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最近のガスクロマトグラフの普及,進歩は誠にめざましいものがある。日立製作所ほ,ガスクロマトグラフ の標準形であるKGL-2形を製作,販売しているが,このたび,これの付属品として,水 炎イオン化検出器 を完成した。この検出器ほ,従来の熱伝導検出器に比し,有機物票に対して非常な高感度と,速い応答性を持 っている。このことは,クロマトグラフィを行なう際高分解能,速い分析を行ないうる毛細管カラムと組み合 わせることができる。本報ほ,この構造と性質を説明するとともに,この検出器を使用して測定したデータに ついて説明している。1.緒
最近のガスタローマトグラフ(11)の普及,進歩は疲著なものがあり, 特に高感度検出器が開発されるにつれて,その応用面も,有機合成 化学より,薬学医学方面に應がってきた。高感度検出器は,現在ま で放射線イオン化検出器(1) (3)ぉよび水素炎イオン化検知器が発表 され多く使用されている。前者ほ放射性同位元素を用い,有機分質 を電離させそれのイオン電流を測定するもので既に日立評論(4)上で くわLく論じられている。水素炎を利川する方法ほScott氏(5)がガ スグロマトグラフに導入したのがはじまりで,その後McWilliams 氏(6)が現在多く用いられている試料を水素炎に入れ,生ずるイオン 電流を測定する方法を確立した。その後Ahdreatch氏(7)は,この 検出器の分子による相対感度をくわしく測定し炭化水 ほ,含炭素数にほぼ比例することを示した。これほ水 系の分子 炎の中で, 炭化水素が燃焼されるときその分子の炭素数のみがイオン電流と特 定の関係があることを示している。Condon氏(8)(14)ほ検出器の高 感度,速応性を利用し,毛細管カラム(9)(10)を発表している。さら に最近検出器の感度向上に従って,従来のパックドカラムにおいて も試料の量を微量にし各成分の分解能が上げられることを利用し て,高級脂肪酸,ステロイドの分析が速かに行なわれるようになっ てきた。このように,ますますガスクロマトグラフの応用面が広が っているが,日立 作所では,アメリカPerkin Elmer社と技術提 を結び,PerkinElmer社より提供された資料を勘こし,KGL-2A 形ガスクロマトグラフの付属品として,水素炎イオン化検出器を製 作した。以下,これの原理構造を述べ,その測定例につき説明する。2.原季里および構造
2.1水素炎イオン化検出器の原理 水素炎イオン化検出器の検出原理ほ,未だ確定的な理論的根拠が 示されていない。しかし含炭素化合物が燃焼している炎が,電導性 を示すことほ,ファラデーの実験より知られていることであり,物 質が燃焼の際何らかの機構でイオン化する。したがってこのイオン 電流を測定することによって,物質を検出することができる。この イオンの生ずる理由については,まず水素炎による熱的イオンの発 生が考えられるが,炎の温度が1,000℃前後であることから,イオ ン化の能率が10 5もある事 明できない。Stern氏(12)はこの 現象を次のように説明している。 水素と炭化水素が混合し炎となって燃焼するとき,これが一つの 集合体のようになり,これがソリ、ソドカーボンのようにふるまう。 ソリ、ソドカーボンは,非常に伏し 数(ワークファンクション, *11立製作所那珂工場 第1図 KGL-2A形ガス クロマトグラフ 約4eV)であるので,水素炎によって,容易にイオン化される。こ れほ炭化水素一分子当たりの炭素数に比例する感度を持つことが良 く説明できる。 炎により分子はイオン化される。すなわち電子とイオソが生 ずる。したがってこれらの再結合を防ぎ,捕 ためこれに電位を与える必要がある。 電極より信号を得る 2.2 FID形水素炎イオン化標出器の構造 日立KGL-2A形ガスクロマトグラフの付属l筒として製作した FID形水素炎イオン化検出器の構造を策2図,第3図に示す。検出 訊こは,キャリヤガスおよび試料,水素,水 の燃焼を助けるため の空気の三つの流路がある。空気の供給の下に,ノズルより噴出さ れた水素は,点火コイルに電流を流すことにより点火される。点火 後は,コイルの電流を切り,炎を安定させる。次にキャリヤガスに よって,カラムよF)溶出した試料ほ,この水 流終にほいり,水素と 混合して炎にはいりイオン化される。ノズルと捕 電極の間に300V の一走位を与えて検F-H電流を得る構造になっている。 検出掛こおけるキャリヤガスと,水素の流量の比は数倍に選ばれ るので,カラムの出口より,水素炎の間の死体稽はこの比で改善さ れる〔このことほ,特に分解能の高い毛細管カラムを使用すると き,性能iこ対する影響が大きく屯要である∩揃集された微小電流 は,微小電流増幅器で増幅L記録計に入れて記録する。この微小電 流は10 12A程度で,特に応答速度のFilい増幅郡,記録計が要求さ 阜 、、水
