摺材
し ︑ 応諾性
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i存在したか否かに係る°契約数薫に違背した提供なるものは応諾性欠如を立証する
性質のものではあるが︑このことは︑引渡数量上の過不足が︑買主の心理に影響を与へる程度のものである場合に
於て論ぜらるべきである︒しかして本件の場合を見るに︑問題としての過剌数薫は︑.買主側の心理に影響を与へる
程度のものではなぃ°余の見解としては︑法に於て︑数謙上の不一致に対する規定が存在するとしても︑そのため
に︑買主側に︑受諾担否権を認めて︑
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の原則を無視することは同意し得ざるところである︑尤も此
場合︑売主側が過剌分に対して代金四志の支払を︑明示にせよ︑黙示にせよ︑これを要求したりとせば︑問願は自 ら別である﹂と︒此係争事件に於ては︑極めて僅少なる過剌に関しては︑所謂﹁
De
m i n i m i s n o n c u r a
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x ﹂たる原則を適用して︑売主にとつて有利な判決が与へられた一例である︒
次ぎに︑海上売買に於ては^^c岡
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︵船荷︶を対象とする取引が眠ば行はれる0此用語は︑傭船契約に於て︑
或は︑海上保険に於て︑それぞれの意義を有するものであるが︑売買取引に於ても︑場合により︑其定毅が一様で
た陀°判例の示すところによれば︑売買契約締結後に於て船放される場合には︑全船腹を専用する積載荷物を意味
﹁既積品﹂に関する場合には︑原則として︑所謂
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︑であって︑船載荷物の一部を構成するものについ
一八
七
0年に於ける︑
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事件は︑瑣
海上賣買に於ける物品引渡敷琺とその闊連問題
﹁本
は特殊の寸法を有することが要件であった︒オ数は︑
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60
Cu bi c f a th om s
であって
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を条件とするものであった︒売︑主側は︑此木摺材の秋載に適する船舶の傭入れを企図したのであったが適船の入手
に成功しなかったがため︑其旨を買ヽ主側に通告し︑更に一〇乃至二0ファソムの数拭増加に応ずるならば︑滴船の
傭入れ可能なる旨が申入れを行ったのであるが買主側の応諾するところとならなかった︒売︑主側に於ては︑斯くの
如き事情下に於て買主側の応諾なきままに︑八三フアソムの船積を行い︑本船仕向地へ到着の上︑自己側の代理人 をして︑検オを行はしめ︑買主側の注文数祇を分離して船荷証券の提供を行ったのである︒買主側としては︑本船
放載の
A ' C a r g o
̀︾は契的数最を起過するものであるとなして書類の受諾を担否したのであった︒法廷の見解として
を意味する︑此事は︑
瞭である︒従つて︑買主側の雹類受諾不限行を理由とする売主側の主張はこれを認め得ないとしたのであった︒
次の例は︑
﹁全
船荷
﹂ ( W h o l e C a r g o )
当事者間の往復書信によっても明
一八七六年に於ける
Bo rr ow ma n
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Dr ay to n
係争軍件である︒其契約内容は︑
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3 , 0 0 0
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r r e l s ( S e l l e
r s︑
Op ti on ) o f P et ro le um to be sh i p p e d f ro m N ew Yo rk
であった︒売︑王は一隻の
船舶を傭入して三︑000
べ>ルを船放したが︑船腹に尚余積あるに乗じて︑更に︑三
00
ベレルの追加船核を行
った︒此追加船核分に対しては︑別個の荷印を施し︑別個の船荷証券を作成せしめた︒買主に対する提供としては︑
二五
00
ベレルと三000ベレルの中間数であるところの二七五0ベレルの提供用意をなしたのであるが︑買主側
としては︑此数量を以てする提供を不満として︑これを拒否したのであった︒此件に関する控訴審に於ては︑
契約に於ける^̀
Ca rg o"
