フ ッ素 樹 脂 電 着 液 の 進 展 影 芝
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(2) 近 畿アル ミニ ウム表面 処理研究会誌Nα145'90 一解. 説 一. 電着塗装 用のフ ッ素樹脂 はその分子構造 か らも推 察さ. ナ トリウムイオ ンなどの不 純物 イオ ンをほ とん ど含 有 し. れ ると うり、主鎖の部分が 結合 エネルギーの大 きい弗素. ない(水 溶液で10ppm以 下が望 ま しい、ちなみに、前 記. 原子で保護 されてお り、 この結果 良 く知 られるとお りの. コアシェルエマル シ ョンでは10p阻 以下 である)こ とが. 優れた耐候性、耐薬品性 を示す。 グラフ ト共重合体 は固. 最優先条件であ り、電 圧を印加 した時に化学的 、物理的. 体/固 体界面、固体/液 体界面 などの界面 に作 用 し、界. に適度な安定性を有す ることが必要 である。 この ことは. 面の性質を大 き く変え る事が知 られて いる。 フルオ ロメ. ζ一電位の測 定か らもある程度判断 され る。(図4). タク リレー ト系 グラフ ト共重合体 は この界面活性剤 と し ての機能を有 し電着塗装用 のフ ッ素樹脂 を水 中に安定 に 分散 す る際 に重要な役割を演 じる。 したが って、 フッ素 樹脂 電着液を作製す るに当 たって はこの フルオ ロメタク リレー ト系 グラ フ ト共重合体 は必須成分 となるが、使用 量は通 常の界面 活性剤 と しての効果を狙 う上で は極微量 で十 分であ る。 また、その分子構造(お そ ら くミクロ相 分離構造 を とる もの と考え られ る)か ら予想 され るとお り、塗膜 に独特 の風 合を付与す る効果があ る。 この風 合 は下地 隠蔽1生、乳 白性等 と称 され るものである。(本 効. 図4.ミ. ク ロゲルのゼータ電位分布. 果 は艶消 し電着 の場 合によ り顕 著 となる)グ ロスタイプ. 以上のべた原料、成分が機能的 に配合 され フ ッ素樹脂. のフ ッ素樹脂電着液 は以 上の原料 構成 か らなるが 、艶 消. 電着液が作製 され る。 これ らの成分 は水 中に安定 なコロ. しお よびセ ミグロスタイプの電着 液には艶 消 し剤 と して. イ ド粒子を形成 し、電圧を印加 した際に起 こる電気泳動. 高度 に構造 規制 された コア シェル型 ミクロゲ ル(図3)を. によ って塗膜を形成す る。. 含有す る。 アニオ ン電着で は数多 くのっ や消 し方法が提 案されて いるが、 ことフ ッ素樹脂電着 となるとなか なか. aフ. 適用 し難 いものが ある。 フ ッ素樹脂 の優 れた諸特性 を損. 図5に ζ一電位 の定義を示す。溶液中に分散 してい る. な うこと無 く、安定で美麗 な塗膜外観 を得 ようとす ると. 粒 子(コ ロイ ド)は 、その表面極性基の解 離やイオ ンの. 種 々制約が生 じて くる。我 々は数多 くの馳消 し方法を検. 吸着 によ って電気的に負 または正に帯電 して いる。その. 討 した結果 、前記 コアシェル型 ミクロゲルを選定 し現在. ため粒子周 囲は、粒子 表面 と反 対符号のイオ ンか らな る. に至 って いる。乳化重合 によ り調製 される ミクロゲルに. イオ ン層(固 定層)に よ って取 り囲 まれて いる。 さ らに. 要求 され る機能、性能 は数多 くあ るが なか で も、重合 開. ッ素樹脂の電着特性. O㊦. 始剤、乳化剤 に起因す る硫酸 イオ ン、 カ リウムイオ ン、 陽. ⇒ 極. コロイ ド溶液. ゼ ー. 図3.コ. ア シ ェル 型 ミク ロゲ ル. タ 電 位:固. 図5.ゼ. 一7一. 魍 と拡鯛 磯 界点 に近いスベ リ面での電位.. ータ電位の定義.
