抄
録
{ヒ膿性一嵩屠莫炎}’こ濫}する 「ウロ},ロピ
ン」療法の慧蓋に賦する平押的研究
設 樂 .要
大日耳鼻47巻1號41頁(昭和16年1月)
耳性化膿性臓膜炎に封ずる現今の.治療方針を見る
・に,原病竈の除去1心掛槽の開放7脊髄液の持績的排
出等の手術的乃至は牟手術的療法を根幹とし,藥剰療
.法は之が補助的方法として第二二義的に慮用されつ玉あ
Yo著者は化膿性謄膜炎の研究を行ひ之が基礎的探索
を数種嘗物拉に冤疫血清.に就き試みし所,偶々「ウロ
トロtOン」の頚動口内虎置,.脊髄管内塵置,艀脈内慮
置の三者澗に著明なる効果上の差異を認めたVo木實
、鹸家兎謄膜炎に封し「ウ」は認むべき治療効果を示さ
闇れども,著明なる豫防的効果を示せり。即ち「ウ」は
拶脊髄管内瀞脈内,頸動脈内注射の何れによりてあ化
膿性胎膜炎に封ずる馬防効果を示し,豫防効果は注射
後一定時間に護現し,注射後72時間以上に亘りg持
綾するも.の工如し。 「ウ」を頸動脈内に注射せる揚
合の脊髄液「ウ」濃度の溝長は「ウ」を静脈内に注射
.せる場合と略k同檬にして,濃度高きは注射後20分
∼4時開にして以後は稽々急速なる濃度の下降を示
.し,第72時聞に於ては杢く陰性なり。旛脊髄管内に
.注射せる即納は注射後3時間以降の検索に於て毎2時
間略k碗の如き遮減を示し、第72時間に於ては全
く陰性なり。而して「ウ」の豫防的効果は脊髄液「ウ」濃
度ξ2ド行せ穿Q「ウ」の岬山の主膿は脊髄庁内「ウ」の
殺菌力に非ず,「ウ」と壁画との接鯛あPし事を照照と
する1種の生州反癒によるものなるべし。〈小谷抄)
耳性下階賑寳面縫症に於ける「レ」
線像に就て
繭 谷 忠 雄
大日耳鼻47巻3號349頁(ユ6年3月)
名大耳鼻科教室に於て最近6年間に糎晒せられたる
耳性学都脈竃血栓症例中「レ」線影像の比較的明瞭なる
ものs例に就き観察したる結果i欠の如し012例中S字
:朕溝の影像を明瞭に認め得るもの3例,糟々不明瞭なる
もの4例にして,影像を認め得ざるものは5例なり。而
して後者の中には撰珠腫形成,骨融解等による影像の
遮蔽によるもの勘からずと思惟され,凋逸水準面に於
鱈る外聴道後壁と9字扶溝前線との距離は1・0∼1・6cm
にして正常値を示すも,手術所見及び影像を認むもの
多き瀦よy比較的前方,..殊rc表在性のもの多し。 S字
訣溝の影像は殆んど絡べての例に於て影像の破壌を示
し,S字側溝の影像を認め得ざる症例に於ても其存衣
部附近に隈局性脳明野を有する早帰し。印ち耳性膳欝
脈蟹血栓症の「レ」線像を衣の3種に分類し得01)S
宇厭溝の影像の一部に影像破壊を示すもの50%,2)畑
町突起の後邊部に限局性透明像を有するもの25%,3)
特殊の影像を示さゴるもの25%なり。臨湯上臓静脈
血栓の合併を疑はしむる症候を有するもの,中には
「レ」線像上特殊の攣化を示さN“るものも存するが,多
くはS月代竃存在部附近に明瞭なる攣化㌍有し,攣化
を認ゆざるもの.は手術所見に於て巡著しき骨破壊の像
を認めず,四壁在性血栓なる事多し。(小谷抄}
小晃中耳炎に於ける「レ」線療法に
就いて
内 田 徳 三
耳鼻咽喉科14巻1號1頁16年1月)
小児中耳炎の亜急性と見らるXもの9例につき「レ」
線療法を行ひ79るに,照射第1剛(:て鼓膜粘膜護赤の
消退及び肉芽溝失に著明なる攣化を認めたるものあり
て,第2同にて治癒の傾向を示したるものは確認し得
ぎりしが7第3同にして3例全治の傾向を示したVo
即ち本療法の適憲症は(1)長く多量の膿汁を排寓する
もの,(2)膿1汁の濃厚なるもの,(3 亜急性炎症の歌.
態となDて肉芽組織の野生を見るもの,又は膿汁の排
綴不十分になη勝ちなもの,(4)乳型突起部に.輩に骨
膜肥厚を謹明するか,或は墜痛等に止りたるものに可
なPと思惟す。放射療法中は俗耳に軍に「ボール」粉
末を撒布し1注射を行はずして,放射より次陶放射の
期間を1週間とせり。副作用は憂ふべきものなかり
き。(今西抄,
肺鯨移を俘ひたる耳性敗血痙の一治
貸費
志 水 清
耳鼻咽喉科14巷・2號63頁
35歳の女。爾側耳痛並に耳漏を主訴とす。本年2月
18日右側,翌肩左側に耳痛起.り隊母,睡眠障碍及び
悪寒ありとQ診るに右耳は鼓膜高度に焚赤せるのみな
りしが左回は血性膿汁著しく,骨部外聴道稽々沈降レ,
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