2003年 学部カリキュラム
※障害者教育学
高橋智* 月2(通年)4単位 障害児教育・特別ニーズ教育の基礎理解は21世紀に生きる市民に不可欠の教 養である。障害児教育・特別ニーズ教育の問題を通して、多様なニーズを持っ 市民の人権と発達が保障される多文化協同・インクルージョン社会のあり方を 考えていく。具体的には以下のような問題を検討していく。①現代社会と障害 者問題:戦争・災害・薬害と障害者、差別・偏見・排除、優性思想、②人権と 発達保障の基本理念:ノーマライゼーション、インテグレーション、インクルー
ジョン、リハビリテーション、アドヴォカシー、ユニヴァー一一一サルデザイン、③ 国民国家と障害者問題:障害者の近代史、④北欧の障害児・特別ニーズ教育の
動向、など。
社会教育学演習
野元 弘幸 月4(通年) 4単位 都市近郊中山間地における地域振興・まちづくりの取り組みに注目し、住民 の学習活動、自治体社会教育行政、NPOなどによる教育文化活動のあり様を 検討する。具体的には、神奈川県津久井郡藤野町をフィールドに地域調査を実 施し、レポート集にまとめる予定である。
㊧㊨教育学入門
全教員 月5(通年) 4単位 アクチュアルな教育問題の検討、基本的文献の講読、教育施設の見学などを 通して、教育と教育学への関心を深め、あわせて教育学の諸領域への導入を行
う。
※社会教育学特殊講義(社会問題と社会教育)
野元 弘幸 月6(通年) 4単位 くらしや地域をあぐって私たちが直面している社会問題の解決に、どのよう
な学習が求められているのか、またその際、社会教育・学校教育はどのような 役割を果たしうるかを考える。とりわけ、現在、急増している外国人住人が抱 える課題に注目し、日本人住民と外国人住民がともに豊かに生きることのでき
る地域づくりをどうすすめていけばよいのか、社会教育・学校教育との関連で 考える。関連する文献の講読も行う。多文化教育や日本語教育に関心のある学 生の出席も期待する。
※教育学演習
小国 喜弘 火2(後期)・冬季集中 4単位 いかなる授業も、様々な歴史性を宿している。例えばそれは教師の個人の歴 史であり、そして学校の文化史でもあり、教育学の理論の歴史であり、教育の 制度の歴史でもある。本ゼミは、そのような多様な歴史の交錯の中に現実の授 業を捉えるための素養と技法を身にっけると共に、戦後を中心とした日本の教 育史を新たな角度から理解し直すことを主眼として開講される。今年度、特に 焦点をあてるのは、教科教育法を中心とした教育実践の理論史である。受講者
は、各自の関心ある教科の歴史を辿り直すことを通して、現実の学校教育の問 題を授業という側面から把握し直すことになるであろう。テキストとしては、
海老原治善『戦後日本教育理論小史』を予定している。
なお開講は後期のみで、通常の時間帯の他に、集中講義を行う。集中講義の 受講は、通常の時間帯の講義を受講した者に限定する。また集中講義の期日は、
出席者の都合にあわせて設定する。
社会教育学特殊講義(社会教育計画)
大串 隆吉 火3(前期)・夏季集中 4単位
(前半)地方自治体における社会教育計画のあり方、及び社会教育活動をとり
あげる。具体的には公民館・図書館・博物館などの社会教育施設の運営・事業・
職業教育・訓練施設・児童館の運営・事業を検討し、社会教育主事の職務であ る社会教育計画の作成手法を検討する。
この授業は例年、通年でおこなっているが、本年は前・夏季集中に分割する。
しかし、連続しているので集中を受講する者は前期もかならず受講すること。
(後半)前期の授業をもとにして、見学と地域調査をおこなう。前期の授業を 受けておくこと。
㊨教育研究法
全教員 火5(通年) 4単位 水2(通年) 4単位 卒論執筆予定者は必修。やりたかについては、掲示等によって指示します。
社会教育概論
大串 隆吉 火5(前期) 2単位 次の順で講義をおこなう。
1.生涯学習・教育と社会教育の異同
2.社会教育という用語と歴史:自由大学運動、戦時体制と社会教育、社会 教育法、博物館、図書館法の成立
3.生涯教育の登場と生涯教育の制度 4.諸外国における社会教育、生涯教育
※教育学演習
乾彰夫火6(通年) 4単位
高校教育をあぐっては、近年、様ざまな改革が試みられている。しかし生徒
にとってどんな学校が、本当に「自分の居場所」と感じられ、手応えのある学
びや成長の場としていいのかは、必ずしも明確ではない。この演習では、それ
ぞれの高校体験を振り返るとともに、いくっかの高校を実際に見学・観察しな
がら、高校教育・高校生活の意味や在り方にっいて探りたい。ほぼ丸1日の授
業と学校生活を観察する見学は受講者全員の参加で行う。また観察後は詳細な
観察レポートの提出を求め、全員で検討する。
※教育心理学特殊講義
夏堀睦* 水3(後期) 2単位 教育心理学領域のさまざまな理論的立場からのアプローチを、具体的に最近 の研究例から検討する。学習理論、認知論、相互作用論・状況論、自己意識理 論等の研究内容と研究方法を理解するとともに、それぞれの理論的立場からの アプローチを教育問題へのアプローチとして応用する場合の効用と限界にっい