の真意義は︑﹁船舶に秩載された貨物の全最を指すものであって︑買主側に於て積荷の一
部分を受諾する義粒なし﹂とされたのである︒高等法院判事
M e l l i s h
は﹁
べ ' C
a r g o
"
なる語辞は一般的に謂へば︑ は︑此場合の^^c岡
go
"
は ︑
A ' C a r g o o f
2 , 5 0 0
次の如き記載がなされてあった︒ 契約上別段の意義を与へる何等かの記滅なき限り︑当該物品を積戟する船舶の全部の積荷を意味する︑本件に於ては買主によつて決定さるべき荷揚港の指示が契約上の一要件となっている︒此点から見るも︑船舶及び其蹟載する全荷が買主側の支配下に置かるべきことが明白に要求されている︒買主側に於て︑ある船舶上に釈戟された全貨物の買入れを欲するには︑種々の理由と目的が存在するであらう︒斯かる契約に於ては︑買主側が荷揚げの行はるべき港内の特定場所を指定して︑此所に於て荷拗げを行う場合がある︑斯かる際に於て︑他の荷主に属する荷物が同一船舶上に放載されており︑自己の所有に帰すべき荷物と同時に同場所に於て他者に対し売却に附せらるるが如きは︑販売上の障害である︑斯くの如き不便と不利を回避せんとすることは買︑主側に於ける当然の要求であるとせねばならない﹂と︒
これに次ぎ︑一丸二二年の
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の係争問頴は限ば引用せらるる有名なものである
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問題の取引 は ︑
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玉蜀黍の
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に関するものであった
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売買の目的物と其数績に関しては
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而して︑本船が仕向地に到着した際にあたり︑︵証券面に記域なき五八屯よりなる一卜荷口の姻窄が密輸の目的を
以て売︑主不歳の狸に伍戚されたものが見出されたのであった︒此発見によって︑買主側は︑其要求する玉蜀黍は︑
全粕荷を以て構成さるるところの苛叩べ^
Ca
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たるべきことを主張して︑提供された主蜀黍の受諾を拒否したの
36
海上賓買に於ける物品引渡数・砿とその開連問題
さるるかは︑契約当事者の合意に基く袴合もあり︑叉商品の性質により又は特段たる商品取引の慣羽日に於て了解せ 竪
J t l よりは︑或は多く或は少く物品の給付を行い得るのである︒
而し
て︑
此場合如何なる程度に於て過不足が許容 m a t e l y
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或はこれと同義の表示語を記載することが行はれる0斯かる表示語の附加によつて︑売主としては︑
約 定
たる開行より生ずる不利益回追の目的を以て引渡し数始に附加して 拉と船秘或は引渡し数抵に差異の禁見せらるることは常例である︒これ等の理由から︑
売主側が陥りやすき不完全
貨物たとへば︑
石炭︑鉱石︑穀約の如く満船貨物として︑撤荷の朕態に於て船釈せらるる物品に関しては︑約定数
であった︒これに関する仲裁判定としては︑本件に於て売買の目的物たる玉蜀黍は︑契約時に於て既に船釈されて あったものである︑従つて︑買主側に於ての受誅拒否は︑其根拠を見出し得ないとせられたのであった︒判事
B a
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ilhach
ほ此判定を支持して(一)本売買に於て謂ふ所の 6(Cargo"~
るものは︑現実に船釈されたものを指すので あって︑これに関する船荷証券は既に署名を了していたものであった︵二︶姻平の荷口は︑放戟されてある玉蜀黍 とは性質を異にし何等混同の虞なきものである︑尚︵三︶姻平の荷口は売主との契約によって禎載されたものには 属したい︑傭船契約及び売主に対する不正当たる行為によったものである﹂となされたのであった︒
次ぎに︑覇数表示語としてのよ[
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, ^ ^
Mo re o r e s l s "
等の慣用語に関して若千の考祭を試みたい︒船積品又 は引渡物品の数益が箇数︑俵数︑梱敏︑硲数婚或は他の包抜単位を以て表示されるものであるときは︑厳軍なる点 検作業を行へば︑正確なろ計政は期し得られるであらうが︑其内容に関しては︑或は検抵の誤差或は︑物品の性質 連送深管中に於ける乾燥︑滞失︑吸湿︑膨販等の原因から約定の軍祉容秋を保証し得ざることが服ぱである︒大蓋