(3) 近畿 アル ミニ ウム表面処理 研究会誌Nα145'90. 一解. 説 一. その外側 には、拡散イオ ン層が あ り、界面電気 二重層 を 形成 してい る。 その外側 は、陽 イオ ン、陰 イオ ンのバ ラ ンスの とれた溶液が大部分 を占めて いる。 このよ うな系 に外部か ら電場をか けると、 コロイ ド粒子 はその表面電 位の符号 と反対の方 向に泳動す る。 この泳動速度か ら加 電場の強 さと流体力学的 な効果(溶 媒 の粘度、誘電率 な ど)を 考慮 にいれて計算 されるのが ζ一電位で ある。通 常、 コロイ ド粒子 はイオ ン固定層 を伴 って泳動す るので 固定層 と拡散層 の境界点 に近 いスベ リ面で の電位 を表す。 コロイ ド粒子の帯電 は、粒子 を互 いに反発 させて いる。 ζ一電位値が大 き くなれ ばなるほど帯電量 は多 く、 よ り 強 く反発 して コロイ ド粒子 の安定性 はよ り高 くなる。逆 に、 ζ一電位値が0に 近ず くにっれ、帯電 は緩和 され凝 集 し易 くなる。 図6、 図7、 図8、 図9にF‑NEシ リーズ の ζ一電位分布を示す。すべて安定 な系で ある ことが窺 われ る。 6. 2910‑9‑19. ㎜9uẁo■ ∩2!u5,● 重r4. 図9.材00の. ゼ ー タ電 位. (ゼ ータ 電 位 分 布 測 定 チ ャ ー ト) 次 に 電 着 試 験 に よ り得 られ た 電 着 特 性 を 示 す 。(表 1)フ. ッ素樹 脂 電 着 液 だ か ら とい って 特 別 に異 な る電 着. 特 性 を 示 す わ け で は な く、既 に工 業 化 さ れ て 久 しい ア ク リル 樹脂 の そ れ とほ ぼ 同 等 と評 価 で き る。 表1.フ. ッ素 樹 脂 電 着 液 の 電 着 特 性 光. 図6.μ100の. ゼ ータ 電 位. 液温(℃). 20. 22. 24. 電 圧(V). 09100. 膜. 沢(%) ・200. 鋤300. 1llOO. 厚(μm) ・200. ・300. 140. 84. 23. 74. 9. 11. 10. 120. 84. 19. 75. 10. 8. 10. 140. 84. 20. 76. 14. 10. 15. 160. 84. 20. 76. 17. 13. 20. 140. 84. 15. 77. 20. 10. 21. ま とめ る と、 ク リヤ ー(F‑NE#100)は. 電 圧、 液 温 で光. 沢 は変 化 せ ず 、 電 圧 、 液 温 の 上 昇 で 塗 膜 厚 が 増 大 す る傾 向 に あ る。 艶 消 しク リヤ ー(F‑NE#200)は. 液 温 の上 昇 で. 光 沢 、 膜 厚 と も低 下 す る傾 向 に あ る。 一 方 、 電 圧 の上 昇 で 膜 厚 が 増 加 す る。 ハ イ グ ロス 白(F‑N肝300)は. 電 圧、. 液 温 の 上 昇 に と もな い光 沢 、 膜 厚 と も増 大 す る傾 向 に あ 図7.μ200の. ゼ ー タ電 位. る。. 一8一.
