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著者 木下 聖也

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Academic year: 2022

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ミスト化学気相堆積法を用いた新規カーボンナノチ ューブ合成技術の開発

著者 木下 聖也

発行年 2018‑12

出版者 静岡大学

URL http://hdl.handle.net/10297/00026672

(2)

(課程博士・様式7)(D仁ctoralqualification by coursework

Form 7) 

学 位 論 文 要

Abstract of Doctoral Thesis 

E : : : : : l  

専 攻 ナ ノ ピ シ ョ ン 工 学 氏 名 木 下 聖 也

Course : N anovision technology  N ame : Toshiya 

Ki

noshita 

論文題目 ミスト化学気相堆積法を用いた新規カーボンナノチューブ合成技術の開発

論文要旨

本研究では、カーボンナノチューブ、(CarbonNanotube:  CNT)材料の低コスト化に向けて、 CNT 合成に必要となる触媒形成及び CNT成長プロセスを つ の 化 学 気 相 堆 積(Chemical Vapor  Deposition:  CVD)装置内で完結する新規合成手法の開発を目的に研究を行った。また、 CNT大 型構造体応用に有効な乾式紡績現象を発現するCNT合成やアノレミホイノレとし、った汎用金属基板 上へのCNT合成を本手法によって達成することで、様々なCNT応用に対応可能な技術の構築を

目指した。

触媒形成にブエロセンを前駆体に用いたミストCVD法を採用することで、より簡易的かっ精密な Fe触媒形成を行うことができた。その後、連続的にCNT成長へ移行することで、還元工程を必要と せずにCNTブオレスト合成を達成することがで、きた。また、CNT成長の促進剤となる塩素ガスを用 いることで、無添加に比べて、ブオレスト長が8倍、成長レートが3i{音に達した。条件の最適化により、

連続紡績可能なCNTブオレストを数分間の成長時間で得ることができた。

合成した紡績性 CNTを用いて撚糸を作製し、力学及び電気特性評価を行った。追撚工程を経 て作製された撚糸は、引張強度はl.37GPa、ヤング率 131.0GPaの高い力学特性を示した。また、

撚糸中のCNT直径が減少することで、糸の力学特性が向上することが実験的に示され、今後の研 究指針の っとして、紡績CNTの細径化を得た。

CNT細径化のためのさらなる構造制御に向けて、本研究のその場合成法における触媒形成及 び CNT成長機構について調査した。触媒ミスト供給時間や触媒前駆体濃度とし、った供給量の変 化によって、触媒サイズや形状が変化し、それらがCNTの成長性や構造に大きく影響を与えること が分かった。得られた知見から条件を最適化することで、成長促進剤を用いずとも紡績可能な試 料の合成に成功した。しかし、より小さい触媒粒子では、触媒の早期失活によって長尺化が難しく、

成長促進剤や触媒担持層などを用いる必要があることが示唆された。

そこで、触媒構造を変化させる担持層を、触媒粒子形成と同様にCVD装置内で行う新規フ。ロセ スを構築した。アノレミニウムアセチノレアセトナートを前駆体としたミストCVDによって、触媒担持層と なるA)z03を形成し、その後、連続的に触媒形成及び CNT成長に移行する全装置内遂行型プロ セスである。形成したA)z03の効果についての調査を行った結果、触媒寿命が10倍以上に向上し、

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従来のヌ,/~ッタリング法などによって形成される A)z 03 膜と同様の効果を示すことが分かった。また、

成長促進ガスを用いずとも、連続紡績可能な試料を合成することができた。しかし、高温下での触 媒形成により、 S102層よりも触媒サイスが増加し、太径のCNTが得られる結果となった。そこで、触 媒形成及びCNT成長温度を7000Cから6500Cにして実験を行ったところ、 S102上で、はスパゲッテ ィ状の CNTが成長したのに対し、A)z03上では長尺かっ細径な CNTを有するブオレストが成長し た。低温下における成長促進及び細径化効果を見出し、本研究における最小径7nrnのCNTをも っブオレストの合成に成功した。A)z03膜を用いることで、CNTブオレスト成長可能温度を拡張する ことができ、細径化への知見を得ることができた。

以上の担持層効果の調査から、A)Z3上では6500Cの低温下で CNTブオレストを成長できるこ とが分かった。そこで、基材コスト削減ために、融点が 6600Cであるキッチン用 Alホイノレ上への CNTブオレスト合成を試みた。低温下での成長性を向上させるために、ガスブレヒート用電気炉を 使用したミストCVD装置を新たに構築した。この装置を用いたCNT合成において、成長促進効果 を有する一酸化炭素アシストや触媒溶液中の水の添加プロセスを用いることで、Si基板上と同程 度の CNTブオレストをアノレミホイノレ上においても合成することができた。

以上、本研究によって、 CNTの効率的合成に適した新規CVD法を構築することができた。触媒 とCNT構造の関係性やCNT成長中の塩素ガス添加効果、ミストCVD法によるA)z03担持層効果 について調査を行い、その場合成法におけるCNT構造制御のための新たな知見を得ることができ た。また、紡績可能なCNTブオレストやアノレミホイノレ上CNTブオレストなど、大型CNT構造体や電 子デバイス材料等に展開可能な CNTの合成も可能となった。本研究は、今後の CNT合成コスト 削減だけでなく、用途拡大に貢献する合成技術の発展に貢献する成果であると言える。

参照

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