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又は6こ
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らるるものもある0但し此限度を超えてなされた積出し叉は引渡レに関しては︑売主側に於て︑全部の提供を担否
し得ることは︑売買法第三0条の規定によつて明らかにせられている︒
概敗表示語の使用された売買契約に関する紛争事件の一例を呟に紹介する︒
一九
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の紛争事件は
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の売買であって︑乾葡萄よ
u t u g
"
4 , 0 0 0
Ca 繋迅の絵付に関す必ものであっ
た︑売主側の提供は四二0二函を以て行はれた°倫敦乾果商組合の規約によれば︑表示語
^ ' A b o u t
̀︑は五%の過不
足を許容`するものでわったが︑四二
0
二函の提供は︑許容限度より二函超過した数蓋であった︒これに対する判事Kennedy~
見解
は︑
売買
法第
一︱
1 0
条︵二︶の規定によって︑此提供は無効である︒買主側に於て過剰二函に関し
てはいづれの二函を選んでこれを担否すぺきかにつき何等の権利も羮藷も存在しないと﹂云うのであった︒
叉︑契約上︑物品の数祉に添へて︑限定的文言が脹ば記載せられることがある︑これ等の限定文言は︑単に数量
きものが見出される︒ に関する附帯的の説明にすぎない︑契約上の﹁条件﹂を構成するものではないとせられる0今其例を示せぱ次の如
一八三五年
G w i l l i a m
v
D a n i e l
の係争事件に於て︑給付の目的物は売主がニケ年間に製
造し得べき禁の揮発油であった︑其契約害の的款にふ•
S a y f r o m
1 , 0 0 0 S 1
し さ
0
g al l o n s a m o n t h
̀
たる摘要が
附加されてあった︒売主側が実際に引渡しを行った数益は三︑000ガロンに過ぎなかったが︑法廷の見解として
は︑﹁引き渡されたる三︑000ガロンは︑売主側が約定期間に製造し得た全蓋に該当するものである°此数最を
超えて給付の義粒なし﹂と一云ふのであった︒叉一八七三年の
M c C o n n e l
v
M u r p h y
係争塀件に於ては︑その売
買 契 懇 輩 に
" A l l t h e s p
a r s m a n u f a c t u r e d b y , A S a y
a
gu t 6 0 0 a v e r a g i n g
1
6
i n c h e s
・
…••`、の文言が包含
されてあった︑売主側は四九六個の円材を提供したるにすぎなかったが︑法廷の見解としては︑﹁此四九六個の提
海上賓買に於ける、物品引渡数避とその闊連問題
供は︑売主側の指定する寸法を有する特定荷口の全部である︑従つて︑売主としては充分なる履行をなしたもので
ある
︑^
' S a y
ab
ou
t
6 0 0 "
たる文言は唯単なる﹁期待﹂と﹁見蹟﹂数を示したにすぎない︑提供数量が六
00
個た
るを要する了解に該当するものでたい﹂とせられたのである︒
一八五一年
Le
em
in
g
v
S a
i t
h
の判例を見るに︑契約文言中に
"
Sa
yn
ot
l e
i
器
th
an
1 0 0
packs"~
る
限定的表示が添へられてあった︑此場合に於ては︑提供さるベ・き目的物の数兼は一
00
包みを以て最少限度とする
絶対的契的に該当すると判示された︒
最後に、彼の倫敦契約と称せらるるものに於て規定せられるる既数表示語よ
•Agu t ' ` ︑
^ ' m o
r e o
r l
e s s "
の許容限
度について参照したい︒先づ第一に︑天産物仲立人組合
( T
h e
G e n e
r a l
P r
o d
u c
e B
r o k e
r s ' A
s s o c
i a t i
o n
o f L o n d o n )
の規約によれば
"
Ab
ou
t̀
︑或
は
"
Mo
re
or
e l
器一︑が約定数蓋に附記される場合には︑此数量は︑売主が引渡しすべ
き公正且つ妥当なるものであって、約定数最に最も近接したるものを意味する、但し、其過不足は二•五%を超す
ことは出来ないと定義されてある︒第二に︑倫敦穀物取引組合
( L
o n
d o
C n
or
n T
r a
d e
A s s
o c i a
t i ̲ p
n )
規約を見るに︑
一船に満載して此組合員の取扱いに係る商品は︑小麦其他の穀物類であって︑大最に売買せられるものに属する︒
引 き 渡 さ る る 所 謂 岡C
go
を構成するものもあり︑叉︑船積荷物の一部分よb
なる
P臼 .