(4) 近 畿アル ミニウム表面処理研 究会誌Nα145̀90. 一解. 4.塗. 説 一. 表4.電. 膜 性 能 お よ び外 観. 表2にJISに. 準 じた 塗 膜 性 能 を 示 す 。 また 、 図10に ク. リヤ ー(F‑NE謬100)の. ア ク リル 樹 脂 と比 較 したQUVの. 試. 着塗膜の表面粗 さの評価 表. 表 面 粗 さ解 析 デ ータ εD塗 片. 面 粗. SPa. さ. SR面ax. 曹. 験 結 果 を示 した。. 灘. 試験 項 目. 光沢85%. リ ーズ の塗 膜 性 能. フ. 9IlOO. 腰200. ・300. 12. 12. 12. 皮膜厚(μ 面) 1. 膜厚測定. 2. 付着性. JISH‑8680 JISH‑8602. 3. 光沢(%). 60‑60鏡 面反射率. 83. 4. 鉛筆硬度. JISH‑8602. 4H. 4H. 4H. 10. 10. 10. 5. 耐酸 ・ 耐 アル カ リ性. 10. 10. 10. 塗膜厚(μ 爾). 6. 10. 10. 18. 100/100. 100/100. 100/100. 10κNaOH. ー. ス. PSD. ペ. ク. ト ル. 102〜103. PSD. 8. (72hr》. JiSH‑8602 (240hr). 7. 耐沸騰水性. 98℃以 上 ×48hr 光 沢保 持翠(%》. 素 樹 脂 塗 片. 8. デ ュポ ン衝撃 性. 1/4in.零1kg宰50㎝. 10. 10. 95. 95. 95. 合格. 合格. 合格. NEl9200 光沢10%. 0.9868. 0.0011. 0.2025. L3344. 0.0670. 0.6870. 0.0068. 0.2507. 1.5622. 0.0128. 0.4732. 4.3616. 0.監948. 1.2636. 0.2600. 膜 厚10μm NE・300. 光沢75% 膜 厚18μm. 62. 10. 0」954. 膜 厚10μm. ツ. 艶 有 り ク リヤ ー ア ク. 光沢90% 膜厚10μm. リ. JiSH‑8602. 10驚HCl. キ ャス耐食 性. ワ. 109〜102. NEOI100. 表2.F‑NEシ Nα. パ. ル. 艶 消 し ク リヤ ー. 樹 脂 塗 片. 光沢10%. 0.7329. 膜厚10μm ホワイ ト. 光沢84% 膜厚20μm. 0.0069. ab. 同時 に塗膜の表面粗 さを三次元 表面 粗さ計 で測定 し、. 図11.パ. 評価 した結 果 を表4に 、表面 粗 さ曲線か ら得 られ るパ. ウ ーグラフ. ワースペ ク トル の電着塗膜へ の適 用事例 を表3に 示 した。. 後かな り期待が もて る方法であ ると考えて いる。表4で. およ びパ ワースペ ク トルの簡単 な解説 を図11に示す。パ. は、艶有 りタイ プで は光沢感を評価 し、艶消 しで は塗膜. ワースペ ク トル(PSD)の 評価 は、 なか なか難 しい面 もあ. の乳白性(下 地隠蔽性)を 評 価 して いる。表では、PSD. るが、五感に頼 って いた部分を数値で示す と言 う点で今. の値が小 さいほ ど、 これ らの特性 が優れてい ると判断 さ. 表3.PSDの 評. 波長域 外観との関連. れる。. 評価 価". 適用塗膜. 5.ま. とめ. 塗膜評 価へ の適 用. 以上総括的 にフ ッ素樹脂電着液 の現状 を述べ た。 電着. 101〜102. 肌. 艶 有 ク リヤ ー ホ ワイ ト. 視感での光沢感. 特性、液 管理 の容易 さは数多 くのライン実績 のあるアク. 102〜103. 微小肌. 艶 有 ク リヤ ー. 乳白性 下地隠蔽性. リル樹脂 に、塗膜性能 はこれ また多 くの実績 を有す る溶. ホ ワイ ト. ゆず肌. 平滑性. 103〈. *)全. てPSDの. 剤 タイプのフ ッ素樹脂塗料 にと、欲張 った設計思想 の も とに改良研究を重ねて きた結果、現在 に至 って いる。. 値 が小 さい方 が 評価 は良い 方向 にあ る。. 一9一.
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