て考える。※教育学特殊講義
古屋 恵太* 水4(後期) 2単位
「美と教育」をテーマとする。美的なものは教育的であるという伝統的な理解 とは異なる美と教育の関係が、ポストモダニズム以降提起されている。そのこ との意義と問題を「日常生活の美学化」のうちに探ることを本講座の目標とし たい。カント、シラーからアドルノ、デューイまでの美学思想を簡単に紹介し た後、テクストを読む。テクストとしては、リチャード・シュスターマンの rポピュラー芸術の美 プラグマティズムの立場から 』を予定している。
哲学、美術教育はもちろんのこと、ジルーの大衆文化論、ブルデューの社会学、
カルチュラル・スタンディーズなど、多様な観点からの参加を期待する。
※教育心理学演習
濱谷 直人 水5(通年) 4単位 子どもの発達と教育臨床的支援
昨年に引き続き、幼児期から思春期前期頃までの子どもがかかわる発達上の 困難(不適切な養育に起因する)にっいて、その実際を理解し、それに対して
どのような教育的、心理的支援が行われているかについて学びます。
全体で、子どもの精神病理的な発達に関する基本的な文献を講読しますが、
同時に参加者それぞれが教育臨床に関する具体的なテーマにそって小グループ
で調査などによる研究を行います。
※教育学特殊講義
舛本 直文 木2(後期)2単位 スポーッ映画において描かれているスポーッ像を通してスポーッという文化 の意味や教育的機能にっいて皆で考えてみよう。教材として、オリンピック映 像(例えば、「オリンピア』r炎のランナー』『東京オリンピック』等)、大リー
グ・ベースボール映像(『ナチュラル』『フィールド・オブ・ドリームス』等)
を元に、セミナー形式で発表・討議し、スポーッ文化の理解を目指す。
発表者は発表用VTRを編集し補足資料を作成することが必要となる。
討議者は授業までに発表者が取り上げる映画を観ておき討議材料の準備をし ておくことが必要となる。受講者全員でテキストの批判的検討をすることも授 業内容となる。
テキスト:舛本直文(2000)スポーッ映像のエピステーメー、新評論、3200円
※教育行政財政
黒崎 勲 金4(通年)4単位 教育の公共性の問題を主題として、講義および文献講読形式の演習を行う。
演習のナショナルカリキュラム(ガイドライン)、学校給供主体の多元化、学 校選択、自律的学校運営などのテーマを扱う。
外国教育史
大田 直子 金5(通年) 4単位 く子ども〉と〈大人〉の関係をあぐる英語の論文をいくっか読み進めていく。
具体的な進め方にっいては授業時に指示する。最後には翻訳集にまとある予定。
※社会教育学特殊講義
大串 隆吉 金6(前期) 2単位
青年運動における青年教育論と歴史をとりあげる。そのために、青年団、ボー
イスヵウト、ワンダーフォーゲル、ヒトラー・ユーゲントを題材にし、現在の 問題についても失業問題やパラサイトシングル論などを参考にして考えたい。
参考文献:田中克彦〈ボーイスカウト〉中公新書 拙著〈日本青年団と国際交 流の歴史〉有信堂高文社
※社会教育学特殊講義
高島 庸泰* 金6(後期) 2単位 最近の青少年問題を「少年非行」を通して考える。
(1)少年非行の歴史的・社会学的考察
(2)少年非行と家庭・学校・地域社会をめぐる諸問題 (3)少年非行と専門機関の現状と課題
家庭裁判所などそれぞれの専門機関の役割と連携 (4)青少年の心理と生活
(5)その他、専門機関の見学等
教育社会学
山崎鎮親* 金6(前期) 2単位 教育社会学は、社会学の理論と方法を用いて、教育現実を客観的・批判的に
分析し、そうする中で実践性を獲得しようとする、教育研究の一領域であると 考える。この講義では、多岐に渡る教育学の研究領域の中から、いくっかのテー マを取り上げて、教育社会学の性格、方法的特徴、学問的実践的課題にっいて、
主として講義形式で進めていきたい。
必要に応じて、グループ作業や小レポートをとりいれたい。取り上げるテー マの候補としては、学校文化、学校秩序、教育文化、ストレスと燃え尽き、生 徒文化、棲み分けとアイデンティティ形成、再生産、階層問題、学力問題、競 争もなどを予定しており、この中からいくっかのテーマに絞って概説を行って
いきたい。
※教育学特殊講義
まっいのりこ* 神田茜*
土2〜4(前期) 2単位 林家彦いち* 吉田勘緑*
かって人々は、紙芝居・講談・落語といった大衆芸能を通して、社会におけ る常識を、例えば人としてしてはならないこと、しなくてはならないことを学 んできた。これら大衆芸能は、一方でこれまで以上に洗練された芸術的域に達 する一方で、いまだに広義の社会教育として重要な役割を果たしている。
本集中講義では、紙芝居・講談・落語、さらには人形浄瑠璃の世界でそれぞ れ第一線の仕事を展開されている方々を講師に招き、社会教育の一環という観 点から二っの事柄にっいて受講生諸君の考えを深めてもらうことを目指してい
る。