8 1
に於て提供さるる物品
の場合も存在する︒一例として其契約書
Ch
in
es
ea
nd
a M
nc
hu
ri
an
( O
t h e r
h i t
の約款を検するに、約
m Wh~at)定数董に於て二%の過不足提供が許されており︑且つ売主は此二%に加へて更に三劣の増減提供の選択払を有する
こととなつている︒但し上記二劣の限度を超ゆる過不足に関しては︑船荷証券日附の日に於けるCF&I
値段によ
つて決済せられ︑其価格は当事者の合意なき限り仲裁人によって決定せられることとなつている︒次ぎに︑油種子
次ぎ
に︑
式は
︑
X
X
X
X
て︑其過不足畝拭に対しては︑上記
C o t t o n
‑ S e e d
X
X
雛合 ( T h e I n c o r p o r a t e d
O i
l
S ee d A s s o c i a t i o n ) の契約様式であるが︑此組合契約様式の殆んどすべては
Ex s h i p
形態によっている︒
Ca rg 0の場合と
P e l Be
の場合がある︒
E g y p t i o n C o t t o n S e ed Co n t r a c t
(Cargo)~
よれば其数蓋表示は
A
Ca r
ー
go o t c o n s i s t
from·•··••tons
to•···tons"
引渡数祉が表示せられて︑
大豆についての一九三八年様式を見るに とたつていて︑売主は此限度内の数批
g於て船積の自由を有する︒
次の如き文言が附加されている
" P a r c e l
̀
` の 蝠 合 は
︑ こ れ に 対 し て
︑ t h e o p t i o o f n d e l i v e r i n g
5 %
mo re r o l e s s o n
t h e a bo ve q u a n t i t y , Su ch s e t t l e d a t t h e ma rk et p r i c e o f t h e da y o r e f p o r t a t
Cu st om H ou
繋5︑̀.即ち五%の過不足許容が与へられる
反面︑それに対しては︑船舶到落の日に於ける市価によって代金の計算が行はれることとなつているのである︒
Ma nc hu ri an So ya e B an (C a r g o )
の場合は︑数飛表示は︑^‑
. .
: . .
8
ns . . . . . . % m o r e o r e e l
s say••·••·tons
( o f
2 2 4
0
l b s e a c h ) t o
b e
s h i p p e d f ro m ⁝⁝
nとなっており︑過不足限度決定は当事者間の合意に委されてある︒
" P a r c e l ̀
の場合は、数批表示は^•……
tons,Sa y : ・
⁝ t o n s
の如くであって︑売主には五劣の過不足許容が与へられてあっ
値段沫定の方法が指示されてある︒
上記引設し芸咋叫題に即辿して︑
貯睛
︑
( P a r e d )
の場合と同様に︑
本船着港日に於ける市価によつて 分割供給
( I n s t a l m e n t D e l i v e r i e s ) 方式が討究されねばならない︒此方 一取引に於て︑約定物品の引渡しが︑数回に分割せられて行はるるものである︒単に荷口の分割を指すので はなく︑各給付が時間的の間隔をおいて行はれるものである
0
生産製造蒐荷の関係よりして核出しが単一の給付に
これ等契約様式のうち最も大蓋に取引さるる棉実︑
よ ` 思
l l e r s h av e s u r p l u s o r d e f i c i e n c y t o
b e
ぶ〇
海上悛買に於ける物品引渡敷薙とその梱連問胆
よって應行し難き場合︑叉︑買主側に於ける買付姿金の関係叉は需要者側の消費能力等よりして︑約定品の引渡し が長期間に耳り︑分割して屈行さるることを有利とするが如き場合に選ばるるところのものである︒此方式による 売買は︑単に︑貿易上の取引に限らず国内に於ても︑石炭等の燃料其他工業用原材料について廣く行はるるところ
のものである︒
英国に於ける判例及び瑛に行はれつつある実例より見て︑上記分割供給方式の売買は︑凡そ=一種に分類ずること
が出来る︒第一は︑分割給付の股行が契約︐文言上明示さるる場合である︒例せば︑(‑)
Eq ua l m on th ly s h ip me nt
するもの︵二︶
Th re e S hi pm en ts du r i n g Ju ne / J u l y / Au gu st
1
95
3.
