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敦賀 陽一郎  

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Academic year: 2021

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東京外国語大学論集第76号(2008)  

フランス語における直接目的の範列bamd短mdの多様性と   統辞機能的両立可能性:動詞p叩erの事例  

敦賀 陽一郎  

序論   1.資料体  

2.payerの構文型  

3.直接目的の範列と機能的両立可能性   結論  

序論   

フランス語の動詞p野er(l支払う」)の直接目的の範列には他の動詞にはあまり見られない   多様性が観察される。先ず,動詞domerのように「与える」対象がNl(目的部分にくる第一   項)に来て,このNlが向かうN2(第二項:多くの場合Nhllm:((hum〉〉「人間」)に前置詞えが   付いて与格に置かれるOnpayelOeurosaLuc(10ユーロをリュックに支払う」)という構文が  

可能である。この場合,動詞事行(proc由)の対象となるのは「金額(または相当句)」とする   のが分り易い。しかし,「金額」は「支払う」という孝行においては何かの対価として相手に与   えられるものである。payerの場合金額が対価となっているその対象そのものN3(例えば,Ce   llVre「この本」)も直接目的となりOnpayecelivreaI∬C(「この本の代金をリュックに支払う」)  

が可能となる。更に,金額の支払いを受ける相手そのものも直接目的となりOnpayehlC(「リ   ュックに支払う」)が可能となる。   

通常,直接目的の範列中で排除しあう要素は連辞軸(syntagmatique)では等位または並列の   関係で現れてくる(つまり,直接目的は連辞軸上で二つ以上両立し得ないので,等位または並   列により一つにまとめられる)。例えば,Onmangeunepomme,OnmangeunepoireはOn  

mangeunepommeetunepoireまたはOnmangeunepomme,unepOireとなる。しかし,payer   の場合は必ずしもこの制約は厳しくは働かない。OnpayeLuclOeuros,Onpayece駄汀elO  

euros,等が可能になる。   

遁辞軸中での両立可能性の形は上例に限られてはおらず,かなり多様になりうるし,直接目   的の範列もその種類の区別(NlかN3か,等)は常に明瞭であるとは限らない。辞書,等の限   

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