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砂の「簡易」定圧一面せん断試験に基づく強度の特性 鳥取大学

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Academic year: 2022

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(1)3-082. 土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月). 砂の「簡易」定圧一面せん断試験に基づく強度の特性 鳥取大学. 正会員. ○清水正喜. 鳥取大学. 学生会員. 硲. 鳥取大学. 学生会員. 山本大輔. 博則. 1.はじめに 一面せん断試験では圧密およびせん断過程において供試体が圧縮または膨張するときに供試体周面にせん断箱から 摩擦力が働くので加圧板から作用する垂直荷重と反力板に作用する垂直荷重が等しくならない.地盤工学会の基準 (JGS0561-2000)1)では反力板側の垂直荷重を一定に保ってせん断する試験を定圧せん断試験と定めている.ただ し,加圧板側の荷重を一定に保つ試験(「簡易」定圧試験)も許容されているが,その場合でも反力板側での荷重を 測定することが要求されている.しかしながら,反力板側で荷重を 垂直力載荷用手動ジャッキ. 測定できない形式の試験機もまだ多用されていると思われる.本研. 垂直力載荷空圧シリンダー. 究では,反力板側での荷重を測定する簡易定圧試験と基準で定めら. 垂直変位計. れた定圧試験を行い,簡易定圧試験の結果に基づいて試料の強度を. 垂直荷重ロードセル (σM測定用). 評価した場合の特性について考察する. 2.試料および供試体の作成方法 乾燥豊浦砂を用いた.ρs=2.633g/cm3,emax=0.970,emin=0.618 であ. 加圧板. る.供試体の密度は緩詰め,中詰めおよび密詰めに設定した.緩詰. 供試体. めは砂の最少密度試験の方法に準じて,中詰めと密詰めは,砂の最. 下箱. 上箱. 大密度試験におけるように供試体側面から打撃することによって 締固めた.打撃方法と回数は予備試験によって定めた.結果として, 相対密度は表1に示すようになった. 表1. 供試体の相対密度 詰め方 緩詰め. 中詰め. 密詰め. Dr:圧密前. 23.7~29.0. 38.1~39.4. 75.0~79.2. Dr:圧密後. 32.8~36.0. 43.5~46.9. 79.7~82.6. 3.試験方法 図1に示す装置を用いた.上箱固定・下箱移動式で,上箱に加圧板. せん断変位計. せん断荷重ロードセル. せん断力載荷装置. 垂直荷重ロードセル (σF測定用). 図1. 試験装置. があり,下箱は反力板になっている.加圧板上部と反力板底部にロ ードセルを設置し,加圧板側および反力板側の垂直荷重を測定した.本文ではそれぞれの荷重を供試体断面積で割 った値を加圧板側垂直応力(σM)および反力板側垂直応力(σF)と呼ぶ(ここに”M”は Movable の, “F”は Fixed の意味で用いた) .垂直荷重は空圧シリンダーまたは手動ジャッキによって制御できる. 加圧板側垂直応力σM を一定に制御した試験(CPM 試験と呼ぶ)と反力板側垂直応力σF を一定に制御した試験(CPF 試験)を行った.各相対密度の供試体に対して,圧密過程では反力板側垂直応力を 100 と 200(kPa)に設定して上 記2種類の方法でせん断した. 垂直荷重は,圧密過程では空圧シリンダーで,せん断過程では,CPM 試験は空圧シリンダーで,CPF 試験は手動ジ ャッキで載荷した.上下せん断箱の隙間は 0.2mm,せん断速度は 0.2mm/min とした. 4.結果及び考察 (1)せん断中の垂直応力の挙動 例として緩詰め供試体の CPM 試験の結果を示す(図2).せん断初期に供試体が圧縮する傾向を示し,σF が減少し た.これは上向きの周面摩擦力が供試体に働いたためである.その後体積膨張が起こるとともに周面摩擦力は下向 キーワード. 砂,定圧一面せん断試験,周面摩擦,せん断抵抗角,見かけの粘着力. 連絡先. 〒680-8552 鳥取市湖山町南4丁目 101. 鳥取大学工学部土木工学科,TEL:0857-31-5290. -163-.

(2) 土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月). きになってその結果としてσF が増加に転じた.CPF 試験におい. 300. ても,ダイレタンシーの傾向と周面摩擦力の向きは CPM 試験. 0.6 CPM(Loose). τ, σM, σF (kPa). 250. と同じであるが,σM は CPM 試験のσF と逆の変化を示した.な お,せん断開始時にσF がσM より小さいのは圧密過程において 供試体が圧縮したためである. (2)応力径路と破壊包絡線. 0.5 σM σF. 0.4. 100. τ. 0.2. 50. D. 0.1. 200 150. 0.3. 0. どの試験においても2種類の垂直応力を測定しているので応. 0. -50. -0.1 0. 力径路(および破壊包絡線)は2つできる.例として緩詰め. 2. 4. 6. 8. 10. δ (mm). の場合について CPM 試験の結果を図3に,CPF 試験の結果を図 4に示す.図中実践は反力板側の垂直応力σF を,破線は加圧. 図2. 緩詰め供試体 CPM 試験の結果. 板側の垂直応力σM である.垂直応力としてσF を用いるか,σM. (圧密圧力 200kPa).. を用いるかによって破壊包絡線に大きな違いが見られる.. 200. (3)強度定数. CPM (Loose) 150 τ (kPa). 図5にすべての試験結果に基づいて決定したφd を,図6に cd をそれぞれ試料の相対密度 Dr に対してプロットした.相対密. 100. 度は各詰まり方における平均値である.図中,“(M)”は垂直. 50. 応力としてσM を, “(F)”はσF を用いた場合である.φd は供試 体の詰まり方,従ってダイレタンシーの程度によって傾向が. 0. 異なっている,即ち,σM を用いると緩詰めの場合には小さく,. 0. 50. 100. 密詰めの場合には大きく評価される傾向がある.一方,cd は 詰まり方と試験方法によらずσM を用いて整理すると過大に評. 図3. 価されるようである.せん断面上の真の垂直応力はσM とσF の. 250. 緩詰め供試体の CPM 試験. CPF(Loose). τ (kPa). る方が好ましいと考えられる. 5.おわりに. 100 50. 1). 解説で示された知見と重複する部. 分も多いが,定圧一面せん断試験において試験方法と結果の. 0. 整理方法が強度パラメータの決定に大きく影響することがあ. 0. 50. 100. らためて認識された.反力板側の垂直応力を測定または制御. 図4. できないタイプの試験機を使用して強度定数を決定する場合. 150 200 σM,σF (kPa). 250. 緩詰め供試体の CPF 試験. には,その特性を十分考慮して強度を評価しなければならない. 参考文献 地盤工学会(2000) :土質試験の方法と解説(第 1 回改訂版)第 7 編第4章. CPF(M) CPM(M). CPF(F) CPM(F). CPF(M) CPM(M). 20. 40. cd (kPa). φd (degree). CPF(F) CPM(F). 30. 50. 30. 10 0. 20. -10. 図5. 20. 40. Dr (%). 60. 80. 100. せん断抵抗角φd と相対密度 Dr の関係. -164-. 300. 150. であるという観点から判断すると,垂直応力としてσF を用い. ここに示した結果は文献. 150 200 σM,σF (kPa). 200. 間にあると思われるが,砂試料では物理的に cd=0 となるべき. 0. D (mm). 3-082. 0. 図6. 20. 40. Dr (%). 60. 80. 100. 見かけの粘着力 cd と相対密度の関係. 300.

(3)

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