日迄に三回の屈出し﹂を規定するが如きもの︵三︶
D e l i v e r a b l e a s r e q u i r e d
き︵
四︶
Sh ip me nt p e r S te am er an d / o r St ea me rs du r i n g J a nu ar
y /
Ma rc h 1
95
3.
の
如く
︑
月一日より三月末日に至る期間内に︑ ﹁一九五三年十一月一日より十二月末日迄毎月等祉の籾出しを約
一九五三年一
一隻又は一隻以上の船舶によりて禎出しを行うことを約するが如きものであ
る︑最後の約款は
"
St ea me r o r t S ea me rs Cl a u s e
̀︑と呼ばるるものであって︑売主側は︑約定期間中に一回又は
数回に亘る船秋の選択権を有するものではあるが︑いづれかの方法によって船積を行ふことを買主に通告した場合 には︑給付の方法が確定するものであって︑其後に於て︑変更は許されたい︒第二の種類は︑給付の性質上︑分割 引渡しが夜術上の理由から当然必要とされるもの︑たとへば︑数万噸に昇る石炭の給付を約したるが如き場合はそ れに該当ずる︒第三の顔類としては︑契約上︑単一の給付が目的とされている際に︑売主側が契約に違背して︑分
割船籾を行った場合︑買主側がこれに対し異醗を唱へず其提供を受諾したが如き場合は此部類に屈する︒ d u r i n g
o N ve mb er / D ec em be r
19
53
.
の如
く︑
﹁要求の都度引渡さるべき﹂等の如
の如く﹁一九五三年六月一日より八月末
41
照 ︶
受取った部分を返却する権利を有する︑売買法第三0条一項の規定による当然の帰結である°但し此場合︑買主が 構成するものではないとせられる︒其結果として︑契約物品全数最の給付不股行ある場合は︑買主としては︑既に 払義務の発生が︑約定品全数ヰ止の給付を完了することにかかるが如き明示ある場合には︑其給付完了に先だちてな受取りたる物品を所有者として処分するか︑或は全数姑に対する引渡期間を超えてこれを留濫するときは︑当然そ
の代金支払義蹄を負ふに至るものである︵前褐 された部分的引渡しは︑
O x
e n
d a
l e
v W
e t
h e
r e
l l
,
18
29
ー係争事件における判事
P a
r k
e
Q
所見参
買主側に於ける単なる物品の﹁受取﹂( R
e c
e i
p t
)
であって︑其﹁受蹄﹂
( A
c c
e p
t a
n c
e )
を る先行条件
( C
o n
d i
t i
o n
P r
e c
e d
e n
t )
単一であって全体的
( E n t
i r e )
以上いづれかの種類に該当する明示叉は喋示を欠く場合は︑
( w
h o
l e
c o n
t r a c
t )
であると解せられる°此場合には︑買主側としては︑これを受諾する義猪はなく︑叉逆に買主
側としては︑売主に対して分割による給付を要求する権利たしとせられる︒
︵ 註
4 )
S a l e
o f g
o o
d s
c t A
,
189
3,
31ー
(1
)
ー
U n
l e
s s
O t
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e a g r e
e d
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d e l i
v e r y
t
h e
r e
o f
b y
n s i
t a l m
e n t s
.
次ぎに︑此方式に於ては︑約定品引渡しの履行が数回に分割せらるる外観は呈するが︑契約そのものの本質は︑
契約である0
斯くの如き外綱上の現れを見て︑分割供給による契約は︑数個独立の 売買契約に分裂するものであると解するのは誤りであるとせられる︒従つて︑売主は約定の全数最に於て物品を給
付することが義謗づけられていることは当然である︒此義謗の履行は︑買ヽ年側に於ける代金支払義謗の発生に対す
をたすものと一応解釈される°此理由に基き契約上︑買主側に於ける代金支
売買契的は常に単一の給付を目的とする全体契的
42