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3.1毛細管カラム 水新失イオン化横目需は,七細管カラムと机ム合力通ると非.丁;ろ■に その勅ノバト発揮する〔毛鮒管カラムほ,l勺律0.25mI町長さ45m, または90mが好雄であるり・ニのl勺律にカラム剤な -▲様に塗布する。 2.3.3に述べたように検=器のIlrl二組性相川で使川するためにほ,試 料を放射】三人Lなければならないり しかL現在のところこのような 汗人黙の製作ほ困難である「、このためぷ湘・の_一量をある鋸度多く注入 L,∴才しの流路な2/二)に分力-,毛抑管カラムに哨入する方法をと--,三
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1 カラム ポリプロビレン 第13図 香 し▼ コ グ カラム温度175℃ 分 析 第44巻 第12号 第】0図に,同一試料を毛細管カラムで測定したものを 示す〔分析時間は29分であるにもかかわらず,全成分 が分離している。これは明らかに毛細管カラムの高分解 力を示している。舞】1図に比較的沸点の低い5種混合液の分析例を示
す〔呑成分は,非常にするどいピークを描き,それぞれ の理論段数は25,000以上である。これほ,パックドカラ ムの約25m る。 度の分離能を持っていることを示してい 第12図に分解ガスの分析例を示す。主成分ほCl∼Ca で・C4,C5の微量成分も10種類ほど検出することができ た。この分析には,スクアランカム90mを用い,カラ ムを0℃に冷却して用いた。キァピラリーカラムほ非常 に小形にまとまっているので,デュワーぴんで筒胸こ冷 却することができる。 弟13図に香料の分析例を示す。香料は分析時間が長 いと,その成分が熱分解を起こし最初の目的のものを測 定できないおそれがある。この点毛細管カラムほ分析温 度が低く,また分析時間も早いので理想的である。 3・2 天然産物の分析 天然産物そのま酎も その作られた 程からみて,分 子の形が少しずつ違った物が多種類はいっていることが 予想される。これを分析することほ非常に面どうであ る。このため分析にはやほり分解能の高い毛細管カラム を用いると有利である。 舞】4図に石洒の分析例をあげる。カラム温度60℃で, 試料はわずかであるにかかわらず百数種 析時間も70分足らずである。 も検出でき分 舞15図に植物油コクサギの分析例を示す。 このように天然産物は,主成分のまわりに少しずつ構 造の異なった非常に多くの種類の成分よi)なっているこ とがわかる。 3・3 高沸点物の分析 高沸点物の分析ほ,カラム温度を高くしなければなら ない困難さがある。ところが高感度検出器があると,試 料の濃度を低くできるため比較的低い温度で分析できる ようになりこれの分析範囲が広がった。 策1d図にヤシ油脂肪酸の分析例を示す。カラム温度 185℃で分析可能である。 第17図にステロイド類の分析例を示す。ステロイド は沸点も高く,また高温でほ試料の分解 ∈:f十 二幸-- 章亡一章 ← 幸 上 圭 [ 章宇⊇ 妻∃トに r 巨 E 巨 寸_壬」 i ≠二 自 † 芋 二1 互=岳 巨 ‡コR- f 岳 i 日 ヰー 王 二 ≡三 j_ ‡丁二 _こ1 岳 f 匡 ‡巴 -1二 圭「 1∃ f E 「 丁 す 妄妄 匿 吏 土こ 七千 ≠ 主二 て [= ] 暫 幸二昏
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言 水素イオン化検出器の原理椚造を述べ,これをKGL-2A形ガス クロマトグラフに組み込み,その測定例を示した。この検出器は,水
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乱 t 1 コ⊥L」 二二=亡 カラム コハク酸ジエチレングリコールポリエステル, 第18図 カラム混度175℃ 級脂肪酸 の 分析(5)ScottR.P.W.:Vapour Phase Chromatography(Ed.D.
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